JPH08323540A - コルゲートフィンカッター - Google Patents
コルゲートフィンカッターInfo
- Publication number
- JPH08323540A JPH08323540A JP15716795A JP15716795A JPH08323540A JP H08323540 A JPH08323540 A JP H08323540A JP 15716795 A JP15716795 A JP 15716795A JP 15716795 A JP15716795 A JP 15716795A JP H08323540 A JPH08323540 A JP H08323540A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- corrugated fin
- cemented carbide
- fin cutter
- less
- binder phase
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超硬合金、特に超微粒子超硬合金を適用させ
ｍｆｐ（mean free path−平均自由工程）を大きくせず
に、結合相量自体を多くし高強度化を計り、コルゲート
フィンカッターの長寿命化を計ることを目的とする。 【構成】 本発明は、結合相が３〜２０％のＣｏ−Ｃｒ
系合金からなるＷＣ基超硬合金において、その焼結体の
平均粒度を２ミクロン以下として、ｍｆｐを小さくし、
更に、ＷＣの１部を重量比で１０％以下の範囲でＣｒ、
Ｔａ、Ｎｂ、Ｖ、Ｍｏの金属、炭化物、窒化物、炭窒化
物の１種又は２種以上で置き換えて平均粒度を調整する
ことにより構成するコルゲートフィンカッターである。
ｍｆｐ（mean free path−平均自由工程）を大きくせず
に、結合相量自体を多くし高強度化を計り、コルゲート
フィンカッターの長寿命化を計ることを目的とする。 【構成】 本発明は、結合相が３〜２０％のＣｏ−Ｃｒ
系合金からなるＷＣ基超硬合金において、その焼結体の
平均粒度を２ミクロン以下として、ｍｆｐを小さくし、
更に、ＷＣの１部を重量比で１０％以下の範囲でＣｒ、
Ｔａ、Ｎｂ、Ｖ、Ｍｏの金属、炭化物、窒化物、炭窒化
物の１種又は２種以上で置き換えて平均粒度を調整する
ことにより構成するコルゲートフィンカッターである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本願発明は、コルゲートフィンカ
ッターの改良に関するもので、詳細には、コルゲートフ
ィンカッターの切れ刃の耐溶着性に優れる超硬合金を使
用したものに関する。
ッターの改良に関するもので、詳細には、コルゲートフ
ィンカッターの切れ刃の耐溶着性に優れる超硬合金を使
用したものに関する。
【０００２】
【従来の技術】自動車のラジエター等に用いられるフィ
ンは伝熱効果を高め、ラジエター本体を冷却するために
必須である。このフィンを製作するために、帯状の金属
薄片を蛇行屈曲させるとともに、図１に示すような歯車
状断面のカッタを用いて切削している。（例として実開
昭６２−１７２５１３号公報） しかし、フィンの素材はアルミ合金等の軽量で伝熱効果
の高い合金が使用されているため、工具鋼でコルゲート
フィンカッターを製作した場合には工具鋼との間に溶着
等のトラブルを生じやすく、また超硬合金を使用した場
合には、コルゲートフィンカッター自体が１〜２ミリ程
度の薄い工具であるため強度上割れ等の問題があり超硬
の使用には問題があった。
ンは伝熱効果を高め、ラジエター本体を冷却するために
必須である。このフィンを製作するために、帯状の金属
薄片を蛇行屈曲させるとともに、図１に示すような歯車
状断面のカッタを用いて切削している。（例として実開
昭６２−１７２５１３号公報） しかし、フィンの素材はアルミ合金等の軽量で伝熱効果
の高い合金が使用されているため、工具鋼でコルゲート
フィンカッターを製作した場合には工具鋼との間に溶着
等のトラブルを生じやすく、また超硬合金を使用した場
合には、コルゲートフィンカッター自体が１〜２ミリ程
度の薄い工具であるため強度上割れ等の問題があり超硬
の使用には問題があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】コルゲートフィンカッ
ターに超硬合金を応用する場合問題となるのは、加工性
と強度である。まず、加工性は鋼に比較し著しく悪く、
更に１ｍｍ程度の厚さが必要とされるため折れたり、割
れたりする問題を生じる。これらを素材の強度の向上、
安定性を付加させることにより本願発明に至ったもので
ある。また、超硬合金を使用することができれば、良好
な切れ味の持続が可能であり、バリの生成や耐溶着性に
優れ、切削速度も上げられる等により工数も低減できる
効果がある。更に、アルミ合金系の材料では強度の高い
材料はＣｏ等の結合相量が多いため溶着を起こし易くな
るが、微粒子超硬合金を適用することにより、ＷＣ粒子
を微細化し、粒抑制材として、ＴａＣ、Ｃｒ、Ｖ等を添
加し、Ｃｏで結合した合金を用いらることにより、シャ
ープなエッジが形成でき優れた耐溶着性と強靭性を兼ね
備えさせることができる。
ターに超硬合金を応用する場合問題となるのは、加工性
と強度である。まず、加工性は鋼に比較し著しく悪く、
更に１ｍｍ程度の厚さが必要とされるため折れたり、割
れたりする問題を生じる。これらを素材の強度の向上、
安定性を付加させることにより本願発明に至ったもので
ある。また、超硬合金を使用することができれば、良好
な切れ味の持続が可能であり、バリの生成や耐溶着性に
優れ、切削速度も上げられる等により工数も低減できる
効果がある。更に、アルミ合金系の材料では強度の高い
材料はＣｏ等の結合相量が多いため溶着を起こし易くな
るが、微粒子超硬合金を適用することにより、ＷＣ粒子
を微細化し、粒抑制材として、ＴａＣ、Ｃｒ、Ｖ等を添
加し、Ｃｏで結合した合金を用いらることにより、シャ
ープなエッジが形成でき優れた耐溶着性と強靭性を兼ね
備えさせることができる。
【０００４】
【本発明の目的】本願発明の目的は、超硬合金、特に超
微粒子超硬合金を適用させｍｆｐ（meanfree path−平
均自由工程）を大きくせずに、結合相量自体を多くし高
強度化を計り、カッタの長寿命化を計ることである。
微粒子超硬合金を適用させｍｆｐ（meanfree path−平
均自由工程）を大きくせずに、結合相量自体を多くし高
強度化を計り、カッタの長寿命化を計ることである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そのため、本願発明は、
結合相が３〜２０％のＣｏ系合金からなるＷＣ基超硬合
金において、その焼結体の平均粒度を２ミクロン以下と
して、ｍｆｐを小さくし、更に、ＷＣの１部を重量比で
１０％以下の範囲でＣｒ、Ｔａ、Ｎｂ、Ｖ、Ｍｏの金
属、炭化物、窒化物、炭窒化物の１種又は２種以上で置
き換えて平均粒度を調整したコルゲートフィンカッター
である。
結合相が３〜２０％のＣｏ系合金からなるＷＣ基超硬合
金において、その焼結体の平均粒度を２ミクロン以下と
して、ｍｆｐを小さくし、更に、ＷＣの１部を重量比で
１０％以下の範囲でＣｒ、Ｔａ、Ｎｂ、Ｖ、Ｍｏの金
属、炭化物、窒化物、炭窒化物の１種又は２種以上で置
き換えて平均粒度を調整したコルゲートフィンカッター
である。
【０００６】
【作用】焼結体におけるＷＣの平均粒度を２ミクロン以
下とすることにより、シャープな切り刃が創世でき、耐
溶着性にたいする効果が向上し、超硬合金の結合相部分
にもＣｒ等の元素を固溶させ結合相自体の耐溶着性を向
上させ、更にｍｆｐを小さく押えたものである。耐溶着
性は、結合相等から溶着叉は凝着しはじめ、切れ刃全体
に広がって行くため、結合相の厚さからも耐溶着性を改
良した。更に、結合金属がＣｏ系で多量であるため、Ｗ
Ｃの１部を重量比で１０％以下の範囲でＣｒ、Ｔａ、Ｎ
ｂ、Ｖ、Ｍｏの金属、炭化物、窒化物、炭窒化物の１種
又は２種以上で置き換えて、粒抑制効果をも調整したも
のである。
下とすることにより、シャープな切り刃が創世でき、耐
溶着性にたいする効果が向上し、超硬合金の結合相部分
にもＣｒ等の元素を固溶させ結合相自体の耐溶着性を向
上させ、更にｍｆｐを小さく押えたものである。耐溶着
性は、結合相等から溶着叉は凝着しはじめ、切れ刃全体
に広がって行くため、結合相の厚さからも耐溶着性を改
良した。更に、結合金属がＣｏ系で多量であるため、Ｗ
Ｃの１部を重量比で１０％以下の範囲でＣｒ、Ｔａ、Ｎ
ｂ、Ｖ、Ｍｏの金属、炭化物、窒化物、炭窒化物の１種
又は２種以上で置き換えて、粒抑制効果をも調整したも
のである。
【０００７】本願発明による超硬合金の組成及び平均粒
度は以下の理由により限定される。まず、結合相のＣｏ
系合金の含有量が３％未満では結合金属の量が十分でな
く、靱性を十分に与えられず数ミリのカッターを製作・
使用する段階で折れ・割れ等の原因となる。また２０％
を越えると相対的にＷＣ含有量が減少しｍｆｐが大きく
なるため、耐溶着性を阻害するために、３〜２０％とし
た。またＣｏ系と記載したのは、多様な元素をＣｏ中に
固溶させ耐溶着性等を改善するためであり、添加量とし
てはＣｏ中に固溶する量以下であれば良く、添加物自体
が単相に生じるような添加量では靱性を阻害するため好
ましくない。
度は以下の理由により限定される。まず、結合相のＣｏ
系合金の含有量が３％未満では結合金属の量が十分でな
く、靱性を十分に与えられず数ミリのカッターを製作・
使用する段階で折れ・割れ等の原因となる。また２０％
を越えると相対的にＷＣ含有量が減少しｍｆｐが大きく
なるため、耐溶着性を阻害するために、３〜２０％とし
た。またＣｏ系と記載したのは、多様な元素をＣｏ中に
固溶させ耐溶着性等を改善するためであり、添加量とし
てはＣｏ中に固溶する量以下であれば良く、添加物自体
が単相に生じるような添加量では靱性を阻害するため好
ましくない。
【０００８】次に、焼結体における平均粒度はイメージ
アナライザーによる粒度測定で、その平均粒度が２ミク
ロン以下であれば、結合金属のｍｆｐが十分に薄くなり
結合金属のプールが生じにくく、溶着等が生じにくくな
る。更に、該超硬合金において、粒抑制を目的とした、
Ｃｒ、Ｖ、ＴａＣ等の添加は有効であり、平均粒度をよ
り細かくし、成長粒子等を抑制する効果がある。以下、
本発明を実施例に基づき詳細に説明する。
アナライザーによる粒度測定で、その平均粒度が２ミク
ロン以下であれば、結合金属のｍｆｐが十分に薄くなり
結合金属のプールが生じにくく、溶着等が生じにくくな
る。更に、該超硬合金において、粒抑制を目的とした、
Ｃｒ、Ｖ、ＴａＣ等の添加は有効であり、平均粒度をよ
り細かくし、成長粒子等を抑制する効果がある。以下、
本発明を実施例に基づき詳細に説明する。
【０００９】
【実施例】市販のＷＣ粉末（平均粒度０．６、０．８μ
ｍ及び１．２μｍ）、Ｃｒ粉末（同１．０μｍ）、Ｔａ
Ｃ粉末（同１．０μｍ）、ＴａＮ（同１．０μｍ）、Ｎ
ｂＮ（同１．０μｍ）、ＶＣ（同１．０μｍ）、ＭｏＣ
（同１．０μｍ）及び、Ｃｏ粉末を使用し、表１に示す
組成で作成した。
ｍ及び１．２μｍ）、Ｃｒ粉末（同１．０μｍ）、Ｔａ
Ｃ粉末（同１．０μｍ）、ＴａＮ（同１．０μｍ）、Ｎ
ｂＮ（同１．０μｍ）、ＶＣ（同１．０μｍ）、ＭｏＣ
（同１．０μｍ）及び、Ｃｏ粉末を使用し、表１に示す
組成で作成した。
【００１０】
【表１】
【００１１】また、比較のためアルミ合金等の切削に汎
用されているＪＩＳ Ｋ１０相当（９４％ＷＣ−６．０
％Ｃｏ ＷＣ粒度１．２μｍ）の合金も製作した。これ
らの粉末を混合後、乾燥し、１４００℃・１時間焼結し
たのち、所定の形状に加工した。また、物性、ミクロ組
織上の変化を確認するため、上記チップを研磨、ラップ
した後、硬さ、破壊靱性値を測定した。その結果も併せ
表１に示す。また、粒度は電子顕微鏡による組織観察を
行ない、その写真よりイメージアナライザーで測定し
た。
用されているＪＩＳ Ｋ１０相当（９４％ＷＣ−６．０
％Ｃｏ ＷＣ粒度１．２μｍ）の合金も製作した。これ
らの粉末を混合後、乾燥し、１４００℃・１時間焼結し
たのち、所定の形状に加工した。また、物性、ミクロ組
織上の変化を確認するため、上記チップを研磨、ラップ
した後、硬さ、破壊靱性値を測定した。その結果も併せ
表１に示す。また、粒度は電子顕微鏡による組織観察を
行ない、その写真よりイメージアナライザーで測定し
た。
【００１２】本発明例と比較例の測定結果は、本発明は
ＷＣ相の平均粒度が０．４５〜０．９５μｍであり、比
較例は１．１μｍとなっていた。次に、外周上等間隔に
多数の刃を有するコルゲートフィンカッター（外径φ１
００、刃幅０．８ｍｍ 刃数２０）を製作して、ラジエ
ターのフィンの加工を行った。また比較のため従来より
使用されていた超硬合金製 ＪＩＳ Ｋ１０相当のコル
ゲートフィンカッターも実施した。その結果、本発明品
はラジエター１０００個加工後においても正常摩耗を示
したのに対し、比較品では、５０個切削でバリが発生す
るようになり修正が必要となった。また、表面にダイヤ
モンド等の硬質物質やＣｒＮ等の軟質物質を被覆し、耐
腐食性、耐摩耗性等を改善できる。
ＷＣ相の平均粒度が０．４５〜０．９５μｍであり、比
較例は１．１μｍとなっていた。次に、外周上等間隔に
多数の刃を有するコルゲートフィンカッター（外径φ１
００、刃幅０．８ｍｍ 刃数２０）を製作して、ラジエ
ターのフィンの加工を行った。また比較のため従来より
使用されていた超硬合金製 ＪＩＳ Ｋ１０相当のコル
ゲートフィンカッターも実施した。その結果、本発明品
はラジエター１０００個加工後においても正常摩耗を示
したのに対し、比較品では、５０個切削でバリが発生す
るようになり修正が必要となった。また、表面にダイヤ
モンド等の硬質物質やＣｒＮ等の軟質物質を被覆し、耐
腐食性、耐摩耗性等を改善できる。
【００１６】
【発明の効果】ＷＣ基超硬合金において、結合相をＣｏ
−Ｃｒ合金とし、焼結体に於けるＷＣ相の平均粒度を
２ミクロン以下と細かくすることにより結合相のｍｅａ
ｎ ｆｒｅｅ ｐａｔｈを薄くし、耐溶着性、高強度に
優れたコルゲートフィンカッターがえられる。
−Ｃｒ合金とし、焼結体に於けるＷＣ相の平均粒度を
２ミクロン以下と細かくすることにより結合相のｍｅａ
ｎ ｆｒｅｅ ｐａｔｈを薄くし、耐溶着性、高強度に
優れたコルゲートフィンカッターがえられる。
【図１】図１は、従来のコルゲートフィンカッターの正
面図を示す。
面図を示す。
１ コルゲートフィンカッター本体 ２ 歯車状切り刃
Claims (2)
- 【請求項１】 結合相が３〜２０％のＣｏ系合金からな
るＷＣ基超硬合金において、その焼結体の平均粒度が２
ミクロン以下より成ることを特長とするコルゲートフィ
ンカッター。 - 【請求項２】 請求項１において、ＷＣの１部を重量比
で１０％以下の範囲でＣｒ、Ｔａ、Ｎｂ、Ｖ、Ｍｏの金
属、炭化物、窒化物、炭窒化物の１種又は２種以上で置
き換えたことを特徴とするコルゲートフィンカッター。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15716795A JPH08323540A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | コルゲートフィンカッター |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15716795A JPH08323540A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | コルゲートフィンカッター |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08323540A true JPH08323540A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=15643660
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15716795A Pending JPH08323540A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | コルゲートフィンカッター |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08323540A (ja) |
-
1995
- 1995-05-31 JP JP15716795A patent/JPH08323540A/ja active Pending
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