JPH08265111A - 周波数逓倍装置及びデジタル制御発振装置 - Google Patents

周波数逓倍装置及びデジタル制御発振装置

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JPH08265111A
JPH08265111A JP7064252A JP6425295A JPH08265111A JP H08265111 A JPH08265111 A JP H08265111A JP 7064252 A JP7064252 A JP 7064252A JP 6425295 A JP6425295 A JP 6425295A JP H08265111 A JPH08265111 A JP H08265111A
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pulse
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重徳 山内
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高元 渡辺
Yoshinori Fujihashi
好典 藤橋
Tadashi Shibata
正 柴田
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/099Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop
    • H03L7/0991Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop the oscillator being a digital oscillator, e.g. composed of a fixed oscillator followed by a variable frequency divider

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  • Manipulation Of Pulses (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部基準信号を簡単な構成で逓倍できる周波
数逓倍装置を提供する。 【構成】 リング状に連結した32個の反転回路からな
り各反転回路での反転動作時間Tdの32倍の時間(3
2・Td)を1周期として位相が互いに「2・Td」だ
けずれた16個のクロック信号を出力するリングオシレ
ータを有し、そのクロック信号の位相差時間を制御分解
能として、周波数制御データCDに対応した周期の出力
信号POUTを出力するデジタル制御発振回路(DC
O)2と、基準信号PREFの1周期内に上記リングオ
シレータから出力されたクロック信号RCKをカウント
し、そのカウント値に応じた周波数制御データCDをD
CO2へ出力するカウンタ・データラッチ回路4と、上
記両回路2,4の動作を制御する制御回路6と、からク
ロック逓倍装置1を構成する。すると、DCO2から
は、基準信号PREFを16(=32/2)逓倍した発
振信号が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部から入力された基
準信号の周波数を所定数倍に逓倍した発振信号を出力す
る周波数逓倍装置、及びその周波数逓倍装置を構成する
のに好適なデジタル制御発振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、外部から入力される
数10KHzの基準信号(基準クロック)を逓倍して数
MHzの発振信号を出力する、所謂クロック逓倍装置と
して、2進デジタルデータに対応した周期の発振信号を
発生するデジタル制御式の発振装置を備えたデジタル制
御式のPLL(Phase Locked Loop)装置がある。
【0003】そしてこの種のPLL装置では、外部から
入力された基準信号の周期を符号化し、その値を所定の
逓倍数で割った値を発振装置にセットすることにより、
発振装置から基準信号の周波数を所定数倍に逓倍した発
振信号を出力させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
PLL装置において、外部基準信号の周期を符号化する
ためには、例えば特開平5−102801号公報に開示
されているようなパルス位相差符号化回路を用いて、外
部基準信号の立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッ
ジまでの時間差を符号化することが考えられる。
【0005】しかしながら、上記パルス位相差符号化回
路は、多数の反転回路をリング状に連結したパルス周回
回路を主要部とし、一方のパルスエッジが入力されたと
きにパルス周回回路にパルス信号を周回させ、他方のパ
ルスエッジが入力されたときに、上記パルス信号がパル
ス周回回路を何周したか及びパルス周回回路上の何れの
反転回路まで達したかを検出する、といった手順で2つ
のパルスエッジ間の時間差を符号化するように構成され
ているため、回路構成が複雑であり、PLL装置が大型
化してしまうという問題がある。
【0006】また、上記デジタル制御式のPLL装置に
おいて、発振装置は、水晶発振器等の固定発振器から出
力される基本クロックを時間分解能として、発振信号の
周波数を可変制御するように構成されており、発振装置
には数百MHz程度の基本クロックしか入力することが
できないため、可変制御可能な発振信号の周波数は、最
大でも数MHz程度であった。
【0007】そこで、本願出願人は、このようなPLL
装置に使用でき、発振周波数を数Hz〜数十MHzの広
範囲で制御可能な発振装置として、特開平5−1028
01号公報に開示されている如く、奇数個の反転回路を
リング状に連結したパルス周回回路と、このパルス周回
回路での反転回路の連結段数を外部からのデジタルデー
タに応じて偶数個単位で増減させるスイッチング回路
と、パルス周回回路内を周回するパルス信号を取り出す
ための出力端子と、パルス周回回路内を周回するパルス
信号をカウントし、パルス信号が外部からのデジタルデ
ータにより指定された回数だけ周回したことを検出する
カウンタと、このカウンタによりパルス信号が指定回数
だけ周回したことが検出されると、出力端子からのパル
ス信号が反転するタイミングで出力信号を出力する出力
回路と、を備えたデジタル制御発振装置を提案した。
【0008】そして、この発振装置では、パルス周回回
路での反転回路の連結段数xと各反転回路の反転動作時
間Tdとにより、パルス信号がパルス周回回路を1周す
るのに要する時間(パルス周回時間)T(T=x・T
d)が決定され、そのパルス周回時間Tとカウンタがパ
ルス信号をカウントするカウント数Nとにより、出力回
路から出力信号が出力される周期、即ち発振周期HT
(HT=x・Td・N)が決定される。
【0009】よって、反転回路の連結段数xとカウンタ
のカウント値Nとを夫々デジタルデータによって変更す
ることにより、所望周期の発振出力を得ることができ、
更に、パルス信号がパルス周回回路を初回に周回すると
きにだけ反転回路の連結段数をx1に設定し、2周目以
降には、反転回路の連結段数をx1よりも小さいx2に
設定するといった具合いに、パルス信号を周回させる反
転回路の段数を、パルス信号がパルス周回回路を周回し
ている途中で切り替えるようにすれば、発振周期は、T
d・(x1+x2・(N−1))となるため、各反転回
路での反転動作時間Tdの2倍の時間を最小分解能とし
て、発振周期をより詳細に制御できる。
【0010】しかしながら、上記提案したデジタル制御
発振装置において、パルス信号がパルス周回回路を周回
している途中で、反転回路の段数をx1からx2に変更
した場合には、出力回路から出力信号が出力された後に
(発振周期の1周期が経過した後に)、今度は反転回路
の連結段数をx2よりも大きなx1に戻さなければなら
ず、このときには、増加させる各反転回路の入・出力レ
ベルを予測できないため、パルス周回回路内のパルス信
号を一旦消滅させてパルス周回回路を安定状態にしてか
らでないと、次にパルス信号を周回させることができな
い。よって、上記提案した発振装置においては、発振出
力の1周期毎に、強制的に所定時間だけパルス周回回路
の動作を停止させ、パルス信号が完全に消滅してから、
再度、パルス周回回路を作動させるようにしている。
【0011】そして、このように発振周期の1周期毎に
パルス周回回路の停止・始動を繰り返さなければならな
いため、発振周期HTは、正確には、上述したようにT
d・(x1+x2・(N−1))とはならず、この値に
パルス周回回路の一旦停止時間Taを加えた時間とな
り、発振周期を外部からのデジタルデータに比例して設
定することができず、また、パルス周回回路を一旦停止
させなければならないため、発振周期をより短く設定す
るには限界があった。
【0012】従って、このようなデジタル制御発振装置
をPLL装置に用いた場合には、外部からのデジタルデ
ータに忠実な発振出力を行うことができないこととな
る。一方、このようなデジタル制御発振装置としては、
例えば、米国特許第5045811号に開示されている
如く、奇数個の反転回路をリング状に連結したパルス周
回回路と、このパルス周回回路内を周回するパルス信号
をカウントして、そのカウント値が、外部からのデジタ
ルデータにより指定された値に達すると所定の出力信号
を出力するカウンタと、カウンタから出力信号が出力さ
れるとパルス周回回路のパルス周回動作を一旦停止さ
せ、所定の遅延時間経過後にパルス周回回路を再始動さ
せる、複数の反転回路からなる遅延回路と、その遅延回
路内の反転回路の連結段数を外部からのデジタルデータ
に応じて増減させるスイッチング回路と、から構成され
たものも提案されている。
【0013】そして、この発振装置においては、カウン
タからの出力信号を発振出力として使用することがで
き、その発振周期は、パルス周回回路を構成する反転回
路の連結段数x3及びその各反転回路の反転動作時間T
dで決まるパルス周回時間(x3・Td)にカウンタの
カウント数Nを乗じた時間(x3・Td・N)と、遅延
回路を構成する反転回路の連結段数x4及びその各反転
回路の反転動作時間Tdで決まる遅延時間(x4・T
d)と、を加算した時間、即ち、Td・(x3・N+x
4)となる。
【0014】ところが、この発振装置においては、カウ
ンタのカウント数Nと、反転回路の連結段数x4とは、
全く別個に制御されるため、外部からのデジタルデータ
をそのまま使用して発振周期を制御することができな
い。よって、上述したようなPLL装置に用いた場合に
は、外部基準信号の周期を符号化して得たデジタルデー
タを、カウント数Nと連結段数x4とを夫々表すデータ
に変換して発振装置へ入力させるための複雑な変換回路
を追加しなければならない。
【0015】尚、特開平6−61848号公報には、複
数の反転回路をリング状に連結したリングオシレータ
(パルス周回回路)と、その各反転回路からの出力を夫
々入力すると共に、そのうちの1つを選択して出力クロ
ックとする選択回路とを備え、選択回路からの出力クロ
ックと入力参照クロック(外部基準信号)との位相差に
応じて、選択回路が選択する出力を切り換えるようにし
たPLL装置が開示されているが、このPLL装置で
は、入力参照クロックに位相同期したクロックを出力す
ることはできても、入力参照クロックを逓倍して出力す
ることはできない。
【0016】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、外部からの基準信号を簡単な構成で逓倍する
ことができる周波数逓倍装置と、この周波数逓倍装置を
構成するのに好適なデジタル制御発振装置を提供するこ
とを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成す
るためになされた請求項1に記載の本発明は、外部から
入力される基準信号の周波数を所定数倍に逓倍した出力
信号を発生する周波数逓倍装置であって、所定の位相差
を有する複数のクロック信号を所定周期で発生する多相
クロック発生源を有すると共に、該多相クロック発生源
から出力される多相クロックの位相差時間を単位とし
て、外部から入力された周波数制御データに対応した発
振信号を生成し、該発振信号を上記出力信号として外部
に出力するデジタル制御発振装置と、上記基準信号の所
定周期分の時間内に上記多相クロック発生源から出力さ
れた所定のクロック信号をカウントするクロックカウン
ト手段と、該クロックカウント手段にてカウントされた
カウント値を表すデジタルデータを、上記周波数制御デ
ータとして上記デジタル制御発振装置へ出力するデータ
出力手段と、上記クロックカウント手段を上記基準信号
に基づく所定のタイミングで動作させる動作制御手段
と、を備えたことを特徴としている。
【0018】また、請求項2に記載の本発明は、請求項
1に記載の周波数逓倍装置において、上記データ出力手
段から出力される周波数制御データのうち下位nビット
を除く上位ビットからなる第1データと該第1データが
表す値に1を加算した第2データとの何れか一方を、上
記出力信号の1周期毎に上記デジタル制御発振装置へ出
力するデータ切換手段と、上記下位nビットのデータが
表す値と2n との比に応じた割合で、上記データ切換手
段に上記第2データの方を出力させる切換制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0019】一方、請求項3に記載の本発明は、入力信
号を反転して出力する反転回路が複数個リング状に連結
され、各反転回路によってパルス信号を順次反転して周
回させることにより、予め定められた複数の反転回路か
ら所定の位相差を有するパルス信号を順次出力させるパ
ルス周回回路と、該パルス周回回路内の所定の反転回路
から出力されるパルス信号をカウントし、該カウント値
が、外部から入力された上記パルス周回回路内でのパル
ス信号の周回回数を表すデジタルデータに達した旨を検
出するカウント手段と、上記パルス周回回路から出力さ
れる特定のパルス信号を基準とした位相の順番を表すデ
ジタルデータを入力し、該入力データに応じたパルス信
号が、上記カウント手段にてカウント値が上記周回回数
を表すデジタルデータに達した旨が検出された後に上記
パルス周回回路から出力されたことを検出するパルス検
出手段と、該パルス検出手段により上記入力データに応
じたパルス信号の出力されたことが検出されると、所定
の出力信号を出力する出力手段と、上記パルス検出手段
での検出動作が1回終了すると、上記特定のパルス信号
を基準とした位相の順番を表す外部からのデジタルデー
タと上記パルス検出手段の現在の入力データとを加算し
たデジタルデータを、上記パルス検出手段の新たな入力
データとして出力するデータ更新手段と、該データ更新
手段から出力されたデジタルデータの値が、上記パルス
周回回路から出力されるパルス信号の数を超えた場合
に、上記カウント手段が上記検出動作を行うまでにカウ
ントすべきパルス信号のカウント数を1つ増加させるカ
ウント数変更手段と、を備えたデジタル制御発振装置で
あって、上記パルス周回回路から出力される複数のパル
ス信号は、上記特定のパルス信号を基準として位相が早
いものから順に予め複数のグループに分けられており、
且つ、上記カウント手段は、上記複数のグループのうち
位相が最も早いグループ以外のグループに所属するパル
ス信号をカウントするように構成され、更に、上記パル
ス検出手段は、上記カウント手段にてカウント値が上記
周回回数を表すデジタルデータに達した旨が検出される
と、上記パルス信号の各グループに夫々対応すると共
に、少なくとも対応するグループの全パルス信号が上記
パルス周回回路から連続して出力されるまでの間アクテ
ィブレベルとなる複数の検出信号を、上記カウント手段
がカウントするパルス信号が所属するグループ及び該グ
ループよりも位相の遅いグループに対応するものは上記
特定のパルス信号が出力された後にアクティブレベルと
なるように出力する検出信号出力手段と、上記各検出信
号に夫々対応して設けられると共に、対応する検出信号
がデータ端子に入力され、クロック端子にパルス信号が
入力されると上記データ端子に入力されている信号のレ
ベルをラッチして出力する複数のラッチ回路と、上記パ
ルス周回回路から出力されるパルス信号のうちの1つを
上記入力データに応じて選択し、該選択したパルス信号
を、上記複数のラッチ回路のうち当該パルス信号の所属
するグループに対応した検出信号が入力されたラッチ回
路のクロック端子へ出力するセレクト手段と、を備え、
上記出力手段は、上記ラッチ回路の何れかからアクティ
ブレベルの出力があると所定の出力信号を出力すること
を特徴としている。
【0020】また、請求項4に記載の本発明は、入力信
号を反転して出力する反転回路が複数個リング状に連結
され、各反転回路によってパルス信号を順次反転して周
回させることにより、予め定められた複数の反転回路か
ら所定の位相差を有するパルス信号を順次出力させるパ
ルス周回回路と、該パルス周回回路内の所定の反転回路
から出力されるパルス信号をカウントし、該カウント値
が、外部から入力された上記パルス周回回路内でのパル
ス信号の周回回数を表すデジタルデータに達した旨を検
出するカウント手段と、上記パルス周回回路から出力さ
れる特定のパルス信号を基準とした位相の順番を表すデ
ジタルデータを入力し、該入力データに応じたパルス信
号が、上記カウント手段にてカウント値が上記周回回数
を表すデジタルデータに達した旨が検出された後に上記
パルス周回回路から出力されたことを検出するパルス検
出手段と、該パルス検出手段により上記入力データに応
じたパルス信号の出力されたことが検出されると、所定
の出力信号を出力する出力手段と、上記パルス検出手段
での検出動作が1回終了すると、上記特定のパルス信号
を基準とした位相の順番を表す外部からのデジタルデー
タと上記パルス検出手段の現在の入力データとを加算し
たデジタルデータを、上記パルス検出手段の新たな入力
データとして出力するデータ更新手段と、該データ更新
手段から出力されたデジタルデータの値が、上記パルス
周回回路から出力されるパルス信号の数を超えた場合
に、上記カウント手段が上記検出動作を行うまでにカウ
ントすべきパルス信号のカウント数を1つ増加させるカ
ウント数変更手段と、を備えたデジタル制御発振装置で
あって、上記パルス周回回路から出力される複数のパル
ス信号は、上記特定のパルス信号を基準として位相が早
いものから順に予め複数のグループに分けられており、
且つ、上記カウント手段は、上記複数のグループのうち
位相が最も早いグループ以外のグループに所属するパル
ス信号をカウントするように構成され、更に、上記パル
ス検出手段は、上記カウント手段にてカウント値が上記
周回回数を表すデジタルデータに達した旨が検出される
と、上記パルス信号の各グループに夫々対応すると共
に、少なくとも対応するグループの全パルス信号が上記
パルス周回回路から連続して出力されるまでの間アクテ
ィブレベルとなる複数の検出信号を、上記カウント手段
がカウントするパルス信号が所属するグループ及び該グ
ループよりも位相の遅いグループに対応するものは上記
特定のパルス信号が出力された後にアクティブレベルと
なるように出力する検出信号出力手段と、上記各検出信
号に夫々対応して設けられると共に、対応する検出信号
がデータ端子に入力され、クロック端子にパルス信号が
入力されると上記データ端子に入力されている信号のレ
ベルをラッチして出力する複数のラッチ回路と、上記入
力データを2つに分けた一方のデータに応じて上記パル
ス信号の各グループから夫々候補となるパルス信号を選
択し、該選択した各パルス信号を、当該パルス信号の所
属するグループに対応した検出信号が入力されたラッチ
回路のクロック端子へ夫々出力する第1のセレクト手段
と、上記入力データのうち上記第1のセレクト手段に入
力さたデータ以外のデータに応じて、上記各ラッチ回路
の出力を択一的に選択して出力する第2のセレクト手段
と、を備え、上記出力手段は、上記第2のセレクト手段
からアクティブレベルの出力があると所定の出力信号を
出力することを特徴としている。
【0021】また更に、請求項5に記載の本発明は、入
力信号を反転して出力する反転回路が複数個リング状に
連結され、各反転回路によってパルス信号を順次反転し
て周回させることにより、予め定められた複数の反転回
路から所定の位相差を有するパルス信号を順次出力させ
るパルス周回回路と、該パルス周回回路内の所定の反転
回路から出力されるパルス信号をカウントし、該カウン
ト値が、外部から入力された上記パルス周回回路内での
パルス信号の周回回数を表すデジタルデータに達した旨
を検出するカウント手段と、上記パルス周回回路から出
力される特定のパルス信号を基準とした位相の順番を表
すデジタルデータを入力し、該入力データに応じたパル
ス信号が、上記カウント手段にてカウント値が上記周回
回数を表すデジタルデータに達した旨が検出された後に
上記パルス周回回路から出力されたことを検出するパル
ス検出手段と、該パルス検出手段により上記入力データ
に応じたパルス信号の出力されたことが検出されると、
所定の出力信号を出力する出力手段と、上記パルス検出
手段での検出動作が1回終了すると、上記特定のパルス
信号を基準とした位相の順番を表す外部からのデジタル
データと上記パルス検出手段の現在の入力データとを加
算したデジタルデータを、上記パルス検出手段の新たな
入力データとして出力するデータ更新手段と、該データ
更新手段から出力されたデジタルデータの値が、上記パ
ルス周回回路から出力されるパルス信号の数を超えた場
合に、上記カウント手段が上記検出動作を行うまでにカ
ウントすべきパルス信号のカウント数を1つ増加させる
カウント数変更手段と、を備えたデジタル制御発振装置
であって、上記パルス周回回路から出力される複数のパ
ルス信号は、上記特定のパルス信号を基準として位相が
早いものから順に予め複数のグループに分けられてお
り、且つ、上記カウント手段は、上記複数のグループの
うち位相が最も早いグループ以外のグループに所属する
パルス信号をカウントするように構成され、更に、上記
パルス検出手段は、上記カウント手段にてカウント値が
上記周回回数を表すデジタルデータに達した旨が検出さ
れると、上記パルス信号の各グループに夫々対応すると
共に、少なくとも対応するグループの全パルス信号が上
記パルス周回回路から連続して出力されるまでの間アク
ティブレベルとなる複数の検出信号を、上記カウント手
段がカウントするパルス信号が所属するグループ及び該
グループよりも位相の遅いグループに対応するものは上
記特定のパルス信号が出力された後にアクティブレベル
となるように出力する検出信号出力手段と、上記パルス
周回回路から出力される複数のパルス信号に夫々対応し
て設けられ、対応するパルス信号がクロック端子に入力
されると共に、そのパルス信号が所属するグループに対
応した上記検出信号がデータ端子に入力される複数のラ
ッチ回路と、上記ラッチ回路の出力のうち、上記入力デ
ータに応じたパルス信号がクロック端子に入力されたラ
ッチ回路の出力を択一的に選択して出力するセレクト手
段と、を備え、上記出力手段は、上記セレクト手段から
アクティブレベルの出力があると所定の出力信号を出力
することを特徴としている。
【0022】そして、請求項6に記載の本発明は、請求
項3ないし請求項5の何れかに記載のデジタル制御発振
装置において、上記データ更新手段は、上記出力手段に
より出力信号が出力されると、上記パルス検出手段に対
する上記入力データの更新動作を行うことを特徴として
いる。
【0023】また、請求項7に記載の本発明は、請求項
3ないし請求項5の何れかに記載のデジタル制御発振装
置において、上記データ更新手段は、上記検出信号出力
手段にて最も位相の遅れた検出信号の出力が終了する
と、上記パルス検出手段に対する上記入力データの更新
動作を行うことを特徴としている。
【0024】そして、請求項8に記載の本発明は、請求
項1又は請求項2に記載の周波数逓倍装置において、上
記デジタル制御発振装置は、請求項3ないし請求項7の
何れかに記載のデジタル制御発振装置であることを特徴
としている。
【0025】
【作用及び発明の効果】上記のように構成された請求項
1に記載の周波数逓倍装置においては、所定の位相差を
有する複数のクロック信号を所定周期で発生する多相ク
ロック発生源を有したデジタル制御発振装置を備えてお
り、このデジタル制御発振装置は、多相クロック発生源
から出力される多相クロックの位相差時間を単位とし
て、外部から入力された周波数制御データに対応した発
振信号を生成し、この発振信号を当該周波数逓倍装置の
出力信号として外部に出力する。
【0026】そして、クロックカウント手段が、外部か
ら入力される基準信号の所定周期分の時間内に、デジタ
ル制御発振装置の多相クロック発生源から出力された所
定のクロック信号をカウントし、データ出力手段が、ク
ロックカウント手段にてカウントされたカウント値を表
すデジタルデータを、周波数制御データとしてデジタル
制御発振装置へ出力する。また、動作制御手段が、クロ
ックカウント手段を基準信号に基づく所定のタイミング
で動作させる。
【0027】ここで、外部から入力される基準信号の1
周期をTREF ,多相クロック発生源の出力周期(即ち、
各クロック信号の1周期)をTC ,多相クロックの位相
差時間をTP ,クロックカウント手段がカウント動作を
行う基準信号の周期数をN1とすると、クロックカウン
ト手段のカウント値C及びデータ出力手段から出力され
る周波数制御データDの値は、C=D=(N1 ・TREF
)/TC となり、デジタル制御発振装置から出力され
る発振信号の周期TOUT は、TOUT =D・TP =N1 ・
TREF ・(TP /TC )となる。
【0028】よって、例えば、N1 =1であるとき、即
ち、クロックカウント手段が、基準信号の1周期内に多
相クロック発生源から出力されたクロック信号をカウン
トする場合には、デジタル制御発振装置からは、基準信
号の周期TREF を多相クロック発生源から出力されるク
ロック信号の総数(TC /TP )で割った周期で、発振
信号が出力される。換言すれば、基準信号の周波数FRE
F を多相クロック信号の総数(TC /TP )で逓倍した
発振信号が当該装置の出力信号として外部へ出力され
る。また例えば、N1 =2であるとき、即ち、クロック
カウント手段が、基準信号の2周期内に多相クロック発
生源から出力されたクロック信号をカウントする場合に
は、基準信号の周波数FREF を、多相クロック信号の総
数を2で割った値(TC /2・TP )で逓倍した発振信
号が出力される。
【0029】つまり、本発明の周波数逓倍装置では、ク
ロックカウント手段によって、基準信号の所定周期分の
時間を、多相クロック発生源から出力されるクロック信
号の周期を分解能として符号化し、その値を表す周波数
制御データを、多相クロックの位相差時間を制御分解能
とするデジタル制御発振装置へ入力するようにしている
ため、クロックカウント手段が、基準信号の1周期内に
多相クロック発生源から出力されたクロック信号の数を
カウントするように構成すれば、基準信号を多相クロッ
ク発生源から出力されるクロック信号の総数(TC /T
P )倍に逓倍した発振信号が得られる。また、クロック
信号をカウントするときの基準信号の周期数N1 を増加
すれば、その周期数N1 に反比例して出力周波数を下げ
ることができる。
【0030】そして、本発明の周波数逓倍装置によれ
ば、基準信号の所定周期分の時間内に多相クロック発生
源から出力されたクロック信号をカウントする、といっ
た非常に簡単な構成で、基準信号の周波数を所定数倍に
逓倍した発振信号を出力できる。また、本発明の周波数
逓倍装置によれば、基準信号の周期の符号化と出力周波
数の制御とを、同じ多相クロック発生源を用いて行って
いるため、周囲温度や電源電圧等の動作条件が変動して
も、安定した逓倍動作を行うことができる。
【0031】尚、データ出力手段から出力される周波数
制御データを、所定数N2 で除算して、デジタル制御発
振装置へ入力するように構成すれば、基準信号を逓倍し
た、より高周波の出力信号を出力することができる。次
に、請求項2に記載の周波数逓倍装置では、請求項1に
記載の周波数逓倍装置に、データ切換手段と切換制御手
段とを設けている。そして、データ切換手段は、データ
出力手段から出力される周波数制御データのうち下位n
ビットを除く上位ビットからなる第1データと、その第
1データが表す値に1を加算した第2データとの何れか
一方を、出力信号の1周期毎にデジタル制御発振装置へ
出力するのであるが、切換制御手段が、上記下位nビッ
トのデータが表す値と2n との比に応じた割合で、デー
タ切換手段に第2データの方を出力させる。
【0032】つまり、請求項2に記載の周波数逓倍装置
では、データ出力手段から出力される周波数制御データ
を2n で割った場合の小数点以上の値を表すデータ(第
1データ)が、デジタル制御発振装置へ入力されるよう
にし、且つ、周波数制御データの下位nビットのデータ
が表す値と2n との比に応じた頻度、即ち周波数制御デ
ータを2n で割った場合の小数点以下の値に応じた頻度
で、デジタル制御発振装置へ入力されるデータ(第1デ
ータ)に1が加算されるようにしている。よって、デー
タ出力手段からの周波数制御データが2n で割り切れな
い場合(下位nビットのデータ値が0でない場合)に
は、デジタル制御発振装置へ、その除算結果のうち小数
点以下の値に応じた頻度で、小数点以上のデータ値に1
を加算したデータ(第2データ)が、周波数制御データ
として入力されることとなり、この結果、発振信号の周
期の平均値を、周波数制御データを2n で割った値に正
確に対応させることができる。そして、これにより、請
求項1に記載の周波数逓倍装置に対して、2n 倍の周波
数を有する発振信号が正確に得られる。
【0033】よって、請求項2に記載の周波数逓倍装置
によれば、例えば、基準信号の周波数を多相クロック信
号の総数(TC /TP )倍した発振信号を出力させる場
合に、クロックカウント手段が基準信号の2n 周期内に
多相クロック発生源から出力されるクロック信号をカウ
ントするように構成することにより、基準信号をより正
確に逓倍することができる。
【0034】即ち、クロックカウント手段のカウント値
にはクロック信号の1周期分の誤差が生じるため、クロ
ックカウント手段がクロック信号を基準信号の2n 周期
分カウントするようにして、周波数制御データのビット
数をnビット増加させ、更に、その周波数制御データを
n で除算したデータをデジタル制御発振装置へ入力す
れば、クロックカウント手段でのカウント誤差による影
響を小さくすることができる。
【0035】そして、この場合、上述したように、周波
数制御データを2n で割った値(即ち、この場合には基
準信号の1周期分に対応するカウント値)に正確に対応
した発振信号を得ることができるため、デジタル制御発
振装置から、基準信号の周波数を(TC /TP )倍した
発振信号を正確に出力させることができるのである。ま
た、発振信号の周期は、周波数制御データへの1の加算
の有無によって変化することになるが、この変化量は、
多相クロックの位相差時間だけであるため極めて小さ
い。
【0036】このように、請求項2に記載の周波数逓倍
装置によれば、クロックカウント手段によるカウント誤
差をより小さくして、基準信号をより正確に逓倍した出
力信号を得ることができる。一方、請求項3に記載のデ
ジタル制御発振装置においては、反転回路を複数個リン
グ状に連結したパルス周回回路を備えており、このパル
ス周回回路は、その各反転回路によってパルス信号を順
次反転して周回させることにより、予め定められた複数
の反転回路から所定の位相差を有するパルス信号を順次
出力させる。
【0037】そして、カウント手段が、パルス周回回路
内の所定の反転回路から出力されるパルス信号をカウン
トして、そのカウント値が、外部から入力されたパルス
周回回路内でのパルス信号の周回回数を表すデジタルデ
ータに達した旨を検出し、パルス検出手段が、パルス周
回回路から出力される特定のパルス信号を基準とした位
相の順番を表すデジタルデータを入力して、その入力デ
ータに応じたパルス信号が、カウント手段にてカウント
値が上記周回回数を表すデジタルデータに達した旨が検
出された後にパルス周回回路から出力されたことを検出
する。
【0038】そして更に、パルス検出手段によって上記
入力データに応じたパルス信号の出力されたことが検出
されると、出力手段が、所定の出力信号を出力する。よ
って、当該発振装置が動作を開始したときに、上記特定
のパルス信号からみてK番目の位相を表すデジタルデー
タがパルス検出手段に入力されている場合には、カウン
ト手段にてカウント値が上記周回回数を表すデジタルデ
ータに達した旨が検出された後に、パルス検出手段によ
って、パルス周回回路から位相がK番目のパルス信号が
出力されたことが検出されると、出力手段から1周期目
の出力信号が出力される。
【0039】このようにしてパルス検出手段での検出動
作が1回終了すると、データ更新手段が、パルス周回回
路から出力される特定のパルス信号を基準とした位相の
順番を表す外部からのデジタルデータとパルス検出手段
の現在の入力データとを加算したデジタルデータを、パ
ルス検出手段の新たな入力データとして出力する。
【0040】よって、外部から入力された位相の順番を
表すデジタルデータの値がDP であるとすれば、次回
(2周期目)以降には、パルス検出手段によって、位相
が(K+DP ),(K+2・DP ),(K+3・D
P),…番目のパルス信号が検出される。即ち、パルス
検出手段が検出するパルス信号が、前回検出したパルス
信号からみて位相がDP 番目だけずれたものに順次更新
されていく。
【0041】従って、出力手段からは、パルス周回回路
を構成する反転回路の総段数yと各反転回路での反転動
作時間Tdとカウント手段がカウントするパルス信号の
周回回数Mとにより決定される一定時間(y・Td・
M)と、パルス周回回路から出力される各パルス信号の
位相差時間TP と特定のパルス信号を基準とした位相の
順番を表す外部からのデジタルデータの値DP とにより
決定される一定時間(TP ・DP )と、を加算した一定
時間(y・Td・M+TP ・DP )毎に、出力信号が出
力されることとなる。
【0042】尚、データ検出手段に入力されるデータの
初期値KがDP であれば、出力手段からは、1周期目か
ら上記一定時間(y・Td・M+TP ・DP )毎に出力
信号が出力される。そして、データ更新手段から出力さ
れたデジタルデータの値がパルス周回回路から出力され
るパルス信号の数を超えると、次回に出力信号が出力さ
れるまでの時間が、パルス周回回路をパルス信号が1周
する時間(y・Td)だけ短くなってしまうため、カウ
ント数変更手段が、カウント手段が上述の検出動作を行
うまでにカウントすべきパルス信号のカウント数を1つ
増加させる。
【0043】つまり、請求項3に記載のデジタル制御発
振装置においては、出力信号の1周期毎に、外部から入
力されている位相の順番を表すデジタルデータを順次累
算して、その累算したデータをパルス検出手段の入力デ
ータとして使用するようにしており、パルス検出手段で
検出されるパルス信号が、特定のパルス信号よりも位相
が早いものになった場合には、パルス信号の周回回数を
カウントするカウント数を1つ増加して桁上げを行うよ
うにしている。そしてこれにより、パルス周回回路を停
止させずに、全く同じ周期で出力信号が出力できる。
【0044】このように、請求項3に記載のデジタル制
御発振装置によれば、外部から入力するデジタルデータ
によって、カウント手段がカウントするパルス信号の周
回回数とパルス検出手段が検出すべきパルス信号とを変
更することにより、出力信号の出力周期、即ち、当該装
置の発振周期を任意の値に変更することができる。
【0045】そして、発振周期は、パルス周回回路内で
のパルス信号の周回回数を多くすればするほど出力信号
の出力周波数を低下させ、逆に、周回回数を少なくすれ
ば出力信号の出力周波数をパルス周回回路内でのパルス
信号の周回周期に対応した高周波にすることができるた
め、パルス信号の周回回数により出力信号の出力周波数
を略決定し、その微調整を、パルス検出手段で検出する
パルス信号を変更することにより行うというように、パ
ルス信号の出力周波数を数Hz〜数十MHzの広範囲に
わたって高分解能でデジタル制御することが可能とな
る。
【0046】そして特に、請求項3に記載のデジタル制
御発振装置によれば、上述した従来装置のようにパルス
周回回路を停止させることなく、発振させることができ
るため、外部から入力するデジタルデータの値に比例し
た発振周期を設定することができ、制御性が極めて良好
となる。また、パルス周回回路を一旦停止させる必要が
ないため、発振周期をより短く設定することができる。
【0047】ところで、このデジタル制御発振装置にお
いては、カウント手段がカウントするパルス信号は所定
の反転回路から出力される同じ位相のものであるのに対
し、パルス検出手段が検出するパルス信号は、その位相
が順次ずれていく。よって、パルス検出手段が、カウン
ト手段でカウントするパルス信号よりも位相の早いパル
ス信号を前回に検出し、その次に、カウント手段でカウ
ントするパルス信号よりも位相の遅いパルス信号を検出
する場合には、前回に出力信号が出力されてから次に出
力信号が出力されるまでの時間が、パルス周回回路をパ
ルス信号が1周する時間(パルス周回時間)だけ短くな
る。
【0048】そこで、パルス周回回路から出力されるパ
ルス信号のうちで位相が最も遅いパルス信号と位相の基
準となる特定のパルス信号(位相が最も早いパルス信
号)との間の位相を持つパルス信号をカウントするよう
に構成することが考えられるが、このようにすると、パ
ルス検出手段が位相の早いパルス信号を検出しなければ
ならない場合に、カウント手段でのカウントが終了して
から検出すべきパルス信号が発生するまでの時間が非常
に短くなるため、パルス信号の発生を安定して検出する
ことができなくなる。
【0049】即ち、パルス検出手段としては、パルス周
回回路から出力されるパルス信号のうちの1つを入力デ
ータに応じて選択して出力するセレクタ回路と、このセ
レクタ回路からのパルス信号がクロック端子に入力され
ると共に、カウント手段からの検出信号がデータ端子に
入力されるラッチ回路とを用い、カウント手段から検出
信号が出力された後にセレクト回路からパルス信号が出
力されるとラッチ回路が検出信号をラッチして出力す
る、といった構成が考えられる。しかし、この場合に
は、ラッチ回路のデータ端子に検出信号が入力されてか
らクロック端子にパルス信号が入力されるまでにある程
度の時間が確保されていないと、ラッチ回路を安定して
動作させることができないのである。
【0050】そこで特に、請求項3に記載のデジタル制
御発振装置では、パルス周回回路から出力される複数の
パルス信号を、特定のパルス信号を基準として位相が早
いものから順に予め複数のグループに分けると共に、カ
ウント手段が、上記複数のグループのうち位相が最も早
いグループ以外のグループに所属するパルス信号をカウ
ントするようにし、更に、パルス検出手段を、検出信号
出力手段と複数のラッチ回路とセレクト手段とで構成し
ている。
【0051】そして、検出信号出力手段は、カウント手
段にてカウント値が上記周回回数を表すデジタルデータ
に達した旨が検出されると、上記パルス信号の各グルー
プに夫々対応すると共に、少なくとも対応するグループ
の全パルス信号がパルス周回回路から連続して出力され
るまでの間アクティブレベルとなる複数の検出信号を出
力するのであるが、カウント手段がカウントするパルス
信号が所属するグループ及びそのグループよりも位相の
遅いグループに対応する検出信号は、上記特定のパルス
信号が出力された後にアクティブレベルとなるように出
力する。
【0052】また、複数のラッチ回路は、検出信号出力
手段から出力される上記各検出信号に夫々対応して設け
られており、対応する検出信号がデータ端子に入力され
て、クロック端子にパルス信号が入力されるとデータ端
子に入力されている信号のレベルをラッチして出力す
る。そして、セレクト手段は、パルス周回回路から出力
されるパルス信号のうちの1つを、上記位相の順番を表
す入力データに応じて選択し、その選択したパルス信号
を、複数のラッチ回路のうち当該パルス信号の所属する
グループに対応した検出信号が入力されたラッチ回路の
クロック端子へ出力する。
【0053】つまり、請求項3に記載のデジタル制御発
振装置においては、検出信号出力手段が出力する複数の
検出信号と、その各検出信号が夫々データ端子に入力さ
れる複数のラッチ回路とが、夫々、特定のパルス信号を
基準として位相が早いものから順に分けられたパルス信
号の各グループに対応しており、セレクト手段が、パル
ス周回回路から出力されるパルス信号のうちの1つを、
位相の順番を表す入力データに応じて選択し、その選択
したパルス信号を、そのパルス信号の所属するグループ
に対応したラッチ回路のクロック端子へ出力するように
している。
【0054】よって、カウント手段にてカウント値が上
記周回回数を表すデジタルデータに達した旨が検出され
て、今回検出すべきパルス信号のグループに対応した検
出信号が検出信号出力手段から出力された後、パルス周
回回路からそのパルス信号が出力されると、そのパルス
信号のグループに対応したラッチ回路からのみ、アクテ
ィブレベルの信号が出力される。そして、出力手段は、
ラッチ回路の何れかからアクティブレベルの出力がある
と、パルス周回回路から位相の順番を表す入力データに
応じたパルス信号が出力されたとして、所定の出力信号
を出力する。
【0055】ここで、請求項3に記載のデジタル制御発
振装置では、カウント手段が位相の最も早いグループ以
外のグループに所属するパルス信号をカウントし、しか
も、そのパルス信号が所属するグループ及びそのグルー
プよりも位相の遅いグループに対応する検出信号は、特
定のパルス信号が出力された後に出力されるように構成
されている。よって、少なくとも、カウント手段がカウ
ントするパルス信号及びそのパルス信号よりも位相の遅
いパルス信号については、カウント手段で周回回数の検
出が行われた直後に、そのパルス信号がパルス周回回路
から出力されても、それは無効となって次の周回で同位
相のパルス信号が出力されたときに検出される。
【0056】従って、請求項3に記載のデジタル制御発
振装置によれば、パルス検出手段が、カウント手段でカ
ウントするパルス信号よりも位相の早いパルス信号を前
回に検出し、その次に、カウント手段でカウントするパ
ルス信号よりも位相の遅いパルス信号を検出する場合で
も、正確な周期で出力信号を出すことができる。
【0057】そして更に、請求項3に記載のデジタル制
御発振装置によれば、カウント手段がカウントするパル
ス信号として、位相が比較的早いものを選ぶことができ
るため、カウント手段でカウントするパルス信号が所属
するグループよりも位相が早いグループについては、そ
のグループに対応する検出信号をカウント手段での検出
直後に出力させて、ラッチ回路のデータ端子に検出信号
が入力されてからクロック端子にパルス信号が入力され
るまでの時間を十分に大きく設定することができる。よ
って、各ラッチ回路は、対応するグループ中の何れかの
パルス信号がセレクト手段から出力されたときに、検出
信号を確実にラッチして出力することができ、確実な周
波数制御が可能となる。
【0058】次に、請求項4に記載のデジタル制御発振
装置では、請求項3に記載のデジタル制御発振装置に対
して、パルス検出手段が、上記セレクト手段に代えて第
1のセレクト手段と第2のセレクト手段とを備え、出力
手段が、第2のセレクト手段からアクティブレベルの出
力があると出力信号を出力する点が異なっている。
【0059】そして、第1のセレクト手段は、位相の順
番を表す入力データを2つに分けた一方のデータに応じ
て、パルス信号の各グループから夫々候補となるパルス
信号を選択し、その選択した各パルス信号を、各パルス
信号の所属するグループに対応した検出信号が入力され
たラッチ回路のクロック端子へ夫々出力する。そして更
に、第2のセレクト手段は、位相の順番を表す入力デー
タのうち第1のセレクト手段に入力さたデータ以外のデ
ータに応じて、各ラッチ回路の出力を択一的に選択して
出力する。
【0060】つまり、請求項3に記載のデジタル制御発
振装置では、セレクト手段が、パルス周回回路から出力
されるパルス信号のうちの1つを入力データに応じて択
一的に選択し、その選択したパルス信号を、対応する1
つのラッチ回路のクロック端子へ出力するように構成さ
れていたが、請求項4に記載のデジタル制御発振装置で
は、第1のセレクト手段によって、パルス信号の各グル
ープから夫々1つずつパルス信号を選択して、その選択
した各パルス信号を、各自に対応するラッチ回路のクロ
ック端子へ出力し、最終的に、第2のセレクト手段によ
って、各ラッチ回路の出力を択一的に選択して出力する
ようにしている。
【0061】よって、第2のセレクト手段からは、請求
項3に記載のデジタル制御発振装置にて何れかのラッチ
回路が検出信号をラッチして出力するのと全く同じタイ
ミングで、アクティブレベルの信号が出力される。そし
て、出力手段は、第2のセレクト手段からアクティブレ
ベルの出力があると、パルス周回回路から位相の順番を
表す入力データに応じたパルス信号が出力されたとして
出力信号を出力する。
【0062】従って、このような請求項4に記載のデジ
タル制御発振装置によっても、請求項3に記載のデジタ
ル制御発振装置と全く同様に、パルス信号の周回回数を
表すデジタルデータ及び検出すべきパルス信号の位相の
順番を表すデジタルデータに応じた正確な周期で発振信
号を出力できる。
【0063】次に、請求項5に記載のデジタル制御発振
装置では、請求項3に記載のデジタル制御発振装置に対
して、ラッチ回路とセレクト手段の設け方が異なってい
る。即ち、請求項5に記載のデジタル制御発振装置で
は、パルス周回回路から出力される複数のパルス信号に
夫々対応してラッチ回路が設けられており、その各クロ
ック端子には、対応するパルス信号が直接入力される。
また、データ端子には、検出信号出力手段から出力され
る検出信号のうち、クロック端子に入力されたパルス信
号が所属するグループに対応した検出信号が入力されて
いる。
【0064】そして、セレクト手段は、複数のラッチ回
路の出力のうち、位相の順番を表す入力データに応じた
パルス信号がクロック端子に入力されたラッチ回路の出
力を、択一的に選択して出力する。このような請求項5
に記載のデジタル制御発振装置においても、カウント手
段にてカウント値がパルス信号の周回回数を表すデジタ
ルデータに達した旨が検出されると、検出信号出力手段
から、パルス信号の各グループに夫々対応した検出信号
が出力される。そして、各ラッチ回路は、そのデータ端
子に検出信号出力手段からの検出信号が入力されている
間に、パルス周回回路から対応するパルス信号が出力さ
れると、その検出信号を夫々ラッチして出力するが、そ
の出力のうち、位相の順番を表す入力データに応じたパ
ルス信号がクロック端子に入力されたラッチ回路の出力
だけが、セレクト手段により選択されて出力される。
【0065】よって、セレクト手段からは、請求項3に
記載のデジタル制御発振装置にて何れかのラッチ回路が
検出信号をラッチして出力するのと全く同じタイミング
で、アクティブレベルの信号が出力される。そして、出
力手段は、セレクト手段からアクティブレベルの出力が
あると、パルス周回回路から位相の順番を表す入力デー
タに応じたパルス信号が出力されたとして出力信号を出
力する。
【0066】従って、このような請求項5に記載のデジ
タル制御発振装置によっても、請求項3及び請求項4に
記載のデジタル制御発振装置と全く同様に、パルス信号
の周回回数を表すデジタルデータ及び検出すべきパルス
信号の位相の順番を表すデジタルデータに応じた正確な
周期で発振信号を出力できる。
【0067】尚、上記請求項3ないし請求項5の何れか
に記載のデジタル制御発振装置においては、パルス検出
手段での検出動作が1回終了すると、データ更新手段
が、特定のパルス信号を基準とした位相の順番を表す外
部からのデジタルデータとパルス検出手段の現在の入力
データとを加算したデジタルデータを、パルス検出手段
の新たな入力データとして出力するようにし、この更新
動作によって、パルス検出手段が検出するパルス信号の
位相が、順次ずれていくようにしている。
【0068】そして、データ更新手段がパルス検出手段
に対する入力データの更新動作を行うタイミング、即
ち、パルス検出手段での検出動作が1回終了したことを
検出するタイミングとしては、請求項6に記載のよう
に、出力手段によって出力信号が出力されたタイミング
に設定してもよいし、また、請求項7に記載のように、
検出信号出力手段にて最も位相の遅れた検出信号の出力
が終了したタイミングに設定してもよい。
【0069】一方、請求項1又は請求項2に記載の周波
数逓倍装置において、そのデジタル制御発振装置内の多
相クロック発生源としては、例えば、同じ発振周波数の
固定発振器(水晶発振器等)を複数用意し、各発振器の
発振開始タイミングを制御することにより、各発振器か
ら所定の位相差で個々にクロック信号を発生させるよう
にしてもよいが、請求項8に記載のように、上述した請
求項3ないし請求項7の何れかに記載のデジタル制御発
振装置を使用すれば、装置をより小型化することができ
る。
【0070】そして、この場合、装置構成を小型化する
ことができるため、LSIの動作クロックを発生するた
めのクロック発生装置として用いることができる。即
ち、LSIの内部に設けられた反転回路と、LSIの内
部又は外部に設けられた抵抗器及びコンデンサとによっ
て発振回路を構成し、この発振回路からの発振信号を、
当該周波数逓倍装置により逓倍してLSIの動作クロッ
クを生成すればよい。
【0071】しかも、このようにLSIの動作クロック
を生成するように構成すれば、発振回路の発振周波数が
周囲温度や動作電圧の変動に対して影響されないよう
に、抵抗器の抵抗値やコンデンサの容量を十分に大きく
して発振周波数を低く設定しても、LSIには逓倍され
た後の高い周波数の動作クロックを入力することがで
き、安価で耐環境性にも優れた発振回路を提供すること
ができるようになる。
【0072】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図1は、第1実施例のクロック逓倍装置1の構
成を表すブロック図である。
【0073】尚、本実施例のクロック逓倍装置1は、外
部から入力される基準信号PREFを、1ビットの逓倍
数切換信号DV1に応じて16倍又は32倍に周波数逓
倍した出力信号POUTを生成するためのものであり、
外部からの動作開始信号PSTBを受けて出力信号PO
UTの出力を開始する。
【0074】図1に示すように、本実施例のクロック逓
倍装置1は、外部からHighレベルの制御信号PAが入力
されているときに、後述するように所定の位相差Tgを
有する16個のパルス信号(以下、クロック信号とい
う)R1〜R16を順次出力するリングオシレータを有
し、そのクロック信号R1〜R16を用いて、12ビッ
トの周波数制御データCD(CD1〜CD12)に対応
した周期の出力信号POUTを生成するデジタル制御発
振回路(DCO)2と、デジタル制御発振回路2のリン
グオシレータから出力されるクロック信号R1〜R16
の内の所定のクロック信号(以下、出力クロックとい
う)RCKを用いて、基準信号PREFの1周期を符号
化し、その値に応じた周波数制御データCD1〜CD1
2をデジタル制御発振回路2へ出力するカウンタ・デー
タラッチ回路4と、上記両回路2,4の動作タイミング
を制御する制御回路6とから構成されている。
【0075】尚、以下の説明において、デジタル制御発
振回路2のリングオシレータから出力される16個のク
ロック信号R1〜R16をまとめて多相クロックとい
う。ここでまず、制御回路6は、図2に示す如く、3個
のDタイプフリップフロップ(以下、ラッチ回路とい
う)DF8a〜DF8cにより構成されて基準信号PR
EFをカウントする3ビットカウンタ8と、3ビットカ
ウンタ8の1ビット目のデータQ1,2ビット目のデー
タQ2,及び3ビット目のデータQ3の反転値を入力す
るアンドゲート10aと、3ビットカウンタ8の1ビッ
ト目のデータQ1,2ビット目のデータQ2の反転値,
及び3ビット目のデータQ3を入力するアンドゲート1
0bと、3ビットカウンタ8の1ビット目から3ビット
目までの全データQ1〜Q3を入力するアンドゲート1
0cと、外部からの動作開始信号PSTBがデータ端子
に入力されると共に、アンドゲート10cの出力信号C
LRがクロック端子に入力されたラッチ回路12とから
構成されており、3ビットカウンタ8及びラッチ回路1
2は、外部からの制御信号PAがLow レベルのときにリ
セットされる。
【0076】尚、3ビットカウンタ8は、各ラッチ回路
DF8a〜DF8cのQバー端子がデータ端子に接続さ
れ、且つ、前段のラッチ回路のQバー端子が次段のラッ
チ回路のクロック端子に接続された周知の分周カウンタ
として構成されており、初段のラッチ回路DF8aのク
ロック端子に基準信号PREFが入力されている。
【0077】このように構成された制御回路6において
は、制御信号PAがHighレベルであるときに、図4に示
す如く、3ビットカウンタ8が基準信号PREFをカウ
ントする。そして、そのカウント値が「3」のときに、
アンドゲート10aからカウンタ・データラッチ回路4
へHighレベルのカウント許可信号UCEが出力され、カ
ウント値が「5」のときに、アンドゲート10bからデ
ジタル制御発振回路2へHighレベルのデータラッチ信号
DLSが出力され、更に、カウント値が「7」のとき
に、アンドゲート10cからカウンタ・データラッチ回
路4へHighレベルのカウントクリア信号CLRが出力さ
れる。また、外部からHighレベルの動作開始信号PST
Bが入力されると、その信号PSTBは、カウントクリ
ア信号CLRが出力されるタイミングでラッチ回路12
によりラッチされ、デジタル制御発振回路2へ、発振動
作を開始させるための制御信号PCとして出力される。
【0078】次に、カウンタ・データラッチ回路4は、
図3に示す如く、13個のラッチ回路DF14a〜DF
14m(DF14b〜DF14lは符号省略)から構成
され、制御回路6からカウント許可信号UCEが出力さ
れているときに、上記リングオシレータからの出力クロ
ックRCKをカウントするクロックカウント手段として
の13ビットカウンタ14と、13ビットカウンタ14
から出力される13ビットのデータDT1〜DT13を
DT1から順に夫々2個単位で入力し、その各信号を外
部から入力される逓倍数切換信号DV1に応じて択一的
に出力する、12個のセレクタSLからなるシフト回路
16と、12個のラッチ回路DF18a〜DF18l
(DF18b〜DF18kは符号省略)からなり、シフ
ト回路16を構成する各セレクタSLからの12ビット
のデータDL1〜DL12を、デジタル制御発振回路2
から出力されるラッチタイミング信号DLCの立ち上が
りタイミングでラッチして、そのラッチした12ビット
のデータを周波数制御データCD1〜CD12としてデ
ジタル制御発振回路2へ出力する、データ出力手段とし
てのデータラッチ回路18とから構成されている。
【0079】尚、データラッチ回路18に入力されるラ
ッチタイミング信号DLCは、制御回路6からデータラ
ッチ信号DLSが出力されるタイミングに同期してデジ
タル制御発振回路2から出力されるものである。ここ
で、13ビットカウンタ14は、13個のラッチ回路D
F14a〜DF14mによって、制御回路6内の3ビッ
トカウンタ8と全く同様に構成されているが、初段のラ
ッチ回路DF14aのデータ端子には、そのQバー出力
がアンドゲート20を介して入力されており、そのアン
ドゲート20の他方の入力端子には、制御回路6からの
カウント許可信号UCEが入力されている。そして、各
ラッチ回路DF14a〜DF14mのクリア端子には、
制御回路6からのカウントクリア信号CLRが入力され
ている。
【0080】また、シフト回路16を構成する12個の
各セレクタSLは、逓倍数切換信号DV1が「1」のと
きに、図3において左側の入力信号、即ちデータDT1
〜DT13の下位ビットの方を出力し、逓倍数切換信号
DV1が「0」のときに、図3において右側の入力信
号、即ちデータDT1〜DT13の上位ビットの方を出
力するように接続されている。よって、逓倍数切換信号
DV1が「1」のときには、13ビットカウンタ14か
ら出力されるデータDT1〜DT13のうち、下位12
ビットのデータDT1〜DT12がデータラッチ回路1
8へ出力され、逓倍数切換信号DV1が「0」のときに
は、13ビットカウンタ14から出力されるデータDT
1〜DT13が1ビット左シフトされて、2ビット目か
ら13ビット目までのデータDT2〜DT13がデータ
ラッチ回路18へ出力される。
【0081】このように構成されたカウンタ・データラ
ッチ回路4においては、図4に示すように、13ビット
カウンタ14が、制御回路6からカウント許可信号UC
Eが出力されている間だけ、リングオシレータからの出
力クロックRCKをカウントする。すると、そのカウン
ト値を表すデータDT1〜DT12或いはそのカウント
値を2で割った値を表すDT2〜DT13が、シフト回
路16を介してデータラッチ回路18に入力される。
【0082】そして、制御回路6からデータラッチ信号
DLSが出力され、それに同期してデジタル制御発振回
路2からラッチタイミング信号DLCが出力されると、
データラッチ回路18がシフト回路16からのデータD
L1〜DL12(DT1〜DT12又はDT2〜DT1
3)をラッチし、そのラッチした12ビットのデータC
D1〜CD12を周波数制御データとしてデジタル制御
発振回路2へ出力する。そしてその後、制御回路6から
カウントクリア信号CLRが出力されると、13ビット
カウンタ14がクリアされる。
【0083】即ち、カウンタ・データラッチ回路4は、
動作制御手段としての制御回路6からの各信号に応じて
基準信号PREFの8周期を1単位として動作し、基準
信号PREFの3周期目の間(UCE=High)で、リン
グオシレータからの出力クロックRCKをカウントする
ことにより、基準信号PREFの1周期を計時し、その
カウント値又はそのカウント値を2で割った値を表す1
2ビットデータを、基準信号PREFの5周期目(DL
C=High)でラッチし、基準信号の7周期目(CLR=
High)で、カウントした値をクリアする、といった動作
を繰り返す。
【0084】次に、カウンタ・データラッチ回路4(デ
ータラッチ回路18)からの周波数制御データCD1〜
CD12に対応した周期の出力信号POUTを発生する
デジタル制御発振回路2について説明する。図5に示す
ように、本実施例のデジタル制御発振回路2には、後述
するように合計32個の反転回路をリング状に接続して
構成され、外部からの制御信号PAがHighレベルになる
と所定の位相差Tgを有する16個の多相クロックR1
〜R16を出力すると共に、そのうちのクロック信号R
13を出力クロックRCKとしてカウンタ・データラッ
チ回路4(13ビットカウンタ14)へ出力する、パル
ス周回回路としてのリングオシレータ22と、リングオ
シレータ22からの多相クロックR1〜R16を受け、
後述する4ビットのセレクトデータD1〜D4に対応し
たクロック信号を択一的に選択して、その選択したクロ
ック信号がR1〜R8であれば出力端子P1から出力
し、選択したクロック信号がR9〜R16であれば出力
端子P2から出力する、セレクト手段としてのパルスセ
レクタ24と、カウンタ・データラッチ回路4から入力
された周波数制御データCDの内の上位8ビット(CD
5〜CD12=CDH)がプリセットされ、リングオシ
レータ22から出力されるクロック信号R13の立ち上
がりタイミングでダウンカウントを行う、カウント手段
としてのダウンカウンタ26とが備えられている。
【0085】尚、ダウンカウンタ26は、セット端子を
備えた周知のカウンタとして構成されており、セット端
子に入力されるセット信号SETがHighレベルのとき
に、クロック信号(リングオシレータ22からのクロッ
ク信号R13)が立ち上がると、周波数制御データCD
の上位8ビットCDHがプリセットされる。そして、セ
ット信号がLow レベルのときには、リングオシレータ2
2からのクロック信号R13が立ち上がる度に、そのカ
ウント値を1ずつ減少させ、カウント値が「2」のとき
に出力信号CN2をHighレベルにし、また、カウント値
が「1」のときに出力信号CN1をHighレベルにする。
【0086】また、デジタル制御発振回路2には、後述
する第2検出信号AD2の立ち下がりタイミングで5ビ
ットの入力データをラッチし、そのラッチデータをセレ
クトデータD1〜D5として出力する5ビットレジスタ
(以下、単にレジスタという)28と、レジスタ28か
らのセレクトデータの内の下位4ビットD1〜D4とカ
ウンタ・データラッチ回路4から入力された周波数制御
データCDの内の下位4ビット(CD1〜CD4=CD
L)とを加算し、4ビットの加算結果D1〜D4とキャ
リー信号D5からなる5ビットのデータD1〜D5をレ
ジスタ28に入力する加算器30と、レジスタ28から
出力されるセレクトデータD1〜D5の内のキャリー信
号D5が「0」であるときには、ダウンカウンタ26の
出力信号CN2を選択し、またキャリー信号D5が
「1」であるときには、ダウンカウンタ26の出力信号
CN1を選択して、出力信号SLOとして出力するセレ
クタ32と、セレクタ32からの出力信号SLOをリン
グオシレータ22から出力されるクロック信号R13の
立ち上がりタイミングでラッチして、第1検出信号AD
1として出力するラッチ回路34と、ラッチ回路34か
らの第1検出信号AD1をリングオシレータ22から出
力されるクロック信号R5の立ち上がりタイミングでラ
ッチして、第2検出信号AD2として出力するラッチ回
路36と、ラッチ回路36からの第2検出信号AD2を
反転してレジスタ28のクロック端子へ入力させるイン
バータ38と、外部からの制御信号PAがLow レベルの
ときにクリアされ、制御回路6からの制御信号PCをリ
ングオシレータ22から出力されるクロック信号R13
の立ち上がりタイミングでラッチするラッチ回路40
と、ラッチ回路40からの出力信号PCAを反転させた
信号とラッチ回路34からの第1検出信号AD1との論
理和をとり、その論理和信号をダウンカウンタ26のセ
ット信号SETとして出力するオアゲート42とが備え
られている。
【0087】また更に、デジタル制御発振回路2には、
ラッチ回路34からの第1検出信号AD1を、パルスセ
レクタ24の出力端子P1からクロック信号が出力され
るタイミングでラッチするラッチ回路44と、ラッチ回
路36からの第2検出信号AD2を、パルスセレクタ2
4の出力端子P2からクロック信号が出力されるタイミ
ングでラッチするラッチ回路46と、ラッチ回路44の
出力信号PQ1とラッチ回路46の出力信号PQ2との
論理和をとるオアゲート48と、このオアゲート48か
らの出力信号AQを所定時間だけ遅延して、出力信号P
OUTとして外部に出力するバッファ50と、オアゲー
ト48からの出力信号AQとバッファ50からの出力信
号POUTとの否定論理積をとるナンドゲート52と、
ナンドゲート52からの出力信号とラッチ回路40から
の出力信号PCAとの論理積をとるアンドゲート54
と、アンドゲート54の出力信号を増幅して、ラッチ回
路44,46のクリア信号ACRとして出力するバッフ
ァ56と、ラッチ回路34からの第1検出信号AD1と
ラッチ回路36からの第2検出信号AD2との論理和を
とるオアゲート58と、オアゲート58からの出力信号
AD3を出力信号POUTの立ち上がりタイミングでラ
ッチするラッチ回路60と、パルスセレクタ24の出力
端子P1から出力されるクロック信号を反転した信号,
オアゲート48からの出力信号AQ,及びラッチ回路6
0からの出力信号PQ3を入力し、これら各信号の否定
論理和信号PS1を、ラッチ回路44のクロック端子に
入力させるノアゲート62と、パルスセレクタ24の出
力端子P2から出力されるクロック信号を反転した信
号,オアゲート48からの出力信号AQ,及びラッチ回
路60からの出力信号PQ3を入力し、これら各信号の
否定論理和信号PS2を、ラッチ回路46のクロック端
子に入力させるノアゲート64とが備えられている。
【0088】尚、本実施例のデジタル制御発振回路2で
は、レジスタ28及び加算器30がデータ更新手段に対
応し、セレクタ32がカウント数変更手段に対応し、ラ
ッチ回路34,36が検出信号出力手段に対応してい
る。また、ラッチ回路44,46が本発明のラッチ回路
に相当し、オアゲート48及びバッファ50が出力手段
に対応している。
【0089】そして更に、デジタル制御発振回路2に
は、カウンタ・データラッチ回路4(データラッチ回路
18)へラッチタイミング信号DLCを出力するための
回路として、制御回路6からのデータラッチ信号DLS
とラッチ回路40からの出力信号PCAを反転した信号
との論理積をとるアンドゲート66と、ラッチ回路40
からの出力信号PCAがLow レベルのときにクリアされ
ると共に、制御回路6からのデータラッチ信号DLSを
第2検出信号AD2の立ち下がりタイミングでラッチす
るラッチ回路68と、アンドゲート66の出力信号CK
3とラッチ回路68の出力信号DLBとの論理和をと
り、その論理和信号をラッチタイミング信号DLCとし
て出力するオアゲート70とが設けられている。
【0090】ここで、リングオシレータ22は、図6に
示す如く、反転回路として、2個の2入力ナンドゲート
(以下、単にナンドゲートという)NAND1,32
と、30個のインバータINV2〜31とを備えてい
る。これら各反転回路は、前段の出力端が次段の入力端
へと順次リング状に接続されており、ナンドゲートNA
ND1のナンドゲートNAND32に接続されない方の
入力端子には、外部からの制御信号PAが入力され、ま
た、ナンドゲートNAND32のインバータINV31
に接続されない方の入力端子(以下、この入力端子を制
御用端子という)にはインバータINV18の出力信号
が入力されている。
【0091】そして、ナンドゲートNAND1から数え
て偶数段目に接続された反転回路の出力端には、夫々、
多相クロックR1〜R16を出力するための出力端子が
設けられており、これらの全出力端子がパルスセレクタ
24に接続されると共に、クロック信号R13を出力す
るための出力端子がダウンカウンタ26及びラッチ回路
34のクロック端子に接続され、クロック信号R5を出
力するための出力端子がラッチ回路36のクロック端子
に接続されている。
【0092】このように構成されたリングオシレータ2
2の動作については、特開平6−216721号公報に
詳細に記載されているが、図7を用いて簡単に説明する
と、まず、制御信号PAがLow レベルであるときは、ナ
ンドゲートNAND1の出力P01は強制的にHighレベ
ルとなるため、ナンドゲートNAND1から数えて偶数
段目のインバータの出力はLow レベルとなり、奇数段目
のインバータの出力はHighレベルとなって安定する。但
し、この初期状態において、ナンドゲートNAND32
の制御用端子に入力されたインバータINV18の出力
P18はLow レベルであるため、ナンドゲートNAND
32だけは、偶数段目に接続されているにも関わらずHi
ghレベルを出力する。そして、制御信号PAをLow レベ
ルからHighレベルに変化させると、当該リングオシレー
タ22には、ナンドゲートNAND1の反転動作の開始
に伴い、奇数段目の反転回路の立ち下がり出力及び偶数
段目の反転回路の立ち上がり出力として順次伝達するメ
インエッジ(図7において点印で示すエッジ)と、この
メインエッジがインバータINV18からナンドゲート
NAND32の制御用端子に入力されてナンドゲートN
AND32の出力P32がインバータINV31の出力
P31よりも先に反転することに伴い、奇数段目の反転
回路の立ち上がり出力及び偶数段目の反転回路の立ち下
がり出力として順次伝達するリセットエッジ(図7にお
いて×印で示すエッジ)とが、同一周回上に周回する。
【0093】即ち、本実施例のリングオシレータ22に
おいては、同一周回上に発生タイミングの異なる2つの
パルス信号(メインエッジとリセットエッジ)を周回さ
せるようにしており、ナンドゲートNAND1は、自己
が発生させたメインエッジが戻ってくる前にリセットエ
ッジによって出力が反転され、ナンドゲートNAND3
2は、自己が発生させたリセットエッジが戻ってくる前
にメインエッジによって出力が反転されるというよう
に、リングオシレータ22は安定状態になることなく、
パルス信号を常に周回させることとなる。
【0094】そして、リングオシレータ22の上記各出
力端子からは、各反転回路での反転動作時間Tdの32
倍の時間(32・Td)を1周期とする多相クロックR
1〜R16が出力され、しかも隣接する端子から出力さ
れるクロックの位相差は、夫々、反転動作時間Tdの2
倍の時間Tgとなる。
【0095】一方、パルスセレクタ24は、図8に示す
ように、リングオシレータ22からの多相クロックR1
〜R8が夫々一方の入力端子に入力され、レジスタ28
から出力されるセレクトデータD1〜D5の4ビット目
D4が他方の入力端子に入力された8個のオアゲートO
R1〜OR8(OR2〜OR7は符号省略),及びリン
グオシレータ22からの多相クロックR9〜R16が夫
々一方の入力端子に入力され、セレクトデータD1〜D
5の4ビット目D4の反転値が他方の入力端子に入力さ
れた8個のオアゲートOR9〜OR16(OR10〜O
R15は符号省略)からなるオアゲート群72と、オア
ゲートOR1〜OR16からの出力信号を、OR1から
順に夫々2個単位で入力し、その各信号をセレクトデー
タD1〜D5の1ビット目D1に応じて択一的に出力す
る、8個のセレクタSLからなる第1セレクタ群74
と、第1セレクタ群74を構成する各セレクタSLから
の出力信号を夫々2個単位で入力し、その各信号をセレ
クトデータD1〜D5の2ビット目D2に応じて択一的
に出力する、4個のセレクタSLからなる第2セレクタ
群76と、第2セレクタ群76を構成する各セレクタS
Lからの出力信号を夫々2個単位で入力し、その各信号
をセレクトデータD1〜D5の3ビット目D3に応じて
択一的に出力する、2個のセレクタSLからなる第3セ
レクタ群78とから構成されている。
【0096】そして、第1セレクタ群74から第3セレ
クタ群78までを構成する各セレクタSLは、夫々に対
応するセレクトデータのビット(D1〜D3)が「0」
のときに、図8において右側の入力信号、即ちオアゲー
トOR1〜OR16の番号(1〜16)が小さい方に対
応する信号を出力するように接続されている。よって、
対応するセレクトデータのビットが「1」のときには、
図8において左側の入力信号が出力されることとなる。
【0097】また、第3セレクタ群78を構成する2つ
のセレクタSLのうち、オアゲートOR1〜OR8(ク
ロック信号R1〜R8)に対応するセレクタSLの出力
端子P1が、図5におけるノアゲート62に接続され、
オアゲートOR9〜OR16(クロック信号R9〜R1
6)に対応するセレクタSLの出力端子P2が、図5に
おけるノアゲート64に接続されている。
【0098】このように構成されたパルスセレクタ24
において、セレクトデータD1〜D4のデジタル値が
「0〜7」であれば(即ちD4=「0」であれば)、リ
ングオシレータ22からのクロック信号R1〜R8のう
ち、そのデジタル値に「1」を加えた番号のクロック信
号が出力端子P1から出力されると共に、出力端子P2
のレベルはHighレベルに保持される。また、セレクトデ
ータD1〜D4のデジタル値が「8〜15」であれば
(即ちD4=「1」であれば)、リングオシレータ22
からのクロック信号R9〜R16のうち、そのデジタル
値に「1」を加えた番号のクロック信号が出力端子P2
から出力されると共に、出力端子P1のレベルはHighレ
ベルに保持される。
【0099】例えば、セレクトデータD1〜D4として
「5」を表わす「0101」が入力されると、まず、第
1セレクタ群74の8個の各セレクタSLは、セレクト
データの1ビット目D1が「1」であることから、夫
々、オアゲートOR2,OR4,OR6,OR8,OR
10,OR12,OR14,OR16からの出力信号を
選択して出力し、第2セレクタ群76の4個の各セレク
タSLは、セレクトデータの2ビット目D2が「0」で
あることから、第1セレクタ群74からの出力信号のう
ち、オアゲートOR2,OR6,OR10,OR14か
らの出力信号を夫々選択して出力し、第3セレクタ群7
8の2個の各セレクタSLは、セレクトデータの3ビッ
ト目D3が「1」であることから、第2セレクタ群76
からの出力信号のうち、オアゲートOR6,OR14か
らの出力信号を夫々選択して出力する。そしてこのと
き、セレクトデータの4ビット目D4が「0」であるこ
とから、オアゲートOR9〜OR16の出力信号は全て
Highレベルに固定される。よって、出力端子P1からは
リングオシレータ22のクロック信号R6が出力され、
出力端子P2の方はHighレベルに保持される。
【0100】また同様に、例えば、セレクトデータD1
〜D4として「13」を表わす「1101」が入力され
ると、オアゲートOR1〜OR8の出力信号は全てHigh
レベルに固定されるため、出力端子P2からリングオシ
レータ22のクロック信号R14が出力され、出力端子
P1の方はHighレベルに保持される。
【0101】次に、上記のように構成されたデジタル制
御発振回路2の動作について、周波数制御データCDの
下位4ビットCDL(CD1〜CD4)として「1」を
示す「0001」が入力されている場合を例に挙げて、
図9を用いて説明する。尚、図9は、当該発振回路2が
動作を開始して、2周期目の動作に至るまでの状態を表
している。また、図9において「CNT値」は、ダウン
カウンタ26のカウンタ値を示している。
【0102】まず、リングオシレータ22に入力される
制御信号PAがHighレベルになって、リングオシレータ
22がパルス信号の周回動作を開始すると、パルスセレ
クタ24には、リングオシレータ22をメインエッジが
1周するのに要する時間(32・Td)を1周期とし
て、位相が夫々Tg(=2・Td)だけずれた多相クロ
ックR1〜R16が入力される。また、ダウンカウンタ
26及びラッチ回路34,40には、リングオシレータ
22から出力される多相クロックR1〜R16のうち、
R1を基準として13番目の位相を持つクロック信号R
13が入力され、ラッチ回路36には、クロック信号R
13に対してリングオシレータ22内でパルス信号が半
周するのに要する時間(16・Td)だけ位相がずれた
クロック信号R5(R1を基準として5番目の位相を持
つクロック信号)が入力される。尚、リングオシレータ
22からカウンタ・データラッチ回路4(13ビットカ
ウンタ14)へは、クロック信号R13が出力クロック
RCKとして出力される。
【0103】そして、当該装置1の外部から制御回路6
へ動作開始信号PSTBが未だ入力されていないときに
は、図9に示すように制御回路6からの制御信号PCは
Lowレベルであるため、ラッチ回路40はクロック信号
R13によりLow レベルの制御信号PCをラッチして、
Low レベルの出力信号PCAを出力する。よって、オア
ゲート42から出力されるセット信号SETがHighレベ
ルになるため、ダウンカウンタ26には、クロック信号
R13の立ち上がりタイミングで、カウンタ・データラ
ッチ回路4からの周波数制御データCDの上位8ビット
CDH(CD5〜CD12)がプリセットされる。ま
た、アンドゲート54によりバッファ56からはクリア
信号ACRがLow レベルで出力されるため、ラッチ回路
44,46はリセットされる。
【0104】従って、制御信号PCがLow レベルであれ
ば、ダウンカウンタ26,セレクタ32,ラッチ回路3
4,36,44,46の各出力CN1,CN2,SL
O,AD1,AD2,PQ1,PQ2は全てLow レベル
に保持され、出力信号POUTもLow レベルに保持され
る。また、ラッチ回路34,36から夫々出力される第
1検出信号AD1及び第2検出信号AD2がLow レベル
に保持されるため、ラッチ回路60がクリアされて、そ
の出力信号PQ3もLow レベルになる。
【0105】尚、ラッチ回路40の出力信号PCAがLo
w レベルである間は、制御回路6から出力されたデータ
ラッチ信号DLSは、アンドゲート66及びオアゲート
70を介して、そのままカウンタ・データラッチ回路4
(データラッチ回路18)へ、ラッチタイミング信号D
LCとして出力されるため、カウンタ・データラッチ回
路4から当該デジタル制御発振回路2へは、上述したよ
うに基準信号PREFの1周期内にリングオシレータ2
2から出力された出力クロックRCK(R13)をカウ
ントした値(即ち、基準信号PREFの1周期を出力ク
ロックRCKを分解能として符号化した値)、或いはそ
の値を2で割った値を表す周波数制御データCD1〜C
D12が入力される。
【0106】また、ラッチ回路40の出力信号PCAが
Low レベルであるときに、レジスタ28はリセットされ
るようになっており、パルスセレクタ24に入力される
4ビットのセレクトデータD1〜D4及びセレクタ32
に入力されるキャリー信号D5の初期値は全て「0」に
なっている。よって、図9の信号PS1に示すように、
ラッチ回路44のクロック端子には、パルスセレクタ2
4の出力端子P1からノアゲート62を介して、リング
オシレータ22からの多相クロックR1〜R16のうち
位相の最も早いクロック信号R1が入力され、また、パ
ルスセレクタ24の出力端子P2はHighレベルに保持さ
れるため、図9の信号PS2に示すように、ラッチ回路
46のクロック端子はHighレベルに保持される。
【0107】そして、その後、図9に示すように制御信
号PCがHighレベルになると、ラッチ回路40からの出
力信号PCAが次のクロック信号R13に同期してHigh
レベルになるため、ダウンカウンタ26のセット信号S
ETがLow レベルになると共に、ラッチ回路44,46
のクリア信号ACRがHighレベルになる。
【0108】すると、それ以後、ダウンカウンタ26
は、その直前にカウンタ・データラッチ回路4から出力
された周波数制御データCDの上位8ビット分(CD5
〜CD12)の値を初期値として、クロック信号R13
が入力される度にダウンカウントを行い、そのカウンタ
値が「2」になると出力信号CN2をHighレベルにし、
カウンタ値が「1」になると出力信号CN1をHighレベ
ルにする。
【0109】ここで、制御信号PCが立ち上がった直後
には、レジスタ28からのキャリー信号D5は「0」で
あるため、セレクタ32は、ダウンカウンタ26の出力
信号CN2,CN1のうち、CN2の方を選択して出力
する。そして、このようにセレクタ32から出力される
出力信号SLOは、リングオシレータ22から出力され
るクロック信号R13の立ち上がりタイミングでラッチ
回路34によりラッチされるため、ラッチ回路34から
は、セレクタ32からの出力信号SLOをリングオシレ
ータ22内でのパルス信号の1周回時間(16×Tg=
32×Td)分遅延した信号が、第1検出信号AD1と
して出力されることになる。
【0110】よって、ラッチ回路40の出力信号PCA
が立ち上がって、ダウンカウンタ26がダウンカウント
を最初に開始した場合には、図9に示すように、ダウン
カウンタ26のカウント値が「2」になっているとき
に、セレクタ32からの出力CLOがHighレベルとな
り、その後、リングオシレータ22の1周回時間経過し
た時点(換言すれば、ダウンカウンタ26のカウント値
が値1になった時点)で、ラッチ回路34からの第1検
出信号AD1がHighレベルとなる。
【0111】そして、ラッチ回路34からの第1検出信
号AD1はクロック信号R13の1周期分だけHighレベ
ルになるため、その間に、パルスセレクタ24の出力端
子P1からリングオシレータ22のクロック信号R1が
出力されると、ラッチ回路44の出力信号PQ1がHigh
レベルになる。
【0112】すると、オアゲート48からの出力信号A
QがHighレベルになって、ノアゲート62,64の出力
PS1,PS2がLow レベルに保持され、ラッチ回路4
4,46のクロック端子へ立ち上がりエッジが入力され
るのが防止されると共に、バッファ50での動作遅延時
間が経過した後、バッファ50からHighレベルの出力信
号POUTが出力される。また、出力信号POUTが出
力されると、ラッチ回路60の出力PQ3もHighレベル
となって、ノアゲート62,64からラッチ回路44,
46のクロック端子へ立ち上がりエッジが入力されるの
が防止される。
【0113】そして、このように出力信号POUTが出
力されると、ナンドゲート52の出力がLow レベルにな
るため、アンドゲート54及びバッファ56を介して、
ラッチ回路44,46のクリア信号ACRがLow レベル
となり、ラッチ回路44,46がクリアされる。する
と、オアゲート48の出力信号AQがLow レベルになっ
て、ラッチ回路44,46のクリア信号ACRがHighレ
ベルに戻ると共に、バッファ50での動作遅延時間の経
過後に、出力信号POUTがLow レベルに戻る。
【0114】尚、ラッチ回路34からの第1検出信号A
D1は、リングオシレータ22から次に出力されるクロ
ック信号R5の立ち上がりタイミングでラッチ回路36
によりラッチされるため、ラッチ回路36からラッチ回
路46のデータ端子へは、第1検出信号AD1をリング
オシレータ22内でのパルス信号の1/2周回時間(8
×Tg=16×Td)だけ遅延した信号が、第2検出信
号AD2として出力される。しかし、この場合には、パ
ルスセレクタ24に入力されているセレクトデータD1
〜D4のデジタル値が「0〜7」であり、ラッチ回路4
6のクロック端子はHighレベルに固定されているため、
ラッチ回路46の出力信号PQ2はLowレベルのままと
なる。
【0115】また、ラッチ回路36からの第2検出信号
AD2がHighレベルからLow レベルに変化すると、ラッ
チ回路68が、制御回路6からのデータラッチ信号DL
Sをラッチし、そのラッチした信号をラッチタイミング
信号DLCとしてカウンタ・データラッチ回路4へ出力
する。よって、制御信号PCがHighレベルに変化して当
該発振回路2が発振動作を開始すると、制御回路6から
のデータラッチ信号DLSは、第2検出信号AD2の立
ち下がりタイミングに同期して、カウンタ・データラッ
チ回路4へ出力されることとなる。
【0116】以上が、制御信号PCが立ち上がってから
出力信号POUTが最初にHighレベルに変化するまでの
動作、即ち、当該発振回路2の1周期目の動作である。
次に、当該デジタル制御発振回路2の2周期目の動作に
ついて説明する。まず、図9に示すように、ラッチ回路
34からの第1検出信号AD1がHighレベルになると、
ダウンカウンタ26のセット信号SETがHighレベルに
なるため、リングオシレータ22から次にクロック信号
R13が出力されると、ダウンカウンタ26には周波数
制御データCDの上位8ビットCDH(CD5〜CD1
2)が新たにセットされる。
【0117】一方、加算器30は、パルスセレクタ24
への現在のセレクトデータD1〜D4とカウンタ・デー
タラッチ回路4から入力された周波数制御データCDの
下位4ビットCDL(CD1〜CD4)とを加算して、
4ビットの加算結果D1〜D4とキャリー信号D5から
なる5ビットのデータD1〜D5をレジスタ28に出力
しているため、ラッチ回路36からの第2検出信号AD
2がHighレベルからLow レベルに変化すると、レジスタ
28は、その5ビットの入力データをラッチして出力す
る。
【0118】よって、ラッチ回路36からの第2検出信
号AD2が立ち下がると、パルスセレクタ24へは、前
回のセレクトデータD1〜D4と周波数制御データCD
の下位4ビットCDL(CD1〜CD4)とを加算した
4ビットデータが、新たなセレクトデータD1〜D4と
して入力されることとなり、周波数制御データCDの下
位4ビットCDLとして「0001」が入力されている
場合の2周期目の動作においては、パルスセレクタ24
に、「0001」のセレクトデータD1〜D4が新たに
入力されて、リングオシレータ22の出力端子P1から
は、リングオシレータ22から出力される多相クロック
R1〜R16のうち、R1を基準として2番目の位相を
持つクロック信号R2が出力されることとなる。
【0119】そして、その後は上述した1周期目の動作
の場合と同様に、ダウンカウンタ26がクロック信号R
13の立ち上がりタイミングでダウンカウントを行い、
そのカウンタ値が2になってセレクタ32の出力信号S
LOがHighレベルに変化し、ラッチ回路34からの第1
検出信号AD1がHighレベルになった後、リングオシレ
ータ22からクロック信号R2が出力されると、ラッチ
回路44の出力信号PQ1がHighレベルになって、バッ
ファ50からHighレベルの出力信号POUTが出力され
る。
【0120】また更に、その後の3周期から8周期目ま
での動作においても、ラッチ回路36の第2検出信号A
D2が立ち下がる毎に(出力信号POUTがHighレベル
になる毎に)、パルスセレクタ24に入力されるセレク
トデータD1〜D4が「0010」,「0011」,
…,「0111」といった具合いに1ずつ増加して、リ
ングオシレータ22のクロック信号R3,R4,…,R
8がパルスセレクタ24により順次選択されてラッチ回
路44のクロック端子へ出力されることとなり、その他
は2周期目の動作と同様である。
【0121】一方、このようにパルスセレクタ24への
セレクトデータD1〜D4が更新されていき、そのデジ
タル値が「7」を超えて「8〜15」の値になると、今
度は、パルスセレクタ24の出力端子P1がHighレベル
に固定されると共に、パルスセレクタ24の出力端子P
2の方から、セレクトデータD1〜D4に対応したクロ
ック信号が出力されるようになる。
【0122】よって、周波数制御データCDの下位4ビ
ットCDLとして「0001」が入力されている場合の
9周目から16周目の動作、即ちセレクトデータD1〜
D4のデジタル値が「8〜15」であるときの動作にお
いては、今度は、ラッチ回路44の出力信号PQ1がLo
w レベルのままとなり、ラッチ回路36からHighレベル
の第2検出信号AD2が出力されている間に、パルスセ
レクタ24の出力端子P2からクロック信号R9〜R1
6の何れかが出力されると、ラッチ回路46の出力信号
PQ2がHighレベルとなって、バッファ50からHighレ
ベルの出力信号POUTが出力されるようになる。
【0123】ここで、本実施例のデジタル制御発振回路
2において、リングオシレータ22から出力される多相
クロックR1〜R16を、位相が早いものから順にR1
〜R8とR9〜R16との2つのグループに分けると共
に、ダウンカウンタ26が位相の遅い方のグループに所
属するクロック信号R13をカウントするようにし、更
に、クロック信号の各グループに夫々対応させてラッチ
回路44,46を設け、セレクトデータD1〜D4が、
パルスセレクタ24にてクロック信号R9〜R16の何
れかを選択する「8〜15」であるときには、ラッチ回
路34からの第1検出信号AD1に対しリングオシレー
タ22内でのパルス信号の1/2周回時間だけ遅れてラ
ッチ回路36から出力される第2検出信号AD2を、ク
ロック信号R9〜R16の出力タイミングでラッチ回路
46によりラッチし、そのラッチ回路46の出力信号P
Q2がHighレベルになると、出力信号POUTを出力す
るようにしているのは、以下の理由による。
【0124】即ち、このデジタル制御発振回路2におい
ては、ダウンカウンタ26が常に同じクロック信号R1
3をカウントするのに対し、パルスセレクタ24が選択
するクロック信号は順次ずれていく。よって、例えば、
図5において、ラッチ回路36,46を排除すると共
に、パルスセレクタ24が、セレクトデータD1〜D4
に応じて選択したクロック信号をラッチ回路44のクロ
ック端子だけへ出力するように構成した場合には、パル
スセレクタ24が、クロック信号R13よりも位相の早
いクロック信号R1〜R12を前回に選択し、その次
に、クロック信号R13よりも位相の遅いクロック信号
R14〜R16を選択する場合に、前回に出力信号PO
UTが出力されてから次に出力信号POUTが出力され
るまでの時間が、リングオシレータ22内でのパルス信
号の1周回時間分だけ短くなってしまう。
【0125】そこで、ダウンカウンタ26が、位相が最
も遅いクロック信号R16と位相が最も早いクロック信
号R1との間の位相を持つクロック信号(例えば、図6
においてナンドゲートNAND1の出力P01を反転し
たクロック信号)をカウントするように構成することが
考えられるが、このようにすると、パルスセレクタ24
が位相の早いクロック信号を選択する場合に、ラッチ回
路44においては、データ端子の信号レベルが変化した
直後にクロック端子の信号レベルが立ち上がることとな
り、ラッチ動作が不安定になってしまう。
【0126】また、上述のようにラッチ回路36,46
を排除した構成では、パルスセレクタ24がダウンカウ
ンタ26でカウントするクロック信号R13よりも位相
の遅いクロック信号を選択する場合に、ラッチ回路44
においては、データ端子の信号レベルが変化した直後に
クロック端子の信号レベルが立ち上がることとなるた
め、ラッチ動作が不安定になる。
【0127】そこで、本実施例のデジタル制御発振回路
2では、ラッチ回路34,36から夫々出力される第1
検出信号AD1及び第2検出信号AD2と、それらが夫
々データ端子に入力されるラッチ回路44,46とを、
クロック信号R1〜R8のグループとクロック信号R9
〜R16のグループとに夫々対応させ、パルスセレクタ
24が、セレクトデータD1〜D4に応じて選択したク
ロック信号を、ラッチ回路44,46のうち、そのクロ
ック信号が所属するグループに対応したラッチ回路のク
ロック端子だけへ出力するようにしている。そして、ク
ロック信号R9〜R16に対応するラッチ回路46のデ
ータ端子に出力される第2検出信号AD2は、クロック
信号R1〜R8に対応するラッチ回路44への第1検出
信号AD1よりもパルス信号の1/2周回時間(16・
Td=8・Tg)だけ位相を遅らせるようにして、位相
が最も早いクロック信号R1が出力された後でHighレベ
ルになるようにしている。
【0128】よって、本実施例のデジタル制御発振回路
2においては、少なくとも、ダウンカウンタ26がカウ
ントするクロック信号R13及びそのクロック信号R1
3よりも位相が遅いクロック信号R14〜R16につい
ては、ラッチ回路34から第1検出信号AD1が出力さ
れた直後に、そのクロック信号がリングオシレータ22
から出力されても、それは無効となって、次の周回で同
位相のクロック信号が出力されたときに、第2検出信号
AD2がラッチ回路46にてラッチされ、出力信号PO
UTが出力されることとなる。
【0129】従って、パルスセレクタ24が、ダウンカ
ウンタ26でカウントするクロック信号R13よりも位
相の早いパルス信号R1〜R12を前回に選択し、その
次に、クロック信号R13よりも位相の遅いクロック信
号R14〜R16を選択するような場合でも、正確な周
期で出力信号POUTを出すことができる。
【0130】しかも、本実施例のデジタル制御発振回路
2では、各ラッチ回路44,46のデータ端子に第1検
出信号AD1或いは第2検出信号AD2が入力されてか
ら、そのクロック端子にクロック信号が入力されるまで
の時間は、最低でも、リングオシレータ22内でのパル
ス信号の1/4周回時間(8・Td=4・Tg)だけは
確保されるため、各ラッチ回路44,46は、対応する
グループ中の何れかのクロック信号がパルスセレクタ2
4から出力されたときに、第1検出信号AD1或いは第
2検出信号AD2を確実にラッチして出力することがで
き、この結果、確実な周波数制御が可能となる。
【0131】ところで、上述したようにパルスセレクタ
24へのセレクトデータD1〜D4が更新されていき、
そのデジタル値がクロック信号R16に対応する「11
11」を超えてキャリー信号D5が「1」になると、セ
レクタ32は、ダウンカウンタ26の出力信号CN2,
CN1のうち、カウント値が「1」になったときにHigh
レベルとなるCN1の方を出力する。よって、ラッチ回
路34は、その後、リングオシレータ22の1周回時間
経過した時点(換言すれば、ダウンカウンタ26のカウ
ント値が値0になった時点)で、Highレベルの信号を出
力する。
【0132】これは以下の理由による。即ち、ダウンカ
ウンタ26は、リングオシレータ22から出力されるク
ロック信号R13により常に一定周期(16×Tg)で
ダウンカウントを行うため、パルスセレクタ24がリン
グオシレータ22から今回選択するクロック信号が、前
回選択したクロック信号よりも前段のものになったと
き、つまり、パルスセレクタ24に入力されるセレクト
データD1〜D4の値が前回値よりも小さくなったとき
に、出力信号POUTの周期が、リングオシレータ22
におけるパルス信号の1周回時間分だけ短くなってしま
う。
【0133】そこで、レジスタ28から出力されるキャ
リー信号D5が「1」のときにだけ、セレクタ32がダ
ウンカウンタ26の出力信号CN1を選択するようにし
て、ラッチ回路34,36から各検出信号AD1,AD
2が出力されるまでにダウンカウンタ26がカウントす
るカウント数を実質的に1つ増加させているのである。
【0134】以上のように、本実施例のデジタル制御発
振回路2においては、ダウンカウンタ26がクロック信
号R13をカウントすることによって、リングオシレー
タ22内でのパルス信号の周回回数が周波数制御データ
CDの上位8ビットCDHに対応した回数に達したこと
を検出し、その検出後に、リングオシレータ22からパ
ルスセレクタ24で選択されたクロック信号が出力され
ると、出力信号POUTをHighレベルに変化させるよう
にしており、パルスセレクタ24がクロック信号を選択
するためのセレクトデータD1〜D4を、出力信号PO
UTの1周期毎に、周波数制御データCDの下位4ビッ
トCDLを累積加算して更新するようにしている。ま
た、そのセレクトデータD1〜D4の値が前回値よりも
小さくなった場合には、ダウンカウンタ26がカウント
するカウント数を1つ増加させるようにして、発振周期
が、リングオシレータ22をパルス信号が1周する時間
だけ短くなってしまうことを防止している。
【0135】よって、2周期目以降の動作においては、
パルスセレクタ24によって選択されるクロック信号の
位相番号がCDLの値ずつずれていき、当該発振回路2
からは、パルス信号がリングオシレータ22を周波数制
御データCDの上位8ビットCDHが示す回数だけ周回
する時間(32・Td・CDH)と、反転回路2段分の
遅延時間(多相クロックの位相差時間Tg)に周波数制
御データCDの下位4ビットCDLを乗じた時間(2・
Td・CDL)と、を加算した時間(32・Td・CD
H+2・Td・CDL)毎に、Highレベルの出力信号P
OUTが出力されることとなる。
【0136】そして、本実施例のデジタル制御発振回路
2によれば、外部から入力する周波数制御データCDを
変更することにより、出力信号POUTの出力周期(当
該装置の発振周期)を任意に調整することができ、しか
も、その発振周期は、ダウンカウンタ26のカウント
数、即ち周波数制御データCDの上位8ビットCDHに
より大まかに決定でき、周波数制御データCDの下位4
ビットCDLにより2個の反転回路の反転動作時間2・
Td単位で微調整ができるため、発振周期を広範囲に、
且つ高分解能でデジタル制御することが可能となる。し
かも、リングオシレータ22を停止させることなく発振
動作させることができるため、周波数制御データの値に
比例した発振周期を設定することができ、制御性が極め
て良好となる。また、リングオシレータ22を一旦停止
させる必要がないため、発振周期をより短く設定するこ
とができるようになる。
【0137】以上のようなデジタル制御発振回路2を備
えた本実施例のクロック逓倍装置1においては、外部か
ら制御信号PAを入力すれば、リングオシレータ22が
パルス信号の周回動作を開始して、カウンタ・データラ
ッチ回路4に出力クロックRCK(クロック信号R1
3)を出力するようになり、外部から基準信号PREF
を入力すれば、その3周期目の間に、カウンタ・データ
ラッチ回路4の13ビットカウンタ14が、リングオシ
レータからの出力クロックRCKをカウントするため、
出力クロックRCKの1周期(32・Td)を単位とし
て、基準信号PREFの1周期を符号化した13ビット
のデータDT1〜DT13が生成される。
【0138】そして、逓倍数切換信号DV1をHighレベ
ル(「1」)で入力すれば、基準信号PREFの5周期
目に、上記13ビットデータDT1〜DT13の内の下
位12ビットDT1〜DT12が、カウンタ・データラ
ッチ回路4のデータラッチ回路18でラッチされ、その
ラッチされた12ビットデータが、デジタル制御発振回
路2へ周波数制御データCDとして出力される。また、
逓倍数切換信号DV1をLow レベル(「0」)で入力す
れば、基準信号PREFの5周期目に、上記13ビット
データDT1〜DT13の内の上位12ビットDT2〜
T13が、カウンタ・データラッチ回路4のデータラッ
チ回路18でラッチされ、そのラッチされた12ビット
データが周波数制御データCDとして出力される。
【0139】そして、基準信号PREFの7周期目に、
外部からの動作開始信号PSTBが制御回路6にてラッ
チされ、そのラッチされた信号が、デジタル制御発振回
路2へ制御信号PCとして出力される。従って、当該ク
ロック逓倍装置1を作動させる場合には、制御信号PA
を立ち上げて基準信号PREFを5個以上入力した後、
動作開始信号PSTBを立ち上げればよい。すると、基
準信号PREFの7周期目に同期して制御信号PCがHi
ghレベルとなり、デジタル制御発振回路2は、カウンタ
・データラッチ回路4からの周波数制御データCD(C
D1〜CD12)に応じた発振周期で、出力信号POU
Tを出力する。
【0140】尚、デジタル制御発振回路2が発振動作を
開始した後も、カウンタ・データラッチ回路4は基準信
号PREFの8周期毎に周波数制御データCDを生成し
て出力するため、デジタル制御発振回路2は、その最新
の周波数制御データCDに基づいて発振動作を行う。
【0141】ここで、13ビットカウンタ14からの1
3ビットのデータDT1〜DT13は、基準信号PRE
Fの1周期を、リングオシレータからの出力クロックR
CKの1周期(32・Td)を分解能として符号化した
ものであり、これに対してデジタル制御発振回路2は、
入力される周波数制御データCDに応じて、多相クロッ
クR1〜R16の位相差時間Tg(2・Td)を分解能
として発振周期を制御するため、逓倍数切換信号DV1
が「1」であれば、デジタル制御発振回路2からは、基
準信号PREFをリングオシレータ22から出力される
クロック信号の総数(16)倍に逓倍した発振信号が出
力される。
【0142】また、逓倍数切換信号DV1を「0」にす
れば、デジタル制御発振回路2からは、基準信号PRE
Fを32(=16×2)倍に逓倍した発振信号が出力さ
れる。このように、本実施例のクロック逓倍装置1によ
れば、基準信号PREFの1周期分の時間内にリングオ
シレータ22から出力された出力クロックRCKをカウ
ントする、といった非常に簡単な構成で、基準信号PR
EFの周波数を所定数倍に逓倍した発振信号を出力でき
る。そして、本実施例のクロック逓倍装置1によれば、
基準信号PREFの周期の符号化と出力周波数の制御と
を、共通のリングオシレータ22を用いて行っているた
め、周囲温度や電源電圧等の動作条件が変動しても、安
定した逓倍動作を行うことができる。
【0143】一方、デジタル制御発振回路2内において
多相クロックR1〜R16を発生するための多相クロッ
ク発生源としては、例えば、同じ発振周波数の固定発振
器(水晶発振器等)を複数用意し、各発振器の発振開始
タイミングを制御することにより、各発振器から所定の
位相差で個々にクロック信号を発生させるようにしても
よいが、本実施例では、反転回路をリング状に接続した
リングオシレータ22を使用しているため、装置をより
小型化することができる。
【0144】そして、装置構成を小型化することができ
るため、本実施例のクロック逓倍装置1は、LSIの動
作クロックを発生するためのクロック発生装置として用
いることができる。即ち、LSIの内部に設けられた反
転回路と、LSIの内部又は外部に設けられた抵抗器及
びコンデンサとによって発振回路を構成し、この発振回
路からの発振信号を、当該クロック逓倍装置1により逓
倍してLSIの動作クロックを生成すればよい。
【0145】しかも、このようにLSIの動作クロック
を生成するように構成すれば、発振回路の発振周波数が
周囲温度や動作電圧の変動に対して影響されないよう
に、抵抗器の抵抗値やコンデンサの容量を十分に大きく
して発振周波数を低く設定しても、LSIには逓倍され
た後の高い周波数の動作クロックを入力することがで
き、安価で耐環境性にも優れた発振回路を提供すること
ができる。
【0146】次に、第2実施例として、上記第1実施例
のクロック逓倍装置1に対し2n 倍(本実施例ではn=
3)の周波数で発振信号を正確に出力できるクロック逓
倍装置について説明する。まず図10は、第2実施例の
クロック逓倍装置80の構成を表すブロック図である。
図10に示すように、第2実施例のクロック逓倍装置8
0は、第1実施例のクロック逓倍装置1に対し、カウン
タ・データラッチ回路4から出力される12ビットの周
波数制御データCD(CD1〜CD12)を受けて、9
ビットの周波数制御データDD(DD1〜DD9)をデ
ジタル制御発振回路2へ入力させる、周波数微調回路8
2を追加して備えている点が異なる。
【0147】そして、本第2実施例では、図5に示した
デジタル制御発振回路2において、加算器30には、周
波数制御データCDの下位4ビットCDLに代えて、周
波数微調回路82からの周波数制御データDDの下位4
ビットDD1〜DD4が入力され、また、ダウンカウン
タ26には、周波数制御データCDの上位8ビットCD
Hに代えて、周波数微調回路82からの周波数制御デー
タDDの上位5ビットDD5〜DD9が入力される。つ
まり、この第2実施例において、デジタル制御発振回路
2は、周波数微調回路82からの9ビットの周波数制御
データDDに応じた周期で出力信号POUTを出力す
る。
【0148】ここで、周波数微調回路82は、図11に
示すように、カウンタ・データラッチ回路4から出力さ
れた周波数制御データCDの上位9ビットCD4〜CD
12を受け、この上位9ビットデータが表わす値に定数
「1」を加算したデジタルデータを出力する定数加算器
80aと、カウンタ・データラッチ回路4から出力され
た周波数制御データCDの上位9ビットCD4〜CD1
2(以下、第1データという)と定数加算器80aから
出力されたデジタルデータ(以下、第2データという)
との内の何れか一方を選択して出力するセレクタ80b
と、セレクタ80bから出力される9ビットデータを、
デジタル制御発振回路2から出力信号POUTに同期し
て出力されるクロック信号FDCの立ち上がりタイミン
グでラッチし、そのラッチしたデータを周波数制御デー
タDD1〜DD9としてデジタル制御発振回路2へ出力
する9ビットレジスタ(以下、単にレジスタという)8
0cと、カウンタ・データラッチ回路4から出力された
周波数制御データCDの下位3ビットCD1〜CD3を
受け、デジタル制御発振回路2から出力されるクロック
信号FDC(出力信号POUT)に同期し、且つ、その
下位3ビットCD1〜CD3に対応した頻度で、セレク
タ80bに第2データを出力させるためのセレクト信号
を出力するパルス発生回路80dとから構成されてい
る。
【0149】尚、クロック信号FDCは、図5に示すよ
うに、第2検出信号AD2の反転信号又は出力信号PO
UTと、アンドゲート66の出力信号CK3との論理和
をとるオアゲート83の出力信号である。よって、クロ
ック信号FDCは、ラッチ回路40の出力信号PCAが
Low レベルであるとき(即ち、本クロック逓倍装置80
の初期動作時)には、制御回路6からデータラッチ信号
DLSが出力される度に立ち上がり、ラッチ回路40の
出力信号PCAがHighレベルになった後は、出力信号P
OUTが出力される度に立ち上がる。そして、この様に
オアゲート83の出力信号を周波数微調回路82のクロ
ック信号FDCとして用いているのは、本クロック逓倍
装置80の初期動作時には、デジタル制御発振回路2へ
周波数制御データDDを設定するためのダミークロック
として、アンドゲート66の出力信号CK3を用い、デ
ジタル制御発振回路2が動作を開始した後は、出力信号
POUTが出力される度に、デジタル制御発振回路2へ
新たな周波数制御データDDが入力されるようにするた
めである。
【0150】また、セレクタ80bは、パルス発生回路
80dからセレクト信号が出力されているとき(つまり
パルス発生回路80dの出力がHighレベルであるとき)
に、定数加算器80aからの第2データを選択し、パル
ス発生回路80dからセレクト信号が出力されていない
とき(つまりパルス発生回路80dの出力がLow レベル
であるとき)には、カウンタ・データラッチ回路4から
直接入力される第1データを選択する。そして、本第2
実施例では、セレクタ80b及びレジスタ80cがデー
タ切換手段に相当し、パルス発生回路80dが切換制御
手段に相当する。次に、パルス発生回路80dは、カウ
ンタ・データラッチ回路4から出力される周波数制御デ
ータCDの下位3ビットCD1〜CD3に夫々対応した
3個のセレクタS1,S2,S3と、デジタル制御発振
回路2からのクロック信号FDC(出力信号POUT)
をカウントすると共に、上記各セレクタS1〜S3に対
して、夫々、セレクト信号を出力する3ビットカウンタ
CTとから構成されている。
【0151】ここで、各セレクタS1〜S3は、夫々、
2つの入力端子を有し、3ビットカウンタCTから出力
されるセレクト信号に応じて、各入力端子に入力された
信号のうちの一方を選択して出力するものである。そし
て、セレクタS1の一方の入力端子には、カウンタ・デ
ータラッチ回路4から出力される周波数制御データCD
の下位3ビットCD1〜CD3のうちの最下位ビットC
D1が、セレクタS2の一方の入力端子には、下位3ビ
ットCD1〜CD3のうちの中位ビットCD2が、セレ
クタS3の一方の入力端子には、下位3ビットCD1〜
CD3のうちの最上位ビットCD3が、夫々入力されて
いる。
【0152】また、最下位ビットCD1を受けるセレク
タS1の他方の入力端子は、データ値「0」のレベルと
なるように接地されており、セレクタS2,S3の他方
の入力端子には、夫々、一方の入力端子に自己が受ける
ビットより1ビット下位のビットを受けるセレクタから
の出力信号、つまりセレクタS1,S2からの出力信号
がそのまま入力され、最上位ビットCD3を受けるセレ
クタS3からの出力信号は、セレクト信号としてセレク
タ80bに出力される。
【0153】一方、最下位ビットCD1を受けるセレク
タS1のセレクト信号入力端子には、3ビットカウンタ
CTの3個の出力端子のうち、カウントデータの最上位
ビット(Q3=MSB)を出力する出力端子が接続さ
れ、中位ビットCD2を受けるセレクタS2のセレクト
信号入力端子には、3ビットカウンタCTの3個の出力
端子のうち、カウントデータの中位ビット(Q2)を出
力する出力端子が接続され、最上位ビットCD3を受け
るセレクタS3のセレクト信号入力端子には、3ビット
カウンタCTの3個の出力端子のうち、カウントデータ
の最下位ビット(Q1=LSB)を出力する出力端子が
接続されている。
【0154】尚、各セレクタS1〜S3は、セレクト信
号入力端子に接続された3ビットカウンタCTの出力端
子から値1を表わす信号(つまりHighレベルの信号)が
出力されているときに、カウンタ・データラッチ回路4
から直接入力される方のデータ(図11において上側の
入力データ)を選択し、セレクト信号入力端子に接続さ
れた3ビットカウンタCTの出力端子から値0を表わす
信号(つまりLow レベルの信号)が出力されているとき
には、他方の入力端子に入力されたデータ(図11にお
いて下側の入力データ)を選択して出力する。
【0155】このように構成された周波数微調回路82
において、各セレクタS1〜S3のセレクト信号入力端
子には、周波数制御データCDの上位ビットを受けるセ
レクタ程、高い周期でカウンタ・データラッチ回路4か
ら直接入力される方のデータを選択するように、3ビッ
トカウンタCTの各ビットのカウント値が夫々入力され
るため、各セレクタS1〜S3が受けるビットが「1」
であるとき、パルス発生回路80dからは、そのビット
に対応して、最上位ビットCD3からCD1の順に「2
のX乗(X:1,2,3)分の1」の頻度で、パルス信
号が出力される。
【0156】従って、例えば周波数制御データCDの下
位3ビットCD1〜CD3が「101」である場合に
は、その最上位ビットCD3と最下位ビットCD1が
「1」となっているため、パルス発生回路80dから
は、出力信号POUTの2回に1回及び8回に1回の割
でパルス信号が出力されることになり、セレクタ80b
には、出力信号POUTが8回出力される間に、合計5
回、セレクト信号が入力されることになる。
【0157】一方、このようにパルス発生回路80dか
ら出力されるパルス信号をセレクト信号として受けるセ
レクタ80bは、セレクト信号の入力時に、定数加算器
80aからの第2データを選択し、セレクト信号が入力
されていないときには、周波数制御データCD4の上位
9ビットCD4〜CD12からなる第1データを選択し
て出力する。
【0158】従って、例えば、カウンタ・データラッチ
回路4から入力される周波数制御データCDが「110
000000101」である場合、デジタル制御発振回
路2には、出力信号POUTを出力する度に、2回に1
回及び8回に1回の割で、上位9ビットデータ「110
000000」に値1を加算した「11000000
1」が入力され、それ以外は上位9ビットデータ「11
0000000」がそのまま入力されることになり、デ
ジタル制御発振回路2は、この入力データに応じた周期
で出力信号POUTを発生する。
【0159】つまり、第2実施例のクロック逓倍装置8
0では、基本的には、カウンタ・データラッチ回路4か
ら出力される周波数制御データCDを8(2n :n=
3)で割った場合の小数点以上の値を表すデータ(第1
データ)が、デジタル制御発振回路2へ入力されるよう
にし、且つ、周波数制御データCDの下位3ビットのデ
ータCD1〜CD3が表す値と8との比に応じた頻度、
即ち周波数制御データCDを8で割った場合の小数点以
下の値に応じた頻度で、デジタル制御発振回路2へ入力
されるデータ(第1データ)に1が加算されるようにし
ている。
【0160】よって、カウンタ・データラッチ回路4か
らの周波数制御データCDが8で割り切れない場合(下
位3ビットCD1〜CD3のデータ値が0でない場合)
には、デジタル制御発振回路2へ、その除算結果のうち
小数点以下の値に応じた頻度で、小数点以上のデータ値
に1を加算したデータ(第2データ)が、周波数制御デ
ータとして入力されることとなり、この結果、出力信号
POUTの発生周期の平均値を、周波数制御データCD
を8で割った値に正確に対応させることができる。そし
て、これにより、第1実施例のクロック逓倍装置1に対
して、8倍の周波数を有する発振信号が正確に得られ
る。
【0161】よって、第2実施例のクロック逓倍装置8
0によれば、例えば、基準信号PREFの周波数を多相
クロックR1〜R16の総数倍(16倍)した発振信号
を出力させる場合に、制御回路6が、基準信号PREF
の16周期を1単位として動作すると共に、基準信号P
REFの8周期分だけカウント許可信号UCEを出力す
るようにして、カウンタ・データラッチ回路4の13ビ
ットカウンタ14が、基準信号PREFの8周期内にリ
ングオシレータ22から出力された出力クロックRCK
をカウントするように構成すれば、基準信号PREFを
より正確に逓倍することができる。
【0162】即ち、13ビットカウンタ14のカウント
値には、最大で出力クロックRCKの1周期分(32・
Td)の誤差が生じるため、13ビットカウンタ14が
出力クロックRCKを基準信号PREFの8周期分カウ
ントするようにして、周波数制御データCDのビット数
を3ビット増加させ、更に、その周波数制御データCD
を8で除算したデータをデジタル制御発振回路2へ入力
すれば、13ビットカウンタ14でのカウント誤差によ
る影響を小さくすることができる。
【0163】そして、第2実施例のクロック逓倍装置8
0では、上述したように、周波数制御データCDを8で
割った値(即ち、この場合には基準信号PREFの1周
期分に対応するカウント値)に正確に対応した発振信号
を得ることができるため、デジタル制御発振回路2か
ら、基準信号PREFの周波数を16倍した発振信号を
正確に出力させることができるのである。また、発振信
号の周期は、周波数制御データCDへの1の加算の有無
によって変化することになるが、この変化量は、多相ク
ロックR1〜R16の位相差時間Tgだけであるため極
めて小さい。
【0164】このように、第2実施例のクロック逓倍装
置80によれば、基準信号PREFをより正確に逓倍し
た出力信号POUTを得ることができる。次に、第3実
施例のクロック逓倍装置について説明する。第3実施例
のクロック逓倍装置は、第1実施例のクロック逓倍装置
1に対して、デジタル制御発振回路の構成だけが異なっ
ている。
【0165】即ち、図12に示すように、第3実施例の
クロック逓倍装置に設けられたデジタル制御発振回路8
4は、図5に示した第1実施例のデジタル制御発振回路
2に対して、インバータ38を排除すると共に、レジス
タ28とラッチ回路68のクロック端子に、バッファ5
0からの出力信号POUTを入力するようにしている。
【0166】そして、このようなデジタル制御発振回路
84では、ラッチ回路36からの第2検出信号AD2が
立ち下がったタイミングではなく、出力信号POUTが
立ち上がったタイミングで、パルスセレクタ24へのセ
レクトデータD1〜D4が更新されると共に、制御回路
6からのデータラッチ信号DLSがカウンタ・データラ
ッチ回路4へ出力される点だけが異なり、その他の動作
は、第1実施例のデジタル制御発振回路2と全く同様で
ある。
【0167】よって、このようなデジタル制御発振回路
84を備えた第3実施例のクロック逓倍装置によって
も、第1実施例のクロック逓倍装置1と全く同様の効果
を得ることができる。次に、第4実施例のクロック逓倍
装置について説明する。尚、第4実施例のクロック逓倍
装置も、第1実施例のクロック逓倍装置1に対して、デ
ジタル制御発振回路の構成だけが異なっているため、そ
の相違点を中心に説明する。
【0168】図13に示すように、第4実施例のクロッ
ク逓倍装置に設けられたデジタル制御発振回路86は、
第1実施例のデジタル制御発振回路2(図5)に対し
て、パルスセレクタ88が、レジスタ28から出力され
るセレクトデータD1〜D5の内の下位3ビットD1〜
D3に応じて、多相クロックR1〜R16の内の2つの
クロック信号を選択し、その選択した各クロック信号を
2つの出力端子P1,P2から夫々出力する点、及び、
ラッチ回路44の出力信号PQ1とラッチ回路46の出
力信号PQ2との何れか一方を、レジスタ28から出力
されるセレクトデータD1〜D5の内の4ビット目D4
に応じて選択するセレクタ90を、オアゲート48に代
えて備えている点、だけが異なっている。
【0169】尚、本第4実施例のデジタル制御発振回路
86では、パルスセレクタ88が第1のセレクト手段に
相当し、セレクタ90が第2のセレクト手段に相当す
る。ここで、セレクタ90は、セレクトデータD1〜D
5の4ビット目D4が「0」のときに、ラッチ回路44
の出力信号PQ1をバッファ50に出力し、セレクトデ
ータD1〜D5の4ビット目D4が「1」のときに、ラ
ッチ回路46の出力信号PQ2をバッファ50に出力す
る。
【0170】一方、パルスセレクタ88は、図14に示
すように、第1実施例のデジタル制御発振回路2に設け
られたパルスセレクタ24(図8)に対して、オアゲー
ト群72を備えておらず、第1セレクタ群74を構成す
る各セレクタSLに、リングオシレータ22からの多相
クロックR1〜R16を、R1から順に夫々2個単位で
直接入力するようにしている点が異なっている。
【0171】よって、このようなパルスセレクタ88に
おいては、入力されるセレクトデータD1〜D3のデジ
タル値に「1」を加えた番号のクロック信号が出力端子
P1から出力され、また、セレクトデータD1〜D3の
デジタル値に「9」を加えた番号のクロック信号が出力
端子P2から出力される。例えば、セレクトデータD1
〜D3として「5」を表わす「101」が入力される
と、出力端子P1からはクロック信号R6が出力され、
出力端子P2からはクロック信号R14が出力される。
【0172】つまり、各出力端子P1,P2からは、リ
ングオシレータ22から出力される多相クロックR1〜
R16のうち、3ビットのセレクトデータD1〜D3に
対応するクロック信号と、そのクロック信号に対して位
相が半周期だけ遅れたクロック信号(位相番号が「8」
だけ大きいクロック信号)とが、夫々出力される。
【0173】このように構成されたデジタル制御発振回
路86において、例えば、レジスタ28からセレクトデ
ータD1〜D5として、「0」を表す「00000」が
出力されている場合には、図15に示すように、パルス
セレクタ88の各出力端子P1,P2から各ラッチ回路
44,46のクロック端子へは、夫々、クロック信号R
1とクロック信号R9が出力される。尚、図15は、図
9の場合と全く同様に、周波数制御データCDの下位4
ビットCDLとして「1」を示す「0001」が入力さ
れている場合に、当該デジタル制御発振回路86が動作
を開始して、2周期目の動作に至るまでの状態を表して
いる。
【0174】そして、ダウンカウンタ26のカウント値
が「2」になると、セレクタ32からの出力CLOがHi
ghレベルになり、更にその後、リングオシレータ22か
らクロック信号R13が出力されると(ダウンカウンタ
26のカウント値が「1」になると)、ラッチ回路34
からHighレベルの第1検出信号AD1が出力されるが、
その第1検出信号AD1がHighレベルになっている間
に、パルスセレクタ88の出力端子P1からリングオシ
レータ22のクロック信号R1が出力されると、ラッチ
回路44の出力信号PQ1がHighレベルになる。
【0175】すると、この例の場合には、セレクトデー
タの4ビット目D4が「0」であり、セレクタ90は、
ラッチ回路44の出力を選択しているため、図15に示
す如く、ラッチ回路44からHighレベルの出力信号PQ
1が出力されたタイミングで、セレクタ90の出力AQ
がHighレベルとなり、バッファ50での動作遅延時間が
経過した後に、出力信号POUTが出力される。
【0176】尚、周波数制御データCDの下位4ビット
CDLとして「0001」が入力されている場合の2周
期目の動作では、レジスタ28からのセレクトデータD
1〜D5が「00001」に更新されるため、図15に
示すように、パルスセレクタ88の各出力端子P1,P
2からは、夫々、クロック信号R2とクロック信号R1
0が出力されることとなる。
【0177】一方、例えば、レジスタ28からセレクト
データD1〜D5として、「8」を表す「01000」
が出力されている場合にも、パルスセレクタ88の各出
力端子P1,P2からは、夫々、クロック信号R1とク
ロック信号R9が出力される。
【0178】そして、この場合にも、ダウンカウンタ2
6でのカウント動作に伴って、ラッチ回路34からHigh
レベルの第1検出信号AD1が出力され、その第1検出
信号AD1がHighレベルになっている間に、パルスセレ
クタ88の出力端子P1からリングオシレータ22のク
ロック信号R1が出力されると、ラッチ回路44の出力
信号PQ1がHighレベルになる。
【0179】ところが、この場合には、セレクトデータ
の4ビット目D4が「1」であり、セレクタ90は、ラ
ッチ回路46の出力を選択しているため、ラッチ回路4
4からHighレベルの出力信号PQ1が出力されても、セ
レクタ90の出力AQはLowレベルのままである。
【0180】そしてその後、リングオシレータ22から
クロック信号R5が出力されて、ラッチ回路36からの
第2検出信号AD2がHighレベルとなり、その第2検出
信号AD2がHighレベルになっている間に、パルスセレ
クタ88の出力端子P2からリングオシレータ22のク
ロック信号R9が出力されて、ラッチ回路46の出力信
号PQ2がHighレベルになると、そのタイミングでセレ
クタ90の出力AQがHighレベルになり、その後、バッ
ファ50から出力信号POUTが出力される。
【0181】つまり、第1実施例のデジタル制御発振回
路2では、パルスセレクタ24が、4ビットのセレクト
データD1〜D4に応じて、多相クロックR1〜R16
の内の1つを択一的に選択し、その選択したセレクト信
号を、ラッチ回路44,46のうち、対応する方のクロ
ック端子へ出力するように構成されていたが、第4実施
例のデジタル制御発振回路86では、パルスセレクタ8
8が、セレクトデータD1〜D4の内の下位3ビットD
1〜D3に応じて、多相クロックR1〜R8と多相クロ
ックR9〜R16とからなる2つのグループから、夫々
1つずつクロック信号を選択して、その選択した各クロ
ック信号を、夫々に対応するラッチ回路44,46のク
ロック端子へ出力し、最終的に、セレクタ90が、セレ
クトデータD1〜D4の内の4ビット目D4に応じて、
ラッチ回路44,46の出力を択一的に選択するように
している。
【0182】よって、セレクタ90からは、第1実施例
のデジタル制御発振回路2にてラッチ回路44,46の
何れか一方からHighレベルの信号が出力されるのと全く
同じタイミングで、Highレベルの信号が出力される。従
って、このようなデジタル制御発振回路86によって
も、第1実施例のデジタル制御発振回路2と全く同様
に、外部から入力される周波数制御データに比例した正
確な周期で発振信号を出力できる。よって、このような
デジタル制御発振回路86を備えたクロック逓倍装置に
よっても、第1実施例のクロック逓倍装置1と全く同様
の効果を得ることができる。
【0183】尚、上記第4実施例のデジタル制御発振回
路86においても、図12に示した第3実施例のデジタ
ル制御発振回路84と全く同様に、インバータ38を排
除して、バッファ50からの出力信号POUTをレジス
タ28とラッチ回路68のクロック端子に入力するよう
に構成してもよい。
【0184】次に、第5実施例のクロック逓倍装置につ
いて説明する。尚、第5実施例のクロック逓倍装置も、
第1実施例のクロック逓倍装置1に対して、デジタル制
御発振回路の構成だけが異なっているため、その相違点
を中心に説明する。まず図16に示すように、第5実施
例のクロック逓倍装置に設けられたデジタル制御発振回
路92は、第1実施例のデジタル制御発振回路2(図
5)に対して、主に、第1検出信号AD1及び第2検出
信号AD2を夫々ラッチするラッチ回路と、複数の信号
からセレクトデータD1〜D4に対応した信号を択一的
に選択するパルスセレクタとの設け方が異なっている。
尚、図16において、図5に示したラッチ回路40,6
8、アンドゲート66、及びオアゲート70からなる部
分は省略されている。
【0185】即ち、第5実施例のデジタル制御発振回路
92と第1実施例のデジタル制御発振回路2との相違点
は、下記の(1)〜(3)である。 (1)まず、本実施例の発振回路92では、ラッチ回路
44,46の代わりに、リングオシレータ22から出力
される多相クロックR1〜R16の夫々に対応して設け
られた16個のラッチ回路からなるラッチ回路群94を
備えている。そして、パルスセレクタ96が、そのラッ
チ回路群94から出力される16個の信号L1〜L16
の内の1つを、レジスタ28から出力されるセレクトデ
ータD1〜D4に応じて択一的に選択して出力するよう
に構成されている。
【0186】(2)次に、本実施例の発振回路92で
は、オアゲート48,58、アンドゲート54、バッフ
ァ56、ラッチ回路60、ノアゲート62,64を備え
ておらず、その代わりに、パルスセレクタ96の出力信
号PSが立ち上がると(Low レベルからHighレベルに変
化すると)、Highレベルの入力信号をラッチして、その
ラッチした信号をバッファ50に出力するラッチ回路9
8を備えている。
【0187】そして、図18に示すように、ラッチ回路
98の出力AQがHighレベルになると、バッファ50で
の動作遅延時間経過後にバッファ50からHighレベルの
出力信号POUTが出力され、これと同時にナンドゲー
ト52からラッチ回路98のクリア端子へLow レベルの
クリア信号が出力されて、ラッチ回路98がリセットさ
れるように構成されている。つまり、パルスセレクタ9
6の出力信号PSが立ち上がると、バッファ50の動作
遅延に応じた時間だけHighレベルの出力信号POUTが
出力される。
【0188】尚、本実施例では、ラッチ回路98,バッ
ファ50,及びナンドゲート52が出力手段に対応して
いる。 (3)また、本実施例の発振回路92では、ラッチ回路
34から出力される第1検出信号AD1を、遅延線TL
によって、リングオシレータ22内でのパルス信号の1
/2周回時間(16・Td)だけ遅延させることによ
り、第2検出信号AD2を生成するようにしている。
【0189】ここで、ラッチ回路群94は、図17に示
す如く、リングオシレータ22からの多相クロックR1
〜R16が夫々クロック端子に入力される16個のラッ
チ回路DF94a〜DF94pからなり、クロック端子
に多相クロックR1〜R8の内の何れかが入力される8
個のラッチ回路DF94a〜DF94hについては、そ
のデータ端子にラッチ回路34からの第1検出信号AD
1が入力されるように構成されている。また、クロック
端子に多相クロックR9〜R16の内の何れかが入力さ
れる8個のラッチ回路DF94i〜DF94pについて
は、そのデータ端子に遅延線TLからの第2検出信号A
D2が入力されるように構成されている。
【0190】そして、各ラッチ回路DF94a〜DF9
4pの出力信号L1〜L16が、パルスセレクタ96に
出力される。一方、パルスセレクタ96は、ラッチ回路
群94からの出力信号L1〜L16を夫々入力し、4ビ
ットのセレクトデータD1〜D4が示す値に対応した番
号の信号を選択して出力するものである。尚、その構成
としては、例えば、図14に示したパルスセレクタ88
に対して、第3セレクタ群78を構成する各セレクタS
Lからの出力信号を入力するセレクタを追加して設け、
そのセレクタが、セレクトデータD1〜D4の4ビット
目D4に応じて出力信号を選択するようにしたものであ
る。
【0191】このように構成された第5実施例のデジタ
ル制御発振回路92においても、図18に示すように、
レジスタ28からのキャリー信号D5が「0」であれ
ば、ダウンカウンタ26のカウント値が「1」になった
時点で、ラッチ回路34からクロック信号R1〜R8に
対応した第1検出信号AD1がHighレベルで出力され
る。また、レジスタ28からのキャリー信号D5が
「1」であれば、ダウンカウンタ26のカウント値が
「0」になった時点で、ラッチ回路34から第1検出信
号AD1がHighレベルで出力される。そして、このよう
にHighレベルの第1検出信号AD1が出力された後、リ
ングオシレータ22内でのパルス信号の1/2周回時間
が経過すると、遅延線TLからクロック信号R9〜R1
6に対応した第2検出信号AD2がHighレベルで出力さ
れる。
【0192】尚、図18は、図9の場合と全く同様に、
周波数制御データCDの下位4ビットCDLとして
「1」を示す「0001」が入力されている場合に、当
該デジタル制御発振回路92が動作を開始して、2周期
目の動作に至るまでの状態を表している。
【0193】そして、ラッチ回路群94の各ラッチ回路
DF94a〜DF94pは、各自のデータ端子に入力さ
れている上記検出信号AD1,AD2がHighレベルであ
る間に、リングオシレータ22から自己に対応するクロ
ック信号が出力されると、Highレベルの信号(検出信号
AD1,AD2)を夫々ラッチして出力するため、ラッ
チ回路群94からの出力信号L1〜L16は、L1〜L
16の順で順次Highレベルに変化していくこととなる
が、出力信号L1〜L16のうち、レジスタ28からの
セレクトデータD1〜D4に応じたクロック信号がクロ
ック端子に入力されたラッチ回路の出力信号だけが、パ
ルスセレクタ96から出力される。
【0194】よって、例えば、セレクトデータD1〜D
4がクロック信号R15に対応した「1110」の場合
には、ラッチ回路DF94a〜DF94nの出力信号L
1〜L14がHighレベルに変化しても、パルスセレクタ
96の出力信号PSはLow レベルのままであり、ラッチ
回路DF94oの出力信号L15がHighレベルに変化し
たタイミングで、パルスセレクタ96からラッチ回路9
8のクロック端子へ、立ち上がりエッジが入力されるこ
ととなる。
【0195】このように、パルスセレクタ96からは、
第1実施例のデジタル制御発振回路2にてラッチ回路4
4,46の何れか一方からHighレベルの信号が出力され
るのと全く同じタイミングで、Highレベルの信号が出力
され、それに伴って出力信号POUTが出力される。
【0196】従って、このようなデジタル制御発振回路
92によっても、第1実施例のデジタル制御発振回路2
と全く同様に、外部から入力される周波数制御データに
比例した正確な周期で発振信号を出力できる。よって、
このようなデジタル制御発振回路92を備えたクロック
逓倍装置によっても、第1実施例のクロック逓倍装置1
と全く同様の効果を得ることができる。
【0197】尚、上記第5実施例のデジタル制御発振回
路92においても、図12に示した第3実施例のデジタ
ル制御発振回路84と全く同様に、インバータ38を排
除して、バッファ50からの出力信号POUTをレジス
タ28のクロック端子に入力するように構成してもよ
い。
【0198】ここで、上述した第1〜第5実施例の各ク
ロック逓倍装置に備えられたデジタル制御発振回路2,
84,86,92は、多相クロックR1〜R16を発生
させるためのリングオシレータ22を偶数個の反転回路
で構成したものであったが、次に第6実施例として、リ
ングオシレータを奇数個の反転回路で構成した場合のデ
ジタル制御発振回路について説明する。
【0199】まず図19に示すように、第6実施例のデ
ジタル制御発振回路102は、図13に示した第4実施
例のデジタル制御発振回路86とほぼ同様に構成されて
いるが、下記(a)〜(c)の点で相違している。 (a)まず、本実施例の発振回路102では、リングオ
シレータ104が、図20に示す如く15個の反転回路
で構成されており、パルスセレクタ106は、リングオ
シレータ104から出力される多相クロックR1〜R8
の内の1つを、レジスタ28から出力されるセレクトデ
ータD1〜D3に応じて択一的に選択し、その選択した
信号を出力端子P1から出力するように構成されてい
る。
【0200】(b)そして、本実施例の発振回路102
では、パルスセレクタ106の出力端子はP1だけであ
るため、ノアゲート64が排除されており、ラッチ回路
46のクロック端子には、ノアゲート62の出力信号P
S1を反転した信号が入力されている。
【0201】(c)また、本実施例の発振回路102で
は、リングオシレータ104から出力される多相クロッ
クR1〜R8のうち、5番目の位相を持つクロック信号
R5が、カウンタ・データラッチ回路4へ出力されると
共に、そのクロック信号R5を反転した信号が、ダウン
カウンタ26及び第1検出信号AD1を出力するラッチ
回路34の各クロック端子に入力されている。尚、第2
検出信号AD2を出力するラッチ回路36のクロック端
子には、第4実施例の場合と同様にクロック信号R5が
入力される。
【0202】ここで、リングオシレータ104は、図2
0に示すように、1個のナンドゲートNANDと14個
のインバータINVとからなる15個の反転回路を、リ
ング状に接続して構成されており、ナンドゲートNAN
DのインバータINVとは反対側の入力端子に、外部か
らの制御信号PAが入力されている。
【0203】そして、ナンドゲートNANDから数えて
奇数段目に接続された反転回路の出力端には、夫々、多
相クロックR1〜R8を出力するための出力端子が設け
られている。また、ナンドゲートNANDの反転動作時
間は、他のインバータINVの反転動作時間Tdの2倍
(2・Td)に設定されている。
【0204】このように構成されたリングオシレータ1
04において、制御信号PAがLowレベルのときには、
ナンドゲートNANDの出力が強制的にHighレベルとな
り、次段のインバータINVの出力がLow レベルとな
り、更に次段のインバータINVの出力がHighレベルと
なるというように、各反転回路が順次反転し、ナンドゲ
ートNANDには、出力信号と同じレベルの信号が入力
されることとなり、リングオシレータ104は、この状
態で安定する。
【0205】そして、制御信号PAをHighレベルに変化
させると、ナンドゲートNANDが反転動作を開始し、
各インバータINVの反転動作時間Tdのほぼ16倍の
時間(16・Td)を経過した時点で、ナンドゲートN
ANDに出力信号と同一レベルの信号が入力され、再び
ナンドゲートNANDの出力レベルが反転する、といっ
た動作を繰り返す。
【0206】従って、リングオシレータ104の上記各
出力端子からは、上記時間(16・Td)の2倍の時間
(32・Td)を1周期とする多相クロックR1〜R8
が出力され、隣接する端子から出力されるクロック信号
の位相差は、夫々、上記反転動作時間Tdの2倍の時間
(2・Td)となる。
【0207】一方、パルスセレクタ106は、図14に
示したパルスセレクタ88と同様のものであるが、本実
施例ではリングオシレータ104が8本の出力端子しか
備えていないため、図14の構成に対して、第1セレク
タ群74,第2セレクタ群76,及び第3セレクタ群7
8が、夫々、4個,2個,1個のセレクタSLからなる
ように構成されている。
【0208】ここで、上述したように、本実施例のリン
グオシレータ104からは、リングオシレータ104内
でパルスエッジが2周するのに要する時間(32・T
d)を1周期とし、且つ、位相がインバータINVの反
転動作時間Tdの2倍の時間(2・Td)だけずれた、
8個の多相クロックR1〜R8が出力されるが、各クロ
ック信号R1〜R8を夫々反転させた信号をクロック信
号R9〜R16とすれば、リングオシレータ104から
は、第1〜第5実施例で用いたリングオシレータ22と
全く同様の16個の多相クロックR1〜R16を取り出
すことができる。
【0209】つまり、クロック信号Rn(n=1〜8)
を反転させた信号は、クロック信号Rnに対して位相が
半周期ずれたものとなるため、クロック信号Rnを反転
させた信号を、夫々、クロック信号Rn+8 として用いれ
ば、第1〜第5実施例のリングオシレータ22から出力
される多相クロックR1〜R16と全く同じ周期及び位
相差を有する16個の多相クロックを得ることができ
る。
【0210】よって、本第6実施例のデジタル制御発振
回路102において、ダウンカウンタ26及びラッチ回
路34のクロック端子に入力される信号(クロック信号
R5の反転信号)は、第4実施例におけるデジタル制御
発振回路86にてクロック信号R13が立ち上がるのと
全く同じタイミングで立ち上がることとなる。
【0211】また、パルスセレクタ106の出力端子P
1から出力されるクロック信号を反転した信号は、第4
実施例にてパルスセレクタ88の出力端子P2から出力
されるクロック信号と同じ位相のものとなるため、本第
6実施例において、ラッチ回路46のクロック端子に
は、第4実施例の場合と全く同様に、セレクトデータD
1〜D3のデジタル値に「9」を加えた番号のクロック
信号が入力されることとなる。
【0212】従って、図21に示すように、本第6実施
例のデジタル制御発振回路102は、第4実施例のデジ
タル制御発振回路86と全く同様に動作することとな
る。尚、図21は、図15の場合と同様に、周波数制御
データCDの下位4ビットCDLとして「0001」が
入力されている場合に、当該デジタル制御発振回路10
2が動作を開始して、2周期目の動作に至るまでの状態
を表している。
【0213】よって、このようなデジタル制御発振回路
102によっても、第1〜第5実施例のデジタル制御発
振回路2,84,86,92と全く同様に、外部から入
力される周波数制御データに比例した正確な周期で発振
信号を出力できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のクロック逓倍装置の構成を表す
ブロック図である。
【図2】 図1の制御回路の構成を表す回路図である。
【図3】 図1のカウンタ・データラッチ回路の構成を
表す回路図である。
【図4】 制御回路及びカウンタ・データラッチ回路の
動作を表すタイムチャートである。
【図5】 図1のデジタル制御発振回路の構成を表す回
路図である。
【図6】 図5のリングオシレータの構成を表す回路図
である。
【図7】 図6のリングオシレータの動作を表すタイム
チャートである。
【図8】 図5のパルスセレクタの構成を表す回路図で
ある。
【図9】 図5のデジタル制御発振回路の動作を表すタ
イムチャートである。
【図10】 第2実施例のクロック逓倍装置の構成を表
すブロック図である。
【図11】 図10の周波数微調回路の構成を表す回路
図である。
【図12】 第3実施例のデジタル制御発振回路の構成
を表す回路図である。
【図13】 第4実施例のデジタル制御発振回路の構成
を表す回路図である。
【図14】 図13のパルスセレクタの構成を表す回路
図である。
【図15】 図13のデジタル制御発振回路の動作を表
すタイムチャートである。
【図16】 第5実施例のデジタル制御発振回路の構成
を表す回路図である。
【図17】 図16のラッチ回路群の構成を表す回路図
である。
【図18】 図16のデジタル制御発振回路の動作を表
すタイムチャートである。
【図19】 第6実施例のデジタル制御発振回路の構成
を表す回路図である。
【図20】 図19のリングオシレータの構成を表す回
路図である。
【図21】 図19のデジタル制御発振回路の動作を表
すタイムチャートである。
【符号の説明】
1,80…クロック逓倍装置 4…カウンタ・データ
ラッチ回路 2,84,86,92,102…デジタル制御発振回路 6…制御回路 14…13ビットカウンタ 16…
シフト回路 18…データラッチ回路 22,104…リングオシ
レータ 24,88,96,106…パルスセレクタ 26…
ダウンカウンタ 28…レジスタ 30…加算器 32,90…セレ
クタ 34,36,44,46…ラッチ回路 48…オアゲ
ート 82…周波数微調回路 94…ラッチ回路群 TL
…遅延線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 正 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から入力される基準信号の周波数を
    所定数倍に逓倍した出力信号を発生する周波数逓倍装置
    であって、 所定の位相差を有する複数のクロック信号を所定周期で
    発生する多相クロック発生源を有すると共に、該多相ク
    ロック発生源から出力される多相クロックの位相差時間
    を単位として、外部から入力された周波数制御データに
    対応した発振信号を生成し、該発振信号を上記出力信号
    として外部に出力するデジタル制御発振装置と、 上記基準信号の所定周期分の時間内に上記多相クロック
    発生源から出力された所定のクロック信号をカウントす
    るクロックカウント手段と、 該クロックカウント手段にてカウントされたカウント値
    を表すデジタルデータを、上記周波数制御データとして
    上記デジタル制御発振装置へ出力するデータ出力手段
    と、 上記クロックカウント手段を上記基準信号に基づく所定
    のタイミングで動作させる動作制御手段と、 を備えたことを特徴とする周波数逓倍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の周波数逓倍装置におい
    て、 上記データ出力手段から出力される周波数制御データの
    うち下位nビットを除く上位ビットからなる第1データ
    と該第1データが表す値に1を加算した第2データとの
    何れか一方を、上記出力信号の1周期毎に上記デジタル
    制御発振装置へ出力するデータ切換手段と、 上記下位nビットのデータが表す値と2n との比に応じ
    た割合で、上記データ切換手段に上記第2データの方を
    出力させる切換制御手段と、 を備えたことを特徴とする周波数逓倍装置。
  3. 【請求項3】 入力信号を反転して出力する反転回路が
    複数個リング状に連結され、各反転回路によってパルス
    信号を順次反転して周回させることにより、予め定めら
    れた複数の反転回路から所定の位相差を有するパルス信
    号を順次出力させるパルス周回回路と、 該パルス周回回路内の所定の反転回路から出力されるパ
    ルス信号をカウントし、該カウント値が、外部から入力
    された上記パルス周回回路内でのパルス信号の周回回数
    を表すデジタルデータに達した旨を検出するカウント手
    段と、 上記パルス周回回路から出力される特定のパルス信号を
    基準とした位相の順番を表すデジタルデータを入力し、
    該入力データに応じたパルス信号が、上記カウント手段
    にてカウント値が上記周回回数を表すデジタルデータに
    達した旨が検出された後に上記パルス周回回路から出力
    されたことを検出するパルス検出手段と、 該パルス検出手段により上記入力データに応じたパルス
    信号の出力されたことが検出されると、所定の出力信号
    を出力する出力手段と、 上記パルス検出手段での検出動作が1回終了すると、上
    記特定のパルス信号を基準とした位相の順番を表す外部
    からのデジタルデータと上記パルス検出手段の現在の入
    力データとを加算したデジタルデータを、上記パルス検
    出手段の新たな入力データとして出力するデータ更新手
    段と、 該データ更新手段から出力されたデジタルデータの値
    が、上記パルス周回回路から出力されるパルス信号の数
    を超えた場合に、上記カウント手段が上記検出動作を行
    うまでにカウントすべきパルス信号のカウント数を1つ
    増加させるカウント数変更手段と、 を備えたデジタル制御発振装置であって、 上記パルス周回回路から出力される複数のパルス信号
    は、上記特定のパルス信号を基準として位相が早いもの
    から順に予め複数のグループに分けられており、且つ、
    上記カウント手段は、上記複数のグループのうち位相が
    最も早いグループ以外のグループに所属するパルス信号
    をカウントするように構成され、更に、上記パルス検出
    手段は、 上記カウント手段にてカウント値が上記周回回数を表す
    デジタルデータに達した旨が検出されると、上記パルス
    信号の各グループに夫々対応すると共に、少なくとも対
    応するグループの全パルス信号が上記パルス周回回路か
    ら連続して出力されるまでの間アクティブレベルとなる
    複数の検出信号を、上記カウント手段がカウントするパ
    ルス信号が所属するグループ及び該グループよりも位相
    の遅いグループに対応するものは上記特定のパルス信号
    が出力された後にアクティブレベルとなるように出力す
    る検出信号出力手段と、 上記各検出信号に夫々対応して設けられると共に、対応
    する検出信号がデータ端子に入力され、クロック端子に
    パルス信号が入力されると上記データ端子に入力されて
    いる信号のレベルをラッチして出力する複数のラッチ回
    路と、 上記パルス周回回路から出力されるパルス信号のうちの
    1つを上記入力データに応じて選択し、該選択したパル
    ス信号を、上記複数のラッチ回路のうち当該パルス信号
    の所属するグループに対応した検出信号が入力されたラ
    ッチ回路のクロック端子へ出力するセレクト手段と、を
    備え、 上記出力手段は、上記ラッチ回路の何れかからアクティ
    ブレベルの出力があると所定の出力信号を出力すること
    を特徴とするデジタル制御発振装置。
  4. 【請求項4】 入力信号を反転して出力する反転回路が
    複数個リング状に連結され、各反転回路によってパルス
    信号を順次反転して周回させることにより、予め定めら
    れた複数の反転回路から所定の位相差を有するパルス信
    号を順次出力させるパルス周回回路と、 該パルス周回回路内の所定の反転回路から出力されるパ
    ルス信号をカウントし、該カウント値が、外部から入力
    された上記パルス周回回路内でのパルス信号の周回回数
    を表すデジタルデータに達した旨を検出するカウント手
    段と、 上記パルス周回回路から出力される特定のパルス信号を
    基準とした位相の順番を表すデジタルデータを入力し、
    該入力データに応じたパルス信号が、上記カウント手段
    にてカウント値が上記周回回数を表すデジタルデータに
    達した旨が検出された後に上記パルス周回回路から出力
    されたことを検出するパルス検出手段と、 該パルス検出手段により上記入力データに応じたパルス
    信号の出力されたことが検出されると、所定の出力信号
    を出力する出力手段と、 上記パルス検出手段での検出動作が1回終了すると、上
    記特定のパルス信号を基準とした位相の順番を表す外部
    からのデジタルデータと上記パルス検出手段の現在の入
    力データとを加算したデジタルデータを、上記パルス検
    出手段の新たな入力データとして出力するデータ更新手
    段と、 該データ更新手段から出力されたデジタルデータの値
    が、上記パルス周回回路から出力されるパルス信号の数
    を超えた場合に、上記カウント手段が上記検出動作を行
    うまでにカウントすべきパルス信号のカウント数を1つ
    増加させるカウント数変更手段と、 を備えたデジタル制御発振装置であって、 上記パルス周回回路から出力される複数のパルス信号
    は、上記特定のパルス信号を基準として位相が早いもの
    から順に予め複数のグループに分けられており、且つ、
    上記カウント手段は、上記複数のグループのうち位相が
    最も早いグループ以外のグループに所属するパルス信号
    をカウントするように構成され、 更に、上記パルス検出手段は、 上記カウント手段にてカウント値が上記周回回数を表す
    デジタルデータに達した旨が検出されると、上記パルス
    信号の各グループに夫々対応すると共に、少なくとも対
    応するグループの全パルス信号が上記パルス周回回路か
    ら連続して出力されるまでの間アクティブレベルとなる
    複数の検出信号を、上記カウント手段がカウントするパ
    ルス信号が所属するグループ及び該グループよりも位相
    の遅いグループに対応するものは上記特定のパルス信号
    が出力された後にアクティブレベルとなるように出力す
    る検出信号出力手段と、 上記各検出信号に夫々対応して設けられると共に、対応
    する検出信号がデータ端子に入力され、クロック端子に
    パルス信号が入力されると上記データ端子に入力されて
    いる信号のレベルをラッチして出力する複数のラッチ回
    路と、 上記入力データを2つに分けた一方のデータに応じて上
    記パルス信号の各グループから夫々候補となるパルス信
    号を選択し、該選択した各パルス信号を、当該パルス信
    号の所属するグループに対応した検出信号が入力された
    ラッチ回路のクロック端子へ夫々出力する第1のセレク
    ト手段と、 上記入力データのうち上記第1のセレクト手段に入力さ
    たデータ以外のデータに応じて、上記各ラッチ回路の出
    力を択一的に選択して出力する第2のセレクト手段と、
    を備え、 上記出力手段は、上記第2のセレクト手段からアクティ
    ブレベルの出力があると所定の出力信号を出力すること
    を特徴とするデジタル制御発振装置。
  5. 【請求項5】 入力信号を反転して出力する反転回路が
    複数個リング状に連結され、各反転回路によってパルス
    信号を順次反転して周回させることにより、予め定めら
    れた複数の反転回路から所定の位相差を有するパルス信
    号を順次出力させるパルス周回回路と、 該パルス周回回路内の所定の反転回路から出力されるパ
    ルス信号をカウントし、該カウント値が、外部から入力
    された上記パルス周回回路内でのパルス信号の周回回数
    を表すデジタルデータに達した旨を検出するカウント手
    段と、 上記パルス周回回路から出力される特定のパルス信号を
    基準とした位相の順番を表すデジタルデータを入力し、
    該入力データに応じたパルス信号が、上記カウント手段
    にてカウント値が上記周回回数を表すデジタルデータに
    達した旨が検出された後に上記パルス周回回路から出力
    されたことを検出するパルス検出手段と、 該パルス検出手段により上記入力データに応じたパルス
    信号の出力されたことが検出されると、所定の出力信号
    を出力する出力手段と、 上記パルス検出手段での検出動作が1回終了すると、上
    記特定のパルス信号を基準とした位相の順番を表す外部
    からのデジタルデータと上記パルス検出手段の現在の入
    力データとを加算したデジタルデータを、上記パルス検
    出手段の新たな入力データとして出力するデータ更新手
    段と、 該データ更新手段から出力されたデジタルデータの値
    が、上記パルス周回回路から出力されるパルス信号の数
    を超えた場合に、上記カウント手段が上記検出動作を行
    うまでにカウントすべきパルス信号のカウント数を1つ
    増加させるカウント数変更手段と、 を備えたデジタル制御発振装置であって、 上記パルス周回回路から出力される複数のパルス信号
    は、上記特定のパルス信号を基準として位相が早いもの
    から順に予め複数のグループに分けられており、且つ、
    上記カウント手段は、上記複数のグループのうち位相が
    最も早いグループ以外のグループに所属するパルス信号
    をカウントするように構成され、 更に、上記パルス検出手段は、 上記カウント手段にてカウント値が上記周回回数を表す
    デジタルデータに達した旨が検出されると、上記パルス
    信号の各グループに夫々対応すると共に、少なくとも対
    応するグループの全パルス信号が上記パルス周回回路か
    ら連続して出力されるまでの間アクティブレベルとなる
    複数の検出信号を、上記カウント手段がカウントするパ
    ルス信号が所属するグループ及び該グループよりも位相
    の遅いグループに対応するものは上記特定のパルス信号
    が出力された後にアクティブレベルとなるように出力す
    る検出信号出力手段と、 上記パルス周回回路から出力される複数のパルス信号に
    夫々対応して設けられ、対応するパルス信号がクロック
    端子に入力されると共に、そのパルス信号が所属するグ
    ループに対応した上記検出信号がデータ端子に入力され
    る複数のラッチ回路と、 上記ラッチ回路の出力のうち、上記入力データに応じた
    パルス信号がクロック端子に入力されたラッチ回路の出
    力を択一的に選択して出力するセレクト手段と、を備
    え、 上記出力手段は、上記セレクト手段からアクティブレベ
    ルの出力があると所定の出力信号を出力することを特徴
    とするデジタル制御発振装置。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし請求項5の何れかに記載
    のデジタル制御発振装置において、 上記データ更新手段は、上記出力手段により出力信号が
    出力されると、上記パルス検出手段に対する上記入力デ
    ータの更新動作を行うことを特徴とするデジタル制御発
    振装置。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし請求項5の何れかに記載
    のデジタル制御発振装置において、 上記データ更新手段は、上記検出信号出力手段にて最も
    位相の遅れた検出信号の出力が終了すると、上記パルス
    検出手段に対する上記入力データの更新動作を行うこと
    を特徴とするデジタル制御発振装置。
  8. 【請求項8】 請求項1又は請求項2に記載の周波数逓
    倍装置において、 上記デジタル制御発振装置は、請求項3ないし請求項7
    の何れかに記載のデジタル制御発振装置であることを特
    徴とする周波数逓倍装置。
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