JPH08268329A - 自動車の上部車体構造 - Google Patents

自動車の上部車体構造

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JPH08268329A
JPH08268329A JP7492395A JP7492395A JPH08268329A JP H08268329 A JPH08268329 A JP H08268329A JP 7492395 A JP7492395 A JP 7492395A JP 7492395 A JP7492395 A JP 7492395A JP H08268329 A JPH08268329 A JP H08268329A
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hat
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フロントピラーの閉断面をヒンジピラーにより
下方に連続させるとともに、該両ピラーの重合部を利用
して該重合部に他の閉断面を効果的に形成し、フロント
ピラーの支持剛性強度を高めてフロントピラーの振れを
防止する。 【構成】ヒンジピラーアウタ14b の第1ハット状断面部
23をフロントピラー13の閉断面内に延設し、フロントピ
ラーとヒンジピラー14とを重合させて両ピラーの閉断面
を上下方向に連続させる。フロントピラーアウタ13b の
第2ハット状断面部26の第2凸状部24に、第1ハット状
断面部の第1凸状部21よりも前側の第1平板部22上にお
いて下方に行くに従い前方に広がる末広がり部27を設け
る。末広がり部上下側の第2凸状部を、第1凸状部に略
一致する断面形状となるように第1凸状部の前面に収束
させた状態で該第1凸状部の外面に重合させて、前側の
第1平板部上に第1凸状部と末広がり部とによる閉断面
部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の上部車体構造
に関し、詳しくは、フロントピラー下端部の剛性強度を
高める対策に係る。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の上部車体構造において
は、車体の前側上部に設けられ、フロントピラーインナ
とフロントピラーアウタとで略上下方向に延びる閉断面
を形成するフロントピラーと、該フロントピラーの下端
部より下方に延びて設けられ、ヒンジピラーインナとヒ
ンジピラーアウタとで略上下方向に延びる閉断面を形成
するヒンジピラーとを備え、上記フロントピラーの下端
部をヒンジピラーの上端部に重合して該両ピラーの閉断
面を上下方向に連続させるようにしている。
【0003】ところで、近年、一部の自動車にあって
は、ボンネットを低位置に位置付ける傾向がある。その
場合、フロントピラーの下端部も自ずと下方に延設され
るため、長くなった分だけフロントピラーの支持剛性強
度が低下し、該フロントピラーが車体振動などによって
車体前後方向に振れるといった欠点があった。
【0004】そこで、例えば、実公昭61−13374
号公報に開示されるように、車体の前側下部に設けられ
た断面略L字状のカウルサイドパネルにフロントピラー
の下端部を重合し、その重合部においてフロントピラー
の閉断面の後側に連接するようにカウルサイドパネルと
フロントピラーアウタとからなる車体上下方向に延びる
閉断面を形成してフロントピラーの下端部を補強するこ
とが提案され、公知になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記提案の
補強構造では、フロントピラーの閉断面がカウルサイド
パネルとの重合部(フロントピラーの下端部)で終了し
ているため、たとえカウルサイドパネルとフロントピラ
ーアウタとからなる他の閉断面によりフロントピラーの
下端部を補強したところで、上記他の閉断面による補強
がフロントピラーの下端部においてのみ行われ、フロン
トピラーの支持剛性強度が十分なものとはいえず、フロ
ントピラーの振れを効果的に抑制することができない。
しかも、上記他の閉断面は、その縦断面が上下方向に開
口した状態で設けられているため、その開口部分がフロ
ントピラーの前後方向の振れに対して潰れやすいものと
なり、フロントピラーの振れに対する十分な補強がなし
得られたものとはいえず、効果的なフロントピラーの補
強構造が切望されていた。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、フロントピラーの閉断面
をヒンジピラーにより下方に連続させるとともに、該両
ピラーの重合部を利用して該重合部に他の閉断面を効果
的に形成することにより、フロントピラーの支持剛性強
度を高めて、フロントピラーの振れを防止することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明が講じた解決手段は、車体の前
側上部に設けられ、フロントピラーインナとフロントピ
ラーアウタとで略上下方向に延びる閉断面を形成するフ
ロントピラーと、該フロントピラーの下端部より下方に
延びて設けられ、ヒンジピラーインナとヒンジピラーア
ウタとで略上下方向に延びる閉断面を形成するヒンジピ
ラーとを備え、上記フロントピラーの下端部をヒンジピ
ラーの上端部に重合して該両ピラーの閉断面を上下方向
に連続させるようにした自動車の上部車体構造を前提と
する。そして、上記ヒンジピラーアウタの上端部を、上
記フロントピラーの閉断面内に延設し、このヒンジピラ
ーアウタの上端部に、車幅方向外方に突出する第1凸状
部と、該第1凸状部より前後方向にそれぞれ延設した前
側および後側の第1平板部とからなる断面略ハット状の
第1ハット状断面部を形成する。一方、上記フロントピ
ラーアウタの下端部に、車幅方向外方に突出しかつ上記
第1ハット状断面部の第1凸状部よりも前側の第1平板
部上において下方に行くに従い前方に広がる末広がり部
を有する第2凸状部と、該第2凸状部より前後方向にそ
れぞれ延設された前側および後側の第2平板部とからな
る断面略ハット状の第2ハット状断面部を形成する。さ
らに、上記末広がり部下方の第2凸状部を、上記第1凸
状部に略一致する断面形状となるように末広がり部を第
1凸状部の前面に収束させて該第1凸状部の外面に重合
してなり、上記前側の第1平板部上において第1凸状部
と末広がり部とによる閉断面部を形成する構成としたも
のである。
【0008】請求項2記載の発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の発明の閉断面部を特定し、車体平面視で
断面略三角形状に形成する構成としたものである。
【0009】請求項3記載の発明が講じた解決手段は、
請求項1または請求項2記載の発明の構成要件に加え
て、第1ハット状断面部と第2ハット状断面部との重合
部に、ドアヒンジの取付部を補強するヒンジレインフォ
ースメントを設ける構成としたものである。
【0010】請求項4記載の発明が講じた解決手段は、
請求項1、請求項2または請求項3記載の発明の構成要
件に加えて、第1ハット状断面部と第2ハット状断面部
との重合部に、ドアヒンジを共締めにより固定する構成
としたものである。
【0011】請求項5記載の発明が講じた解決手段は、
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の発
明のフロントピラーインナの下端部を特定し、第1ハッ
ト状断面部の凸状部よりも前側の平板部の車幅方向内方
側において車体前後方向に延びる閉断面を形成するよう
に、その前側の平板部に対して所定間隔隔てた離間状態
で前方へ延びて該前側の平板部の前端に接合する構成と
したものである。
【0012】さらに、請求項6記載の発明が講じた解決
手段は、請求1記載の発明で前提とした自動車の上部車
体構造を同様に前提とし、ヒンジピラーアウタの上端部
を、フロントピラーの閉断面内に延設し、その上端部
に、車幅方向外方に突出する凸状部と、該凸状部より前
後方向にそれぞれ突出する平板部とからなる断面略ハッ
ト状の第1ハット状断面部を形成する。そして、フロン
トピラーインナの下端部を、上記第1ハット状断面部の
凸状部よりも前側の平板部の車幅方向内方側において車
体前後方向に延びる閉断面を形成するように、その前側
の平板部に対して所定間隔隔てた離間状態で前方へ延び
て該前側の平板部の前端に接合する構成としたものであ
る。
【0013】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
ヒンジピラーアウタの上端部つまり第1ハット状断面部
は、フロントピラーの閉断面内に延設され、このフロン
トピラーの下端部とヒンジピラーの上端部との重合によ
り該両ピラーの閉断面が上下方向に連続している。その
場合、フロントピラーアウタの第2ハット状断面部の第
2凸状部は、上記第1ハット状断面部の第1凸状部より
も前側の第1平板部上において下方に行くに従い前方に
広がる末広がり部を有し、この末広がり部下方の第2凸
状部を、上記第1凸状部に略一致する断面形状となるよ
うに末広がり部を第1凸状部の前面に収束させた状態で
該第1凸状部の外面に重合させて、上記前側の第1平板
部上に第1凸状部と末広がり部とによる閉断面部が形成
されている。このため、フロントピラーの下端部とヒン
ジピラーの上端部との重合によって該両ピラーの閉断面
が上下方向に連続するとともに、その両ピラーの重合部
が閉断面部によって効果的に補強されることになり、フ
ロントピラーの前後方向の振れに対して閉断面部を有効
利用してフロントピラーが十分に補強される。
【0014】請求項2記載の発明では、閉断面部が車体
平面視で断面略三角形状に形成されているので、ヒンジ
ピラーアウタの第1凸状部の前面外端および前側の第1
平板部前端が末広がり部により最短距離で連結して該第
1凸状部の前面および前側の第1平板部の面剛性強度が
効果的に高められ、フロントピラーの下端部(閉断面
部)に作用する車体前後方向の荷重が効果的に抑制され
る。
【0015】請求項3記載の発明では、第1ハット状断
面部と第2ハット状断面部との重合部にヒンジレインフ
ォースメントが設けられているので、ヒンジレインフォ
ースメントによって重合部の剛性強度が効果的に高めら
れる。
【0016】請求項4記載の発明では、第1ハット状断
面部と第2ハット状断面部との重合部にドアヒンジが共
締めにより固定されているので、ドアヒンジの共締力が
重合部に作用して、第1ハット状断面部と第2ハット状
断面部との結合強度が高められる。
【0017】請求項5記載の発明では、フロントピラー
インナの下端部と、ヒンジピラーアウタの前側の第1平
板部との間に車幅方向に離間する閉断面が車体前後方向
に延びて形成されているので、フロントピラーインナお
よびヒンジピラーアウタの前側の第1平板部の面剛性強
度がさらに高められる。
【0018】さらに、請求項6記載の発明では、フロン
トピラーインナの下端部と、ヒンジピラーアウタの前側
の第1平板部との間に車幅方向に離間する閉断面が車体
前後方向に延びて形成されているので、フロントピラー
インナおよびヒンジピラーアウタの前側の第1平板部の
面剛性強度が高められる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0020】図8は本発明の一実施例に係る上部車体構
造を備えた2ボックスタイプの自動車を示し、この自動
車1の上端部には、車体上端部の左右両側端位置をそれ
ぞれ前後方向に延びて設けられた閉断面形状のルーフサ
イドレール2,2と、上記車体上部前端位置を車幅方向
に延びて設けられ、上記各ルーフサイドレール2の前端
を車幅方向に連結する閉断面形状のフロントヘッダ3
と、上記車体上部後端位置を車幅方向に延びて設けら
れ、上記各ルーフサイドレール2の後端を車幅方向に連
結する閉断面形状のリヤヘッダ4と、周縁が上記各ルー
フサイドレール2および各ヘッダ3,4に取り付けられ
たルーフパネル5とを備えている。また、図2に示すよ
うに、上記フロントヘッダ3には、フロントガラス6の
上縁が接着されており、このフロントガラス6の下端
は、低ボンネット化に伴い下方に延設され、車幅方向に
延びるカウルパネル7の後端部に接着固定されている。
【0021】上記自動車1の側面には、フロントドア用
開口10、リヤドア用開口11およびリヤクォータウイ
ンド用開口12が前から順に設けられている。上記フロ
ントドア用開口10は、その前縁を形成するフロントピ
ラー13およびヒンジピラー14と、後縁を形成するセ
ンタピラー15と、上記フロントピラー13およびセン
タピラー15の上端がそれぞれ連結されるルーフサイド
レール2の前部と、ヒンジピラー14およびセンタピラ
ー15の下端がそれぞれ連結されたサイドシル16の前
部とにより区画されている。該サイドシル16は、サイ
ドシルインナ16a(図1参照)とサイドシルアウタ1
6bとで車体前後方向に延びる閉断面を形成している。
上記リヤドア用開口11は、その前縁を形成するセンタ
ピラー15と、後縁を形成するリヤクォータピラー17
と、該各ピラー15,17の上下両端がそれぞれ連結さ
れるルーフサイドレール2の後部と、下縁を形成するサ
イドシル16の後部とにより区画されている。上記リヤ
クォータウインド用開口12は、その前縁部が上記リヤ
クォータピラー17の上部により形成され、残る縁部が
リヤクォータ部18の上部により形成されている。
【0022】上記フロントピラー13は、図1にも示す
ように、フロントピラーインナ13aとフロントピラー
アウタ13bとで下方に行くに従い前方に位置するよう
に傾斜する略上下方向に延びる閉断面を形成していて、
低ボンネット化に伴い下方に延設されて上記フロントウ
インド6の側端を接着固定している。また、上記フロン
トピラー14の下端部よりほぼ真っ直ぐ下方に延びるヒ
ンジピラー14は、ヒンジピラーインナ14aとヒンジ
ピラーアウタ14bとで閉断面を形成しており、上記フ
ロントピラー13の下端部をヒンジピラー14の上端部
に重合して該両ピラー13,14の閉断面を上下方向に
連続させている。
【0023】上記ヒンジピラーアウタ14bの上端部
は、図3および図4にも示すように、上記フロントピラ
ー13の閉断面内に延設され、このヒンジピラーアウタ
14bは、車幅方向外方に突出する第1凸状部21と、
該第1凸状部21の前後の内端辺より前後方向にそれぞ
れ延設された前側および後側の第1平板部22,22と
からなる断面略ハット状の第1ハット状断面部23が形
成されている。一方、上記フロントピラー13の下端部
は、上記ヒンジピラー14との重合が可能となるように
ほぼ真っ直ぐ下方に延びており、そのフロントピラーア
ウタ13bの下端部には、上記第1ハット状断面部23
の第1凸状部21の断面形状に倣って車幅方向外方に突
出しかつその第1凸状部21に重合可能な第2凸状部2
4と、該第2凸状部24の前後の内端辺より前後方向に
それぞれ延設された前側および後側の第2平板部25,
25とからなる断面略ハット状の第2ハット状断面部2
6が形成されている。上記第2凸状部24には、上記第
1凸状部21よりも前側の第1平板部22の外面上にお
いて下方に行くに従い前方に広がる末広がり部27が形
成されている。そして、上記末広がり部27の上下両側
に位置する第2凸状部24は、上記第1凸状部21に略
一致する断面形状となるように末広がり部27を第1凸
状部21の前面に収束させて該第1凸状部21の外面に
重合されてなり、上記前側の第1平板部22上において
第1凸状部21と末広がり部27とによる閉断面部28
が形成されている。上記閉断面部28は、車体平面視で
断面略三角形状に形成されている。
【0024】上記第1ハット状断面部23と第2ハット
状断面部26との重合部30には、図6にも示すよう
に、ドアヒンジ31の取付部を補強するためのヒンジレ
インフォースメント32が設けられている。また、上記
ヒンジレインフォースメン32の上下両位置には、上下
一対のドアヒンジ31,31が重合部30又は第1ハッ
ト状断面部23を介したボルト33,…の共締めにより
固定されている。さらに、上記フロントピラーインナ1
3aの下端部は、上記第1凸状部23よりも前側の第1
平板部22の車幅方向内方側においてフロントピラー2
3の閉断面を車体前方に延ばすように、その前側の第1
平板部22に対して車幅方向に所定間隔隔てた離間状態
で前方へ延び、その延出端が該前側の第1平板部22に
接合されている。
【0025】上記フロントピラーインナ13aの前端部
内面には、図7にも示すように、エンジンルーム41の
側壁を形成するホイールエプロン42の後端が接合され
ている。該フロントエプロン42は、上記重合部30の
下端位置において上下に分割されており、その上側の上
部ホイールエプロン42aと下側の下部ホイールエプロ
ン42bとの間には、図示しないフロントサスペンショ
ンのショックアブソーバの上端を支持するサスペンショ
ンアッパ部材43外端部が挾持された状態で接合されて
いる。該サスペンションアッパ部材43外端は、ホイー
ルエプロン42よりも外方に延出されており、このサス
ペンションアッパ部材43外端と、上部ホイールエプロ
ン42aの後部とには、断面略L字状のホイールエプロ
ンレインフォースメント44の上下端がそれぞれ接合さ
れ、該三者42a,43,44によって車体前後方向に
延びる閉断面を形成している。上記ホイールエプロンレ
インフォースメント44の後端は、上記末広がり部27
付近の重合部30に接合されている。また、上記カウル
パネル7の側端は、上記上部ホイールエプロン42aと
ホイールエプロンレインフォースメント44との間に挾
持された状態で接合されている。上記カウルパネル7の
下面後端には、エンジンルーム41と車室45とを仕切
るダッシュロアパネル46の上端が接合されている。該
ダッシュロアパネル46の下端には、車幅方向に延びる
トルクボックス47が接合され、このトルクボックス4
7とダッシュロアパネル46とで車幅方向に延びる閉断
面を形成している。さらに、図5に示すように、上記重
合部30よりも下方のヒンジピラーアウタ14bの前側
の第1平板部22は、ヒンジピラーインナ14aよりも
前方に延設され、その先端に上記ダッシュロアパネル4
6の側端が接合されている。
【0026】尚、図6中51はフロントフェンダ、52
はインストルメントパネル、53は重合部30を車室4
5内方から隠すトリムである。
【0027】したがって、上記実施例では、ヒンジピラ
ーアウタ14bの上端部つまり第1ハット状断面部23
は、フロントピラー13の閉断面内に延設され、このフ
ロントピラー13の下端部とヒンジピラー14の上端部
との重合により該両ピラー13,14の閉断面が上下方
向に連続している。その場合、フロントピラーアウタ1
3bの下端部つまり第2ハット状断面部26は、上記第
1ハット状断面部23の第1凸状部21よりも前側の第
1平板部22の外面上において下方に行くに従い前方に
広がる末広がり部27を第2凸状部24に有し、この末
広がり部27の上下両側に位置する第2凸状部24を、
上記第1凸状部21に略一致する断面形状となるように
末広がり部27を第1凸状部21の前面に収束させた状
態で該第1凸状部21の外面に重合させて、上記前側の
第1平板部22外面上に第1凸状部21と末広がり部2
7とによる閉断面部28が形成されている。このため、
フロントピラー13の下端部とヒンジピラー14の上端
部との重合によって該両ピラー13,14の閉断面が上
下方向に連続するとともに、その両ピラー13,14の
重合部30が閉断面部28(他の閉断面)により補強さ
れることになり、閉断面部28を効果的に利用したフロ
ントピラー13の補強構造を可能とし、フロントピラー
13の振れを確実に防止することができる。
【0028】しかも、閉断面部28が車体平面視で断面
略三角形状に形成されているので、ヒンジピラーアウタ
14bの第1凸状部21の前面外端および前側の第1平
板部22前端が末広がり部27により最短距離で連結さ
れて該第1凸状部21の前面および前側の第1平板部2
2の面剛性強度が効果的に高められ、フロントピラー1
3の下端部(閉断面部)に作用する車体前後方向の荷重
を効果的に抑制することができる。さらに、第1ハット
状断面部23と第2ハット状断面部26との重合部30
にヒンジレインフォースメント32が設けられてととも
に、上記重合部30にドアヒンジ31,31がボルト3
3を介した共締めにより固定されているので、重合部3
0の剛性強度の効果的な向上を図ることができるととも
に、ドアヒンジ31,31の共締力を重合部30に作用
させて第1ハット状断面部23と第2ハット状断面部2
6との結合強度を高めることができる。
【0029】また、フロントピラーインナ13aの下端
部と、ヒンジピラーアウタ14bの前側の第1平板部2
2との間に車幅方向に離間する閉断面が車体前後方向に
延びて形成されているので、フロントピラーインナ13
aおよびヒンジピラーアウタ14bの第1平板部22の
面剛性強度をさらに高めることができ、フロントピラー
13の振れ防止に大きく貢献することができる。
【0030】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、前側の第1平板部22外面上
に第1凸状部21と末広がり部27とによる閉断面部2
8を形成したが、この閉断面部の代わりに、フロントピ
ラーインナの下端部と、ヒンジピラーアウタの前側の第
1平板部との間に車幅方向に離間する閉断面のみが車体
前後方向に延びて形成されるようにしても良く、この場
合においても、フロントピラーインナおよびヒンジピラ
ーアウタの前側の第1平板部の面剛性強度が高められ
て、フロントピラーの前後方向の振れを効果的に抑制す
ることができる。
【0031】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明におけ
る自動車の上部車体構造によれば、フロントピラーの下
端部とヒンジピラーの上端部との重合によって該両ピラ
ーの閉断面を上下方向に連続させるとともに、末広がり
部の上下を第1凸状部に収束させた閉断面部によって両
ピラーの重合部を効果的に補強して、閉断面部を有効利
用したフロントピラーの補強構造を可能とし、フロント
ピラーの振れを確実に防止することができる。
【0032】請求項2記載の発明における自動車の上部
車体構造によれば、閉断面部を車体平面視で断面略三角
形状に形成したので、第1凸状部の前面および前側の第
1平板部の面剛性強度を効果的に高めて、フロントピラ
ーの下端部に作用する車体前後方向の荷重を効果的に抑
制することができる。
【0033】請求項3記載の発明における自動車の上部
車体構造によれば、第1ハット状断面部と第2ハット状
断面部との重合部にヒンジレインフォースメントを設け
たので、ヒンジレインフォースメントによる重合部の剛
性強度の効果的な向上を図ることができる。
【0034】請求項4記載の発明における自動車の上部
車体構造によれば、第1ハット状断面部と第2ハット状
断面部との重合部にドアヒンジを共締め固定したので、
ドアヒンジの共締力により第1ハット状断面部と第2ハ
ット状断面部との結合強度を高めることができる。
【0035】請求項5記載の発明における自動車の上部
車体構造によれば、フロントピラーインナの下端部とヒ
ンジピラーアウタの前側の第1平板部との間に車体前後
方向に延びる閉断面を形成したので、フロントピラーイ
ンナおよびヒンジピラーアウタの前側の第1平板部の面
剛性強度をさらに高めて、フロントピラーの前後方向の
振れをより確実に防止することができる。
【0036】さらに、請求項6記載の発明における自動
車の上部車体構造によれば、フロントピラーインナの下
端部とヒンジピラーアウタの前側の第1平板部との間に
車体前後方向に延びる閉断面を形成したので、フロント
ピラーインナおよびヒンジピラーアウタの前側の第1平
板部の面剛性強度を高めて、フロントピラーの前後方向
の振れを効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るフロントピラーおよびヒ
ンジピラー付近の分解斜視図である。
【図2】同フロントピラーおよびヒンジピラー付近の斜
視図である。
【図3】同じく図2のA−A線における断面図である。
【図4】同じく図2のB−B線における断面図である。
【図5】同じく図2のC−C線における断面図である。
【図6】同じく末広がり部分で切断した縦断正面図であ
る。
【図7】同各ピラーよりも前側付近の斜視図である。
【図8】自動車の斜視図である。
【符号の説明】
1 自動車 13 フロントピラー 13a フロントピラーインナ 13b フロントピラーアウタ 14 ヒンジピラー 14a ヒンジピラーインナ 14b ヒンジピラーアウタ 21 第1凸状部 22 第1平板部 23 第1ハット状断面部 24 第2凸状部 25 第2平板部 26 第2ハット状断面部 27 末広がり部 28 閉断面部 30 重合部 31 ドアヒンジ 32 ヒンジレインフォースメント

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の前側上部に設けられ、フロントピ
    ラーインナとフロントピラーアウタとで略上下方向に延
    びる閉断面を形成するフロントピラーと、 該フロントピラーの下端部より下方に延びて設けられ、
    ヒンジピラーインナとヒンジピラーアウタとで略上下方
    向に延びる閉断面を形成するヒンジピラーとを備え、上
    記フロントピラーの下端部をヒンジピラーの上端部に重
    合して該両ピラーの閉断面を上下方向に連続させるよう
    にした自動車の上部車体構造において、 上記ヒンジピラーアウタの上端部は、上記フロントピラ
    ーの閉断面内に延設され、このヒンジピラーアウタの上
    端部には、車幅方向外方に突出する第1凸状部と、該第
    1凸状部より前後方向にそれぞれ延設した前側および後
    側の第1平板部とからなる断面略ハット状の第1ハット
    状断面部が形成されている一方、 上記フロントピラーアウタの下端部には、車幅方向外方
    に突出しかつ上記第1ハット状断面部の第1凸状部より
    も前側の第1平板部上において下方に行くに従い前方に
    広がる末広がり部を有する第2凸状部と、該第2凸状部
    より前後方向にそれぞれ延設された前側および後側の第
    2平板部とからなる断面略ハット状の第2ハット状断面
    部が形成されており、 上記末広がり部下方の第2凸状部は、上記第1凸状部に
    略一致する断面形状となるように末広がり部を第1凸状
    部の前面に収束させて該第1凸状部の外面に重合されて
    なり、上記前側の第1平板部上において第1凸状部と末
    広がり部とによる閉断面部が形成されていることを特徴
    とする自動車の上部車体構造。
  2. 【請求項2】 上記閉断面部は、車体平面視で断面略三
    角形状に形成されている請求項1記載の自動車の上部車
    体構造。
  3. 【請求項3】 上記第1ハット状断面部と第2ハット状
    断面部との重合部には、ドアヒンジの取付部を補強する
    ヒンジレインフォースメントが設けられている請求項1
    または請求項2記載の自動車の上部車体構造。
  4. 【請求項4】 上記第1ハット状断面部と第2ハット状
    断面部との重合部には、ドアヒンジが共締めにより固定
    されている請求項1、請求項2または請求項3記載の自
    動車の上部車体構造。
  5. 【請求項5】 上記フロントピラーインナの下端部は、
    上記第1凸状部よりも前側の第1平板部の車幅方向内方
    側においてフロントピラーの閉断面を車体前方に延ばす
    ように、その前側の第1平板部に対して所定間隔隔てた
    離間状態で前方へ延びて該前側の第1平板部に接合され
    ている請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記
    載の自動車の上部車体構造。
  6. 【請求項6】 車体の前側上部に設けられ、フロントピ
    ラーインナとフロントピラーアウタとで略上下方向に延
    びる閉断面を形成するフロントピラーと、 該フロントピラーの下端部より下方に延びて設けられ、
    ヒンジピラーインナとヒンジピラーアウタとで閉断面を
    形成してなるヒンジピラーとを備え、上記フロントピラ
    ーの下端部がヒンジピラーの上端部に重合されて該両ピ
    ラーの閉断面が上下方向に連続している自動車の上部車
    体構造において、 上記ヒンジピラーアウタの上端部は、上記フロントピラ
    ーの閉断面内に延設され、このヒンジピラーアウタの上
    端部には、車幅方向外方に突出する第1凸状部と、該第
    1凸状部より前後方向にそれぞれ延設された前側および
    後側の第1平板部とからなる断面略ハット状の第1ハッ
    ト状断面部が形成されており、 上記フロントピラーインナの下端部は、上記第1凸状部
    よりも前側の第1平板部の車幅方向内方側において上記
    フロントピラーの閉断面を車体前方に延ばすように、そ
    の前側の第1平板部に対して所定間隔隔てた離間状態で
    前方へ延びて該前側の第1平板部に接合されていること
    を特徴とする自動車の上部車体構造。
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