JPH08330028A - コネクタの支持構造およびその支持構造を用いた中継アダプタ - Google Patents

コネクタの支持構造およびその支持構造を用いた中継アダプタ

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JPH08330028A
JPH08330028A JP15703595A JP15703595A JPH08330028A JP H08330028 A JPH08330028 A JP H08330028A JP 15703595 A JP15703595 A JP 15703595A JP 15703595 A JP15703595 A JP 15703595A JP H08330028 A JPH08330028 A JP H08330028A
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JP
Japan
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connector
connectors
elastic piece
mating
female connector
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Application number
JP15703595A
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Inventor
Masaji Saito
正司 斉藤
Hajime Okada
肇 岡田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 相手のコネクタとの間に生ずるずれを広範囲
にわたって吸収する。 【構成】 雌コネクタ2はコネクタ支持板1に対して、
外周の第1弾性片5を介して、相手の雄コネクタ26と
の嵌合方向と直角な面上での移動可能に支持される。雌
コネクタ2は嵌合方向に沿って一定距離移動可能で、後
面側に第2弾性片16が配されている。両コネクタ2、
26の間に芯ずれがあると、雌コネクタ2が第1弾性片
5を撓み変形させつつ、(A)の矢線xのように上下ま
たは左右方向に移動してその芯ずれが吸収される。嵌合
方向に沿った方向のずれがあると、雌コネクタ2が第2
弾性片16を撓み変形させつつ、矢線yのように嵌合方
向に移動してそのずれが吸収される。軸心が傾いた状態
で嵌合された場合は、(B)のように、第1弾性片5と
第2弾性片16とを複合的に撓み変形させつつ雌コネク
タ2が傾動され、軸心が一致した状態で嵌合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆる待ち受けコネ
クタを支持するための構造、ならびにその支持構造を用
いた中継アダプタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インストルメントパネルに装着さ
れるメータ、スイッチ等の各種電装品をワイヤハーネス
に接続する部分の構造並びに組み付け手順は、以下のよ
うである。インストルメントパネルには各種電装品を装
着するための開口部が所定位置に形成される一方、その
背面側にワイヤハーネスが収納されるようになってお
り、ワイヤハーネスからは各開口部に対応するようにし
てコネクタが引き出されている。このインストルメント
パネルは、ワイヤハーネスを収納した状態でボディに固
定される。そして電装品をワイヤハーネスに接続する場
合は、まず開口部から手や指を入れて対応するコネクタ
をインストルメントパネルの前面に引っ張り出し、その
引っ張り出されたコネクタと電装品に設けられたコネク
タ同士を嵌合したのち、コネクタともども電装品を開口
部に装着し、それを各電装品について繰り返し行うこと
で組み付けがなされる。この方法では、電装品の組み付
けに手間が掛かって能率が悪いという問題がある。
【0003】そこで近年、作業能率を高めるために、イ
ンストルメントパネルについてもプラグイン方式の接続
構造を採用したものが逐次開発されつつある。このもの
は、図7に示すように、各種電装品aを装着する開口部
cを設けたインストルメントパネルbに加えて、コネク
タ支持板dを備えている。コネクタ支持板dには、各電
装品aに設けられたコネクタとそれぞれに嵌合可能な複
数個のコネクタeが、ワイヤハーネスfから引き出され
て所定の位置に支持されるようになっている。このコネ
クタeはいわゆる待ち受けコネクタと称されるものであ
る。そして、コネクタeを支持したコネクタ支持板dを
インストルメントパネルbの背面側に予め取り付け、そ
の状態でインストルメントパネルbをボディに固定す
る。そののち、各電装品aを開口部cに順次に挿入して
その電装品aのコネクタをコネクタ支持板d上の対応す
るコネクタeと嵌合し、もって各電装品aの接続を図る
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
プラグインの接続構造では、電装品は、そこに設けられ
たコネクタが、対応する待ち受けコネクタと芯合わせさ
れた状態で装着できる必要がある。しかしながら、コネ
クタ支持板の組み付け上のずれは止むを得ず生ずるとこ
ろであるから、コネクタ支持板上の待ち受けコネクタ
と、電装品のコネクタとが芯ずれした状態で嵌合される
おそれがある。そのため従来、このような待ち受けコネ
クタの支持構造として、実開昭64−27982号公報
に記載されたものが知られている。これは、図8に示す
ように、コネクタeの外周の4面にリング形の弾性片g
が設けられる一方、コネクタ支持板dに開口されたコネ
クタ挿通孔hの内周に、上記の弾性片gを嵌入する嵌入
溝iが形成されていて、待ち受けコネクタeが、弾性片
gを弾性変形させつつ相手のコネクタj(図9参照)と
の嵌合方向と直角な面上で移動可能に支持された構造と
なっている。すなわち、両コネクタe、jに芯ずれがあ
った場合に、待ち受けコネクタeを嵌合方向と直角な面
上で移動させつつ芯ずれを吸収して、両コネクタe、j
を正規に嵌合させるようになっている。
【0005】しかしながら、上記のようにインストルメ
ントパネルbにコネクタ支持板dを取り付ける場合に
は、両者がともに大きな成形品であるために、コネクタ
支持板dの厚さ方向に沿う方向のずれが生ずるおそれも
ある。これはすなわち、両コネクタe、jの嵌合方向に
沿う方向のずれを招くことになるのであって、このよう
な方向のずれについては、従来の支持構造では吸収でき
ない。また従来の支持構造では、図9に示すように、相
手のコネクタjが斜め姿勢で嵌合された場合には、嵌合
できないことがあった。
【0006】本発明は上記のような事情に基づいて完成
されたものであって、相手のコネクタとの間に生ずるお
それのあるずれを広範囲にわたって吸収し得るようにし
たコネクタの支持構造、ならびにその支持構造を利用し
た中継アダプタを提供をすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合される
一対のコネクタのうちの一方のコネクタが固定の支持部
材に支持され、その一方のコネクタに他方のコネクタが
嵌合されるものにおいて、前記一方のコネクタを前記支
持部材に支持する構造であって、前記支持部材には、前
記コネクタをクリアランスを持って挿入可能なコネクタ
収容部が形成され、前記コネクタは、その外周と前記コ
ネクタ収容部の内周との間ならびに後面と支持部材との
間にそれぞれ弾性部材を介在させることで、相手のコネ
クタとの嵌合方向と交差する方向ならびに前記嵌合方向
に沿った方向へ移動可能に支持されている構成としたと
ころに特徴を有する。
【0008】請求項2の発明に係る中継アダプタは、箱
形のケーシングの互いに異なった2面には互いに電気接
続されたコネクタが支持され、その両コネクタにそれぞ
れ相手のコネクタを嵌合させることで、前記相手のコネ
クタ同士を中継接続するようにした中継アダプタにおい
て、前記ケーシング側の両コネクタのうちの少なくとも
一方のコネクタは、ケーシングの支持面に形成されたコ
ネクタ収容部にクリアランスを持って挿入可能とされ、
かつその外周とコネクタ収容部の内周との間ならびに後
面とケーシングとの間にそれぞれ弾性部材を介在させる
ことで、相手のコネクタとの嵌合方向と交差する方向な
らびに前記嵌合方向に沿った方向へ移動可能に支持され
ている構成としたところに特徴を有する。
【0009】
【作用】請求項1の発明の作用は以下のようである。相
手のコネクタとの間で芯ずれがあると、コネクタは主に
外周側の弾性部材を弾性変形させつつ嵌合方向と交差す
る方向に移動して芯ずれが吸収される。相手のコネクタ
との間で嵌合方向に沿った方向のずれがあると、コネク
タは、主に後面側の弾性部材を弾性変形させつつ嵌合方
向に沿った方向に移動してそのずれが吸収される。相手
のコネクタが傾いていると、コネクタは、外周側ならび
に後面側の弾性部材を複合的に弾性変形させつつ、その
軸心が相手のコネクタの軸心と一致するように傾動し
て、正規の嵌合が許容される。
【0010】請求項2の発明に係る中継アダプタは、例
えば互いに接続されるべきコネクタが、それぞれ所定の
位置において固定的にかつ間隔を開けて配されること
で、それらを中継する必要が場合において利用される。
その際、接続されるべき両コネクタの配設位置や姿勢に
ばらつきがあった場合に、中継アダプタの移動可能に支
持されたコネクタは、弾性部材を弾性変形させつつ3次
元的に移動してそれらのばらつきを吸収し、相手のコネ
クタとの正規の嵌合を可能とする。
【0011】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、コネクタは弾
性部材を介して3次元的な移動可能に支持されているか
ら、相手のコネクタとの間に存在する広範囲のずれを吸
収して、正規の嵌合を実現することができる効果があ
る。
【0012】請求項2の発明によれば、互いに離間した
コネクタを中継する場合に、それらのコネクタの配設位
置や姿勢のばらつきを広範囲にわたって吸収して、確実
に中継機能を果たすことができる効果が得られる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。 <第1実施例>図1ないし図3は請求項1の発明に対応
する第1実施例を示し、インストルメントパネルにおけ
る電装品の接続部分に適用した場合を例示する。
【0014】図において、符号1は、図7によって説明
したと同様のコネクタ支持板であって、インストルメン
トパネルの背面に取り付けられて使用されるものであ
り、合成樹脂を素材として一体成形されている。コネク
タ支持板1には、待ち受け側のコネクタとなる複数個の
雌コネクタ2が、詳しくは後記する支持構造によって所
定位置に支持されるようになっている。
【0015】雌コネクタ2は略直方体状に形成され、そ
の内部に形成された図示4個のキャビティ3内には、ワ
イヤハーネスから引き出された図示しない雌形端子金具
が、後面側(図3の右側)から挿入されて収容されてい
る。雌コネクタ2の外面の4面における幅方向の中央位
置には、それぞれ弾性的な撓み変形が可能な第1弾性片
5が突設されている。各第1弾性片5は、雌コネクタ2
の前後方向の中央部から後方(図3の右側)を向いて斜
め外方に延出している。また、雌コネクタ2の後面の4
隅には規制板6が突設されている。
【0016】コネクタ支持板1の所定位置には、上記し
た雌コネクタ2を支持するための方形をなす支持孔8が
形成されている。この支持孔8は、雌コネクタ2をクリ
アランスを持って挿通可能な開口面積を有している。こ
の支持孔8の各縁辺の中央部にはそれぞれ切欠部9が形
成され、各切欠部9の口縁の裏面側には、先端に内向き
の鈎部12を有する支持片11が後方に向けて突設され
ている。また支持孔8の4隅の裏面側には、上記の各支
持片11をそれぞれ挟むようにしてL形断面をなす突当
部13が後方に向けて突設されている。この突当部13
の突出端面が、雌コネクタ2の4隅に設けられた規制板
6を突き当てる突当面14となっており、その突当面1
4は、上記した支持片11の突出端よりも一定寸法後方
に突出している。
【0017】したがって、雌コネクタ2がコネクタ支持
板1の支持孔8内に裏面側から挿入されると、雌コネク
タ2の各第1弾性片5が支持片11の鈎部12に当たっ
て内方に撓み変形されつつ押し込まれ、第1弾性片5が
鈎部12を超えたところで復元弾性力で外側に開いて支
持片11の内面に弾接され、規制板6が突当面14に突
き当たったところで押し込みが規制される。そのとき雌
コネクタ2の第1弾性片5の先端と、支持片11の鈎部
12との間には、図3(A)に示すように一定の隙間t
ができるようになっている。
【0018】雌コネクタ2の後面側には、第2弾性片1
6を設けた弾性片保持体17が装着されるようになって
いる。この保持体17は合成樹脂により一体成形されて
おり、正面コ字形をなす本体部18を備えている。本体
部18の上下の縁辺の前面には、長さ方向の中央部から
両側に向けて斜めに延出した一対ずつの第2弾性片16
が形成されている。各第2弾性片16の延出端は、雌コ
ネクタ2の各規制板6の裏面に当接可能となっている。
【0019】一方のコネクタ支持板1側では、上記した
各突当面14における水平部の外側の縁部から、上下2
本ずつの取付溝構成片20が後方に向けて突設されてい
る。各構成片20の延出端にはそれぞれ内向きの鈎部2
1が形成されている。上記した弾性片保持体17の上下
の縁辺の両端部には、それらの鈎部21に係止可能な突
部22が形成されている。これにより、突当面14と各
鈎部21との間に、弾性体保持片17を図2の矢線方向
に挿入可能とする取付溝23が構成されている。この取
付溝23における弾性片保持体17の挿入方向の前端側
には、ストッパ部24が取付溝構成片20と一体的に形
成されている。なお、弾性片保持体17の本体部18に
おいて、挿入方向の前側の縦向きの縁辺が切除されてい
るのは、雌コネクタ2から引き出された電線を逃がすた
めである。また、取付溝構成片20の鈎部21の上下方
向の対応間隔は、雌コネクタ2の規制板6が通過可能な
寸法を取っている。
【0020】図3において、符号26は、上記の待ち受
け側の雌コネクタ2と嵌合される雄コネクタであって、
電装品の前面に一体的に設けられており、本体部27の
前面に、雌コネクタ2が内側に嵌められるフード28が
形成された形状となっている。雄コネクタ26には、図
示しない雄形端子金具がそのタブをフード28内に突出
させた状態で収容されている。この雄コネクタ26は、
それを取り付けた電装品を既述したインストルメントパ
ネルの開口部に所定深さ挿入したところで、雌コネクタ
2と正規に嵌合されるようになっている。
【0021】本実施例は上記のような構造であって、続
いてその組み付けの手順を説明する。まずコネクタ支持
板1の各支持孔8に、ワイヤハーネスから引き出された
対応する雌コネクタ2を支持する。その場合は、既述し
たように雌コネクタ2を支持孔8内に裏面側から挿入す
ると、雌コネクタ2の外周の第1弾性片5が撓み変形さ
れつつ押し込まれ、支持片11の鈎部12を超えたとこ
ろで外側に開いて支持片11の内面に弾接される。雌コ
ネクタ2は、規制板6が突当面14に当たることで前方
への移動が規制され、第1弾性片5が支持片11の鈎部
12に係止されることで抜け止めがなされるが、既述の
ように、第1弾性片5の先端と鈎部12との間に隙間t
が確保されていることで、その分の前後方向の移動が許
容される。また雌コネクタ2は、第1弾性板5を撓み変
形させつつ、その軸心方向と直角な面上で上下または左
右方向に移動可能に支持される。
【0022】次に、雌コネクタ2の後面側における取付
溝23内に、弾性片保持体17が挿入される。弾性片保
持体17は、第2弾性片16を撓み変形させつつ挿入さ
れ、ストッパ部24に突き当たることで挿入が停止され
る。そのとき、各第2弾性片16の先端が復元弾性力で
雌コネクタ2の規制板6を突当面14に押し付け、雌コ
ネクタ2は図3(A)に示す状態に支持される。
【0023】続いて、上記のようにして雌コネクタ2の
支持されたコネクタ支持板1がインストルメントパネル
の背面に当てられて予め取り付けられ、そのインストル
メントパネルがボディに固定される。次に電装品の装着
が行われ、電装品がインストルメントパネルの開口部内
に所定深さまで挿入されると、そこに設けられた雄コネ
クタ26が、コネクタ支持板1に支持された対応する雌
コネクタ2と嵌合される。
【0024】そのとき、コネクタ支持板1をインストル
メントパネルに取り付けた際の取り付け位置のずれによ
って、両コネクタ2、26の間に芯ずれがあると、雌コ
ネクタ2がその外周の第1弾性片5を撓み変形させつ
つ、図3(A)の矢線xに示すように、上下または左右
方向に移動してその芯ずれが吸収される。
【0025】また、両コネクタ2、26の間に嵌合方向
に沿った方向のずれがあると、雌コネクタ2は、その後
面側の第2弾性片16を撓み変形させ、かつ第1弾性片
5を支持片11上で滑らせつつ、同図の矢線yに示すよ
うに嵌合方向に移動して、そのずれが吸収される。さら
に、両コネクタ2、26の軸心が傾いた状態で嵌合され
た場合は、図3(B)に示すように、雌コネクタ2は、
外周側の第1弾性片5と後面側の第2弾性片16の撓み
変形と、滑りとを伴いつつ、その軸心が雄コネクタ26
の軸心と一致するように傾動して、正規に嵌合される。
【0026】このように本第1実施例によれば、コネク
タ支持板1に支持された待ち受け側の雌コネクタ2は、
外周側の第1弾性片5と後面側の第2弾性片16を介し
て3次元的な移動可能に支持されているから、電装品に
設けられた相手の雄コネクタ26との間に生じる広範囲
のずれを吸収して、両コネクタ2、26を正規に嵌合さ
せることが可能となる。
【0027】<第2実施例>図4ないし図6は請求項2
の発明に対応する第2実施例を示す。この実施例では、
インストルメントパネルにおける電装品の接続部分にお
いて、例えばインストルメントパネルとその背面に取り
付けられるコネクタ支持板の間の間隔が広く、対応する
コネクタ同士を途中で中継して接続する必要がある場合
に用いて好適な中継アダプタを例示する。この中継アダ
プタを用いる場合は、コネクタ支持板上においてコネク
タは固定的に支持されてよい。
【0028】以下に、中継アダプタ31の構造について
説明する。この中継アダプタ31は箱形のケーシング3
2を備えており、このケーシング32は、それぞれ一面
側を開口させた2個の分割ケース33を背中合わせで組
み付けることにより形成される。各分割ケース33にお
ける開口面と対応する側の面がコネクタの支持面34と
なっており、それらの支持面34に、上記の第1実施例
に示したと同様の雌コネクタ2a、2bが、同様の支持
構造によって支持されるようになっている。それらの構
造については、第1実施例と同一符号を付すことで重複
した説明は省略する。また、両雌コネクタ2a、2bの
間は、図5に示すように、両端にそれぞれ雌形端子金具
を圧着した電線35で電気的に接続されるようになって
いる。
【0029】すなわち中継アダプタ31を組み付ける場
合は、まず各分割ケース33の支持孔8に、それぞれ雌
コネクタ2a、2bが後面側から挿入されるとともに、
雌コネクタ2a、2bの後面側に、弾性片保持体17が
分割ケース33の側面に形成された開口部36を通して
挿入される。これにより両雌コネクタ2a、2bは、既
述したように3次元的な移動可能に支持される。続いて
図5に示すように、分割ケース33を背中合わせの向き
にして、両雌コネクタ2a、2b間を電線35により接
続する。
【0030】次に図5の状態から、両分割ケース33の
開口端同士を突き合わせると、一方の分割ケース33に
設けられた係止片37のフック38が、他方の分割ケー
ス33に設けられた係止孔39に弾性的に嵌まることで
両分割ケース33が一体化され、図4および図6に示す
ように、箱形のケーシング32の対応する両面34に、
一対の雌コネクタ2a、2bが同心にかつそれぞれ3次
元的な移動可能に支持された中継アダプタ31が組み付
けられる。なお図4においては、ケーシング32の内部
の構造は省略されており、また図5、6においては、理
解を容易にするために電線35の配置が実際の配置とは
異なって示されている。
【0031】続いて本実施例の中継アダプタ31を用い
て、インストルメントパネルに電装品を取り付ける手順
を説明する。まずコネクタ支持板に待ち受け側のコネク
タを装着する。この待ち受け側のコネクタは、雄側のコ
ネクタであって所定位置に固定的に装着される。次に、
中継アダプタ31の一方の雌コネクタ2bをコネクタ支
持板上の対応する雄コネクタに嵌合して接続する。そし
て、上記のように雄コネクタが固定的に取り付けられ、
かつそれに中継アダプタ31の接続されたコネクタ支持
板がインストルメントパネルの背面に当てられて予め取
り付けられ、そのインストルメントパネルがボディに固
定される。
【0032】次に、電装品の装着が行われ、電装品がイ
ンストルメントパネルの開口部内に所定深さまで挿入さ
れると、そこに設けられた雄コネクタが、中継アダプタ
31の他方の雌コネクタ2aと嵌合され、中継アダプタ
31を介して、電装品とコネクタ支持板上のコネクタ同
士が接続される。
【0033】そのとき、コネクタ支持板をインストルメ
ントパネルに取り付けた際の取り付け位置のずれによっ
て、電装品の雄コネクタと、コネクタ支持板上の雄コネ
クタの間に芯ずれがあり、すなわち電装品の雄コネクタ
と中継アダプタ31の雌コネクタ2aの間に芯ずれがあ
ると、雌コネクタ2aがその外周の第1弾性片5を撓み
変形させつつ、上下または左右方向に移動してその芯ず
れが吸収される。また、電装品の雄コネクタと中継アダ
プタ31の雌コネクタ2aの間に、嵌合方向に沿った方
向のずれがあると、雌コネクタ2aはその後面側の第2
弾性片16を撓み変形させ、かつ第1弾性片5を支持片
11上で滑らせつつ嵌合方向に移動して、そのずれが吸
収される。さらに、電装品の雄コネクタと中継アダプタ
31の雌コネクタ2aの軸心が傾いた状態で嵌合された
場合は、雌コネクタ2aは、外周側の第1弾性片5と後
面側の第2弾性片16の撓み変形と、滑りとを伴いつ
つ、その軸心が電装品の雄コネクタの軸心と一致するよ
うに傾動して、正規に嵌合される。
【0034】また、電装品の雄コネクタと、コネクタ支
持板上の雄コネクタの間の各種のずれがさらに大きい場
合には、上記した雌コネクタ2aの移動に加えて、コネ
クタ支持板上の雄コネクタに嵌合された雌コネクタ2b
側の弾性片5、16を変形させつつケーシング32が移
動されて、それらのずれが吸収される。
【0035】このように本第2実施例の中継アダプタ3
1を使用すると、コネクタ支持板上に固定的に装着され
たコネクタと、電装品に設けられたコネクタを中継する
場合に、それらのコネクタの配設位置や姿勢のばらつき
を広範囲にわたって吸収して、確実に中継機能が果たさ
れる。
【0036】<他の実施例>本発明は上記記述及び図面
によって説明した実施例に限定されるものではなく、例
えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含ま
れ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種
々変更して実施することができる。
【0037】(1)第2実施例に例示した中継アダプタ
では、雌コネクタの両方を3次元的な移動可能に支持し
たが、いずれか一方のみを3次元な移動可能として他方
は固定的に支持するようにしてもよい。
【0038】(2)また同じく中継アダプタにおいて、
両雌コネクタはケーシングにおける互いに直角をなす2
面にそれぞれ支持するようにしてもよい。そのような構
造では、互いに直角方向をなして配される両コネクタ間
を中継する場合に適用できる。
【0039】(3)本発明のコネクタの支持構造は、イ
ンストルメントパネルにおける電装品の接続部分に限ら
ず、互いに嵌合されるコネクタのうちのいわゆる待ち受
け側のコネクタの支持構造全般に適用することができ
る。また本発明の中継アダプタについても、互いに離間
して配されたコネクタ間を中継する場合全般に広く適用
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の分解斜視図である。
【図2】その背面側から見た分解斜視図である。
【図3】(A)はコネクタの嵌合前の状態の断面図であ
り、(B)は両コネクタの軸心が傾いていた場合の嵌合
動作を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施例にかかる中継アダプタの外
観斜視図である。
【図5】分割ケースの組み付け前の状態の断面図であ
る。
【図6】その組み付け後の状態の断面図である。
【図7】プラグイン形式による電装品の接続構造を示す
分解斜視図である。
【図8】従来例における待ち受けコネクタの支持構造を
示す分解斜視図である。
【図9】その嵌合態様の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…コネクタ支持板 2…雌コネクタ 5…第1弾性片 8…支持孔 11…支持片 16…第2弾性片 17…弾性片保持体 23…取付溝 26…雄コネクタ 2a、2b…雌コネクタ 31…中継アダプタ 32…ケーシング 33…分割ケース 34…支持面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに嵌合される一対のコネクタのうち
    の一方のコネクタが固定の支持部材に支持され、その一
    方のコネクタに他方のコネクタが嵌合されるものにおい
    て、前記一方のコネクタを前記支持部材に支持する構造
    であって、 前記支持部材には、前記コネクタをクリアランスを持っ
    て挿入可能なコネクタ収容部が形成され、前記コネクタ
    は、その外周と前記コネクタ収容部の内周との間ならび
    に後面と支持部材との間にそれぞれ弾性部材を介在させ
    ることで、相手のコネクタとの嵌合方向と交差する方向
    ならびに前記嵌合方向に沿った方向へ移動可能に支持さ
    れていることを特徴とするコネクタの支持構造。
  2. 【請求項2】 箱形のケーシングの互いに異なった2面
    には互いに電気接続されたコネクタが支持され、その両
    コネクタにそれぞれ相手のコネクタを嵌合させること
    で、前記相手のコネクタ同士を中継接続するようにした
    中継アダプタにおいて、 前記ケーシング側の両コネクタのうちの少なくとも一方
    のコネクタは、ケーシングの支持面に形成されたコネク
    タ収容部にクリアランスを持って挿入可能とされ、かつ
    その外周とコネクタ収容部の内周との間ならびに後面と
    ケーシングとの間にそれぞれ弾性部材を介在させること
    で、相手のコネクタとの嵌合方向と交差する方向ならび
    に前記嵌合方向に沿った方向へ移動可能に支持されてい
    ること特徴とする中継アダプタ。
JP15703595A 1995-05-30 1995-05-30 コネクタの支持構造およびその支持構造を用いた中継アダプタ Pending JPH08330028A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6579111B2 (en) 2000-06-08 2003-06-17 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Supporting configuration for a connector
JP2010136927A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Nippon Pachinko Buhin Kk 電気配線用接続構造、遊技機用電装機器及び遊技機
DE102010023934A1 (de) * 2010-06-16 2011-12-22 Continental Automotive Gmbh Elektrisches System bzw. Energiespeichersystem mit Mittelspannungsabgriff
CN114079187A (zh) * 2020-08-19 2022-02-22 罗伯特·博世有限公司 适配器插头和带有适配器插头的电子器件组件

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