JPH08287569A - マグネット方式クランプ機構及びそれを有するディスクドライブ装置 - Google Patents

マグネット方式クランプ機構及びそれを有するディスクドライブ装置

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JPH08287569A
JPH08287569A JP8022881A JP2288196A JPH08287569A JP H08287569 A JPH08287569 A JP H08287569A JP 8022881 A JP8022881 A JP 8022881A JP 2288196 A JP2288196 A JP 2288196A JP H08287569 A JPH08287569 A JP H08287569A
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JP
Japan
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magnet
recording medium
turntable
clamp mechanism
type clamp
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JP8022881A
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Inventor
Yoshikazu Goto
芳和 後藤
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハブの突出量がお互いに異なる2種類のディ
スクを略等しい吸着力でターンテーブルにクランプでき
るような、互換性を有するマグネット方式クランプ機構
を提供する。 【解決手段】 マグネット方式クランプ機構において、
モータシャフト軸に固定されたターンテーブルの凹部部
分の内部の外周側に、ヨークを備える第1のマグネット
が固定されている。一方、ターンテーブルの凹部部分の
内部の内周側には、シャフト軸と嵌入して一定距離を摺
動できるヨークを備えた第2のマグネットが配されてい
る。ハブの突出量が大きなディスクに対しては、第1の
マグネットが主としてクランプ力を発生する。一方、ハ
ブの突出量が小さなディスクに対しては、第1のマグネ
ット及び第2のマグネットがともにクランプ力を発生す
るが、第2のマグネットがクランプ力の主成分を発生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性板が設けられ
たハブを有する記録媒体をターンテーブルに装着固定す
るマグネット方式クランプ機構に関し、特に、ハブの突
出量が異なる2種類の記録媒体をクランプすることがで
きるような互換性を有するマグネット方式クランプ機構
に関する。さらに、そのようなマグネット方式クランプ
機構を備えるディスクドライブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性板が設けられたハブを有する記録媒
体としては、図10に示すような国際規格を満たす90
mm光磁気ディスク500(以下、「MOディスク」と
称する)がある。かかるMOディスク500をディスク
ドライブ装置に設けられたディスクモータのターンテー
ブルに装着固定するクランプ機構としては、一般に、マ
グネットが発生する吸着力を使用するクランプ機構(以
下では、「マグネット方式クランプ機構」と称する)が
用いられている。図11は、従来技術による例示的なマ
グネット方式クランプ機構600である。また、図12
は、図11のマグネット方式クランプ機構600におい
て、ディスクモータ(不図示)に連動したターンテーブ
ル632に、図10に示すMOディスク500を装着固
定した状態を示す断面図である。
【0003】MOディスク500は、中心孔521を有
する厚さ約1.2mmの基板522と、基板522の中
心孔521に接着固定されたハブ524と、を有してお
り、ハブ524には磁性板523が設けられている。磁
性板523は、典型的にはSUS430からできてい
て、厚さ約0.5mm及び外径直径約13mmであり、
中心には直径約4mmの芯出し用の中心孔525が形成
されている。また、ハブ524は、基板522のクラン
プ面526から、図10の中で下向きに約1.2mmだ
け突出している。
【0004】図11に示すマグネット方式クランプ機構
600において、MOディスク500を載置するターン
テーブル632は、ディスクモータ(不図示)のシャフ
ト軸631に圧入固定されている。シャフト軸631の
直径は、MOディスク500の磁性板523の中心孔5
25と嵌合可能な大きさである。ターンテーブル632
は凹部形状であり、凹部部分を囲む外周壁の頂部には、
MOディスク500の基板522のクランプ面526を
受けるターンテーブル面633が設けられている。
【0005】さらに、ターンテーブル632の凹部部分
には、厚さ約0.5mmのヨーク634を介して、環状
形状のマグネット635が接着固定されている。マグネ
ット635は、ターンテーブル面634より約1.8m
m低く位置している。マグネット635は、典型的には
希土類系マグネットであって、その典型的な寸法は、厚
さ約1mm、内径約6mm、及び外径約13mmであ
る。
【0006】次に、この従来のマグネット方式クランプ
機構600の動作メカニズムを説明する。
【0007】MOディスク500をマグネット方式クラ
ンプ機構600にターンテーブル632の上方より近づ
けると、MOディスク500の磁性板523とマグネッ
ト方式クランプ機構600のマグネット635との問で
発生する吸着力により、MOディスク500はターンテ
ーブル632に吸い寄せられて、磁性板523の中心孔
525にシャフト軸631が挿入される。そして、磁性
板523の上面からシャフト軸631が次第に突出しな
がら基板522のクランプ面526がターンテーブル面
633に装着され、MOディスク500のターンテーブ
ル632への装着が完了する。
【0008】図13は、マグネット方式クランプ機構6
00のマグネット635とMOディスク500の磁性板
523との間のギャップの大きさと、両者の間に作用す
る吸着力の大きさとの関係を示すグラフである。
【0009】図12に示すようにMOディスク500を
マグネット方式クランプ機構600のターンテーブル6
32に装着固定した時、マグネット635と磁性板52
3との間のギャップは、典型的には約0.6mmにな
る。このときにマグネット635と磁性板523との間
に発生する吸着力、すなわちMOディスク500に対し
て作用するクランプ力は、図13より、典型的には約3
50gfである。
【0010】適正なクランプ力はディスクモータの回転
数やターンテーブル面633の摩擦係数などに応じて変
わるが、一般的には、約300gf〜約500gfであ
る。300gf以下のクランプ力では、ディスクモータ
の起動時にMOディスク500が滑る恐れあり、また外
部からの衝撃によってMOディスク500がターンテー
ブル632から外れる恐れがある。一方、500gf以
上のクランプ力では、MOディスク500をターンテー
ブル632から離脱させる際に過大な力を必要として、
MOディスク500やディスクドライブ装置のローディ
ンク機構に損傷を来す恐れがある。
【0011】なお、国際規格では、クランプ力は5N
(510gf)以下と規定されている。
【0012】一方、最近、光ディスクの大容量化ならび
にディスクドライブ装置の薄型化の要望が強まってお
り、MOディスクとは異なる形状の高密度光ディスクが
種々提案されている。その一例は、特開平6−4907
号公報に開示されている。
【0013】図14は、そのような新しいタイプの薄型
ディスク700の構造の一例を示す断面図である。
【0014】具体的には、薄型ディスク700は、同じ
構造を有する2枚の基板722が張り合わされた両面構
造を有している。それぞれの基板722は、厚さ約0.
6mmで中心孔を有しており、その中心孔にはハブ72
4が接着固定されている。また、ハブ724には磁性板
723が設けられているが、その構成は、図10に示し
たMOディスク500に含まれている磁性板523と実
質的に同じである。すなわち、磁性板723は、典型的
にはSUS430からできていて、厚さ約0.5mm及
び外径直径約13mmであり、中心には直径約4mmの
芯出し用の中心孔725が形成されている。
【0015】薄型ディスク700では、ハブ724は、
クランプ面726からそれぞれ約0.2mmだけ突出し
ている。この値は、図10のMOディスク500におけ
る値よりも小さいが、これは薄型ディスク700におけ
る薄型化の実現に配慮しているためである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】情報の互換性やシステ
ム機器の小スペース化を配慮すると、図10に示したM
Oディスク500と図14に示した薄型ディスク700
との双方に対して適用可能な、互換姓のあるディスクド
ライブ装置の実現が望まれている。そして、そのような
互換ディスクドライブ装置を達成するためには、MOデ
ィスク500及び薄型ディスク700の双方が、所定の
クランプ力でターンテーブルに装着される必要がある。
【0017】しかし、先に説明したMOディスク500
のためのマグネット方式クランプ機構600をそのまま
用いて互換ディスクドライブ装置を実現しようとする
と、以下の問題が生じる。
【0018】薄型ディスク700では、ハブ724の突
出量が約0.2mmであって、MOディスク500にお
けるハブ524の突出量(約1.2mm)に比べて小さ
い。このため、薄型ディスク700をマグネット方式ク
ランプ機構600のターンテーブル632に装着固定す
ると、マグネット方式クランプ機構600のマグネット
635と薄型ディスク700の磁性板723との間に
は、約1.6mmという比較的大きなギャップが存在す
ることになる。MOディスク500に対して存在するギ
ャップは約0.6mmであるので、十分な大きさの吸着
力が発生するが、薄型ディスク700に対しては上記の
ような大きなギャップが存在しているので、図13のグ
ラフに示されるように、発生する吸着力は約100gf
と弱くなる。従って、先に述べた所定のクランプ力(約
300gf〜約500gf)を確保できない。
【0019】本発明は、上記課題を解決するために行わ
れたものであり、(1)簡単な構成を有しながら、ハブ
の突出量がお互いに異なる2種類の記録媒体をクランプ
することができる、互換性を有するマグネット方式クラ
ンプ機構を提供すること、ならびに、(2)そのような
マグネット方式クランプ機構を備えるディスクドライブ
装置を提供すること、を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明のマグネット方式
クランプ機構は、記録媒体が装着固定されるためのター
ンテーブルと、該ターンテーブルの所定の位置に固定さ
れた第1のマグネットと、第1の位置と第2の位置との
間で移動可能なように配置された第2のマグネットと、
を備えるマグネット方式クランプ機構である。該記録媒
体は、少なくとも、第1の突出量を有するハブを備える
第1の記録媒体と、該第1の突出量よりも小さい第2の
突出量を有するハブを備える第2の記録媒体とである。
また、該第1のマグネットは、該第1の記録媒体が該タ
ーンテーブルに置かれている第1の状態において、該第
1の記録媒体に対して第1のギャップを介して第1の吸
着力を発生する位置に固定されており、該第1の状態で
は該第2のマグネットは該第1の記録媒体に吸着してク
ランプ力を発生せず、これによって、該第1のマグネッ
トが該第1の記録媒体に対するクランプ力の主成分を発
生する。一方、該第2の記録媒体が該ターンテーブルに
置かれている第2の状態では、該第2のマグネットは該
第2の記録媒体に対して第2のギャップを介して第2の
吸着力を発生し、該第1のマグネットは該第2の記録媒
体に対して第3のギャップを介して該第2の吸着力より
も小さい第3の吸着力を発生し、これによって、該第2
のマグネットが該第2の記録媒体に対するクランプ力の
主成分を発生する。このような構成にすることによっ
て、上記目的が達成される。
【0021】好ましくは、前記第1の記録媒体は、前記
第1のマグネットが発生する前記第1の吸着力に実質的
に等しい第1のクランプ力によって、前記ターンテーブ
ルに吸着固定される。
【0022】また、好ましくは、前記第2の記録媒体
は、前記第1のマグネットが発生する前記第3の吸着力
と前記第2のマグネットが発生する前記第2の吸着力と
の和に実質的に等しい第2のクランプ力によって、前記
ターンテーブルに吸着固定される。
【0023】ある実施形態では、前記第2のマグネット
は、前記第2の記録媒体が前記ターンテーブルに装着固
定される際に、該第2の記録媒体に対して発生する吸着
力によって前記第2の位置から前記第1の位置に向けて
移動する。
【0024】他の実施形態では、前記第1の位置が前記
第2の位置に比べて装着固定されるべき前記記録媒体の
表面に近い。
【0025】さらに他の実施形態では、例えば圧縮コイ
ルバネなどの、前記第2のマグネットを前記第1の位置
に付勢する弾性部材をさらに備える。好ましくは、前記
弾性部材は、前記第2のマグネットが前記第1の位置に
あるときには、前記第1のマグネットと前記第1の記録
媒体との間に発生する吸着力よりも小さい付勢力を発生
する。前記第1の記録媒体は、前記第1のマグネットが
発生する前記第1の吸着力と前記弾性部材が発生する前
記付勢力との差に実質的に等しい第3のクランプ力によ
って、前記ターンテーブルに吸着固定される。
【0026】さらに他の実施形態では、前記第2のマグ
ネットの上面に設けられた非磁性のスペーサをさらに備
える。好ましくは、前記スペーサが衝撃を吸収する部材
である。また、好ましくは、前記スペーサの厚さは、前
記第2の状態における前記第2の記録媒体の前記ハブと
前記第2のマグネットの前記上面との間のギャップより
も小さい。
【0027】さらに他の実施形態では、第1のヨークと
第2のヨークとをさらに備え、前記第1のマグネットは
該第1のヨークに固定されて、前記第2のマグネットは
該第2のヨークに固定されている。ある実施形態では、
前記第1のヨーク及び前記第2のヨークは、前記第1の
マグネット及び前記第2のマグネットがお互いに吸引し
ないように該第1のマグネット及び該記第2のマグネッ
トの間に磁気遮蔽を提供する形状を有している。他の実
施形態では、前記ターンテーブルが非磁性材料からなる
シャフト軸を備えており、前記第2のヨークは貫通孔を
有していて、該貫通孔に該シャフト軸が挿入されて該第
2のマグネットは該シャフト軸に案内されて移動する。
さらに他の実施形態では、前記第2のヨークの外縁部
は、前記第1の位置で前記第1のヨークに当接するよう
に形成されている。
【0028】本発明の他の局面によれば、上記のような
特徴を有するマグネット方式クランプ機構と、前記記録
媒体に記録されている情報を読み出すために光ビームを
照射し、該記録媒体からの反射光ビームを受け取る光学
系と、該光学系による検出結果に基づいて該記録媒体に
記録されている情報を示す信号を生成する回路系と、を
備えるディスクドライブ装置が提供され、そのことによ
って上記目的が達成される。
【0029】以下、作用について説明する。
【0030】上記構成を有する本発明のマグネット方式
クランプ機構では、ハブの突出量が大きい第1の記録媒
体がターンテーブルに載置される場合には、第2のマグ
ネットは、第1の記録媒体のハブの磁性板に吸着接触し
てクランプ力を発生せず、第1のマグネットが所定の吸
着力(クランプ力)を発生する。一方、ハブの突出量が
小さい第2の記録媒体がターンテーブルに載置される場
合には、第1のマグネットが発生する吸着力は弱く、第
2のマグネットがその吸着力によって第2の位置から第
1の位置まで移動して、所定のクランプ力を発生する。
【0031】この結果、第1の記録媒体に対しては、主
として第1のマグネットがクランプ力を提供し、一方、
第2の記録媒体に対しては、主として第2のマグネット
がクランプ力を提供する。これによって、ハブの突出
量、すなわち記録媒体(ディスク)のクランプ面から磁
性板面までの高さが異なる2種類の記録媒体に対して、
所定のクランプ力を得ることができる。これより、2種
類の記録媒体に適用可能な、互換性のあるマグネット方
式クランプ機構が確保される。
【0032】また、第2のマグネットを第1の位置に付
勢する弾性部材を設けることで、第1の記録媒体をター
ンテーブルに載置する時に、記録媒体への吸着に先立っ
て第2のマグネットが移動しない。これより、信頼性が
向上する。
【0033】さらに、第2のマグネットの上面に非磁性
体からなるスペーサを貼り付けることで、第2のマグネ
ットと第2の記録媒体の磁性板との間に適切な大きさの
ギャップを提供して、両者の間に作用する吸着力を弱く
することできる。これによって、第2の記録媒体をター
ンテーブルから無理なく離脱させることができ、記録媒
体に損傷を与えることなくアンローディング負荷を軽減
できる。
【0034】また、非磁性体からなるスペーサを衝撃吸
収材にすることで、第2の記録媒体の磁性板と第2のマ
グネットとの吸着衝突時に発生する衝撃を抑制すること
ができ、衝撃音の発生や衝突による第2のマグネットの
破損の発生を防止することができる。
【0035】第1のマグネットを第1のヨークに固定
し、第2のマグネットを第2のヨークに固定して、さら
に第1及び第2のヨークの形状を適切に設定して第1の
マグネットと第2のマグネットとが互いに吸引しないよ
うに磁気遮蔽することで、クランプ力が安定するととも
に第2のマグネットの移動負荷が軽減できて、信頼性が
向上する。
【0036】また、シャフト軸を有するターンテーブル
においては、シャフト軸を第2のマグネットの移動案内
と兼用することで、クランプ構成が簡略化される。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について、図面
を参照しながら以下に説明する。
【0038】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態におけるマグネット方式クランプ機構100
の断面図である。
【0039】図1に示すように、マグネット方式クラン
プ機構100では、ディスクモータ(不図示)のシャフ
ト軸101にターンテーブル102が固定されている。
シャフト軸101は非磁性の材料でできており、その直
径は、ターンテーブルに装着されるべきディスクに含ま
れるハブに取り付けられた磁性板の中心孔に、嵌合可能
な大きさである。
【0040】ターンテーブル102は断面が凹部形状で
あって、凹部部分を囲む外周壁の頂部に相当する環状の
ターンテーブル面103が設けられている。ターンテー
ブル面103の寸法(すなわち外周壁の寸法)は、典型
的には内径が約16mmで外径が約21mmである。
【0041】ターンテーブル102の凹部部分の内部で
あって外周壁に近い側には、環状の第1のヨーク105
を介して第1のマグネット104が固定されている。第
1のマグネット104は、典型的には希土類系マグネッ
トである。その寸法は、典型的には厚さ約1.5mm、
内径約11mm、及び外径約15.5mmであって、タ
ーンテーブル面103より約1.5mm低い位置にあ
る。
【0042】一方、ターンテーブル102の凹部部分の
内部であって内周側、すなわちシャフト軸101に近い
側には、環状の第2のマグネット106が設けられてい
る。第2のマグネット106は、典型的には希土類系マ
グネットである。その寸法は、典型的には厚さ約1.5
mm、内径約5mm、及び外径約9mmである。
【0043】第2のマグネット106は、貫通孔を有す
る第2のヨーク107に固定されている。この第2のヨ
ーク107は、貫通孔を介してシャフト軸101と嵌合
するとともに、シャフト軸101に沿って摺動可能であ
る。第2のヨーク107及び第2のマグネット106を
含む可動部の重さは、典型的には約5gである。
【0044】第1のヨーク105の形状は、第1のマグ
ネット104からの磁束が、シャフト軸101に平行な
方向であるクランプ方向以外に漏洩し難いように、設計
されている。同様に、第2のヨーク107の形状は、第
2のマグネット106からの磁束がクランプ方向以外に
漏洩し難いように設計されている。そのため、第1のマ
グネット104と第2のマグネット106との間には吸
着力がほとんど作用せず、第2のマグネット106は自
在に移動できる。但し、第2のヨーク107には、第1
のヨーク105と当接可能な外縁部108が形成されて
いて、それによって第2のヨーク107の移動範囲が規
定されている。これより、第2のマグネット106は、
ターンテーブル面103に近い第1の位置とターンテー
ブル面103から遠い第2の位置との間を移動できるよ
うに、保持されている。
【0045】具体的には、図示している構成において
は、第1の位置は、第2のマグネット106がシャフト
軸101に沿って図中で上方に移動した位置であり、第
2の位置は、第2のヨーク107がターンテーブル10
2の凹部部分の底面に接している位置である。典型的に
は、第2のマグネット106が第1の位置にあるときに
は、第2のマグネット106はターンテーブル面103
から約0.6mm低く位置している。また、第2のマグ
ネット106が第2の位置にあるときには、第2のマグ
ネット106はターンテーブル面103から約1.8m
m低く位置している。
【0046】さらに、第2のマグネット106の上面に
は、厚さが約0.25mmのスペーザ109が接着固定
されている。スペーサ109は、好ましくは、衝撃吸収
が可能なゴム製である。このスペーサ109は、このク
ランプ機構100に装着される記録媒体(ディスク)に
第2のマグネット106が吸着する際に、ディスクと第
2のマグネット106との間に所定のギャップを提供す
る。さらに、ゴム製のスペーサ109を使用すれば、上
記吸着時に発生する衝撃を吸収する役割を果たす。
【0047】以上のように構成されているマグネット方
式クランプ機構100について、以下に図2〜図5を参
照して、その動作を説明する。
【0048】図2は、マグネット方式クランプ機構10
0に第1の記録媒体をクランプしている状態を示す断面
図であり、図3は、マグネット方式クランプ機構100
から第1の記録媒体を離脱させている状態を示す断面図
である。また、図4は、マグネット方式クランプ機構1
00に、第1の記録媒体とは構造が異なる第2の記録媒
体をクランプしている状態を示す断面図である。ここ
で、具体的には、第1の記録媒体は、例えば図10を参
照して説明したMOディスク500であり、第2の記録
媒体は、例えば図14を参照して説明した薄型ディスク
700である。
【0049】さらに図5は、マグネット方式クランプ機
構100に含まれる第1のマグネット104或いは第2
のマグネット106と、クランプされるべき記録媒体
(ディスク)に含まれる磁性板との間のギャップの大き
さと、その間に作用する吸着力の大きさとの関係を示す
グラフである。実際には、第1のマグネット104と第
2のマグネット106とでは、その形状の違いなどに起
因して発生する吸着力はお互いに若干異なるが、図5で
は、簡単のために両者を同じ曲線として表現している。
【0050】先ず、第1の記録媒体であるMOディスク
500がマグネット方式クランプ機構100にクランプ
される場合を説明する。
【0051】MOディスク500をターンテーブル10
2の上方より近づけると、MOディスク500の磁性板
523と第1のマグネット104との間に発生する吸着
力により、MOディスク500はターンテーブル102
に吸い寄せられて、磁性板523の中心孔にシャフト軸
101が挿入される。そして、磁性板523の上面から
シャフト軸101が次第に突出しながら基板522のク
ランプ面126がターンテーブル面103に装着され、
MOディスク500のターンテーブル102への装着が
完了する。
【0052】MOディスク500をターンテーブル10
2に装着固定した時、第1のマグネット104と磁性板
523との間のギャップは、約0.3mmになる。この
程度のギャップを介して発生する吸着力は、図5に示す
カーブより約350gfとなる。
【0053】一方、第2のマグネット106は、第2の
マグネット106及び第2のヨーク107を含む可動部
の自重である約5gfより大きな吸着力が働くと、第2
の位置から第1の位置へ移動する。第2のマグネット1
06の第2の位置はターンテーブル面103よりも約
1.8mm低くなっているので、第2のマグネットが第
2の位置にあるときに発生する吸着力は、図5のグラフ
より約35gfである。従って、MOディスク500を
ターンテーブル102の上方より近づけてくると、第2
のマグネット106は第2の位置から第1の位置に(す
なわち、図面中では上方に)移動し、しかる後にMOデ
ィスク500の磁性板523とスペーサ109とが接触
する。その後に、第2のマグネット106は、MOディ
スク500が第1のマグネット104に吸着される作用
によって、吸着しているMOディスク500と共に第2
の位置方向に(すなわち、図面中では下方に)後退移動
する。クランプ動作の終了時点では、第2のマグネット
106は、第1の位置と第2の位置との間で停止する。
【0054】これより、第2のマグネット106は、M
Oディスク500に吸着するものの、それに対するクラ
ンプ力は発生しない。従って、MOディスク500にか
かる総合クランプ力は、実質的に第1のマグネット10
4に起因する約350gfであり、所定クランプ力が約
300gf〜約500gfの範囲内に設定されるのが望
ましいという条件を満足する。
【0055】なお、第2のマグネット106の上面に設
けられているスペーサ109を衝撃吸収できるゴム製と
することによって、MOディスク500の磁性板523
と第2のマグネット106とが接触する際の衝撃を和ら
げることができる。これによって、不快な衝撃音の発生
や、MOディスク500や第2のマグネット106の表
面の損傷の発生が防止される。
【0056】次に、MOディスク500がターンテーブ
ル102から離脱する際にかかる力について説明する。
【0057】図3は、クランプされていたMOディスク
500が離脱しようとしている状態であって、MOディ
スク500とそれに吸着されていた第2のマグネット1
06が、図面中で上方に移動している。特に、第2のヨ
ーク107の外縁部108が第1のヨーク105と当接
している状態が示されている。
【0058】このとき、MOディスク500にかかる離
脱力は、第1のマグネット104とMOディスク500
の磁性板523との間に発生している吸着力と、第2の
マグネット106と磁性板523との間に発生している
吸着力との合計となる。典型的には、第1のマグネット
104と磁性板523との間のギャップは約1.1mm
であり、図5より、その場合の吸着力は約80gfであ
る。一方、第2のマグネット106と磁性板523との
間のギャップは、スぺ一サ109の厚さに相当する約
0.25mmであり、図5より、その場合の吸着力は約
380gfである。従って、離脱時にMOディスク50
0にかかる力は約460gfであり、所定のクランプ力
の範囲内にある。
【0059】スペーサ109が存在しなければ、MOデ
ィスク500と第2のマグネット106とは直接に吸着
することになるので、両者の間には上記の値よりも大き
な吸着力が作用する。しかし、スペーサ109を設ける
ことによって、第2のマグネット106と磁性板523
との間にギャップを形成できて、第2のマグネット10
6と磁性板523との問で発生する吸着力が低減され
る。従って、MOディスク500の離脱時に作用する力
を減少させることができる。
【0060】次に、図4を参照して、第2の記録媒体で
ある薄型ディスク700がクランプされる場合を説明す
る。
【0061】薄型ディスク700をターンテーブル10
2の上方より近づけると、第2のマグネット106が第
2の位置から第1の位置へ移動する。その後、薄型ディ
スク700の磁性板723と第2のマグネット106と
の問に発生する吸着力により、薄型ディスク700はタ
ーンテーブル102に吸い寄せられて、磁性板723の
中心孔にシャフト軸101が挿入される。そして、磁性
板723の上面からシャフト軸101が次第に突出しな
がら基板722のクランプ面726がターンテーブル面
103に装着され、薄型ディスク700のターンテーブ
ル102への装着が完了する。
【0062】第2のマグネット106が第1の位置にあ
る時でも、薄型ディスク700の磁性板723と第2の
マグネット106の上面に設けられたスペーサ109と
の間には約0.15mmのギャップが存在しており、両
者が接触することはない。
【0063】薄型ディスク700にかかる総合クランプ
力は、第1のマグネット104と磁性板723との間に
発生する吸着力と、第2のマグネット106と磁性板7
23との間に発生する吸着力との合計となる。典型的に
は、第1のマグネット104と磁性板723との間のギ
ャップは約1.3mmであり、図5より、その場合の吸
着力は約70gfである。一方、第2のマグネット10
6と磁性板723との間のギャップは約0.4mmであ
り、図5より、その場合の吸着力は約270gfであ
る。従って、薄型ディスク700に作用する総合クラン
プ力は約340gfであり、前述した所定のクランプ力
の範囲内にある。
【0064】なお、薄型ディスク700をターンテーブ
ル102から離脱させる時に薄型ディスク700にかか
る力は、上述の総合クランプ力と同じく約340gfで
ある。
【0065】以上のように本実施形態によれば、ハブの
突出量が異なる2種類の記録媒体、すなわち、上記の説
明ではMOディスク500及び薄型ディスク700の双
方を、所定の範囲内のクランプ力でターンテーブル10
2に装着固定できる。具体的には、ハブ524の突出量
の大きなMOディスク500を装着する際には、第2の
マグネット106はMOディスク500に吸着してクラ
ンプ力を発生せず、第1のマグネット104が発生する
吸着力に実質的に等しいクランプ力が作用する。一方、
ハブ724の突出量の小さな薄型ディスク700を装着
する際には、第1のマグネット104が発生する吸着力
と第2のマグネット106が発生する吸着力との和に実
質的に等しいクランプ力が作用する。但し、この場合に
は、第2のマグネット106が発生する吸着力の方が、
第1のマグネット104による吸着力よりも大きく、薄
型ディスク700に対するクランプ力の主成分として作
用する。さらに、ターンテーブル102からこれらの記
録媒体(ディスク)を離脱させるときに記録媒体(ディ
スク)にかかる力も、所定の範囲の値に設定できる。こ
れより、信頼性の高い、互換性を有するマグネット方式
クランプ機構を達成できる。
【0066】上記の説明では、マグネット方式クランプ
機構100のシャフト軸101を、第2のマグネット1
06の移動案内と兼用する構成となっている。これに対
して、シャフト軸101とは別の部材として、第2のマ
グネット106の移動のためのガイド部材を設けてもよ
い。ただし、以上に説明した本実施形態のマグネット方
式クランプ機構100のように、シャフト軸101が第
2のマグネット106の移動のためのガイド機能を果た
す構成とすることによって、マグネット方式クランプ機
構100の構成が簡略化される。
【0067】(第2の実施形態)以下に、本発明の第2
の実施形態におけるマグネット方式クランプ機構200
を説明する。
【0068】図6は、マグネット方式クランプ機構20
0の構成を示す断面図である。マグネット方式クランプ
機構200は、基本的に、先に説明した第1の実施形態
におけるマグネット方式クランプ機構100と、同様の
構成を有している。相違点は、図6に示すように、マグ
ネット方式クランプ機構200では、弾性部材である圧
縮コイルバネ210が、第2のヨーク207とターンテ
ーブル202の凹部底面との間に配置されている点であ
る。なお、第1の実施形態におけるマグネット方式クラ
ンプ機構100と同じその他の構成要素には類似した参
照符号を付しており、その説明をここでは省略する。
【0069】圧縮コイルバネ210は、第2のマグネッ
ト206を第1の位置に付勢しておくためのものであ
る。圧縮コイルバネ210は、その付勢力、すなわち圧
縮コイルバネ210が第2のマグネット206(第2の
ヨーク207)に与える力が、第2のマグネット206
が第1の位置にある場合には約20gfになり、一方、
第2の位置にある場合には約25gfになるように、設
計されている。
【0070】以上のように構成されているマグネット方
式クランプ機構200について、以下に図7及び図8を
参照して、その動作を説明する。
【0071】先ず、第1の記録媒体であるMOディスク
500がマグネット方式クランプ機構200にクランプ
される場合を説明する。
【0072】MOディスク500をターンテーブル20
2の上方より近づけると、MOディスク500の磁性板
523と第1のマグネット204との間に発生する吸着
力により、MOディスク500はターンテーブル202
に吸い寄せられて、磁性板523の中心孔にシャフト軸
201が挿入される。そして、磁性板523の上面から
シャフト軸201が次第に突出しながら磁性板523が
スペーサ209に接触する位置まで移動する。この状態
を、図7に示している。
【0073】この位置では、磁性板523と第1のマグ
ネット204と間のギャップは約1.15mmであり、
図5より、約75gfの吸着力が両者の間に発生する。
一方、圧縮コイルバネ210によって付勢されている第
2のマグネット206は、MOディスク500に吸着し
ている。このときの圧縮コイルバネ210の付勢力は、
約20gfである。圧縮コイルバネ210の付勢力は第
1のマグネット204による吸着力とは逆向きに作用す
るので、MOディスク500の磁性板523には、両者
の差である約55gfの吸着力が作用する。これによっ
て、MOディスク500は第1のマグネット204に吸
着され、第2のマグネット206を押し下げながら図中
で下方に移動する。これによって、磁性板523の上面
からシャフト軸201が次第に突出しながら、基板52
2のクランプ面526がターンテーブル面203に装着
される。これによって、MOディスク500のターンテ
ーブル202への装着が完了する。この状態を、図8に
示している。
【0074】MOディスク500をターンテーブル20
2に装着固定した時、第1のマグネット204と磁性板
523との間には約0.3mmのギャップが存在する。
第1の実施例に関連して先に説明した図5のグラフよ
り、この程度のギャップを介して発生する吸着力は、約
350gfとなる。また、吸着力とは逆向きに作用する
圧縮コイルバネ210の付勢力は、この状態では約25
gfである。一方、第1の実施形態の場合と同様に、第
2のマグネット206はMOディスク500に吸着して
いるので、クランプ力は発生しない。従って、MOディ
スク500にかかる総合クランプ力は、第1のマグネッ
ト204による吸着力と圧縮コイルバネ210による付
勢力との差である約325gfになる。この値は、先に
述べた所定クランプ力が約300gf〜約500gfの
範囲内に設定されるのが望ましいという条件を満足する
ものである。
【0075】MOディスク500がターンテーブル20
2から離脱する際にかかる力は、第1の実施形態におけ
るマグネット方式クランプ機構100からの離脱の際と
同様に、約460gfである。
【0076】このように、MOディスク500を装着す
る際には、第2のマグネット106はクランプ力を発生
せず、第1のマグネット104が発生する吸着力と圧縮
コイルバネ210の付勢力との差に実質的に等しいクラ
ンプ力が作用する。
【0077】次に、第2の記録媒体である薄型ディスク
700がマグネット方式クランプ機構200にクランプ
される場合を考える。
【0078】薄型ディスク700に対するマグネット方
式クランプ機構200の動作メカニズムは、第1の実施
形態で説明したマグネット方式クランプ機構100の動
作メカニズムと実質的に同様である。従って、ここでは
その詳細な説明は省略する。
【0079】本実施形態のマグネット方式クランプ機構
200では、第2のマグネット206は、圧縮コイルバ
ネ210に付勢されて、あらかじめ第1の位置にある。
従って、第1の実施形態とは異なって、第2の記録媒体
である薄型ディスク700を吸着する前に、第2のマグ
ネット206を第1の位置に向けて移動させる動作は必
要ない。
【0080】第1の実施形態の場合と同様に、薄型ディ
スク700に対しては、第1のマグネット204が発生
する吸着力と第2のマグネット206が発生する吸着力
との和に実質的に等しいクランプ力が作用する。但し、
この場合には、第2のマグネット206が発生する吸着
力の方が、第1のマグネット204による吸着力よりも
大きく、薄型ディスク700に対するクランプ力の主成
分として作用する。
【0081】ここで、第2のマグネット206は薄型デ
ィスク700に直接吸着することはないので、圧縮コイ
ルバネ210によって第2のマグネット206に与えら
れる付勢力は、薄型ディスク700には伝達されず、薄
型ディスク700に対する吸着力を弱める作用は発揮し
ない。
【0082】むしろ、第2のマグネット206が磁性板
723に近い位置にあるため、ターンテーブル202へ
の装着動作時には、第2のマグネット206と磁性板7
23との間には第1の実施形態に比べてさらに大きな吸
着力が作用する。この結果、より安定した装着動作が実
現される。従って、薄型ディスク700は安定してクラ
ンプされて、信頼性が向上する。
【0083】上記の第1及び第2の実施形態の説明で
は、シャフト軸を有するターンテーブルを含む構成にお
いて、本発明に従った互換性を有するマグネット方式ク
ランプ機構を説明している。しかし、本発明はこれに限
定されるものではなく、シャフト軸がないターンテーブ
ルにも適用できることは言うまでもない。この場合、上
記の説明における第2のマグネットに相当する可動側マ
グネットをターンテーブルの外周側に配置し、第1のマ
グネットに相当する固定側マグネットを内周側に配置す
ることで、容易に目的を達成できる。
【0084】また、上記の説明では、クランプされるべ
き記録媒体(ディスク)に含まれる磁性板の直径を約1
4mmとし、所定クランプ力を約300gf〜約500
gfとし、記録媒体にかかる応力を510gf以下とし
ている。しかし、本発明の適用は、これらの数値が満足
される場合に限られるものではない。例えば、磁性板の
直径が上記数値範囲よりも大きく、所定クランプ力が上
記数値範囲よりも小さい場合であっても、第1のマグネ
ットと第2のマグネットとの間の間隔を広げることによ
って、第1のマグネットと第2のマグネットとの間に働
く吸引力を、第2のマグネットの移動に影響しないまで
低減することができる。この場合には、磁気遮蔽を目的
とするヨークをなくしてもよい。
【0085】さらに、記録媒体にかかる力に余裕がある
場合には、可動マグネットにスペーサを接着固定するこ
となく、磁性板と磁石とを直接に密着させる構成とする
こともできる。
【0086】上の説明では、第2のマグネットを付勢す
る手段として圧縮コイルバネ210を使用しているが、
適切な範囲の付勢力を供給できる部材であれば、これ以
外の部材の使用も可能である。例えば、板ばねを圧縮コ
イルバネ210に代わって使用することができる。
【0087】(第3の実施形態)以下に、本発明の第3
の実施形態として、本発明によるマグネット方式クラン
プ機構を適用したディスクドライブ装置の構成を説明す
る。
【0088】図9は、ディスクドライブ装置300の構
成を示す断面図である。
【0089】ディスクドライブ装置300は、カートリ
ッジ302の内部に収納された記録媒体301(例え
ば、先に説明したMOディスク500や薄型ディスク7
00、以下「ディスク」とも称する)を、ターンテーブ
ル304に載置して回転させる構成になっている。ター
ンテーブル304は、シャフト軸を介して結合したディ
スクモータ303によって回転する。
【0090】ディスクドライブ装置300は、記録媒体
(ディスク)301から情報を読み出すために使用され
る、半導体レーザ306を含む光ピックアップ305を
さらに備えている。光ピックアップ305はさらに、対
物レンズ308、ディスク301に形成された情報トラ
ックの面振れ及び偏心に対物レンズ308を追従させる
ためのアクチュエータ307、ならびにディスク301
の上の情報トラックからの反射光を受光して検出する光
検出器309を備えている。半導体レーザ306、光ピ
ックアップ305、対物レンズ308、及び光検出器3
09などによって、記録媒体(ディスク)301に記録
されている情報を読み出すための光学系が構成されてい
る。
【0091】光検出器309には、光検出器309の出
力信号から制御信号を生成する制御回路310と、同じ
く光検出器309の出力から情報信号を形成する信号回
路312と、が接続されている。また、制御回路310
には、制御信号に基づいてアクチュエータ307を駆動
するための駆動回路311が接続されている。
【0092】カートリッジ302に収納されたディスク
301は、ディスクドライブ装置300のローディング
機構によって、ディスクドライブ装置300の内部の所
定の位置に保持される。動作時には、ディスク300は
ターンテーブル303に保持されて、光ピックアップ3
05に相対する。その後、ディスクモータ304の動作
によってターンテーブル304が回転して、結果とし
て、その上に載置されているディスク301も回転す
る。
【0093】光ピックアップ305に含まれる半導体レ
ーザ306から出射した光ビームは、光ピックアップ3
05の内部の光学系を通過して、対物レンズ308から
ディスク301の表面の情報トラックを照射する。ディ
スク301からの反射光ビームは、再び対物レンズ30
8を通過し、さらに光ピックアップ305の内部の光学
系を通過して、光検出器309に導かれて検出される。
光検出器309からの出力信号は、制御回路310と信
号回路312とに入力して、アクチュエータ307を制
御する制御信号と記録内容を示す情報信号とになる。
【0094】駆動回路311は、制御回路310からの
制御信号に基づいてアクチュエータ307を駆動して、
対物レンズ308をディスク301の情報トラックに追
従させる。光ビームが情報トラックに追従した後に信号
回路312の出力を読み出すことによって、ディスク3
01に記録されていた情報信号を読み出すことができ
る。
【0095】以上のような構成のディスクドライブ装置
300において、先に第1或いは第2の実施形態として
説明したような本発明のマグネット方式クランプ機構を
含むようにターンテーブル304を構成して、ディスク
301をクランプするために使用すれば、異なった種類
のディスク(記録媒体)に対してディスクドライブ装置
300を適用することが可能になる。これによって、互
換性を有するディスクドライブ装置300を実現するこ
とができる。
【0096】さらに、既に第1及び第2の実施形態に関
連して説明してきたように本発明のマグネット方式クラ
ンプ機構は信頼性が高いので、それを使用して構成され
るディスクドライブ装置300もまた、高い信頼性を有
する。
【0097】
【発明の効果】以上のように、本発明のマグネット方式
クランプ機構によれば、クランプ面から磁性板の表面ま
での高さ(ハブの高さ)が異なる2種類の記録媒体に対
して、所定のクランプ力を得ることができる。これよ
り、互換性のあるクランプ機構が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるマグネット方
式クランプ機構の構成を示す断面図である。
【図2】図1のマグネット方式クランプ機構に第1の記
録媒体をクランプしている状態を示す断面図である。
【図3】図1のマグネット方式クランプ機構から第1の
記録媒体を離脱させている状態を示す断面図である。
【図4】図1のマグネット方式クランプ機構に第2の記
録媒体をクランプしている状態を示す断面図である。
【図5】図2の状態で、マグネット方式クランプ機構の
第1/第2のマグネットとMOディスクの磁性板との間
のギャップと、その間に作用する吸着力との関係を示す
グラフである。
【図6】本発明の第2の実施形態におけるマグネット方
式クランプ機構の構成を示す断面図である。
【図7】図6のマグネット方式クランプ機構のスペーサ
と第1の記録媒体の磁性板とが接触している状態を示す
断面図である。
【図8】図6のマグネット方式クランプ機構に第1の記
録媒体をクランプしている状態を示す断面図である。
【図9】本発明によるディスクドライブ装置の構成を示
す断面図である。
【図10】国際規格に従ったMOディスクの構成を示す
断面図である。
【図11】従来のマグネット方式クランプ機構の構成を
示す断面図である。
【図12】図11のマグネット方式クランプ機構に図1
0のMOディスクをクランプしている状態を示す断面図
である。
【図13】図12の状態で、マグネット方式クランプ機
構のマグネットとMOディスクの磁性板との間のギャッ
プの大きさと、その間に作用する吸着力との関係を示す
グラフである。
【図14】薄型ディスクの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
100、200 マグネット方式クランプ機構 101、201 シャフト軸 102、202 ターンテーブル 103、203 ターンテーブル面 104、204 第1のマグネット 105、205 第1のヨーク 106、206 第2のマグネット 107、207 第2のヨーク 108、208 第2のヨークの外縁部 109、209 スペーサ 210 圧縮コイルバネ 300 ディスクドライブ装置 301 ディスク 302 カートリッジ 303 ディスクモータ 304 ターンテーブル 305 光ピックアップ 306 半導体レーザ 307 アクチュエータ 308 対物レンズ 309 光検出器 310 制御回路 311 駆動回路 312 信号回路 500 MOディスク 521 基板の中心孔 522、722 基板 523、723 磁性板 524、724 ハブ 525、725 磁性板の中心孔 526、726 クランプ面 600 マグネット方式クランプ機構 631 シャフト軸 632 ターンテーブル 633 ターンテーブル面 634 ヨーク 635 マグネット 700 薄型ディスク

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体が装着固定されるためのターン
    テーブルと、 該ターンテーブルの所定の位置に固定された第1のマグ
    ネットと、 第1の位置と第2の位置との間で移動可能なように配置
    された第2のマグネットと、を備えるマグネット方式ク
    ランプ機構であって、 該記録媒体は、少なくとも、第1の突出量を有するハブ
    を備える第1の記録媒体と、該第1の突出量よりも小さ
    い第2の突出量を有するハブを備える第2の記録媒体
    と、であって、 該第1のマグネットは、該第1の記録媒体が該ターンテ
    ーブルに置かれている第1の状態において、該第1の記
    録媒体に対して第1のギャップを介して第1の吸着力を
    発生する位置に固定されており、該第1の状態では該第
    2のマグネットは該第1の記録媒体に吸着してクランプ
    力を発生せず、これによって、該第1の状態では該第1
    のマグネットが該第1の記録媒体に対するクランプ力の
    主成分を発生し、 該第2の記録媒体が該ターンテーブルに置かれている第
    2の状態では、該第2のマグネットは該第2の記録媒体
    に対して第2のギャップを介して第2の吸着力を発生
    し、該第1のマグネットは該第2の記録媒体に対して第
    3のギャップを介して該第2の吸着力よりも小さい第3
    の吸着力を発生し、これによって、該第2のマグネット
    が該第2の記録媒体に対するクランプ力の主成分を発生
    する、マグネット方式クランプ機構。
  2. 【請求項2】 前記第1の記録媒体は、前記第1のマグ
    ネットが発生する前記第1の吸着力に実質的に等しい第
    1のクランプ力によって、前記ターンテーブルに吸着固
    定される、請求項1に記載のマグネット方式クランプ機
    構。
  3. 【請求項3】 前記第2の記録媒体は、前記第1のマグ
    ネットが発生する前記第3の吸着力と前記第2のマグネ
    ットが発生する前記第2の吸着力との和に実質的に等し
    い第2のクランプ力によって、前記ターンテーブルに吸
    着固定される、請求項1に記載のマグネット方式クラン
    プ機構。
  4. 【請求項4】 前記第2のマグネットは、前記第2の記
    録媒体が前記ターンテーブルに装着固定される際に、該
    第2の記録媒体に対して発生する吸着力によって前記第
    2の位置から前記第1の位置に向けて移動する、請求項
    1に記載のマグネット方式クランプ機構。
  5. 【請求項5】 前記第1の位置が前記第2の位置に比べ
    て装着固定されるべき前記記録媒体の表面に近い、請求
    項1に記載のマグネット方式クランプ機構。
  6. 【請求項6】 前記第2のマグネットを前記第1の位置
    に付勢する弾性部材をさらに備える、請求項1に記載の
    マグネット方式クランプ機構。
  7. 【請求項7】 前記弾性部材は、前記第2のマグネット
    が前記第1の位置にあるときには、前記第1のマグネッ
    トと前記第1の記録媒体との間に発生する吸着力よりも
    小さい付勢力を発生する、請求項6に記載のマグネット
    方式クランプ機構。
  8. 【請求項8】 前記第1の記録媒体は、前記第1のマグ
    ネットが発生する前記第1の吸着力と前記弾性部材が発
    生する前記付勢力との差に実質的に等しい第3のクラン
    プ力によって、前記ターンテーブルに吸着固定される、
    請求項6に記載のマグネット方式クランプ機構。
  9. 【請求項9】 前記第2のマグネットの上面に設けられ
    た非磁性のスペーサをさらに備える、請求項1に記載の
    マグネット方式クランプ機構。
  10. 【請求項10】 前記スペーサが衝撃を吸収する部材で
    ある、請求項9に記載のマグネット方式クランプ機構。
  11. 【請求項11】 前記スペーサの厚さは、前記第2の状
    態における前記第2の記録媒体の前記ハブと前記第2の
    マグネットの前記上面との間のギャップよりも小さい、
    請求項9に記載のマグネット方式クランプ機構。
  12. 【請求項12】 第1のヨークと第2のヨークとをさら
    に備え、前記第1のマグネットは該第1のヨークに固定
    されて、前記第2のマグネットは該第2のヨークに固定
    されている、請求項1に記載のマグネット方式クランプ
    機構。
  13. 【請求項13】 前記第1のヨーク及び前記第2のヨー
    クは、前記第1のマグネット及び前記第2のマグネット
    がお互いに吸引しないように該第1のマグネット及び該
    記第2のマグネットの間に磁気遮蔽を提供する形状を有
    している、請求項12に記載のマグネット方式クランプ
    機構。
  14. 【請求項14】 前記ターンテーブルが非磁性材料から
    なるシャフト軸を備えており、前記第2のヨークは貫通
    孔を有していて、該貫通孔に該シャフト軸が挿入されて
    該第2のマグネットは該シャフト軸に案内されて移動す
    る、請求項12に記載のマグネット方式クランプ機構。
  15. 【請求項15】 前記第2のヨークの外縁部は、前記第
    1の位置で前記第1のヨークに当接するように形成され
    ている、請求項12に記載のマグネット方式クランプ機
    構。
  16. 【請求項16】 前記弾性部材は圧縮コイルバネであ
    る、請求項6に記載のマグネット方式クランプ機構。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載のマグネット方式クラ
    ンプ機構と、 前記記録媒体に記録されている情報を読み出すために、
    該記録媒体に光ビームを照射し、該記録媒体からの反射
    光ビームを受け取り検出する光学系と、 該光学系による検出結果に基づいて該記録媒体に記録さ
    れている情報を示す信号を生成する回路系と、を備え
    る、ディスクドライブ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8566854B2 (en) 2009-05-08 2013-10-22 Lg Innotek Co., Ltd. Apparatus for rotating disk with improved anti-slip torque
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