JP2002322276A - 新規な熱可塑性ポリイミド樹脂 - Google Patents

新規な熱可塑性ポリイミド樹脂

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JP2002322276A
JP2002322276A JP2001128499A JP2001128499A JP2002322276A JP 2002322276 A JP2002322276 A JP 2002322276A JP 2001128499 A JP2001128499 A JP 2001128499A JP 2001128499 A JP2001128499 A JP 2001128499A JP 2002322276 A JP2002322276 A JP 2002322276A
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Japan
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thermoplastic polyimide
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polyimide resin
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JP2001128499A
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English (en)
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Kosuke Kataoka
孝介 片岡
Hiroyuki Tsuji
宏之 辻
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ACF密着性および吸湿はんだ耐熱性に優れる
銅張積層板を提供すること。 【解決手段】ジアミン成分の0〜50%にDA3EGを
有し、酸主成分にBPDAあるいはODPAまたはBT
DAを有する熱可塑性ポリイミド樹脂を用い、耐熱性ベ
ースフィルムの少なくとも片面に該熱可塑性ポリイミド
層を有する耐熱性ボンドプライおよび箔層金属を熱ラミ
ネートしたフレキシブル金属箔積層体で、ACFとの密
着性が5N/cm以上で、40℃、90RH%、96時
間の吸湿後、260℃、10秒間のはんだディップ試験
で、熱可塑性ポリイミド層に白濁がなく、熱可塑性ポリ
イミド層と金属箔との剥離がないことを特徴とする。本
発明により優れた接着性、ACF密着性、はんだ耐熱性
を有する銅張積層板を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ポリイミ
ド樹脂に関する。本発明はまた、その熱可塑性ポリイミ
ド層を有するボンドプライと薄層金属シートとからなる
フレキシブルな積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高性能化、高機能化お
よび小型化が急速に進んでおり、電子機器に用いられる
電子部品の小型化および軽量化の要請が高まっている。
これに伴い、電子部品の素材についても、耐熱性、機械
的強度、電気特性などの諸物性がさらに求められ、半導
体素子パッケージ方法またはそれらを実装する配線板に
も、より高密度、高機能、かつ高性能なものが求められ
るようになってきた。フレキシブルプリント配線板(以
下FPCと呼ぶ)に関しては、細線加工、多層形成など
が行われるようになり、FPCに直接部品を搭載する部
品実装用FPC、両面に回路を形成した両面FPC、複
数のFPCを積層して層間を配線でつないだ多層FPC
などが出現してきた。
【0003】一般にFPCは柔軟で薄いベースフィルム
上に回路パターンを形成し、その表面カバー層を施した
構成をしており、上述のようなFPCを得るためにはそ
の材料として用いられる絶縁接着剤または絶縁有機フィ
ルムの高性能化が必要となっている。具体的には、高い
耐熱性、機械強度を有し、加工性、接着性、低吸湿性、
電気特性、寸法安定性などに優れることである。
【0004】現在のところFPCの絶縁有機フィルムに
は、諸特性に優れるポリイミド樹脂からなるフィルムが
広く用いられている。絶縁接着剤には、低温加工性また
は作業性に優れるエポキシ樹脂またはアクリル樹脂が用
いられている。しかし、これらの接着剤は、特に耐熱性
において充分でないことが分かっている。詳しくは15
0℃以上の温度に長時間さらされると、これら接着剤の
劣化が起こり、種々特性に影響を与える。さらに、これ
らの接着剤を用いる場合、ベースフィルム上に接着剤を
塗布および乾燥した後、導体層(一般に銅箔が用いられ
ている)と張り合わされるが、充分な接着を実現するた
めに長時間の熱処理を行わなければならないなどの問題
を抱えている。特にFPCの用途拡大に伴い、耐熱性に
関する課題を解決することが急務となっている。この問
題解決のために、接着剤層を有しない2層FPCまたは
溶融流動性に優れるポリイミド樹脂を用いたFPCなど
が提案されている。上記の接着剤層を有しない2層FP
Cに関しては、絶縁フィルム上に直接導体層を形成する
方法および導体層に直接絶縁層を形成する方法が一般的
である。絶縁層に直接導体層を形成する方法では、蒸着
法またはスパッタリング法で導体の薄層を形成した後、
メッキ法で導体の厚層を形成する方法が用いられている
が、薄層形成時にピンホールが発生しやすくまた絶縁層
と導体層との充分な接着力を得ることが難しいなどの問
題を抱えている。
【0005】一方、導体層に直接絶縁層を形成する方法
では、ポリイミド共重合体もしくはポリアミド酸共重合
体の溶液を導体層に流延塗布、乾燥し絶縁層を形成する
方法を用いているが、種々溶剤による導体層の腐食が起
こりやすい。また両面版を作製する際には2枚の片面板
を作製した後で、これら片面板を張りあわすという煩雑
な工程が必要となるなどの問題を抱えている。
【0006】また、溶融流動性に優れるポリイミド樹脂
を用いたFPCに関しては、特開平2−138789
号、特開平5−179224号または特開平5−112
768号で提案されている耐熱性樹脂からなるベースフ
ィルムの少なくとも片面に熱可塑性ポリイミド層を有す
るボンドプライが用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとく耐熱性に
優れるFPCにはどのような形態を採るにしろ、最終製
品としては苛酷な環境下で使用されることから、さまざ
まな性能が求められている。一例として、LCDパネル
とFPCとを接続する際に用いる異方導電性フィルム
(ACF)との密着性および吸湿条件の厳しい環境下で
のはんだ付けまたはリフローに耐えることが求められて
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、ボンドプライ方
式に関するこれらの課題、すなわち、ACFとの密着性
に優れ、吸湿処理後においても優れたはんだ耐熱性を示
すFPC用途に適した耐熱性ボンドプライから製造され
た耐熱性フレキシブル薄層金属シート積層体を、また上
記ボンドプライの接着剤として有用な熱可塑性ポリイミ
ドおよびそれから得られる接着剤を提供することを目的
に鋭意研究を重ねた結果、本発明が完成された。
【0009】本発明は、以下の構成からなり、これによ
り上記課題が解決される。
【0010】1つの局面において、本発明は、ポリイミ
ド樹脂の前駆体から得られるポリイミド樹脂を提供す
る。ここでこの前駆体は、以下の一般式
【0011】
【化26】 (式中、kは1以上の整数であり、mおよびnは、m+
nが1以上となるそれぞれ0以上の整数であり、Aおよ
びBはそれぞれ、同一であっても異なっていても良い4
価の有機基であり、XおよびYはそれぞれ、同一であっ
ても異なっていても良い2価の有機基を示す)で表され
るアミド酸の化学構造を有する。ここで、上記酸無水物
基はエステル結合を含んでいても含んでいなくても良い
が、好ましくは、エステル結合を含まない。k、mおよ
びnは、上記条件を満たせば、どのような数値でもよい
が、好ましくは、アミド酸の分子量が10万以上となる
ように選択される(ただし、このアミド酸の分子量はこ
れに特に限定されるものではなく、以下に記載するよう
に10万未満でも良い。)。ここで、k、mおよびnの
例示的な好適例を示すと、YがDA3EG(すなわち、
以下に規定されるpが3である)の場合、nを1と固定
し、10〜50モル%の間で変化させたとき、mは、
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10のように変
化する。従って、この好ましい例示において、n=1、
m=1のときは、k>50であり、以下同様に計算する
と、n=1、m=10のときは、k>7である。
【0012】ここで、化26中のX+Yの一定の割合
は、
【0013】
【化27】 に示す4価の有機基であり、pは1以上の整数であるこ
とを特徴とする。ここで、X+Yの一定の割合は、通常
0〜50モル%であり、好ましくは、0.5〜50モル
%であり、より好ましくは、5〜50モル%である。ま
た、pは、1以上の整数であれば、特に限定されない
が、好ましくは、3以上であり、より好ましくは、3で
ある。上記のように、本発明の特徴としては、オキシエ
チレンユニットの繰り返し単位が真中に入り、両側にベ
ンゼン環のあるジアミン残基(上記においてXおよび
Y)があること、および好ましくは、酸無水物としてエ
ステル構造を用いないことが挙げられる。
【0014】1つの局面において、上記一般式(化2
6)中のXおよびY(X+Yの50〜100モル%、好
ましくは50〜99.5モル%、より好ましくは50〜
95モル%である)が下式(化28)〜(化47)
【0015】
【化28】
【0016】
【化29】
【0017】
【化30】
【0018】
【化31】
【0019】
【化32】
【0020】
【化33】
【0021】
【化34】
【0022】
【化35】
【0023】
【化36】
【0024】
【化37】
【0025】
【化38】
【0026】
【化39】
【0027】
【化40】
【0028】
【化41】
【0029】
【化42】
【0030】
【化43】
【0031】
【化44】
【0032】
【化45】
【0033】
【化46】 および
【0034】
【化47】 に示す2価の有機基の群から選択される1種以上であり
得る。
【0035】別の局面において、上記一般式(化26)
中のAおよびBは、好ましくは、下式化48に示される
基から選択される少なくとも1種以上であり得る。
【0036】
【化48】 より好ましくは、このAおよびBは、下式(化49〜5
1)
【0037】
【化49】
【0038】
【化50】 および
【0039】
【化51】 に示す4価の有機基からなる群より選択される1種以上
である。
【0040】1つの実施形態において、本発明の熱可塑
性ポリイミド樹脂のガラス転移点温度(Tg)は、25
0℃以下である。一般に、Tgは、DA3EGのような
軟らかい成分を入れることによって下がり、他方、BP
DAのような硬い成分を入れることによって、上がる。
このような関係は、当該分野において周知である。
【0041】別の実施形態において、本発明は、本発明
の熱可塑性ポリイミド樹脂を含有する接着層が耐熱性ベ
ースフィルムの片面または両面に形成された、耐熱性ボ
ンドプライを提供する。
【0042】別の実施形態において、本発明の耐熱性ボ
ンドプライに含まれる上記ベースフィルムは、非熱可塑
性ポリイミドフィルムを含む。
【0043】他の実施形態において、本発明の耐熱性ボ
ンドプライと、薄層金属シートとを熱ラミネートするこ
とによって製造される、耐熱性フレキシブル金属箔張積
層体が本発明によって提供される。。
【0044】別の実施形態において、上記薄層金属シー
トは、銅箔およびアルミ箔からなる群より選択され得
る。
【0045】他の実施形態において、本発明の熱可塑性
ポリイミド樹脂を含む、耐熱性フレキシブル金属箔張積
層体用接着剤が提供される。
【0046】他の実施形態において、本発明の耐熱性フ
レキシブル金属箔張積層体では、上記耐熱性フレキシブ
ル金属箔張積層体をラインアンドスペース200/20
0μmにパターニングしたフレキシブルプリント基板と
異方導電フィルム(ACF)との密着性は、5N/cm
以上、40℃、90RH%および96時間の処理後に、
260℃および10秒間のはんだ浴ディップ試験を実施
した際、熱可塑性ポリイミド層の白濁および熱可塑性ポ
リイミド層と箔層金属層間の剥がれが発生しない。この
白濁および剥がれは、肉眼で容易に観察することができ
る。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。最初に、本発明における熱可塑ポリイミ
ドの前駆体であるポリアミド酸共重合体溶液の調製方法
について説明する。
【0048】ポリアミド酸共重合体は、酸二無水物とジ
アミンとを有機溶媒中で反応させることにより得られる
が、本発明においては、まず、アルゴン、窒素などの不
活性ガス雰囲気中において、
【0049】
【化52】 (式中、C1は4価の有機基を示す。)で表される少な
くとも一種の酸二無水物を有機溶媒中に溶解、または拡
散させる。この溶液に一般式(化53)
【0050】
【化53】 (式中、Xは2価の有機基を示す。)で表される少なく
とも一種のジアミンを、固体の状態または有機溶媒溶液
の状態で添加する。さらに、上記の一般式(化52)で
表される1種または2種以上の酸二無水物の混合物を固
体の状態または有機溶媒溶液の状態で添加し、ポリイミ
ドの前駆体であるポリアミド酸溶液を得る。また、この
反応において、上記添加手順とは逆に、まずジアミンの
溶液を調製し、この溶液中に固体状の酸二無水物または
酸二無水物の有機溶媒溶液を添加してもよい。このとき
の反応温度は−10℃〜0℃が好ましい。反応時間は3
0分間〜3時間である。かかる反応により熱可塑性ポリ
イミドの前駆体であるポリアミド酸溶液が調製される。
【0051】ポリアミド酸の合成反応に使用される有機
溶媒としては、例えばジメチルスルホキシド、ジエチル
スルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなど
のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド
系溶媒を挙げることができる。これらを1種類のみで用
いることも、2種あるいは3種以上からなる混合溶媒も
用いることもできる。また、これらの極性溶媒とポリア
ミド酸の非溶媒とからなる混合溶媒も用いることもでき
る。ポリアミド酸の非溶媒としては、アセトン、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン、メチ
ルセロソルブなどを挙げることができる。
【0052】かかるポリアミド酸共重合体およびポリイ
ミド共重合体の分子量は特に規制されるものではない
が、耐熱性接着剤としての強度を維持するためには、数
平均分子量が5万以上、さらには8万以上、特には10
万以上が好ましい。接着剤であるポリアミド酸共重合体
(溶液)の分子量はGPC(ゲル浸透クロマトグラフィ
ー)により測定が可能である。
【0053】次に、これらポリアミド酸からポリイミド
を得る方法としては、熱的または化学的に脱水閉環(イ
ミド化)する方法を用いればよい。具体的には熱的にイ
ミド化する方法では、常圧での加熱乾燥もしくは減圧下
でポリアミド酸溶液の加熱乾燥がある。
【0054】常圧で加熱乾燥を行う場合、まず有機溶媒
を蒸発させるために150℃以下の温度で約5分間〜9
0分間行うのが好ましい。続いて、これを加熱乾燥して
イミド化する。イミド化させる際の加熱温度は150℃
〜400℃の範囲が好ましい。特に最終の熱処理は30
0℃以上が好ましい。さらに好ましくは300〜400
℃が好ましい。
【0055】減圧下で加熱乾燥を行う場合は、溶媒除去
およびイミド化を同時に行う。加熱温度としては、15
0℃〜200℃の範囲が好ましい。この方法は減圧下で
加熱するため、系内から水を除去しやすい。そのため、
常圧加熱に比べてイミド環の加水分解およびそれに伴う
分子量低下が起こりにくいことが特徴である。
【0056】化学的に脱水閉環(イミド化)する方法で
は、上記ポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と触
媒の第3級アミンとを加え、熱的に脱水する場合と同様
の方法で処理すると、熱的に脱水する場合よりも短時間
で所望のポリイミド膜が得られる。
【0057】また、触媒として使用される第3級アミン
としては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ
−ピコリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、イ
ソキノリンなどが好ましい。
【0058】得られたポリイミド樹脂を溶解させる有機
溶媒としては、例えばジメチルスルホキシド、ジエチル
スルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなど
のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド
系溶媒、N−メチル−2−ピロリドンなどのピロリドン
系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジ
オキソランなどのエーテル系溶媒を挙げることができ
る。これらを1種類のみで用いることも、2種あるいは
3種以上からなる混合溶媒も用いることもできる。
【0059】続いて本発明におけるベースフィルムにつ
いて説明する。ベースフィルムとしては、非熱可塑性ポ
リイミドであることが好ましく、具体例としては、アピ
カルAH、NPIまたはHP(いずれも鐘淵化学工業)
が挙げられる。
【0060】その他、要求特性に応じて、種々の酸二無
水物とジアミンとの組み合わせから得られるポリイミド
を用いることができる。
【0061】本発明における薄層金属シートとは、厚み
が5μmから35μmのものが好適に用いられる。
【0062】薄層金属シートの具体例としては、銅箔、
アルミ箔が好ましく用いられる。
【0063】ベースフィルムに上述の熱可塑性ポリイミ
ド溶液あるいはその前駆体として同業者には一般的に知
られているアミド酸を塗布し、所望の構成のボンドプラ
イを得ることができる。これと薄層金属シートを同業者
で有れば容易に技術的に構想することができるいかなる
種類の連続的に処理できる加熱加圧ラミネート法を選択
して耐熱性フレキシブル薄層金属シート積層体を得るこ
とができるのである。
【0064】以上、本発明に係る耐熱性フレキシブル金
属箔積層体の実施の形態について説明したが、本発明は
これによって限定されるものではなく、本発明はその趣
旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき、種々なる
改良、変更、修正を加えた様態で実施しうるものであ
る。以下の実施例により本発明をより具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
もない。
【0065】(実施例1)系全体を氷水で冷やし、窒素
置換をした3000mlの三口のセパラブルフラスコに
103.35gの2,2’ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン(以下、BAPPという)
および27.89gの(以下、DA3EGという)を7
43.34gのジメチルホルムアミド(以下、DMFと
いう)を用いて投入し充分に溶解させた。15分間の撹
拌の後、95.79gのビフェニルテトラカルボン酸二
無水物(以下、BPDAという)を粉体で投入した。6
0分間攪拌の後、さらに2.96gのBPDAを26.
66gのDMFでスラリーとし、フラスコ内の溶液の粘
度に注意しながら徐々に投入し、その後1時間撹拌しな
がら放置しSC23%のポリアミド酸を得た。その後、
1000gのDMF加え1時間撹拌し粘度約5ポイズに
調整した。
【0066】このポリアミド酸溶液をポリイミドフィル
ム(アピカル17HP;鐘淵化学工業株式会社製)の両
面に、熱可塑性ポリイミド層の最終片面厚みが4μmと
なるように塗布した後、120℃、330℃で各2分間
加熱して溶媒を除去し、ボンドプライを得た。得られた
ボンドプライの熱可塑性ポリイミド面に18μm厚の圧
延銅箔を重ね、その上下に125μm厚ポリイミドフィ
ルムを離型フィルムとして配設して、熱ロールにてラミ
ネートし銅張積層板を得た。
【0067】ラミネート温度は340℃、圧力30kg
/cm、ロール回転速度2m/分であった。得られた銅
張積層板について、JIS C6481に従い、接着強
度、JIS6471に従い、はんだ耐熱性試験を行い、
その試験片の銅層および熱可塑性ポリイミド層が剥離し
ていないかの形態観察および銅層をエッチングし熱可塑
性ポリイミド層の白濁の有無を確認した。その結果を表
1に示す。はんだ試験条件は、40℃、90%RH、9
6時間吸湿後、260℃ 10秒間浸せきした。接着層
のガラス転移温度(Tg)は粘弾性測定装置によって測
定し第一変曲点をガラス転移点とした。
【0068】ACFとの密着性評価を以下の方法で行っ
た。まず、ラインアンドスペース200/200μmに
パターニングし、パターン銅上にニッケルおよび金を順
次5μmおよび0.1μm電解メッキにて積層しFPC
を作製する。続いてITO蒸着済みガラスおよびACF
(日立化成工業製AC7246LU18μm厚み、1.
2mm巾)をACF温度が70℃になる条件で約5秒
間、1MPaで仮圧着する。圧着には東芝製インナーリ
ードボンダ(ILB)TTI750を用いた。さらにこ
のACF付ガラスと上述のFPCをACF温度が170
℃になる条件で約15秒間、3MPaで本圧着した。こ
のようにして作製した測定用サンプルのFPC部分を5
mm巾に切り、接着強度測定と同様にしてACFとの密
着強度を測定した。これらの結果を表1に示す。
【0069】(実施例2)70.92gのBAPPおよ
び133.98gのDA3EGを725.84gのDM
Fに充分に溶解させた。15分間の撹拌の後、97.5
9gのBPDAを粉体で投入した。60分間攪拌の後、
さらに4.06gのBPDAを44.16gのDMFに
加えたスラリーをフラスコ内の粘度に注意しながら徐々
に投入し、その後1時間撹拌しながら放置した。その
後、750gのDMFを投入し1時間撹拌することでポ
リアミド酸溶液を得た。このポリアミド酸溶液を、実施
例1と同様にベースフィルムに塗布、120℃、330
℃で各2分間乾燥してボンドプライを得た。その後34
0℃、30kgf/cm、1m/分の条件でCCL作
製、物性測定を実施例1と同様に行った。結果を表1に
示す。
【0070】(実施例3)実施例1と同様に、投入する
成分をBPDA/BAPP/DA3EGとし、それぞれ
を100/90/10の割合で投入し、攪拌し、スラリ
ーを生成した。このスラリーを、フラスコ内の粘度に注
意しながら徐々に投入し、その後1時間撹拌しながら放
置した。その後、実施例1と同様にDMFを投入し1時
間撹拌することでポリアミド酸溶液を得た。このポリア
ミド酸溶液を、実施例1と同様にベースフィルムに塗
布、120℃、330℃で各2分間乾燥してボンドプラ
イを得た。その後360℃、2m/分の条件でCCL作
製、物性測定を実施例1と同様に行った。その結果を表
1に示す。
【0071】(比較例1)36.53gのBAPPおよ
び88.74gのDA3EGを725.84gのDMF
に投入し15分間攪拌した。続いて100.54gのB
PDAを投入した。60分間の撹拌の後、さらに4.1
9gのBPDAを44.16gのDMFを用いスラリー
にし、フラスコ内の溶液の粘度に注意しながら徐々に投
入し、その後1時間撹拌しながら放置し、SC23%の
ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液
を、さらに750gのDMFを加え希釈し、粘度を約5
ポイズに調整した。このポリアミド酸溶液を用い実施例
1と同様にボンドプライ、CCLを作製し特性を評価し
た。結果を表1に示す。
【0072】(比較例2)119.52gのBAPPを
725.840gのDMFに投入し15分間攪拌した。
続いて74.54gのTMEGおよび32.84gのB
TDAを投入した。60分間の撹拌の後、さらにTME
Gの3.11gをDMF44.16gに溶解した溶液を
フラスコ内の溶液の粘度に注意しながら徐々に投入し、
その後1時間撹拌しながら放置し、SC23%のポリア
ミド酸溶液を得た。
【0073】得られたポリアミド酸溶液を、さらにDM
Fgを加え希釈し、粘度を約5ポイズに調整した。この
ポリアミド酸溶液を用い実施例1と同様にボンドプラ
イ、CCLを作製し特性を評価した。結果を表1に示
す。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る耐熱性フレ
キシブル薄層金属シート張積層体は、ACF密着性およ
び吸湿処理後のはんだ耐熱性に優れ、FPCまたはリジ
ット‐フレックス基板材料、COFおよびLOCパッケ
ージ、MCMなどの今後の新規高密度実装材料用途に好
適であり、その他用途は特に限定されない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 179/08 C09J 179/08 Z // C08L 79:08 C08L 79:08 Z (72)発明者 辻 宏之 滋賀県大津市木の岡町24−7 Fターム(参考) 4F071 AA60 BB02 BC01 BC12 4F100 AB01B AB10B AB16B AB17B AB25B AK49A BA02 EC03 EC032 EJ42 EJ422 GB43 JA05A JB06 JB16A JJ03 JL04 JL11 YY00A 4J004 AA11 CA06 CC02 EA05 FA05 4J040 EH031 GA03 GA05 GA06 GA07 GA08 GA25 JA09 LA02 MA02 MB03 NA20 4J043 PA04 QB31 RA06 RA35 SA06 TA22 UA121 UA131 UA132 UB011 UB021 UB031 UB121 UB122 UB131 UB152 UB301 XA13 XA19 ZA05 ZA12 ZA33 ZB50 ZB58

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド樹脂の前駆体から得られるポ
    リイミド樹脂であって、該前駆体が、一般式(化1) 【化1】 (式中、kは1以上の整数であり、mおよびnは、m+
    nが1以上となるそれぞれ0以上の整数であり、Aおよ
    びBはそれぞれ、同一であっても異なっていても良く、
    かつ、エステル結合を含まない4価の有機基であり、X
    およびYはそれぞれ、同一であっても異なっていても良
    い2価の有機基を示す)で表されるアミド酸の化学構造
    を有し、(化1)中のX+Yの0.5〜50モル%が下
    式 【化2】 に示す4価の有機基であり、pは1以上の整数であるこ
    とを特徴とする、熱可塑性ポリイミド樹脂。
  2. 【請求項2】 前記一般式(化1)中のXおよびY(X
    +Yの50〜99.5モル%)が下式(化3)〜(化2
    2) 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】 【化17】 【化18】 【化19】 【化20】 【化21】 および 【化22】 に示す2価の有機基の群から選択される1種以上である
    こと特徴とする、請求項1に記載の熱可塑性ポリイミド
    樹脂。
  3. 【請求項3】 前記一般式(化1)中のAおよびBが下
    式(化23)〜(化25) 【化23】 【化24】 および 【化25】 に示す4価の有機基からなる群より選択される1種以上
    であることを特徴とする、請求項1または2に記載の熱
    可塑性ポリイミド樹脂。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の熱可塑性
    ポリイミド樹脂のガラス転移点温度が250℃以下であ
    ることを特徴とする、熱可塑性ポリイミド樹脂。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4に記載の熱可
    塑性ポリイミド樹脂を含有する接着層が耐熱性ベースフ
    ィルムの片面または両面に形成された、耐熱性ボンドプ
    ライ。
  6. 【請求項6】 前記耐熱性ボンドプライに含まれる前記
    ベースフィルムが、非熱可塑性ポリイミドフィルムを含
    む、請求項5に記載の耐熱性ボンドプライ。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の耐熱性ボンド
    プライと、薄層金属シートとを熱ラミネートすることに
    よって製造される、耐熱性フレキシブル金属箔張積層
    体。
  8. 【請求項8】 前記薄層金属シートが、銅箔およびアル
    ミ箔からなる群より選択される、請求項7に記載の耐熱
    性フレキシブル金属箔張積層体。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3または4に記載の熱可
    塑性ポリイミド樹脂を含む、耐熱性フレキシブル金属箔
    張積層体用接着剤。
  10. 【請求項10】 請求項7または8に記載の耐熱性フレ
    キシブル金属箔張積層体であって、該耐熱性フレキシブ
    ル金属箔張積層体をラインアンドスペース200/20
    0μmにパターニングしたフレキシブルプリント基板と
    異方導電フィルム(ACF)との密着性が、5N/cm
    以上、40℃、90RH%および96時間の処理後に、
    260℃および10秒間のはんだ浴ディップ試験を実施
    した際、熱可塑性ポリイミド層の白濁および熱可塑性ポ
    リイミド層と箔層金属層間の剥がれが発生しないことを
    特徴とする、耐熱性フレキシブル金属箔張積層体。
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