JPH083196A - カルシトニン誘導体及びその用途 - Google Patents

カルシトニン誘導体及びその用途

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JPH083196A
JPH083196A JP6138618A JP13861894A JPH083196A JP H083196 A JPH083196 A JP H083196A JP 6138618 A JP6138618 A JP 6138618A JP 13861894 A JP13861894 A JP 13861894A JP H083196 A JPH083196 A JP H083196A
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calcitonin
leu
thr
hse
natural
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Hitoshi Noda
倫 野田
Shigeaki Yoshina
重亮 吉名
Tsutomu Ishida
力 石田
Noboru Tomitani
昇 富谷
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Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カルシトニン誘導体及びその用途を提供す
る。 【構成】 天然型ウナギ・カルシトニンの C 末端アミ
ノ酸残基であるプロリン・アミド残基 (Pro-NH2) がホ
モセリン・アミド残基 (Hse-NH2) に代替された誘導体
である。 【効果】 天然型のものよりも活性において著しく優れ
ており、遺伝子工学的手法を用いることにより廉価に且
つ大量に生産することが可能であり、従ってカルシウム
代謝系疾患の予防及び治療剤の有効成分として用いるの
に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なカルシトニン誘導
体及びその用途に係る。本発明による誘導体はカルシウ
ム代謝系疾患の予防及び治療に、例えば骨粗鬆症におけ
る疼痛の軽減や骨量減少の抑制、骨形成不全症における
骨折の予防、高カルシウム血症及び骨ページェット病
(Paget's disease) の治療に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】カルシトニンは、1961 年に D.H. Copp
等によりヒトの頸部静脈血中から、血中のカルシウム濃
度を低下させる作用を有するペプチド・ホルモンとして
初めて発見された物質である。このヒト・カルシトニン
のアミノ酸構造は下記の通りであり (配列番号 2 に相
当)、 32 個のアミノ 酸から構成されている。
【0003】 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Met-Leu-Gly-Thr-Tyr-Thr-Gln-Asp-Phe-Asn- 20 25 30 Lys-Phe-His-Thr-Phe-Pro-Gln-Thr-Ala-Ile-Gly-Val-Gly-Ala-Pro・NH2 (上記のアミノ酸配列中において、Pro・NH2 はアミド化
されたプロリン残基を意味し、1 位と 7 位の Cys はジ
スルフィド結合している)
【0004】その後にサケ、ウナギ、ニワトリ、ブタ、
ラット、ヒツジ、ウシ、エイ等の生物からヒト・カルシ
トニンと同様の生理活性を有するペプチド・ホルモンが
抽出され、これらの天然型カルシトニンのアミノ酸構造
が決定された。これらのカルシトニン類に共通の構造的
な特徴は、何れも 32 個のアミノ酸から構成され、1 位
と 7 位の Cys がジスルフィド結合して環状を呈してお
り、C末端がアミド化されたプロリン残基である点であ
るが、すべてのカルシトニン類において共通するアミノ
酸は第 1、4 - 7、28 及び 32 番目のアミノ酸 (計 7
個) のみであり、生理活性の発現には、全天然型カルシ
トニン類に共通する構造である C 末端のプロリン・ア
ミドが必須であると考えられてきた [J.T. Potts,Jr. e
t al. "Calicum, Parathyroid Hormone and the Calcit
onins", page 121,printed by Excerpta Medica, Amste
rdam (1971); P. Sieber "Calcitonin1969", page 28,
Proc. 2nd Symp., printed by Medical Books, London
(1970); W. Rittel et al. "Experientia", Vol. 32, p
age 246 (1976)]。尚、カルシトニン類の生理活性作用
としては血中カルシウム濃度の低下 [P.F.Hirsch et a
l. "Science", Vol. 146, page 412 (1963)]、摂食抑制
作用 [W.J.Freed et al. "Science", Vol. 206, page 8
50 (1979)]、胃酸分泌抑制作用 [R.D. Hesch et al. "H
orm. Metab. Res.", Vol. 3, page 140 (1971)] 等が知
られている。
【0005】カルシトニン類を得るためには、先ず生物
試料からの抽出が試みられ、次いで化学合成法が採用さ
れてきた。これらの取得法の内で前者は原料面からの制
約があり且つ精製操作が面倒である点に課題があり、一
方後者はカルシトニン類が何れも 32 個のアミノ酸から
構成されているために操作が面倒であり且つ合成自体や
精製に長時間を要し、従って廉価に且つ大量にカルシト
ニン類を提供することは極めて困難であった。尚、近年
に至り遺伝子工学が著しく進歩し、この手法を利用した
製法、即ちDNA シンセサイザーを用いることにより少量
のカルシトニン類をコードする DNAフラグメント及びそ
の相補鎖 DNA フラグメントを合成し、これらを合体し
て二本鎖フラグメントを得、これを精製してベクターに
組込み、この遺伝子組換えベクターにより大腸菌を形質
転換させ、当該形質転換体を培養してカルシトニン類を
産生させ、これからカルシトニン類を分離・精製して取
得する方法が提案されている。しかしながら、この場合
に C 末端がアミド化していて所望の生理 活性を有する
ものは大腸菌では産生できないので、産生したポリペプ
チドを分離・精製する際に C 末端のアミド化処理を行
なう必要性があるが、この処理に一般に用いられる C
末端アミド化酵素が高価であり且つ当該処理には特殊な
技術と熟練とが要求され、従ってこの方法も試薬コスト
及び収率の面から有利な方法とは云えないのが実状であ
る。
【0006】そこで、本出願人会社の研究者等は遺伝子
組換え技術を利用する方法に関して研究を重ね、その結
果天然型カルシトニン [但し、アミノ酸配列中にメチオ
ニン(Met) 残基を有している場合には、これを他のアミ
ノ酸残基、例えばバリン(Val) 残基に置き換えたもの]
の C 末端におけるプロリン残基の後に更にメチオニン
残基を配したアミノ酸配列を有するポリペプチドを合成
し、この合成ポリペプチドをブロムシアンにて処理すれ
ば、ポリペプチドはメチオニン部分で切断されると共に
当該メチオニン残基はホモセリン又はホモセリン・ラク
トン残基に変化し、当該 C 末端ホモセリン又はホモセ
リン ・ラクトン残基については高価な C 末端アミド化
酵素を使用しなくとも、酸処理 (例えば 0.1N HCl 中に
おいて、30℃ で 3 時間) を施した後に凍結乾燥させる
ことにより C 末端を全てラクトン型に変換し、更にア
ンモニアにて処理することにより容易にアミド化し得る
ことを見い出した (特開平 4 - 59795)。この公開公報
に開示されているカルシトニン・アナログは、本出願人
会社の研究者がペプチドホルモンの一種であるモチリン
・アナログに関して既に提案した方法 (特開平 3 - 800
96 参照) と同様に、N 末端側のリーダー・ペプチドに
相当する DNA フラグメントを配し、又 C 末端側には、
必要に応じスペーサ・ペプチドをコードする DNA フラ
グメントを介して複数個のカルシトニン・アナログに相
当する遺伝子をタンデムに結合し、このようにして得た
二本鎖 DNA フラグメントをプラスミド等のベクターに
組込み、この遺伝子組換えベクターにて微生物、例えば
大腸菌を形質転換させ、この形質転換体を培養すること
により融合蛋白乃至封入体として産生させ、ブロムシア
ンにて処理することにより Met 部分で切断して個々の
フラグメントに分離させると共に各フラグメントの C
末端をHse 又は Hse-ラクトン残基に変化させ、次いで
酸処理を行った後にアンモニアにて処理するか、第 1
級脂肪族アミンと反応させれば、カルシトニン・アナロ
グが得られ、従って廉価に且つ大量に生産する途が開か
れるに至った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題乃至発明の目的】しかし
ながら、上記の特開平 4 - 59795 に開示されているカ
ルシトニン・アナログ、例えばサケ I カルシトニン-Hs
e33・NH2 の生理活性は天然型サケ I カルシトニンと同
程度である。従って、本発明の主たる目的は、上記の公
開公報に開示されている発明と同様に生産性において優
れており且つ基本となった天然型カルシトニンよりも生
理活性において著しく優れたカルシトニン誘導体を提供
することにある。本発明の附随的な、但し重要な目的
は、このようなカルシトニン誘導体を有効成分とする、
カルシウム代謝系疾患の予防及び治療剤を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決し目的を達成する手段及び作用】本発明者
等は、上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結
果、意外にも、天然型カルシトニン類において共通して
おり且つ生理活性の発現に関して必須構造の 1 つであ
ると考えられてきた C 末端のプロリン・アミドをホモ
セリン・アミドに代替することにより、生理活性に著し
い増強がもたらされることが判明し、斯くて本発明を完
成するに至った。
【0009】従って、本発明によるカルシトニン誘導体
は、アミノ酸配列 (配列番号 1 に相当) が 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His- 20 25 30 Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)である
ことを特徴としている。
【0010】本発明によるカルシウム代謝系疾患の予防
及び治療剤は、上記のアミノ酸配列を有するカルシトニ
ン誘導体を有効成分としていることを特徴としている。
【0011】本発明によるカルシトニン誘導体は、上記
のアミノ酸配列において、第 32 番目のアミノ酸が Hse
であるポリペプチドをペプチド・シンセサイザーにて
合成し、次いでフェリシアン化カリウムにて第 1 番目
と第 7 番目のアミノ酸残基である Cys のチオール基を
酸化してジスルフィド結合とし、更に酸処理により得ら
れる C 末端がホモセリン・ラクトンであるペプチドを
更にアンモニアにて処理することにより C 末端をアミ
ド化することにより調製することができる。尚、大量生
産の場合には、既述のモチリン・アナログに関連する手
法 (特開平 3- 80096 公報参照) と同様に、カルシトニ
ンの全配列をコードする DNA に対して N 末端側にリー
ダー・ペプチドに相当する DNA を配し、又 C 末端側に
は、必要に応じスペーサ・ペプチドをコードする DNA
フラグメントを介して複数個のカルシトニン・アナログ
に相当する遺伝子をタンデムに結合し、このようにして
得た二本鎖 DNA フラグメントをプラスミド等のベクタ
ーに組込み、この遺伝子組換えベクターにて微生物、例
えば大腸菌を形質転換させ、この形質転換体を培養する
ことにより融合蛋白乃至封入体として産生させ、ブロム
シアンにて処理することにより Met 部分で切断して個
々のフラグメントに分離させると共に各フラグメントの
C 末端を Hse 又は Hse-ラクトン残基に変化させ、そ
の後は上記のようにフェリシアン化カリウム、酸及びア
ンモニアによる処理を施すことにより得られる。
【0012】
【実施例等】次に製造例、比較製造例、生理活性試験例
及び製剤例により本発明を更に詳細に説明する。比較製造例 (天然型ウナギ・カルシトニンの合成) 下記のアミノ酸配列 (配列番号 : 3 に相当) を有する
ポリペプチドを、アプライド・バイオシステムズ社製の
ペプチド・シンセサイザー 431A にて合成し、トリフル
オロメタンスルホン酸法により脱保護、脱樹脂を行っ
た。尚、合成には、合成終了後の脱保護、脱樹脂によっ
て C 末端にアミドをもたらすベンズヒドリルアミンレ
ジンが用いられた。 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His- Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Pro・NH2 合成したポリペプチドの精製は、ウォーターズ社製の
μ-ボンダスフェアーC-18 カラム (19 x 150mm) を用
い、下記の条件で HPLC により行い、その後に凍結乾燥
させた。 溶出液 : 0.012N 塩酸中 20 - 40% のアセトニトリル
直線勾配、45 分間 流速 : 7.0 ml/min 検出波長 : 220nm 得られた凍結乾燥ポリペプチドの内で 60mg を採取して
0.05% 酢酸溶液 60mlに溶解させ、3M アンモニア水に
て pH を 8.5 に調整した後に、0.1M フェリシアン化カ
リウム溶液 1.8ml を添加して室温で 30 分間攪拌する
ことにより第 1番目と第 7 番目のアミノ酸残基である
Cys のチオール基を酸化してをジスルフィド結合とし
た。上記の反応溶液に 50% 酢酸溶液を添加して pH を
5.0 とし、Sephadex G-15 により余剰のフェリシアン化
カリウムを除去した後に、溶出液を凍結乾燥させた。こ
の凍結乾燥品につき、ウォーターズ社製の μ-ボンダス
フェアー C-18 カラム (19 x 150mm) を用い、上記と同
一の条件で HPLC により精製を行うことにより所望の天
然型ウナギ・カルシトニンを得た。このポリペプチドの
同定を FAB-MS 分析により行った処、正しく合成されて
いることが確認された。
【0013】製造例 ([Hse32-NH2]-ウナギ・カルシトニ
ンの合成) 下記のアミノ酸配列 (配列番号 4 に相当) を有するポ
リペプチドを、アプライド・バイオシステムズ社製のペ
プチド・シンセサイザー 431A にて合成し、トリフルオ
ロメタンスルホン酸法により脱保護・脱樹脂を行った。
尚、合成にはaminomethylated polystyrene・HCl 樹脂
が用いられ、又ホモセリン (Hse) としては N-Boc-O-be
nzyl-L-homoseryl-4-(oxymethyl)phenylacetic acid が
用いられた (Boc : tert-butyloxycarbonyl)。 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His- Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse 合成したポリペプチドの精製は、ウォーターズ社製の
μ-ボンダスフェアーC-18 カラム (19 x 150mm) を用
い、下記の条件で HPLC により行い、その後に凍結乾燥
させた。 溶出液 : 0.012N 塩酸中 20 - 40% のアセトニトリル
直線勾配、45 分間 流速 : 7.0 ml/min 検出波長 : 220nm 得られた凍結乾燥ポリペプチドの内で 60mg を採取して
0.05% 酢酸溶液 60mlに溶解させ、3M アンモニア水に
て pH を 8.5 に調整した後に、0.1M フェリシアン化カ
リウム溶液 1.8ml を添加して室温で 30 分間攪拌する
ことにより第 1番目と第 7 番目のアミノ酸残基である
Cys のチオール基を酸化してをジスルフィド結合とし
た。上記の反応溶液に 50% 酢酸溶液を添加して pH を
5.0 とし、Sephadex G-15 により余剰のフェリシアン化
カリウムを除去した後に、溶出液を凍結乾燥させた。こ
の凍結乾燥品につき、ウォーターズ社製の μ-ボンダス
フェアー C-18 カラム (19 x 150mm) を用い、上記と同
一の条件で HPLC により精製を行い、次いで0.1N HCl
において 30℃ で 3 時間処理した後に凍結乾燥させる
ことにより C末端 の Hse をラクトン型になした。更
に、この凍結乾燥品 1mg 当りアンモニア (Aldrich
製、2.0M solution inmethyl alcohol) を 0.5ml 添加
し、37℃ において 1 時間攪拌することによりC 末端を
アミド化し、次いで減圧乾燥させることにより所望の
[Hse・ラクトン32-NH2]-ウナギ・カルシトニンを得た。
このポリペプチドの同定を FAB-MS 分析により行った
処、正しく合成されていることが確認された。
【0014】薬理試験例 (生理活性の測定) 製造例及び比較製造例により得られたポリペプチドを
0.1% 牛血清アルブミン(BSA) 含有 1% 酢酸ナトリウム
緩衝液 (pH 4) に溶解させ、予め前日より絶食させてお
いた Wister 系雄性ラット (6 週齢) の頸静脈より投与
し、1 時間後の血清カルシウム濃度を OCPC 法 (和光純
薬株式会社製の「カルシウム C-テストワコー」を使用)
にて測定した。カルシトニン活性は、標準品としての
ウナギ・カルシトニン (Peninsula Lab. Inc. 製、Lot
No. 015405, 4500 IU/mg) を用いて、2-2 平行用量検定
により活性単位を求め、ポリペプチド 1mg 当りのユニ
ット数を比活性として算出した。結果は下記の表 1 に
示される通りであり、本発明によるカルシトニン誘導体
([Hse32-NH2]-ウナギ・カルシトニン) は、天然型ウナ
ギ・カルシトニン、即ち第 32 番目のアミノ酸が Pro-N
H2 であるものと比較して生理活性の著しく高いことが
判明した。
【0015】
【表1】
【0016】製剤例 製造例 によるカルシトニン誘導体 (100IU) に、ペプチ
ド・ホルモン系製剤に汎用される添加剤及び安定化剤を
加えて溶解し、凍結乾燥した。この凍結乾燥製剤は用時
には生理食塩水に溶解せしめられる。尚、使用されるカ
ルヒトニン誘導体の活性単位は 10 - 200IU 程度の範囲
内で設定することができ、添加剤及び安定化剤としては
血清アルブミン等のペプチド、蛋白等を使用することが
できる。
【0017】
【発明の効果】本発明によるカルシトニン誘導体である
[Hse32-NH2]-ウナギ・カルシトニンは、天然型ウナギ
・カルシトニン、即ち第 32 番目のアミノ酸がアミド化
プロリン (Pro-NH2) であるものと比較して生理活性が
著しく高く、又遺伝子工学的手法を用いれば廉価に且つ
大量に製造することができる。従って、本発明はカルシ
ウム代謝系疾患の予防及び治療剤の有効成分として利用
する上で極めて優れている。
【配列表】配列番号 : 1 配列の長さ : 32 配列の型 : アミノ酸 トポロジー : 両形態 配列の種類 : ペプチド 配列 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His- 5 10 15 Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Xaa 20 25 30 Xaa : ホモセリン・ラクトン・アミド (Hse・lactone-NH2) 配列番号 : 2 配列の長さ : 32 配列の型 : アミノ酸 トポロジー : 両形態 配列の種類 : ペプチド 配列 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Met-Leu-Gly-Thr-Tyr-Thr-Gln-Asp-Phe-Asn- 5 10 15 Lys-Phe-His-Thr-Phe-Pro-Gln-Thr-Ala-Ile-Gly-Val-Gly-Ala-Pro・NH2 20 25 30 配列番号 : 3 配列の長さ : 32 配列の型 : アミノ酸 トポロジー : 直鎖状 配列の種類 : ペプチド 配列 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His- 5 10 15 Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Pro・NH2 20 25 30 配列番号 : 4 配列の長さ : 32 配列の型 : アミノ酸 トポロジー : 直鎖状 配列の種類 : ペプチド 配列 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His- 5 10 15 Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Xaa 20 25 30 Xaa : ホモセリン (Hse)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富谷 昇 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列 (配列番号 1 に相当) が 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His- 20 25 30 Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
    モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
    酸残基である Cys はジスルフィド結合している)である
    ことを特徴とする、カルシトニン誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項 1 に記載のカルシトニン誘導体
    を有効成分としていることを特徴とする、カルシウム代
    謝系疾患の予防及び治療剤。
JP6138618A 1994-06-21 1994-06-21 カルシトニン誘導体及びその用途 Pending JPH083196A (ja)

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JP6138618A JPH083196A (ja) 1994-06-21 1994-06-21 カルシトニン誘導体及びその用途
EP95109138A EP0694561A1 (en) 1994-06-21 1995-06-13 Calcitonin analogue and use thereof
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