JP2576420Y2 - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JP2576420Y2
JP2576420Y2 JP1992084024U JP8402492U JP2576420Y2 JP 2576420 Y2 JP2576420 Y2 JP 2576420Y2 JP 1992084024 U JP1992084024 U JP 1992084024U JP 8402492 U JP8402492 U JP 8402492U JP 2576420 Y2 JP2576420 Y2 JP 2576420Y2
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敏宏 浜田
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Nisshinbo Holdings Inc
Nisshinbo Industries Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は圧力流体の流路を開閉す
る電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】急制動時のスリップを回避するアンチロ
ックブレーキシステムや、駆動輪の空転を回避するトラ
クションコントロールシステムにおいては、ブレーキ圧
力の制御システムに電磁弁が組み込まれている。この電
磁弁は、図5、6に示すように、軸方向に移動するアマ
チュアaと一体のピンbの先端に設けた弁部cを、ボデ
ィ−dの内孔e底部に設けた弁座fのシ−ト穴gに着座
させて弁機構を構成するものである(閉弁状態)。この
とき、ピンbの芯ずれを防止する部材として、図6に示
すようなガイド穴h及び圧力流体の流通口iを開設した
ガイド部材jが用いられる。このガイド部材jは、図5
に示すように、ピンbの弁部c近傍をガイド穴hに貫通
してボディ−内孔eにセットされ、その上部に押えリン
グkを挿入し、かしめることによって位置固定が行われ
る。また、圧力流体内の混入物をろ過するためにはフィ
ルタlが用いられるが、このフィルタlは、図5に示す
ように、ボディ−dの圧力流体の流入路mの外周囲に装
着されている。
【0003】
【考案が解決しようとする問題点】前記した従来の電磁
弁装置には次のような問題点がある。 <イ>ガイド部材jのガイド穴hは、ピンbの径とほぼ
等しく形成され、ピンbの芯ずれを防止する機能を有す
る。しかし、電磁弁の組み立て作業は部品が小さく煩雑
であるため、ピンbが傾いた状態でセットされるおそれ
がある。すると、ピンbの傾きによりガイド部材jもず
れてしまい、その状態でガイド部材jが押えリングkの
かしめによって固定されると、ピンbが傾いた状態でセ
ットされてしまう。従って、弁部cを確実にシ−ト穴g
の上端縁に着座させることが困難となる。
【0004】<ロ>ガイド部材jと押えリングkの二つ
の部品によりピンbの芯出しが行われるため、工程数が
増え、組み立て能率が低下する。
【0005】<ハ>フィルタlの装着は、ガイド部材j
及び押えリングkの装着と別作業となるため、工程数が
増え、組み立て能率が低下する。
【0006】<ニ>押えリングkはかしめ固定されてい
るため、小径のボディ−内孔e内での煩雑なかしめ作業
の手間を要するとともに、かしめ治具や設備が必要とな
り、不経済である。
【0007】<ホ>フィルタlはボディ−流入路mの外
周囲に装着されているため、装着面積が多く、コストア
ップとなる。
【0008】
【本考案の目的】本考案は以上の問題点を解決するため
になされたもので、その目的とするところは、つぎの電
磁弁を提供することにある。 <イ>少ない部品点数で、かつピンを弁座のシ−ト穴に
確実に着座させることができる電磁弁。
【0009】<ロ>ピンの芯出し部材の取付けを一工程
で容易に行うことができる電磁弁。
【0010】<ハ>ピンの芯出し部材の設置と、フィル
タの装着を同時に行うことができ、工程数を減少させ
て、組み立て能率を向上させることができる電磁弁。
【0011】<ニ>ピンの芯出し作業を、従来のような
かしめ作業を行わずに容易に行える電磁弁。
【0012】<ホ>フィルタの装着面積を減少させ、コ
ストの低減を図ることができる電磁弁。
【0013】
【問題点を解決するための手段】本考案は、スリーブ内
にアマチュアアッセンブリを収容したコアアッセンブリ
と、コアアッセンブリに外装したコイルアッセンブリと
を備え、前記アマチュアアッセンブリは軸方向に移動可
能なアマチュアと、アマチュアと一体のピンからなり、
該ピンの先端に設けた弁部を、コアアッセンブリの下部
を構成するボディ−の内孔底部に設けた弁座のシ−ト穴
に着座させて弁機構を構成する電磁弁において、前記弁
座のシ−ト穴の上部には、上端面に向かって拡径する環
状のテ−パ−面を形成し、前記ボディ−の内孔に圧力流
体浄化用のフィルタを設置し、該フィルタは、ボディ−
内孔側面に圧着させて前記ピンの周囲に配置した筒体で
あって、筒体下部の内周面にガイド突起を突設し、該ガ
イド突起の先端でピンの半径方向の振れ量を限定し、前
記弁部が半径方向へ最大限移動しても弁部が前記テ−パ
ー面と接合するよう構成したことを特徴とする、電磁弁
である。
【0014】
【実施例1】以下図面を参照しながら本考案の一実施例
について説明する。 <イ>全体の構成 図1は、ハウジング1内の収納孔11内にセットされた
電磁弁を示す。この電磁弁は、スリーブ21内にアマチ
ュアアッセンブリ3を収容したコアアッセンブリ2と、
コアアッセンブリ2に外装したコイルアッセンブリ4と
を備え、前記アマチュアアッセンブリ3は軸方向に移動
可能なアマチュア31と、アマチュア31と一体のピン
32からなり、このピン32の先端に設けた弁部33
を、コアアッセンブリ2の下部を構成するボディ−22
の内孔23底部に設けた弁座5のシ−ト穴51に着座さ
せて弁機構を構成するものである。ボディ−内孔23内
には圧力室24が形成され、この圧力室24には圧力流
体の流入路12と流出路13が連通している。本考案
は、上記構造の電磁弁において、前記ピン32の芯ずれ
を、圧力流体浄化用のフィルタ6と、テ−パ−面52を
有する弁座5とを用いて防止することを特徴とする。
【0015】<ロ>弁座 弁座5は、図1に示すように、コアアッセンブリ2の下
部を構成するボディ−22の内孔23底部に設けられ、
中央に貫通させたシ−ト穴51の上端縁にピン32の弁
部33を着座させて弁機構を構成するものである。本考
案は、この弁座5のシ−ト穴51の上部に、上端面に向
かって拡径する環状のテ−パ−面52を形成する。
【0016】<ハ>フィルタ外形 フィルタ6は、ボディ−内孔23の径とほぼ等しい外径
を有する筒体である。例えば、図2に示すように、軸心
部にピン32を貫通させる貫通孔61を設け、外径を上
から順に大径部62、小径部63、中径部64と径差を
付けて形成した筒体を用いる。そして、小径部63には
圧力流体の流通口65を開設し、この流通口65に混入
物浄化用のフィルタ部材66を張設する構造とする。な
お、上記のようにフィルタ6の外径に径差を付けた場合
は、図4に示すように、ボディ−内孔23にも径差を設
ける。即ち、ボディ−内孔23の上から順に、大径部2
5、中径部26、小径部27を設け、中径部26とフィ
ルタ大径部62、小径部27とフィルタ中径部64とを
圧着し、フィルタ6の圧着固定を図る。
【0017】<ニ>フィルタガイド突起 図3、4に示すように、フィルタ6下部の内周面には、
ガイド突起67を突設する。このガイド突起67の先端
は、ピン32がフィルタ6の軸芯部に位置する状態にお
いて所定の間隙を設けて構成する。例えば、図3に示す
ように、フィルタ6の内周面から4本のガイド突起67
を突設し、それらの先端とピン32との間に所定の間隙
Lを確保した形状とする。ガイド突起67間の空間は、
圧力流体の流路68とする。なお、ガイド突起67の形
状は、環状に連続したものに流路を開設したものでもよ
い。また、ガイド突起67とピン32との間隙Lは、製
造公差によるフィルタ6の中心軸と弁座シ−ト穴51の
中心軸とのずれ量及び、ガイド突起67とピン32間の
寸法公差等を吸収して、弁部33が弁座シ−ト穴51に
着座可能な量とする。 また、テ−パ−面52の外径
は、ピン32がガイド突起67に当接するまで最大限振
れても、弁部33がテ−パ−面52と接合可能な寸法と
する。
【0018】
【組立方法】つぎに電磁弁の組立方法について説明す
る。先ず、図4に示すように、フィルタ6をボディ−内
孔23の底面に当接するまで圧入して固定する。このと
き、フィルタ6を樹脂等で作製し、弾性を持たせておけ
ば、圧入後の膨張力によりボディ−内孔23側面に圧着
し、確実な固定及びシ−ル構造とすることができる。次
に、アマチュアアッセンブリ3を組み付け、ピン32を
ガイド突起67間に通し、先端の弁部33を弁座5のテ
−パ−面52に着座させる。以降、通常のようにバネを
組み込み、マグネットコアと一体のスリ−ブ21をボデ
ィ−22にセットし、ボディ−22をかしめ固定する。
このように構成することによって、ピン32が半径方向
に移動しても、ガイド突起67により移動が制止される
ため、弁座5のテ−パ−面52との当接を保つことがで
き、確実に着座させることができる。
【0019】
【考案の効果】本考案は以上説明したようになるから次
のような効果を得ることができる。 <イ>ガイド突起先端によってピンの半径方向への振れ
量を限定し、弁部が半径方向へ最大限移動しても弁部が
テ−パ−面から外れないよう構成した。そのため、弁部
を常にシ−ト穴に確実に着座させることができる。
【0020】<ロ>従来のガイド部材と押えリング及び
フィルタの3つの部材を兼用させた構造である。従っ
て、部品コストを低減でき、かつ工程数を減少させて、
組み立て能率を向上させることができる。
【0021】<ハ>フィルタはボディ−内孔に圧入する
だけで所定の位置に固定することができる。そのため、
従来のような煩雑なかしめ作業が不要となり、電磁弁の
組み立て作業の能率向上を図ることができる。
【0022】<ニ>フィルタを圧力室内に収納したた
め、従来のように圧力室の外周囲に装備したフィルタと
比較すると、装着面積を減少させ、コストの低減を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の電磁弁全体の断面図
【図2】 フィルタの拡大斜視図
【図3】 フィルタ下部の断面図
【図4】 弁機構部の拡大断面図
【図5】 従来技術の説明図
【図6】 従来技術の説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16K 31/06 305

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリーブ内にアマチュアアッセンブリを
    収容したコアアッセンブリと、コアアッセンブリに外装
    したコイルアッセンブリとを備え、前記アマチュアアッ
    センブリは軸方向に移動可能なアマチュアと、アマチュ
    アと一体のピンからなり、該ピンの先端に設けた弁部
    を、コアアッセンブリの下部を構成するボディ−の内孔
    底部に設けた弁座のシ−ト穴に着座させて弁機構を構成
    する電磁弁において、 前記弁座のシ−ト穴の上部には、上端面に向かって拡径
    する環状のテ−パ−面を形成し、 前記ボディ−の内孔に圧力流体浄化用のフィルタを設置
    し、 該フィルタは、 ボディ−内孔側面に圧着させて前記ピンの周囲に配置し
    た筒体であって、 筒体下部の内周面にガイド突起を突設し、 該ガイド突起の先端でピンの半径方向の振れ量を限定
    し、前記弁部が半径方向へ最大限移動しても弁部が前記
    テ−パー面と接合するよう構成したことを特徴とする、 電磁弁。
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