JPH08312Y2 - 電気部品収納ケース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は電気部品の収納ケースに関するものであり、
特に電気部品の取り出しを容易にする為の構造に関する
ものである。

［従来の技術］ 列状に配置される電気部品として、第３図Ａに示すよ
うな端子台10がある。この端子台10の正面部には、連結
突起12,14が設けられており、背面部に形成された連結
穴12a,14a（第３図Ｂ参照）に嵌合して列状となる。こ
のように端子台10を自在に連結させることにより、所望
の長さや端子数を備えた端子台群50を得ることができ
る。

連結された端子台10（端子台群50）のレール取付面10
Mには、レール取付部である一連の取付溝18が形成され
る。この取付溝18には、レール30が備えるレール凸部30
Tが挿入され取り付けられる。第３図Ｂはレール30が取
り付けられた状態を示す背面図である。レール30は、端
子台10の取付対象面に固定される固定用部品である。す
なわち、端子台群50に挿入されたレール30を、所望の壁
面等に固定することにより、所定箇所に端子台群50を位
置させる。

必要となる端子台群50の長さは多様である為、端子台
10は一般に多数製造されユーザーに届けられる。この場
合、これら端子台10は例えば第４図に示すようなケース
60に収納される。本体62に配列された端子台10（図示せ
ず）の中から必要個数を取り出し、順次レール30に取り
付ける。

［考案が解決しようとする課題］ ところが上記従来の電気部品収納ケースには、次の様
な問題があった。各電気部品10がレール30に取り付けら
れる以前は、単に連結突起12,14と連結穴12a,14aとが嵌
合して連結されている状態である（第３図Ａ参照）。従
って、本体62から必要個数の電気部品10を取り出した場
合、その接続形状が支持されず、各電気部品10間の接続
が外れてしまうことがある。この為、電気部品10を個々
にレール30に取り付ける作業が必要であり、作業効率の
低下を招いていた。

そこで本考案は、複数の電気部品に、容易にレールを
挿入することができる構造を備えた電気部品収納ケース
を提供することを目的とする。

［課題を解決する為の手段］ 請求項１に係る電気部品の収納ケースは、 列状に配置され、所定のレール取付面に一連のレール
取付部を形成する複数の電気部品、 を収納する電気部品収納ケースにおいて、 レール取付部の列状端部の近傍に位置する面を開閉可
能なケース蓋として備え、 レール取付面と対向する面をケース展開面として備
え、 ケース展開面には、レール取付部と同一方向に向けて
分離線が形成されており、 分離線に沿ってケース展開面を切断することができ
る、 ことを特徴としている。

請求項２に係る電気部品収納ケースは、 請求項１の電気部品収納ケースにおいて、 列状に配置された複数の電気部品が二列以上収納され
ており、 ケース蓋は、電気部品の各列ごとに応じて開閉するこ
とが可能であることを特徴としている。

請求項３に係る電気部品収納ケースは、 請求項１又は請求項２の電気部品収納ケースにおい
て、 ケース展開面には、電気部品の収納に応じた個数表示
が設けられていることを特徴としている。

請求項４に係る電気部品収納ケースは、 列状に配置される電気部品を収納し、列状端部の近傍
に位置する面をケース蓋として備える電気部品収納ケー
スにおいて、 二列以上の電気部品を収納することができ、 ケース蓋は、電気部品の各列ごとに応じて開閉するこ
とが可能である、 ことを特徴としている。

［作用］ 請求項１に係る電気部品の収納ケースは、レール取付
部の列状端部の近傍に位置する面を開閉可能なケース蓋
として備えている。そして、ケース展開面に設けられた
分離線に沿ってケース展開面を切断することができる。

従って、ケース蓋を開き、ケース展開面を切断して当
該切断部分を中心に収納ケースを開くことができる。

請求項２に係る電気部品収納ケースは、列状に配置さ
れた複数の電気部品が二列以上収納されている。そし
て、ケース蓋が電気部品の各列ごとに応じて開閉する。

従って、所望するケース蓋のみを開き、そのケース展
開面を切断して、当該切断部分を中心に収納ケースを開
くことができる。又、他の電気部品列に対応するケース
蓋は、閉じられたままの状態に維持することができる。

請求項３に係る電気部品収納ケースは、ケース展開面
に、電気部品の収納に応じた個数表示が設けられてい
る。

従って、分離線を切断する際、所望個数の電気部品に
対応した長さを切断することができる。

請求項４に係る電気部品の収納ケースは、ケース蓋
が、列状に配置された電気部品の各列ごとに応じて開閉
することが可能である。

従って、所望するケース蓋のみを開くことができる。

［実施例］ 本考案に係る電気部品収納ケースの一実施例を第１図
Ａに示す。収納ケース５は例えば紙等の可撓部材で形成
されている。収納ケース５内には、第３図Ａに示す端子
台群50が、矢印95方向に配置され収納されている（図示
せず）。この端子台群50は、複数の端子台10が互いに嵌
合して形成されているものである。端子台群50のレール
取付面10Mには、一連のレール取付部としての取付溝18
が形成されている（第３図Ｂ参照）。取付溝18には、レ
ール30の備えるレール凸部30Tが挿入され取り付けられ
る。

収納ケース５は、取付溝18の列状端部の近傍に位置す
る面をケース蓋２として備えている。すなわち、端子台
群50の端部に接する面がケース蓋２として形成されてい
る。このケース蓋２は、切り離し線2aに沿って切り離し
た後、矢印92方向に開くことができる。従って、ケース
蓋２を開いた後、端子台群50を収納ケース５に収納した
状態で、レール30を取付溝18に挿入し取り付けることが
できる。

又、収納ケース５は、端子台群50のレール取り付け面
10Mに対向する面をケース展開面４として備えている。
このケース展開面４には分離線8a,8bが形成されてい
る。すなわち、分離線8a,8bに沿ってケース展開面４を
切断し、切断部を中心に両側に広げることができる。

ケース展開面４を分離させることにより、第１図Ｂに
示すような突出部付きレール32を、取付溝18に挿入する
ことができる。突出部付きレール32は突出部32Lを備え
たレールであり、壁面等との間に空間を形成して端子台
群50を取り付ける場合等に用いられる。すなわち、例え
ば特殊形状の壁面への取り付けや、壁面との熱遮断の必
要がある場合等に使用されるレールである。突出部32L
をケース展開面４の分離箇所から突出させることによ
り、端子台群50を収納ケース５に収納した状態で突出部
付きレール32を取り付けることができる。尚この場合、
ケース展開面４には二本の分離線8a,8bが形成されてい
るので、切断後の分離幅が大きく、容易に突出部32Lを
突出させることができる。

取付溝18に取り付けられるレールには、第１図Ｂに示
すものの他、種々の形状を備えたものがある。しかし、
ケース展開面４には分離線が形成されている為、各種形
状のレールに対応することができる。すなわち、ケース
展開面４を矢印90,91方向（第１図Ａ参照）に開くこと
により、種々の形状を備えたレールを挿入し取り付ける
ことができる。

尚、ケース展開面に施す分離線は、一本のみ形成する
こともできる。この場合であってもケース展開面４を矢
印90,91方向に開き、レールを挿入することができる。

又、収納ケース５のケース展開面４には、第１図Ａに
示すように個数表示７が施されている。この個数表示
は、収納される各端子台10に対応して表示されている。
従って、分離線8a,8bを切断する際、必要な個数分の長
さのみ切断し所望個数を容易に把握することができる。

第２図に本考案の電気部品収納ケースに係る他の実施
例を掲げる。この収納ケースには、三列の端子台群が収
納できるようになっている。そして、ケース蓋には蓋切
り離し線2d,2eが施されており、各列に対応した分離蓋M
₁，M₂，M₃が形成されるようになっている。これら分離
蓋M₁，M₂，M₃は、切り離し線2a及び蓋切り離し線2d,2e
に沿って切り離した後、各々別個独立に矢印92方向に開
くことができる。又、ケース展開面40には各列にごとに
分離線8c,8d,8eが形成されている。

収納ケース９に収納されている端子台群50にレールを
取り付ける場合は、例えば蓋切り離し線2e及び分離蓋M₁
に対応する切り離し線2aを切り離し、分離蓋M₁を矢印92
方向に開く。その後、分離線8eを切断してケース展開面
40を矢印96,97方向に広げてレールを取り付ける。この
場合、他の分離蓋M₁，M₂は閉じられた状態のままである
為、他の列の端子台群が収納ケース９から脱落すること
等はない。すなわち、レール取り付け作業を容易に行う
ことができる。

第２図に示す収納ケース９のケース展開面40には、第
１図Ａに示すような個数表示７を施してもよい。又、分
離線を各列ごとに二本形成してもよい。

［考案の効果］ 請求項１に係る電気部品の収納ケースは、ケース蓋を
開き、ケース展開面を切断して当該切断部分を中心に収
納ケースを開くことができる。

従って、電気部品を収納ケースに収納した状態でレー
ルを取り付けることができ、かつ種々の形状を備えたレ
ールをレール取付部に容易に取り付けることができる。

請求項２に係る電気部品収納ケースは、所望するケー
ス蓋のみを開き、そのケース展開面を切断して、当該切
断部分を中心に収納ケースを開くことができる。又、他
の電気部品列に対応するケース蓋は、閉じられたままの
状態に維持することができる。

従って、所望の電気部品列のレール取付部に、容易に
レールを取り付けることができる。又、このレール取り
付けの際に、他の電気部品列がケース内から脱落するこ
とはなく、レール取り付け作業が更に容易となる。

請求項３に係る電気部品収納ケースは、分離線を切断
する際、所望個数の電気部品に対応した長さを切断する
ことができる。

従って、電気部品の所望個数を容易に把握することが
でき、レール取り付けの作業効率を向上させることがで
きる。

請求項４に係る電気部品の収納ケースは、所望するケ
ース蓋のみを開くことができる。

従って、所望の電気部品列を取り出す際、他の電気部
品列がケース内から脱落することはなく、取り出しの作
用効率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは、本考案に係る電気部品収納ケースの一実施
例を示す斜視図、 第１図Ｂは、第１図Ａに示す電気部品収納ケースに収納
されている端子台にレールを挿入した状態を示す断面
図、 第２図は、本考案に係る電気部品収納ケースの他の実施
例を示す斜視図、 第３図Ａは、端子台群及びレールを示す側面図、 第３図Ｂは、端子台群にレールが取り付けられた状態を
示す背面図、 第４図は、従来の電気部品収納ケースを示す斜視図であ
る。 ２……ケース蓋 ４……ケース展開面 ５……収納ケース ７……個数表示 8a,8b,8c,8d,8e……分離線 10……端子台 10M……レール取付面 18……取付溝 M₁，M₂，M₃……分離蓋

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】列状に配置され、所定のレール取付面に一
   連のレール取付部を形成する複数の電気部品、 を収納する電気部品収納ケースにおいて、 レール取付部の列状端部の近傍に位置する面を開閉可能
   なケース蓋として備え、 レール取付面と対向する面をケース展開面として備え、 ケース展開面には、レール取付部と同一方向に向けて分
   離線が形成されており、 分離線に沿ってケース展開面を切断することができる、 ことを特徴とする電気部品の収納ケース。
2. 【請求項２】請求項１の電気部品収納ケースにおいて、 列状に配置された複数の電気部品が二列以上収納されて
   おり、 ケース蓋は、電気部品の各列ごとに応じて開閉すること
   が可能であることを特徴とする電気部品収納ケース。
3. 【請求項３】請求項１又は請求項２の電気部品収納ケー
   スにおいて、 ケース展開面には、電気部品の収納に応じた個数表示が
   設けられていることを特徴とする電気部品収納ケース。
4. 【請求項４】列状に配置される電気部品を収納し、列状
   端部の近傍に位置する面をケース蓋として備える電気部
   品収納ケースにおいて、 二列以上の電気部品を収納することができ、 ケース蓋は、電気部品の各列ごとに応じて開閉すること
   が可能である、 ことを特徴とした電気部品収納ケース。