JPH08270704A - 緩衝器のスプリングシート - Google Patents

緩衝器のスプリングシート

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JPH08270704A
JPH08270704A JP7144395A JP7144395A JPH08270704A JP H08270704 A JPH08270704 A JP H08270704A JP 7144395 A JP7144395 A JP 7144395A JP 7144395 A JP7144395 A JP 7144395A JP H08270704 A JPH08270704 A JP H08270704A
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shock absorber
fixed
spring seat
spring
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Michiya Hiramoto
三千也 平本
Hitoshi Nishigaki
仁 西垣
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スプリングシートを絞りの浅い形状とするこ
とを可能として、材料費ならびに加工費の低減を図りコ
ストダウンを達成すること。 【構成】 筒状に形成された固定部2bを緩衝器の外筒
に固定する緩衝器のスプリングシートにおいて、固定部
2bの3個所を放射状に突出させて突出部2cを形成
し、各突出部2cの先端にガイド面本体2eとともにコ
イルスプリングの案内を行う補助ガイド面2dを形成し
た。 【効果】 固定部2dを必要な固定強度が得られる寸法
とするとともに、ガイド面本体2eと補助ガイド面2d
を足した上下寸法をコイルスプリングの案内に必要な寸
法としても、補助ガイド面2dの分だけスプリングシー
ト2の上下方向寸法(絞り深さ)を小さくでき、その分
材料コストを低減できるとともに、絞り加工が容易とな
って加工コストを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緩衝器に固定されるス
プリングシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、緩衝器のスプリングシートとし
て、例えば、実開平2−134338号公報に記載され
ているものが知られている。
【0003】この従来の緩衝器のスプリングシート01
は、図10(e)に示すように内周に緩衝器の外筒を挿
入して固定するための円筒状の固定部02が形成され、
この固定部02の下端外周から軸方向に伸びる接続部0
3が形成され、この接続部03の全周の外端から軸方向
に折曲され、その外側面で図外のコイルスプリングの内
周を案内するガイド面05が形成され、このガイド面0
5の下端から放射外方に折曲されてコイルスプリングが
着座する螺旋状のシート部04が形成された構成となっ
ている。
【0004】そして、このスプリングシート01を緩衝
器の外筒に固定する場合、この従来技術では、図9に示
すように、前記固定部02内のセンタリング穴06に緩
衝器の外筒07を挿通させた状態で、外筒07を外側に
円周方向3か所を膨出変形させて固定部02に圧着させ
るとともに固定部02の上下を突出させて固定部02と
上下方向で係合する係合凸部08を形成して固定してい
る。
【0005】このような固定構造では、必要な固定強度
を得るために、固定部02の上下寸法が所定寸法h01
け必要になっており、かつ、ガイド面05においてコイ
ルスプリングの案内を行うためにガイド面05の高さと
して最低コイルスプリングのコイル線径の半分以上の寸
法h02が必要であり、その結果、スプリングシート01
の全体の高さは図中H01となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来のスプリン
グシート01では、上述のような固定部02の上下方向
の寸法の制約(h01)ならびにガイド面05の高さ寸法
の制約(h02)により、スプリングシート01は絞りの
深い形状(上下寸法H01)となっており、深絞り加工が
避けられなかった。その結果、以下に述べる問題が生じ
ていた。
【0007】すなわち、このように絞りの深い形状のス
プリングシート01を加工する場合には、図10に示す
ように、まず、同図(a)に示すカット工程により鉄板
09を所定の大きさ(この場合1辺がL01の寸法の正方
形)にカットし、同図(b)に示す第1絞り工程により
接続部03ならびにガイド面05の部分を形成し、次
に、同図(c)で示す第2絞り工程により固定部02と
着座面04の部分を加工し、その後、同図(d)に示す
トリム・ピアス工程により、不要な部分を切り取り、同
図(e)に示すバーリング工程によりセンタリング穴0
6をバーリングするという手順で加工するもので、この
結果、1枚の平らな鉄板09が、寸法H01だけ絞られる
が、このように絞りが深いと絞り加工を1回で行うこと
ができず、複数回行う必要があり、加工工数が多くなっ
てコストアップを招く。
【0008】また、上述のように絞りが深い形状では、
スプリングシート01の全体の表面積が大きくなるた
め、その材料である鉄板09の面積が大きくなり(1辺
の寸法L01が長くなる)、その分材料費が高くなる。
【0009】以上のように、従来技術では、スプリング
シートが絞りの深い形状となることから、加工費ならび
に材料費がかかりコスト高となるという問題があった。
【0010】本発明は、上述のような従来の問題点に着
目してなされたもので、スプリングシートが絞りの浅い
形状とすることを可能として、材料費ならびに加工費の
低減を図りコストダウンを達成することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明では、緩衝器の外筒に挿入固定されて車体と
の間に縮設されるコイルスプリングの下端を支持するス
プリングシートであって、このスプリングシートは板材
の絞り加工によって形成され、その形状が、前記外筒が
挿入固定される円筒状の固定部と、この固定部の下端外
周から放射状に伸びる接続部と、この接続部の外端から
軸方向に折曲され外側面で前記コイルスプリングの内周
を案内するガイド部と、このガイド部の下端から放射外
方に折曲されて前記コイルスプリングが着座する螺旋状
のシート部とを備えた形状に形成されている緩衝器のス
プリングシートにおいて、前記接続部の上面に、前記固
定部の外周面から放射状に伸びる突出部を少なくともシ
ート部の螺線状最下端位置から離間した位置に1条以上
形成して、その外周面を前記ガイド部とともにコイルス
プリングの案内を行う補助ガイド部とした。
【0012】なお、前記固定部が、外筒への固定時に外
筒の円周方向複数個所を外方に塑性変形させて固定部内
周に圧着させて固定する構造では、請求項2に記載して
いるように、前記突出部を、前記固定部の外筒が圧着さ
れる部位を避けて形成するのが好ましい。
【0013】また、前記突出部の軸方向寸法を、前記固
定部の軸方向寸法よりも小さな寸法に形成するのが好ま
しい(請求項3)。
【0014】また、前記突出部を固定部の軸方向全長に
亘って形成し、前記固定部の突出部が設けられている部
位の間の部位を外筒に溶接により固定するようにしても
よい(請求項4)。
【0015】
【作用】請求項1に記載の緩衝器のスプリングシートで
は、接続部の上面に、固定円筒部の外周面から放射状に
伸びる突出部を円周方向に少なくとも1条形成して、そ
の外周面をガイド部とともにコイルスプリングのガイド
を行う補助ガイド部としたため、この補助ガイド部の上
下方向寸法とガイド部の上下方向寸法とを足し合わせた
寸法によりコイルスプリングの案内に必要な寸法を確保
することになる。
【0016】したがって、固定部において、必要な固定
強度が得られる上下寸法を確保するとともに、補助ガイ
ド部ならびにガイド部によりコイルスプリングの案内に
必要な上下寸法を確保した場合、補助ガイド部の分の上
下寸法がガイド部分の上下寸法に重なることになり、こ
の補助ガイド部の上下寸法分だけ、スプリングシートの
上下寸法を短くでき、その分だけ、スプリングシートの
絞り量を従来よりも浅くすることができる。
【0017】このように絞り量が浅くなると、スプリン
グシートの表面積が小さくなって必要な材料の面積も小
さくなるとともに、絞り加工が容易となって1回の絞り
加工で済ませることが可能となる。
【0018】請求項2記載のスプリングシートでは、固
定部の突出部を、外筒を塑性変形して圧着させる部位を
避けて形成しているため、突出部を設けても、外筒に対
する固定力が変化することがない。
【0019】請求項3記載のスプリングシートでは、突
出部の上下方向寸法を固定部の上下方向寸法よりも小さ
く形成しているため、固定部の端部は全周に亘る円周部
分を有しており、外筒の全周に亘って当接させることが
できる。したがって、外筒に対して高い固定力が得られ
る。
【0020】請求項4記載のスプリングシートでは、固
定部の上下方向全長に亘って突出部を形成しているた
め、スプリングシートの絞り量を小さくできる。また、
固定部は、この突出部を形成している部分で外筒と離間
することになるが、固定部は、突出部が設けられている
部位の間の部位を外筒に溶接させて固定するから、固定
力は十分に確保できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。図3は本発明第1実施例を適用した緩衝器SAを示
す側面図であり、緩衝器SAの外筒1に実施例のスプリ
ングシート2が固定されている。このスプリングシート
2の固定は、上記従来技術と同様の固定構造により成さ
れており、これを簡単に説明すると、スプリングシート
2には、略中央のセンタ穴2a(図2参照)を有した円
筒状の固定部2bが形成されており、この固定部2bに
外筒1の挿入させた状態で外筒1の一部を内側から外側
に塑性変形させることにより、外筒1を固定部2bに圧
着させるとともに固定部2bへの圧着部分の上下部分を
外方に突出させて固定部2bが外筒1と上下方向で係合
するように形成されている(この固定構造については、
図9参照のこと)。
【0022】また、上述の外筒1の塑性変形部分1a
は、図2の断面図に示すように、周方向で3か所に形成
されている。そして、外筒1において、各塑性変形部分
1aの間に位置する図中Eで示す範囲は、上述の塑性変
形が行われていない範囲であってスプリングシート2の
内周との間に隙間が形成されていて、泥水等の排出孔と
なっている。
【0023】次に、図1の斜視図により第1実施例のス
プリングシート2の構成について詳細に説明すると、前
記スプリングシート2の円筒状の固定部2bの下端外周
から放射状に接続部2fが形成され、この接続部2fの
外端から下方に折曲されてガイド面本体(ガイド部)2
eが全周に形成されている。このガイド面本体2eは固
定部2bよりも大径に形成されたコイルスプリング3
(図4,5参照)の下端部をセンタリングすべく案内し
て支持するもので、コイルスプリング3の下端部の内径
に略一致する円周面に形成されている。
【0024】そして、ガイド面本体2eの下端から放射
外方に折曲されて、コイルスプリング3が着座する螺旋
状のシート部2gが形成されている。すなわち、このシ
ート部2gは、コイルスプリング3の巻き形状である螺
旋形状に応じてに高さが徐々に変化する螺旋形状に形成
され、また、このシート部2gに連続する前記ガイド面
本体2eも上下寸法が徐々に変化する形状に形成されて
いる。
【0025】また、本実施例では、図1に示すように、
前記接続部2fの上面に、前記固定部2bの外周面から
放射状に伸びる突出部2cが、円周方向の3箇所に形成
されている。これら突出部2cは、高さ寸法mが突出部
2cよりも上側の固定部2bの上下寸法nよりも僅かに
小さな寸法に形成され、かつ、図2に示すように、前記
塑性変形部分1a,1a,1aの間の範囲E内の位置に
設けられ、その幅寸法Fは、図示のように範囲Eの幅寸
法よりも狭く形成されている。
【0026】そして、各突出部2cの先端面には補助ガ
イド面(補助ガイド部)2dが形成されている。すなわ
ち、前記突出部2cは、前記接続部2fの外端位置まで
延在され、各補助ガイド面2dは、前記ガイド面本体2
eと連続して形成されて前記ガイド面本体2eとともに
コイルスプリング3のセンタリングの案内を行うもので
ある。
【0027】図4は前記補助ガイド面2dならびにガイ
ド面本体2eの展開図、また、図5の(A)(B)
(C)は、それぞれ図4のSA−SA,SB−SB,S
C−SCにおける断面を示しており、図4の右端に示す
ガイド面本体2eの高さが最も低くなっている部位では
ガイド面本体2eの高さ寸法h1がコイルスプリング3
の半径rよりも小さな寸法に形成されており、図5の
(C)に示すように、その近傍の部位でも、ガイド面本
体2eと補助ガイド面2dとを合わせた上下方向寸法が
コイルスプリング3の半径rよりも大きな寸法となるよ
うに補助ガイド面2dを形成してコイルスプリング3の
中央方向への移動を規制してセンタリングを可能な高さ
を確保している。そして、図5の(A)に示す寸法H11
がスプリングシート2の上下方向寸法であり絞り深さを
示している。ちなみに、図11は従来技術におけるガイ
ド部05の部分の展開図、図12(A)(B)(C)は
それぞれ図11のSA−SA,SB−SB,SC−SC
断面であるが、この図に示すように従来技術では、ガイ
ド面05の最も低い部位の高さがコイルスプリング3の
半径rと略等しい高さに形成され、これによりコイルス
プリング3のセンタリングを行っている。
【0028】次に、図6により第1実施例のスプリング
シート2の加工手順を説明する。
【0029】まず、図中(a)に示すカット工程におい
て、材料の鉄板4を寸法L11の正方形にカットする。な
お、この寸法L11は、従来の寸法L01よりも小さな寸法
である。
【0030】次に、図中(b)に示す絞り工程において
ドロー成形を行い、シート部2g、接続部2f、ガイド
面本体2e、突出部2c、固定部2bを成形するもの
で、すなわち、本実施例のように絞りが浅い形状では、
これらを一度に絞り加工することができる。
【0031】次に、図中(c)に示すトリム・ピアス工
程により、外周を切り取るとともにセンタ穴2aの穴開
けを行う。
【0032】最後に、図中(d)に示すバーリング工程
により、センタ穴2aをバーリングしてスプリングシー
ト2ができあがる。
【0033】以上説明したとおり、第1実施例では、接
続部2fの上面に、固定部2bから放射状に伸びる突出
部2c,2c,2cを形成し、これら突出部2cの先端
面にガイド面本体2eとともにコイルスプリング3のセ
ンタリングの案内を行う補助ガイド面2dを形成した構
成としたため、補助ガイド面2dの上下寸法分だけガイ
ド面本体2eの上下寸法を短くでき、ガイド面本体2e
の上下寸法の最も小さいところでは図4に示すようにコ
イルスプリング3の半径rよりも小さな寸法h1にでき
るもので、従来よりもこの上下寸法が小さくできる。
【0034】したがって、固定部2bにおいて外筒1に
固定するのに必要な上下方向寸法を確保するとともに、
補助ガイド面2dとガイド面本体2eの上下寸法を足し
合わせた寸法としてコイルスプリング3のセンタリング
を行うのに必要な寸法を確保しても、成形時における絞
り深さH11を補助ガイド面2dの上下寸法分だけ従来よ
りも小さくでき(H11<H01)、これにより、図6に示
すように絞り加工を1回で済ませることが可能となっ
て、加工コストを低減できる。
【0035】また、絞り深さH11が従来よりも小さくな
ることでスプリングシート2の表面積が小さくなり、こ
れにより必要な鉄板4の面積を小さくでき(L11
02)、材料コストを低減できる。
【0036】また、第1実施例では、各突出部2cを、
外筒1を圧着させる塑性変形部分1aの間である圧着に
寄与していない部分に形成しているから、外筒1の固定
強度に影響を与えることがなく、従来と変わらない固定
強度が得られる。
【0037】加えて、各突出部2cを形成するにあた
り、突出部2cを固定部2bの中間から突出させて固定
部2bの円筒面を全周に亘って残しており、さらに、突
出部2cの上下寸法mをその上側に位置する固定部2b
の上下寸法nよりも小さな寸法にしているため、外筒1
に対して高い固定強度が得られる。
【0038】以下、他の実施例について説明するが、こ
の説明を行うにあたり第1実施例と同様の構成には同じ
符号をつけて説明を省略する。また、作用効果について
も第1実施例と同様のものは説明を省略する。
【0039】図7は本発明第2実施例のスプリングシー
ト22の斜視図であって、この実施例は、ガイド面本体
22eが略半周分だけ形成され、突出部2cの先端の補
助ガイド部22dの上下方向寸法が、コイルスプリング
3の半径rよりも僅かに大きな寸法に形成されている例
である。
【0040】したがって、このスプリングシート22の
上下寸法(=絞り深さ)H12は、第1実施例の絞り深さ
11よりも小さな寸法となっている。
【0041】以上のように構成した第2実施例のスプリ
ングシート22では、コイルスプリング3の案内に必要
な上下方向寸法を補助ガイド面22dにより確保して、
ガイド面本体22eがスプリングシート22の略半周に
しか形成しない構成としたため、第1実施例よりもさら
に絞り深さH12が小さくなって(H12<H11)、スプリ
ングシート22の表面積が小さくなって、材料コストを
低減できるとともに絞り加工も容易となるという効果が
得られる。
【0042】次に、図8は本発明第3実施例のスプリン
グシート32の斜視図であって、この第3実施例は、緩
衝器SAの外筒1に対してアーク溶接により固定する形
式のものに適用した例である。
【0043】すなわち、第3実施例では、固定部32b
の内径が外筒1の外径よりも僅かに大きく形成され、そ
の上端部において第1実施例の塑性変形部分1aと略同
一範囲が外筒1にアーク溶接される。そして、このよう
にアーク溶接される部位の間の位置の3か所に突出部3
2cが形成されており、各突出部32cは、固定部32
b上下方向全長に亘って形成されている。なお、突出部
32cの先端面の上部ガイド面本体32dの上下寸法
は、第2実施例と同様にコイルスプリング3の半径rよ
りも大きな寸法に形成されている。
【0044】この第3実施例のスプリングシート32
は、突出部32cを固定部32bの上端まで形成したた
め、その上下寸法(=絞り深さ)H13は、第2実施例よ
りもさらに小さくなる(H11>H12>H13である)。さ
らに固定部32b内径が小さくなるために、この第3実
施例のスプリングシート32は、第1,第2実施例のス
プリングシート2,22よりも表面積が小さく、これら
実施例よりもさらに材料コストを低減できるし、絞り加
工も容易となる。なお、各突出部32cは、外筒1に溶
接を行わない部位に形成したため、外筒1への固定強度
は低下することがない。
【0045】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、実施例で
は、突出部2c,32cを固定部2b,32bの3か所
に形成した例を示したが、シート部の螺線状の最下端位
置、すなわちガイド面高さが最も高い位置から円周方向
に離間させて1か所形成してもよく、また4か所以上形
成してもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の緩衝器の
スプリングシートにあっては、接続部の上面に、固定部
の外周面から放射状に伸びる突出部を少なくともシート
部の螺線状最下端部から離間した位置に1条以上形成し
て、その外周面をガイド部とともにコイルスプリングの
案内を行う補助ガイド部としたため、従来と同じ外筒へ
の固定強度を得るべく固定部の上下寸法を従来とと同じ
寸法だけ確保するとともに、補助ガイド部とガイド部を
合わせた寸法として従来と同じコイルスプリングの案内
性能を得るだけの寸法に形成した場合、補助ガイド部の
上下寸法の分だけスプリングシートの上下方向寸法を短
くして絞り量を浅くすることができる。その結果、スプ
リングシートの表面積が減りその分だけ材料の面積が小
さくなって材料費を軽減することができるとともに、1
回の絞り加工で成形が可能となって加工工数を削減して
加工費を軽減することができるもので、これによりコス
トダウンが可能となるという効果が得られる。
【0047】請求項2記載の発明では、固定部におい
て、外筒を塑性変形して圧着させる部位を避けて突出部
を形成した構成としたため、固定部に突出部を設けて
も、外筒に対する固定力が変化することがなく、十分な
固定力を確保することができるという効果が得られる。
【0048】請求項3記載の発明では、突出部の軸方向
寸法を固定部の軸方向寸法よりも小さく形成したため、
固定部を全周に亘って外筒に当接させることができ、こ
れにより、固定部に突出部を設けても外筒に対して高い
固定力が得られる。
【0049】請求項4記載の発明では、固定部の軸方向
全長に亘って突出部を形成した構成としたため、スプリ
ングシートの絞り量をさらに小さくして、材料費をさら
に低減できるとともに絞り加工も容易となるという効果
が得られる。また、固定部は溶接により外筒に固定する
から、この突出部を形成している部分で固定部と外筒と
が離間しても十分な固定力を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の緩衝器のスプリングシート
を示す斜視図である。
【図2】第1実施例のスプリングシートの固定状態を説
明する断面図である。
【図3】第1実施例のスプリングシートを固定した緩衝
器を示す側面図である。
【図4】第1実施例のスプリングシートの要部を示す展
開図である。
【図5】(A)は図4のSA−SA断面図、(B)は図
4のSB−SB断面図、(C)は図4のSC−SC断面
図である。
【図6】第1実施例のスプリングシートの加工工程を示
す加工説明図である。
【図7】第2実施例のスプリングシートを示す斜視図で
ある。
【図8】第3実施例のスプリングシートを示す斜視図で
ある。
【図9】従来のスプリングシートを示す断面図である。
【図10】従来のスプリングシートの加工工程を示す加
工説明図である。
【図11】従来のスプリングシートの要部を示す展開図
である。
【図12】(A)は図11のSA−SA断面図、(B)
は図11のSB−SB断面図、(C)は図11のSC−
SC断面図である。
【符号の説明】
SA 緩衝器 1 外筒 2 スプリングシート 2a センタ穴 2b 固定部 2c 突出部 2d 補助ガイド面 2e ガイド面本体 2f 接続部 2g 着座面 3 コイルスプリング 22 スプリングシート 22d 補助ガイド面 22e ガイド面本体 32 スプリングシート 32b 固定部 32c 突出部 32d 補助ガイド面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緩衝器の外筒に挿入固定されて車体との
    間に縮設されるコイルスプリングの下端を支持するスプ
    リングシートであって、 このスプリングシートは板材の絞り加工によって形成さ
    れ、その形状が、前記外筒が挿入固定される円筒状の固
    定部と、この固定部の下端外周から放射状に伸びる接続
    部と、この接続部の外端から軸方向に折曲され外側面で
    前記コイルスプリングの内周を案内するガイド部と、こ
    のガイド部の下端から放射外方に折曲されて前記コイル
    スプリングが着座する螺旋状のシート部とを備えた形状
    に形成されている緩衝器のスプリングシートにおいて、 前記接続部の上面に、前記固定部の外周面から放射状に
    伸びる突出部を少なくともシート部の螺線状最下端位置
    から離間した位置に1条以上形成して、その外周面を前
    記ガイド部とともにコイルスプリングの案内を行う補助
    ガイド部としたことを特徴とする緩衝器のスプリングシ
    ート。
  2. 【請求項2】 前記固定部は、外筒への固定時に外筒の
    円周方向複数個所を外方に塑性変形させて固定部内周に
    圧着させて固定され、 前記突出部は、前記固定部の外筒が圧着される部位を避
    けて形成されていることを特徴とする請求項1記載の緩
    衝器のスプリングシート。
  3. 【請求項3】 前記突出部の上下方向寸法が、前記固定
    部の上下方向寸法よりも小さな寸法に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器のスプ
    リングシート。
  4. 【請求項4】 前記突出部が固定部の上下方向全長に亘
    って形成され、 前記固定部の突出部が設けられている部位の間の部位が
    外筒に溶接により固定されることを特徴とする請求項1
    記載の緩衝器のスプリングシート。
JP7144395A 1995-03-29 1995-03-29 緩衝器のスプリングシート Expired - Fee Related JP3278096B2 (ja)

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WO2003046406A1 (fr) * 2001-11-27 2003-06-05 Nhk Spring Co., Ltd Dispositif a ressort en spirale de compression avec structure de support discontinue
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