JPH08291205A - プロピレン系重合体および該重合体を用いた中空成形体 - Google Patents

プロピレン系重合体および該重合体を用いた中空成形体

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JPH08291205A
JPH08291205A JP20364095A JP20364095A JPH08291205A JP H08291205 A JPH08291205 A JP H08291205A JP 20364095 A JP20364095 A JP 20364095A JP 20364095 A JP20364095 A JP 20364095A JP H08291205 A JPH08291205 A JP H08291205A
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穣 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 210℃周波数10-2rad/秒における損
失弾性率(G”0.01)が5×102 Pa 以上、かつ21
0℃周波数10rad/秒における複素粘性率(|η*
10 |)が9×103 Pa ・S以下、かつ平衡コンプラ
イアンス(Jeo)が10-4cm2/dyne以下であるプロピレ
ン系重合体。 【効果】 本発明により、溶融張力に優れ、従来ブロ
ー、シート、ラミネート成形といった溶融張力の必要と
される成形に適し、かつリサイクル成形時にも本来の溶
融張力が低下しないプロピレン系重合体を提供できる。
また、本発明によるプロピレン系重合体は、特にブロー
成形に好適に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スウェル比が大きく、
ブロー成形など溶融粘弾性の必要とされる成形に適し、
かつリサイクル時にもその成形性を低下させることのな
い、いわゆるリサイクル成形性を備え、かつ剛性と耐衝
撃性を兼ね備えたプロピレン系重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】プロピレン系重合体は、他のポリオレフ
ィンに比較して透明性、剛性、表面光沢性、耐熱性に優
れており利用価値は大きい。しかしながら、溶融張力が
小さいために中空成形、シート成形、ラミネート成形等
に劣っていた。特に、中空成形分野においては、溶融パ
リソンの垂れが大きい為に、大型の中空成形ができな
い、あるいは、スウェル比が小さいために肉厚のコント
ロールが難しく肉厚が不均一になる等の問題があった。
【0003】これらの欠点を改良する方法として高圧法
低密度ポリエチレンを添加する方法等が知られている。
しかし、この方法ではポリプロピレンの本来の透明性、
剛性、耐熱性を損なうことになり、十分な改良とは言え
ない。また、多段重合によって分子量分布を広げること
で、溶融張力を改良する方法も提案されている(特開昭
55−118906、特開昭58−219207、特開
昭63−317505)。しかし、プロピレン系重合体
の場合には、まだ十分成形性を改善するには至っていな
いし、これらは、超高分子量成分が成形機内の剪断によ
って切断しやすくリサイクル成形時には本来の溶融張力
やスウェル比を失ってしまうことについて言及していな
い。また、特開昭62−121704では高エネルギー
線を照射することで長鎖分岐を生じさせ、粘弾性を付与
する技術が開示されている。また、特表平5−5068
75には、長鎖分岐の量の目安となる平衡コンプライア
ンスの大きなポリプロピレンで成形された発泡シートが
提案されているが、これら長鎖分岐を数多く持つポリプ
ロピレンは劣化が激しく、成形リサイクル性に欠ける。
また、中空成形においては、ポリプロピレンの最大の特
徴である光沢性を損なう。また、高い溶融張力を得よう
と放射線照射量を大きくすると、ゲルが発生し易く、成
形体の外観を損ねる等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
従来技術における問題点を解決し、熱劣化を受けにくく
リサイクル成形性に優れ、溶融張力が十分に大きく、溶
融垂れ性の改善された中空成形、シート成形、ラミネー
ト成形に適したプロピレン系重合体、およびこれらプロ
ピレン系重合体を用いたドローダウン性、表面光沢、肉
厚分布、剛性に優れた中空成形体を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、特定の溶融粘弾性特性をもったポリプロ
ピレン系重合体が、上記課題を解決するのに重要である
ことを見いだし本発明に至った。即ち、本発明の課題は
210℃周波数10-2rad/秒における損失弾性率
(G”0.01)が5×102 Pa 以上、かつ210℃周波
数10rad/秒における複素粘性率(|η* 10 |)が
9×103 Pa ・S以下、かつ平衡コンプライアンス
(Jeo)が10-4cm2/dyne以下であるプロピレン系重合
体によって解決することができる。
【0006】以下、本発明について詳細を説明する。本
プロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体の
ほかに、エチレンあるいは炭素数4以上のα−オレフィ
ンから選ばれる一種または複数のモノマーを共重合し
た、いわゆるランダムポリプロピレンが挙げられる。プ
ロピレンと共重合する他のα−オレフィンとしてはエチ
レン、また炭素数4以上のα−オレフィンとしては、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられ
るが、好ましいのは、エチレン、1−ブテンであり、特
に好ましいのはエチレンである。また、これら重合体製
造の後にさらに重合反応器を設け逐次的にエチレン−プ
ロピレン共重合体等のエラストマー成分を重合したいわ
ゆるブロックコポリマーをも意味する。さらにプロピレ
ン単独重合体、ランダムコポリマー、ブロックコポリマ
ーの混合物でも良い。
【0007】一般に低周波数における損失弾性率G”は
重合体中の長時間緩和成分の量の尺度として用いられる
が、本発明におけるプロピレン系重合体の210℃の周
波数10-2rad/秒におけるG”(以下G”0.01と呼
ぶ)は5×102 Pa以上、望ましくは10×102
a以上である。すなわち、この範囲を満足する重合体
は、ブロー成形、シート成形におけるドローダウンが小
さく、大きなスウェル比を有し、また得られた成形体の
肉厚分布は均一である。
【0008】また本発明のプロピレン系重合体は、21
0℃の周波数10rad/秒における複素粘性率|η*
10 |が9×103 Pa・S以下である。この範囲を満
足するプロピレン系重合体は、成形時に樹脂に加えられ
る剪断を受けても、高分子量成分の切断が起こりにく
く、結果として溶融張力の低下を防ぐことができる。特
にリサイクル成形時に元の張力を再現することができ
る。また、肌荒れ等外観を損なうことがない。ここで本
発明におけるG”0.01および周波数10rad/秒にお
ける複素粘性率|η* 10 |はメカニカルスペクトロメー
ターを用い、平行板形の回転型レオメーターにより21
0℃、歪み量10%で測定した値である。
【0009】ここで本特許におけるG”0.01および|η
* 10 |は以下の方法により求められた値である。試料を
直径25mm、厚さ2mmの円盤状に圧縮成形したの
ち、Rheometrics Mechanical Spectrometer(RMS-800)の
直径25mmの平行板に装着する。210℃に昇温して
試料が溶融したのち平行板の間隔を1.5mmに挟め
る。はみ出した樹脂を掻き取ったのち、210℃、歪み
量10%で、周波数0.01rad/秒および10ra
d/秒にてそれぞれ損失弾性率と複素粘性率を測定し、
得られた値をG”0.01および|η* 10 |とする。本発明
のプロピレン系重合体は、実質的に長鎖分岐を持たない
線状プロピレン系重合体である。すなわち、長鎖分岐の
尺度を表す平衡コンプライアンスが10-4cm2/dyne以下
である。ここで言う平衡コンプライアンスJeoは以下の
測定をもって得られる値である。樹脂ペレットをシート
状に圧縮成形し、これから試料を直径25mmの円形ダ
イで打ち抜く。Rheometrics Mechanical Spectrometer
(RMS-800)を用い、1.4mmの間隔を置いて配置され
た直径25mmの平行板を使用して210±1℃で、1
000dyn/cm2 の一定応力を加えたときのクリープを3
00秒間測定した。クリープコンプライアンスJ(t)
は、 J(t) =τ(t) /σ=Jeo+(t/η0 ) (式中、τは歪、σは応力、Jeoは平衡コンプライアン
ス、η0 は無剪断粘度)によって与えられる。この式に
従って、Jeoは時間プロットに対するJ(t) の切片とし
て得られる。この平衡コンプライアンスが10-4cm2/dy
ne以上である長鎖分岐を多数有するプロピレン系重合体
は、熱劣化を受け易く、成形リサイクル時には本来のM
FR,溶融張力を失ってしまう。すなわち本発明のプロ
ピレン系重合体は、熱劣化を受けにくく、リサイクル成
形に耐えうる。
【0010】本発明のプロピレン系重合体としては、プ
ロピレン単独重合、またはプロピレンと他のα−オレフ
ィンを共重合してなる、MFRが0.1〜500g/1
0分のプロピレン系重合体(A)とプロピレン単独重
合、またはプロピレンと他のα−オレフィンを共重合し
てなる、MLMFRが1.0g/10分以下のプロピレ
ン系重合体(B)からなる重合体が望ましい。ここでい
うMFR,MLMFRはJIS7210に従い、230
℃にてそれぞれ荷重2.16kg,10kgでのメルト
フローレートを意味する。プロピレン系重合体(A)の
MFRは、重合反応器排出後の仕上げ工程での混練また
は成形時の混練においてプロピレン系重合体(A)と
(B)が良好に分散し、得られる成形体の外観を良好に
するために、500g/10分以下が好ましく、また成
形時の押出しに必要な流れ性を確保し、剪断による劣化
を防ぐためには0.1g/10分以上が望ましい。さら
に望ましいプロピレン系重合体(A)のMFRは1〜3
00g/10分である。プロピレン系重合体(B)のM
LMFRは、小さい溶融垂れ、大きなスウェル比、肉厚
分布の均一な成形体を製造するためには、1g/10分
より大きいことが望ましい。さらに望ましくは0.5g
/10分以下である。さらに望ましくは0.25g/1
0分以下である。プロピレン系重合体(B)の全体にし
める割合は、G”0.01を十分に大きくし、ブロー成形、
シート成形におけるドローダウン性、大きなスウェル
比、肉厚分布の均一性を有する成形体を製造するため
に、5重量%以上が望ましく、また、|η* 10 |が9×
103 Pa・Sより小さく、成形時の押出しにおいて必
要な流れ性を確保し、剪断による劣化を防ぐために60
重量%以下が望ましい。さらに望ましくは10〜45重
量%である。
【0011】さらに本発明では、結晶性の低下した高分
子量成分を含む重合体が、また成形時の剪断下でも分子
の切断が小さく、結果として溶融張力の低下が小さく、
リサイクル成形時にも元の張力を再現することができ、
望ましい。具体的には、オルトジクロロベンゼンを溶媒
としたクロス分別クロマトグラフ(以下CFC)の測定
において、分子量106 以上における溶出温度100℃
以下の成分が20重量%以上であることが望ましい。さ
らに、望ましくは40重量%以上である。分子量が10
6 以上で溶出温度が100℃以上の成分では、成形時に
未溶融の部分を残し、その結果、剪断による分子の切断
を起こし易いし、ゲルとなって成形体の外観を損なう。
溶出温度100℃以下の溶出成分が20重量%より小さ
いと、剪断下で分子の切断が起こり易く、結果として溶
融張力の低下の原因となる。また、分子量が106 以下
の成分では、ドローダウン性を改良するに十分な溶融張
力が発現しない。ここで、CFCとは、昇温分別装置と
呼ばれるもので、試料をカラム内の充填剤に吸着させ、
カラム温度を一定の速度で昇温しながら各温度で分別
し、溶出するポリマーごとにオンラインでゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(以下GPC)で測定する
装置である。この装置により、溶出温度−分子量−成分
量の三次元で合成樹脂の構成分布を得ることが出来る。
本発明における分子量106以上の成分中の、溶出温度
100℃以下の溶出成分の割合の計算は、得られた三次
元図形において、100℃以下かつ分子量106 以上の
部分の体積と分子量106 以上の部分の体積の比で与え
られる。該CFCについては、Takao Usami ら、Jounal
of Applied Polymer Sience Applied Polymer Symposi
um Vol.52,p.145-158(1993) 、特開平5−9218号公
報に詳細に述べられている。
【0012】クロス分別クロマトグラフ(以下CFC)
の測定における分子量106 以上の成分中、溶出温度1
00℃以下の溶出成分が20重量%以上であるプロピレ
ン系重合体としては、プロピレン単独重合、またはプロ
ピレンと他のα−オレフィンを共重合してなる、MFR
が0.1〜500g/10分のプロピレン系重合体
(A)とプロピレン単独重合、またはプロピレンと他の
α−オレフィンを共重合してなる、MLMFRが1.0
g/10分以下のプロピレン系重合体(B)からなる重
合体において、特にプロピレン系重合体(B)に一種ま
たは複数のα−オレフィンを共重合して得られるものが
好適に用いられる。α−オレフィンとしてはエチレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げら
れるが、好ましいのは、エチレン、1−ブテンであり、
特に好ましいのはエチレンである。エチレンを用いた場
合には、同一分子量調節剤濃度下の重合で、プロピレン
単独の重合体よりも、より分子量の大きい重合体が得ら
れ、よりG”0.01の大きなプロピレン重合体が得られる
ので望ましい。α−オレフィンの共重合量としては3〜
70重量%である。望ましくは、7〜65重量%であ
る。更に望ましくは35〜60重量%である。3重量%
以下では、CFCの測定における溶出温度100℃以下
の成分を十分に得られず、また70重量%以上ではプロ
ピレン系重合体(A)との相溶性が悪くなり、溶融張力
を発揮できないし、成形体の外観を損なう。かかるプロ
ピレン系重合体の製造方法としては、例えば、直列に配
した2基以上の反応器を用いて、それぞれ分子量の異な
る重合体を重合することで得られる。重合体の製造順序
としては、連続する二つの反応器を用いて、第一反応器
で高分子量重合体を製造し、第二反応器で低分子量重合
体を製造するのが望ましい。反応器を3つ以上用いる場
合も同様である。
【0013】さらに第一反応器に供する触媒を予め予備
重合(以下、予重合と呼ぶ)し、触媒中に比較的低分子
量の重合体を分散させておき、これを重合反応器に供し
て目的の最終重合体の大部分を重合(以下、本重合と呼
ぶ)するのが望ましい。予重合は別途行っても良いし、
本重合のための複数の重合反応器の前に小反応器を設
け、触媒を連続的に予重合から本重合に移行する方法で
もよい。予重合によって製造する重合体のMFRは0.
1〜100g/10分の範囲である。望ましくは1〜5
0g/10分である。予重合によって製造する重合体の
量は全重合体量の0.1重量%以上、5重量%未満が望
ましい。
【0014】本重合における前重合領域で製造される重
合体のMLMFRは1.0g/10分以下、望ましくは
0.5g/10分以下、更に望ましくは0.25g/1
0分以下である(ここでいうMLMFRはJIS721
0に従い、230℃荷重10kgでのメルトフローレー
トを意味する。)。この値より大きいと最終的に得られ
る重合体の長時間緩和成分の量が少なく、前述の最低限
必要なG”0.01値である5×102 Paを越えない。ま
た、前重合領域で製造される重合体量は最終重合体量の
5〜60重量%である。望ましくは15〜50重量%で
ある。この範囲より小さいと最終的に得られる重合体の
長時間緩和成分の量が少なく、前述の最低限必要なG”
0.01値である5×102 Paを越えない。この範囲より
大きいと最終重合体の|η* 10 |が9×103 Pa・S
を越え、成形時の押出しにおいて必要な流れ性を確保す
ることができないし、剪断による劣化を受け易くなる。
【0015】続く後重合領域で製造される重合体のMF
Rは1〜500g/10分、望ましくは10〜300g
/10分以下である。この範囲より小さいと最終的に得
られた重合体の平均分子量が大きくなり、|η* 10 |が
9×103 Pa・Sを越え、成形時の押出しにおいて必
要な流れ性を確保することができないし、剪断による劣
化を受け易くなる。また、この範囲より大きいと成形時
の発煙が多くなるし、前段で重合した高分子量成分との
分子量差が大きくなりすぎ分散不良となり成形物の外観
を損なう。後重合領域で製造される重合体は、最終重合
体の40〜85重量%である。この範囲より大きいと最
終的に得られる重合体の長時間緩和成分の量が少なく、
前述の最低限必要なG”0.01値である5×102 Paを
越えない。この範囲より小さいと最終重合体の周波数1
0rad/秒における複素粘性率|η* 10 |が9×10
3 を越え、成形時の押出しにおいて必要な流れ性を確保
することができないし、剪断による劣化を受け易くな
る。
【0016】重合は気相または溶液、溶媒スラリー、プ
ロピレンスラリーいずれの状態で行われても良い。ま
た、本発明の効果を損なわない範囲で、エラストマー成
分を逐次重合することができる。すなわち、本発明の高
分子量重合体、低分子量重合体の製造の後、続く重合反
応器でエチレン−プロピレン、エチレン−ブテン等のエ
ラストマー成分を重合することができる。また、高分子
量成分にα−オレフィンを15重量%以上共重合する場
合には、以下の方法が望ましい。すなわち、前重合領域
でMFRが0.1〜500g/10分の範囲の重合体を
製造したのち、続く後重合領域でMLMFRが1.0g
/10分以下、望ましくは0.25g/10分以下、更
に望ましくは0.10g/10分以下、更に望ましくは
HLMFRが0.1g/10分以下であるプロピレン−
α−オレフィン共重合体を製造する方法である。
【0017】α−オレフィンとしては、エチレンあるい
は炭素数4以上のα−オレフィンから選ばれる一種また
は複数のモノマーを共重合した、いわゆるランダムポリ
プロピレンが挙げられる。プロピレンと共重合する他の
α−オレフィンとしてはエチレン、また炭素数4以上の
α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテ
ン、1−デセン等が挙げられるが、好ましいのは、エチ
レン、1−ブテンであり、特に好ましいのはエチレンで
ある。この後重合領域で行われる共重合は気相重合にて
行うのが望ましい。用いられる触媒としては、従来プロ
ピレン重合に用いられる触媒を制限なく供することがで
きる。すなわち、チタン化合物と有機アルミニウムの組
合せからなるいわゆるチーグラー・ナッタ触媒、メタロ
セン化合物と助触媒成分からなるいわゆるメタロセン触
媒がある。
【0018】具体的なチーグラー触媒としては次に記載
する様な三塩化チタン系固体触媒成分と有機アルミニウ
ムとの組合せが挙げられる。三塩化チタン固体触媒成分
としては、四塩化チタンを有機アルミニウム化合物また
は水素または金属により還元して得られる三塩化チタン
を主成分とするものであるが、より具体的には、四塩化
チタンを有機アルミニウム化合物で還元して得られる還
元固体、もしくは、これを電子供与性化合物とともに共
粉砕して得られる。還元に用いられる有機アルミニウム
化合物としては、一般式RnAlXm(Rはアルキル
基、Xはハロゲン、n,mは整数でn+m=3)で示さ
れるものである。特にトリアルキルアルミニウム、ジア
ルキルアルミニウムハライド、モノアルキルアルミニウ
ムジハライド、アルキルアルミニウムセスキハライドな
どが好ましい。
【0019】より具体的には、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムク
ロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、メチルアルミ
ニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムセスキクロリドなどがあげられる。特
にトリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロ
リド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニ
ウムセスキクロリドまたはこれらの混合物が望ましい。
【0020】電子供与性化合物としては、エーテル類、
チオエーテル類、チオール類、有機リン酸エステル類、
アミン類、ケトン類、カルボン酸エステル類が用いられ
る。具体的には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、ジノルマルブチルエーテル、ジイソブチルエー
テル、ジイソアミルエーテル、ジ−2−エチルヘキシル
エーテル、ジ−2−エチルヘプチルエーテル、アリルエ
チルエーテル、アリルブチルエーテル、ジフェニルエー
テル、アニソール、フェネトール、クロルアニソール、
ブロムアニソール、ジメトキシベンゼン、ジエチルチオ
エーテル、ジ−n−プロピルチオエーテル、ジシクロヘ
キシルチオエーテル、ジノルマルブチルチオエーテル、
ジイソブチルチオエーテル、ジイソアミルチオエーテ
ル、ジ−2−エチルヘキシルチオエーテル、ジ−2−エ
チルヘプチルチオエーテル、アリルエチルチオエーテ
ル、アリルブチルチオエーテル、ジフェニルチオエーテ
ル、トリフェニルフォスフィン、トリエチルフォスファ
イト、トリブチルフォスファイト、トリ−n−ブチルフ
ォスフィン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−
プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−
プロピルアミン、アニリン、ジメチルアニリン、蟻酸ブ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、
アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、マロン酸ジエチル、マロ
ン酸ジイソブチル、琥珀酸ジイソブチル、グルタル酸ジ
エチル、グルタル酸ジブチル、アジピン酸ジブチル、セ
バシン酸ジブチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ
ブチル、フマル酸メチル、フマル酸ジエチル、フマル酸
ジブチル、フマル酸ジイソブチル、酒石酸ジエチル、酒
石酸ジイソブチル、酒石酸ジブチル、安息香酸エチル、
安息香酸メチル、p−トルイル酸メチル、p−t−ブチ
ル安息香酸エチル、p−アニス酸エチル、ケイ皮酸エチ
ル、フタル酸モノメチル、フタル酸ジメチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジオクチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジ
ペンチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸
ジアリル、フタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジエチ
ル、イソフタル酸ジイソブチル、テレフタル酸ジエチ
ル、テレフタル酸ジブチル、ナフテン酸ジエチル、ナフ
テン酸ジブチル、ピロメリット酸テトラメチル、ピロメ
リット酸テトラブチル、ピロメリット酸テトラエチル等
が用いられる。特に、エーテル類、エステル類が好まし
い。さらに好ましくは、炭素数4〜16のエーテル、環
状エステルである。
【0021】得られた三塩化チタン組成物は、さらに四
塩化チタンで処理することができる。重合時、必要に応
じて用いられる電子供与性化合物を用いてもよく、これ
は固体触媒成分の製造の際に使用された電子供与性化合
物(D)より選択することが出来るが、好ましくは、S
i−O−C結合を有するケイ素化合物類、芳香族カルボ
ン酸エステルである。
【0022】チーグラー・ナッタ触媒の次の例として、
マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必
須成分として含有する固体チタン触媒成分と、有機アル
ミニウム化合物と電子供与体触媒成分とからなるものが
挙げられる。この固体チタン触媒成分は下記のようなマ
グネシウム化合物、チタン化合物、および電子供与体を
接触させることにより調製される。
【0023】チタン化合物としては、例えばTi(O
R)n4-n (Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子、0
<n<4)で示される4価のチタン化合物をあげること
ができる。具体的には、TiCl4 、TiBr4 、Ti
4 等のテトラハロゲン化チタン、Ti(OCH3 )C
3 、Ti(OC25 )Cl3 、Ti(n−OC4
9)Cl3 、Ti(iso −OC49 )Cl3 、Ti
(OCH3 )Br3 、Ti(OC25 )Br3 、Ti
(n−OC49 )Br3 等のトリハロゲン化アルコキ
シチタン、Ti(OCH32 Cl2 、Ti(OC2
52 Cl2 、Ti(n−OC492 Cl2 、Ti
(OCH32 Br2 、Ti(OC252Br2
Ti(n−OC492 Br2 等のジハロゲン化ジア
ルコキシチタン、Ti(OCH33 Cl、Ti(OC
253 Cl、Ti(n−OC493 Cl、Ti
(OCH33 Br、Ti(OC253 Br、Ti
(n−OC493 Br等のモノハロゲン化トリアル
コキシチタン、Ti(OCH34 、Ti(OC2
54 、Ti(n−OC494 、Ti(iso −OC
494 等のテトラアルコキシチタン等を挙げること
ができる。これらの中で、ハロゲン含有チタン化合物、
特にテトラハロゲン化チタンが好ましい。これらチタン
化合物は単独で用いても良いし、2種類以上を併用して
もよい。さらにこれらのチタン化合物は炭化水素化合物
あるいはハロゲン化炭化水素化合物等で希釈されていて
も良い。
【0024】本発明において固体チタン触媒成分の調製
に用いられるマグネシウム化合物の種類としては、還元
性を有するマグネシウム化合物および還元性を有さない
マグネシウム化合物を挙げることができる。ここで還元
性を有するマグネシウム化合物としては、マグネシウム
−炭素結合、あるいはマグネシウム−水素結合を有する
マグネシウム化合物を挙げることができる。このような
化合物の具体例としてはジメチルマグネシウム、ジエチ
ルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマ
グネシウム、ジペンチルマグネシウム、ジヘキシルマグ
ネシウム、ジデシルマグネシウム、エチルマグネシウム
クロライド、プロピルマグネシウムクロライド、ブチル
マグネシウムクロライド、ペンチルマグネシウムクロラ
イド、ヘキシルマグネシウムクロライド、エチルマグネ
シウムエトキシド、ブチルマグネシウムエトキシド、エ
チルブチルマグネシウム等を挙げることができる。これ
らの化合物は単独で用いることも可能であるが、2種以
上を併用することも可能であり、また後述の有機アルミ
ニウム化合物と錯化合物を形成していても良い。非還元
性のマグネシウム化合物としては塩化マグネシウム、臭
化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム等のハロゲン化マ
グネシウム、エトキシマグネシウム、イソプロポキシマ
グネシウム、ブトキシマグネシウム等のアルコキシマグ
ネシウムやステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸マグ
ネシウム等のマグネシウム塩が挙げられる。
【0025】固体チタン触媒成分の調製に用いられる電
子供与体としては有機カルボン酸エステル、多価カルボ
ン酸エステルが挙げられる。これらの例としては、マロ
ン酸、メチルマロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グ
ルタル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸,
1,2−シクロヘキサンカルボン酸、テトラヒドロフタ
ル酸、ナジック酸等の脂肪族多価カルボン酸のアルキ
ル、アリールエステルや、フタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸、トリメリット酸、フランジカルボン酸などの芳
香族多価カルボン酸のアルキル、アリールエステル等が
挙げられる。これらの具体例としては、コハク酸ジエチ
ル、コハク酸ジブチル、メチルコハク酸ジエチル、α−
メチルグルタル酸ジイソブチル、マロン酸ジエチル、メ
チルマロン酸ジエチル、エチルマロン酸ジエチル、イソ
プロピルマロン酸ジエチル、ブチルマロン酸ジエチル、
フェニルマロン酸ジエチル、アリルマロン酸ジエチル、
ジエチルマロン酸ジエチル、ジイソブチルマロン酸ジエ
チル、ジ−n−ブチルマロン酸ジエチル、マレイン酸ジ
イソブチル、マレイン酸ジイソオクチル、ブチルマレイ
ン酸ジエチル、ブチルマレイン酸ジイソブチル、β−メ
チルグルタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジメチル、フ
タル酸ジエチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸エチ
ルn−ブチル、フタル酸ジn−プロピル、フタル酸ジイ
ソプロピル、フタル酸ジn−ブチル、フタル酸ジイソブ
チル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸ジn−
ヘプチル、フタル酸ジデシル、フタル酸ベンジルn−ブ
チル、フタル酸ジフェニル、ナフタレンジカルボン酸ジ
エチル、ナフタレンジカルボン酸ジブチル、トリメリッ
ト酸トリエチル、トリメリット酸ジブチル等が挙げられ
る。これらのうちフタル酸、マレイン酸、置換マロン酸
と炭素数2以上のアルキル基からなるエステルが好まし
く、特にフタル酸と炭素数2以上のアルキル基からなる
エステルが好ましい。
【0026】固体触媒成分を調製するさいに使用できる
多価カルボン酸以外の電子供与体としては、後述のよう
なアルコール類、アミン類、アミド類、エーテル類、カ
ルボン酸類、酸無水物類、酸ハロゲン化物類、エステル
類、ケトン類、アルデヒド類、ニトリル類、ホスフィン
類、スチビン類、アルシン類、アルコキシシラン類等の
有機ケイ素化合物、周期律表I〜IVの金属アミド類、塩
類などが挙げられる。重合に用いられる有機アルミニウ
ム化合物は、少なくとも1つのAl−炭素結合を有する
化合物である。具体的にはトリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウ
ム類、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミ
ニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジ
アルキルアルミニウムハライド、エチルアルミニウムセ
スキクロリド、ジブチルアルミニウムセスキクロリド等
のアルミニウムセスキハライド、エチルアルミニウムジ
クロリド、ブチルアルミニウムジクロリド、エチルアル
ミニウムブロミド等のような部分的にハロゲン化された
アルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムヒドリ
ド、ジブチルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウ
ムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド、ブチ
ルアルミニウムジヒドリド等のような部分的に水素化さ
れたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエト
キシド、ジブチルアルミニウムエトキシド等のような部
分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム、(C
252 Al−O−Al(C252 、(C4
92 Al−O−Al(C492 、(C252
Al−N(C25 )−Al(C252 、メチルア
ルミノキサン等のヘテロ原子により複数のアルミニウム
が結合した有機アルミニウム化合物、LiAl(C2
54 、LiAl(C7154 等の第I族金属との錯
化合物などである。これらのうちトリアルキルアルミニ
ウムおよびヘテロ原子により複数のアルミニウムが結合
した有機アルミニウム化合物が特に好ましい。
【0027】重合に用いられる電子供与体触媒成分とし
てはアルコール類、フェノール類、カルボン酸類、酸無
水物類、酸ハロゲン化物類、エステル類、アミド類、ア
ルデヒド類、ケトン類、エーテル類、アミン類、ニトリ
ル類、有機ケイ素化合物類等が挙げられる。これらのう
ちギ酸メチル、酢酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸
エチルや前述のような多価カルボン酸エステル等のエス
テル類、ジフェニルジエトキシシラン、ジシクロヘキシ
ルジメトキシシラン、メチル−t−ブチルジメトキシシ
ラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジシクロペン
チルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジシクロペン
チルジメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラ
ン、テキシルトリメトキシシラン等の有機ケイ素化合物
が特に好ましい。特にジシクロペンチルジメトキシシラ
ン、t−ブチルトリメトキシシラン、テキシルトリメト
キシシランが望ましい。
【0028】次にメタロセン系触媒を例示する。メタロ
セン化合物(A)としてはシクロペンタジエニル骨格を
少なくとも1個有する第IVBから第VIB族遷移金属化合
物で次式で示される。 一般式(1) (C51 mp3 S(C52 n)MeQ3ーp 及びR
3 s(C51 m)MeQ’ [式中、Meは、第4b、5b、6b族金属であり、
(C51m)、(C52 n )は、シクロペンタジエニ
ルまたは、置換シクロペンタジエニルであり、各R1
2 は同一でも異なっていてもよく、水素、または、炭
素数1から20のアルキル、シクロアルキル、アルケニ
ル、アリール、アルキルアリールまたは、アリールアル
キル基、アルキルシリル基、シリルアルキル基であり、
もしくは、2つの隣接するR1 間またはR間で結合して
環を作ってもよい。R3 は、炭素数1〜4のアルキレン
基、ジアルキルゲルミレン基または、シリレン基、ある
いはアルキルホスフィンまたは、アミンラジカルであっ
て(C51 m)環2個あるいは、(C51 m)環とヘテ
ロ原子結合する役割を持つ。Qは、アリール基、アルキ
ル基、アルケニル基、アルキルアリール基、またはアリ
ールアルキル基、アルキルシリル基から選ばれ、1〜2
0の炭素原子をもつ炭化水素基またはハロゲンであり、
同じでも異なってもよい、Q’は、炭素原子数1から2
0のアルキリデンラジカルであり、sは0または1、p
は0、1または2、sはpが0のときは0、m並びにn
は、sが1のとき4であり、sが0のとき5である。]
【0029】これらと反応してイオン性の錯体を形成す
る化合物(C)としては、以下の一般式(2)または、
一般式(3)で表わされる様なアルミノキサン類があげ
られる。 一般式(2)
【化1】 一般式(3)
【化2】 12は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
イソブチル基などの炭化水素基であり、好ましくは、メ
チル基、イソブチル基である。mは、4から100の整
数であり、好ましくは6以上とりわけ10以上である。
この種の化合物の製法は公知であり、例えば結晶水を有
する塩類(硫酸銅水和物、硫酸アルミ水和物)の炭化水
素溶媒懸濁液にトリアルキルアルミを添加して得る方法
を例示することが出来る。
【0030】また、一般式(4)で示されるアルミノキ
サンを用いてもよい。 一般式(4)
【化3】 一般式(5)
【化4】 13は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
イソブチル基などの炭化水素基であり、好ましくは、メ
チル基、イソブチル基である。また、R14はメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基などの
炭化水素基、あるいは塩素、臭素等のハロゲンあるいは
水素、水酸基から選ばれ、R13とは異なった基を示す。
また、R14は同一でも異なっていてもよい。mは通常1
から100の整数であり、好ましくは3以上であり、m
+nは4から100、好ましくは6以上である。一般式
(4)、(5)で、
【化5】 ブロック的に結合したものであっても、規則的あるいは
不規則的にランダムに結合したものであっても良い。こ
のようなアルミノキサンの製法は、前述した一般式のア
ルミノキサンと同様であり、1種類のトリアルキルアル
ミニウムの代わりに、2種以上のトリアルキルアルミニ
ウムを用いるか、1種類以上のトリアルキルアルミニウ
ムと1種類以上のジアルキルアルミニウムモノハライド
などを用いれば良い。また、アルミノキサンの有機溶媒
に対する溶解性の違いによって限定されるものではな
い。
【0031】このほか化合物(C)として、一般式
(6)に示される様な非配位性アニオン含有化合物があ
げられる。 一般式(6) (M21234(n-m)-・C(n-m)+ (式中、M2 は、周期律表中V族からXV族から選ばれる
金属、X1 ,X2 ,X3,X4 は、それぞれ水素原子、
ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、
置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基、有機メタロ
イド基または、ハロゲン原子を示す。Cは、カルボニウ
ム、アンモニウム等のカウンターカチオンを示す。m
は、M2 の原子価で1〜7の整数、nは、2〜8の整数
である。) 具体的にこれらの化合物を例示すると、トリエチルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n−ブチル
アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリメチルア
ンモニウムテトラ(p−トリル)ホウ素、トリブチルア
ンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、
ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)ホウ素、トリチルテトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(3,5
トリフルオロメチルフェニル)ホウ素、トリブチルアン
モニウムテトラ(o−トリル)ホウ素、トリチルトリ
(ペンタフルオロフェニル)メチルホウ素などを例示す
ることができる。好ましくは、テトラ(ペンタフルオロ
フェニル)ホウ素のジメチルアニリニウム塩かあるい
は、トリチルカルボニウム塩である。成分(B)および
成分(C)の使用量は任意であるが、成分(C)にアル
ミノキサン類を用いた場合、該成分(C)中のアルミニ
ウムと成分(B)中の遷移金属との原子比は0.01〜
100,000であり、好ましくは0.1〜30,00
0である。また成分(C)に非配位性アニオン含有化合
物を用いた場合、成分(C)中の周期律表中第V族から
XV族から選ばれる金属と成分(B)中の遷移金属の原子
比は0.001〜1,000が一般的であり、好ましく
は0.01〜100の範囲が好ましい。
【0032】また、本発明のプロピレン系重合体の別の
製造方法としては、MLMFRが1.0g/10分以
下、望ましくは0.5g/10分以下、更に望ましくは
0.25g/10分以下であるプロピレン系重合体
(B)とMFRが1〜500g/10分、望ましくは1
0〜300g/10分以下であるプロピレン系重合体
(A)を押出機を用いて溶融混練する方法も可能であ
る。溶融混練は公知の溶融混練方法が用いられる。例え
ば、一軸押出機、二軸押出機、これらとギヤポンプを組
み合わせた押出機、ブラベンダー、バンバリーミキサー
等を用いて、ポリプロピレンの融点以上の温度にて10
秒〜30分程度溶融混練する。溶融混練によりプロピレ
ン系重合体(B)をプロピレン系重合体(A)に分散さ
せることが肝要であり、そのためには樹脂の温度が、プ
ロピレン系重合体(B)の融点より60℃以上高い温
度、望ましくは80℃以上高い温度となる条件下で混練
することが望ましい。
【0033】次に本発明の提供する中空成形体を説明す
る。本発明の中空成形体は、MFRが0.05〜10g
/10分の範囲であり、210℃周波数10-2rad/
秒における損失弾性率(G”0.01)が5×102 Pa 以
上であり、かつ周波数10rad/秒における複素粘性
率(|η* 10 |)が9×103 Pa・S以下であり、か
つ平衡コンプライアンスが10-4cm2 /dyne 以下であ
り、MFRと溶融張力(MT)が次の式の関係にあるプ
ロピレン系重合体が好適である。 logMT>−0.70×logMFR+0.60 上式を満たすプロピレン系重合体は、中空成形時におけ
るドローダウン性に優れる。
【0034】中空成形品の成形方法としては、一般に行
われる種々の方法を採用でき、例えば本発明のプロピレ
ン系重合体を、溶融可塑化し、ダイヘッドからスクリュ
ー回転、プランジャー押圧、アキュミュレーター等によ
りパリソンを押し出し、続いてボトル形状を付与すべ
く、凹型を備えた分割金型を閉じてパリソンを挟持し、
加圧流体をパリソン内に圧入して拡張させる方法や、ま
たは、有底パリソンを射出成形によって成形し、これを
金型内に装着して予備ブローし、延伸温度調製後に延伸
ブローする方法などがある。成形に際して2台以上の押
し出し機を用いて一方に本発明のプロピレン系重合体、
他方に異なる樹脂を供与して、それぞれの押し出し機か
らダイヘッドに供給することにより、2層以上からなる
成形体をつくることも可能である。
【0035】本発明に関するプロピレン系重合体組成物
には、該組成物の特性を損なわない範囲で各種の添加
剤、配合剤、充填剤等を使用することができる。これら
を具体的に示せば、酸化防止剤(耐熱安定剤)、紫外線
吸収剤(光安定剤)、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、滑
剤(スリップ剤、アンチブロッキング剤)、ガラスフィ
ラー等の無機充填剤、有機充填剤、補強剤、着色剤(染
料、顔料)、香料等が挙げられる。
【0036】
【実施例】以下に実施例を示すが本発明はこれらに限定
されるものではない。なお実施例における測定方法およ
び使用した触媒等は以下の通りである。平衡コンプライ
アンスJeo:以下の測定をもって得られる値である。樹
脂ペレットをシート状に圧縮成形し、これから試料を直
径25mmの円形ダイで打ち抜く。Rheometrics Mechan
icalSpectrometer(RMS-800)を用い、1.4mmの間隔
を置いて配置された25mmの平行板を使用して210
±1℃で、1000dyn/cm2 の一定応力を加えた
ときのクリープを300秒間測定した。クリープコンプ
ライアンスJ(t) は、 J(t) =τ(t) /σ=Jeo+(t/η0 ) (式中、τは歪、σは応力、Jeoは平衡コンプライアン
ス、η0 は無せん断粘度)によって与えられる。この式
に従って、Jeoは時間プロットに対するJ(t)の切片と
して得られる。 複素粘性率|η* 10 |および損失弾性率G”0.01:試料
を直径25mm、厚さ2mmの円盤状に圧縮成形したの
ち、Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrom
eter(RMS-800)の直径25mmの平行板に装着する。2
10℃に昇温して試料が溶融したのち平行板の間隔を
1.5mmに挟める。はみ出した樹脂を掻き取ったの
ち、210℃、歪み量10%で、周波数0.01rad
/秒および10rad/秒にてそれぞれ損失弾性率と複
素粘性率を測定し、得られた値をG”0.01および|η*
10 |とする。
【0037】クロス分別クロマトグラフ 装置 :油化電子(株)製T−150型クロス分別ク
ロマトグラフ 試料溶液:ポリマーをオルトジクロロベンゼンに濃度が
0.4重量%になるように調製し、温度140〜160
℃でポリマーを溶解する。 CFCカラム:4.6mmφ×150mm 充填剤:ガラスビーズ カラム温度分布:±0.1℃以内 CFC温度:140℃ GPCカラム:SHODEX UT806M,807 検出部:赤外吸光検出法(MIRAN−1A) 溶媒:オルトジクロロベンゼン(BHT0.1重量部) 流量:1.0(ml/分) 注入量:0.5ml 昇温速度:1(℃/分) 測定方法:ポリマー溶液をCFCに導入し、次に、降温
速度140℃/分で、0℃まで降温し充填剤に吸着さ
せ、降温後30分間保持する。次に上記降温速度で14
0℃まで昇温し溶出曲線を得た。
【0038】MFR:JIS K7210(荷重2.1
6kg 230℃)に従い測定した。 MLMFR:JIS K7210(荷重10.0kg
230℃)に従い測定した。 メルトテンション(以下MTと言う):東洋精機(株)
社製のメルトテンションテスターII型を用い、測定温度
230℃、押出速度15mm/分、引き取り速度6.3
m/分、オリフィス径2.095mm、L/D=3.8
の条件で樹脂ストランドを引っ張った時にかかる荷重
(g)を表す。また、MFRとMTとの関係が log(MT)>−0.70×log(MFR)+0.60 ‥‥(1)式 を満足するかをも判定した。 リサイクル性指数 r:15mm押出機にて、樹脂温2
30℃、100rpmにて混練して得たペレットを再度
同条件で混練を行い、一回目と二回目のペレットのMT
の比 r=MT(二回目)/MT(一回目) をリサイクル性指数とした。すなわち小さいほど劣化を
受けにくく、リサイクル成形性にすぐれる。 スウェル比(以下SR):東洋精機(株)社製のメルト
テンションテスターII型を用い、測定温度230℃、押
出速度15mm/分、L/D=3.8でオリフィス径
2.095mmの条件で樹脂を押し出し、長さ5cmの
ストランドを得る。静置放冷後、下端から1cmの部位
の直径を測定し、下式によりスウェル比を算出する。
【数1】
【0039】簡易ドローダウン性指数 T30:キャピラ
リーレオメータを用い、190℃にて、L/D=8.0
mm/2.095mmのダイスから50mmのストラン
ドをピストン降下速度30mm/秒で押し出し、押し出
し終了時からストランドが30%伸びるまでの時間を計
測した。この秒数をT30とし、簡易ドローダウン性指数
とした。すなわち大きいほどドローダウン性に優れる。 中空成形時のドローダウン性:パリソンのドローダウン
性をW60/W12(60cmパリソンの重量を12c
mパリソンの重量で割った値)で評価した。 中空成形体の外観: ○=厚みムラなく、且つ、表面の肌荒れ、斑点がない。 ×=厚みムラがあるか、または、表面の肌荒れ、斑点が
ある。
【0040】固体触媒成分(A)の製造:市販の三塩化
チタン共晶体(TiCl3 ・1/3AlCl3 )50グ
ラムとγ−ブチルラクトン5グラムを共分粉砕したの
ち、トルエン100mlを加えて、70℃にて1時間撹
拌した。冷却後、沈澱をトルエン、ヘキサンで洗浄して
固体触媒を得た。
【0041】固体触媒成分(B)の製造:温度計、撹拌
機を備えた200mlの三ツ口フラスコを十分窒素置換
した後、ジエトキシマグネシウム1.11g(9.74
mmol)およびトルエン10mlとジ−n−ブチルフ
タレート0.46ml(1.73mmol)を仕込み、
70℃で2時間反応した。その後室温まで冷却し、四塩
化チタン50mlを滴下ロートより1時間で全量が入る
ように滴下する。滴下収量後、110℃まで昇温し11
0℃で2時間反応を行なった。反応終了後、室温まで冷
却し、上澄みを抜いた後、四塩化チタン100mlを添
加し更に110℃で2時間反応を行った。反応終了後、
室温まで冷却し、200mlのn−ヘキサンで数回洗浄
後50〜60℃で20〜30分の減圧乾燥を行い固体触
媒を得た。
【0042】上記触媒を用いて下記の重合を実施した。
また、本重合での一段、二段の重合量比は、各段の重合
と同じ条件で実施した参照重合i)、ii)の活性と重合
時間から見積もった。 (実施例1) 予重合:十分窒素置換した200mlの三ツ口フラスコ
に、固体触媒(A)420mg、ヘプタン40ml,ジ
エチルアルミニウムクロライド6ミリモルを仕込み、プ
ロピレンに少量の水素を混合したガスを吹き込み、50
℃で2時間反応させた。室温まで降温したのち、ヘキサ
ンで沈澱を洗浄し、減圧乾燥して予重合物を得た(以
下、予重合触媒と呼ぶ)。予重合触媒の重量は9.0g
であった。予重合触媒中のポリマーのMFRは17.0
g/10分であった。
【0043】参照重合i) 予重合触媒1.5g、ジエチルアルミニウムクロライド
2ミリモル、乾燥ヘキサン5ml、プロピレン8モルを
1.5リットルオートクレーブに仕込み、70℃1時間
重合を行った。総重量63gの重合体を得た。得られた
重合体の脱灰後のMLMFRは0.9g/10分であっ
た。
【0044】参照重合ii) 予重合触媒1.5g、ジエチルアルミニウムクロライド
2ミリモル、乾燥ヘキサン5ml、プロピレン8モルを
オートクレーブに仕込んだのち、オートクレーブ圧が1
0kg/cm2 上昇するだけ水素を張り込んだ。しかる
のち70℃1時間重合を行った。総重量144gの重合
体を得た。得られた重合体の脱灰後のMFRは425g
/10分であった。
【0045】二段重合 予重合触媒1.5g、ジエチルアルミニウムクロライド
2ミリモル、乾燥ヘキサン5ml、プロピレン8モルを
オートクレーブに仕込み、参照重合i)の条件で40分
重合したのち、水素を添加して参照重合ii) の条件で2
0分重合を行った。得られた88.5gの重合体の重合
量比は参照重合i)、ii) の活性から予重合物1.7重
量%、一段目重合体45.8重量%、二段目重合体5
2.5重量%と見積もられた。得られた重合体は脱灰し
た後、BHT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル)を0.08重量%、イルガノックス1010(商品
名;日本チバガイギー社製)を0.05重量%、ステア
リン酸カルシウム0.1重量%を配合して、15mm押
し出し機により230℃で混練を行った。MFRは1.
0g/10分、MTは12g,|η* 10 |は7×103
Pa・S、平衡コンプライアンスは2.4×10-5cm
2 /dyn、G”0.01は30.0×102 Paであっ
た。MFRとMTの関係は(1)式を満たした。リサイ
クル性指数rは0.90、簡易ドローダウン性指数T30
は300以上といずれも高い値を示した。
【0046】(実施例2)二段重合において一段と二段
の重合時間をそれぞれ20分、40分に変えた以外は実
施例1と同様に行った。MFRは3.8g/10分、M
Tは3.0g、|η* 10 |は2.1×103 Pa・S、
平衡コンプライアンスは9.0×10-5cm2 /dy
n、G”0.01は5.4×102 Paであった。MFRと
MTの関係は(1)式を満たした。リサイクル性指数r
は0.93、簡易ドローダウン性指数T30は250とい
ずれも高い値を示した。
【0047】(実施例3) 予重合:十分窒素置換した200mlの三ツ口フラスコ
に、固体触媒(B)60mg、ヘプタン40ml,トリ
エチルアルミニウム2.4ミリモル、ジシクロペンチル
ジメトキシシラン0.36ミリモルを仕込み、プロピレ
ンに少量の水素を混合したガスを吹き込み、50℃で2
時間反応させた。室温まで降温したのち、ヘキサンで沈
澱を洗浄し、減圧乾燥して予重合触媒を得た。予重合触
媒の重量は12.0gであった。予重合触媒中のポリマ
ーのMFRは2.0g/10分であった。
【0048】参照重合i) 予重合触媒2.0g、トリエチルアルミニウム1.2ミ
リモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.18ミ
リモル、乾燥ヘキサン5ml、プロピレン8モルを1.
5リットルオートクレーブに仕込み、70℃1時間重合
を行った。総重量102gのポリマーを得た。得られた
重合体のMLMFRは0.20g/10分であった。
【0049】参照重合ii) 予重合触媒2.0g、トリエチルアルミニウム1.2ミ
リモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.18ミ
リモル、乾燥ヘキサン5ml、プロピレン8モルを1.
5リットルオートクレーブに仕込んだのち、オートクレ
ーブ圧が10kg/cm2 上昇するだけ水素を張り込ん
だ。しかるのち70℃30分重合を行った。総重量14
7gのポリマーを得た。得られた重合体のMFRは99
g/10分であった。
【0050】二段重合 予重合触媒2.0g、トリエチルアルミニウム1.2ミ
リモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.18ミ
リモル、乾燥ヘキサン5ml、プロピレン8モルを1.
5リットルオートクレーブに仕込み、参照重合i)の条
件で30分重合したのち、水素を添加して参照重合ii)
の条件で30分重合を行った。重合量比は参照重合
i)、ii)の活性から予重合物1.0重量%、一段目重
合体25.3重量%、二段目重合体73.7重量%と見
積もられた。得られた125gの重合体は、BHT
(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)を0.0
8重量%、イルガノックス1010(商品名;日本チバ
ガイギー社製)を0.05重量%、ステアリン酸カルシ
ウム0.1重量%を配合して、15mm押し出し機によ
り230℃で混練を行った。MFRは4.1g/10
分、MTは2.5g,|η* 10|は2.1×103 Pa
・S、平衡コンプライアンスは8.0×10-5cm2
dyn、G”0.01は6.0×102 Paであった。MF
RとMTの関係は(1)式を満たした。リサイクル性指
数rは0.78、簡易ドローダウン性指数T30は230
といずれも高い値を示した。
【0051】(実施例4)使用する外部ドナーをジシク
ロペンタジエンからテキシルトリメトキシシランに、二
段重合の重合時間を一段目30分、二段目40分と変更
した他は、実施例3と同様に行った。二段重合で得られ
た重合体のMFRは0.7g/10分、MTは6.5
g,|η* 10 |は4.0×103 Pa・S、平衡コンプ
ライアンスは5.1×10-5cm2 /dyn、G”0.01
は22.0×102 Paであった。MFRとMTの関係
は(1)式を満たした。リサイクル性指数rは0.8
0、簡易ドローダウン性指数T30は300以上といずれ
も高い値を示した。
【0052】(実施例5) 予重合:実施例3と同様にして行った。 参照重合i) 予重合触媒2.0g、トリエチルアルミニウム1.2ミ
リモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.18ミ
リモル、乾燥ヘキサン5ml、プロピレン8モルを1.
5リットルオートクレーブに仕込み、さらにオートクレ
ーブ圧が0.5kg/cm2 だけ上昇するように水素を
張り込んだ。70℃1時間重合を行った。総重量145
gのポリマーを得た。得られた重合体のMFRは4.0
g/10分であった。
【0053】参照重合ii) プロピレン8モル、予重合触媒2.0g、トリエチルア
ルミニウム1.2ミリモル、ジシクロペンチルジメトキ
シシラン0.18ミリモル、乾燥ヘキサン5mlを仕込
み、50℃30分間重合を行った。その間、オートクレ
ーブ圧が30kg/cm2 を維持するようにエチレンを
供給し続けた。最終的に135gのポリマーを得た。得
られた重合体のMLMFRは0.02g/10分であっ
た。NMRによりエチレン共重合量を調べると51.0
重量%であった。
【0054】二段重合 予重合触媒2.0g、トリエチルアルミニウム1.2ミ
リモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.18ミ
リモル、乾燥ヘキサン5ml、プロピレン8モルを1.
5リットルオートクレーブに仕込み、参照重合i)の条
件で60分重合したのち、未反応のプロピレンと水素を
全量排出したのち、新たにプロピレンを仕込み、参照重
合ii)の条件で16分重合を行って177gの重合体を
得た。重合量比は参照重合i)、ii)の活性から予重合
物1.1重量%、一段目重合体79.1重量%、二段目
重合体19.8重量%と見積もられた。CFCの測定を
行った結果、分子量106 以上の成分における溶出温度
100℃以下の成分は57重量%であった。BHT
(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)を0.0
8重量%、イルガノックス1010(商品名;日本チバ
ガイギー社製)を0.05重量%、ステアリン酸カルシ
ウム0.1重量%を配合して、15mm押し出し機によ
り230℃で混練を行った。MFRは0.4g/10
分、MTは8.0g,|η* 10 |は7.0×103 Pa
・S、平衡コンプライアンスは5.0×10-5cm2
dyn、G”0.01は15.0×102 Paであった。M
FRとMTの関係は(1)式を満たした。リサイクル性
指数rは0.98、簡易ドローダウン性指数T30は30
0以上といずれも高い値を示した。スウェル比も145
%と極めて大きな値を示した。
【0055】(実施例6) 予重合:実施例3と同様にして行った。 参照重合i) プロピレン8モルを1.5リットルオートクレーブに仕
込み、70℃にてオートクレーブ圧が0.5kg/cm
2 だけ上昇するようにエチレンを張り込んだのち、予重
合触媒2.0g、トリエチルアルミニウム1.2ミリモ
ル、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.18ミリモ
ル、乾燥ヘキサン5mlをオートクレーブ内に追添し、
重合を開始した。重合の間、オートクレーブの圧力は一
定に保つべくエチレンを供給し続けた。30分間の重合
の結果、総重量152gのポリマーを得た。得られた重
合体のMLMFRは0.05g/10分であった。ま
た、NMRによりエチレン共重合量を調べると7.0重
量%であった。
【0056】参照重合ii) 予重合触媒2.0g、トリエチルアルミニウム1.2ミ
リモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.18ミ
リモル、乾燥ヘキサン5ml、プロピレン8モルを1.
5リットルオートクレーブに仕込んだのち、オートクレ
ーブ圧が10kg/cm2 上昇するだけ水素を張り込ん
だ。しかるのち70℃30分重合を行った。総重量14
7gのポリマーを得た。得られた重合体のMFRは99
g/10分であった。
【0057】二段重合:予重合触媒2.0g、トリエチ
ルアルミニウム1.2ミリモル、ジシクロペンチルジメ
トキシシラン0.18ミリモル、乾燥ヘキサン5ml、
プロピレン8モルを1.5リットルオートクレーブに仕
込み、参照重合i)の条件で10分重合したのち、未反
応のプロピレンとエチレンと水素を全量排出したのち、
新たにプロピレンを仕込み、参照重合ii)の条件で30
分重合を行って178gの重合体を得た。重合量比は参
照重合i)、ii)の活性から予重合物1.1重量%、一
段目重合体25.3重量%、二段目重合体73.6重量
%と見積もられた。CFCの測定を行った結果、分子量
106 以上の成分における溶出温度100℃以下の成分
は41重量%であった。BHT(2,6−ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾール)を0.08重量%、イルガノック
ス1010(商品名;日本チバガイギー社製)を0.0
5重量%、ステアリン酸カルシウム0.1重量%を配合
して、15mm押し出し機により230℃で混練を行っ
た。MFRは0.3g/10分、MTは9.2g,|η
* 10 |は8.8×103 Pa・S、平衡コンプライアン
スは5.0×10-5cm2 /dyn、G”0.01は25.
0×102 Paであった。MFRとMTの関係は(1)
式を満たした。リサイクル性指数rは0.97、簡易ド
ローダウン性指数T30は300以上といずれも高い値を
示した。スウェル比も95%と極めて大きな値を示し
た。
【0058】(実施例7)二段重合において、予重合触
媒の量を1.0g、一段目の重合時間を120分、二段
目の重合時間を5分にそれぞれ変更した以外は、実施例
5と同様にして行った。得られた重合体量は150gで
あった。参照重合i)、ii)の活性から予重合物0.7
重量%、一段目重合体92.0重量%、二段目重合体
7.3重量%と見積もられた。CFCの測定を行った結
果、分子量106 以上の成分における溶出温度100℃
以下の成分は50重量%であった。実施例5と同様のペ
レタイズを実施して得られたペレットのMFRは2.1
g/10分、MTは2.8g、|η* 10 |は2.5×1
3 Pa・S、平衡コンプライアンスは7.0×10-5
cm2 /dyn、G”0.01は10.0×102 Paであ
った。MFRとMTの関係は(1)式を満たした。リサ
イクル性指数rは0.98、簡易ドローダウン性指数T
30は250といずれも高い値を示した。スウェル比も1
10%と極めて大きな値を示した。 (実施例8)比較例2における参照重合ii)と同様の重
合によって重合体Aを得た。MFRは4.0g/10分
であった。実施例3における参照重合i)と同様の重合
によって重合体Bを得た。MLMFRは0.19g/1
0分であった。重合体A160g、重合体B40g、B
HT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)を
0.16g、イルガノックス1010(商品名;日本チ
バガイギー社製)を0.1g、ステアリン酸カルシウム
0.2gを配合して、15mm押し出し機により、樹脂
温度230℃にて混練を行った。混練によって得られた
重合体のMFRは0.45g/10分、MTは7.5
g,|η* 10 |は8.5×103 Pa・S、平衡コンプ
ライアンスは5.5×10-5cm2 /dyn、G”0.01
は17.0×102 Paであった。MFRとMTの関係
は(1)式を満たした。リサイクル性指数rは0.7
8、簡易ドローダウン性指数T30は200といずれも高
い値を示した。
【0059】(比較例1)二段重合における一、二段の
重合時間をそれぞれ50分、7.5分に変更した他は実
施例3と同様に行った。二段重合で得られた重合体の重
合量比は参照重合i)、ii)の活性から予重合物1.6
重量%、一段目重合体68.5重量%、二段目重合体2
9.9重量%と見積もられた。得られた重合体のMFR
は0.15g/10分、MTは16.0g,|η* 10
は9.7×103 Pa・S、平衡コンプライアンスは
2.1×10-5cm2 /dyn、G”0.01は31.0×
102 Paであった。MFRとMTの関係は(1)式を
満たしたが、リサイクル性指数rは0.71とやや悪か
った。
【0060】(比較例2)二段重合における一、二段の
重合時間をそれぞれ5分、80分に変更し、二段目の水
素を0.5kg/cm2 に変更した他は実施例3と同様
に行った。60分間の参照重合ii)によって145gの
重合体が得られ、MFRは4.0g/10分であった。
二段重合で得られた重合体の重合量比は参照重合i)、
ii)の活性から予重合物1.0重量%、一段目重合体
4.1重量%、二段目重合体94.9重量%と見積もら
れた。二段重合で得られた重合体のMFRは3.0g/
10分、MTは1.8g,|η* 10 |は2.6×103
Pa・S、平衡コンプライアンスは9.6×10-5cm
2 /dyn、G”0.01は1.8×102 Paであった。
MFRとMTの関係は(1)式を満たさなかった。簡易
ドローダウン性指数T30も150と小さかった。
【0061】(比較例3)二段重合における一、二段の
重合時間をそれぞれ25分、35分に変更し、一段目の
水素を0.05kg/cm2 、二段目の水素を0.15
kg/cm2 に変更した他は実施例3と同様に行った。
二段重合で得られた重合体のMFRは1.1g/10
分、MTは3.0g,|η* 10 |は4.2×103 Pa
・S、平衡コンプライアンスは8.0×10-5cm2
dyn、G”0.01は3.2×102 Paであった。MF
RとMTの関係は(1)式を満たさなかった。簡易ドロ
ーダウン性指数T30も160と小さかった。
【0062】(比較例4)昭和電工(株)社製のMFR
が0.5g/10分のポリプロピレンに電子線を5Mr
ad照射した。得られたポリマーのMFRは4.1g/
10分、MTは18g,|η* 10 |は0.99×103
Pa・S、平衡コンプライアンスは33.0×10-5
2 /dyn、G”0.01は1.1×102 Paであっ
た。MFRとMTの関係は(1)式を満たしたが、リサ
イクル性指数rは0.51と非常に悪かった。
【0063】(比較例5)プロピレン単独重合体に無水
マレイン酸をグラフト変性させた変性ポリプロピレン
(PP1)を製造した。得られた変性ポリプロピレン
(PP1)は、MFR2.5g/10分、無水マレイン
酸に由来する単位が0.23重量%であった。上記変性
ポリプロピレン30重量部、MFRが3.0g/10分
のホモポリプロピレン70重量部、反応性化合物として
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(大日
本インキ化学工業製エピクロン725エポキシ等量14
1)0.21重量部(エポキシ基/無水マレイン酸=
3.0)、BHT0.1重量部、タルク(平均粒径約
2.0μm)1.0重量部を混合した。混合にあたって
は、6成分をヘンシェルミキサーでドライブレンドした
後、37mmφの同方向二軸押出機を用いて、220℃
で溶融混練りしペレット化した。混合物のMFRは1.
5g/10分、MTは14g、|η* 10 |は2.9×1
3 Pa・S、平衡コンプライアンスは29.6×10
-5cm2 /dyn、G”0.01は2.6×102 Paであ
った。MFRとMTの関係は(1)式を満たしたが、リ
サイクル性指数rは0.65と悪かった。
【0064】(実施例9)実施例3と同様に予重合を行
った触媒を、二基のループ型反応器を直列に配した連続
重合装置に供し、二段重合を行った。一/二段重合量比
ならびにそれぞれのMLMFR,MFRは表2に示す通
りである。得られたサンプルを、実施例1と同様の添加
剤を処方したのち、40mm単軸押出機にてペレタイズ
した。しかるのち以下の成形を行った。 [中空成形]500ml丸瓶をモダン社製50mmφ中
空成形機を用い、回転数10rpm、230℃にて成形
を行った。成形は特に問題なく実施できた。W60/W
12は4.8と高かった。得られたボトルの外観は良好
であった。
【0065】(実施例10,11,12)表2に示す様
に予重合の条件を変えた触媒を連続二段重合に供した他
は実施例9と同様に行った。得られたいずれの樹脂も、
MFR,MTの関係は(1)式を満たした。また、リサ
イクル性指数rは0.77〜0.84といずれも高い値
を示した。これらを実施例9と同様に中空成形に供し
た。 [中空成形]実施例9と同様に中空成形を試みた。いず
れの樹脂も、特に問題無く成形でき、W60/W12は
4.4〜4.8と大きかったが、得られたボトルは肌が
荒れ、斑点もみられ、外観にやや問題があった。
【0066】(比較例6、7)一/二段重合量比ならび
にそれぞれのMLMFR,MFRを比較例2、3に近い
ものにした以外は実施例9と同様に連続二段重合を行っ
たのち、ペレタイズを行った。いずれの樹脂もMFR,
MTの関係が(1)式を満たさなかった。これらを実施
例9と同様に中空成形に供した。 [中空成形]実施例9と同様に中空成形を試みた。特に
問題無く成形できたが、W60/W12は、ともに4.
1とやや小さかった。得られたボトルの外観に問題は無
かった。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【発明の効果】本発明により、溶融張力に優れ、従来ブ
ロー、シート、ラミネート成形といった溶融張力の必要
とされる成形に適し、かつリサイクル成形時にも本来の
溶融張力が低下しないプロピレン系重合体を提供でき
る。また、本発明によるプロピレン系重合体は、特にブ
ロー成形に好適に使用できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 210℃周波数10-2rad/秒におけ
    る損失弾性率(G”0.01)が5×102 Pa 以上、かつ
    210℃周波数10rad/秒における複素粘性率(|
    η* 10 |)が9×103 Pa ・S以下、かつ平衡コンプ
    ライアンス(Jeo)が10-4cm2/dyne以下であるプロピ
    レン系重合体。
  2. 【請求項2】 プロピレン単独重合、またはプロピレン
    と他のα−オレフィンを共重合してなる、MFRが0.
    1〜500g/10分のプロピレン系重合体(A)と、
    プロピレン単独重合、またはプロピレンと他のα−オレ
    フィンを共重合してなる、MLMFRが1.0g/10
    分以下のプロピレン系重合体(B)からなり、全体にお
    ける(B)の占める割合が5〜60重量%である請求項
    1記載のプロピレン系重合体。
  3. 【請求項3】 クロス分別クロマトグラフ(以下CF
    C)の測定において、分子量106 以上の成分中、オル
    トジクロロベンゼンを溶媒として溶出温度100℃以下
    の溶出成分が20重量%以上である請求項1または2記
    載のプロピレン系重合体。
  4. 【請求項4】 プロピレン系重合体(B)がα−オレフ
    ィンを3〜70重量%共重合してなるα−オレフィン−
    プロピレン共重合体である請求項1ないし3のいずれか
    に記載のプロピレン系重合体。
  5. 【請求項5】 MFRが0.01〜10g/10分の範
    囲である、請求項1ないし4のいずれかに記載のプロピ
    レン系重合体を成形した中空成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007077262A (ja) * 2005-09-14 2007-03-29 Adeka Corp プロピレン(共)重合体組成物

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JP2003073507A (ja) * 2001-09-06 2003-03-12 Sumitomo Chem Co Ltd ポリプロピレン系樹脂組成物
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