JPH08264003A - 車両用外装品 - Google Patents

車両用外装品

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JPH08264003A
JPH08264003A JP7064130A JP6413095A JPH08264003A JP H08264003 A JPH08264003 A JP H08264003A JP 7064130 A JP7064130 A JP 7064130A JP 6413095 A JP6413095 A JP 6413095A JP H08264003 A JPH08264003 A JP H08264003A
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vehicle
resin
synthetic resin
lamp housing
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Shingo Hanasaki
真吾 花咲
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Ichikoh Industries Ltd
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Ichikoh Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂製のランプハウジング1に対して合
成樹脂製のレンズ4を溶着(5)した車両用灯具を改良
して、ランプハウジングの耐薬品性,耐熱性および成形
性を格段に改良する。この技術はランプに限らず、車両
用の外装品全般に適用できるものである。 【構成】 レンズ4は透明でなければならないので非晶
性合成樹脂で成形する。ランプハウジング1は、レンズ
に対する溶着性を確保するため、レンズと同じ非晶性樹
脂をベースとし、これに結晶性樹脂(例えばPET,P
BTなど)の10〜30%を添加してアロイ化し、耐熱
性、耐薬品性を改善し、成形性を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両用灯具や車
両用リヤーフィニッシャなどのように、函状のボデーに
レンズを装着した構造の車両用外装品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車両用灯具の外筐体部分は一般に、合成
樹脂製ランプハウジングの前面開口部を覆って合成樹脂
製レンズが装着された構造をなし、ランプハウジングと
レンズとによって囲まれた灯室の中に光源が設置されて
いる。リヤーフィニッシャと呼ばれる車両用装飾品の構
造を概要的に述べると、上記の車両用灯具から光源を取
り除いたものに相当する。従って、上記の車両用灯具お
よび車両用装飾品に共通する構造は「開口部を有する合
成樹脂製筐体の開口部を覆って合成樹脂製レンズが装着
された構造」である。上記筐体の開口部にレンズを装着
・固定する手段としては、(イ)取付ネジ、(ロ)ホッ
トメルトなどの接着剤、および、(ハ)超音波溶着,加
熱溶着,摩擦溶着などの溶着、が公知であり、それぞれ
実用に供されているが、構成部品点数が少なく、迅速な
装着・固定が可能であり、溶剤蒸気による衛生上の不具
合を伴わないという面では溶着が優れている。なお、超
音波溶着は超音波振動によって摩擦が発生することを利
用したものであり、摩擦溶着は摩擦発熱による昇温,溶
融を利用したものであって、超音波溶着と摩擦溶着と加
熱溶着とは原理的に同じである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】合成樹脂製の筐体に合
成樹脂製レンズを溶着する場合を例として従来技術にお
ける問題点を説明する。図1は合成樹脂製ランプハウジ
ングの前面開口部を覆って合成樹脂製レンズを溶着した
車両用灯具の断面図である。ランプハウジング1に設置
されたソケット2に光源バルブ3が取り付けられてい
る。レンズ4から後方に向けてレンズ脚4aが一体に突
設され、ランプハウジング1の前面開口部の周囲の縁に
対向,当接しており、この当接部を加熱,冷却して相互
して溶着されている。図示の符号5は溶着部を表してい
る。このようにして、合成樹脂製の筐体であるランプハ
ウジング1と合成樹脂製レンズ4とを溶着するについて
は、次に述べるような材料技術的困難が有る。
【0004】合成樹脂を組織学の面から大別すると、結
晶性樹脂と非晶性樹脂とになる。そして、結晶性の樹脂
に共通する特性の一つに「不透明であること」が挙げら
れる。従って、レンズは非晶性樹脂の中から適当なもの
を選定しなければならず、従来一般に、PMMA(ポリ
メタクリル酸メチル)が用いられる。レンズを非晶性樹
脂で構成すると、ランプハウジングも非晶性樹脂でない
と溶着性が悪い。しかし、ランプハウジングに要求され
る材料的特性はレンズと溶着性のみでなく、耐熱性,成
形性,耐薬品性などが有る。上記の耐熱性について述べ
ると、ランプハウジング内に設置される光源バルブの発
熱によって、点灯中のランプハウジングが昇温するの
で、実用される最悪条件におけるランプハウジングの昇
温予想温度に熱せられても軟化したり変質したりしない
ことを必要とするのである。また、前記の耐薬品性につ
いて述べると、ランプハウジングはカーウォッシャ中の
アルコールや界面活性剤に侵されないこと、および、石
油系薬剤であるワックスリムーバに侵されないことを必
要とする。耐薬品性が充分でないと、溶着加工の残留応
力に起因する亀裂(溶剤アタック)を生じる虞れが有
る。
【0005】従来例の車両用灯具は一般に、非晶性樹脂
であるPMMAによってレンズを成形するとともに、こ
れと溶着し得る非晶性樹脂の中で比較的ランプハウジン
グに適するものとしてABS(アクリロニトリル・ブタ
ジェン・スチレン樹脂)を選定してランプハウジング用
材料として用いた。上記ABS製ランプハウジングの耐
薬品性を向上させて溶剤アタックを防止するため、樹脂
材料の分子量を増大させる(高分子量化する)技術や、
樹脂材料とゴムとをアロイ化する技術も公知であるが、
これらの対策には欠点も伴う。例えばABSの高分子化
材料でランプハウジングを構成すると、耐熱性や流動性
が低下するため、鉄板製の耐熱シェードを設けたり、製
品肉厚を増加したり、溶着後のアニール処理時間を延長
したりする必要を生じる。耐熱シェードの設置と製品の
厚肉化は製品重量を増大させるとともに製造コストを上
昇させ、アニール時間の延長は製造コストを上昇させ
る。
【0006】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、開口部を有する合成樹脂製の筐体と、上記の
開口部を覆って装着された合成樹脂製のレンズとよりな
る車両用の外装品を適用の対象とし、耐薬品性が高く、
耐熱性に優れ、しかも筐体部分の成形が容易で、特に、
溶着性が良くてアニール処理時間を延長する必要の無い
車両用外装品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的(溶着性,耐
薬品性,耐熱性,成形性に優れる)を達成するため本発
明に係る構成は、開口部を有する合成樹脂製の筐体と、
上記の開口部を覆って装着された合成樹脂製のレンズと
よりなる車両用の外装品において、前記の筐体は結晶性
樹脂と非晶性樹脂とのアロイ材によって構成されてお
り、前記のレンズが該筐体の開口部に溶着されているこ
とを特徴とする。アロイとは、元来は冶金学の術語であ
って、「1種類の金属と、他の1種類もしくは複数種類
の金属または非金属とを互いに融合混和して得られた、
金属としての諸性質を具備しているもの」を言うが、こ
れから転じて合成樹脂の技術分野においては、「異種の
高分子材料を混ぜ合わせて得られた、従来に無い特性を
有する材料」を、ポリマーアロイ、略称アロイもしくは
アロイ材と言う。
【0008】
【作用】上述の手段によると、非晶性樹脂と結晶性樹脂
とのアロイ材で構成された筐体は、非晶性樹脂製のレン
ズに対する溶着性を失うことなく、耐熱性と耐薬品性と
に優れており、しかも成形性が良い。耐薬品性が優れて
いるので溶剤アタックの発生を未然に防止することがで
き、非晶性樹脂に準ずる溶融特性を有していて、融点を
超えて昇温すると急激に軟化するので、溶着部付近に大
きい残留応力を生じない。従って残留歪も生じない。こ
のように残留応力が軽減されることは溶剤アタックの防
止を無形に支援しているものと考えられる。さらに、残
留応力や残留歪が著しく軽減されるので、アニール処理
を簡略化できてコスト低減効果も得られる。
【0009】非晶性樹脂と結晶性樹脂とのアロイ材は、
溶着性,耐薬品性,耐熱性,成形性および溶融特性の総
べてが完璧というのではないが、耐熱性に優れた非晶性
樹脂をベースとして結晶性樹脂をアロイ化することによ
り、例えば車両用灯具として求められるレベルの耐熱
性,耐薬品性,成形性が得られ、点灯によって昇温して
も所要の強度を維持し、昇温によって材料の劣化を招く
虞れが無く、成形性が良いので必要以上の厚肉形状とす
るに及ばない。これらの作用の総合結果として、低コス
ト高品質の車両用外装品を構成することができ、車両用
灯具や車両用装飾品に好適である。
【0010】
【実施例】次に、本発明を適用して構成した車両用灯具
の1例について説明する。本実施例の断面形状は、前掲
の図1に示した従来例の車両用灯具と同様ないし類似で
あるから、該図1を援用して説明することとする。
【0011】本例の車両用灯具は、非晶性樹脂であるP
MMA材料を用いて射出成形した。なお、これと異なる
実施例としてゴム入りPMMAを用いることもできる。
PMMAにゴムを添加すると柔軟性を増し、残留応力が
一層緩和されるので好適である。
【0012】本例のランプハウジングは、非晶性樹脂で
あるPCをベースとし、結晶性樹脂であるPBTを20
重量パーセント添加したアロイ材を用いて射出成形し
た。本例と異なる実施例として、PBTに代えて20重
量パーセントのPETを添加しても良い。上述の組成は
±10%の増減が許容される。この許容限界は、実験的
に求められたものであって、この範囲内であれば、車両
用灯具として望ましい材料特性(溶着性,耐薬品性,耐
熱性,成形性,溶融特性)が得られることを確認した。
ただし、特殊な設計条件(例えば、ハロゲンランプを使
用するため、非常に高い耐熱性が求められる場合など)
においては、上記の±10%を越えた組成の増減を禁じ
るものではない。本実施例においては、一般的な設計条
件下における所要の溶着性,耐薬品性,耐熱性,成形
性,溶融特性が得られ、カーウォッシャやワックスリム
ーバによって溶剤アタックを生じないこと、点灯時の昇
温によって所要の機械的強度を失う虞れの無いこと、従
来例と同レベルの薄肉部や複雑形状の射出成形が可能で
あること、および、溶着性が良いため、溶着強度が充分
で、残留応力が少ないこと、が確認された。残留応力が
少ないのでアニール処理の簡略化が可能になり、独立工
程によるアニール処理を省略して、組立ライン中でアニ
ール処理することができたので、これだけでも大幅なコ
スト低減を達成した。
【0013】
【発明の効果】本発明を適用すると、非晶性樹脂と結晶
性樹脂とのアロイ材で構成された筐体は、非晶性樹脂製
のレンズに対する溶着性を失うことなく、耐熱性と耐薬
品性とに優れており、しかも成形性が良い。耐薬品性が
優れているので溶剤アタックの発生を未然に防止するこ
とができ、非晶性樹脂に準ずる溶融特性を有していて、
融点を超えて昇温すると急激に軟化するので、溶着部付
近に大きい残留応力を生じない。従って残留歪も生じな
い。このように残留応力が軽減されることは溶剤アタッ
クの防止を無形に支援しているものと考えられる。さら
に、残留応力や残留歪が著しく軽減されるので、アニー
ル処理を簡略化できてコスト低減効果も得られる。
【0014】非晶性樹脂と結晶性樹脂とのアロイ材は、
溶着性,耐薬品性,耐熱性,成形性および溶融特性の総
べてが完璧というのではないが、耐熱性に優れた非晶性
樹脂をベースとして結晶性樹脂をアロイ化することによ
り、例えば車両用灯具として求められるレベルの耐熱
性,耐薬品性,成形性が得られ、点灯によって昇温して
も所要の強度を維持し、昇温によって材料の劣化を招く
虞れが無く、成形性が良いので必要以上の厚肉形状とす
るに及ばない。これらの作用の総合結果として、低コス
ト高品質の車両用外装品を構成することができ、車両用
灯具や車両用装飾品に好適であるという優れた実用的効
果を奏し、車両用外装品の品質向上とコスト低減との両
立に貢献するところ多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成樹脂製ランプハウジングの前面開口部を覆
って合成樹脂製レンズを溶着した車両用灯具の断面図で
ある。
【符号の説明】
1…ランプハウジング、2…ソケット、3…光源バル
ブ、4…レンズ、4a…レンズ脚、5…溶着部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有する合成樹脂製の筐体と、上
    記の開口部を覆って装着された合成樹脂製のレンズとよ
    りなる車両用の外装品において、 前記の筐体は結晶性樹脂と非晶性樹脂とのアロイ材によ
    って構成されており、 前記のレンズが該筐体の開口部に溶着されていることを
    特徴とする、車両用外装品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000294012A (ja) * 1999-04-12 2000-10-20 Koito Mfg Co Ltd 車両用標識灯
JP2000294013A (ja) * 1999-04-12 2000-10-20 Koito Mfg Co Ltd 車両用灯具
EP2664844A1 (de) * 2012-05-15 2013-11-20 Odelo GmbH Verfahren und Vorrichtung zum Tempern von Fahrzeugleuchten

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