JPH08285036A - 自動変速機のトルクコンバータ - Google Patents
自動変速機のトルクコンバータInfo
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- JPH08285036A JPH08285036A JP8393495A JP8393495A JPH08285036A JP H08285036 A JPH08285036 A JP H08285036A JP 8393495 A JP8393495 A JP 8393495A JP 8393495 A JP8393495 A JP 8393495A JP H08285036 A JPH08285036 A JP H08285036A
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- oil
- sleeve
- peripheral portion
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Abstract
(57)【要約】
【目的】トルクコンバータスリーブとステータシャフト
に形成した環状の隙間を油路に用いる場合の油路抵抗を
軽減すると共に、組付け作業性を向上させる。 【構成】作動油を、ステータシャフト８の外周部に、ポ
ンプインペラ７と結合しインナーギア３を回転駆動する
トルクコンバータシャフト５を遊嵌することで形成され
る環状油路Ａでトルクコンバータ６に供給し、また、組
付けはシャフト５の内周部の軸方向の一部に突設し円周
の４か所に設けた突起部Ｅを案内にして行う。
に形成した環状の隙間を油路に用いる場合の油路抵抗を
軽減すると共に、組付け作業性を向上させる。 【構成】作動油を、ステータシャフト８の外周部に、ポ
ンプインペラ７と結合しインナーギア３を回転駆動する
トルクコンバータシャフト５を遊嵌することで形成され
る環状油路Ａでトルクコンバータ６に供給し、また、組
付けはシャフト５の内周部の軸方向の一部に突設し円周
の４か所に設けた突起部Ｅを案内にして行う。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機のトルクコ
ンバータ、特にステータシャフトに、トルクコンバータ
スリーブを遊嵌して形成された環状の隙間をトルクコン
バータの油路に用いる技術に関するものである。
ンバータ、特にステータシャフトに、トルクコンバータ
スリーブを遊嵌して形成された環状の隙間をトルクコン
バータの油路に用いる技術に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】自動変速機のトルクコンバータは通常、
特開昭６３−２４６５３８号公報に記載の図１に示すよ
うに、ポンプハウジング１およびポンプカバー２間に画
成された空間内にポンプ要素であるインナーギア３とア
ウターギア４とを収納し、このポンプ要素を回転駆動す
るようトルクコンバータ６のポンプインペラ７にトルク
コンバータスリーブ５が結合している。そして、このポ
ンプ要素が前記空間内で回転駆動されることにより、ポ
ンプ動作を行ってトルクコンバータへの作動油の供給
や、自動変速機の潤滑部への潤滑油の供給を行ってい
る。
特開昭６３−２４６５３８号公報に記載の図１に示すよ
うに、ポンプハウジング１およびポンプカバー２間に画
成された空間内にポンプ要素であるインナーギア３とア
ウターギア４とを収納し、このポンプ要素を回転駆動す
るようトルクコンバータ６のポンプインペラ７にトルク
コンバータスリーブ５が結合している。そして、このポ
ンプ要素が前記空間内で回転駆動されることにより、ポ
ンプ動作を行ってトルクコンバータへの作動油の供給
や、自動変速機の潤滑部への潤滑油の供給を行ってい
る。
【０００３】特に、トルクコンバータへ作動油を供給す
る場合、図１に示すように、ポンプハウジング１を貫通
しポンプカバー２に圧入嵌合してオイルポンプをケース
内に固定すると共にトルクコンバータ６の構成要素であ
るステータ９がワンウェイクラッチ１０を介して結合さ
れるステータシャフト８の外周部に、ポンプ要素を回転
駆動するトルクコンバータスリーブ５を遊嵌して形成さ
れた環状の隙間Ａを油路として利用することが行われて
いる。
る場合、図１に示すように、ポンプハウジング１を貫通
しポンプカバー２に圧入嵌合してオイルポンプをケース
内に固定すると共にトルクコンバータ６の構成要素であ
るステータ９がワンウェイクラッチ１０を介して結合さ
れるステータシャフト８の外周部に、ポンプ要素を回転
駆動するトルクコンバータスリーブ５を遊嵌して形成さ
れた環状の隙間Ａを油路として利用することが行われて
いる。
【０００４】また、トルクコンバータスリーブ５の外周
部には、ポンプハウジング１とトルクコンバータスリー
ブ５間を密閉するオイルシール１１が設けられている。
部には、ポンプハウジング１とトルクコンバータスリー
ブ５間を密閉するオイルシール１１が設けられている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】トルクコンバータへの
作動油は、その機能上、高圧且つ流量の多いことが求め
られるために、トルクコンバータスリーブ５とステータ
シャフト８間のクリアランス（隙間Ａ）を可能な限り大
きく取る必要がある。
作動油は、その機能上、高圧且つ流量の多いことが求め
られるために、トルクコンバータスリーブ５とステータ
シャフト８間のクリアランス（隙間Ａ）を可能な限り大
きく取る必要がある。
【０００６】しかし、トルクコンバータスリーブ５とス
テータシャフト８間のクリアランスを大きく取ると、ト
ルクコンバータスリーブ５とステータシャフト８間に形
成する環状の隙間部分が大きな遊びになるために、ステ
ータシャフト８の外周部にトルクコンバータスリーブ５
を遊嵌する組付け時に、トルクコンバータスリーブ５の
内周部とステータシャフト８の外周部間もしくは、ポン
プハウジング１の内周部とトルクコンバータスリーブ５
の外周部で干渉しあって組付け作業に手間取ってしまう
と共に、干渉によりオイルシール１１を損傷させてしま
うという問題があった。
テータシャフト８間のクリアランスを大きく取ると、ト
ルクコンバータスリーブ５とステータシャフト８間に形
成する環状の隙間部分が大きな遊びになるために、ステ
ータシャフト８の外周部にトルクコンバータスリーブ５
を遊嵌する組付け時に、トルクコンバータスリーブ５の
内周部とステータシャフト８の外周部間もしくは、ポン
プハウジング１の内周部とトルクコンバータスリーブ５
の外周部で干渉しあって組付け作業に手間取ってしまう
と共に、干渉によりオイルシール１１を損傷させてしま
うという問題があった。
【０００７】そこで、トルクコンバータスリーブ５の内
周部に案内部を設けて組付け作業性を向上させようとす
る場合、前記環状の隙間で形成される油路においては、
ポンプからの作動油が該案内部で油路抵抗を受けるため
に、逆に、トルクコンバータへ高圧且つ流量の多い作動
油を供給するという、本来の役目を果たさなくなる問題
も生じる。
周部に案内部を設けて組付け作業性を向上させようとす
る場合、前記環状の隙間で形成される油路においては、
ポンプからの作動油が該案内部で油路抵抗を受けるため
に、逆に、トルクコンバータへ高圧且つ流量の多い作動
油を供給するという、本来の役目を果たさなくなる問題
も生じる。
【０００８】本発明は、以上のような問題に鑑みなされ
たもので、トルクコンバータスリーブとステータシャフ
ト間に形成した環状の隙間を油路に利用する場合の油路
抵抗を軽減すると共に、組付け作業性を向上させること
を目的とする。
たもので、トルクコンバータスリーブとステータシャフ
ト間に形成した環状の隙間を油路に利用する場合の油路
抵抗を軽減すると共に、組付け作業性を向上させること
を目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】この目的において、本発
明である、請求項１に係る自動変速機のトルクコンバー
タは、トルクコンバータの構成要素であるステータがワ
ンウェイクラッチを介して結合されるステータシャフト
の外周部に、トルクコンバータの入力要素であるポンプ
インペラに結合するトルクコンバータスリーブを遊嵌す
ることにより形成される環状の隙間を、作動油をトルク
コンバータへ供給する油路に用い、トルクコンバータス
リーブの外周部にオイルシールを設けたトルクコンバー
タにおいて、前記トルクコンバータスリーブの内周の一
部に突設した突起部を設けたことを特徴とするものであ
る。
明である、請求項１に係る自動変速機のトルクコンバー
タは、トルクコンバータの構成要素であるステータがワ
ンウェイクラッチを介して結合されるステータシャフト
の外周部に、トルクコンバータの入力要素であるポンプ
インペラに結合するトルクコンバータスリーブを遊嵌す
ることにより形成される環状の隙間を、作動油をトルク
コンバータへ供給する油路に用い、トルクコンバータス
リーブの外周部にオイルシールを設けたトルクコンバー
タにおいて、前記トルクコンバータスリーブの内周の一
部に突設した突起部を設けたことを特徴とするものであ
る。
【００１０】また、請求項２に係る自動変速機のトルク
コンバータにおいて、前記突起部は、前記トルクコンバ
ータスリーブの内周部の円周の複数箇所に分布して設け
たことを特徴とするものである。
コンバータにおいて、前記突起部は、前記トルクコンバ
ータスリーブの内周部の円周の複数箇所に分布して設け
たことを特徴とするものである。
【００１１】また、請求項３に係る自動変速機のトルク
コンバータにおいて、前記突起部は、トルクコンバータ
スリーブの軸線方向全体に渡って形成することを特徴と
するものである。
コンバータにおいて、前記突起部は、トルクコンバータ
スリーブの軸線方向全体に渡って形成することを特徴と
するものである。
【００１２】
【作用】上述したことから、本発明の内、請求項１に係
る自動変速機のトルクコンバータは、該トルクコンバー
タの構成要素であるステータがワンウェイクラッチを介
して結合されるステータシャフトの外周部に、トルクコ
ンバータの入力要素であるポンプインペラに結合するト
ルクコンバータスリーブを遊嵌することで形成される環
状の隙間を油路としてトルクコンバータに作動油を供給
し、また、前記ステータシャフトへの組付けは、前記ト
ルクコンバータスリーブの内周の一部に突設した突起部
を案内にして行う。
る自動変速機のトルクコンバータは、該トルクコンバー
タの構成要素であるステータがワンウェイクラッチを介
して結合されるステータシャフトの外周部に、トルクコ
ンバータの入力要素であるポンプインペラに結合するト
ルクコンバータスリーブを遊嵌することで形成される環
状の隙間を油路としてトルクコンバータに作動油を供給
し、また、前記ステータシャフトへの組付けは、前記ト
ルクコンバータスリーブの内周の一部に突設した突起部
を案内にして行う。
【００１３】また、請求項２に係る自動変速機のトルク
コンバータにおいて、前記突起部を、前記トルクコンバ
ータスリーブの内周部の円周の複数箇所に分布して設け
たことにより、前記ステータシャフトへの組付けは、前
記複数の突起部を案内にして行う。
コンバータにおいて、前記突起部を、前記トルクコンバ
ータスリーブの内周部の円周の複数箇所に分布して設け
たことにより、前記ステータシャフトへの組付けは、前
記複数の突起部を案内にして行う。
【００１４】また、請求項３に係る自動変速機のトルク
コンバータにおいて、前記突起部は、トルクコンバータ
スリーブの軸線方向全体に渡って形成することにより、
前記環状の隙間による油路に、前記突起部で仕切られた
軸方向の油路が構成される。また、前記ステータシャフ
トへの組付けは、軸線方向全体に渡って形成した突起部
を案内にして行う。
コンバータにおいて、前記突起部は、トルクコンバータ
スリーブの軸線方向全体に渡って形成することにより、
前記環状の隙間による油路に、前記突起部で仕切られた
軸方向の油路が構成される。また、前記ステータシャフ
トへの組付けは、軸線方向全体に渡って形成した突起部
を案内にして行う。
【００１５】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき詳細
に説明する。図２は本発明である自動変速機のトルクコ
ンバータの第一実施例を示した図で、１はポンプハウジ
ング、２はポンプハウジング１と合わせ面で合体するポ
ンプカバーである。ポンプハウジング１に設けたポンプ
嵌合窪み１ｐにポンプ要素であるインナーギア３とアウ
ターギア４とを、インナーギア３がアウターギア４に外
接噛合するように収納し、クレセント１Ｃが、隙間を埋
めるようしている。
に説明する。図２は本発明である自動変速機のトルクコ
ンバータの第一実施例を示した図で、１はポンプハウジ
ング、２はポンプハウジング１と合わせ面で合体するポ
ンプカバーである。ポンプハウジング１に設けたポンプ
嵌合窪み１ｐにポンプ要素であるインナーギア３とアウ
ターギア４とを、インナーギア３がアウターギア４に外
接噛合するように収納し、クレセント１Ｃが、隙間を埋
めるようしている。
【００１６】５は、一方ではインナーギア３に、他方で
はトルクコンバータ６の入力要素であるポンプインペラ
７にそれぞれ結合するトルクコンバータスリーブ（オイ
ルポンプ駆動軸）で、内周部に突起部Ｅを設ける。８は
ポンプハウジング１を貫通しポンプカバー２の内周部に
圧入嵌合したステータシャフト（固定軸）で、トルクコ
ンバータ６の構成要素であるステータ９に結合するワン
ウェイクラッチ１０とスプライン嵌合している。また、
１１はポンプハウジング１とトルクコンバータスリーブ
５間を密閉するオイルシールである。
はトルクコンバータ６の入力要素であるポンプインペラ
７にそれぞれ結合するトルクコンバータスリーブ（オイ
ルポンプ駆動軸）で、内周部に突起部Ｅを設ける。８は
ポンプハウジング１を貫通しポンプカバー２の内周部に
圧入嵌合したステータシャフト（固定軸）で、トルクコ
ンバータ６の構成要素であるステータ９に結合するワン
ウェイクラッチ１０とスプライン嵌合している。また、
１１はポンプハウジング１とトルクコンバータスリーブ
５間を密閉するオイルシールである。
【００１７】図３はトルクコンバータスリーブ５を示す
図で、突起部Ｅは、軸線方向では（ａ）で示すように内
周部の一部にオイルの流通を極力妨げないよう突設し、
断面方向では（ｂ）に示す（ａ）のＸ−Ｘ断面のように
トルクコンバータスリーブ５の内周部に４か所に分けて
設けられている。このとき、突起部Ｅは無論、少なくと
も一か所に設ければよいが、特に、４か所に分けて設け
た場合、安定してトルクコンバータスリーブ５の組付け
を行えるようになる。また、例えば、３か所に分けて設
けた場合は、トルクコンバータスリーブ５の加工が４か
所に比べて容易になり、組付け時の安定性も良い。
図で、突起部Ｅは、軸線方向では（ａ）で示すように内
周部の一部にオイルの流通を極力妨げないよう突設し、
断面方向では（ｂ）に示す（ａ）のＸ−Ｘ断面のように
トルクコンバータスリーブ５の内周部に４か所に分けて
設けられている。このとき、突起部Ｅは無論、少なくと
も一か所に設ければよいが、特に、４か所に分けて設け
た場合、安定してトルクコンバータスリーブ５の組付け
を行えるようになる。また、例えば、３か所に分けて設
けた場合は、トルクコンバータスリーブ５の加工が４か
所に比べて容易になり、組付け時の安定性も良い。
【００１８】ここで、オイルポンプの作用について図２
を基に説明しておく。トルクコンバータ６のポンプイン
ペラ７に鋲着し、常時エンジン駆動するトルクコンバー
タスリーブ５がインナーギア３と内接噛合するアウター
ギア４を連れ回すことで、オイルをポンプ嵌合窪み１ｐ
に吸入し、インナーギア３とアウターギア４（クレセン
ト１Ｃ）の噛合部に形成されるポンプ室で高圧に調圧し
た後、作動油や潤滑油として各部に吐出する。
を基に説明しておく。トルクコンバータ６のポンプイン
ペラ７に鋲着し、常時エンジン駆動するトルクコンバー
タスリーブ５がインナーギア３と内接噛合するアウター
ギア４を連れ回すことで、オイルをポンプ嵌合窪み１ｐ
に吸入し、インナーギア３とアウターギア４（クレセン
ト１Ｃ）の噛合部に形成されるポンプ室で高圧に調圧し
た後、作動油や潤滑油として各部に吐出する。
【００１９】オイルポンプによって吐出されたオイルの
一部は、ステータシャフト８にトルクコンバータスリー
ブ５を遊嵌することで、トルクコンバータスリーブ５の
内周部とステータシャフト８の外周部間に形成された環
状の隙間である油路Ａを経て、トルクコンバータ６に作
動油を供給する。このとき、図３（ｂ）からも明らかな
ように、突起部Ｅ以外の内周部を油路として、作動油を
トルクコンバータ６に供給することができる。
一部は、ステータシャフト８にトルクコンバータスリー
ブ５を遊嵌することで、トルクコンバータスリーブ５の
内周部とステータシャフト８の外周部間に形成された環
状の隙間である油路Ａを経て、トルクコンバータ６に作
動油を供給する。このとき、図３（ｂ）からも明らかな
ように、突起部Ｅ以外の内周部を油路として、作動油を
トルクコンバータ６に供給することができる。
【００２０】つまり、油路Ａを流通する作動油を高圧且
つ大流量にするために、寸法上、可能な限りトルクコン
バータスリーブ５の内周部とステータシャフト８の外周
部とのクリアランスを大きく取ってトルクコンバータス
リーブ５を組付ける場合に起こる、ポンプハウジング１
のオイルシール１１または、ステータシャフト８の外周
部とのガタによる干渉を軽減し、それに起因する組付け
作業性の悪化とオイルシール１１の損傷を防止する。
つ大流量にするために、寸法上、可能な限りトルクコン
バータスリーブ５の内周部とステータシャフト８の外周
部とのクリアランスを大きく取ってトルクコンバータス
リーブ５を組付ける場合に起こる、ポンプハウジング１
のオイルシール１１または、ステータシャフト８の外周
部とのガタによる干渉を軽減し、それに起因する組付け
作業性の悪化とオイルシール１１の損傷を防止する。
【００２１】さらに、図３（ｂ）から、突起部Ｅは内周
部の円周方向に沿って形成されているので、作動油の圧
力損失は突起部Ｅでのみ発生し、図２に示す油路Ａで作
動油に生じる油路抵抗を最小限に抑える。
部の円周方向に沿って形成されているので、作動油の圧
力損失は突起部Ｅでのみ発生し、図２に示す油路Ａで作
動油に生じる油路抵抗を最小限に抑える。
【００２２】図４は本発明である自動変速機のトルクコ
ンバータの第二実施例を示した図であり、第一実施例で
用いた符号と同一のものは説明を省略する。オイルポン
プの構成及び作用は第一実施例と同様であるが、１２
は、一方ではインナーギア３に、他方ではポンプインペ
ラ７にそれぞれ結合する別種類のトルクコンバータスリ
ーブで、内周部に突起部Ｆを設けてある。
ンバータの第二実施例を示した図であり、第一実施例で
用いた符号と同一のものは説明を省略する。オイルポン
プの構成及び作用は第一実施例と同様であるが、１２
は、一方ではインナーギア３に、他方ではポンプインペ
ラ７にそれぞれ結合する別種類のトルクコンバータスリ
ーブで、内周部に突起部Ｆを設けてある。
【００２３】図５はトルクコンバータスリーブ１２を示
す図で、突起部Ｆは、軸線方向では（ａ）で示すように
オイルの流通を極力妨げないよう内周部の全体に渡って
突設し、断面方向では（ｂ）で示す（ａ）のＹ−Ｙ断面
のように、トルクコンバータスリーブ１２の内周部に４
か所に分けて設けられている。このとき、突起部Ｆは無
論、少なくとも一か所に設ければよいが、特に、４か所
に分けて設けた場合、安定してトルクコンバータスリー
ブ１２の組付けを行えるようになる。また、例えば、３
か所に分けて設けた場合は、トルクコンバータスリーブ
１２の加工が４か所に比べて容易になり、組付け時の安
定性も良い。
す図で、突起部Ｆは、軸線方向では（ａ）で示すように
オイルの流通を極力妨げないよう内周部の全体に渡って
突設し、断面方向では（ｂ）で示す（ａ）のＹ−Ｙ断面
のように、トルクコンバータスリーブ１２の内周部に４
か所に分けて設けられている。このとき、突起部Ｆは無
論、少なくとも一か所に設ければよいが、特に、４か所
に分けて設けた場合、安定してトルクコンバータスリー
ブ１２の組付けを行えるようになる。また、例えば、３
か所に分けて設けた場合は、トルクコンバータスリーブ
１２の加工が４か所に比べて容易になり、組付け時の安
定性も良い。
【００２４】このトルクコンバータスリーブ１２を組付
けることにより、トルクコンバータスリーブ１２とステ
ータシャフト８間の油路Ａに突起部Ｆで仕切られた複数
の油路を構成する。このとき、オイルポンプによって吐
出されたオイルの一部は、図５（ｂ）からも明らかなよ
うに、突起部Ｆ以外の内周部を油路として作動油をトル
クコンバータ６に供給することができる。
けることにより、トルクコンバータスリーブ１２とステ
ータシャフト８間の油路Ａに突起部Ｆで仕切られた複数
の油路を構成する。このとき、オイルポンプによって吐
出されたオイルの一部は、図５（ｂ）からも明らかなよ
うに、突起部Ｆ以外の内周部を油路として作動油をトル
クコンバータ６に供給することができる。
【００２５】つまり、油路Ａを流通する作動油を高圧且
つ大流量にするために、寸法上、可能な限りトルクコン
バータスリーブ１２の内周部とステータシャフト８の外
周部とのクリアランスを大きく取って、トルクコンバー
タスリーブ１２を組付ける場合に起こる、ポンプハウジ
ング１のオイルシール１１または、ステータシャフト８
の外周部とのガタによる干渉を軽減し、それに起因する
組付け作業性の悪化およびオイルシール１１の損傷を防
止する。
つ大流量にするために、寸法上、可能な限りトルクコン
バータスリーブ１２の内周部とステータシャフト８の外
周部とのクリアランスを大きく取って、トルクコンバー
タスリーブ１２を組付ける場合に起こる、ポンプハウジ
ング１のオイルシール１１または、ステータシャフト８
の外周部とのガタによる干渉を軽減し、それに起因する
組付け作業性の悪化およびオイルシール１１の損傷を防
止する。
【００２６】さらに、図５（ｂ）から、作動油の圧力損
失は突起部Ｆでのみ発生し、図４に示す油路Ａで作動油
に生じる油路抵抗を抑えると共に、図５（ａ）に示すよ
うに、突起部Ｆは油路Ａで軸線方向に沿った複数の油路
を構成するため、さらに、作動油の油路抵抗を軽減する
ことになる。
失は突起部Ｆでのみ発生し、図４に示す油路Ａで作動油
に生じる油路抵抗を抑えると共に、図５（ａ）に示すよ
うに、突起部Ｆは油路Ａで軸線方向に沿った複数の油路
を構成するため、さらに、作動油の油路抵抗を軽減する
ことになる。
【００２７】また、本実施例ではトルクコンバータとオ
イルポンプとを隣接させ、トルクコンバータスリーブを
オイルポンプ駆動軸として用いたトルクコンバータで説
明したが、例えば、トルクコンバータとオイルポンプと
の間に変速機構を配置し、トルクコンバータスリーブと
は別体のオイルポンプ駆動軸によりオイルポンプを駆動
する自動変速機のトルクコンバータにも適用することが
可能である。
イルポンプとを隣接させ、トルクコンバータスリーブを
オイルポンプ駆動軸として用いたトルクコンバータで説
明したが、例えば、トルクコンバータとオイルポンプと
の間に変速機構を配置し、トルクコンバータスリーブと
は別体のオイルポンプ駆動軸によりオイルポンプを駆動
する自動変速機のトルクコンバータにも適用することが
可能である。
【００２８】
【発明の効果】上述したように、本発明の内、請求項１
に係る自動変速機のトルクコンバータは、トルクコンバ
ータスリーブの内周の一部に突設した突起部を設けたか
ら、ステータシャフトにトルクコンバータスリーブを遊
嵌して形成される環状の隙間の油路でトルクコンバータ
に作動油を供給する場合、高圧且つ流量を多くするよう
にクリアランスを可能な限り大きく確保しつつ、その場
合も、油路内での油路抵抗は突起部のみに軽減でき、さ
らに、組付け作業性も向上させることができると共に、
オイルシールの損傷を防止することができる。
に係る自動変速機のトルクコンバータは、トルクコンバ
ータスリーブの内周の一部に突設した突起部を設けたか
ら、ステータシャフトにトルクコンバータスリーブを遊
嵌して形成される環状の隙間の油路でトルクコンバータ
に作動油を供給する場合、高圧且つ流量を多くするよう
にクリアランスを可能な限り大きく確保しつつ、その場
合も、油路内での油路抵抗は突起部のみに軽減でき、さ
らに、組付け作業性も向上させることができると共に、
オイルシールの損傷を防止することができる。
【００２９】また、請求項２に係る自動変速機のトルク
コンバータは、前記突起部をトルクコンバータスリーブ
の内周部の円周の複数箇所に分布して設けたから、高圧
且つ流量を多くするようにクリアランスを可能な限り大
きく確保しつつ、その場合、前記突起部により、さらに
組付け時のガタを軽減し、組付け作業性を向上させるこ
とができると共に、オイルシールの損傷を防止すること
ができる。
コンバータは、前記突起部をトルクコンバータスリーブ
の内周部の円周の複数箇所に分布して設けたから、高圧
且つ流量を多くするようにクリアランスを可能な限り大
きく確保しつつ、その場合、前記突起部により、さらに
組付け時のガタを軽減し、組付け作業性を向上させるこ
とができると共に、オイルシールの損傷を防止すること
ができる。
【００３０】また、請求項３に係る自動変速機のトルク
コンバータは、前記突起部をトルクコンバータスリーブ
の軸線方向全体に渡って形成したことから、前記油路に
軸線方向に沿った複数の油路が構成されて、突起部以外
で発生する油路内での抵抗を軽減させることができる。
コンバータは、前記突起部をトルクコンバータスリーブ
の軸線方向全体に渡って形成したことから、前記油路に
軸線方向に沿った複数の油路が構成されて、突起部以外
で発生する油路内での抵抗を軽減させることができる。
【図１】従来技術おける自動変速機のトルクコンバータ
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図２】本発明による自動変速機のトルクコンバータの
第一実施例を示す構成図である。
第一実施例を示す構成図である。
【図３】（ａ）は同例におけるトルクコンバータスリー
ブを示す図である。（ｂ）は（ａ）のＸ−Ｘ断面図であ
る。
ブを示す図である。（ｂ）は（ａ）のＸ−Ｘ断面図であ
る。
【図４】本発明による自動変速機のトルクコンバータの
第二実施例を示す構成図である。
第二実施例を示す構成図である。
【図５】（ａ）は同例における別のトルクコンバータス
リーブを示す図である。（ｂ）は（ａ）のＹ−Ｙ断面図
である。
リーブを示す図である。（ｂ）は（ａ）のＹ−Ｙ断面図
である。
１ ポンプハウジング ２ ポンプカバー １Ｃ クレセント １ｐ ポンプ嵌合窪み ３ インナーギア ４ アウターギア ５ トルクコンバータスリーブ（オイルポンプ駆動軸） ６ トルクコンバータ ７ ポンプインペラ ８ ステータシャフト（固定軸） ９ ステータ １０ ワンウェイクラッチ １１ オイルシール １２ トルクコンバータスリーブ（オイルポンプ駆動
軸） Ａ 油路 Ｅ，Ｆ 突起部
軸） Ａ 油路 Ｅ，Ｆ 突起部
Claims (3)
- 【請求項１】 トルクコンバータの構成要素であるステ
ータがワンウェイクラッチを介して結合されるステータ
シャフトの外周部に、トルクコンバータの入力要素であ
るポンプインペラに結合するトルクコンバータスリーブ
を遊嵌することにより形成される環状の隙間を、作動油
をトルクコンバータへ供給する油路に用い、トルクコン
バータスリーブの外周部にオイルシールを設けたトルク
コンバータにおいて、 前記トルクコンバータスリーブの内周の一部に突設した
突起部を設けたことを特徴とする自動変速機のトルクコ
ンバータ。 - 【請求項２】 請求項１において、前記突起部は、前記
トルクコンバータスリーブの内周部の円周の複数箇所に
分布して設けたことを特徴とする自動変速機のトルクコ
ンバータ。 - 【請求項３】 請求項１または２において、前記突起部
は、トルクコンバータスリーブの軸線方向全体に渡って
形成することを特徴とする自動変速機のトルクコンバー
タ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8393495A JPH08285036A (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 自動変速機のトルクコンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8393495A JPH08285036A (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 自動変速機のトルクコンバータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08285036A true JPH08285036A (ja) | 1996-11-01 |
Family
ID=13816432
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8393495A Pending JPH08285036A (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 自動変速機のトルクコンバータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08285036A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007116694A1 (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Aisin Aw Co., Ltd. | 自動変速機およびそれに用いられるインペラハブの製造方法 |
| CN101639117A (zh) * | 2008-08-02 | 2010-02-03 | 福特全球技术公司 | 具有带再循环回路的泵的车辆变速器 |
| KR101444943B1 (ko) * | 2006-04-07 | 2014-09-26 | 쟈트코 가부시키가이샤 | 내접 기어식 오일 펌프 |
| WO2021117573A1 (ja) * | 2019-12-14 | 2021-06-17 | ジヤトコ株式会社 | 油路構造 |
-
1995
- 1995-04-10 JP JP8393495A patent/JPH08285036A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007116694A1 (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Aisin Aw Co., Ltd. | 自動変速機およびそれに用いられるインペラハブの製造方法 |
| US7637100B2 (en) | 2006-03-30 | 2009-12-29 | Aisin Aw Co., Ltd | Automatic transmission and production method of impeller hub for automatic transmission |
| KR101444943B1 (ko) * | 2006-04-07 | 2014-09-26 | 쟈트코 가부시키가이샤 | 내접 기어식 오일 펌프 |
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| CN114829804A (zh) * | 2019-12-14 | 2022-07-29 | 加特可株式会社 | 油路结构 |
| CN114829804B (zh) * | 2019-12-14 | 2023-09-29 | 加特可株式会社 | 油路结构 |
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