JPH0844147A - 導電性ローラー - Google Patents

導電性ローラー

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JPH0844147A
JPH0844147A JP18004594A JP18004594A JPH0844147A JP H0844147 A JPH0844147 A JP H0844147A JP 18004594 A JP18004594 A JP 18004594A JP 18004594 A JP18004594 A JP 18004594A JP H0844147 A JPH0844147 A JP H0844147A
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Yasunori Matsunari
靖典 松成
Yoshihisa Owada
善久 太和田
Shigeo Akimoto
重夫 秋本
Kazuyoshi Mimura
和義 三村
Susumu Fukuda
丞 福田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真機もしくはプリンターが有する感光
体に接触させて使用する導電性ローラーの表面層をロー
ラー主材料の弾性を損わないものとすることで感光体と
の接触、従動回転を安定化させる。 【構成】 電子写真機またはプリンターが有する感光体
に接触させて使用する導電性ローラーの少なくとも表面
層が(A)分子中に少なくとも2個のヒドロキシリル基
を有する硬化剤、(B)分子中に少なくとも2個のアル
ケニル基を有するポリオキシプロピレン系重合体で数平
均分子量が500〜3000である化合物および(C)
ヒドロシリル化触媒を含有する組成物の硬化物からなる
導電性ローラー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば静電気力を利
用して複写や印字を行なう電子複写機やプリンターが有
する感光体に接触させて使用する導電性ローラーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、電子複写機では、原稿像に対
応した静電潜像が形成される感光体にトナーを静電気力
で吸引・吸着させ、給送されてくる用紙にそのトナーを
転写させ、ついで用紙に担持されたトナーを熱溶融させ
ることによって用紙に原稿像が複写されるようになって
いる。
【0003】すなわち、前記電子複写機では、帯電、
露光、現像、転写、定着、清掃、除電のプ
ロセスをへることによって複写するように構成されてい
る。とくに帯電、現像、転写、清掃の各プロセスに用い
られるローラーは感光体に接触、従動回転させて使用さ
れるため、ローラーには適切な弾性が要求される。
【0004】そのため、前記ローラーの製造には、導電
性のポリウレタンフォーム、クロロプレンゴム、EPラ
バー、シリコーン樹脂が多く用いられている。
【0005】ところが、前記のごとき用途に前記のごと
き材料からなるローラーを用いたばあい、ローラーに含
まれている未反応モノマー、オリゴマー、その他の非反
応性添加物などの移行性物質が感光体に移行し、汚染
し、結果として画像が不鮮明になる。
【0006】前記のごとき問題を解決するため、ローラ
ーの表面をナイロン系、アクリル系、フッ素樹脂系の材
料でコーティングしたり、熱収縮チューブでカバーする
などして使用されている。
【0007】また、ローラーの比抵抗をコントロールす
るために同様に、ローラーの表面を半導電性の材料でコ
ーティングして用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ナイロ
ン系、アクリル系、フッ素樹脂系の材料は本質的に剛直
であり、主材料であるポリウレタンフォーム、クロロプ
レンゴム、EPラバー、シリコーン樹脂の弾性を充分に
活かせないため、安定した接触、従動回転がえられず、
結果として安定した画像がえられないという問題を有し
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記のごとき従
来技術における問題を解決するためになされたものであ
り、電子写真機またはプリンターが有する感光体に接触
させて使用する導電性ローラーにおいて、少なくとも表
面層が(A)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基
を有する硬化剤、(B)分子中に少なくとも2個のアル
ケニル基を有するポリオキシプロピレン系重合体で数平
均分子量が500〜3000である化合物および(C)
ヒドロシリル化触媒を含有する組成物の硬化物からなる
導電性ローラー(請求項1)、および請求項1記載の組
成物に、さらに(D)導電性付与剤を(B)成分100
部(重量部、以下同様)に対して0.1〜50部加えて
なる組成物の硬化物からなる請求項1記載の導電性ロー
ラー(請求項2)に関する。
【0010】
【作用】本発明の導電性ローラーの少なくとも表面層が
(A)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
る硬化剤、(B)分子中に少なくとも2個のアルケニル
基を有するポリオキシプロピレン系重合体で数平均分子
量が500〜3000である化合物および(C)ヒドロ
シリル化触媒を含有する組成物の硬化物から形成されて
いるため、たとえ導電性ローラーの表面層以外に未反応
モノマー、オリゴマー、その他の非反応性添加物などの
移行性物質が含まれていても、感光体への移行が防止さ
れ、かつ表面層が剛直でない導電性ローラーにすること
ができる。
【0011】
【実施例】本発明の導電性ローラーの少なくとも表面層
は、(A)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を
有する硬化剤、(B)分子中に少なくとも2個のアルケ
ニル基を有するポリオキシプロピレン系重合体で数平均
分子量が500〜3000である化合物および(C)ヒ
ドロシリル化触媒を含有する組成物(以下、特定の組成
物ともいう)から製造されている。
【0012】このように、本発明の導電性ローラーの少
なくとも表面層を特定の組成物から形成しているのは、
特定の組成物の硬化物が本質的に柔軟であるため、感光
体との接触、従動回転を安定にすることができ、また、
(B)成分の数平均分子量を500〜3000とするこ
とで硬化物自身のタックがほとんどないレベルにできる
ので、感光体上の残存トナーなどの付着が少なく、それ
による画像不良を低減することができるためである。
【0013】前記導電性ローラーの少なくとも表面層が
(A)〜(C)成分からなる組成物から製造されている
とは、導電性ローラーの弾性体層の表面に特定の組成物
の層を形成するまたは弾性体層自体を特定の組成物から
形成し、表面も特定の組成物から形成されるようにする
ことをいい、たとえばウレタンフォーム、クロロプレン
ゴム、EPラバー、シリコーン樹脂などから形成された
ローラー表面に、前記特定の組成物を用いてたとえば厚
さ1〜500μm、好ましくは3〜200μmのコーテ
ィング層を設ける、または前記特定の組成物から製造し
た前記厚さのチューブ状物をローラー上に被覆すること
により、ローラー表面に特定の組成物からの硬化物層を
形成してもよく、また、特定の組成物がローラーの主材
として用いられ、弾性体層が形成されているばあいには
そのままでもよく、さらに、特定の組成物からの弾性体
層上に前記のようにさらにコーティング層を設けたり、
チューブ状物で被覆したりしてもよいことを意味する。
【0014】なお、表面層を特定の組成物から形成する
ばあいの弾性体層として、たとえば (a)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
る硬化剤 (b)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する
ポリオキシプロピレン系重合体で数平均分子量が300
0をこえ50000以下の化合物および (c)ヒドロシリル化触媒 からなる組成物を用いてもよいことは当然のことであ
り、このばあいには弾性体層がウレタンフォームなどか
ら形成されているばあいよりも表面層の接着強度が向上
する。また、弾性体層を形成する主材のポリオキシプロ
ピレン系重合体の数平均分子量を、要求される機械特
性、加工性にあわせて任意のものを選択することができ
る。
【0015】本発明における特定の組成物に使用する
(A)成分である分子中に少なくとも2個のヒドロシリ
ル基を有する硬化剤は、(B)成分である分子中に少な
くとも2個のアルケニル基を有するポリオキシプロピレ
ン系重合体で数平均分子量が500〜3000である化
合物の硬化剤として作用する成分である。
【0016】(A)成分が分子中に少なくとも2個、好
ましくは2〜15個、さらに好ましくは3〜12個のヒ
ドロシリル基を有するため、それぞれのヒドロシリル基
が(A)成分の分子中に存在するアルケニル基と反応し
て硬化する。前記ヒドロシリル基の個数が2個より少な
いと、本発明の組成物をヒドロシリル化反応により硬化
させるばあいの硬化速度が遅くなり、硬化不良を起こす
ばあいが多くなる。また、該ヒドロシリル基の個数が1
5個より多くなると、(A)成分である硬化剤の安定
性、したがって特定の組成物の安定性がわるくなり、そ
のうえ硬化後も多量のヒドロシリル基が硬化物中に残存
し、ボイドやクラックの原因となる。
【0017】前記ヒドロシリル基を1個有するとはSi
Hを1個有することをいい、SiH2 のばあいにはヒド
ロシリル基を2個有することになるが、Siに結合する
Hは、異なるSiに結合する方が硬化性がよくなり、ま
た、ゴム弾性の点からも好ましい。
【0018】(A)成分の分子量は要すれば使用される
後述する(D)成分である導電性付与剤の分散性やロー
ラー加工性などの点から数平均分子量で30,000以
下が好ましく、2,000〜20,000、さらには
3,000〜15,000であるのがより好ましい。
【0019】前記のごとき(A)成分の構造についてと
くに制限はないが、たとえば一般式(1): R1 a (1) (式中、Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含む
基、R1 は炭素数2〜150の1〜4価の炭化水素基、
aは1〜4から選ばれる整数、ただし、Xに1個のヒド
ロシリル基しか含まれないばあい、aは2以上である)
で示されるヒドロシリル基を含有する硬化剤が具体例と
してあげられる。
【0020】一般式(1)中、Xは少なくとも1個のヒ
ドロシリル基を含む基を表わすが、その具体例として
は、たとえば−SiHn (CH3 3-n 、−SiH
n (C2 5 3-n 、−SiHn (C6 5 3-n (n
=1〜3)、−SiH2 (C6 13)などのケイ素原子
を1個だけ含有するヒドロシリル基、
【0021】
【化1】
【0022】などのケイ素原子を2個以上含むヒドロシ
リル基、
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】
【化4】
【0026】などで示される鎖状、枝分かれ状、環状の
各種の多価ハイドロジエンシロキサンより誘導されたヒ
ドロシリル基などがあげられる。
【0027】前述の各種のヒドロシリル基のうち、
(A)成分であるヒドロシリル基含有硬化剤が他の有機
重合体との相溶性を損う可能性が少ないという点から、
ヒドロシリル基を含有する部分(通常分子量が大きいば
あい、オルガノシロキサンの形で含まれている)の分子
量が500以下であるのが好ましく、さらにヒドロシリ
ル基の反応性も考慮すれば、下記のものが好ましい。
【0028】
【化5】
【0029】一般式(1)中、R1 は炭素数2〜150
の1〜4価の炭化水素基や、その主鎖の炭素のいくつか
を酸素で置換することでえらえるポリオキシアルキレン
基(たとえばポリオキシプロピレン基など)などを表わ
す。
【0030】R1 が前記炭化水素基のばあいの具体例と
しては、
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】など、さらには、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、イソブチレンなどのような炭素数2〜6の
オレフィン系化合物を主モノマーとして重合させたもの
で、結合手を1〜4個有するもの、ブタジエン、イソプ
レンなどのようなジエン系化合物を単独重合させたり、
前記オレフィン系化合物とジエン系化合物とを共重合さ
せたりしたのち水素添加したもので、結合手を1〜4個
有するものなどがあげられる。
【0034】また、前記炭化水素基の主鎖中の炭素のい
くつかを酸素で置換することでえられるポリオキシアル
キレン基の具体例としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1−ブテングリコール、イソブチレ
ングリコールなどの縮合物で結合手を1〜4個有するも
のなどがあげられる。
【0035】(A)成分であるヒドロシリル基含有硬化
剤の製法についてはとくに制限はなく、任意の方法で製
造すればよい。
【0036】たとえば(i)分子内にSiCl基をもつ
化合物をLiAlH4 、NaBH4などの還元剤で処理
して該化合物中のSiCl基をSiH基に還元する方
法、(ii)分子内にある官能基X1 をもつ化合物と分
子内に前記官能基X1 と反応する官能基Y1 およびヒド
ロシリル基の両者を有する化合物とを反応させる方法、
(iii)アルケニル基を含有する化合物に対して少な
くとも2個のヒドロシリル基をもつポリヒドロシラン化
合物を選択ヒドロシリル化することにより、反応後もヒ
ドロシリル基を分子中に残存させる方法などが例示され
る。
【0037】前記方法のうち、(iii)の方法が製造
工程が一般に簡便なため好適に用いることができる。こ
のばあい、一部のポリヒドロシラン化合物のヒドロシリ
ル基の2個以上がアルケニル基を含有する化合物のアル
ケニル基と反応して分子量が増大することあるが、この
ように分子量が増大したものを含むものを(A)成分と
して用いても何ら差しつかえない。
【0038】本発明においては、前記(A)成分ととも
に(B)成分である分子中に少なくとも2個のアルケニ
ル基を有するポリオキシプロピレン系重合体で数平均分
子量が500〜3000である化合物が使用される。
【0039】前記(B)成分は、前記(A)成分とヒド
ロシリル化反応して硬化する成分であり、分子中に少な
くとも2個のアルケニル基を有するため、ヒドロシリル
化反応が起こって高分子状となり、硬化する。
【0040】(B)成分に含まれるアルケニル基の数は
(A)成分とヒドロシリル化反応するという点から少な
くとも2個必要であるが、ゴム弾性の点からは両末端に
アルケニル基が存在するのが好ましい。
【0041】(B)成分の主鎖を構成する繰返し単位は
オキシプロピレン単位であるが、これだと(D)成分で
ある導電性付与剤を加えなくても比抵抗が108 〜10
9 Ω・cmとなるため好ましい。
【0042】このばあい、主鎖は、出発物質として活性
水素を2個以上有する化合物、たとえばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ビスフェノール系化合
物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
ストールなどを用い、C2 〜C4 のアルキレンオキシド
を重合させることにより製造される。このようにして製
造される主鎖を構成する重合体の具体例としては、たと
えばポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイ
ド、ポリブチレンオキサイドなどがあげられる。
【0043】アルケニル基を(B)成分の主鎖となるポ
リオキシプロピレン系重合体に導入する方法について
は、種々提案されている方法を用いることができるが、
重合後にアルケニル基を導入する方法と重合中にアルケ
ニル基を導入する方法に大別することができる。
【0044】重合後にアルケニル基を導入する方法とし
ては、たとえば、末端、主鎖、あるいは側鎖の水酸基を
−ONaや−OKなどの基にしたのち一般式(2): CH2 =CH−R2 −Y (2) (式中、Yは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハ
ロゲン原子、R2 は−R3 −、−R3 −OCO−または
−R3 −CO−(R3 は炭素数1〜20の2価の炭化水
素基で、好ましい具体例としてはアルキレン基、シクロ
アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基があげら
れる)で示される2価の有機基で、
【0045】
【化8】
【0046】(R4 は炭素数1〜10の炭化水素基)よ
り選ばれた2価の基がとくに好ましい)で示される有機
ハロゲン化合物を反応させることにより、末端アルケニ
ル基を有するポリオキシプロピレン系重合体が製造され
る。
【0047】本発明においては前記(A)成分、(B)
成分とともに(C)成分であるヒドロシリル化触媒が使
用される。
【0048】(C)成分であるヒドロシリル化触媒につ
いてはとくに制限はなく、その具体例としては、たとえ
ば白金、アルミナやシリカ、カーボンブラックなどの担
体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金
酸とアルコール、アルデヒド、ケトンなどの錯体、白金
/オレフィン錯体、白金/ホスファイト錯体などがあげ
られる。
【0049】本発明における特定の組成物は、前記
(A)〜(C)成分から調製される。
【0050】(A)成分および(B)成分の使用割合
は、(B)成分中のアルケニル基1モル当り(A)成分
中のヒドロシリル基が0.2〜5.0モル、さらには
0.4〜2.5モルになるように使用するのがゴム弾性
の点から好ましい。
【0051】また、(C)成分であるヒドロシリル化触
媒の使用量は、(B)成分中のアルケニル基1モルに対
して10-1〜10-4モルの範囲で用いられる。
【0052】前記のごとき特定の組成物には、要すれば
導電性を付与するための導電性付与剤((D)成分)や
貯蔵安定性改良剤((E)成分)、さらには加工性やコ
ストを改善するための充填剤、可塑剤、紫外線吸収剤、
滑剤、顔料などが添加される。
【0053】前記導電性付与剤の例としては、たとえば
カーボンブラックや金属微粉末、さらには第4級アンモ
ニウム塩基、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸エステ
ル基、リン酸エステル基などを含有する有機化合物もし
くは重合体、エーテルエステルアミドもしくはエーテル
アミドイミド重合体、エチレンオキサイド−エピハロヒ
ドリン共重合体、メトキシポリエチレングリコールアク
リレートなどで代表される導電性ユニットを有する化合
物または高分子化合物などの有機帯電防止剤などがあげ
られる。
【0054】前記カーボンブラックとしては、たとえば
平均粒径15〜19mμ程度のものが好ましく使用さ
れ、具体例としては熱分解法でえられるECカーボンな
どがあげられる。
【0055】また、前記金属微粉末としては、たとえば
平均粒径0.1μm〜3mμ程度の金属粉末が好ましく
使用され、具体例としてはNiパウダーなどがあげられ
る。
【0056】前記第4級アンモニウム塩基(たとえば
【0057】
【化9】
【0058】などの基)、カルボン酸基(−COOH基
の他、−COONa基、−COOK基のごときカルボン
酸塩基も含まれる)、スルホン酸基(−SO3 H基の
他、−SO3 Na基、−SO3 K基のごときスルホン酸
塩基も含まれる)、硫酸エステル基(−OSO3 Na、
−OSO3 Kなどの基)、リン酸エステル基(−OPO
32 などの基)を含有する有機化合物もしくは重合体
としては、たとえば第4級アンモニウムクロライド、第
4級アンモニウムサルフェート、第4級アンモニウムナ
イトレートなどの第4級アンモニウム塩基含有有機化合
物、ポリビニルベンジル型カチオンやポリアクリル酸型
カチオンのような第4級アンモニウム塩基含有重合体、
高級脂肪酸のアルカリ金属塩のごときカルボン酸基含有
有機化合物、アイオノマーのごときカルボン酸基含有重
合体、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホ
ネートなどのスルホン酸基含有有機化合物、ポリビニル
ベンジル型スルホネート、ポリアクリル酸型スルホネー
トなどのスルホン酸基含有重合体、アルキルサルフェー
トのごとき硫酸エステル基含有有機化合物、アルキルホ
スフェートなどのリン酸エステル基含有有機化合物など
があげられる。
【0059】前記化合物以外の、たとえばアルキルベタ
イン型、アルキルイミダゾリン型、アルキルアラニン型
のごとき両性系の有機帯電防止剤や、ポリオキシエチレ
ンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、グリセリン脂肪酸
エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのごとき非イオン
系の有機帯電防止剤なども使用しうる。
【0060】前記エーテルエステルアミドもしくはエー
テルアミドイミド重合体とは、重合体中にエーテル結合
とエステルアミド結合もしくはエーテル結合エステルア
ミド結合で表わされる基を有し、重合体全体として導電
性を付与するものである。
【0061】また、前記エチレンオキサイド−エピハロ
ヒドリン共重合体とは、エピクロルヒドリンなどのエピ
ハロヒドリンとエチレンオキサイドとを共重合されたも
のである。
【0062】さらに、前記メトキシポリエチレングリコ
ールアクリレートとは、メトキシポリエチレングリコー
ルとアクリル酸とのエステルの重合体のことである。
【0063】前記有機帯電防止剤が重合体のばあい、液
状であるのが望ましいので、平均分子量は液状になる範
囲のものが好ましい。
【0064】(A)〜(C)成分からなる特定の組成物
に、(D)成分である導電性を付与する化合物を加える
ばあいの添加量としては、(B)成分に対して0.1〜
50%(重量%、以下同様)、さらには0.2〜20%
であり、硬化物の比抵抗が103 〜1010Ω・cmにな
るように加えられる。
【0065】(D)成分としてカーボンブラックや金属
粉末を用いるばあいには比抵抗は主として103 〜10
8 Ω・cmにされる。
【0066】また、(A)〜(C)成分からなる特定の
組成物に前記のごとき有機帯電防止剤を加えるばあいの
添加量としては、(B)成分に対して約1〜40%、さ
らには5〜25%である。このばあいには、比抵抗を1
7 〜1010Ω・cmにするのに主として用いられる。
【0067】前記有機帯電防止剤としては、たとえば第
4級アンモニウム塩基、カルボン酸基もしくはスルホン
酸基を含有するアクリル系オリゴマー、マレイミド共重
合体、アクリルイミド共重合体、あるいはポリエーテル
エステルアミド、ポリエーテルアミドイミド、エチレン
オキサイド−エピハロヒドリン共重合体、メトキシポリ
エチレングリコールアクリレートなどのオリゴマーが好
ましく用いられる。
【0068】前記貯蔵安定性改良剤の例としては、たと
えばたとえば脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機
リン化合物、有機硫黄化合物、チッ素含有化合物、スズ
系化合物、有機過酸化物などがあげられる。具体例とし
ては、たとえばベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチ
ルマレート、ジメチルアセチレンジカルボキシレート、
2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロロプロペン、キ
ノリンなどがあげられるが、これらに限定されるわけで
はない。これらのなかでは、ポットライフおよび速硬化
性の両立という点から、チアゾール、ベンゾチアゾー
ル、ジメチルマレートがとくに好ましい。
【0069】前記貯蔵安定性改良剤は単独で用いてもよ
く、また2種以上併合してもよい。
【0070】(E)成分の使用量は、(A)成分および
(B)成分に均一に分散するかぎりほぼ任意に選ぶこと
ができるが、(A)成分のSi−H基含有化合物1モル
に対し、10-6〜10-1モルの範囲で用いるのが好まし
い。前記使用量が10-6モル未満では(A)成分の貯蔵
安定性が充分に改良されず、また10-1モルを超えると
硬化性が低下することがある。
【0071】本発明の導電性ローラーは、前記のごとき
(A)〜(C)成分、さらに要すれば使用される(D)
成分、(E)成分などを含有する特定の組成物を、前述
のごとく、ポリウレタンフォーム、クロロプレンゴム、
EPラバー、シリコーン樹脂などの本発明における特定
の組成物以外のものから形成された弾性体層を有するロ
ーラー上にコーティングし硬化させることにより、また
は特定の組成物から製造したチューブ状物を前記弾性体
層を有するローラー上に被覆することにより、さらには
特定の組成物を用いてシャフト上に弾性体層を形成した
ローラーを製造することにより、また該ローラー表面上
にさらに特定の組成物からの被覆層を設けることにより
えられる。
【0072】前記のようにシャフト上に弾性体層を形成
してローラーを製造するばあい、たとえば中心にSUS
製や鉄製などのシャフトを設置し、特定の組成物を注
型、射出、押出成形などし、30〜150℃、好ましく
は20〜1分間程度加熱硬化させることによって、電子
複写機またはプリンターに用いる導電性ローラーに成形
される。半硬化後、後硬化させてもよい。
【0073】このようにして製造される本発明の導電性
ローラーの比抵抗としては108 〜1010Ω・cmのも
のが好ましく、(D)成分の量を調整することにより調
節される。
【0074】つぎに本発明の導電性ローラーを実施例に
基づいて説明する。
【0075】実施例1 両末端に水酸基を有するポリオキシプロピレンにアリル
クロライドを反応させてえられたアリル末端ポリオキシ
プロピレン(数平均分子量3,000、1分子当たりの
末端アリル基含量2個)100部に、環状ポリシロキサ
ン(信越化学工業(株)製のLS3500、1分子当り
のヒドロシリル基含有8個)10部を反応させ、末端に
環状ハイドロポリシロキサンを導入したポリオキシプロ
ピレン(A−1)をえた。
【0076】アリル末端ポリオキシプロピレン(数平均
分子量3,000、1分子当たりの末端アリル基含量2
個)100部に対し、末端に環状ハイドロポリシロキサ
ンを導入した前記ポリオキシプロピレン(A−1)9
部、塩化白金酸5×10-6部を加えて、インジェクショ
ン法により6mmφのSUS製のシャフトを中心に含む
12mmφのローラーを製造した。硬化は成形後120
℃で3分間加熱することにより行なった。
【0077】金型から取り出したのち、アリル末端ポリ
オキシプロピレン(数平均分子量1,000、1分子当
たりの末端アリル基含量2個)100部に対し、末端に
環状ハイドロポリシロキサンを導入した前記ポリオキシ
プロピレン(A−1)9部、塩化白金酸5×10-6部か
らなる組成物をロールコーター法にて前記ローラー表面
にコーティングして厚さ20μmの表面層を形成した。
【0078】えられたローラーのJIS A法による硬
度(JIS A型硬度計を押しあてたときの硬度)を測
定した。結果を表1に示す。
【0079】実施例2 アリル末端ポリオキシプロピレン(数平均分子量1,0
00、1分子当たりの末端アリル基含量2個)100部
に対し、実施例1で用いたのと同じ末端に環状ハイドロ
ポリシロキサンを導入したポリオキシプロピレン(A−
1)9部、塩化白金酸5×10-6部を加えて、インジェ
クション法により6mmφのSUS製のシャフトを中心
に含む12mmφのローラーを製造した。硬化は成形後
120℃で3分間加熱することにより行なった。
【0080】えられたローラーのJIS A法による硬
度(JIS A型硬度計を押しあてたときの硬度)を測
定した。結果を表1に示す。
【0081】実施例3 シリコーン系樹脂(信越化学工業(株)製のKE126
1−U)を押出法により6mmφのSUS製のシャフト
上に被覆形成し、12mmφのローラーを製造した。
【0082】アリル末端ポリオキシプロピレン(数平均
分子量1,000、1分子当たりの末端アリル基含量2
個)100部に対し、実施例1で用いたのと同じ末端に
環状ハイドロポリシロキサンを導入したポリオキシプロ
ピレン(A−1)9部、塩化白金酸5×10-6部を加え
て調製した組成物を、前記ローラーの表面に厚さが50
μmになるように被覆した。硬化は成形後120℃で3
分間加熱することにより行なった。
【0083】えられたローラーのJIS A法による硬
度(JIS A型硬度計を押しあてたときの硬度)を測
定した。結果を表1に示す。
【0084】比較例1 アリル末端ポリオキシプロピレン(数平均分子量3,0
00、1分子当たりの末端アリル基含量2個)100部
に対し、実施例1で用いたのと同じ末端に環状ハイドロ
ポリシロキサンを導入した前記ポリオキシプロピレン
(A−1)9部、塩化白金酸5×10-6部を加えて、イ
ンジェクション法により6mmφのSUS製のシャフト
を中心に含む12mmφのローラーを製造した。硬化は
成形後120℃で3分間加熱することにより行なった。
【0085】金型から取り出したのち、アルコール可溶
性ナイロンの3%アルコール溶液をローラー表面にコー
ティングし、厚さ50μmのナイロン層を形成した。
【0086】えられたローラーのJIS A法による硬
度(JIS A型硬度計を押しあてたときの硬度)を測
定した。結果を表1に示す。
【0087】比較例2 シリコーン系樹脂(信越化学工業(株)製のKE126
1−U)を押出法により6mmφのSUS製のシャフト
上に被覆形形し、12mmφのローラーを製造した。
【0088】えられたローラーの表面に、アルコール可
溶性ナイロンの3%アルコール溶液をコーティングして
厚さ50μmのナイロン層を形成した。
【0089】えられたローラーのJIS A法による硬
度(JIS A型硬度計を押しあてたときの硬度)を測
定した。結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】表1から明らかなように、本実施例のロー
ラーのばあい、ローラーを構成する弾性体の弾性を損う
ことなく、表面層を形成することができる。
【0092】
【発明の効果】本発明の導電性ローラーは表面層を形成
したのちも導電性ローラーを構成する弾性体層の弾性を
損なわないので、電子複写機やプリンターが有する感光
体に接触させて使用したばあいに接触、従動回転が安定
化し、安定な画像をうることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/10 (72)発明者 三村 和義 滋賀県大津市比叡辻二丁目1番1号 鐘淵 化学工業株式会社内 (72)発明者 福田 丞 滋賀県大津市比叡辻二丁目1番1号 鐘淵 化学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真機またはプリンターが有する感
    光体に接触させて使用する導電性ローラーにおいて、少
    なくとも表面層が(A)分子中に少なくとも2個のヒド
    ロシリル基を有する硬化剤、(B)分子中に少なくとも
    2個のアルケニル基を有するポリオキシプロピレン系重
    合体で数平均分子量が500〜3000である化合物お
    よび(C)ヒドロシリル化触媒を含有する組成物の硬化
    物からなる導電性ローラー。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物に、さらに(D)
    導電性付与剤を(B)成分100重量部に対して0.1
    〜50重量部加えてなる組成物の硬化物からなる請求項
    1記載の導電性ローラー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003141931A (ja) * 2001-11-07 2003-05-16 Shin Etsu Chem Co Ltd 半導電ロール用シリコーンゴム組成物及び半導電ロール
JP2008003205A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Canon Inc 現像ローラ、その製造方法、現像装置及び電子写真プロセスカートリッジ

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