JPH08327195A

JPH08327195A - 冷凍装置

Info

Publication number: JPH08327195A
Application number: JP15386295A
Authority: JP
Inventors: Masaaki Irie; 正明入江
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1995-05-29
Filing date: 1995-05-29
Publication date: 1996-12-13

Abstract

(57)【要約】【目的】冷媒の漏れが生じた場合に、所定箇所におけ
る冷媒濃度が高まるのを防止できる冷凍装置を提供す
る。【構成】本発明の冷凍装置は、冷媒漏れを検出する検
出器と、冷媒漏れを検出した場合に前記凝縮器用送風機
を駆動する制御装置とを備える構成であり、検出器が冷
媒漏れを検出すると、制御装置は凝縮器用送風機および
／又は蒸発器用送風機を駆動して凝縮器および／又は蒸
発器に送風する。従って、凝縮器および／又は蒸発器自
体はその周囲において冷媒漏れが生じた場合には、漏れ
た冷媒は拡散し又は排気されるので、所定箇所における
冷媒濃度の高まりを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、蒸発器及び凝縮器によ
り構成される冷媒回路に冷媒を循環させてなる冷凍装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】蒸発器と凝縮器とに冷媒を循環させてな
るヒートポンプ式冷凍装置の冷媒回路において、冷媒回
路を構成するパイプの接続部、蒸発器又は凝縮器等の冷
凍機器から封入された冷媒が漏れることがある。

【０００３】一方、塩素を含む冷媒がオゾン層を破壊す
るおそれがあることから、例えば特開昭５４ー２５６１
号公報に開示されているように、近年、塩素を含まない
ＨＦＣ系冷媒を用いる提案がなされている。このような
ＨＦＣ系冷媒には種々のものがあり、例えば、可燃性の
冷媒や、刺激の強いもの等も存在する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、ＨＦＣ系冷媒
等において冷媒漏れが生じると、冷凍サイクルにおける
冷媒不足が生じて冷凍能力が低下するのみならず、可燃
性の冷媒等の如く冷媒の性質によっては、所定の箇所で
漏れた冷媒濃度が高まるのは好ましくない。

【０００５】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、冷媒の漏れが生じた場合に、所定箇所
における冷媒濃度が高まるのを防止できる冷凍装置の提
供を目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、圧縮機，蒸発器，減圧器，凝縮器を備える冷媒回路
に冷媒を循環させてなり、前記蒸発器に送風する蒸発器
用送風機及び前記凝縮器に送風する凝縮器用送風機を備
える冷凍装置において、冷媒漏れを検出する検出器と、
冷媒漏れを検出した場合に前記凝縮器用送風機および／
又は前記蒸発器用送風機を駆動する制御装置とを備える
ことを特徴とするものである。

【０００７】第２の発明は、被冷却室を冷却するための
蒸発器を備える冷媒回路に冷媒を循環させてなり、前記
蒸発器に送風する蒸発器用送風機を備える冷凍装置にお
いて、前記被冷却室における冷媒漏れを検出する検出器
と、冷媒漏れを検出した場合に前記蒸発器用送風機を駆
動して、前記被冷却室内に漏れた冷媒を被冷却室の外部
へ排出する制御装置とを備えることを特徴とするもので
ある。

【０００８】

【作用】請求項１に記載の発明によれば、検出器が冷媒
漏れを検出すると、制御装置は凝縮器用送風機および／
又は蒸発器用送風機を駆動して送風する。従って、凝縮
器および／又は蒸発器自体又はその周囲において冷媒漏
れが生じた場合には、凝縮器および／又は蒸発器の熱交
換を促進するために設けられている既存の送風機を利用
して、凝縮器および／又は蒸発器周辺における雰囲気を
拡散し又は排気する。これにより、冷媒漏れが生じて
も、所定箇所における冷媒濃度の高まりを防止すること
ができる。

【０００９】請求項２に記載の発明によれば、検出器が
冷媒漏れを検出すると、制御装置は蒸発器用送風機を駆
動して送風する。従って、蒸発器自体又はその周囲にお
いて冷媒漏れが生じた場合には、蒸発器の熱交換を促進
するために設けられている既存の送風機を利用して、蒸
発器周辺における雰囲気を拡散し又は排気する。これに
より、冷媒漏れが生じても、被冷却室（所定箇所）にお
ける冷媒濃度の高まりを防止することができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。

【００１１】図１は、本発明の実施例にかかる冷凍装置
の冷媒回路図である。この冷凍装置は、缶入り清涼飲料
等の販売に用いられる自動販売機の庫内を冷却する冷凍
装置であり、冷媒回路１を循環する冷媒としては、ＨＦ
Ｃ系冷媒を用いた混合冷媒が使用されている。

【００１２】図１の冷媒回路１において、圧縮機３、凝
縮器９、減圧器（キャピラリチーブ）７、蒸発器５、ア
キュムレータ１１がこの順序で冷媒管により接続されて
冷媒の循環回路形成している。

【００１３】凝縮器９と蒸発器５とには、それぞれに強
制的に風を通過させて熱交換の促進を図るため、凝縮器
用送風機９ａと蒸発器用送風機５ａとが配置されてお
り、それぞれの駆動は制御装置１３により制御されてい
る。

【００１４】自動販売機２１における冷凍装置の設置状
態は、図２に示すように、缶入り清涼飲料水等が収納さ
れた庫内２３には、その下部に蒸発器５が配置された冷
却室２７が形成されており、この冷却室２７には更に、
蒸発器用送風機５ａが配置されており、吸込み口２９か
ら吸込まれた庫内空気を蒸発器５を通過させて、蒸発器
５により冷却した後、吹出し口３１を介して庫内２３向
けて送風するようになっている。

【００１５】一方、冷却室２７の背部（商品取り出し口
のある側と反対側）には、断熱材３３を介在して庫内２
３と隔離した機械室３５が設けられている。この機械室
３５には、圧縮機３、アキュムレータ１１（図１参照）
の他、凝縮器９が配置されており、凝縮器用送風機９ａ
が機械室３５内の熱を外に排出するとともにこれらの機
器を外気と熱交換させるようになっている。

【００１６】混合冷媒としては、例えば、Ｒ１３４ａを
５２Ｗt ％、Ｒ１２５を２５Ｗt ％、Ｒ３２を２３Ｗt
％で混合した混合冷媒が用いられる。このような組成の
混合冷媒を用いることにより、十分な冷却効果を得られ
るものの、混合冷媒の組成成分であるＲ３２は可燃性で
あることが知られている。従って、万一冷媒回路内の冷
媒が漏れたような場合には、このような可燃性冷媒の濃
度が一カ所で高まるのは好ましくない。

【００１７】図２に示すように、冷却室２７と、機械室
３５とにはそれぞれガス検知器１５、１６が配置されて
いるが、冷凍装置の蒸発器５、凝縮器９等のそれぞれに
直接固定するものであってもよい。

【００１８】冷媒漏洩を検出するガス検知器１５、１６
は、直接冷媒ガスを検出する検知器を用いるのが好まし
が、少なくとも混合冷媒の成分のうち、可燃性であるよ
うな好ましくない性質のガスを検知するものであればよ
い。

【００１９】上述したガス検出器１５、１６は、それぞ
れ制御装置１３に接続されており、これらのガス検出器
１５、１６は、冷媒ガスを検知すると制御装置１３に検
出信号を送るようになっている。

【００２０】この制御装置１３は、冷凍装置全体を制御
するもので、圧縮機３の駆動を制御するほか、蒸発器用
送風機５ａ及び凝縮器用送風機９ａの駆動を独立して制
御するように、それぞれの運転の開始と停止とを制御す
る。また、タイマーを備えており、蒸発器用送風機５ａ
及び凝縮器用送風機９ａを所定時間運転する制御も可能
になっている。また、ガス検知信号を受けると上述した
蒸発器用送風機５ａ及び凝縮器用送風機９ａの駆動を制
御するほか、表示板１８に所定のガス検知表示をしたり
又は、点灯させ又は点滅させるものである。

【００２１】次に、上記実施例の作用を説明する。

【００２２】図１の冷媒回路１においては、運転時には
圧縮機３、凝縮器９、キャピラリチューブ７、蒸発器
５、アキュムレータ１１の順序で冷媒が循環される。

【００２３】冷凍装置の運転時または停止時に、機械室
３５のガス検知器１６が冷媒ガスを検知すると、制御装
置１３は、機械室３５内に配置されている凝縮器用送風
機９ａに駆動信号を発して、凝縮器用送風機９ａを駆動
するとともに圧縮機３の駆動を停止する。これにより、
凝縮器周辺における雰囲気を拡散し又は排気し、冷媒漏
れが生じても、所定箇所における冷媒濃度の高まりを防
止することができる。更に、圧縮機３の駆動を停止する
ことによって冷媒漏れの拡大を抑制できる。

【００２４】冷凍装置の運転中においては、凝縮器用送
風機９ａはすでに駆動されているから、その場合には、
圧縮機３の駆動のみを停止し、凝縮器用送風機９ａは引
き続き駆動する。尚、運転中にガス検知信号を受けた場
合には、制御装置１３は凝縮器用送風機９ａの駆動をよ
り高速にするものであってもよい。

【００２５】また、冷凍装置が運転されていない場合に
は、凝縮器用送風機９ａのみを駆動する。冷媒ガスが排
出または拡散されたために、ガス検知器１６が冷媒ガス
を検知しなくなり検知信号を停止した場合には、制御装
置１３は、凝縮器用送風機９ａの駆動を停止する。尚、
制御装置１３は、ガス検知器１６が冷媒ガスを検知した
後はその後の検知信号に関係なく、タイマーにより一定
時間又は作業員が通電を停止するスイッチを切るまで、
凝縮器用送風機９ａを駆動するものであってもよい。

【００２６】一方、庫内の冷却室２７にあるガス検知器
１５が冷媒ガスを検知すると、制御装置１３は、冷却室
２７内に配置されている蒸発器用送風機５ａに駆動信号
を発して、蒸発器用送風機５ａを駆動するとともに圧縮
機３の駆動を停止する。従って、すでに冷凍装置の運転
中においては蒸発器用送風機５ａは駆動されているか
ら、その場合には、圧縮機３の駆動のみを停止し、蒸発
器用送風機５ａは引き続き駆動する。

【００２７】尚、上述の機械室３５の場合と同様に、す
でに運転中にガス検知信号を受けた場合には、制御装置
１３は蒸発器用送風機５ａの駆動をより高速にするもの
であってもよい。

【００２８】また、冷凍装置が運転されていない場合に
は、蒸発器用送風機５ａのみを駆動する。この場合、制
御装置１３は、ガス検知器１５が、冷媒ガスが排出また
は拡散されたために冷媒ガスを検知しなくなり検知信号
を停止した場合には、蒸発器用送風機５ａの駆動を停止
する。

【００２９】尚、制御装置１３は、ガス検知器１５が冷
媒ガスを検知した後は、その後の検知信号に関係なく、
一定時間の間蒸発器用送風機５ａを駆動するものであっ
てもよい。

【００３０】制御装置１３はガス検知信号を受けると上
述した蒸発器用送風機５ａの駆動を制御するほか、表示
板１８に所定のガス検知表示をし又は点灯させまたは点
滅させる。

【００３１】更に、冷却室２７内のガス検知器１５が冷
媒ガスを検知した場合には、庫内は通常密閉されている
ので、庫内の雰囲気を排出するために、商品の挿入口や
落下口等を開いたり、または、図１に破線で示すごと
く、排気扉を設けてガス漏れの際には庫内雰囲気を排気
するものであってもよい。

【００３２】本発明は、上述した実施例に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能であ
る。

【００３３】例えば、図３に示すように、冷媒漏れを検
知する検知器は、上述したガス検知器に限らず、温度と
圧力との関係から冷媒漏れを検知する機構（冷媒漏洩検
出機構）であってもよい。

【００３４】特に、混合冷媒を用いた場合には、一般に
は温度や圧力から冷媒漏れを検出することが困難となる
が、蒸発器５及び凝縮器９に設けられている温度検出器
１５ａ、１６ａを利用するほか、圧縮機３の吐出口側に
設けられ、冷媒回路内の冷媒圧力を検出する圧力検出器
１７を利用して冷媒漏れを検知することが望ましい。

【００３５】この場合、図４に示すような所定温度にお
ける冷媒の圧力を計測したデータを予じめ制御装置１３
に収納し、検出された温度から検出圧力に対応する冷媒
漏洩率が演算されるようになっている。このデータは所
定温度における冷媒の圧力を予め実測したものである。

【００３６】即ち、図４は、縦軸に冷媒の圧力（Ｋg ／
cm²）を示し、横軸に冷媒漏洩率（％）を示したもの
で、冷媒温度と圧力との関係から効果的に冷媒漏洩を検
出することができる。

【００３７】また、本発明の冷凍装置は、自動販売機に
用いられるものに限らず、商品を陳列するショーケース
や、室内を冷房または暖房する空気調和機等に使用され
るものであっても同様な効果を得ることができる。

【００３８】

【発明の効果】請求項１に記載の発明によれば、冷媒漏
れを検出する検出器と、冷媒漏れを検出した場合に凝縮
器用送風機および／又は蒸発器用送風機を駆動する制御
装置とを備える構成であり、検出器が冷媒漏れを検出す
ると、制御装置は凝縮器用送風機および／又は蒸発器用
送風機を駆動して凝縮器および／又は蒸発器に送風す
る。従って、凝縮器および／又は蒸発器自体又はその周
囲において冷媒漏れが生じた場合には、漏れた冷媒を拡
散し又は排気するので、所定箇所における冷媒濃度の高
まりを防止することができる。

【００３９】請求項２に記載の発明によれば、被冷却室
における冷媒漏れを検出する検出器と、冷媒漏れを検出
した場合に前記蒸発器用送風機を駆動して、前記被冷却
室内に漏れた冷媒を被冷却室外へ排出する制御装置とを
備える構成であるから、蒸発器自体又はその周囲におい
て冷媒漏れが生じた場合には、蒸発器周辺における雰囲
気を拡散し又は排気するので、所定箇所における冷媒濃
度の高まりを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例にかかる冷凍装置の冷媒回路図
である。

【図２】本実施例による冷凍装置を搭載した自動販売器
の主要部を示す断面図である。

【図３】本発明の他の実施例にかかる冷凍装置の冷媒回
路図である。

【図４】非共沸混合冷媒の圧力と冷媒漏洩率との関係を
示すグラフである。

【符号の説明】

１冷凍装置５蒸発器５ａ蒸発器用送風機９凝縮器９ａ凝縮器用送風機１３制御装置１５ガス検知器（検出器）１６ガス検知器（検出器）１８表示板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】圧縮機，蒸発器，減圧器，凝縮器を備え
る冷媒回路に冷媒を循環させてなり、前記蒸発器に送風
する蒸発器用送風機及び前記凝縮器に送風する凝縮器用
送風機を備える冷凍装置において、冷媒漏れを検出する検出器と、冷媒漏れを検出した場合
に前記凝縮器用送風機および／又は前記蒸発器用送風機
を駆動する制御装置とを備えることを特徴とする冷凍装
置。
【請求項２】被冷却室を冷却するための蒸発器を備え
る冷媒回路に冷媒を循環させてなり、前記蒸発器に送風
する蒸発器用送風機を備える冷凍装置において、前記被冷却室における冷媒漏れを検出する検出器と、冷
媒漏れを検出した場合に前記蒸発器用送風機を駆動し
て、前記被冷却室内に漏れた冷媒を被冷却室の外部へ排
出する制御装置とを備えることを特徴とする冷凍装置。