JPH08285004A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH08285004A
JPH08285004A JP8434495A JP8434495A JPH08285004A JP H08285004 A JPH08285004 A JP H08285004A JP 8434495 A JP8434495 A JP 8434495A JP 8434495 A JP8434495 A JP 8434495A JP H08285004 A JPH08285004 A JP H08285004A
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JP
Japan
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elastic body
bracket
vibration
liquid chamber
inner cylinder
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JP8434495A
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Inventor
Hiroshi Kojima
宏 小島
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カバー材と弾性体との間を接着剤を用いずに
接合した防振装置を得る。 【構成】 合成樹脂製のブラケット12の内側に内筒金
具14が配置され、内筒金具14とブラケット12との
間に、弾性体16が配設される。弾性体16の外周側寄
りの部分に、一対のリング材及び一対の連結材32Bか
ら構成される補強円筒が埋設される。オリフィス36が
主液室34とダイヤフラム26を隔壁とする副液室38
との間を連通し、ダイヤフラム26が内筒金具14側に
連結される。弾性体16に樹脂流れ込み防止カバー30
が嵌装される際に、補強円筒により弾性体16が補強さ
れて、樹脂流れ込み防止カバー30が弾性体16に確実
に接合された状態で配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車、一般産
業用機械等に適用され振動発生部からの振動を吸収する
防振装置に関し、特に外筒及びブラケットを一体的な樹
脂成形品とした防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両の振動発生部となるエンジ
ンと振動受部となる車体との間には、エンジンマウント
としての防振装置が配設されていて、エンジンが発生す
る振動をこの防振装置が吸収し、車体側に伝達されるの
を阻止するような構造となっている。
【0003】この種の防振装置として、液体封入式等の
ブッシュ形の防振装置が知られている。このようなブッ
シュ形の防振装置の製造に際しては、内筒の外周に筒状
のゴム材による弾性体を加硫接着し、さらにこれを外筒
内に挿入すると共に、外筒と弾性体との間に設けられた
受圧液室及び副液室に液体を注入し、この後、外筒から
の抜け止め及びシールのために、外筒の端部を絞り加工
するようになっている。そして、内筒を取り付けた後の
外筒を、ブラケットに圧入して自動車の車体に取り付け
ている。
【0004】しかし、部品点数の削減、組立工数の低減
によるコストダウン及び、軽量化等の要請が近年強くな
り、部品の樹脂化が検討されるようになるのに伴って、
内筒を有した弾性体の外周側に樹脂を射出成形して、弾
性体の周囲に外筒一体形のブラケットを配置した構造
が、考えられるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような防
振装置は、弾性体を金型内に入れ樹脂を弾性体の外周側
に成形して、弾性体の外周を樹脂で覆う構造となる。こ
のため、製造に際して、受圧液室等の液室が形成される
ことになる弾性体の外周側に金属製のカバー材を設置
し、液室をカバー材で封止した状態として、弾性体を金
型内に入れて樹脂を成形することが考えられる。但し、
単にカバー材を弾性体の外周側に設置しただけでは、カ
バー材と弾性体との間の接着が不十分となるので、振動
が伝達された際に、カバー材と接する部分の弾性体が必
要以上に変形して、耐久性が低下したり、或いは、カバ
ー材と弾性体との間から液室内の液体が漏れ出す虞こと
が考えられる。
【0006】この為、弾性体の加硫後に接着剤でカバー
材を弾性体に接着してカバー材を固定することもできる
が、この場合、接着剤を塗布する工程が必要となり、防
振装置の製造コストが上昇する欠点を有していた。ま
た、弾性体とカバー材とを接着剤で接着する場合、圧着
力、ヒートエージング等の条件が接着力に大きく影響す
るので、接着の信頼性を確保する為に加工条件を厳密に
管理する必要が生じ、防振装置の製造コストをより一層
上昇する虞を有していた。
【0007】一方、前述の受圧液室と副液室とが通路と
なるオリフィスで繋がって、これら受圧液室、副液室及
びオリフィスで振動を減衰させるが、この副液室の隔壁
を構成するダイヤフラムが内筒側に繋がっておらずに内
筒との間に空間を有する為、内筒の変位に伴って積極的
にダイヤフラムが変形することがなく、振動の減衰が十
分でなかった。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、防振効果を向
上すると共に、カバー材と弾性体との間を接着剤を用い
ずに確実に接合した防振装置を提供することが目的であ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る防振装置
は、振動発生部及び振動受け部の一方に直接連結され且
つ樹脂で一体的に成形されるブラケットと、振動発生部
及び振動受け部の他方に連結され且つ前記ブラケットの
内側に配置される内筒と、前記ブラケットと前記内筒と
の間を繋ぐように前記ブラケットと前記内筒との間に配
設される弾性体と、内壁の少なくとも一部が前記弾性体
により形成され且つ液体が封入される受圧液室と、前記
内筒の径方向に沿った方向で前記内筒を挟んで前記受圧
液室と対向して配置され且つ隔壁の少なくとも一部が前
記内筒側に連結されると共に通路を介して前記受圧液室
と連通される副液室と、前記弾性体に加硫接着された状
態で前記ブラケットと前記内筒との間に配置される補強
部材と、前記ブラケットと前記弾性体との間の接合面に
介在されて配置されるカバー材と、を含むことを特徴と
する。
【0010】
【作用】請求項1に係る防振装置の作用を以下に説明す
る。
【0011】弾性体がブラケットと内筒との間を連結
し、振動発生部に内筒あるいはブラケットが連結されて
いる為、振動発生部側から振動が内筒あるいはブラケッ
トに伝達されると、弾性体が変形し、結果として弾性体
の変形により振動が減衰して、ブラケットあるいは内筒
に連結される振動受け部側に振動が伝達され難くなる。
【0012】さらに、弾性体の変形に伴って受圧液室が
拡縮し、これに合わせて通路を介して繋がる副液室が拡
縮するので、通路内を液体が流通して、通路内の液体に
圧力変化及び粘性抵抗等が生じる。この為、弾性体の変
形だけでなく液体の圧力変化及び粘性抵抗等により振動
が減衰されて、振動受け部側に振動がより一層伝達され
難くなる。
【0013】一方、本発明に係る防振装置の製造に際し
て、ブラケットが樹脂で一体的に成形されるので、防振
装置の軽量化が図れると共に、ブラケット及び外筒をプ
レス加工等で加工する必要がなくなって、部品点数の削
減、組立工数の低減によるコストダウンが図れることに
なった。
【0014】また、弾性体に加硫接着された状態の補強
部材が、ブラケットと内筒との間に配置され、ブラケッ
トと弾性体との間の接合面にカバー材が配置される。
【0015】この為、過大な振動が防振装置に入力され
ても、カバー材と接する部分の弾性体が補強部材により
補強されているので、カバー材から離れて必要以上に変
形して、耐久性が低下することがなくなる。そして、弾
性体とカバー材との間が補強部材により確実に接合され
ているので、弾性体とカバー材との間から液室内の液体
が漏れ出すことがなくなる。
【0016】従って、弾性体の外周面にカバー材を被せ
る際に、弾性体とカバー材とを接着剤を用いて接着する
必要もなくなり、防振装置のコストダウンが一層図れる
ことになる。
【0017】さらに、副液室が内筒を挟んで受圧液室と
対向して配設されると共に、この副液室の隔壁の一部が
内筒側に連結されているので、内筒とブラケットとの間
の相対的変位に伴って、受圧液室の拡縮と逆方向に副液
室が拡縮するように副液室の隔壁が変位する。
【0018】以上より、受圧液室の拡縮と逆方向に副液
室が拡縮するように、副液室の隔壁が変位するので、積
極的に副液室と受圧液室との間で液体が流通し、より一
層減衰作用が高められ、防振効果を向上することができ
る。
【0019】
【実施例】本発明の第1実施例に係る防振装置を図1か
ら図6に示し、これらの図に基づき本実施例を説明す
る。
【0020】図1及び図2に示すように、本実施例の防
振装置10は、合成樹脂により一体的に成形された外筒
一体型のブラケット12を備えており、振動受部として
の自動車等の車両の車体(図示せず)側に向かって、ブ
ラケット12の円環状に形成された本体部12Aから取
付部12Bが突出して形成されている。そして、この取
付部12Bに固定された埋込みナット13を用いて、こ
のブラケット12が車体にねじ止めらている。従って、
ブラケット12が車体に連結されることになる。
【0021】図1及び図2に示すように、このブラケッ
ト12の本体部12Aの内側には、円管状に形成された
内筒金具14がブラケット12の軸線と平行となるよう
に配置されており、内筒金具14に図示しないボルトが
ねじ込まれることにより、内筒金具14と振動発生部と
なるエンジン(図示せず)とが連結されることとなる。
【0022】また、これら内筒金具14とブラケット1
2の本体部12Aとの間には、内筒金具14とブラケッ
ト12との間を繋ぐように、ゴム製の弾性体16が配設
されており、内筒金具14を覆う形で内筒金具14の外
周面にこの弾性体16が加硫接着されている。
【0023】そして、弾性体16の外周側寄りの部分に
は、図3に示すような、一対のリング材32A及びこれ
らリング材32Aを繋ぐ一対の連結材32Bから構成さ
れる鋼製の補強部材である補強円筒32が埋設されてお
り、この補強円筒32が弾性体16の外周寄りの部分を
補強している。
【0024】図1及び図2に示すように、これら一対の
リング材32A間の位置となる弾性体16の軸方向中間
部であって、内筒金具14の下側には、凹部18が形成
されている。そして、内筒金具14の下側であって内筒
金具14の軸方向中間部には、内筒金具14の過大な変
位を防止する為のストッパ金具20が、この凹部18側
に突出するように配置されており、このストッパ金具2
0の周囲を弾性体16の一部が覆っている。この為、こ
のストッパ金具20の周囲を覆った弾性体16の一部が
凹部18側に突出することになる。また、同じく弾性体
16の軸方向中間部であって内筒金具14の上側には、
凹部18より小さい凹部24が形成されている。
【0025】一方、弾性体16の軸方向中間部の外周寄
りには、前述の連結材32Bがそれぞれ埋設されてい
て、これら連結材32Bが弾性体16の軸方向中間部の
外周寄りの部分を補強している。
【0026】さらに、図6に示すように、連結材32B
の外周側を覆う弾性体16の部分には、弾性体16の周
方向に沿って延びる幅広で浅い浅溝28が形成されてお
り、この浅溝28の中央部には、弾性体16の周方向に
沿って延びる一対の溝22がそれぞれ形成されている。
従って、これら溝22の一端はそれぞれ凹部18に連結
され、他端はそれぞれ凹部24に連結されている。
【0027】そして、図1、図2及び図6に示すよう
に、弾性体16の外周寄りの部分からは、前述の凹部2
4を形成する薄肉の弾性膜であるダイヤフラム26が内
筒金具14の上側を覆うように延びている。これら弾性
体16の軸方向中央部とダイヤフラム26との間は、防
振装置10の軸方向と直角な断面である図1上、弧状と
された連結部16Aにより連結される形となっているの
で、ダイヤフラム26が内筒金具14側に連結部16A
を介して連結されることになる。
【0028】また、ダイヤフラム26の中央部であって
図1及び図2上、上側の位置には、ゴム製のストッパ部
40が上側に伸びており、このストッパ部40がダイヤ
フラム26の過大な変位を防止することになる。
【0029】さらに、図1、図2及び図6に示すよう
に、浅溝28には、凹部18、溝22及び凹部24を弾
性体16の外周面に沿って覆う、図6に示すような円筒
状のカバー材としての樹脂流れ込み防止カバー30が、
嵌装されている。
【0030】この樹脂流れ込み防止カバー30は、金属
の丸パイプを所定長さに切断して形成したものである。
但し、樹脂流れ込み防止カバー30の内径は、浅溝28
部分の外径より当初大きく形成されていて、軸方向から
弾性体16を挿入し易くしている。そして、樹脂流れ込
み防止カバー30内に弾性体16が配置された状態で、
樹脂流れ込み防止カバー30を絞り加工することによっ
て、樹脂流れ込み防止カバー30が、浅溝28に密着す
るように弾性体16に嵌合されることになる。この際、
弾性体16は補強円筒32により補強されているので、
大きく変形することはなく、樹脂流れ込み防止カバー3
0と弾性体16とが確実に嵌合される。
【0031】以上より、ブラケット12と弾性体16と
の間の接合部分に、樹脂流れ込み防止カバー30が介在
されつつ配置されることになる。そして、このように樹
脂流れ込み防止カバー30が、弾性体16の外周面側に
配置されているので、樹脂流れ込み防止カバー30の外
周面及び、この樹脂流れ込み防止カバー30で覆われて
いない部分の弾性体16の外周面が、ブラケット12の
本体部12Aの内周面に接着されることになる。
【0032】一方、樹脂流れ込み防止カバー30が浅溝
28に嵌装されると、図1及び図2に示すように、凹部
18は樹脂流れ込み防止カバー30に閉塞されて受圧液
室としての主液室34を構成し、溝22は樹脂流れ込み
防止カバー30に閉塞されて制限通路としてのオリフィ
ス36を構成し、凹部24は樹脂流れ込み防止カバー3
0に閉塞されて副液室38を構成する。従って、このオ
リフィス36が、主液室34と副液室38との間を連通
することとなると共に、内筒金具14の径方向に沿った
方向で内筒金具14を挟んで主液室34と対向して配置
されることになる副液室38の隔壁をダイヤフラム26
が構成することになる。そして、このダイヤフラム26
が内筒金具14側に連結部16Aを介して連結されるの
で、本実施例はいわゆる作動形式の防振装置10となっ
ている。
【0033】尚、これら主液室34、オリフィス36及
び副液室38の内部には、例えば水、オイル等の液体が
封入されている。
【0034】次に本実施例に係る防振装置10の組立を
説明する。この防振装置10の組立に際しては、予め円
管を用意し、プレス加工等により一対の窓部33を形成
すると共に、中央部を若干絞り加工して、図3に示すよ
うに、一対のリング材32Aと、これら一対のリング材
32A間を繋ぐ一対の連結材32Bと、から構成される
補強円筒32を形成する。この結果、簡易で低コストに
補強円筒32を得ることができる。
【0035】この後、内筒金具14の外周側にこの補強
円筒32を配置した状態で、弾性体16を内筒金具14
の周りに加硫接着して、図4及び図5に示すような状態
に形成した後、図6に示すような樹脂流れ込み防止カバ
ー30に軸方向からこの弾性体16を挿入して、弾性体
16の浅溝28と対向した位置に樹脂流れ込み防止カバ
ー30を配置する。そして、樹脂流れ込み防止カバー3
0を絞り加工して、弾性体16の浅溝28に緊密に嵌合
させ、樹脂流れ込み防止カバー30の内周面と浅溝28
とを接合する。
【0036】次に、樹脂流れ込み防止カバー30を嵌装
した状態の弾性体16と、埋込みナット13とを、図示
しないブラケット成形用のモールド内の所定位置に装填
し、溶融した合成樹脂をモールド内に射出する。これに
より、合成樹脂が、埋込みナット13、弾性体16及び
樹脂流れ込み防止カバー30の外周部に接着され、埋込
みナット13、弾性体16及び樹脂流れ込み防止カバー
30と一体化したブラケット12が成形される。
【0037】この際、注入圧に押されて樹脂流れ込み防
止カバー30が弾性体16の外周に密着し、凹部18、
24及び溝22への樹脂材料の侵入が防がれるので、ブ
ラケット12と弾性体16との間に、容易に主液室3
4、副液室38及びオリフィス36を作ることができ
る。
【0038】その後、ブラケット12をモールドから取
り出し、ブラケット12に形成される図示しない液体注
入口より内部に所定の液体を注入し、図示しないリベッ
トにて封止して防振装置10の組立が完了する。
【0039】このようにして完成された防振装置10の
ブラケット12を自動車の車体側にねじ止めして連結
し、また、内筒金具14をボルトを介してエンジンに連
結する。そして、この防振装置10の車体への組み込み
に際して、エンジンの荷重による力が内筒金具14に加
わる為、内筒金具14は、ブラケット12とほぼ同軸と
なる。
【0040】次に本実施例の作用を説明する。内筒金具
14に搭載されるエンジンが作動すると、エンジンの振
動が内筒金具14を介して弾性体16に伝達される。弾
性体16は吸振主体として作用し、弾性体16の内部摩
擦に基づく制振機能によって振動を吸収し、車体側に振
動が伝達され難くなる。
【0041】また、弾性体16の変形に伴って主液室3
4が拡縮し、これに合わせて一対のオリフィス36を介
して繋がる副液室38がそれぞれダイヤフラム26の変
形により拡縮するので、オリフィス36内を液体が流通
して、液体流動の粘性抵抗及び液柱共振等に基づく減衰
作用で、防振効果を向上することができる。
【0042】一方、本実施例に係る防振装置10の製造
に際して、ブラケット12が樹脂で一体的に成形される
ので、防振装置10の軽量化が図れると共に、ブラケッ
ト及び外筒をプレス加工等で加工する必要がなくなっ
て、部品点数の削減、組立工数の低減によるコストダウ
ンが図れることになる。
【0043】また、本実施例では、弾性体16の外周側
寄りに加硫接着された状態の補強円筒32が、ブラケッ
ト12と内筒金具14との間に配置され、さらに、ブラ
ケット12と弾性体16との間の接合面に樹脂流れ込み
防止カバー30が配置される。
【0044】この為、過大な振動が防振装置10に入力
されても、樹脂流れ込み防止カバー30と接する部分の
弾性体16が補強円筒32により補強されているので、
樹脂流れ込み防止カバー30から離れて必要以上に変形
することがなくなり、弾性体16の耐久性が低下する虞
がなくなる。そして、樹脂流れ込み防止カバー30と弾
性体16とが補強円筒32により確実に接合されている
ので、樹脂流れ込み防止カバー30と弾性体16との間
から液室34、38及びオリフィス36内の液体が漏れ
出すことがなくなる。
【0045】従って、弾性体16の外周面に樹脂流れ込
み防止カバー30を被せる際に、弾性体16と樹脂流れ
込み防止カバー30とを接着剤を用いて接着する必要も
なくなり、防振装置10のコストダウンが一層図れるこ
とになる。
【0046】さらに、副液室38が内筒金具14を挟ん
で主液室34と対向して配設されると共に、この副液室
38の隔壁となるダイヤフラム26の一部が内筒金具1
4側に連結されているので、内筒金具14とブラケット
12との間の相対的変位に伴って、主液室34の拡縮と
逆方向に副液室38が拡縮するようにダイヤフラム26
が変位する。
【0047】以上より、主液室34の拡縮と逆方向に副
液室38が拡縮するように、ダイヤフラム26が変位す
るので、積極的に副液室38と主液室34との間で液体
が流通し、より一層減衰作用が高められ、防振装置10
の防振効果を向上することができる。
【0048】次に、本発明の第2実施例に係る防振装置
を図7及び図8に示し、これらの図に基づき本実施例を
説明する。尚、第1実施例で説明した部材と同一の部材
には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0049】本実施例に係る防振装置10は、第1実施
例の補強円筒32の替わりに、図8に示すような補強円
筒42が採用されている。
【0050】この補強円筒42は、図7に示すように、
予め一対のリング材42Aを形成しておき、さらに、こ
れら一対のリング材42A間を繋ぐ一対の連結材42B
をプレス加工等により打ち抜いて形成すると共に、リン
グ材42Aの曲率形状に合わせるように、円弧状に加工
して湾曲させる。
【0051】そして、これら一対のリング材42Aと一
対の連結材42Bとをスポット溶接等により、図8に示
すように接合して、補強円筒42を形成する。この結
果、本実施例の補強円筒42を採用すれば、第1実施例
と同様な作用を奏するだけでなく、補強円筒の製造が簡
略化されてより一層のコストダウンが図れることにな
る。
【0052】次に、本発明の第3実施例に係る防振装置
を図9及び図10に示し、これらの図に基づき本実施例
を説明する。尚、第1実施例で説明した部材と同一の部
材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0053】本実施例に係る防振装置10は、第1実施
例の補強円筒32の替わりに、図10に示すような補強
円筒52が採用されている。
【0054】この補強円筒52は、図9に示すように、
両端部に切り欠き部56を有すると共に中央部に長方形
の穴部58を有した状態の平板状の板状部材54を、プ
レス加工等により素材から打ち抜き、さらに、これを図
10に示すように丸めて両端部をスポット溶接等により
接合したものである。
【0055】この結果、本実施例の補強円筒52を採用
すれば、第1実施例と同様な作用を奏するだけでなく、
第2実施例と同様に、補強円筒の製造が簡略化されてよ
り一層のコストダウンが図れることになる。
【0056】尚、上記実施例において、振動受部となる
車体側にブラケット12を連結し、振動発生部となるエ
ンジン側に内筒金具14を連結するような構成とした
が、この逆の構成としても良い。
【0057】また、上記実施例において、内筒を金属製
の金具としたが樹脂製としてもよく、さらに、上記実施
例で用いられる樹脂材料の種類としては、ABS、ポリ
アセタール等が考えられるがこれらに制限されるもので
はない。
【0058】そして、補強部材とされる補強円筒32、
42、52の材質として、本実施例では例えば鋼製とし
たが、アルミニウム等の他の金属材料でもよく、さらに
樹脂材料等の他の材料としてもよい。
【0059】一方、防振装置内に液体を注入する為の液
体注入口は、予め樹脂流れ込み防止カバー30に設けて
おくこととしても良く、或いはブラケット12の成形後
に液体注入口を穿設しても良い。そして、液体を注入し
た後にリベットで封止するようにする。
【0060】他方、実施例において、自動車に搭載され
るエンジンの防振を目的としたが、本発明の防振装置は
例えば自動車のボディマウント等、あるいは自動車以外
の他の用途にも用いられることはいうまでもなく、ま
た、弾性体等の形状及び寸法なども実施例のものに限定
されるものではない。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防振装置
は上記構成としたので、防振効果を向上すると共に、カ
バー材と弾性体との間が接着剤を用いずに確実に接合さ
れるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る防振装置を示す軸線
に直角な断面図である。
【図2】図1の2−2矢視線断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る防振装置に適用され
る補強円筒の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る防振装置に適用され
る弾性体の軸線に直角な断面図である。
【図5】図4の5−5矢視線断面図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る防振装置に適用され
る弾性体及び樹脂流れ込み防止カバーの分解斜視図であ
る。
【図7】本発明の第2実施例に係る防振装置に適用され
る補強円筒の分解斜視図である。
【図8】本発明の第2実施例に係る防振装置に適用され
る補強円筒の斜視図である。
【図9】本発明の第3実施例に係る防振装置に適用され
る補強円筒の展開図である。
【図10】本発明の第3実施例に係る防振装置に適用さ
れる補強円筒の斜視図である。
【符号の説明】
10 防振装置 12 ブラケット 14 内筒金具 16 弾性体 30 樹脂流れ込み防止カバー(カバー材) 32 補強円筒(補強部材) 34 主液室(受圧液室) 38 副液室 42 補強円筒(補強部材) 52 補強円筒(補強部材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受け部の一方に直接
    連結され且つ樹脂で一体的に成形されるブラケットと、 振動発生部及び振動受け部の他方に連結され且つ前記ブ
    ラケットの内側に配置される内筒と、 前記ブラケットと前記内筒との間を繋ぐように前記ブラ
    ケットと前記内筒との間に配設される弾性体と、 内壁の少なくとも一部が前記弾性体により形成され且つ
    液体が封入される受圧液室と、 前記内筒の径方向に沿った方向で前記内筒を挟んで前記
    受圧液室と対向して配置され且つ隔壁の少なくとも一部
    が前記内筒側に連結されると共に通路を介して前記受圧
    液室と連通される副液室と、 前記弾性体に加硫接着された状態で前記ブラケットと前
    記内筒との間に配置される補強部材と、 前記ブラケットと前記弾性体との間の接合面に介在され
    て配置されるカバー材と、 を含むことを特徴とする防振装置。
JP8434495A 1995-04-10 1995-04-10 防振装置 Pending JPH08285004A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0896168A1 (en) * 1997-08-07 1999-02-10 Tokai Rubber Industries, Ltd. Elastic mounting device including fluid-filled elastic mount and synthetic resin bracket for fixing the elastic mount, and method of manufacturing the same
JP2014057971A (ja) * 2012-09-14 2014-04-03 Fuji Electronics Industry Co Ltd 管状部材の製造方法

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