JPH0825651A - 記録ヘッドのインク吸引回復方法 - Google Patents

記録ヘッドのインク吸引回復方法

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JPH0825651A
JPH0825651A JP16105794A JP16105794A JPH0825651A JP H0825651 A JPH0825651 A JP H0825651A JP 16105794 A JP16105794 A JP 16105794A JP 16105794 A JP16105794 A JP 16105794A JP H0825651 A JPH0825651 A JP H0825651A
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JP
Japan
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ink
suction
pressure
recording head
negative pressure
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JP16105794A
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Masashi Miyagawa
昌士 宮川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種類の異なる複数のインクを同時にそれぞれ
安定した量で吸引回復することが可能な記録ヘッドのイ
ンク吸引回復方法を提案する。 【構成】 複数種類のインクを吐出口別に吐出するイン
クジェット記録ヘッド(1)のインク吐出口面(1A)
にキャップ部材(6)を封着し、インク吐出口(2)か
ら複数種類のインクを同時に吸引可能な記録ヘッドのイ
ンク吸引回復装置において、吸引のための負圧を0.3
atmないし0.3atmより低負圧とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録ヘッドのインク吸引
回復方法に関し、詳しくは、複数種類のインクをひとつ
のインク吐出面から吐出せしめてカラー記録を行う記録
ヘッドのインク吸引回復方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のインクジェット記録ヘッド
においては、インク供給系に気泡が侵入したり、あるい
はインク吐出口周りにインクの染料等が固着したりし
て、インクの吐出が不可能となる現象を回避するため
に、種々の回復操作が行われている。一般的には、イン
ク吐出口面からポンプ等により強制的にインクを吸引し
てインク液路内の気泡や、固形化したインクを除去して
回復操作を行っている。かかる吸引回復方法は、基本的
には単一のインク供給路から供給されるインクを同一形
状の複数のインク吐出口から吐出させる記録ヘッドに適
用されるもので、吸引量を規定して吸引を行うことによ
り回復の目的を達成することが可能である。しかし、近
年、複数種類のインクをひとつの記録ヘッドから吐出す
ることが可能なインクジェット記録ヘッドが開発されて
いるものの、かかる記録ヘッドの吸引回復においては、
ひとつのキャップを介して全インク吐出口から一括して
吸引回復する方法が採られているために、例えば、色調
の異なるインクを安定して吸引回復する技術について
は、未だに確立されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】複数の色調が異なるイ
ンクを対応するインク吐出口から一括して吸引回復を行
おうとする場合、各種類の異なるインクのインク液路お
よびその対応する吐出口の形状等が基本的に異なる上、
インクの粘度、表面張力等のインク物性やインク残量の
差によっても吸引状態が変動する。このために特定種類
のインクの吸引量が多くなり、そのインクにより記録で
きる記録枚数が減少したり、あるいは特定種類のインク
吸引量が少なくなり安定した回復が得られなくなる等の
弊害が生じる。特に、インク液路の形状等によって生じ
る複数種類のインク間の吸引量の比は、液路の形状や供
給系の管径を最適化することによって改善できるが、イ
ンク残量に起因するタンク負圧変化による吸引量の変動
は、記録ヘッドの設計にかかわる問題のみでは回避でき
ない。
【0004】一般的に吸引回復時におけるインクの吸引
量は、記録ヘッドとキャップとの間のリークを考えなけ
れば、ポンプの吸引体積にて一義的に決まり、吸引圧力
や吸引速度の影響を受けないものであるが、複数種類の
インクを一括にて吸引する場合においては、インク吐出
孔やインク液路での圧力損失やインク残量の相違による
インク供給側の負圧の差異等によって、インクの種類に
よって吸引量が異なる。すなわち、ポンプの吸引体積を
一定にしたとしても、特定のインクの液路で流体抵抗が
高い場合は、その種類のインクの吸引量が少なくなり、
安定して吸引回復が行えなくなる。またインク残量が減
少した場合においても、一般的にはインクタンク側の負
圧が高くなり、吸引量が少なくなってしまう。
【0005】例えば、ブラックインクとカラーインクと
が同一吐出面のインク吐出口から吐出されて記録が行わ
れる記録ヘッドでは、一方のカラーインク側でのインク
残量が減少した場合、上述したように、カラーインク側
の吸引量が減少するため、相対的にブラックインクの吸
引量が増し、ブラックインクにて記録できる記録枚数が
減少してしまう。特にインク終了間際においてはタンク
の負圧が極めて高くなるため、このような状態で吸引回
復を繰り返した場合は、残量の多いインクの方が大方吸
引されてしまうという問題が発生する。
【0006】このように、複数種類のインクを一括して
吸引回復する場合には、全体の吸引量が一定であって
も、吸引し易いインクのみが多量に吸引されてしまうた
め、安定した吸引バランスを保つことは難しいという問
題があった。
【0007】本発明の目的は、かかる従来の問題の解決
を図るべく、種類の異なる複数のインクを同時にそれぞ
れ安定した量に保って吸引回復することが可能な記録ヘ
ッドのインク吸引回復方法を提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、複数種類のインクをインク吐出口別に
吐出するインクジェット記録ヘッドのインク吐出口面に
キャップ部材を封着し、該キャップ部材を介して前記イ
ンク吐出口から前記複数種類のインクを同時に吸引可能
な記録ヘッドのインク吸引回復方法であって、前記吸引
のための負圧を0.3atmないし0.3atmより低
負圧とすることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明によれば、吸引圧力を0.3atmない
しこれより低負圧とすることによって、複数種類のイン
クの吸引を片寄ることなく安定して行わせることが可能
となった。すなわち、吸引負圧をこのように高めること
により、最も液路断面積の小さいインク吐出口群でのイ
ンク流速を速め、該箇所での圧力損失を支配的なものと
することによって、インク液路やフィルタおよびインク
タンク側における圧力変動を無視できる状態とすること
を可能とするものである。なお、ここで「0.3atm
ないしこれより低負圧とする」とは、大気圧1.0at
mに対して0.3atm以上減圧すること、すなわち0
〜0.7atmの気圧にすることを言う。
【0010】
【実施例】以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳
細かつ具体的に説明するが、まずその説明に先立ち、本
発明にかかる原理をその具現化のための装置の構成に合
わせて述べることとする。
【0011】図1は本発明の適用が可能な記録ヘッド回
復装置の基本的構成の概要を示す。ここで、1は記録ヘ
ッド、1Aはそのインク吐出口面、2は異なる種類のイ
ンク別にインクの吐出が可能なインク吐出口である。そ
の配列については後述する実施例のところで述べること
とする。本例の場合、ブラックインク(Bk)とシアン
インク(C),マゼンタインク(M)およびイエローイ
ンク(Y)の4種類の色別インクを吐出するインク吐出
口2が所定の間隔を保った状態で一例に配置されてい
る。3は記録ヘッド1と一体型のカートリッジ式インク
タンクであり、本例ではBk,C,M,Yの4種類のイ
ンクを個別に収容するタンク部が一体に設けられてい
て、個々のタンク部には多孔質体が圧縮装填されてい
る。4Bk,4C,4Mおよび4Yはインクタンク3か
らそれぞれのインクを記録ヘッド1に供給するインク供
給路、5はインクタンク3と共に記録ヘッド1が固定さ
れているベースプレートである。
【0012】なお、ベースプレート5はアルミニウム等
で形成されるものでベースプレート5上には記録ヘッド
1を駆動するために、これと電気的に接続されるパッド
を具えた回路基板(不図示)が設けられている。このよ
うな構成になる記録ヘッド1では記録装置側から送給さ
れてくる画像記録情報に従って不図示のエネルギ発生素
子が選択的に駆動され、各色別にインク吐出口2からイ
ンクが吐出されて記録が行われる。6は記録ヘッド1の
インク吐出面1Aに周囲部6Aが封着するキャップ部
材、7は吸引回復時にキャップ内腔部6Bを介してイン
クの吸引を行うインク吸引管である。8Aはインク内腔
部6Bを介して各インク吐出口2に発生する吸引圧力を
検出する圧力検知センサ、8Bは各インク供給路4B
k,4C,4Mおよび4Yごとにその内部圧力の検知が
可能な圧力検知センサである。なお、各インク供給路4
Bk〜4Yのインクタンク3側の供給口にはそれぞれ図
2に示すようにフィルタ9が設けられている。
【0013】図2は上述のような構成になる記録ヘッド
1およびそのインクタンク3とキャップ部材6との接続
状態を模式的に示す。このように記録ヘッド1のインク
吐出面1Aにキャップ部材6が封着され、キャップ部材
6を介して吸引回復動作が行われるものである。
【0014】そこでいま、インク吐出口2でのインク吸
引時のインク速度をV1、吐出にかかわる吐出口断面積
をS1、吸引圧力をP1とし、インク供給路4における
インク吸引速度、断面積および圧力をそれぞれV2,S
2およびP2とする。なお、1度の吸引時間をTとする
と、かかる吸引時間Tおよび吐出口断面積S1、インク
供給路断面積S2はそれぞれ設計的要素であるが、イン
クの吸引が定常流で行われると考えた場合、1度のイン
ク吸引量Cは次式で表される。
【0015】
【数1】 C=V1・S1・T=V2・S2・T …(1) すなわちインク吐出口2におけるインク吸引量Cはそこ
でのインク速度V1に比例する。
【0016】一方、流体の流れにかかわるベルヌーイの
定律式から
【0017】
【数2】
【0018】ここで、gcは重力加速度、ρは流体(イ
ンク)密度である。
【0019】よって、式(1)と(2)とから
【0020】
【数3】
【0021】式(3)から明らかなようにインク吐出口
2における速度V1は圧力差(P1−P2)によって左
右されることが分る。
【0022】そこで、吸引側の圧力(負圧)P1を十分
大きく保ち、圧力P2が圧力P1に比して無視できる程
度であれば、吸引速度V1はほぼ圧力P1の平方根に比
例すると考えてよく、吸引速度V1の変動が少ないこと
から安定した吸引量を得ることが可能となる。
【0023】また吸引圧力P1を高くしv1を速くする
ことによって、インク吐出口2での圧力損失を支配的要
因となす一方で、インク供給路4内の圧力P2を小さく
して吸引バランスが安定した状態に保たれるようにする
ことも可能である。すなわち、圧力損失はv1の2乗に
比例して増大するため、v1を速めることによってイン
ク吐出口2での圧力損失を高めると共にP2を小さくす
ることが可能である。そして、このようにすることによ
ってv1の変動を低くすることが可能となる。
【0024】なお、上記現象は、一般的にインク流れが
定常流になった場合に関してのものであり、非定常流に
関しては単純に適用できないが、インク吐出口2のよう
にその液体流路の断面積が非常に小さい場合は瞬時的に
は定常状態とみなすことができるため、上記概念の適用
が許されてよい。
【0025】そこで、このようにインク吸引量のバラン
スを実効的に均一に保つためには、インク吐出口2から
吸引される吸引圧力P1をできるだけ大きくし、圧力P
1を圧力P2に対してできるだけ大きくすることが有効
である。実際に吸引圧力をどのように設定するかは、イ
ンクジェット記録ヘッドの使用によって異なるが、特に
吐出口断面積S1と吐出口数によって決まる吐出部での
圧力損失とインクタンク3側におけるインク残量に基づ
く負圧特性との関係が重要である。また吸引圧力P1は
高い程好ましいが、高い吸引圧力を実現するためにイン
ク吸引量Cを必要以上に増大させることになってしまい
記録可能な被記録材の枚数を低下させることになり好ま
しくない。
【0026】本出願人らの検討結果によれば、キャップ
部材6内の負圧を0.3atmないしこれより大きく減
圧すれば、基本的にインク吸引量Cのバラツキを小さく
押さえることができ実効的に問題がなくなることを確認
した。勿論かかる負圧の減圧度は高ければ高い程インク
吸引量Cのバラツキが小さくなりより好ましい。またこ
のようなインク吸引圧力P1の立上がりの波形も重要で
ある。圧力P1の立上がりが鈍い場合には、吸引初期の
インク流速が低くなるためにインク吐出口2近傍での圧
力損失が小さくなり、インクの吸引量Cがインク吐出口
2の断面積S1に影響されず、インク液路やフィルタ9
での圧力損失およびタンク負圧によって左右されてしま
い安定した吸引バランスが保たれなくなる。
【0027】上述したように、本発明は吸引回復の圧力
および圧力の立上がりの波形を規制することによって複
数種類のインク吸引動作時に安定した回復を行うことを
特徴としているので、その規制数値に関しては記録ヘッ
ド1における各色のインク吐出口数や吐出口面積および
タンク特性によって異なるので、下記の実験によって求
めた。
【0028】本実験には図1に示す形態の記録ヘッド1
を用いたが、Bkの色調のインクを吐出させるインク吐
出口の断面積S1は800μm、その数は64、また、
カラーの色調のインクを吐出させるインク吐出口の断面
積は500μmでその数はそれぞれ24個(イエロ,シ
アン,マゼンタ)であり、インク供給は多孔質体にイン
クを吸収せしめて負圧を発生させるようにしたインクタ
ンクにより行った。
【0029】なお、各インク吐出口群の間には8吐出口
分の間隔が保たれている。
【0030】なお、この場合圧力P1およびP2はイン
ク吐出口面積に比して十分な断面積を有するインク供給
路4を利用して0.1mmの圧力測定用チューブをそれ
ぞれ検出位置にまで導いて測定した。また、インク残量
(%)およびインク吸引量Cは個々のインクタンク重量
の実測値を元にして求めた。さらにまた、吸引ポンプの
吸引負圧(P1に対応する)は0.5atmを目安に、
また、吸引負圧の立上がり時間は一定の0.6secを
目安として設定した。なお、測定対象とする以外のイン
クタンクにおけるインク残量はいずれの場合も90%以
上の状態に保たれているようにした。また、フィルタ9
にはボアサイズが8μmのものを使用すると共に、各タ
ンクには無圧縮多孔質体を4倍に圧縮して収容し、イン
ク量としてはBkインクタンクに12gのBkインク
を、カラーインクタンクにはそれぞれのカラーインクを
6gを注入して満タンクとした。
【0031】図3は本発明吸引回復動作が可能なカラー
インクジェット記録装置の構成例を示す。ここで、10
はヘッド1およびインクタンク3が一体型のカートリッ
ジ式インクジェットヘッド11を搭載するキャリッジ、
12A,12Bはキャリッジ10の移動を案内するガイ
ド軸、13はキャリッジ10を移動させるためのタイミ
ングベルト、14はその駆動モータである。また、15
は不図示の被記録材(記録シート)を記録ヘッド1のイ
ンク吐出面1A対向位置に保持するプラテンである。1
6は回復用の吸引ポンプであり、吸引ポンプ16は記録
領域外でインク吐出面1Aに密接して回復動作にかかわ
るキャップ部材6を介しインク吐出口からインクの吸引
を行う。17はインク吐出面1Aを掃拭するブレード、
18はブレード保持部材、19は一連の回復動作にかか
わるモータ、20はモータ19の駆動力を上述の回復手
段側に伝達可能な伝達ギアである。
【0032】図4はキャップ部材6を介してインク吐出
口からの吸引を行う吸引ポンプ16の構成を模式的に示
すもので、ここで、21はモータ12によってシリンダ
22内を往復動するピストンであり、ピストン21の矢
印で示す方向のストロークによりシリンダ22内に負圧
を発生させ、その負圧を負圧供給管23を介して図2に
示したキャップ部材6の内腔部6Bに供給する。
【0033】上述のような記録ヘッドおよびカラーイン
クジェット記録装置により実測した関係数値を表1〜表
3に示す。なお、表1はタンク別インク残量(%)とイ
ンク供給路内圧力P2(mmAq)および1回の吸引量
C(g)の測定値、表2は吸引圧力P1(負圧:at
m)を変化させた場合のタンク別インク残量(%)と圧
力P3(mmAq)および1回の吸引量C(g)の測定
値を、また、表3は圧力P1の異なる立上がり時間(m
sec)に対するインク残量(%)と圧力P2(mmA
q)および1回の吸引量C(g)の測定値をそれぞれ示
すものである。
【0034】なお、図5は吸引圧力P1の測定波形の一
例を示すもので、この場合、圧力センサ8A,8Bには
ダイヤフラム式のものを使用した。これらのセンサは1
atmの圧力変動を1Vの電圧変化として出力するもの
であり、該電圧変化をオシロスコープにて記録したもの
である。なお、負圧の極大値はポンプ16のピストン2
1ストローク量を変えることにより、また、圧力の立上
がりはピストンの移動速度を変えることによって変化す
ることができる。図5において、初期圧は大気圧の1a
tmであり、ポンプの吸引によって0.4atmまで、
すなわち−0.6atmの負圧を実現していることを示
している。またこのような圧力までの立上がり時間はこ
の図の場合0.6secである。
【0035】表1および表2に示すように、インク残量
が少なくなると、タンク3側の負圧が高くなるためにイ
ンク流速V2が小さくなってインク供給路4における圧
力P2の負圧値が高くなり、このために吸引量Cが小さ
くなる。なお、表1においては、吸引圧力を0.5at
mに設定しているため、インク残量が少なくなっても圧
力p2および吸引量Cの変動はほとんどない。しかし、
表2に示すように吸引圧力を大気圧に対して−0.1a
tm,−0.2atm,−0.3atmと変化させた場
合、吸引圧が低くなるにしたがって、インク残量Cが少
なくなると圧力P2値が高くなることにより吸引量Cが
減少することがわかる。すなわち、表1および表2から
吸引圧力P1を大気圧に対して−0.3atm以下の低
負圧とすることによってインク残量の変化にかかわらず
吸引量Cの変動をほとんど無視できる程度に保つことが
できる。すなわち、各色のインク残量がそれぞれ異なっ
ても、1回のポンプにて安定して各色のインクを吸引、
回復できることを示している。
【0036】また表3のように負圧の立上がり特性を変
えた場合のインク吸引量Cの変化を見ると、圧力P1の
−0.3atmまでの立上がり時間が長い程、インク残
量の変化に対して吸引量のバラツキが大きくなる。な
お、立上がり時間が500msec以下であれば、吸引
量Cのバラツキが小さくなり実効的には問題がない。
【0037】以上記載したように、ポンプ16の吸引負
圧を0.3atmないしこれより低負圧とすること、さ
らには該圧力(負圧)までの立上がり時間を0.5se
c以下にすることによってインク吸引量の変動を実効的
に問題ない程度に押えることができる。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、複数種類のインクをインク吐出口別に吐出するイン
クジェット記録ヘッドのインク吐出口面にキャップ部材
を封着し、該キャップ部材を介して前記インク吐出口か
ら前記複数種類のインクを同時に吸引可能な記録ヘッド
のインク吸引回復方法であって、前記吸引のための負圧
を0.3atmないし0.3atmより低負圧とするこ
とにより、インクタンク内のインク残量が変化しても安
定したインク吸引回復動作を複数のインクタンク間でバ
ランスよく実施することができる。そのために十分な回
復が得られず、あるいは特定色のみの吸引が行われるこ
とによって記録枚数が減少するという問題の解消を図る
ことができる。
【0042】また、負圧発生のための常圧からの立上が
り時間を0.5sec以下とすることで、より一層上述
の効果を確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用が可能なカートリッジ式のインク
ジェット記録ヘッドとそのキャップ部材とを模式的に示
す斜視図である。
【図2】本発明による吸引回復動作の原理的説明図であ
る。
【図3】本発明の適用が可能なインクジェット記録装置
の構成例を示す斜視図である。
【図4】本発明に使用される吸引ポンプの基本的構成を
示す断面図である。
【図5】本発明にかかる吸引時の吸引圧力の変化を示す
波形図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 1A インク吐出口面 2 インク吐出口 3 (カートリッジ式)インクタンク 4,4Bk,4C,4M,4Y インク供給路 6 キャップ部材 6B キャップ内腔部 7 インク吸引管 8A,8B 圧力検知センサ 9 フィルタ 10 キャリッジ 11 インクジェットヘッド 16 回復用吸引ポンプ 21 ピストン 22 シリンダ 23 負圧供給管 P1 吸引圧力 P2 インク供給路内圧力 V1,V2 インク吸引速度 S1,S2 断面積

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類のインクをインク吐出口別に吐
    出するインクジェット記録ヘッドのインク吐出口面にキ
    ャップ部材を封着し、該キャップ部材を介して前記イン
    ク吐出口から前記複数種類のインクを同時に吸引可能な
    記録ヘッドのインク吸引回復方法であって、前記吸引の
    ための負圧を0.3atmないし0.3atmより低負
    圧とすることを特徴とする記録ヘッドのインク吸引回復
    方法。
  2. 【請求項2】 常圧から前記0.3atmの負圧とする
    までの立上がり時間が0.5sec以下であることを特
    徴とする請求項1に記載の記録ヘッドのインク吸引回復
    方法。
JP16105794A 1994-07-13 1994-07-13 記録ヘッドのインク吸引回復方法 Pending JPH0825651A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009285869A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Seiko I Infotech Inc 圧力センサ、ヘッドメンテナンス装置、インクジェット記録装置及びメンテナンス方法
JP2010110913A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Seiko Epson Corp 液体供給装置、印刷装置及び液体供給装置の制御方法

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