JPH08280400A - マルチトール含蜜結晶 - Google Patents

マルチトール含蜜結晶

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JPH08280400A
JPH08280400A JP8048453A JP4845396A JPH08280400A JP H08280400 A JPH08280400 A JP H08280400A JP 8048453 A JP8048453 A JP 8048453A JP 4845396 A JP4845396 A JP 4845396A JP H08280400 A JPH08280400 A JP H08280400A
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茂 川嶋
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良文 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密な結晶構造であり、容積がかさむことな
く、微粉末の飛散が生じ難く、直接打錠した場合に錠剤
の硬度に優れたマルチトール含蜜結晶を提供する。 【解決手段】 走査型電子顕微鏡で1000倍の倍率で
見ることのできる、破砕された、密な結晶構造をもち、
見掛け比重及び吸油性が改良されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】本発明は、マルチトール含蜜結晶に関し、
詳細には、物性の改良されたマルチトール含蜜結晶に関
するものである。
【0003】
【従来の技術】
【0004】糖アルコールの中でもソルビトールやマン
ニトール等は、古くからその結晶や含蜜結晶の存在が知
られており、それらの様々な製造方法が既に知られてい
る。
【0005】それに対して、マルチトールは、従来から
結晶の知られているマンニトールやソルビトールよりも
更に過飽和状態を形成し易いので結晶を得ることが困難
を極め、その結晶または含蜜結晶を製造する方法は最近
発明されたものであり、それまでは、二国二郎著、澱粉
科学ハンドブック、第461頁14及び17〜18行目
(昭和52年7月20日、朝倉書店発行)にあるよう
に、結晶の製造が不可能とされていた。
【0006】融点146.5〜147℃のマルチトール
の結晶又はマルチトール以外に蜜成分としてソルビトー
ル、マルトトリイトール、マルトテトライトールなどが
含まれる含蜜結晶は昭和56年に初めて製造され、その
方法は特公昭63−2439号公報に紹介されている。
【0007】蜜成分としてマルチトール以外の成分を含
むのでマルチトール結晶よりも低い融点を有するマルチ
トール含蜜結晶は、その優れた性質や経済的な理由等か
ら、分蜜方法による結晶よりも市場で重要な位置を占め
ている。
【0008】しかし、マルチトール含蜜結晶は発見され
てから日が浅いことや極めて過飽和状態を形成し易いこ
ともあって、含蜜結晶を製造する際の物理的な挙動に不
明な点が多く残されており、従って、製造方法も限定さ
れていた。
【0009】前記特許公報に紹介されているマルチトー
ル含蜜結晶の製造方法は、純度65%(以下、特に断ら
ないかぎり%は重量%を表すものとする)以上のマルチ
トールを、好ましくは濃度約65〜95%水溶液とし、
種結晶を共存させてマスキットを生成させ、その方法自
体は公知の、ブロック粉砕方法、流動乾燥方法、噴霧乾
燥方法の何れかに供するというものである。
【0010】例えば、噴霧乾燥方法の場合は、通常、濃
度70〜85%、晶出率25〜60%程度のマスキット
を高圧ポンプでノズルから噴霧し、結晶粉末が溶融しな
い温度、例えば60〜100℃の熱風で約1〜20時間
熟成するという方法である。
【0011】また、ブロック粉砕方法は、通常、水分5
〜15%、晶出率10〜60%程度のマスキットを0.
5〜5日間静置して全体をブロック状に晶出固化させ、
これを粉砕または切削などの方法により破砕し乾燥する
という方法である。
【0012】これらの方法の中でも、ブロック粉砕方法
は、工程が繁雑ではあるが、各工程が比較的容易に実施
できることや設備の規模や工程費用が他の二つの方法に
比べて小さくて済むことなどの理由から主な製造方法と
して採用されている。
【0013】これらの方法により得られたマルチトール
含蜜結晶は、20〜50メッシュの粉末にした場合の見
掛け比重が0.43〜0.59程度でソルビトール等の他
の糖アルコールに較べて軽く、吸油性が15〜22%と
高く、走査型電子顕微鏡で1000倍程度の倍率で観察
したときには比較的疎な多孔質の結晶構造をもったもの
であった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】上記した従来方法により製造されたマルチ
トール含蜜結晶は、その物理的性質において、多くの問
題を有していた。
【0016】例えば、従来方法により製造されたマルチ
トール含蜜結晶は、(a)見掛け比重が軽いため、容積が
かさみ、他の糖アルコール用の包装材料や包装容器を用
いると、本来一定量の品物が入るはずの容器に入りきら
ないので、専用の包装材料や包装容器が必要であり、ま
た、貯蔵や運搬の際にも大きな場所や運搬具が必要であ
る。 (b)粉末が軽いため、微粉末の飛散が生じやすく、用途
が制限される。 (c)結晶の構造が疎であるため、直接打錠した場合に錠
剤の硬度が不足しがちになる。
【0017】また、従来紹介されている流動乾燥方法や
噴霧乾燥方法、更に従来から採用されているブロック粉
砕方法等の製造方法にも多くの問題が残されていた。
【0018】例えば、流動乾燥方法は、マルチトールの
結晶または含蜜結晶を流動層としておき、それにマルチ
トール水溶液を吹き付けて造粒乾燥する方法であるが、
マルチトールの結晶化速度が遅く、流動乾燥工程に比較
的長い時間を要するので、設備を大きくする必要があ
り、大量生産が困難である等の問題を有していた。
【0019】噴霧乾燥方法を採用しようとした場合に
は、マルチトールのマスキットを調製するに際し、晶出
率の調節が難しいこと、マルチトールのマスキットを乾
燥した空気の中に噴霧すると結晶が十分に成長せず、ガ
ラス状固体成分の比率が高まってしまうこと、その影響
で、生成した粉末が乾燥器の器壁に付着して連続的に製
造できないこと、設備費がかさむこと等の課題が残って
いた。
【0020】一方、ブロック粉砕方法は現在採用されて
いる方法ではあるが、例えば、(a)工程が繁雑で各工程
の時間が長い、(b)そのため、結晶化途中の仕掛かり品
を大量に保管する容器や場所が必要である、(c)工程途
中での保存の際には衛生上の配慮や設備、建屋等が必要
である、(d)各工程は人手のかかるものが多く、自動化
や省力化が困難である、などの多くの課題を包含した方
法であった。
【0021】従って、これらの様々な問題を解決した、
従来の物理的性質が改善されたマルチトール含蜜結晶の
開発が望まれていた。
【0022】
【課題を解決するための手段】
【0023】本発明者等は鋭意マルチトール含蜜結晶の
物性及びマルチトール含蜜結晶の製造方法を研究した結
果、連続する複数のゾーンからなる細長い冷却・混練ゾ
ーンを有する押出し機を用い、マルチトール水溶液から
可塑性のマルチトールマグマを生成させることにより、
極めて短時間に、小さな設備で、且つ省力化しやすく、
手間のかからない方法で物性の改良されたマルチトール
含蜜結晶を製造することに成功し、本発明を完成した。
【0024】即ち、本発明は、第1に、a)粉砕、分級
後のものが、走査型電子顕微鏡で1000倍の倍率で見
ることのできる、破砕された、密な結晶構造をもち、 b)粉砕、分級後の50メッシュ以上20メッシュ以下
の含蜜結晶粉末の見掛け比重が0.650〜0.750、 c)粉砕、分級後の50メッシュ以上20メッシュ以下
の含蜜結晶粉末の吸油性が7.0%〜17%であり、 d)融点がマルチトール結晶よりも低い、マルチトール
含蜜結晶。
【0025】第2に、上記第1記載のマルチトール含蜜
結晶であって、固形物中のマルチトール含量が80〜9
8重量%であり、その他が0.5〜15重量%のソルビ
トールと1.5〜10重量%のマルトトリイトール及び
それ以上の重合度即ちDP≧3の糖アルコールとからな
る、マルチトール含蜜結晶。
【0026】第3に、マルチトール水溶液を、細長い冷
却・混練ゾーンを有する押出し機に連続的に供給し、種
結晶の存在下で冷却・混練してマルチトールマグマを生
成させた後、押出しノズルから連続的に押出すことで製
造された、上記第1または2の何れか一つに記載のマル
チトール含蜜結晶。
【0027】第4に、濃度80〜98重量%で固形分中
のマルチトール含有量が80〜99重量%であるマルチ
トール水溶液を、連続する複数のゾーンからなる細長い
冷却・混練ゾーンを有する押出し機の第1ゾーンに連続
的に供給し、50〜90℃迄冷却・混練して、中のマル
チトール水溶液が50〜80℃に達した第2ゾーンに、
押出量に対して3〜80重量%の種結晶を連続的に又は
間歇的に添加・混練して、更に連続する第3ゾーン内で
冷却・混練し、最終ゾーンで25〜60℃迄冷却・混練
した後、形成されたマルチトールマグマを、押出しノズ
ルから連続的に押出すことで製造された、上記第1に記
載のマルチトール含蜜結晶。
【0028】第5に、a)濃度80〜98重量%で固形
分がソルビトール0.5〜15重量%、マルチトール8
0〜98重量%及びマルトトリイトール及びそれ以上の
分子量(DP≧3)の糖アルコール1.5〜10重量%
の組成を有するマルチトール水溶液を、連続する複数の
ゾーンからなる細長い冷却・混練ゾーンを有する押出し
機の第1ゾーンに連続的に供給し、50〜90℃迄冷却
・混練して、中のマルチトール水溶液が50〜80℃に
達した第2ゾーンに、押出量に対して3〜80重量%の
種結晶を連続的に又は間歇的に添加・混練して、更に連
続する第3ゾーン内で冷却・混練し、最終ゾーンで25
〜60℃迄冷却・混練した後、形成されたマルチトール
マグマを押出しノズルから押出す第1工程、 b)押出されたマルチトールマグマを15〜80℃で5
〜30分間熟成させる第2工程、 c)次いで、熟成したマルチトールマグマを粗粉砕し、
80〜115℃、60分以上の条件で乾燥し、粉砕・分
級する第3工程、の各工程を逐次的に経由して製造され
た、上記第1に記載のマルチトール含蜜結晶。
【0029】また、本発明は、粉砕、分級後のものが、
走査型電子顕微鏡で1000倍の倍率で見ることのでき
る、破砕された、密な結晶構造をもつ、物性の改良され
た、マルチトール含蜜結晶。
【0030】さらに、本発明は、粉砕、分級後のもの
が、走査型電子顕微鏡で1000倍の倍率で見ることの
できる、破砕された、密な結晶構造をもち、比重や吸油
性が優れている、マルチトール含蜜結晶。
【0031】ここで、比重が優れているとは、粉砕、分
級後の50メッシュ以上20メッシュ以下の含蜜結晶粉
末の見掛け比重が、0.550〜0.850、好ましく
は、0.650〜0.750の範囲にあるものを示す。
【0032】また、吸油性に優れているとは、粉砕、分
級後の50メッシュ以上20メッシュ以下の含蜜結晶粉
末の吸油性が5.0%〜19%、好ましくは、7.0%
〜17%の範囲にあるものを示す。
【0033】なお、比重の測定は、従来より知られた方
法で行うことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
【0035】以下に本発明の内容を詳細に説明する。
【0036】本発明に採用可能な押出し機は、連続する
複数のゾーンからなる細長い冷却・混練ゾーンを有する
もので、連続的に原料を導入し、連続的にまたは間歇的
に種結晶を導入して可塑性のマルチトールマグマを形成
させ、最終冷却ゾーンから生成したマグマを連続的に排
出できるような構造が必要であるが、それらの条件を満
たす構造を有していれば、その形状や混練、冷却、輸
送、排出の方式は問われない。
【0037】ここで、連続する複数のゾーンは、原料を
導入して冷却・混練する第1ゾーン、種結晶を導入して
冷却・混練する第2ゾーン、種結晶導入後に冷却・混練
する第3ゾーン以降のゾーンと最終ゾーンとからなる
が、第3ゾーン以降が単一のゾーンの場合は第3ゾーン
自体が最終ゾーンとなる。
【0038】例えば、混練・冷却・輸送機能を有する構
造として、一軸回転スクリュウ式エクストルーダーの構
造、二軸回転スクリュウ式エクストルーダーの構造、回
転ギア式ポンプの構造、固定羽のついた筒状構造の中に
ピストン等の輸送機で挿入する構造やその他の構造があ
り、何れも本発明に採用することが可能である。
【0039】それらの各種機器の中でも、市販のエクス
トルーダーが、本発明の目的達成に有利に利用すること
ができるが、その例として、(株)末広鉄工所製のアルフ
ァライザー、(株)栗本鐵工所製のKRCニーダー、(株)
幸和工業製のツインスクリュウエクストルーダー、(株)
日本製鋼所が製造販売している各種食品用エクストルー
ダー等がある。
【0040】本発明に採用できるマルチトール水溶液
は、種結晶の存在下で冷却することにより可塑性のマル
チトールマグマを形成する程度の品質であればよく、そ
の原料の由来や製造方法等は問われないが、中でも固形
分中のマルチトール含有量が80〜99%で固形分濃度
が80〜98%のものがマルチトールマグマを形成しや
すいので好ましい。
【0041】また、特に、ソルビトール0.5〜15
%、マルチトール80〜98%及びマルトトリイトール
及びそれ以上の分子量(DP≧3)の糖アルコール1.
5〜10%の糖組成を有し、濃度80〜98%のものが
連続的にマルチトールマグマを形成しやすいので、本発
明の目的を達成するうえで更に好ましく、同様の糖組成
の中では、濃度85〜97%のものが一層好ましい。
【0042】マルチトール水溶液の成分の中でも、DP
≧3の糖アルコールが10%を超えて増加すると、十分
な硬さのマルチトールマグマが形成されにくくなるので
マルトトリイトール及びそれ以上の分子量の糖アルコー
ル成分の増加は避けることが好ましい。
【0043】更に、本発明に採用するマルチトール水溶
液は、必ずしも澄明な液体状である必要はなく、押出し
機への供給前に結晶が析出・懸濁しているものであって
も構わない。
【0044】一方、本発明を実施するうえで、該押出し
機にマルチトール水溶液を連続的に供給するが、その際
のマルチトール水溶液の温度は50〜150℃であるこ
とが、マルチトール水溶液成分が分解したり焦げつき等
による着色が発生したりする現象を防止する意味で好ま
しく、更に、マルチトール水溶液の粘度が低下し、流動
性が高まり、取り扱い易くできることや、該押出し機に
導入した後にマルチトールマグマを形成しやすい温度ま
で冷却するうえで調節しやすい温度である等の理由から
も好ましい。
【0045】マルチトール水溶液の供給速度は、採用す
る押出し機の内部容量や滞留時間、冷却能力、攪拌能力
等により大きく左右されるが、例えば、(株)日本製鋼所
製の市販食品用エクストルーダーであるTEX38FS
S−20AW−V型を用いた場合には、1時間あたり1
0〜30kg程度の供給速度が、十分な冷却・混練が得ら
れることや、排出されるマルチトールマグマが十分な硬
さを有すること等の理由で好ましい。
【0046】マルチトール水溶液を押出し機の第1ゾー
ンに導入し冷却・混練した後、該第1ゾーンに連続する
第2ゾーンに輸送するが、第1ゾーン内での好ましい温
度範囲は50〜90℃である。
【0047】第1ゾーン内でのマルチトール水溶液の温
度が50℃未満の場合や90℃を超える場合には、いず
れもマルチトールマグマの良好な生成が期待できず、好
ましくない。
【0048】次に、押出し機の第2ゾーンで種結晶を添
加するが、その種結晶は必ずしもマルチトール含蜜結晶
でなくともよく、分蜜方法により得られたマルチトール
結晶も使用できる。
【0049】種結晶のマルチトールの品質は、出来上が
った製品の品質管理が容易になるという意味から、供給
されるマルチトール水溶液の品質と同等の品質であるこ
とが好ましいが、必ずしも同等である必要はない。
【0050】種結晶を添加・混練する時期は、該押出し
機に供給されたマルチトール水溶液が50〜80℃に達
した時点が好ましく、50℃未満に添加した場合にはマ
ルチトール水溶液の粘度が高いので種結晶との混練に時
間を要することや、マルチトールマグマが生成した後の
結晶成長速度が遅いこと、生成したマルチトールマグマ
の中のガラス状固体の割合が高くなってしまい、製品の
保存性に悪影響を与えることなどの不都合があるので好
ましくない。
【0051】また、80℃を超えた場合には、種結晶が
溶解することがある等の理由で好ましくない。
【0052】更に、種結晶の添加速度は、マルチトール
水溶液の濃度、導入速度、品質、添加温度等により影響
を受け変化するが、凡そ単位時間あたりに押出されるマ
ルチトールマグマの重量(押出量)に対して、添加量が
3〜80%程度となるようにすることが、適度な硬さの
マルチトールマグマの生成に寄与するので好ましく、例
えば、マルチトールマグマの押出量が30kg/Hrの場合
には0.9kg/Hr〜24kg/Hr程度となる。
【0053】また、その添加方法は、連続的な方法も、
間歇的な方法も採用可能である。
【0054】しかし、マルチトール水溶液の中に種結晶
が均一に分散することが、短時間にマルチトールマグマ
を形成させるうえで有利なことから、連続的な添加が好
ましい。
【0055】次に、前記のように供給されたマルチトー
ル水溶液と種結晶とは該押出し機中の第3ゾーン以降で
冷却・混練されるが、その第3ゾーン以降は、必ずしも
単一のゾーンである必要はなく、複数のゾーンにより構
成されるものであっても構わない。
【0056】第3ゾーン以降が単一のゾーンの場合には
その第3ゾーンが最終ゾーンとなり、その第3ゾーン以
降が2つである場合には第4ゾーンが、また、第3ゾー
ン以降が3つであれば第5ゾーンが最終ゾーンとなる。
【0057】また、その冷却・混練の条件は、前記押出
し機の場合、最終冷却・混練ゾーン内を25〜60℃の
範囲に保ち、スクリュウの回転速度を60rpm程度と
し、そのゾーン内に1〜2分間前後滞留させることが、
適度な硬さのマルチトールマグマを得るうえで好まし
い。
【0058】更に、該押出し機から排出するに際して、
マグマ状の物性の改良されたマルチトール含蜜結晶の形
状は、線状、棒状、板状等が自由に選べるが、例えば、
細い棒状にする場合には、直径2〜6mm程度の太さで排
出すると、その後必要に応じて採用する熟成、粗粉砕、
乾燥等の工程が容易になるので好ましい。
【0059】このようにして得られた物性の改良された
マルチトール含蜜結晶は、噴霧乾燥方法や流動乾燥方法
により製造されたマルチトール含蜜結晶に比べて著しく
吸湿性が改善されており、また、ブロック粉砕方法によ
って製造されたマルチトール含蜜結晶よりもマルチトー
ル結晶の成長方向が揃っているので直接打錠した場合に
も硬度の高い錠剤を得ることができる等の圧縮特性に優
れている。
【0060】その上、粉末の見掛け比重が重いので微粉
末の飛散が少なく、粉末の貯蔵や運搬に小さな容器や運
搬具で済み、他の糖アルコールの容器が転用できる等の
優れた特徴がある。
【0061】排出されたマグマ状の物性の改良されたマ
ルチトール含蜜結晶は、そのままでも製品とすることが
できるが、製品を保存する場合の性質や取り扱いの容易
さ等から必要に応じて、熟成、粗粉砕、乾燥、粉砕、分
級等の工程を経由することができる。
【0062】本発明を実施して得られたマグマ状の物性
の改良されたマルチトール含蜜結晶を熟成させる場合に
好適な条件は、15〜80℃、5〜120分程度である
が、55〜70℃、15〜30分程度にすることが、そ
の後得られる粉末製品の団結を防止する等の意味から更
に好ましい。
【0063】熟成を実施する方法は特に制約されない
が、例えば、金属網のベルトで移動させつつ温風にあて
る方法や、恒温器内で熟成させる方法などが採用でき
る。
【0064】粗粉砕の方法や条件は、特に制限する必要
はなく、前記のような、マグマ状の物性の改良されたマ
ルチトール含蜜結晶が細い棒状で排出される場合には、
その棒を5〜15mm程度の長さに切断するだけで十分で
ある。
【0065】粗粉砕を実施する場合、例えば、市販のフ
ェザーミルFM−1型[ホソカワミクロン(株)製]等が
有利に採用できる。
【0066】また、本発明により得た物性の改良された
マルチトール含蜜結晶を乾燥する場合にも特に制約はな
いが、製品中の水分を1%以下に抑えたい場合には温度
80℃〜115℃程度で乾燥することによって、比較的
短時間に目的を達成することができる。
【0067】また、乾燥は、2回以上に分けて乾燥条件
を変化させて行うことも可能であり、圧力も常圧〜減圧
まで採用可能である。
【0068】乾燥を実施する場合に有利に採用可能な方
法としては、例えば、振動コンベア型の乾燥方法、ディ
スク型の乾燥方法、ホッパードライヤ−型の乾燥方法、
ドラム回転型の乾燥方法等がある。
【0069】
【実施例】
【0070】以下に実施例及び比較例を掲げて本発明の
内容を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例
により制限されるものではない。また、以下の実施例の
中では、特に断らない限り%は重量%を表すものとす
る。
【0071】
【実施例−1】
【0072】(1)原料としてのマルチトール水溶液を濃
度93.5%に調整し、22kg/Hrの速度で、原料を導
入して冷却・混練する第1ゾーン、種結晶を導入して冷
却・混練する第2ゾーン、該第2ゾーンに連続して冷却
・混練する第3ゾーン(最終ゾーン)からなる細長い冷
却・混練ゾーンを有する食品用二軸回転スクリュウ式エ
クストルーダー[(株)日本製鋼所製、TEX38FSS
−20AW−V]の第1ゾーンに供給し、毎分60回転
で混練、輸送した。
【0073】マルチトール水溶液の糖組成は、ソルビト
ール1.2%、マルチトール94.0%、DP≧3の糖ア
ルコール4.8%のものを使用し、マルチトール水溶液
の供給前温度は98℃とし、第1ゾーン内のマルチトー
ル水溶液の温度は80℃になるように調節した。
【0074】(2)エクストルーダーの第2ゾーン中のマ
ルチトール水溶液が60℃になるように調節し、マルチ
トール水溶液と同一組成の種結晶としてのマルチトール
含蜜結晶(水分0.3%)を8kg/Hr(押出量に対し約
26.7%)の速度で第2ゾーンに供給し、マルチトー
ルマグマを形成させた。
【0075】(3)本実施例のエクストルーダーの最終ゾ
ーンである第3ゾーン中のマルチトールマグマが40℃
になるように冷却し、4mmの押出孔が12カ所開いたノ
ズルから、約30kg/Hrの速度で押出したところ、押出
されたマルチトールマグマの温度は69℃であり、その
水分は、3.9%であった。
【0076】上記(1)〜(3)からなる第1工程により得ら
れたマルチトールマグマは、表面のベトつきがなく、手
で曲げることにより簡単に折れる程度の可塑性のない扱
い易いものであった。
【0077】また、第1ゾーンから最終ゾーンまでの内
容物の平均滞留時間は、約1.5分間であった。
【0078】(4)押出されたマルチトールマグマをステ
ンレス製トレイに取り、循環送風式乾燥器[トリオサイ
エンス(株)製、TR−ED型]にて60℃、20分間熟
成させ第2工程を終えた。
【0079】(5)次いで、熟成したマルチトールマグマ
を乾燥器から取り出して室温まで冷却し、粉砕機[ホソ
カワミクロン(株)製、FM−1型フェザーミル]で粗粉
砕した。
【0080】(6)粗粉砕後の品を95℃、130分間送
風乾燥し、水分0.5%の物性の改良されたマルチトー
ル含蜜結晶を得た。
【0081】この段階までに要した時間は、約2時間4
0分であり、同様の品質のものをブロック粉砕方法で製
造した場合の約55時間と比較して、著しく短い時間
で、マルチトール含蜜結晶を製造することができた。
【0082】更に、このものを粉砕、分級し、第3工程
を終えてマルチトール含蜜結晶の粉末を得た後、1カ月
間クラフト袋内に保管した後も粉末の固結や団結がな
い、良好な粉末状態であった。
【0083】
【実施例−2】
【0084】(1)マルチトール水溶液の濃度を92.5
%、供給速度を16kg/Hr、マルチトール水溶液の糖組
成を、ソルビトール1.0%、マルチトール90.3%、
DP≧3の糖アルコール8.7%、マルチトール水溶液
の供給前温度を95℃、第1ゾーン内のマルチトール水
溶液の温度を65℃になるように調節し、他は実施例−
1の(1)と同様の操作をした。
【0085】(2)エクストルーダーの第2ゾーン中のマ
ルチトール水溶液を55℃になるように調節し、マルチ
トール含蜜結晶(水分0.2%)を12kg/Hr(押出量
に対し約42.9%)の速度で供給し、他は実施例−1
の(2)と同様にマルチトールマグマを形成させた。
【0086】(3)本実施例では第2ゾーンに連続して冷
却・混練するゾーンが、第3ゾーン、第4ゾーンの2つ
のゾーンからなり、第4ゾーンが最終ゾーンであるエク
ストルーダーの第3ゾーン及び第4ゾーン中のマルチト
ールマグマが、それぞれ45℃、38℃になるように段
階的に冷却し、3mmの押出孔が18カ所開いたノズルか
ら、約28kg/Hrの速度で、他は実施例−1の(3)と同
様に押出し第1工程を終えたところ、押出されたマルチ
トールマグマの温度は67℃であり、その水分は、4.
1%であった。
【0087】(4)熟成条件を70℃、15分間とした他
は実施例−1の(4)と同様にして熟成させ第2工程を終
えた。
【0088】(5)次いで、実施例−1と同様に粗粉砕し
た。
【0089】(6)粗粉砕後の品を90℃、160分間の
条件で、実施例−1(6)と同様に送風乾燥し、水分0.6
%の物性の改良されたマルチトール含蜜結晶を得た。
【0090】
【実施例−3】
【0091】(1)マルチトール水溶液の濃度を93.0
%、供給速度を12kg/Hr、マルチトール水溶液の糖組
成を、ソルビトール4.0%、マルチトール87.8%、
DP≧3の糖アルコール8.2%、マルチトール水溶液
の供給前温度を85℃、第1ゾーン内のマルチトール水
溶液の温度を60℃になるように調節し、他は実施例−
1の(1)と同様の操作をした。
【0092】(2)エクストルーダーの第2ゾーン中のマ
ルチトール水溶液を55℃になるように調節し、マルチ
トール含蜜結晶を12kg/Hr(押出量に対し50%)と
した他は実施例−2の(2)と同様にマルチトールマグマ
を形成させた。
【0093】(3)本実施例では第2ゾーンに連続して冷
却・混練するゾーンが、第3ゾーン、第4ゾーンの2つ
のゾーンからなり、第4ゾーンが最終ゾーンであるエク
ストルーダーの第3ゾーン及び第4ゾーン中のマルチト
ールマグマが、それぞれ38℃、35℃になるように段
階的に冷却し、3mmの押出孔が18カ所開いたノズルか
ら、約24kg/Hrの速度で、他は実施例−1の(3)と同
様に押出し第1工程を終えたところ、押出されたマルチ
トールマグマの温度は62℃であり、その水分は、4.
9%であった。
【0094】得られたマルチトールマグマは、やや表面
のベトつきがあり、可塑性もあるものの、押出した数分
後には手で曲げることにより簡単に折れる程度の扱い易
いものであった。
【0095】(4)熟成条件を60℃、30分間とした他
は実施例−1の(4)と同様にして熟成させ第2工程を終
えた。
【0096】(5)次いで、実施例−1の(5)と同様に粗粉
砕した。
【0097】(6)粗粉砕後の品を最初は85℃、200
分間の条件で、その後更に、105℃、100分の条件
で、実施例−1(6)と同様に送風乾燥し、水分0.6%の
物性の改良されたマルチトール含蜜結晶を得た。
【0098】
【実施例−4】
【0099】(1)マルチトール水溶液の濃度を89.0
%、供給速度を11.4kg/Hr、マルチトール水溶液の
糖組成を、ソルビトール1.0%、マルチトール95.2
%、DP≧3の糖アルコール3.8%にした他は実施例
−1の(1)と同様の操作をした。
【0100】(2)マルチトール水溶液と同一組成のマル
チトール含蜜結晶(水分0.5%)を13.7kg/Hr(押
出量に対し約54.6%)の速度で供給した他は、実施
例−1の(2)と同様の操作をしてマルチトールマグマを
形成させた。
【0101】(3)実施例−1の(3)と同様の操作をした
後、押出し時65℃、水分3.1%のマルチトールマグ
マを得た。
【0102】(4)実施例−1の(4)と同じ条件でマルチト
ールマグマを熟成させた。
【0103】(5)次いで実施例−1と同様に粗粉砕し
た。
【0104】(6)粗粉砕後の品を実施例−1の(6)と同様
に乾燥し、水分0.5%の物性の改良されたマルチトー
ル含蜜結晶を得た。
【0105】
【比較例】
【0106】実施例−1の第3工程を終えて得た、乾
燥、粉砕、分級後の粉末状の物性の改良されたマルチト
ール含蜜結晶を本発明品とし、該本発明品と比較するた
め、以下のような従来方法でマルチトール含蜜結晶を調
製し、対照品とした。
【0107】実施例−1と同じ糖組成を有するマルチト
ール水溶液を濃度88%に調節し、助晶缶に入れて温度
を50℃とし、マルチトール水溶液の固形分に対して2
重量%の無水結晶マルチトールの種晶を加えてゆっくり
と攪拌しながら2時間保持した後、バットに取って4日
間静置して晶出固化させ、次いで晶出固化物をバットか
ら取り出して切削型粉砕機で粉砕し、乾燥して無水結晶
マルチトールを含有する粉末状のマルチトール含蜜結晶
20kg(対照品)を得た。
【0108】そして、本発明品と対照品とを、典型的な
走査型電子顕微鏡によって、倍率200倍、倍率100
0倍でそれぞれ写真撮影した。
【0109】図1は、本発明品の電子顕微鏡写真で、
(a)は倍率200倍の写真であり、(b)は倍率1000倍
の写真である。
【0110】図2は、対照品の電子顕微鏡写真で、(a)
は倍率200倍の写真であり、(b)は倍率1000倍の
写真である。
【0111】図1と図2とを比較すると、本発明品は、
従来品より比較的密な結晶構造であることが確認でき
る。
【0112】また、本発明品及び対照品について、50
メッシュ以上20メッシュ以下の粒径範囲の試料を取り
出してそれぞれ用意し、見掛比重及び吸油率を各々測定
した。
【0113】なお、吸油率は次のようにして測定した。
【0114】ヒマシ油を粉末試料15gに加えて混合
し、5分後、濾布を敷いた遠沈管(底に孔のあるもの)
に移し、1300Gで10分間遠心分離し、濾布上に残
ったケーキの重量を測定し、次式により計算した。
【0115】吸油率(%)={[(ケーキ重量)−1
5]/15}×100
【0116】測定結果を表1に示す。
【0117】
【表1】
【0118】該表1より、本発明品は対照品より、見掛
比重が重く、吸油率が低いことが確認できる。
【0119】
【発明の効果】
【0120】以上述べたように、本発明による物性の改
良されたマルチトール含蜜結晶は、従来方法によって得
られたマルチトール含蜜結晶と比較して1000倍の倍
率で見ることができる、破砕された比較的密な結晶構造
であり、見掛比重が重く、他の糖アルコールであるソル
ビトール等と同程度であり、吸油性が少ない。
【0121】従って、(a)容積がかさむことなく、専用
の包装材料や包装容器を必要とせず、他の糖アルコール
用の包装材料や包装容器を用いることができ、貯蔵や運
搬の際にも大きな場所や運搬具を必要としない。 (b)粉末が重いので微粉末の飛散が生じ難く、各種用途
に利用できる。 (c)結晶の構造が密なので、直接打錠した場合に錠剤の
硬度に優れている。
【0122】また、本発明によるマルチトール含蜜結晶
の製造方法によれば、極めて短い時間で、且つ人手の掛
からない簡素な工程で物性の改良されたマルチトール含
蜜結晶を製造することが可能になり、これにより、仕掛
かり品の保管場所や保管容器を大巾に省くことが可能に
なり、工程の自動化も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾燥、粉砕、分級後の粉末状のマ
ルチトール含蜜結晶の走査型電子顕微鏡写真で、(a)は
倍率200倍の写真であり、(b)は倍率1000倍の写
真である。
【図2】従来の粉末状のマルチトール含蜜結晶の走査型
電子顕微鏡写真で、(a)は倍率200倍の写真であり、
(b)は倍率1000倍の写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 47/10 A61K 47/10 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)粉砕、分級後のものが、走査型電子
    顕微鏡で1000倍の倍率で見ることのできる、破砕さ
    れた、密な結晶構造をもち、 b)粉砕、分級後の50メッシュ以上20メッシュ以下
    の含蜜結晶粉末の見掛け比重が0.650〜0.750、 c)粉砕、分級後の50メッシュ以上20メッシュ以下
    の含蜜結晶粉末の吸油性が7.0%〜17%であり、 d)融点がマルチトール結晶よりも低い、マルチトール
    含蜜結晶。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマルチトール含蜜結晶で
    あって、固形物中のマルチトール含量が80〜98重量
    %であり、その他が0.5〜15重量%のソルビトール
    と1.5〜10重量%のマルトトリイトール及びそれ以
    上の重合度即ちDP≧3の糖アルコールとからなる、マ
    ルチトール含蜜結晶。
  3. 【請求項3】 マルチトール水溶液を、細長い冷却・混
    練ゾーンを有する押出し機に連続的に供給し、種結晶の
    存在下で冷却・混練してマルチトールマグマを生成させ
    た後、押出しノズルから連続的に押出すことで製造され
    た、請求項1または2の何れか一つに記載のマルチトー
    ル含蜜結晶。
  4. 【請求項4】 濃度80〜98重量%で固形分中のマル
    チトール含有量が80〜99重量%であるマルチトール
    水溶液を、連続する複数のゾーンからなる細長い冷却・
    混練ゾーンを有する押出し機の第1ゾーンに連続的に供
    給し、50〜90℃迄冷却・混練して、中のマルチトー
    ル水溶液が50〜80℃に達した第2ゾーンに、押出量
    に対して3〜80重量%の種結晶を連続的に又は間歇的
    に添加・混練して、更に連続する第3ゾーン内で冷却・
    混練し、最終ゾーンで25〜60℃迄冷却・混練した
    後、形成されたマルチトールマグマを、押出しノズルか
    ら連続的に押出すことで製造された、請求項1に記載の
    マルチトール含蜜結晶。
  5. 【請求項5】 a)濃度80〜98重量%で固形分がソ
    ルビトール0.5〜15重量%、マルチトール80〜9
    8重量%及びマルトトリイトール及びそれ以上の分子量
    (DP≧3)の糖アルコール1.5〜10重量%の組成
    を有するマルチトール水溶液を、連続する複数のゾーン
    からなる細長い冷却・混練ゾーンを有する押出し機の第
    1ゾーンに連続的に供給し、50〜90℃迄冷却・混練
    して、中のマルチトール水溶液が50〜80℃に達した
    第2ゾーンに、押出量に対して3〜80重量%の種結晶
    を連続的に又は間歇的に添加・混練して、更に連続する
    第3ゾーン内で冷却・混練し、最終ゾーンで25〜60
    ℃迄冷却・混練した後、形成されたマルチトールマグマ
    を押出しノズルから押出す第1工程、 b)押出されたマルチトールマグマを15〜80℃で5
    〜30分間熟成させる第2工程、 c)次いで、熟成したマルチトールマグマを粗粉砕し、
    80〜115℃、60分以上の条件で乾燥し、粉砕・分
    級する第3工程、の各工程を逐次的に経由して製造され
    た、請求項1に記載のマルチトール含蜜結晶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004054385A1 (ja) * 2002-12-18 2006-04-13 株式会社上野製薬応用研究所 甘味料混合物含有食品
JP2009148262A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Roquette Freres 直接圧縮のための粒状マルチトールおよびその製造方法
JP4845324B2 (ja) * 2000-07-05 2011-12-28 上野製薬株式会社 マルチトール含蜜結晶およびその製造方法

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