JPH08337925A - 導電性アクリル系繊維およびその製造方法 - Google Patents
導電性アクリル系繊維およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH08337925A JPH08337925A JP21894295A JP21894295A JPH08337925A JP H08337925 A JPH08337925 A JP H08337925A JP 21894295 A JP21894295 A JP 21894295A JP 21894295 A JP21894295 A JP 21894295A JP H08337925 A JPH08337925 A JP H08337925A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- core
- sheath
- fiber
- spinning
- conductive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Abstract
能な、優れた導電性、かつ優れた白度を有し、しかも、
優れた工程通過性を兼ね備えた導電性アクリル系繊維を
提供する。 【解決手段】 導電率が10-3S/cm以上の導電性物
質をアクリロニトリル系共重合体に対して15〜70体
積%含有するアクリロニトリル系共重合体の有機溶剤溶
液を芯部に、アクリロニトリル系共重合体の有機溶剤溶
液を鞘部に配して、芯鞘複合紡糸口金の芯部と鞘部の面
積比が芯部/鞘部=5/95〜60/40となるように
紡糸し、続いて、延伸を施した後、熱処理により5〜5
0%収縮させることにより、芯部/鞘部=5/95〜6
0/40であり、芯部に導電率10-3S/cm以上の導
電性物質を15〜70体積%含有し、且つ、芯部の断面
積が7μm2以上である導電性アクリル系繊維を得る。
Description
度及び糸強度を有し、セーター等の衣料用途に幅広い用
途展開の可能な導電性アクリル系繊維とその製造方法に
関する。
触や摩擦により発生した静電気は容易に漏洩することは
ない。この結果、(1)衣類のまとわりつき、(2)汚
れの付着、(3)衣服に帯電した静電気が原因となる可
燃ガス、粉塵への引火、爆発、(4)電子機器の誤動作
など種々の問題を引き起こす。特にパソコン等の電子機
器の普及に伴って上記(4)の障害は近年クローズアッ
プされている。
電気が帯電しやすい欠点を有しており、前述の種々の問
題を引き起こしやすいため、アクリル系繊維においては
特に高い制電性すなわち導電性が要求されている。
して、従来よりカーボンブラックを紡糸原液に混入して
紡糸した繊維が提案されているが、色相面から白度、発
色性が要求される衣料用途には適応が困難である。
として、酸化錫に代表される金属酸化物を用いる方法が
あり、アクリル繊維に対しての適用例が特開昭59−2
23309号公報、特開昭57−39213号公報等に
開示されている。特開昭59−223309号公報に開
示された、アクリル系重合体溶液と導電性微粒子を分散
した弾性重合体溶液を混合し紡糸する技術では、アクリ
ル重合体から相分離した導電性微粒子を含有する弾性重
合体が繊維表面に露出するため高い導電性能が得られる
が紡糸工程において導電性微粒子が紡糸ノズルに付着す
るため繊度むらやノズルの吐出方向不良が発生したり、
紡糸から紡績に至る全工程でポリマーの剥離、ガイドの
磨耗、導電性微粒子の脱落を引き起こすという工業的課
題を有している。
た、導電性皮膜を有する酸化チタンを分散した重合体溶
液と分散していない重合体溶液を芯鞘形態等に複合紡糸
した導電性複合繊維では、芯鞘形態を選んだ場合には上
記欠点はないものの導電性能が十分ではない。
た導電性、かつ優れた白度を有し、しかも、優れた工程
通過性を兼ね備えた導電性アクリル系繊維とその製造方
法を提供することにある。本発明者らは導電性アクリル
系繊維において上記従来技術の欠点を取り除くため鋭意
検討をした結果、本発明に到達した。
の要旨は、芯鞘ともにアクリロニトリル系共重合体から
なる芯鞘複合繊維であって、繊維断面における芯部と鞘
部の面積比が芯部/鞘部=5/95〜60/40であ
り、芯部に導電率10-3S/cm以上の導電性物質を1
5〜70体積%含有し、且つ、芯部の断面積が7μm2
以上であることを特徴とする導電性アクリル系繊維であ
り、第2の要旨は、導電率が10-3S/cm以上の導電
性物質をアクリロニトリル系共重合体に対して15〜7
0体積%含有するアクリロニトリル系共重合体の有機溶
剤溶液を芯部に、アクリロニトリル系共重合体の有機溶
剤溶液を鞘部に配して、芯鞘複合紡糸口金の芯部と鞘部
の面積比が芯部/鞘部=5/95〜60/40となるよ
うに紡糸し、続いて、延伸を施した後、熱処理により5
〜50%収縮させることを特徴とする導電性アクリル系
繊維の製造方法である。
おいて、芯成分と鞘成分を構成するアクリル系重合体は
通常アクリル系繊維の製造に用いられるアクリル系共重
合体であればよく特に限定しない。また、芯成分と鞘成
分を構成するアクリル系重合体は同一組成であっても異
なる組成であってもよいが、その単量体の構成は少なく
とも50重量%のアクリロニトリルを含有していること
が必要である。単量体構成のうち、アクリロニトリル構
成比が50重量%未満の場合には、得られる繊維がアク
リル系繊維本来の特性を発現せず本発明の目的に適さな
い。
ては、通常アクリル系繊維を構成するアクリル系重合体
を構成する単量体であればよく特に限定しないが、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ア
クリル酸ヒドロキシプロピルなどに代表されるアクリル
酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどに
代表されるメタクリル酸エステル類、さらにアクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミド、スチレン、ビ
ニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ
化ビニリデンなどが挙げられる。
ニルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、及びこれらのアルカリ
塩を共重合することは染色性の改良のために好ましい。
は特に限定しないが、重合体0.1gを0.1Nロダン
酸ソーダを含有するジメチルホルムアミド100mlに
溶解し、25℃で測定した比粘度で測定して換算した分
子量で10万〜100万の範囲であることが好ましい。
分子量がこの範囲未満の場合には、紡糸性の低下と同時
に原糸の糸質の低下が顕著となる傾向にあり、分子量が
100万を越えると紡糸原液の最適粘度となる重合体濃
度が低くなり生産性が低下する傾向にある。
の導電率が10-3S/cm以上の白度の高い金属酸化物
であり、このような導電性物質の例としては酸化錫、酸
化亜鉛、酸化インジウム及び酸化錫または酸化亜鉛で表
面を被覆した酸化チタンが挙げられ、さらに導電性を高
める添加剤を併用する方法として、酸化錫、酸化インジ
ウムに対して酸化アンチモンを、酸化亜鉛に対してアル
ミニウム、カリウム、イソジウム、ゲルマニウム、錫な
どの金属酸化物を併用する方法が挙げられる。
ないが、それが粒状の場合は、平均粒径が3μ以下であ
ることが、原液の濾過工程、紡糸工程での安定性から好
ましい。さらに導電性の向上の意味からは粒状よりもア
スペクト比の大きい針状の方が好ましい。導電性物質の
含有量は、粒子の形態、種類、必要な導電性能によって
異なるが、粒状の場合は芯部に対して20〜70体積
%、針状の場合は同じく芯部に対して15〜70体積%
である。含有量が前記範囲未満の場合には導電性能が不
十分であり、前記範囲を超える場合には紡糸安定性、後
工程において延伸性が低下し十分な糸質が得られない。
ここでいう良好な導電性能とは単繊維の導電率が10-6
S/cm以上、表面抵抗率が109Ω以下である。
面において、芯部と鞘部の面積比が芯部/鞘部=5/9
5〜60/40であることが必要であり、さらに好まし
くは10/90〜50/50である。芯部の占める割合
が5%未満の場合は、後で述べる条件が満たされていて
も導電性能が十分でない。また60%を超える場合は完
全な芯鞘構造が得られず芯部が繊維表面に露出する部分
が多くなり好ましくない。
は、上述の繊維断面における芯部の面積、即ち、芯部の
断面積の絶対値が重要であり、7μm2以上であることが
必要である。7μm2に満たない場合は他の条件が満た
されていても本発明の目的とする導電性が十分でない。
おいて、繊維断面において鞘部厚みが少なくとも1カ所
で3μ以下であることが特に好ましい。この厚みが3μ
以下となるところがない場合は絶縁破壊に要する電圧が
高くなり導電性能が十分でなくなる。芯部を繊維表面近
くに偏在させる偏心型の芯鞘複合形態、繊維断面が扁平
の芯鞘複合繊維は、絶縁体である鞘部を超えて電気を流
すために必要な電圧(絶縁破壊電圧)を低下するのに効
果的である。
いて、両端間長さ(A)、くびれ部の厚み(C)がA/
Cが2〜7である扁平の芯鞘複合繊維は、芯部が偏心し
た芯鞘複合繊維に比べ、上述した芯部と鞘部の面積比、
導電性物質の含有量、鞘部の最低厚みがバランスがと
れ、導電性能が最もよく発揮されるとともに、扁平に起
因する柔軟性も併せ持ち、製造面でも鞘部の厚みの制御
に起因する安定な紡糸性、一定した導電性の発現の面で
好ましい最も好ましい。
るように繊維表面に露出させた場合、一般に高い導電性
能が得られるものの紡糸から紡績に至る各工程において
各種ガイドの磨耗や繊維の毛羽立ち、さらには繊維から
の導電性物質が脱落する等の問題が発生し、工業的に安
定に生産することが困難となる。特に溶液紡糸の場合、
延伸または脱溶剤工程において繊維表面からの残存溶媒
の拡散が著しいため、導電部の切断が発生しやすく導電
性能の点からも好ましくない。許容される芯部の繊維表
面への露出量は繊維表面に対して10%以下、好ましく
は5%以下、さらに好ましくは1%以下である。
の製造方法で得られる。芯部を形成する紡糸原液は、ア
クリロニトリル系共重合体が5〜25重量%となるよう
に調製した紡糸原液にさらに導電性物質を導電性物質と
アクリロニトリル系共重合体との体積比が15/85〜
70/30となるよう添加し、調整し、鞘部を形成する
紡糸原液は、アクリロニトリル系共重合体が20〜40
重量%となるように別々に調製する。この時使用する溶
剤は特に限定しないが、例えば、硝酸(水溶液)、塩化
亜鉛水溶液、ロダン塩水溶液の無機溶剤、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、及
び、アセトン等の有機溶剤が好都合である。溶剤は芯
部、鞘部で異なっていても特に問題はないが溶剤回収の
点から同一であることが好ましい。
として、白度向上のため鞘部を形成する紡糸原液に酸化
チタン等を添加したり、導電性をさらに向上するため芯
部に親水性化合物やゴム状成分を添加することが適宜可
能である。
原液は、芯鞘複合紡糸口金で繊維形態に賦型し未延伸糸
とする。このとき、湿式、乾湿式を選択する場合には、
芯部吐出孔が偏芯した芯鞘複合紡糸口金を用いることに
より容易に上述した鞘部厚みの条件を満たすことができ
る。導電性物質の含有率が多い繊維を紡糸するときは孔
径の大きな口金を用いて高ドラフト紡糸が可能な乾式、
乾湿式の方が好ましい。
倍延伸するとともに脱溶剤し、次いで乾燥、緩和熱処理
により5〜50%収縮する。延伸時の熱水の温度が70
℃未満では十分な延伸倍率が得られず、得られる繊維は
十分な糸質が得られない傾向にある。延伸倍率が2倍に
満たないと同様に十分な糸質が得られず、また、7倍を
超えると糸切れが多発するとともに芯部の切断が発生し
導電性能が低下するので好ましくない。上記の乾燥、緩
和熱処理は、従来アクリル系繊維の製造に用いられてい
る、熱ロールやネットプロセスによる乾燥とアニール、
熱板緩和、スチーム緩和といった緩和方法を単独または
組み合わせて行うことができる。緩和熱処理における収
縮率は良好な染色性または紡績、編織時に必要な糸質を
確保するために5%以上、好ましくは10%以上とす
る。
好ましい扁平断面を有する導電性アクリル系繊維を得る
のに最も適した製造方法について説明する。上述したよ
うに、繊維断面において、両端間長さ(A)、先端部極
大部(B)、くびれ部の厚み(C)がA/Cが2〜7か
つB/Cが1以上である扁平の芯鞘複合繊維は、芯部と
鞘部の面積比、導電性物質の含有量、鞘部の最低厚みが
バランスがとれ、導電性能が最もよく発揮されるととも
に、扁平に起因する柔軟性も併せ持ち最も好ましいが、
この断面形態は、上記の導電性物質をアクリロニトリル
系共重合体15〜70体積%含有する上記のアクリロニ
トリル系共重合体の有機溶剤溶液、同じく上記のアクリ
ロニトリル系共重合体の有機溶剤溶液を芯鞘複合紡糸口
金のそれぞれ芯部、鞘部より芯部と鞘部の面積比が上記
の範囲となるように不活性ガス中に吐出し、得られた凝
固糸を洗浄、延伸を施した後、熱処理により5〜50%
収縮することによって得られる。
いが、160〜400℃がA/Cが2〜7かつB/Cが
1以上の断面を形成する上で重要である。また、凝固糸
は洗浄、延伸を施した後、熱を付与して5〜50%収縮
することが、芯部の導電性物質間の距離を近付け、アク
リル繊維に十分な導電性を付与するために、また、良好
な染色性または紡績、編織時に必要な糸質を確保するた
めに必要である。
なお、実施例においては次の方法により測定した。 (繊維の表面抵抗率)繊維束より単繊維を取り出し、こ
れに正確に1cm離して銀ペースト(藤倉化成株式会社
製ドータイト)により金属端子に接着した。20℃、相
対湿度40RH%において、この端子間に1000Vの
直流電圧を印可し、端子間の抵抗値RS(Ω)を超絶縁
計(東亜電波株式会社製SM−8210)により測定し
た。これから表面抵抗率σ(Ω)を次式によって求め
た。 σ=3.7×10-3×RS×(d/ρ)1/2 ここで、dは繊度、ρは繊維の比重である。
出し、これを正確に1cmに切断して端部を銀ペースト
(藤倉化成株式会社製ドータイト)により金属端子に接
着した。20℃、相対湿度40RH%において、この端
子間に1000Vの直流電圧を印可し、端子間の抵抗値
RV(Ω)を超絶縁計(東亜電波株式会社製SM−82
10)により測定した。これから、導電率ζ(S/c
m)を次式によって求めた。 ζ=1/(1.11×10-6×RV×(d/ρ)) ここで、dは繊度、ρは繊維の比重である。
低厚み、鞘/芯比率、芯部の断面積は、繊維の断面の顕
微鏡写真より計測し、平均値として求めた。
量%、アクリル酸メチル6.0重量%、メタリルスルホ
ン酸ソーダ0.5重量%からなるアクリル系重合体(分
子量16万)をジメチルホルムアミドに溶解し、重合体
濃度が30重量%の紡糸原液(a)を得た。
4S/cmの粒状導電性酸化チタン(石原産業株式会社
製ET−500W)16重量部を紡糸原液(a)と同じ
組成の紡糸原液100重量部に分散し、紡糸原液(b)
を調製した。芯部を形成する紡糸原液としてbを鞘部を
形成する紡糸原液としてaを用いた。
孔数400、孔径0.2mmφの芯鞘紡糸口金を用いて
230℃の不活性ガス中に吐出した。得られた未延伸糸
を引き続き、100℃の熱水中で3.75倍に延伸し、
さらに95℃の熱水中で洗浄した。得られた繊維束は無
緊張状態下に相対湿度40%、温度150℃で乾燥、緩
和処理し、20%収縮した。得られた繊維は、繊度が3
デニールであった。表面抵抗率、毛羽の発生状態を評価
し、表1に示した。
成する紡糸原液を紡糸原液(b)の代わりに次のように
して調製した紡糸原液(c)を用い、鞘と芯の紡糸原液
の吐出割合をかえたほかは比較例1と同様にして、繊度
3デニールの繊維を得た。表面抵抗率、毛羽の発生状態
を評価し、表1に示した。あわせて比較例3では、露出
した芯部の面積を顕微鏡写真から測定し、繊維側表面に
しめる割合を示した。
(石原産業株式会社製ET−500W)90重量部を紡
糸原液(a)と同じ組成の紡糸原液100重量部に分散
し調製した。
糸原液(b)の代わりに次のようにして調製した紡糸原
液(d)を用いたほかは、比較例1と同様にして、繊度
3デニールの繊維を得た。表面抵抗率、毛羽の発生状態
を評価し、表2に示した。
2.9μ、アスペクト比13、導電率0.2S/cmの
針状導電性酸化チタン(石原産業株式会社製FT−20
00)13重量部を紡糸原液(a)と同じ組成の紡糸原
液100重量部に分散し導電性微粒子を30重量%含有
するよう調製した。
る紡糸原液を紡糸原液(b)の代わりに次のようにして
調製した紡糸原液(e)を用い、鞘と芯の紡糸原液の吐
出割合かえたほかは比較例1と同様にして、繊度3デニ
ールの繊維を得た。表面抵抗率、毛羽の発生状態を評価
し、表2に示した。
2.9μ、アスペクト比13、導電率0.2S/cmの
針状導電性酸化チタン(石原産業株式会社製FT−20
00)30重量部を紡糸原液(a)と同じ組成の紡糸原
液100重量部に分散して調製した。
として紡糸原液(a)を芯部を形成する紡糸原液として
紡糸原液(b)を使用し、紡糸口金を通常の偏心タイプ
の芯鞘複合紡糸口金にかえ鞘と芯の紡糸原液の吐出割合
をかえたほかは、比較例1と同様にして、繊度3デニー
ルの繊維を得た。表面抵抗率、毛羽の発生状態を評価
し、表3に示した。あわせて比較例6では、露出した芯
部の面積を顕微鏡写真から測定し、繊維側表面にしめる
割合を示した。
て紡糸原液(a)を芯部を形成する紡糸原液として紡糸
原液(e)を使用したほかは、実施例6と同様にして繊
度が3デニールの繊維を得た。表面抵抗率、毛羽の発生
状態を評価し、表3に示した。
サイド型複合紡糸口金とかえたほかは実施例6と同様に
して繊度が3デニールの繊維を得た。表面抵抗率、毛羽
の発生状態を評価し、表3に示した。
%、酢酸ビニル6.5重量%、メタリルスルホン酸ソー
ダ0.5重量%からなるアクリル系重合体(分子量15
万)をジメチルアセトアミドに溶解し、重合体濃度が2
5重量%の紡糸原液(f)を得た。
4S/cmの粒状導電性酸化チタン(石原産業株式会社
製ET−500W)75重量部を紡糸原液(f)100
重量部に分散し、紡糸原液(g)を調製した。
(f)を、芯部を形成する紡糸原液として紡糸原液
(g)を、孔径0.15mm、孔数60個の偏心タイプ
の芯鞘紡糸口金より、一旦空気中に吐出し約7mm空間
を走行させた後、35℃、70重量%ジメチルアセトア
ミド水溶液凝固浴中に導入し、凝固せしめた。凝固糸は
この凝固浴より60m/分の速度で引き取り、60℃温
水中で洗浄、95℃熱水中で3倍延伸、油剤付与後、1
40℃加熱ロールで乾燥し、260℃の熱板を用いて1
0%の収縮緩和を行い、180デニール/60フィラメ
ントで丸断面を有するアクリル系長繊維を得た。表面抵
抗率、毛羽の発生状態を評価し、表3に示した。
%、酢酸ビニル7重量%からなるアクリル系重合体(分
子量15万)をジメチルアセトアミドに溶解し、重合体
濃度が25重量%の紡糸原液(h)を得た。さらに粒径
0.2〜0.3μ、導電率0.4S/cmの粒状導電性
酸化チタン(石原産業株式会社製ET−500W)75
重量部を紡糸原液(f)100重量部に分散し、紡糸原
液(i)を調製した。
(h)を、芯部を形成する紡糸原液として紡糸原液
(i)を、孔径0.07mm、孔数400個の偏心タイ
プの芯鞘紡糸口金より、40℃、55重量%ジメチルア
セトアミド水溶液凝固浴中に吐出し、凝固せしめた。凝
固糸はこの凝固浴より8m/分の速度で引き取り、沸水
中で洗浄、95℃熱水中で5倍延伸、油剤付与後、14
0℃加熱ロールで乾燥し、3.0kg/cm2の飽和水
蒸気により20%の収縮緩和を行い、3デニールの丸断
面を有するアクリル系繊維を得た。表面抵抗率、毛羽の
発生状態を評価し、表3に示した。
た導電性、白度及び糸強度を有し、セーター等の衣料用
途を中心に幅広い用途展開の可能である。さらに本発明
の導電性アクリル系繊維の製造方法は、上記の導電性ア
クリル系繊維のなかでもとりわ性能に優れたものを生産
性よく製造することが可能である。
面を有するものの断面の概念図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 芯鞘ともにアクリロニトリル系共重合体
からなる芯鞘複合繊維であって、繊維断面における芯部
と鞘部の面積比が芯部/鞘部=5/95〜60/40で
あり、芯部に導電率10-3S/cm以上の導電性物質を
15〜70体積%含有し、且つ、芯部の断面積が7μm
2以上であることを特徴とする導電性アクリル系繊維。 - 【請求項2】 鞘部の厚みが少なくとも一部において3
μm以下である請求項1記載の導電性アクリル系繊維 - 【請求項3】 繊維断面における、両端間長さ(A)、
くびれ部の厚み(C)がA/Cが2〜7である請求項1
または2記載の導電性アクリル系繊維。 - 【請求項4】 導電率が10-3S/cm以上の導電性物
質をアクリロニトリル系共重合体に対して15〜70体
積%含有するアクリロニトリル系共重合体の有機溶剤溶
液を芯部に、アクリロニトリル系共重合体の有機溶剤溶
液を鞘部に配して、芯鞘複合紡糸口金の芯部と鞘部の面
積比が芯部/鞘部=5/95〜60/40となるように
紡糸し、続いて、延伸を施した後、熱処理により5〜5
0%収縮させることを特徴とする導電性アクリル系繊維
の製造方法。 - 【請求項5】 繊維断面における、両端間長さ(A)、
くびれ部の厚み(C)がA/Cが2〜7となるように、
芯部、鞘部に配された有機溶剤溶液を芯鞘複合紡糸口金
から、不活性ガス中に吐出して紡糸する請求項4記載の
導電性アクリル系繊維の製造方法。 - 【請求項6】 紡糸した後、70℃以上の熱水中で2〜
7倍延伸する請求項4または5記載の導電性アクリル系
繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21894295A JP3227528B2 (ja) | 1995-04-12 | 1995-08-28 | 導電性アクリル系繊維およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-87203 | 1995-04-12 | ||
JP8720395 | 1995-04-12 | ||
JP21894295A JP3227528B2 (ja) | 1995-04-12 | 1995-08-28 | 導電性アクリル系繊維およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08337925A true JPH08337925A (ja) | 1996-12-24 |
JP3227528B2 JP3227528B2 (ja) | 2001-11-12 |
Family
ID=26428498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21894295A Expired - Lifetime JP3227528B2 (ja) | 1995-04-12 | 1995-08-28 | 導電性アクリル系繊維およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3227528B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002363826A (ja) * | 2001-06-06 | 2002-12-18 | Unitica Fibers Ltd | 導電糸 |
JP2006104588A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 導電性アクリル繊維および導電性アクリル繊維の製造方法 |
JP2007009390A (ja) * | 2005-06-02 | 2007-01-18 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 導電性と抗ピル性、及び蓄熱性を有するアクリル系合成繊維とその製造方法、並びにそれを用いた紡績糸 |
WO2010007728A1 (ja) | 2008-07-16 | 2010-01-21 | 日本エクスラン工業株式会社 | 制電性アクリル繊維およびその製造方法 |
JP2010254744A (ja) * | 2009-04-21 | 2010-11-11 | Fujikura Rubber Ltd | ゴム組成物、これを含有してなる導電性ゴム層、その形成方法、該導電性ゴム層を備える電気二重層キャパシタ、ならびに該導電性ゴム層を備える導電性積層体 |
US11078608B2 (en) * | 2016-11-01 | 2021-08-03 | Teijin Limited | Fabric, method for manufacturing same, and fiber product |
-
1995
- 1995-08-28 JP JP21894295A patent/JP3227528B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002363826A (ja) * | 2001-06-06 | 2002-12-18 | Unitica Fibers Ltd | 導電糸 |
JP2006104588A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 導電性アクリル繊維および導電性アクリル繊維の製造方法 |
JP4564322B2 (ja) * | 2004-10-01 | 2010-10-20 | 三菱レイヨン株式会社 | 導電性アクリル繊維の製造方法 |
JP2007009390A (ja) * | 2005-06-02 | 2007-01-18 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 導電性と抗ピル性、及び蓄熱性を有するアクリル系合成繊維とその製造方法、並びにそれを用いた紡績糸 |
WO2010007728A1 (ja) | 2008-07-16 | 2010-01-21 | 日本エクスラン工業株式会社 | 制電性アクリル繊維およびその製造方法 |
US8183324B2 (en) | 2008-07-16 | 2012-05-22 | Japan Exlan Company Limited | Antistatic acrylic fiber and a method for manufacturing the same |
JP2010254744A (ja) * | 2009-04-21 | 2010-11-11 | Fujikura Rubber Ltd | ゴム組成物、これを含有してなる導電性ゴム層、その形成方法、該導電性ゴム層を備える電気二重層キャパシタ、ならびに該導電性ゴム層を備える導電性積層体 |
US11078608B2 (en) * | 2016-11-01 | 2021-08-03 | Teijin Limited | Fabric, method for manufacturing same, and fiber product |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3227528B2 (ja) | 2001-11-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4773849B2 (ja) | 導電性と抗ピル性、及び蓄熱性を有するアクリル系合成繊維の製造方法 | |
JP2015040361A (ja) | 紡績糸およびその紡績糸を含む編物 | |
CN107956110A (zh) | 一种还原氧化石墨烯/聚丙烯腈复合纤维及其制备方法 | |
JP3227528B2 (ja) | 導電性アクリル系繊維およびその製造方法 | |
JPH10310974A (ja) | 導電性繊維の製造方法 | |
JPH0978377A (ja) | 制電性アクリル紡績糸 | |
JP4564322B2 (ja) | 導電性アクリル繊維の製造方法 | |
JPH11200149A (ja) | 白色導電性繊維 | |
JPH0978354A (ja) | 導電性アクリル繊維 | |
JP3808643B2 (ja) | アクリロニトリル系繊維束及びその製造方法 | |
JPH0227442B2 (ja) | Dodenseiakurirukeigoseisenioyobisonoseizohoho | |
JP3364099B2 (ja) | 分割性アクリル系合成繊維及びその製造方法 | |
JP2009221632A (ja) | 芯鞘複合アクリル系導電性フィラメント | |
JPH06101129A (ja) | アクリル系紡績糸 | |
JPH09228148A (ja) | 導電性繊維 | |
JP2000096346A (ja) | 蓄熱及び導電性繊維並びに糸及び布帛 | |
JP2006348439A (ja) | 導電性アクリル系繊維 | |
JPH09217229A (ja) | 導電性繊維及びそれを用いた制電性繊維紡績糸 | |
JP2000096347A (ja) | 蓄熱及び導電性繊維並びに糸及び布帛 | |
JP7394439B2 (ja) | 導電性マルチフィラメント、導電性マルチフィラメントの製造方法、織編物およびブラシ | |
JP2601775B2 (ja) | 難燃アクリル系複合繊維 | |
JPH09111666A (ja) | 導電性繊維 | |
JPH101851A (ja) | 制電性短繊維集合体およびその製造方法 | |
JP3289817B2 (ja) | 導電性繊維の製造方法 | |
JP5765877B2 (ja) | ブラシ用導電性芯鞘複合アクリル繊維 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907 Year of fee payment: 11 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907 Year of fee payment: 11 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907 Year of fee payment: 12 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |