JPH08283899A - 異方性の小さな高靭性高張力鋼板及びその製造方法 - Google Patents

異方性の小さな高靭性高張力鋼板及びその製造方法

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JPH08283899A
JPH08283899A JP8723095A JP8723095A JPH08283899A JP H08283899 A JPH08283899 A JP H08283899A JP 8723095 A JP8723095 A JP 8723095A JP 8723095 A JP8723095 A JP 8723095A JP H08283899 A JPH08283899 A JP H08283899A
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steel
rolling
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steel plate
anisotropy
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Kazunari Tokuno
一成 徳納
Hideyuki Nakamura
英幸 中村
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、主としてペンストックに用いられ
る異方性が少ない高靭性高張力鋼板及びその製造法に関
するものである。 【構成】 重量比で、主としてC:0.07〜0.15
%、Cu:0.2%〜0.8%、Ni:0.8〜3.5
%、Cr:0.2〜1.0%、Mo:0.1〜1.0
%、V:0.01%〜0.1%からなる鋼組成を有し、
且つ鋼板表面に平行な結晶面が(100)面に平行は加
工組織を有しない異方性の小さな高靭性高張力鋼板及び
その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、靭性が優れた引張強さ
780N/mm2 以上級の高張力鋼板及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今、安全上の視点から原子力発電所建
設が極めて困難になりつつある反面、電力需要は伸びる
一方であり特に夏期ピーク時の消費量は極めて高い。こ
のような情勢の中で火力や水力発電所建設は産業界の急
務であり、特に急激な電力使用量変動の調整用発電に不
可欠な大型揚水発電にかかる期待は大きい。特に、高い
落差のペンストックを有した大型揚水発電の建設は急務
であり、これにともなう高水圧に耐える高張力鋼板も必
要である。
【0003】このような用途に供される高張力鋼板の中
で特に多量の需要が期待されるのが直管部等に使用され
る引張強さ780N/mm2 以上級の高張力鋼板であるが、
これらは施工メーカーによって冷間で曲げ加工され水圧
鉄管に供される。この際、鋼板に特性の異方性すなわち
圧延方向(L方向)と圧延方向に対して垂直な方向(C
方向)での引張および靭性に差があれば、この曲げ加工
によってこれらの差がさらに拡大され、構造物としての
破壊の亀裂進展等に不安定要因をもたらし、安全上大き
な問題となり得る。
【0004】そこで、本用途に供される780N/mm2
上級の高張力鋼板は、機械的特性の異方性が極めて小さ
いものでなければならない。かかる目的に使用される高
張力鋼板の製造方法の公知技術としては、たとえば特開
昭62−54019号公報に記載されている方法がある
が、圧延の温度域が低温域であるため異方性を生み、上
記要求に合致しない製造方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、構造物にお
いて不安定要因を回避する異方性の小さな高靭性高張力
鋼及びその製造方法を提供するものである。本発明は、
このような事情に鑑み考案されたもので、基本的に焼入
れ性に優れた鋼組成を有するスラブの圧延を930℃以
上の再結晶温度域で終了し、圧延層状加工組織を完全に
再結晶させて集合組織を極力除去し、且つ左記加工組織
への析出物BNの核生成を抑えることで、焼入れ・焼も
どし後の母材の靭性および引張特性の異方性を僅少にし
ようというものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。 (1)重量比で、C:0.07〜0.15%、Si:
0.02〜0.5%、Mn:0.4〜1.5%、Cu:
0.2%〜0.8%、Ni:0.8〜3.5%、Cr:
0.2〜1.0%、Mo:0.1〜1.0%、V:0.
01〜0.1%、Al:0.02〜0.1%、B:0.
0003〜0.002%、N:0.004%以下、残部
Fe及び不可避的不純物からなる鋼組成を有し、且つ鋼
板表面に平行な結晶面が(100)面に平行な加工組織
を有しない異方性の小さな高靭性高張力鋼。
【0007】(2)(1)記載の鋼組成に、更に、T
i:0.005〜0.03%、Nb:0.003〜0.
05%の1種または2種を含有せしめた鋼成分からなる
上記(1)記載の異方性の小さな高靭性高張力鋼。 (3)(1)もしくは(2)記載の鋼組成に、更に、C
a:0.001〜0.01%を含有せしめた鋼組成から
なる上記(1)記載の異方性の小さな高靭性高張力鋼。 (4)(1)もしくは(3)記載の鋼組成からなるスラ
ブを、1050〜1200℃に加熱し、熱間圧延の仕上
げ圧延において仕上げ最終1パス前温度930℃以上で
圧延を行い、冷却後、該鋼板をAc3 点以上に加熱後焼
入れ、続いてAc1 点以下の温度で焼もどしすることを
特徴とする異方性の小さな高靭性高張力鋼板の製造方
法。
【0008】(5)(1)もしくは(3)記載の鋼組成
からなるスラブを、1050〜1200℃に加熱し、熱
間圧延の仕上げ圧延において仕上げ最終1パス前温度9
30℃以上で圧延を行い、該鋼板を圧延後直ちに水冷
し、その後これをAc1 点以下の温度で焼もどしするこ
とを特徴とする異方性の小さな高靭性高張力鋼板の製造
方法。
【0009】
【作用】本発明鋼板の主たる特徴は、基本的に焼入れ性
に優れた鋼組成を有するスラブを、粗大析出物BNが完
全に溶解する1050℃以上、且つオースナイト粒の顕
著な粗大化が起こらない1200℃以下で加熱し、熱間
圧延の仕上げ最終1パス前温度930℃以上の再結晶域
温度で圧延を終了することにより、圧延層状加工組織を
直ちに完全に再結晶させて集合組織を極力除去し、且つ
左記加工組織への析出物BNの核生成を抑え、望ましく
は該鋼板を圧延後直ちに水冷して焼きもどすか、あるい
は圧延放冷後の該鋼板を再加熱焼入れして焼もどしする
ことにより、母材の靭性および引張特性の異方性を僅少
にしようというものである。加工組織については、後述
の製造条件の限定理由とともに詳細に説明する。
【0010】次に、本発明の鋼組成の限定理由を説明す
る。Cは、最低限の焼入れ性確保上0.07%以上が必
要であるが、0.15%を越える添加により溶接性が著
しく低下する。よってCの添加範囲は0.07〜0.1
5%である。
【0011】Siは、脱酸材および焼入れ性確保の点か
ら重要であり、最低0.02%を必要とするが、0.5
%を越える添加により母材の靭性と溶接性を低下させ、
且つ溶接継手ボンド部組織を粗くしかつ島状マルテンサ
イト組織を現出させてこの部位の靭性をも著しく低下さ
せる。したがってSiの添加範囲は0.02〜0.5%
とする。
【0012】Mnは、Sを固定して熱間加工時の粒界割
れを防止する効果と焼入れ性の点から必須な元素であり
最低0.4%を必要とするが、1.5%を越える添加に
より、溶接性を低下させ且つ熱間加工時の粒界へのCu
偏析を助長する。したがってMnの添加範囲は0.4〜
1.5%とする。
【0013】Cuは固溶・析出強化による強度確保上必
要不可欠な元素であり、本発明においては、最低0.2
%を必要とするが、0.8%を越える添加により溶接性
を低下させ且つ熱間加工時の粒界への偏析割れを引き起
こす。したがってCuの添加範囲は0.2〜0.8%と
する。
【0014】Niは焼入れ性とマトリックスの靭性確保
上不可欠の重要元素であり、最低0.8%を必要とする
が、3.5%を越える添加により溶接性と熱間加工性を
著しく低下させる。したがって、Niの添加範囲は0.
8〜3.5%とする。
【0015】Crは焼入れ性確保上重要なの元素であり
最低0.2%を必要とするが、1.0%を越える添加に
より靭性と溶接性を低下させる。したがって、Crの添
加範囲は0.2〜1.0%とする。
【0016】Moは、析出強化と固溶強化による強化効
果及び焼入れ性確保の点から最低0.1%の添加を必要
とするが、1.0%を越える添加により溶接性と熱間加
工性を著しく低下させる。したがって、Moの添加範囲
は0.1〜1.0%とする。
【0017】Vは、焼入れ性と翼状V炭窒化物等の炭窒
化物の析出強化による強化効果の点から最低0.01%
を必要とするが、0.1%を超える添加は母材及び溶接
継手の靭性を著しく低下させ且つ溶接性も低下させる。
したがって、Vの添加範囲は0.01〜0.1%であ
る。
【0018】Nbは、添加されることによって、炭窒化
物として析出して析出強化及び結晶粒の細粒化に有効で
あるため最低0.003%を必要とするが、0.05%
を超えると母材及び溶接継手靭性を低下させる。したが
って、Nbの添加範囲は0.003〜0.05%であ
る。
【0019】Alは重要な元素である。すなわち脱酸材
として重要であるばかりでなく、圧延中に固溶NをAl
Nとしてトラップして固溶Bのオーステナイト粒界への
偏析を助け焼入れ性を高める効果を併せ持ち、この効果
が0.02%以上の添加から顕著化する。しかるに0.
1%以上の添加により酸化物系介在物Al2 3 の生を
まねき靭性を著しく低下させる。よって最適範囲は0.
02〜0.1%とする。
【0020】Tiは微細なTiNとして析出してNをト
ラップすることにより、AlNの作用と同じく固溶Bの
オーステナイト粒界への偏析を助ける効果を持ち最低
0.005%の添加を必要とするが、0.03%を超え
るとTiNの粗大化が顕著化し靭性を低下させる。した
がって、Tiの添加範囲は0.005〜0.03%であ
る。
【0021】Bは本発明中もっとも重要な役割を果た
す。すなわち、オーステナイト粒界に偏析してフェライ
トの生成を抑制することによって焼入れ性を確保する重
要な元素であり最低0.0003%の添加を必要とす
る。しかし、0.002%を超える添加でBNの粗大析
出が起こり靭性の著しい低下をまねく。よってその添加
範囲には制限があり、0.0003〜0.002%がそ
の範囲である。
【0022】Nは炭窒化物の形成により靭性全般に悪影
響を及ぼすためその含有を0.005%以下に制限する
必要がある。CaはMnS等の非金属介在物の球状化に
極めて有効であり異方性を小さくするために有効であ
り、この効果のためには0.001%以上が必要である
が、0.01%以上の添加は靭性をかえって低下させ
る。よってCaの添加範囲は0.001〜0.01%と
する。
【0023】次に、本願発明の主をなす鋼板製造条件に
ついて説明する。本発明の鋼板は、鋼組成と合わせて鋼
板製造条件を特定することによって、加工組織及び析出
物(BN)の析出状態を制御して始めて得られるもので
ある。
【0024】スラブは、オーステナイト粒界の顕著な粗
大化が起こらない1200℃以下で、且つスラブに含ま
れる析出物BNを解離させ得る1050℃以上で加熱
し、加熱後直ちに圧延し、仕上げ最終1パス前温度が9
30℃以上で圧延を終了させなければならない。加熱温
度が1200℃を超えると靭性低下が顕著であり、また
逆に1050℃を下回るとBのオーステナイト粒界偏析
量が減少するため焼入れ性が著しく低下する。
【0025】一方、圧延仕上げ1パス前温度が930℃
を下回ると鋼板の圧延最終仕上がり温度が部分的もしく
は完全未再結晶状態となり、冷却後も圧延方向に平行な
層状の加工組織が残り、これら加工組織のうち鋼板板面
に平行な結晶面が(100)面に平行な加工組織は、冷
却後の焼入れ・焼もどしによっても消失せず残る。
【0026】そして、これら加工組織は鋼板の靭性レベ
ルを低下させ且つ靭性値に異方性をもたらす。同様に、
上記加工組織は圧延中もしくは圧延後において析出物B
Nの核生成サイトとなり、これらBNはすみやかに粗大
化して靭性レベルの全体的な低下および異方性をもたら
す。
【0027】ここで言う異方性は、シャルピー試験片の
長手方向を圧延方向に対し垂直とした場合(C方向試験
片)、これの衝撃値が、圧延方向に平行な試験片(L方
向試験片)の衝撃値より低い現象を指す。
【0028】圧延後、望ましくはBNの粗大化をより一
層抑制させる効果を発揮させるため直ちに水冷するか、
あるいは圧延放冷後、Ac3 点以上の温度での再加熱焼
入れを施す。焼入れの目的は析出強化元素のMoやVの
溶体化と組織の緻密化である。
【0029】焼入れ後、焼入れで得られたマルテンサイ
ト組織もしくは下部ベイナイト組織中の格子間Cの拡
散、変態転位組織の回復、およびMo、Vの析出物生成
による析出強化を目的としてAc1 点以下の温度で焼き
もどすことが必要である。
【0030】
【実施例】
[実施例1]表1に示す成分範囲の鋼を溶製後、以下の
製造方法いずれかで供試鋼板を製造した。 製造方法A:スラブを1150℃で加熱して熱間圧延を
行ない、950℃で圧延を仕上げ50mm厚鋼板とし、直
ちに水冷した。水冷後、630℃の温度で焼もどしを施
して供試鋼板とした。
【0031】製造方法B:スラブを1120℃で加熱し
て熱間圧延を行ない、940℃で圧延を仕上げ50mm厚
鋼板とし、放冷した。冷却完了後、該鋼板を910℃に
再加熱して水焼入れした後、620℃の温度で焼もどし
を施して供試鋼板とした。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】製造したそれぞれの鋼板の鋼板板厚1/4
の部位のL方向およびC方向の降伏強さ、引張強さ、−
40℃での衝撃吸収エネルギー(vE-40 )の成績を同表
中に示す。なお、引張試験はJIS Z 2201 4
号試験片を用い、JIS Z2204に準拠して行なっ
た。また衝撃試験は、JIS Z 2202 4号試験
片を用い、JIS Z 2242に準拠して行なった。
また、鋼板板面法線方向はX線で測定し、この方向が
(100)面法線方向に対して±5°以内にあればこの
面を(100)面と見なした。
【0037】表1に示す鋼のうちNo.1〜No. 17は本
発明実施例であり、No. 12〜No.33は本発明の範囲
外の比較例である。比較例鋼No. 18は、Cが本発明の
下限を下回るため強度・靭性が低い。比較例No. 19及
びNo. 21は、それぞれSi及びMnが本発明の下限を
下回るため強度・靭性が低い。比較例No. 20及びNo.
22は、それぞれSi及びMnが本発明の上限を上回る
ため靭性が低い。
【0038】比較例No. 23は、Cuが本発明の下限を
下回るため強度が低い。比較例No.24は、Cuが本発
明の上限を上回るため強度・靭性が低い。比較例No. 2
5は、Niが本発明の下限を下回るため強度・靭性が低
い。比較例No. 26は、Crが本発明の下限を下回るた
め強度・靭性が低く、No. 28はMoが下限を下回るた
め強度・靭性が低い。No. 27は、Crが本発明の上限
を上回るため靭性が低い。比較例No. 29は、Vが本発
明の下限を下回って添加されているため強度が低く、N
o. 30は、Vが上限を上回るため靭性が低い。
【0039】比較例No. 31は、Nbが上限を上回るた
め靭性が低い。比較例No. 32は、Alが本発明の下限
を下回るため強度・靭性が低く、No. 33は上限を上回
るため靭性が低い。比較例No. 34は、Tiが本発明の
上限を上回るため靭性が低い。比較例No. 35は、Bが
本発明の下限を下回るため強度・靭性が低く、No. 36
は上限を上回るため靭性が低いうえ異方性も強い。
【0040】比較例No. 37は、Nが本発明の上限を上
回って添加されているため靭性が低い。比較例No. 38
は、Caが本発明の上限を上回って添加されているため
靭性が低い。これらに対し、本発明実施例No. 1〜No.
17は、鋼板全般にわたって強度と靭性のバランスが申
し分ない特性を示す。
【0041】[実施例2]表2に示す本発明範囲内の成
分系の鋼を溶製後、表3で示すような製造条件で48mm
厚の供試鋼板とし、それぞれの鋼板板厚1/4の部位の
L方向およびC方向の降伏強さ、引張強さ、−40℃で
の衝撃吸収エネルギー(vE-40 )の成績を同表中に示
す。
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】なお、引張試験はJIS Z 2201
4号試験片を用い、JIS Z 2204に準拠して行
なった。また衝撃試験は、JIS Z 2202 4号
試験片を用い、JIS Z 2242に準拠して行なっ
た。また、鋼板板面法線方向はX線で測定し、この方向
が(100)面法線方向に対して±5°以内にあればこ
の面を(100)面と見なした。
【0045】表3に示す供試鋼のうち、A〜Cは本発明
の例であり、D〜Iは熱処理が異なる比較例である。比
較例D及びEは、加熱温度が本発明の下限を下回るのた
め強度・靭性が低く、F及びGは上限を上回るため靭性
が低い。比較例H〜Iは、仕上げ1パス前温度が本発明
の下限を下回るため板面方位が(100)面に平行なた
め靭性が低く且つ異方性も大きい。これらに対し、本発
明実施例A〜Cは強度、靭性すべてが申し分ない特性を
示す。
【0046】
【発明の効果】本発明により、引張強さ780N/mm2
上の異方性の小さな高靭性高張力鋼板の提供が可能とな
り産業界に与える効果は極めて大きいと言える。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比で、 C :0.07〜0.15%、 Si:0.02〜0.5%、 Mn:0.4〜1.5%、 Cu:0.2%〜0.8%、 Ni:0.8〜3.5%、 Cr:0.2〜1.0%、 Mo:0.1〜1.0%、 V :0.01〜0.1%、 Al:0.02〜0.1%、 B :0.0003〜0.002%、 N :0.005%以下、残部Fe及び不可避的不純物
    からなる鋼組成を有し、且つ鋼板表面に平行な結晶面が
    (100)面に平行な加工組織を有しない異方性の小さ
    な高靭性高張力鋼。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の鋼組成に、更に、 Ti:0.005〜0.03%、 Nb:0.003〜0.05%、の1種または2種を含
    有せしめた鋼成分からなる請求鋼1記載の異方性の小さ
    な高靭性高張力鋼。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは2記載の鋼組成に、更
    に、 Ca:0.001〜0.01%を含有せしめた鋼組成か
    らなる請求項1記載の異方性の小さな高靭性高張力鋼。
  4. 【請求項4】 請求項1もしくは3記載の鋼組成からな
    るスラブを、1050〜1200℃に加熱し、熱間圧延
    の仕上げ圧延において仕上げ最終1パス前温度930℃
    以上で圧延を行い、冷却後、該鋼板をAc3 点以上に加
    熱後焼入れ、続いてAc1 点以下の温度で焼もどしする
    ことを特徴とする異方性の小さな高靭性高張力鋼板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1もしくは3記載の鋼組成からな
    るスラブを、1050〜1200℃に加熱し、熱間圧延
    の仕上げ圧延において仕上げ最終1パス前温度930℃
    以上で圧延を行い、該鋼板を圧延後直ちに水冷し、その
    後これをAc1 点以下の温度で焼もどしすることを特徴
    とする異方性の小さな高靭性高張力鋼板の製造方法。
JP8723095A 1995-04-12 1995-04-12 異方性の小さな高靭性高張力鋼板及びその製造方法 Withdrawn JPH08283899A (ja)

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