JPH08317500A - 音像制御装置及び音像拡大装置 - Google Patents

音像制御装置及び音像拡大装置

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JPH08317500A
JPH08317500A JP7143903A JP14390395A JPH08317500A JP H08317500 A JPH08317500 A JP H08317500A JP 7143903 A JP7143903 A JP 7143903A JP 14390395 A JP14390395 A JP 14390395A JP H08317500 A JPH08317500 A JP H08317500A
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JP
Japan
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convolver
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signal
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sound image
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JP7143903A
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English (en)
Inventor
Takatsugu Kuwano
孝嗣 桑野
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】2チャンネルのスピーカ再生で、任意の位置へ
大きな距離感をもって音像を定位させ、また、ヘッドホ
ンで聴いても頭外感が得られる音像制御装置及び音像拡
大装置を提供する。 【構成】1つの入力音に対して重み付けを行う第1の乗
算手段11の出力信号から第2の乗算手段12の出力信
号を減算して重み付けを行う第1の演算手段21と、第
1の演算手段21の出力信号をフィルタリングするフィ
ルタ手段22と、第1のコンボルバ15の出力信号と第
3のコンボルバ17の出力信号とを加算する第1の加算
手段19と、第2のコンボルバ16の出力信号と第4の
コンボルバ18の出力信号とを加算する第2の加算手段
20と、第1の加算手段19及びフィルタ手段22の各
出力信号を加算した信号を出力する第2の演算手段23
と、第2の加算手段20の出力信号からフィルタ手段2
2の出力信号を減算した信号を出力する第3の演算手段
24、とを備えてる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音像の定位を三次元音
響空間内の任意の位置に定位させ得る音像制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、2チャンネルのスピーカ再生で音
像を任意の位置に定位させる技術として、頭部伝達関数
の畳み込みとクロストークキャンセルとによって行うも
のが知られている(例えば、「RSSについて」、ロー
ランド(株)、日本音響学会誌48巻9号)。また、逆
相の音を混合することによって音像をスピーカの外側へ
定位させる技術が知られている(例えば、「音像操作装
置及び音像拡大方法(SOUND IMAGE MANIPULATION APPAR
ATUS AND METHOD FOR SOUND IMAGE ENHANCEMENT)」、デ
スパープロダクツ社、WO94/16538)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記頭
部伝達関数の畳み込みとクロストークキャンセルによっ
て音像を定位させるものは、クロストークキャンセルに
ディレイとFIRフィルタを用いるので、ハードウエア
量が膨大になる。従って、ハードウエア上の制限から、
完全にクロストークをキャンセルすることができなかっ
た。
【0004】また、逆相の音を混合して音像をスピーカ
の外側に定位させるものは、任意の場所へ音像を定位さ
せることが困難であると共に、遠距離の定位が困難であ
った。また、この技術では、ヘッドホンで再生する場合
は音像定位ができないという欠点があった。
【0005】そこで、本発明は、2チャンネルのスピー
カ再生で、任意の位置へ、大きな距離感をもって音像を
定位させ、また、ヘッドホンで聴いても頭外感が得られ
る音像制御装置及び音像拡大装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の音像制御装置
は、上記課題を解決するために、1つの入力音に対して
重み付けを行う第1の乗算手段と、該第1の乗算手段の
出力信号に対して畳み込み演算を行う第1のコンボルバ
と、該第1の乗算手段の出力信号に対して畳み込み演算
を行う第2のコンボルバと、該1つの入力音に対して重
み付けを行う第2の乗算手段と、該第2の乗算手段の出
力信号に対して畳み込み演算を行う第3のコンボルバ
と、該第2の乗算手段の出力信号に対して畳み込み演算
を行う第4のコンボルバと、該第1の乗算手段の出力信
号から該第2の乗算手段の出力信号を減算し、該減算結
果の信号に対して重み付けを行う第1の演算手段と、該
第1の演算手段の出力信号をフィルタリングするフィル
タ手段と、該第1のコンボルバの出力信号と該第3のコ
ンボルバの出力信号とを加算する第1の加算手段と、該
第2のコンボルバの出力信号と該第4のコンボルバの出
力信号とを加算する第2の加算手段と、該第1の加算手
段及び該フィルタ手段の各出力信号を加算した信号を出
力する第2の演算手段と、該第2の加算手段の出力信号
から該フィルタ手段の出力信号を減算した信号を出力す
る第3の演算手段、とを備えたことを特徴とする。
【0007】上記第1の乗算手段、第1のコンボルバ、
第2のコンボルバ、第2の乗算手段、第3のコンボル
バ、第4のコンボルバ、第1の演算手段、フィルタ手
段、第1の加算手段、第2の加算手段、第2の演算手
段、及び第3の演算手段は、その全部又は一部をデジタ
ルシグナルプロセッサ(以下、「DSP」という。)又
はハードウエアで構成することができる。
【0008】上記第1の演算手段は、第1の乗算手段の
出力信号から第2の乗算手段の出力信号を減算する減算
器と、この減算器の出力信号に対して係数を乗算する乗
算器とで構成することができる。また、上記第2の演算
手段は、第1の加算手段とフィルタ手段の出力信号とを
加算する加算器で構成することができる。また、上記第
3の演算手段は、第2の加算手段の出力信号からフィル
タ手段の出力信号を減算する減算器で構成することがで
きる。
【0009】また、本発明の音像制御装置は、前記第1
の乗算手段の出力信号に対して重み付けを行う第3の乗
算手段と、前記第2の乗算手段の出力信号に対して重み
付けを行う第4の乗算手段とを更に備え、前記第2の演
算手段は、前記第3の乗算手段、前記第1の加算手段及
び前記フィルタ手段の各出力信号を加算した信号を出力
し、前記第3の演算手段は、前記第4の乗算手段及び前
記第2の加算手段の各出力信号を加算し、該加算結果の
信号から前記フィルタ手段の出力信号を減算した信号を
出力するように構成できる。この場合、上記に加え、更
に第3の乗算手段及び第4の乗算手段の双方又は一方を
DSP又はハードウエアで構成することができる。
【0010】この場合、上記第2の演算手段は、第1の
加算手段の出力信号と第1の乗算手段の出力信号とを加
算する加算器と、この加算器の出力信号とフィルタ手段
の出力信号を加算する加算器で構成することができる。
また、上記第3の演算手段は、第2の加算手段の出力信
号と第2の乗算手段の出力信号とを加算する加算器と、
この加算器の出力信号からフィルタ手段の出力信号を減
算する減算器で構成することができる。
【0011】前記第1のコンボルバ及び第2のコンボル
バに与える係数としては、ダミーヘッドで収音した所定
方向の頭部インパルス応答のデータを用い、前記第3の
コンボルバ及び第4のコンボルバに与える係数は、該所
定方向とは異なる方向の頭部インパルス応答のデータを
用いることができる。係数として用いるデータは、各頭
部インパルス応答のデータ中の所定範囲の所定数のデー
タを採用することができる。
【0012】前記第1のコンボルバ及び第2のコンボル
バに与える係数、並びに、前記第3のコンボルバ及び第
4のコンボルバに与える係数は、それぞれ他の係数に入
れ替えることができるように構成できる。これは、例え
ば第1〜第4のコンボルバ内にランダムアクセスメモリ
(以下、「RAM」という。)を設け、このRAMに係
数を記憶しておき、畳み込み演算を行う際は、このRA
Mから係数を順次読み出して使用するように構成すれば
よい。
【0013】前記第1〜第4の乗算手段の重み付けを指
定する係数は実時間で変更されるように構成できる。ま
た、前記第1の乗算手段、第2の乗算手段及び前記第1
の演算手段の重み付けを指定する係数は、それぞれ他の
係数に入れ替えることが可能となるように構成すること
ができる。これらは、何れも例えば係数を記憶するRA
Mを備えることにより実現できる。
【0014】また、本発明の音像拡大装置は、第1の入
力音に対して畳み込み演算を行う第1のコンボルバと、
該第1の入力音に対して畳み込み演算を行う第2のコン
ボルバと、第2の入力音に対して畳み込み演算を行う第
3のコンボルバと、該第2の入力音に対して畳み込み演
算を行う第4のコンボルバと、該第1の入力音から該第
2の入力音を減算し、該減算結果の信号に対して重み付
けを行う第1の演算手段と、該第1の演算手段の出力信
号をフィルタリングするフィルタ手段と、該第1のコン
ボルバの出力信号と該第3のコンボルバの出力信号とを
加算する第1の加算手段と、該第2のコンボルバの出力
信号と該第4のコンボルバの出力信号とを加算する第2
の加算手段と、該第1の加算手段及び該フィルタ手段の
各出力信号を加算して出力する第2の演算手段と、該第
2の加算手段の出力信号から該フィルタ手段の出力信号
を減算した信号を出力する第3の演算手段、とを備えて
構成されている。
【0015】上記第1のコンボルバ、第2のコンボル
バ、第3のコンボルバ、第4のコンボルバ、第1の演算
手段、フィルタ手段、第1の加算手段、第2の加算手
段、第2の演算手段、及び第3の演算手段は、その全部
又は一部をDSP又はハードウエアで構成することがで
きる。
【0016】また、本発明の音像拡大装置は、前記第1
の入力音に対して重み付けを行う第1の乗算手段と、前
記第2の入力音に対して重み付けを行う第2の乗算手段
とを更に備え、前記第2の演算手段は、該第1の乗算手
段、前記第1の加算手段及び前記フィルタ手段の各出力
信号を加算して出力し、前記第3の演算手段は、該第2
の乗算手段及び前記第2の加算手段の出力信号とを加算
し、該加算結果の信号から前記フィルタ手段の出力信号
を減算した信号を出力するように構成できる。この場
合、上記に加え、更に第1の乗算手段及び第2の乗算手
段の双方又は一方をDSP又はハードウエアで構成する
ことができる。
【0017】前記第1のコンボルバ及び第2のコンボル
バに与える係数としては、ダミーヘッドで収音した左方
向からの頭部インパルス応答のデータを用いることがで
きる。この場合、前記第1のコンボルバ及び第2のコン
ボルバに与える係数と同じデータを、前記第3のコンボ
ルバ及び第4のコンボルバに与える係数として用いれ
ば、ダミーヘッドで収音した右方向からの頭部インパル
ス応答のデータであって、該左方向と該右方向とはダミ
ーヘッドの正面方向の垂直面に対し対称となるデータと
なる。
【0018】前記第1の乗算手段、第2の乗算手段及び
前記第1の演算手段の重み付けを指定する係数は、それ
ぞれ他の係数に入れ替えることが可能となるように構成
できる。これらは、何れも例えば係数を記憶するRAM
を備えることにより実現できる。
【0019】
【作用】本発明の音像制御装置においては、クロストー
クキャンセルを行うのではなく、出力音に逆相の音を混
合することによりクロストークキャンセルに対応する機
能を実現し、これに畳み込み演算を行った音を混合する
ことにより音像を定位させるようにしている。より詳し
くは、一方のチャンネルから出力されるべき畳み込み演
算を施した信号に、第1の演算手段及びフィルタ手段か
ら出力された信号を加算し、他方のチャンネルから出力
されるべき畳み込み演算を施した信号から、第1の演算
手段及びフィルタ手段から出力された音を減算すること
により、逆相の音の信号を生成する。この逆相の音の信
号を生成するという簡単な構成でスピーカ外定位が可能
となっている。また、逆相の音の信号と畳み込み演算を
施した信号とを混合することにより、より遠くに音像を
定位させることができる。
【0020】また、第3の乗算器及び第4の乗算器の乗
算係数を制御して、出力する音に、元の音(畳み込み演
算を施す前の音)を混合することにより、低域音を損な
うことなく音像が定位された音を発生できる。
【0021】また、第1の演算手段に与える乗算係数に
よって逆相の音を混合する割合を制御することにより、
クロストーク成分を変化させる場合と類似の制御を行う
ことができる。従って、乗算係数を適当に設定すること
により、ヘッドホン受聴又はスピーカ受聴のそれぞれに
適した受聴が可能となっている。例えば、逆相の音の割
合をゼロにすることにより、ヘッドホンによる頭外定位
を実現することができる。
【0022】また、畳み込み演算に用いる係数を変える
ことにより、音像を任意の方向に定位させることができ
る。また、第1及び第2の乗算器の乗算係数を変えるこ
とにより、パンを制御することができる。また、これら
を実時間で順次変更することにより、音像を任意の位置
に移動させることができる。
【0023】また、本発明の音像拡大装置においては、
第1及び第4のコンボルバと、第2及び第3のコンボル
バとで、それぞれ例えば同じデータを用いて畳み込み演
算を行う。これにより、例えば左チャンネル用の音像は
左側のスピーカの位置より更に左に定位し、右チャンネ
ル用の音像は右側のスピーカの位置より更に右に定位す
ることになるので、通常のステレオソースのステレオス
テージを拡大させることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の音像制御装置及び音像拡大装
置の各実施例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】(実施例1)図1は、本発明の音像制御装
置の実施例の概略的な構成を示すブロック図である。こ
の図1に示す乗算器、加算器、演算回路、ローパスフィ
ルタ等の各ブロックは、例えばDSPで実現することが
できる。なお、上記各ブロックはハードウエアで実現す
ることも勿論可能である。しかし、ハードウエアで実現
しようとすれば膨大な量のハードウエアを必要とするの
で、DSP等の処理装置を用いて実現するのが好まし
い。本実施例の音像制御装置は、DSPで実現されてい
るものとする。
【0026】図1において、外部からの入力信号in
は、乗算器11及び乗算器12に供給される。乗算器1
1の乗算係数PL及び乗算器12の乗算係数PRは、例え
ば図示しない中央処理装置(以下、「CPU」とい
う。)から供給される。このCPUは、本音像制御装置
の全体を制御して所望の音を発生させる。これら乗算係
数PL及びPRは、入力音にパンを付すために使用され
る。換言すれば、入力信号inを左右両チャンネルに振
り分ける際の各チャンネルの信号の大きさを指定するた
めに使用される。
【0027】乗算器11の出力信号S1は、左チャンネ
ルの音を生成する基となる信号である。この信号S1
は、乗算器13、第1のコンボルバ15、第2のコンボ
ルバ16及び第1の演算回路21に供給される。乗算器
12の出力信号S2は、右チャンネルの音を生成する基
となる信号である。この信号S2は、乗算器14、第3
のコンボルバ17、第4のコンボルバ18及び第1の演
算回路21に供給される。
【0028】乗算器13及び乗算器14の乗算係数A
は、例えば図示しないCPUから供給される。この乗算
係数Aは、出力音に対してパンが付された入力音を混合
する割合を指定するために使用される。即ち、乗算器1
3は、乗算器11から出力されるパンが付された信号S
1に乗算係数Aを乗算して出力する。この乗算器13の
出力信号S9は、第2の演算回路23に供給される。同
様に、乗算器14は、乗算器12から出力されるパンが
付された信号S2に乗算係数Aを乗算して出力する。こ
の乗算器14の出力信号S10は、第3の演算回路24
に供給される。
【0029】第1のコンボルバ15は、乗算器11の出
力信号S1に対して、頭部インパルス応答データTml
に従って畳み込み演算を行うものである。この第1のコ
ンボルバ15の出力信号S3は加算器19に供給され
る。同様に、第2のコンボルバ16は、乗算器11の出
力信号S1に対して、頭部インパルス応答データTsl
に従って畳み込み演算を行うものである。この第2のコ
ンボルバ16の出力信号S4は加算器20に供給され
る。また、第3のコンボルバ17は、乗算器12の出力
信号S2に対して、頭部インパルス応答データTsrに
従って畳み込み演算を行うものである。この第3のコン
ボルバ17の出力信号S5は加算器19に供給される。
同様に、第4のコンボルバ18は、乗算器12の出力信
号S2に対して、頭部インパルス応答データTmrに従
って畳み込み演算を行うものである。この第4のコンボ
ルバ18の出力信号S6は加算器20に供給される。こ
れら第1〜第4のコンボルバの詳細な構成については後
述する。
【0030】ここで、頭部インパルス応答データTm
l、Tsl、Tmr、Tsrは、図2に示すような状況
で収音して作製されたものである。即ち、ダミーヘッド
の左側の所定位置αで発生されたインパルスがダミーヘ
ッドの左耳に達するデータがTml、同様に右耳に達す
るデータがTslである。同様に、ダミーヘッドの右後
側の所定位置βで発生されたインパルスがダミーヘッド
の右耳に達するデータがTmr、同様に左耳に達するデ
ータがTsrである。
【0031】第1の演算回路21は、乗算器11の出力
信号S1から乗算器12の出力信号S2を減算する減算
器と、この減算器の出力信号に乗算係数Bを乗算する乗
算器(何れも図示しない)とから構成されている。この
減算器の出力信号は、入力音にパンが付された2つの信
号S1と信号S2との差分信号である。この減算器の出
力信号は乗算器に供給される。乗算器は、減算器の出力
信号に乗算係数Bを乗算するものである。乗算係数B
は、例えば図示しないCPUから供給される。この乗算
係数Bは、出力音に対して上記パンが付された音の差分
を混合する割合を指定するために使用される。即ち、乗
算器は、減算器からの差分信号に乗算係数Bを乗算して
出力する。この第1の演算回路21の出力信号S11は
ローパスフィルタ(LPF)22に供給される。
【0032】ローパスフィルタ22は、信号S11の低
域成分を通過させるフィルタである。このローパスフィ
ルタ22は、カットオフ周波数500Hzの2次IIR
型フィルタで構成されている(詳細は後述する)。この
ローパスフィルタ22の出力信号は、第2の演算回路2
3及び第3の演算回路24に供給される。
【0033】第2の演算回路23は、乗算器13、加算
器19及びローパスフィルタ22の各出力信号S9、S
7及びS12を加算するものである。この第2の演算回
路23は、例えば2つの加算器で構成することができ
る。例えば、乗算器13の出力信号S13と加算器19
の出力信号S7とを加算する加算器と、この加算器の出
力信号とローパスフィルタ22の出力信号S12とを加
算する加算器とで構成することができる。この第2の演
算回路23の出力信号が、左チャンネル用信号Lout
として、本音像制御装置の外部に出力される。
【0034】第3の演算回路24は、乗算器14及び加
算器20の各出力信号S10及び信号S7を加算した信
号からローパスフィルタ22の出力信号S12を減算す
るものである。この第3の演算回路24は、例えば加算
器と減算器とで構成することができる。例えば、乗算器
14の出力信号S10と加算器20の出力信号S8とを
加算する加算器と、この加算器の出力信号からローパス
フィルタ22の出力信号S12を減算する減算器とで構
成することができる。この第3の演算回路24の出力信
号が、右チャンネル用信号Routとして、本音像制御
装置の外部に出力される。
【0035】ここで、本実施例で使用する頭部インパル
ス応答データについて説明する。図5は、図2の位置α
の頭部インパルス応答を示す図である。図5のTml
は、音源に近い方の耳に入る頭部インパルス応答であ
り、Tslは音源から遠い方の耳に入る頭部インパルス
応答である。これらの頭部インパルス応答のうち、m
l、dml、dml’、sl、dsl、dsl’、dl
ylがデータとして採用される。
【0036】mlはTmlの初期部80個の振幅データ
ml1〜ml80で構成されている。このmlは、図3
(A)に示すように、第1のコンボルバ15の畳み込み
演算部151に与えられる。dmlはTmlの残響部の
うちの振幅の大きい部分の16個の振幅データdml1
〜dml16で構成されている。dml’はdmlに対
応した16個のデータdml’1〜dml’16であ
り、直接音からの遅延時間をサンプルポイントの数で表
したデータである。これらdml1〜dml16及びd
ml’1〜dml’16は、図3(A)に示すように、
第1のコンボルバ15の残響演算部152に与えられ
る。なお、mlは80個に限定されず、任意の数のデー
タを用いることができる。また、dml及びdml’の
各データも16個に限定されず、任意の数のデータを用
いることができる。
【0037】slはTslの初期部80個の振幅データ
sl1〜sl80で構成されている。このslは、図3
(B)に示すように、第2のコンボルバ16の畳み込み
演算部161に与えられる。dslはTslの残響部の
うちの振幅の大きい部分の16個の振幅データdsl1
〜dsl16で構成されている。dsl’はdslに対
応した16個のデータdsl1’〜dsl16’であ
り、直接音からの遅延時間をサンプルポイントの数で表
したデータである。これらdsl1〜dsl16及びd
sl’1〜dsl’16は、図3(B)に示すように、
第2のコンボルバ16の残響演算部162に与えられ
る。なお、slは80個に限定されず、任意の数のデー
タを用いることができる。また、dsl及びdsl’の
各データも16個に限定されず、任意の数のデータを用
いることができる。
【0038】dlylは、左右耳に入射する直接音の時
間差をサンプルポイントの数で表したデータである。こ
のdlylは、第2のコンボルバ16の遅延部163に
与えられる。
【0039】図5のTmrは、音源に近い方の耳に入る
頭部インパルス応答であり、Tsrは音源から遠い方の
耳に入る頭部インパルス応答である。これらの頭部イン
パルス応答のうち、mr、dmr、dmr’、sr、d
sr、dsr’、dlyrがデータとして採用される。
【0040】mrはTmrの初期部80個の振幅データ
mr1〜mr80で構成されている。このmrは、図4
(B)に示すように、第4のコンボルバ18の畳み込み
演算部181に与えられる。dmrはTmrの残響部の
うちの振幅の大きい部分の16個の振幅データdmr1
〜dmr16で構成されている。dmr’はdmrに対
応した16個のデータdmr’1〜dmr’16であ
り、直接音からの遅延時間をサンプルポイントの数で表
したデータである。これらdmr1〜dmr16及びd
mr’1〜dmr’16は、図4(B)に示すように、
第4のコンボルバ18の残響演算部182に与えられ
る。なお、mrは80個に限定されず、任意の数のデー
タを用いることができる。また、dmr及びdmr’の
各データも16個に限定されず、任意の数のデータを用
いることができる。
【0041】srはTsrの初期部80個の振幅データ
sr1〜sr80で構成されている。このsrは、図4
(A)に示すように、第3のコンボルバ17の畳み込み
演算部171に与えられる。dsrはTsrの残響部の
うちの振幅の大きい部分の16個の振幅データdsr1
〜dsr16で構成されている。dsr’はdsrに対
応した16個のデータdsr1’〜dsr16’であ
り、直接音からの遅延時間をサンプルポイントの数で表
したデータである。これらdsr1〜dsr16及びd
sr’1〜dsr’16は、図4(A)に示すように、
第3のコンボルバ17の残響演算部172に与えられ
る。なお、srは80個に限定されず、任意の数のデー
タを用いることができる。また、dsr及びdsr’の
各データも16個に限定されず、任意の数のデータを用
いることができる。
【0042】dlyrは、左右耳に入射する直接音の時
間差をサンプルポイントの数で表したデータである。こ
のdlyrは、第3のコンボルバ17の遅延部173に
与えられる。
【0043】図3及び図4は、図1に示したブロック図
の第1〜第4コンボルバ及びローパスフィルタ22を詳
細に示した図である。各図において、Z-1は単位サンプ
ル遅延を表し、Z-d*は「d*」サンプルの遅延を表す
(「*」は任意の文字列)。
【0044】図3(A)は第1のコンボルバ15の詳細
な構成を示す図である。第1のコンボルバ15は、畳み
込み演算部151と残響演算部152とで構成されてい
る。畳み込み演算部151は、例えばFIRフィルタで
構成され、上述した80個の振幅データml1〜ml8
0が係数として供給される。そして、入力された信号S
1に対し上記係数に基づいて畳み込み演算を行う。この
畳み込み演算部151の出力信号は残響演算部152に
供給される。残響演算部152は、各々16個の乗算器
と遅延部とで構成されており、各乗算器には16個の振
幅データdml1〜dml16が、各遅延部には16個
のデータdml’1〜dml’16がそれぞれ供給され
る。そして、各遅延部の出力信号と畳み込み演算部15
1の出力信号とが加算され、その結果の信号S3が、第
1のコンボルバ15の出力となる。上記振幅データml
1〜ml80、振幅データdml1〜dml16及びデ
ータdml’1〜dml’16は、例えばCPUから供
給され、この第1のコンボルバ15に設けられた図示し
ないRAMに格納される。従って、上記各データは任意
のデータに入れ替え可能である。
【0045】図3(B)は第2のコンボルバ16の詳細
な構成を示す図である。第2のコンボルバ15は、畳み
込み演算部161と残響演算部162と遅延部163と
で構成されている。遅延部163は、入力信号S1をデ
ータdlyl分だけ遅延させて出力する。この遅延部1
63の出力信号は、畳み込み演算部161に供給され
る。畳み込み演算部161は、例えばFIRフィルタで
構成され、上述した80個の振幅データsl1〜sl8
0が係数として供給される。そして、信号S1を遅延部
163で遅延させた信号に対し上記係数に従って畳み込
み演算を行う。この畳み込み演算部161の出力信号は
残響演算部162に供給される。残響演算部162は、
各々16個の乗算器と遅延部とで構成されており、各乗
算器には16個の振幅データdsl1〜dsl16が、
各遅延部には16個のデータdsl’1〜dsl’16
がそれぞれ供給される。そして、各遅延部の出力信号と
畳み込み演算部161の出力信号とが加算され、その結
果の信号S4が、第2のコンボルバ16の出力となる。
上記振幅データsl1〜ml80、振幅データdsl1
〜dsl16及びデータdsl’1〜dsl’16は、
例えばCPUから供給され、この第2のコンボルバ16
に設けられた図示しないRAMに格納される。従って、
上記各データは任意のデータに入れ替え可能である。
【0046】図4(A)は第3のコンボルバ17の詳細
な構成を示す図である。第3のコンボルバ17は、畳み
込み演算部171と残響演算部172と遅延部173と
で構成されている。遅延部173は、入力信号S2をデ
ータdlyr分だけ遅延させて出力する。この遅延部1
73の出力信号は、畳み込み演算部171に供給され
る。畳み込み演算部171は、例えばFIRフィルタで
構成され、上述した80個の振幅データsr1〜sr8
0が係数として供給される。そして、信号S2を遅延部
173で遅延させた信号に対し上記係数に従って畳み込
み演算を行う。この畳み込み演算部171の出力信号は
残響演算部172に供給される。残響演算部172は、
各々16個の乗算器と遅延部とで構成されており、各乗
算器には16個の振幅データdsr1〜dsr16が、
各遅延部には16個のデータdsr’1〜dsr’16
がそれぞれ供給される。そして、各遅延部の出力信号と
畳み込み演算部171の出力信号とが加算され、その結
果の信号S5が、第3のコンボルバ17の出力となる。
上記振幅データsr1〜sr80、振幅データdsr1
〜dsr16及びデータdsr’1〜dsr’16は、
例えばCPUから供給され、この第1のコンボルバ17
に設けられた図示しないRAMに格納される。従って、
上記各データは任意のデータに入れ替え可能である。
【0047】図4(B)は第5のコンボルバ18の詳細
な構成を示す図である。第4のコンボルバ18は、畳み
込み演算部181と残響演算部182とで構成されてい
る。畳み込み演算部181は、例えばFIRフィルタで
構成され、上述した80個の振幅データmr1〜mr8
0が係数として供給される。そして、入力された信号S
2に対し上記係数に従って畳み込み演算を行う。この畳
み込み演算部181の出力信号は残響演算部182に供
給される。残響演算部182は、各々16個の乗算器と
遅延部とで構成されており、各乗算器には16個の振幅
データdmr1〜dmr16が、各遅延部には16個の
データdmr’1〜dmr’16がそれぞれ供給され
る。そして、各遅延部の出力信号と畳み込み演算部18
1の出力信号とが加算され、その結果の信号S6が、第
4のコンボルバ18の出力となる。上記振幅データmr
1〜mr80、振幅データdmr1〜dmr16及びデ
ータdmr’1〜dmr’16は、例えばCPUから供
給され、この第4のコンボルバ18に設けられた図示し
ないRAMに格納される。従って、上記各データは任意
のデータに入れ替え可能である。
【0048】図4(C)はローパスフィルタ22の詳細
な構成を示す。図4(c)におけるLP1〜LP5はカ
ットオフ周波数500Hzの2次IIR型フィルタの係
数である。
【0049】以上の構成において、本音像制御装置の動
作につき、信号の流れに沿って説明する。
【0050】外部からの入力信号inは、乗算器11及
び乗算器12でそれぞれ乗算係数PL及びPRが乗算され
ることによりパンが付された信号S1及びS2に変換さ
れる。ここで、説明を簡単にするために、先ず乗算係数
Lとして「1」が、乗算係数PRとして「0」がそれぞ
れ与えられた場合について説明する。
【0051】第1のコンボルバ15及び第2のコンボル
バ16の各出力信号S3及びS4は、乗算器11の出力
信号S1に対し、図2の位置αの方向の頭部インパルス
応答を畳み込んだ結果の信号である。従って、仮に、こ
れら信号S3及びS4を左右チャンネルの信号としてヘ
ッドホンで聴くと、図2の位置αの方向に音像が定位す
る。但し、第1のコンボルバ15及び第2のコンボルバ
16における畳み込みの段数が少ないと、低域音がカッ
トされたような音が得られる。一方、上記信号S3及び
S4を左右チャンネルの信号としてスピーカで聴くと、
音像は図2の位置αの方向へは定位せず、左側のスピー
カの位置に定位する。これは、両スピーカから発生され
たクロストーク成分の音が受聴者の耳に到達するためで
ある。
【0052】加算器19及び加算器20の各出力信号S
7及びS8は、乗算係数PRを「0」としているので、
上記出力信号S3及びS4と同じ信号である。従って、
これら信号S7及びS8を左右チャンネルの信号として
ヘッドホン又はスピーカで聴くと、それぞれ、上述した
ような信号S3及びS4をヘッドホン又はスピーカで受
聴したと同様の結果が得られる。
【0053】乗算器13及び乗算器14の各出力信号S
9及びS10は、それぞれパンが付された信号S1及び
S2に乗算係数Aを乗算した信号である。これら信号S
9及びS10は、第2の演算回路23において、それぞ
れ上記信号S7及びS8に加えられる。換言すれば、出
力音に対して所定の割合で入力音(厳密にいえば入力音
にパンが付された音)が加えられて出力音の補正が行わ
れる。これにより、第1のコンボルバ15及び第2のコ
ンボルバ16における畳み込みの段数が少ないと、低域
音がカットされてしまうという欠点が除去される。この
場合、信号S7(又は信号S8)に比べて信号S9(又
は信号S10)が大きすぎると低域音は得られるものの
音像が定位せず、逆の場合は、音像は定位するものの低
域音が得られないことになるので、上記係数Aを適当に
選択することが必要である。
【0054】第1の演算回路21の出力信号S11は、
信号S1から信号S2を減じたものに、乗算係数Bを乗
算した信号である。この信号S11は、ローパスフィル
タ22を通過して信号S12となり、第2の演算回路2
3及び第3の演算回路24に供給される。そして、第2
の演算回路23において、上記信号S9、信号S7及び
信号S12が加算されて左チャンネルの出力信号Lou
tとなる。同様に、第3の演算回路24において、上記
信号S8と信号S10とを加算した信号から信号S12
が減じられ右チャンネルの出力信号Routとなる。
【0055】このように、ローパスフィルタ22から出
力される信号S12を左チャンネルの信号に加算し、右
チャンネルの信号から減算することにより、両スピーカ
からは逆相の音が出ることになる。ここで、逆相の音を
両スピーカで聴いた場合は、音像は後頭部付近に定位す
ることが知られている。この状態は、換言すればヘッド
ホン受聴の状態に近いものである。従って、畳み込まれ
た信号S7に信号S12を加え、畳み込まれた信号S8
から信号S12を減じると音像は図2の位置αに定位す
る。また、上述したように、信号S9及び信号S10
を、それぞれ両チャンネルの信号に加えることにより音
質が補正される。
【0056】左チャンネル用信号Lout及び右チャン
ネル用信号Routをヘッドホンで聴く場合は、乗算係
数Bをゼロにする。これにより、逆相の音は発生されな
いので、頭部インパルス応答に応じた音像が所定位置に
定位する。このように、乗算係数PL=「1」、PR
「0」の場合、スピーカ受聴でもヘッドホン受聴でも音
像を図2の位置αに定位させることができる。
【0057】次に、乗算係数PLとして「0」が、乗算
係数PRとして「1」がそれぞれ与えられた場合につい
て説明する。
【0058】第3のコンボルバ17及び第4のコンボル
バ18の各出力信号S5及びS6は、乗算器12の出力
信号S2に対し、図2の位置βの方向の頭部インパルス
応答を畳み込んだ結果の信号である。従って、仮に、こ
れら信号S5及びS6を左右チャンネルの信号としてヘ
ッドホンで聴くと、図2の位置βの方向に音像が定位す
る。但し、第3のコンボルバ17及び第4のコンボルバ
18における畳み込みの段数が少ないと、上記の場合と
同様に、低域音がカットされたような音が得られる。一
方、上記信号S5及びS6を左右チャンネルの信号とし
てスピーカで聴くと、音像は図2の位置βの方向へは定
位せず、右側のスピーカの位置に定位する。これは、両
スピーカから発生されたクロストーク成分の音が受聴者
の耳に到達するためである。
【0059】加算器19及び加算器20の各出力信号S
7及びS8は、乗算係数PLを「0」としているので、
上記出力信号S5及びS6と同じ信号である。従って、
これら信号S7及びS8を左右チャンネルの信号として
ヘッドホン又はスピーカで聴くと、それぞれ、上述した
ような信号S5及びS6をヘッドホン又はスピーカで受
聴したと同様の結果が得られる。
【0060】乗算器13及び乗算器14の各出力信号S
9及びS10、及びローパスフィルタ22から出力され
る信号S12の働きは、上述した乗算係数PL
「1」、乗算係数PR=「0」の場合と同じである。即
ち、畳み込まれた信号S7にローパスフィルタ22から
の信号S12を加え、畳み込まれた信号S8から信号S
12を減じると音像は図2の位置βに定位する。なお、
信号S9及び信号S10を、それぞれ両チャンネルの信
号に加えることにより音質が補正されることは、上述し
た乗算係数PL=「1」、乗算係数PR=「0」の場合と
同じである。
【0061】左チャンネル用信号Lout及び右チャン
ネル用信号Routをヘッドホンで聴く場合は、乗算係
数Bをゼロにする。これにより、逆相の音は発生されな
いので、頭部インパルス応答に応じた音像が所定位置に
定位する。このように、乗算係数PL=「0」、PR
「1」の場合、スピーカ受聴でもヘッドホン受聴でも音
像を図2の位置βに定位させることができる。
【0062】以上は、乗算係数PL=「1」、PR
「0」にすることにより位置αに音像を定位させ、ま
た、乗算係数PL=「0」、PR=「1」にすることによ
り位置βに音像を定位させる場合について説明したが、
図2の位置α及び位置β以外の頭部インパルス応答を用
いれば任意の方向に音像を定位させることができるのは
勿論である。
【0063】また、乗算係数PL、PRを適宜変更するこ
とにより、換言すればパンを制御することにより、図2
の位置αから位置βの間の任意の位置に、スピーカ受聴
でもヘッドホン受聴でも音像を定位させることができ
る。この場合、図1の信号S1及びS2の乗算係数
L、PRを実時間で変更することにより、図2の位置α
から位置βの間で音像を移動(制御)させることができ
る。乗算係数PL、PRの変更は、CPUから本音像制御
装置に乗算係数PL、PRを順次送ることにより実現でき
る。
【0064】また、図2の位置α及び位置βの頭部イン
パルス応答のデータ及び乗算係数PL、PRを実時間で変
化させることにより、任意の方向の音像の移動(制御)
ができる。かかる音像移動(制御)の一例を図6に示
す。この図6では、位置aから位置fまで音像を順次移
動させる状態を示している。即ち、位置aの頭部インパ
ルス応答及び位置bの頭部インパルス応答、並びに乗算
係数PL、PRとにより、先ず音像を位置aに定位させ
る。この状態で乗算係数PL、PRを順次変更してパンを
制御することにより音像を位置aから位置bまで移動さ
せる。次いで、位置aの頭部インパルス応答のデータを
位置cの頭部インパルス応答データに入れ替える。これ
は、例えばCPUから本音像制御装置に頭部インパルス
応答データを転送することにより実現される。そして、
乗算係数PL、PRを順次変更することによりパンを制御
して音像を位置bから位置cまで移動させる。以下、同
様にして頭部インパルス応答データを順次入れ替え、そ
の後、乗算係数PL、PRを順次変更してパンを制御する
ことにより、位置c→位置d→位置e→位置fと音像を
移動させることが可能となる。
【0065】なお、図2の頭部インパルス応答の収音
は、比較的残響の多い場所で行ったほうが望ましい。残
響のない場所で収音するよりも残響の多い場所で収音す
るほうが音源の距離感が出やすいためである。
【0066】(実施例2)図7は、本発明の音像拡大装
置の実施例の概略的な構成を示すブロック図である。こ
の図7に示す乗算器、加算器、演算回路、ローパスフィ
ルタ等の各ブロックは、例えばDSPで実現することが
できる。なお、本実施例の音像拡大装置は、上述した音
像制御装置の場合と同様の理由で、DSPで実現されて
いるものとする。
【0067】本音像拡大装置は、上述した音像制御装置
から乗算器11及び乗算器12を除去し、信号S1の代
わりに外部からの入力信号Linが、信号S2の代わり
に外部からの入力信号Rinが、それぞれ直接入力され
る点、並びに、第1のコンボルバ15と第4のコンボル
バ18とに使用される頭部インパルス応答データ、及び
第2のコンボルバ16と第3のコンボルバ17とに使用
される頭部インパルス応答データとして、それぞれ同一
のデータが使用される点が異なっている。従って、同一
又は相当部分には同一の符号を付し、説明は省略乃至簡
略化する。
【0068】入力信号Linは、左チャンネル用の信号
である。同様に、外部からの入力信号Rinは右チャン
ネル用の信号である。これらの信号Lin及びRinに
は、必要に応じて既にパンが付されて本音像拡大装置に
供給される。
【0069】第1のコンボルバ15は、入力信号Lin
に対して、頭部インパルス応答データTmに従って畳み
込み演算を行うものである。同様に、第2のコンボルバ
16は、入力信号Linに対して、頭部インパルス応答
データTsに従って畳み込み演算を行うものである。同
様に、第3のコンボルバ17は、入力信号Rinに対し
て、頭部インパルス応答データTsに従って畳み込み演
算を行うものである。同様に、第4のコンボルバ18
は、入力信号Rinに対して、頭部インパルス応答デー
タTmに従って畳み込み演算を行うものである。
【0070】上記第1のコンボルバ15及び第4のコン
ボルバ18には同一の頭部インパルス応答データTmが
使用され、上記第2のコンボルバ16及び第3のコンボ
ルバ17には同一の頭部インパルス応答データTsが使
用される。第1のコンボルバ15及び第4のコンボルバ
18としては、例えば図3(A)に示したものと同様の
構成を採用することができる。同様に、第2のコンボル
バ16及び第3のコンボルバ17としては、例えば図3
(B)に示したものと同様の構成を採用することができ
る。
【0071】ここで、頭部インパルス応答データTm、
Tsは、図8に示すような状況で収音して作製されたも
のである。即ち、ダミーヘッドの左側の所定位置γで発
生されたインパルスがダミーヘッドの左耳(音源に近い
方の耳)に達するデータがTm、同様に右耳(音源に遠
い方の耳)に達するデータがTsである。これら頭部イ
ンパルス応答データTm及びTsとしては、図5におけ
るTml及びTslと同じデータが用いられる。即ち、
収音した頭部インパルス応答のうち、ml、dml、d
ml’、sl、dsl、dsl’、dlylの各データ
が、それぞれm、dm、dm’、s、ds、ds’、d
ly(何れも図示しない)として用いられる。
【0072】mはTmの初期部80個の振幅データm1
〜m80で構成されている。このmは、第1のコンボル
バ15及び第4のコンボルバ18の畳み込み演算部に与
えられる。dmはTmの残響部のうちの振幅の大きい部
分の16個の振幅データdm1〜dm16で構成されて
いる。dm’はdmに対応した16個のデータdm’1
〜dm’16であり、直接音からの遅延時間をサンプル
ポイントの数で表したデータである。これらdm1〜d
m16及びdm’1〜dm’16は、第1のコンボルバ
15及び第4のコンボルバ18の残響演算部に与えられ
る。なお、mは80個に限定されず、任意の数のデータ
を用いることができる。また、dm及びdm’の各デー
タも16個に限定されず、任意の数のデータを用いるこ
とができる。上記振幅データm1〜m80、振幅データ
がdm1〜dm16及びデータdm’1〜dm’16
は、例えばCPUから供給され、この第1のコンボルバ
15及び第4のコンボルバ18に設けられた図示しない
RAMに格納される。従って、上記各データは任意のデ
ータに入れ替え可能である。
【0073】sはTsの初期部80個の振幅データs1
〜s80で構成されている。このsは、第2のコンボル
バ16及び第3のコンボルバ17の畳み込み演算部に与
えられる。dsはTsの残響部のうちの振幅の大きい部
分の16個の振幅データds1〜ds16で構成されて
いる。ds’はdsに対応した16個のデータds1’
〜ds16’であり、直接音からの遅延時間をサンプル
ポイントの数で表したデータである。これらds1〜d
s16及びds’1〜ds’16は、第2のコンボルバ
16及び第3のコンボルバ17の残響演算部に与えられ
る。なお、sは80個に限定されず、任意の数のデータ
を用いることができる。また、ds及びds’の各デー
タも16個に限定されず、任意の数のデータを用いるこ
とができる。上記振幅データs1〜s80、振幅データ
ds1〜ds16及びデータds’1〜ds’16は、
例えばCPUから供給され、この第2のコンボルバ16
及び第3のコンボルバ17に設けられた図示しないRA
Mに格納される。従って、上記各データは任意のデータ
に入れ替え可能である。
【0074】dlyは、左右耳に入射する直接音の時間
差をサンプルポイントの数で表したデータである。この
dlyは、第2のコンボルバ16及び第3のコンボルバ
17の遅延部に与えられる。
【0075】以上のように、第1及び第2のコンボルバ
15及び16に与えられる頭部インパルス応答データ
は、第3及び第4のコンボルバ17及び18に与えられ
る頭部インパルス応答データと同じものである。従っ
て、図8における位置γからのインパルスと、ダミーヘ
ッドの正面方向の垂直面に対し対称な位置(図示しな
い)からのインパルスを収音して作製された頭部インパ
ルス応答データに基づき音を発生する場合と等価であ
る。
【0076】この構成によれば、2チャンネル入力の音
像のステレオステージを拡大させることができる。即
ち、左チャンネル用の入力信号Linにより形成される
音像はスピーカLの位置より更に左に定位し、右チャン
ネル用の入力信号Rinにより形成される音像はスピー
カRの位置より更に右に定位するので、例えば図9に示
すように、通常のステレオソースのステレオステージ1
がステレオステージ2の範囲まで拡大される。
【0077】次に、上記音像制御装置を利用して音像を
定位させる音像定位装置の例について、図10を参照し
ながら説明する。図10において、音源は、第1〜16
チャンネル(ch)のデジタル楽音信号を生成して出力
するものとする。本発明の音像制御装置は何れか1つの
チャンネルに接続される(図示例では、ch1に接続し
た例を示している)。そして、この音像制御装置の出力
と、音源の他のチャンネルの出力(ch2〜ch16)
とをミキサでミキシングし、これをD/A変換器でアナ
ログ信号に変換してサウンドシステムに供給することに
より音を発生させる。この構成によれば、第1チャンネ
ル(ch1)から出力される音の音像を任意の位置に定
位させることが可能になると共に、残りの第2〜16チ
ャンネルから出力される音にパンを付せば、豊かな広が
りをもつ楽曲を発生できる。
【0078】次に、上記音像拡大装置を利用してステレ
オステージを拡大させる装置について図11を参照しな
がら説明する。図11において、音源は、第1〜16チ
ャンネル(ch)のデジタル楽音信号を生成して出力す
る。この音源から出力されたパンが付された各デジタル
楽音信号は、ミキサでミキシングされて音像拡大装置に
供給される。そして、この音像拡大装置の出力がD/A
変換器でアナログ信号に変換されサウンドシステムに供
給される。これにより、スピーカ再生の場合は定位がス
ピーカ外へ、ヘッドホンで再生する場合は定位が頭外へ
それぞれ拡大された音が発生される。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の音像制御
装置によれば、スピーカ受聴の場合であってもヘッドホ
ン受聴の場合であっても、任意の位置へ音像を定位させ
ることができ、従来にない自由なパンニングが可能とな
る。
【0080】また、従来のクロストークキャンセル機能
を、より簡単な逆相の音を混合することによって代用し
ているので、ハードウエアの縮小化ができるという利点
を有する。
【0081】また、本発明の音像拡大装置によれば、ス
テレオ入力された信号に対し音像をスピーカ或いはヘッ
ドホンの外側に定位させるように制御するので、、サウ
ンドステージの大幅な拡大が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音像制御装置の実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明の音像制御装置で使用する頭部インパル
ス応答の収音状態を示す図である。
【図3】図1の第1のコンボルバ及び第2のコンボルバ
の構成を詳細に示す図である。
【図4】図1の第3のコンボルバ、第4のコンボルバ及
びローパスフィルタの構成を詳細に示す図である。
【図5】本発明の音像制御装置の実施例における頭部イ
ンパルス応答データの例を示す図である。
【図6】本発明の音像制御装置の実施例における音像制
御の例を示す図である。
【図7】本発明の音像拡大装置の実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】本発明の音像拡大装置で使用する頭部インパル
ス応答の収音状態を示す図である。
【図9】本発明の音像拡大装置の実施例におけるサウン
ドステージが拡大される状態を示す図である。
【図10】本発明の実施例の音像制御装置を音源と組み
合わせて音像定位装置を構成する場合の一例を示す図で
ある。
【図11】本発明の実施例の音像拡大装置を音源と組み
合わせてステレオステージを拡大させる装置を構成する
場合の一例を示す図である。
【符号の説明】
11、12、13、14 乗算器 15 第1のコンボルバ 16 第2のコンボルバ 17 第3のコンボルバ 18 第4のコンボルバ 19、20 加算器 21 第1の演算回路 22 ローパスフィルタ 23 第2の演算回路 24 第3の演算回路 151、161、171、181 畳み込み演算部 152、162、172、182 残響演算部 163、173 遅延部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G06F 17/10 H04R 5/033 Z H04R 5/033 G06F 15/31 A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの入力音に対して重み付けを行う第
    1の乗算手段と、 該第1の乗算手段の出力信号に対して畳み込み演算を行
    う第1のコンボルバと、 該第1の乗算手段の出力信号に対して畳み込み演算を行
    う第2のコンボルバと、 該1つの入力音に対して重み付けを行う第2の乗算手段
    と、 該第2の乗算手段の出力信号に対して畳み込み演算を行
    う第3のコンボルバと、 該第2の乗算手段の出力信号に対して畳み込み演算を行
    う第4のコンボルバと、 該第1の乗算手段の出力信号から該第2の乗算手段の出
    力信号を減算し、該減算結果の信号に対して重み付けを
    行う第1の演算手段と、 該第1の演算手段の出力信号をフィルタリングするフィ
    ルタ手段と、 該第1のコンボルバの出力信号と該第3のコンボルバの
    出力信号とを加算する第1の加算手段と、 該第2のコンボルバの出力信号と該第4のコンボルバの
    出力信号とを加算する第2の加算手段と、 該第1の加算手段及び該フィルタ手段の各出力信号を加
    算した信号を出力する第2の演算手段と、 該第2の加算手段の出力信号から該フィルタ手段の出力
    信号を減算した信号を出力する第3の演算手段、とを備
    えたことを特徴とする音像制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の乗算手段の出力信号に対して
    重み付けを行う第3の乗算手段と、 前記第2の乗算手段の出力信号に対して重み付けを行う
    第4の乗算手段とを更に備え、 前記第2の演算手段は、前記第3の乗算手段、前記第1
    の加算手段及び前記フィルタ手段の各出力信号を加算し
    た信号を出力し、 前記第3の演算手段は、前記第4の乗算手段及び前記第
    2の加算手段の各出力信号を加算し、該加算結果の信号
    から前記フィルタ手段の出力信号を減算した信号を出力
    することを特徴とする請求項1に記載の音像制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のコンボルバ及び第2のコンボ
    ルバに与える係数は、ダミーヘッドで収音した所定方向
    の頭部インパルス応答のデータであり、前記第3のコン
    ボルバ及び第4のコンボルバに与える係数は、該所定方
    向とは異なる方向の頭部インパルス応答のデータである
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の音像制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のコンボルバ及び第2のコンボ
    ルバに与える係数、並びに、前記第3のコンボルバ及び
    第4のコンボルバに与える係数は、それぞれ他の係数に
    入れ替えることが可能であることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の音像制御装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の乗算手段及び第2の乗算手段
    の重み付けを指定する係数は実時間で変更されることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の音像制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1の乗算手段、第2の乗算手段及
    び前記第1の演算手段の重み付けを指定する係数は、そ
    れぞれ他の係数に入れ替えることが可能であることを特
    徴とする請求項1に記載の音像制御装置。
  7. 【請求項7】 前記第1乃至第4の乗算手段及び前記第
    1の演算手段の重み付けを指定する係数は、それぞれ他
    の係数に入れ替えることが可能であることを特徴とする
    請求項2に記載の音像制御装置。
  8. 【請求項8】 第1の入力音に対して畳み込み演算を行
    う第1のコンボルバと、 該第1の入力音に対して畳み込み演算を行う第2のコン
    ボルバと、 第2の入力音に対して畳み込み演算を行う第3のコンボ
    ルバと、 該第2の入力音に対して畳み込み演算を行う第4のコン
    ボルバと、 該第1の入力音から該第2の入力音を減算し、該減算結
    果の信号に対して重み付けを行う第1の演算手段と、 該第1の演算手段の出力信号をフィルタリングするフィ
    ルタ手段と、 該第1のコンボルバの出力信号と該第3のコンボルバの
    出力信号とを加算する第1の加算手段と、 該第2のコンボルバの出力信号と該第4のコンボルバの
    出力信号とを加算する第2の加算手段と、 該第1の加算手段及び該フィルタ手段の各出力信号を加
    算して出力する第2の演算手段と、 該第2の加算手段の出力信号から該フィルタ手段の出力
    信号を減算した信号を出力する第3の演算手段、とを備
    えたことを特徴とする音像拡大装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の入力音に対して重み付けを行
    う第1の乗算手段と、 前記第2の入力音に対して重み付けを行う第2の乗算手
    段とを更に備え、 前記第2の演算手段は、該第1の乗算手段、前記第1の
    加算手段及び前記フィルタ手段の各出力信号を加算して
    出力し、 前記第3の演算手段は、該第2の乗算手段及び前記第2
    の加算手段の出力信号とを加算し、該加算結果の信号か
    ら前記フィルタ手段の出力信号を減算した信号を出力す
    ることを特徴とする請求項8に記載の音像拡大装置。
  10. 【請求項10】 前記第1のコンボルバ及び第2のコン
    ボルバに与える係数は、ダミーヘッドで収音した左方向
    からの頭部インパルス応答のデータであり、前記第3の
    コンボルバ及び第4のコンボルバに与える係数は、ダミ
    ーヘッドで収音した右方向からの頭部インパルス応答の
    データであって、該左方向と該右方向とはダミーヘッド
    の正面方向の垂直面に対し対称となるデータであること
    を特徴とする請求項8又は請求項9に記載の音像拡大装
    置。
  11. 【請求項11】 前記第1の演算手段の重み付けを指定
    する係数は、他の係数に入れ替えることが可能であるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の音像拡大装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の乗算手段、第2の乗算手段
    及び前記第1の演算手段の重み付けを指定する係数は、
    それぞれ他の係数に入れ替えることが可能であることを
    特徴とする請求項10に記載の音像拡大装置。
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JP2008502200A (ja) * 2004-06-04 2008-01-24 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド ワイドステレオ再生方法及びその装置

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