JPH08276534A - 金属膜付きポリイミドフィルム - Google Patents

金属膜付きポリイミドフィルム

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JPH08276534A
JPH08276534A JP7078768A JP7876895A JPH08276534A JP H08276534 A JPH08276534 A JP H08276534A JP 7078768 A JP7078768 A JP 7078768A JP 7876895 A JP7876895 A JP 7876895A JP H08276534 A JPH08276534 A JP H08276534A
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JP
Japan
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film
polyimide
aromatic
layer
aromatic polyimide
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Application number
JP7078768A
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Inventor
Hiroshi Inoue
浩 井上
Seiichiro Takabayashi
誠一郎 高林
Kenji Matsubara
健次 松原
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Filing date
Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0346Organic insulating material consisting of one material containing N
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
    • H05K1/036Multilayers with layers of different types

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い耐熱性、強固な接着力、任意の厚さの金
属層を有する金属膜付きポリイミドフィルムを提供す
る。 【構成】 高耐熱性の芳香族ポリイミドの層の少なくと
も片面に主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層
が一体に積層されている多層押出ポリイミドフィルムの
主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層に金属蒸
着または/および金属めっきにより金属膜を形成した金
属膜付きポリイミドフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明の金属膜付きポリイミド
フィルムは、主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミ
ド層を表面に有する芳香族ポリイミドフィルムが、極め
て高い耐熱性、寸法安定性および機械的物性を有してい
ると共に、該主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミ
ド層と芳香族ポリイミドフィルムとの間の接着が強固で
あり、さらに主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミ
ド層を表面に有する芳香族ポリイミドフィルムと金属と
の接合が、熱硬化性の接着剤等をまったく使用せずに、
主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層に直接金
属蒸着層および/または金属めっき層が形成されている
ので、高い耐熱性を有するものである。本発明の金属膜
付きポリイミドフィルムは、フレキシブル印刷回路基
板、TABテープ、多層基板等に有用である。
【0002】
【従来の技術】上記TABテープは、ポリイミドフィル
ムを熱硬化性の接着剤で銅箔と張合わせた複合材料が一
般的である。しかし、使用できる接着剤の耐熱性が20
0℃以下であり、ハンダ工程等で高温にさらされる場合
は使用できなかったり、電気特性がポリイミドフィルム
に比べ満足できないという問題があり、銅箔とポリイミ
ドフィルムとの張合わせ複合材料としてはより耐熱性の
あるものが期待されていた。また、この場合、銅箔の厚
さに制限があり、薄い複合材料を製造できないという問
題がある。すなわち、エッチングでファインパターンの
回路を形成することが困難となり、一部の用途に適用で
きなくなる。
【0003】その対策として接着剤を使用しないで、ポ
リイミドフィルム支持体に銅層が形成されている『無接
着剤型の複合材料』を製造する方法が提案されている。
その中で、ベースフィルムとして、剛性が高く、熱収縮
が小さく、吸湿が小さいビフェニルテトラカルボン酸成
分とフェニレンジアミン成分を使用したポリイミドフィ
ルム、例えば、UPILEX−S(宇部興産(株)製)
をフィルム基材として金属層を無電解めっきまたは蒸着
・スパッタにより直接形成した二層フィルムの検討もさ
れている。しかし、UPILEX−Sフィルムはその特
長である分子鎖の剛直性や面配向性のため、真空蒸着や
無電解めっき等によって形成される金属層との接合性が
悪いという問題がある。この問題を回避する目的で、金
属層との接合性の良いピロメリット酸二無水物と4,
4’−ジアミノジフェニルエーテルから得られるポリイ
ミド(PMDA系ポリイミド)を上記UPILEX−S
の表面に塗布、加熱した後、PMDA系ポリイミド層の
中間層を形成し、その上に金属蒸着層や金属めっき層を
設ける方法(特開平6−124978、210794号
公報)もある。しかし、この方法ではUPILEX−S
のフィルムとPMDA系ポリイミドとの接着性が悪いた
め、フィルム表面をアルカリ等の処理で接着性を改善工
程が必要になったり、さらにこれらの処理をしても満足
出来る接着強度を得ることが困難な場合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、高
い耐熱性を有する芳香族ポリイミド層と金属膜とが、高
い接着力で一体に接着され積層されていて、芳香族ポリ
イミドからなる支持体と金属膜とがポリイミド層によっ
て積層されている金属膜付きポリイミドフィルムを提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
芳香族ポリイミドフィルムの少なくとも片面に金属膜が
主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層によって
金属膜付きポリイミドフィルムにおいて、高耐熱性の芳
香族ポリイミドの層の少なくとも片面に主鎖中に屈曲性
結合を含む芳香族ポリイミド層が一体に積層されている
多層押出ポリイミドフィルムの主鎖中に屈曲性結合を含
む芳香族ポリイミド層に金属蒸着または/および金属め
っきにより金属膜を形成した金属膜付きポリイミドフィ
ルムに関するものである。
【0006】以下、この発明について、図面も参考にし
て、詳しく説明する。図1は、この発明の多層押出ポリ
イミドフィルム(支持体フィルム)と金属膜とからなる
3層の金属膜付きポリイミドフィルムの一例を示す断面
図であり、図2は、この発明の多層押出ポリイミドフィ
ルム(支持体フィルム)とその両面に金属膜を有する5
層の金属膜付きポリイミドフィルムの例を示す。
【0007】この発明の金属膜付きポリイミドフィルム
において使用される多層押出ポリイミドフィルムは、例
えば、好適には高耐熱性の芳香族ポリイミドの前駆体溶
液と主鎖中に屈曲性結合を有する芳香族ポリイミドの前
駆体溶液とを多層押出法によって押出した後、得られた
積層物を50〜200℃の温度で乾燥し、次いで熱30
0℃以上の温度、好ましくは300〜500℃の温度で
の熱処理段階を含む熱処理に付すことにより製造した主
鎖中に屈曲性結合を有する芳香族ポリイミド層を表面に
有する多層芳香族ポリイミドフィルムが挙げられる。い
ずれの前駆体溶液も1000〜5000ポイズであるこ
とが好ましい。
【0008】上記高耐熱性の芳香族ポリイミドの前駆体
溶液は、芳香族テトラカルボン酸二無水物またはその誘
導体と芳香族ジアミンとから有機極性溶媒中それ自体公
知の方法によって、重合および場合により部分イミド化
して得られる。この発明において、特に、高耐熱性の芳
香族ポリイミドとして、30モル%以上、特に50モル
%以上のビフェニルテトラカルボン酸成分と50モル%
以上のフェニレンジアミン成分とから、重合およびイミ
ド化によって得られる芳香族ポリイミドであることが、
耐熱性、機械的強度、寸法安定性の点から好ましい。他
の残部の(もし2種類のテトラカルボン酸二無水物およ
び/またはジアミンを使用する場合)芳香族テトラカル
ボン酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物が、ま
た芳香族ジアミンとしてはジアミノジフェニルエーテル
が好ましい。
【0009】上記の有機極性溶媒としては、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタ
ムのアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチ
ルフォスホルアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレ
ンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン、ピリジ
ン、エチレングリコール等を挙げることができる。
【0010】この発明における主鎖中に屈曲性結合を含
む芳香族ポリイミドは、一般式(1)
【化3】(但し、XはO,CO,S,SO2 ,C(CH
32 ,C(CF32 から選ばれた基である)で示さ
れる芳香族テトラカルボン酸二無水物またはその誘導
体、あるいは一般式(2)
【化4】(但し、XはO,CO,S,SO2 ,C(CH
32 ,C(CF32 であり、nは1〜4の整数であ
る)で示される芳香族ジアミン化合物の少なくても一方
を必須成分として使用した芳香族ポリイミドである。
【0011】一般式(1)の芳香族テトラカルボン酸二
無水物またはその誘導体としては、芳香族テトラカルボ
ン酸、およびその酸無水物、塩、エステル等を挙げるこ
とができるが、特に、酸二無水物が好ましい。芳香族テ
トラカルボン酸としては、例えば、3,3’,4,4’
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)チオエーテル、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)スルホン、等を挙げることがで
き、それらを単独、あるいは混合物として使用できる。
【0012】芳香族ジアミン化合物として、一般式
(2)で示される化合物が使用される場合には、芳香族
テトラカルボン酸として、さらに3,3’,4,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸、ピロメリット酸等を単独ある
いは混合物として使用でき、さらに、上記一般式(1)
の成分との混合物としても使用できる。
【0013】一般式(2)で示される芳香族ジアミン化
合物としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’
−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジ
フェニルチオエーテル等のジフェニル(チオ)エーテル
系ジアミン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系ジ
アミン、3,3’−ジアミノジフェニルホスフィン、
4,4’−ジアミノジフェニルホスフィン等のジフェニ
ルホスフィン系ジアミン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,
3’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルプロパン等のジフェニルアルキレン系ジア
ミン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフィド、等のジフェニル
スルフィド系ジアミン、3,3’−ジアミノジフェニル
スルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、等
のジフェニルスルホン系ジアミン、1,3−ビス(3−
アミノフェノキシ)ベンゼン等のビス(アミノフェノキ
シ)ベンゼン系ジアミン、4,4’−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ビフェニル等のビス(アミノフェノキシ)
ビフェニル系ジアミン、ビス〔(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン等のビス〔(アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン系、等を挙げることができ、そ
れらを単独、あるいは混合物として使用できる。
【0014】芳香族テトラカルボン酸化合物として、一
般式(1)で示される化合物が使用される場合には、芳
香族ジアミン化合物として、さらに、1,4−ジアミノ
ベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミ
ノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼン等のベンゼン系
ジアミン、ベンチジン、3,3’−ジメチルベンチジン
等のベンチジン類等を単独、あるいは混合物として使用
でき、さらに上記一般式(2)のジアミン成分との混合
物としても使用できる。
【0015】多層押出ポリイミドフィルムの厚さは、7
〜150μmが好ましい。また、主鎖中に屈曲性結合を
含む芳香族ポリイミド層の厚さ(単層)は0.1〜10
μmであり、残部が高耐熱性の芳香族ポリイミド層であ
ることが好ましい。
【0016】金属蒸着および/または金属めっき層を形
成するための金属を蒸着する方法としては真空蒸着法、
スパッタリング法などの物理化学的な蒸着法を挙げるこ
とができる。真空蒸着法において、真空度が、10-2
10-7Torr程度であり、蒸着速度が50〜5000
A/秒程度であって、さらに、蒸着基板の温度が200
〜600℃程度であることが好ましい。スパッタリング
法において、特にRFマグネットスパッタリング法が好
適であり、その際の真空度が1Torr以下、特に10
-3〜10-2Torr程度であり、基板温度が200〜4
50℃であって、その層の形成速度が0.5〜500A
/秒程度であることが好ましい。得られる金属蒸着膜の
厚みは1μm以下であり、この上に好適には金属めっき
により肉厚の膜を形成する。その厚みは、約1〜40μ
m程度である。金属膜は厚みが0.5〜40μm、特に
1〜20μm,その中でも1〜15μmであることが好
ましい。
【0017】金属膜の材質としては、銅または銅合金、
アルミニュウム、錫、錫合金などが好適である。金属蒸
着膜が下地層と表面層を有する2層以上の構造としても
よい。下地層としては、クロム、チタン、パラジウム等
が挙げられる。表面層としては銅が挙げられる。金属め
っき層の材質としては、銅、銅合金、銀などが好適であ
る。金属めっき層の形成方法としては、無電解めっき法
および電解めっき法のいずれでもよい。
【0018】
【実施例】以下にこの発明の実施例を示す。以下の各例
において部は重量部を示し、各例の測定は以下に示す試
験方法によって行った。
【0019】回転粘度 東京測定(株)のビスメトロンを使用し、30℃で測定
した。剥離強度 IPC−TM−650 2,4,9 Aの方法で測定し
た。表面抵抗率、体積抵抗率 IPC−TM−650 2,5,17により測定した。耐屈曲性 IPC−TM−650 2,4,3 の方法により測定
した。耐ハンダ耐熱性 IPC−TM−650 2,4,13 Bの方法により
測定した。寸法変化率 IPC−TM−650 2,2,4 Bの方法により測
定した。
【0020】参考例1 内容積200リットルの円筒重合槽に、N,N−ジメチ
ルアセトアミド(DMAc)4600部およびp−フェ
ニレンジアミン(PPD)270.35部(2.5モ
ル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪拌しながら、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物735.55部(2.5モル)を添加し、6時間攪
拌して濃度18%の芳香族ポリアミック酸の溶液を得
た。この溶液の回転粘度は1600ポイズであった。
【0021】参考例2 内容積200リットルの円筒重合槽に、N,N−ジメチ
ルアセトアミド(DMAc)5600部および4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル(DADE)500.6
部(2.5モル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪
拌しながら、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物735.55部(2.5モル)を添加
し、6時間攪拌して濃度18%の芳香族ポリアミック酸
の溶液を得た。この溶液の回転粘度は1500ポイズで
あった。
【0022】参考例3 内容積200リットルの円筒重合槽に、N,N−ジメチ
ルアセトアミド(DMAc)3500部および4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル(DADE)500.6
部(2.5モル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪
拌しながら、ピロメリット酸二無水物270.35部
(2.5モル)を添加し、6時間攪拌して濃度18%の
芳香族ポリアミック酸の溶液を得た。この溶液の回転粘
度は1300ポイズであった。
【0023】参考例4 内容積200リットルの円筒重合槽に、N,N−ジメチ
ルアセトアミド(DMAc)5400部およびp−フェ
ニレンジアミン(PPD)227.09部(2.1モ
ル)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DAD
E)180.22部(0.9モル)を入れ、窒素中室温
(約30℃)で攪拌しながら、3,3’,4,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物441.35部
(1.5モル)、ピロメリット酸二無水物327.18
部(1.5モル)を添加し、6時間攪拌して濃度18%
の芳香族ポリアミック酸の溶液を得た。この溶液の回転
粘度は1500ポイズであった。
【0024】実施例1 参考例1のポリアミック酸溶液を第一のポリアミック酸
溶液として使用し、参考例2のポリアミック酸溶液を第
二のポリアミック酸溶液として使用し、2層押出ダイス
から平滑な金属性支持体の上面に押出して流延し、14
0℃の熱風で連続的に乾燥し、固化フィルム(自己支持
性フィルム、揮発物含有量:36重量%)を形成し、そ
の固化フィルムを支持体から剥離した後、加熱炉で20
0℃から450℃まで徐々に昇温して、溶媒を除去する
と共にイミド化して、2層の芳香族ポリイミドフィルム
を得た。第一のポリアミック酸溶液のポリイミド層は4
8μm、第二のポリアミック酸溶液のポリイミド層は2
μmである。この第二のポリアミック酸溶液のポリイミ
ド層面に、クロムを100オングストロームの厚さで蒸
着し、さらにその上に銅を2500オングストロームの
厚さで蒸着した。さらにその上に硫酸銅浴により銅電解
めっき層を10μmの厚さに形成し、金属膜付きポリイ
ミドフィルムを得た。表1および表2に結果を示す。
【0025】実施例2 3層ダイスを使用した他は実施例1と同様にして3層の
芳香族ポリイミドフィルムを作製した。第一のポリアミ
ック酸溶液のポリイミド層は48μmで、その両面に第
二のポリアミック酸溶液のポリイミド層が各々1μmの
三層の芳香族ポリイミドフィルムである。このフィルム
の両面に実施例1と同様にして蒸着、めっきを行い金属
膜付きポリイミドフィルムを得た。表1および表2に結
果を示す。
【0026】実施例3 参考例3のポリアミック酸溶液を第二のポリアミック酸
溶液として使用した他は実施例1と同様にして2層の芳
香族ポリイミドフィルムを作製し、その上に実施例1と
同様にして蒸着、めっきを行い金属膜付きポリイミドフ
ィルムを得た。表1および表2に結果を示す。
【0027】実施例4 参考例4のポリアミック酸溶液を第一のポリアミック酸
溶液として使用した他は実施例1と同様にして金属膜付
きポリイミドフィルムを得た。表1および表2に結果を
示す。
【0028】実施例5 実施例3で得られた2層の芳香族ポリイミドフィルムの
第一のポリイミド層面をシールして、ヒドラジン水和物
水溶液中に25℃で30秒間浸漬し、次いで触媒付与剤
として奥野製薬社製のOPC−50(40℃、2分)、
OPC−150(25℃、5分)で処理し、水洗後シー
ルを剥がし、さらに奥野製薬社製のカッパーLP(60
℃、10分)でポリイミドフィルムの表面に1μmの銅
被膜を形成した。さらにこの上に硫酸銅浴により銅電解
めっき層10μmの厚さに形成し、金属膜付きポリイミ
ドフィルムを得た。表1および表2に結果を示す。
【0029】比較例1 参考例1のポリアミック酸溶液のみを使用して単層ダイ
スを使用した他は実施例1と同様にして50μmのポリ
イミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの片面
に実施例1と同様にして蒸着、めっきを行い、金属膜付
きポリイミドフィルムを得た。表1および表2に結果を
示す。
【0030】比較例2 参考例1のポリアミック酸溶液のみを使用して単層ダイ
スを使用した他は実施例1と同様にして50μmのポリ
イミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの片面
に参考例3のポリアミック酸溶液を5重量%にDMAc
で希釈した溶液をコンマコーターを使用し、乾燥基準重
量で4重量%になるように塗布し、120℃で乾燥し、
200℃から400℃まで徐々に昇温し、ポリアミック
酸をイミド化して2層の芳香族ポリイミドを得た。この
ポリイミドフィルムの参考例3のポリアミック酸溶液の
ポリイミド層を設けた面に実施例1と同様にして蒸着、
めっきを行い、金属膜付きポリイミドフィルムを得た。
この金属膜付きポリイミドフィルムの金属膜を剥がそう
としたが、参考例1のポリアミック酸溶液からのポリイ
ミドと参考例3のポリアミック酸溶液からのポリイミド
との界面から剥がれてしまった。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】この発明の金属膜付きポリイミドフィル
ムは、主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層を
表面に有する芳香族ポリイミドフィルムが、極めて高い
耐熱性、寸法安定性および機械的物性を有していると共
に、該主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層と
芳香族ポリイミドフィルムとの間の接着が強固である。
【0034】さらに、この発明の金属膜付きポリイミド
フィルムは、主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミ
ド層を表面に有する芳香族ポリイミドフィルムと金属膜
との接合が、熱硬化性の接着剤等をまったく使用せず
に、主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層に直
接金属蒸着層および/または金属めっきが形成されてい
るので、高い耐熱性を有するものである。
【0035】さらに、この発明の金属膜付きポリイミド
フィルムは、金属層が金属蒸着層および/または金属め
っき層であり、極めて薄い膜厚(0.5〜15μm)か
ら通常の厚さまで任意の厚さとすることが可能であり、
幅広い用途に対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の3層からなる金属膜付きポリイミド
フィルムの一例を示す断面図である。
【図2】この発明の5層からなる金属膜付きポリイミド
フィルムの一例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 金属膜付きポリイミドフィルム 2 多層ポリイミドフィルム 3 金属蒸着および/または金属めっき層からなる金属

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリイミドフィルムの少なくとも
    片面に金属膜が、ポリイミド主鎖中に屈曲性結合を含む
    芳香族ポリイミド層によって接合された金属膜付きポリ
    イミドフィルムにおいて、高耐熱性の芳香族ポリイミド
    の層の少なくとも片面に主鎖中に屈曲性結合を含む芳香
    族ポリイミド層が一体に積層されている多層押出ポリイ
    ミドフィルムの主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイ
    ミド層に金属蒸着および/または金属めっき層を形成し
    たことを特徴とする金属膜付きポリイミドフィルム。
  2. 【請求項2】 芳香族ポリイミドフィルムの両面に金属
    膜が弾性率450kg/mm2 以下の芳香族ポリイミド
    層によって接合されている請求項1記載の金属膜付きポ
    リイミドフィルム。
  3. 【請求項3】 多層押出ポリイミドフィルムが、高耐熱
    性の芳香族ポリイミドの前駆体のポリアミック酸溶液と
    主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミドを与えるポ
    リアミック酸の溶液とを多層押出法によって押出した
    後、得られた積層体を乾燥し、次いで熱処理に付すこと
    によって製造した主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリ
    イミド層を表面に有する芳香族ポリイミドフィルムであ
    る請求項1記載の金属膜付きポリイミドフィルム。
  4. 【請求項4】 高耐熱性の芳香族ポリイミドが、30モ
    ル%以上のビフェニルテトラカルボン酸成分と50モル
    %以上のフェニレンジアミン成分からなる請求項1記載
    の金属膜付きポリイミドフィルム。
  5. 【請求項5】 主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイ
    ミドが、一般式(1) 【化1】(但し、XはO,CO,S,SO2 ,C(CH
    32 ,C(CF32 から選ばれた基である)で示さ
    れる芳香族テトラカルボン酸二無水物またはその誘導
    体、あるいは一般式(2) 【化2】(但し、XはO,CO,S,SO2 ,C(CH
    32 ,C(CF32 であり、nは1〜4の整数であ
    る)で示される芳香族ジアミン化合物の少なくても一方
    を必須成分として使用した芳香族ポリイミドからなる請
    求項1記載の金属膜付きポリイミドフィルム。
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