JPH0825178A - 回転切削工具の切削方法 - Google Patents

回転切削工具の切削方法

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JPH0825178A
JPH0825178A JP13043094A JP13043094A JPH0825178A JP H0825178 A JPH0825178 A JP H0825178A JP 13043094 A JP13043094 A JP 13043094A JP 13043094 A JP13043094 A JP 13043094A JP H0825178 A JPH0825178 A JP H0825178A
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JP
Japan
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cutting
tool
cutting tool
rotary
rotary cutting
Prior art date
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Application number
JP13043094A
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English (en)
Inventor
Seiji Niwa
誠二 丹羽
Masanori Furuya
政典 古谷
Shigenari Ota
重成 太田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被加工部材の切削仕上げ面の精度が得られる
回転切削工具の切削方法を提供する。 【構成】 切削条件読込工程に対応するステップSA1
およびSA2において読み込まれた移動軌跡、加工形
状、回転切削工具12の径D、径方向切込量Ar、ワー
ク10の材質に基づいて、移動速度算出工程に対応する
ステップSA3において、数式1から、予め設定された
一定の切削抵抗Lo を得るための回転切削工具12の移
動速度Fが移動軌跡上の各点毎に算出され、切削工程に
対応するステップSA4において回転切削工具12がそ
の移動軌跡に沿って工具移動速度Fにて移動させられ
る。したがって、切削加工中においてワーク10から回
転切削工具12に加えられる切削抵抗Lの変化がないの
で、回転切削工具12やそれを保持する主軸66などの
保持機構の弾性変形量が変化せず、その弾性変形量の変
化に起因してワーク10の切削面に発生する段差が好適
に解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転切削工具の切削方
法に関するものである。
【0002】
【従来技術】被加工部材を所定の形状に切削加工するに
際しては、所定の回転速度で軸まわりに回転させられる
回転切削工具をその回転軸心に対して交叉する方向に移
動させることにより切削加工を施す回転切削工具が用い
られる。たとえば、エンドミルを始めとする各種のフラ
イスなどがそれである。このような回転切削工具は、通
常、NC制御工作機械やマシニングセンタなどの自動切
削加工装置に装着され、予め設定された軌跡に沿い且つ
予め設定された一定の速度で被加工部材に対して自動的
に送られるとき、その外周に設けられた切刃により被加
工部材を切削するようになっている。
【0003】ところで、切削加工において回転切削工具
の切刃の切削量は一定ではなく、加工形状に従って変化
することが避けられない。このため、切削抵抗の小さい
領域では予め設定された高い速度にて回転切削工具を移
動させて切削能率を高め、切削抵抗の大きい領域となる
とその直前に回転切削工具の移動速度を予め設定された
低い速度に低下させて、切削抵抗の急増に起因する破損
を防止する技術が提案されている。たとえば、特開平3
−208544号公報に記載されたものがそれである。
このような自動切削加工装置では、回転切削工具により
切削される面積の増大が予め記憶した被加工部材の初期
形状データおよび加工後の形状データから事前に読み取
られ、回転切削工具の切削域が増大する直前に移動速度
が予め設定された低い速度へ切り換えられるようになっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動切削加工装置における切削加工方法では、回転
切削工具の移動速度は、工具破損が発生しないように段
階的に設定された値であるとともに、回転切削工具のア
ップカットが発生するため、切削仕上げ面において局部
的に仕上げ面精度が得られないという欠点があった。す
なわち、上記従来の切削加工方法では、切削工程期間に
おける回転切削工具の切削抵抗が一定ではなく、回転切
削工具の移動速度の切り換え時や加工形状の変化により
切削抵抗が急激に変化したときには、回転切削工具やそ
れを保持する保持機構の弾性変形量が変化して回転切削
工具の逃げ量が変化するため、被加工部材の切削仕上げ
面に局部的に段差が発生するとともに、工具がビビリ振
動することにより工具寿命が低下するという問題があっ
た。また、それらの問題を避けるために切削速度のよう
な加工条件を局部的に抵抗が増加する部分に合わせる
と、加工時間が長くなって加工能率が低下するのであ
る。また、ダウンカットにより切削が行われるように移
動軌跡が決定されるが、加工形状のコーナ部の曲率半径
が回転切削工具の半径よりも充分に大きくない場合に
は、アップカットが同時に発生して回転切削工具の振動
すなわちビビリが発生して切削仕上げ面に局部的な凹凸
が発生するという問題があったのである。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、被加工部材の切
削仕上げ面の精度が得られる回転切削工具の切削方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための本発明の要旨とするところは、所定の回転速
度で軸まわりに回転させられる回転切削工具を予め設定
された移動軌跡に沿って移動させることにより所定の被
加工部材に対して切削加工を行う回転切削工具の切削方
法であって、(a) 前記被加工部材から前記回転切削工具
に加えられる切削抵抗を検出する切削抵抗検出工程と、
(b) その切削抵抗検出工程により検出された切削抵抗が
予め定められた一定の値となるようにその回転切削工具
の移動速度を調節する移動速度調節工程とを含むことに
ある。
【0007】
【作用および第1発明の効果】このようにすれば、被加
工部材から回転切削工具に加えられる切削抵抗が切削抵
抗検出工程により検出され、移動速度調節工程において
その切削抵抗が予め定められた一定値となるようにその
回転切削工具の移動速度が調節される。したがって、切
削加工中において被加工部材から回転切削工具に加えら
れる切削抵抗の変化がないので、回転切削工具やそれを
保持する保持機構の弾性変形量が変化せず、その弾性変
形量の変化に起因して被加工部材の切削面に発生する段
差が好適に解消されるとともに、工具のビビリ振動が解
消されて、仕上げ面精度が得られると同時に工具寿命が
延長される。また、1つの加工単位における切削工具移
動速度などの加工条件を、局部的に切削抵抗が増加する
部分の切削が良好となる条件に合わせる必要がないの
で、高い加工能率が得られる。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための本発明の要旨とするところは、所定の回
転速度で軸まわりに回転させられる回転切削工具を予め
設定された移動軌跡に沿って移動させることにより所定
の被加工部材に対して切削加工を行う回転切削工具の切
削方法であって、(a) 前記被加工部材の材質、回転切削
工具の径および刃数、径方向の切込角度を読み込む切削
条件読込工程と、(b) その切削条件読込工程により読み
込まれた被加工部材の材質、回転切削工具の径および刃
数、径方向の切込角度に基づいて、前記回転切削工具に
加えられる切削抵抗が予め定められた一定の値となるよ
うにその回転切削工具の移動速度を前記移動軌跡上の各
点において算出する移動速度算出工程と、(c) その移動
速度算出工程により算出された移動速度により前記回転
切削工具を移動させることにより、前記被加工部材の切
削を行う切削工程とを含むことにある。
【0009】
【作用および第2発明の効果】このようにすれば、切削
条件読込工程において前記被加工部材の材質、回転切削
工具の径および刃数、径方向の切込角度を読み込まれる
と、移動速度算出工程において、その切削条件読込工程
により読み込まれた被加工部材の材質、回転切削工具の
径および刃数、径方向の切込角度に基づいて、前記回転
切削工具に加えられる切削抵抗が予め定められた一定の
値となるようにその回転切削工具の移動速度が前記移動
軌跡上の各点において算出される。そして、移動速度算
出工程により算出された移動速度により前記回転切削工
具を移動させることにより被加工部材の切削が行われ
る。したがって、切削工程における回転切削工具の切削
抵抗が一定とされるので、切削工程における切削加工中
において回転切削工具やそれを保持する保持機構の弾性
変形量が変化せず、その弾性変形量の変化に起因して被
加工部材の切削面に発生する段差が好適に解消されて仕
上げ面精度が得られる。また、1つの加工単位における
切削工具移動速度などの加工条件を、局部的に切削抵抗
が増加する部分の切削が良好となる条件に合わせる必要
がないので、高い加工能率が得られる。
【0010】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記目的を
達成するための本発明の要旨とするところは、所定の回
転速度で軸まわりに回転させられる回転切削工具を予め
設定された移動軌跡に沿って移動させることにより所定
の被加工部材に対して切削加工を行う回転切削工具の切
削方法であって、(a) 前記回転切削工具を予め設定され
た移動軌跡に沿って予め設定された速度で移動させるこ
とにより切削を実行する切削工程と、(b) その切削工程
の移動軌跡に基づいてその切削工程における切削抵抗を
一定とする予備切削形状を得るための予備切削移動軌跡
を決定する予備切削移動軌跡決定工程と、(c) その予備
切削移動軌跡決定工程により決定された予備切削移動軌
跡に沿って前記回転切削工具を予め設定された速度で移
動させることにより、前記切削工程に先立って予備切削
を行う予備切削工程とを、含むことにある。
【0011】
【作用および第3発明の効果】このようにすれば、予備
切削移動軌跡決定工程において、切削工程における切削
抵抗を一定とする予備切削形状を得るための予備切削移
動軌跡が決定され、予備切削工程において、予備切削移
動軌跡に沿って回転切削工具を予め設定された速度で移
動させることにより、上記切削工程に先立って予備切削
が行われるので、切削工程における回転切削工具の切削
抵抗が一定とされる。したがって、切削工程における切
削加工中において回転切削工具やそれを保持する保持機
構の弾性変形量が変化せず、その弾性変形量の変化に起
因して被加工部材の切削面に発生する段差が好適に解消
されて仕上げ面精度が得られる。また、1つの加工単位
における切削工具移動速度などの加工条件を、局部的に
切削抵抗が増加する部分の切削が良好となる条件に合わ
せる必要がないので、高い加工能率が得られる。
【0012】
【課題を解決するための第4の手段】また、前記目的を
達成するための他の発明の要旨とするところは、所定の
回転速度で軸まわりに回転させられる回転切削工具を予
め設定された移動軌跡に沿って移動させることにより所
定の被加工部材に対して切削加工を行う回転切削工具の
切削方法であって、(a) 前記回転切削工具を予め設定さ
れた移動軌跡に沿って移動させることにより切削を実行
する切削工程と、(b) 前記回転切削工具の移動軌跡に基
づいて、その回転切削工具が切削工程においてその移動
軌跡に沿って移動させられた場合に回転切削工具のアッ
プカットを発生させないための予備切削移動軌跡を算出
する予備切削移動軌跡算出工程と、(c) その予備切削移
動軌跡算出工程により算出された予備切削移動軌跡に沿
って前記回転切削工具を予め設定された速度で移動させ
ることにより、前記切削工程に先立って予備切削を行う
予備切削工程とを、含むことにある。
【0013】
【作用および第4発明の効果】このようにすれば、予備
切削移動軌跡算出工程において、前記回転切削工具の移
動軌跡に基づいて、その回転切削工具が切削工程におい
てその移動軌跡に沿って移動させられた場合に回転切削
工具のアップカットを発生させないための予備切削移動
軌跡が算出され、予備切削工程において、予備切削移動
軌跡に沿って回転切削工具を予め設定された速度で移動
させることにより、上記切削工程に先立って予備切削が
行われるので、切削工程における回転切削工具のアップ
カットの発生が防止される。したがって、切削工程にお
ける切削加工中において回転切削工具の振動の発生が防
止され、その回転切削工具の振動に起因して被加工部材
の切削面に発生する凹凸が好適に解消される。また、1
つの加工単位における切削工具移動速度などの加工条件
を、局部的にアップカットが生じる部分の切削が良好と
なる条件に合わせる必要がないので、高い加工能率が得
られる。
【0014】
【課題を解決するための第5の手段】また、前記目的を
達成するための他の発明の要旨とするところは、所定の
回転速度で軸まわりに回転させられる回転切削工具を予
め設定された移動軌跡に沿って移動させることにより所
定の被加工部材に対して切削加工を行う回転切削工具の
切削方法であって、(a) 前記回転切削工具がそれまでの
直線移動方向に対して交差する方向へ移動する移動軌跡
に沿って移動する場合におけるその回転切削工具の直線
切削時に対するコーナ部切削時の切削抵抗増加率と、そ
の回転切削工具の工具半径と、その移動軌跡の曲率半径
との関係を予め用意する工程と、(b) 前記切削加工に先
立って、切削加工に用いる切削工具の工具径と、その切
削加工中における前記切削抵抗増加率とをそれぞれ設定
する設定工程と、(c) 前記関係から、予め設定された回
転切削工具の工具径と前記切削抵抗増加率とに基づい
て、前記コーナ部切削時の切削抵抗増加率が前記設定工
程において設定された切削抵抗増加率以下で切削可能な
移動軌跡コーナ部の曲率半径を決定する曲率半径決定工
程と、(d) その曲率半径決定工程において決定された曲
率半径にてコーナ部切削が行われるように前記移動軌跡
のコーナ部の曲率半径を変更する移動軌跡変更工程と
を、含むことにある。
【0015】
【作用および第5発明の効果】このようにすれば、曲率
半径決定工程においては、予め用意された関係から、予
め設定された回転切削工具の工具径と前記切削抵抗増加
率とに基づいて、前記コーナ部切削時の切削抵抗増加率
が前記設定工程において設定された切削抵抗増加率以下
で切削可能な移動軌跡コーナ部の曲率半径が決定され、
移動軌跡変更工程では、その曲率半径決定工程において
決定された曲率半径にてコーナ部切削が行われるように
前記移動軌跡のコーナ部の曲率半径が変更される。した
がって、コーナ部切削でも予め設定された切削抵抗増加
率以下で行われることから、切削加工中において回転切
削工具やそれを保持する保持機構の弾性変形量が抑制さ
れるので、仕上げ面精度が得られる。また、1つの加工
単位における切削工具移動速度などの加工条件を、局部
的に切削抵抗が増加する部分の切削が良好となる条件に
合わせる必要がないので、高い加工能率が得られる。
【0016】
【課題を解決するための第6の手段】また、前記目的を
達成するための他の発明の要旨とするところは、所定の
回転速度で軸まわりに回転させられる回転切削工具を予
め設定された移動軌跡に沿って移動させることにより所
定の被加工部材に対して切削加工を行う回転切削工具の
切削方法であって、(a) 前記回転切削工具がそれまでの
直線移動方向に対して交差する方向へ移動する移動軌跡
に沿って移動する場合におけるその回転切削工具の直線
切削時に対するコーナ部切削時の切削抵抗増加率と、そ
の回転切削工具の工具半径と、その移動軌跡の曲率半径
との関係を予め用意する工程と、(b) 前記切削加工に先
立って、切削加工における移動軌跡コーナ部の曲率半径
と、その切削加工中における前記切削抵抗増加率とをそ
れぞれ設定する設定工程と、(c)前記関係から、予め設
定された移動軌跡コーナ部の曲率半径と前記切削抵抗増
加率とに基づいて、前記コーナ部切削時の切削抵抗増加
率が前記設定工程において設定された切削抵抗増加率以
下で切削可能な回転切削工具の工具径を決定する工具径
決定工程と、(d) その工具径決定工程において決定され
た工具径にて切削が行われるようにその工具径を出力す
る工具径出力工程とを、含むことにある。
【0017】
【作用および第6発明の効果】このようにすれば、工具
径決定工程においては、予め用意された関係から、予め
設定された移動軌跡コーナ部の曲率半径と前記切削抵抗
増加率とに基づいて、前記コーナ部切削時の切削抵抗増
加率が前記設定工程において設定された切削抵抗増加率
以下で切削可能な回転切削工具の工具径が決定され、工
具径出力工程においては、工具径決定工程において決定
された工具径にて切削が行われるようにその工具径が出
力される。たとえば、その工具径を備えた切削工具を用
いるように表示器によって光学的に表示されることによ
り作業者への指示が行われる。或いは、工具切換装置へ
出力されることにより切削に用いられる工具が自動的に
切り換えられる。したがって、コーナ部切削でも予め設
定された切削抵抗増加率以下で行われることから、切削
加工中において回転切削工具やそれを保持する保持機構
の弾性変形量が抑制されるので、仕上げ面精度が得られ
る。また、1つの加工単位における切削工具移動速度な
どの加工条件を、局部的に切削抵抗が増加する部分の切
削が良好となる条件に合わせる必要がないので、高い加
工能率が得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一適用例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0019】図1および図2は、自動切削加工装置の概
略的な構成を示している。図において、CADデータな
どのワーク10の加工形状に関する形状データと、回転
切削工具12の種類、回転切削工具12の形状、ワーク
10の初期形状、仕上げ表面粗さ、回転切削工具12の
径方向の切込量Ar、回転切削工具12の目標切削抵抗
O などの加工データとが、入力装置14に入力され
る。それら形状データや加工データは、磁気ディスク、
磁気テープの内容が読み取られることにより入力される
か、或いはキーボードの操作により入力される。或い
は、回転切削工具12の移動軌跡が入力装置14に直接
入力される場合もある。
【0020】上記入力装置14に入力された情報は、演
算制御装置16へ供給される。この演算制御装置16は
入力インタフェース18、出力インタフェース20、C
PU22、ROM24、RAM26を備えており、CP
U22はRAM26の一次記憶機能を利用しつつ、予め
ROM24に記憶されたプログラムに従って入力信号を
処理し、出力インタフェース20を介して、回転切削工
具12の位置情報すなわちX軸位置信号PXO、Y軸位置
信号PYO、Z軸位置信号PZOを逐次出力するとともに、
表示用インタフェース27を介して表示器28を駆動す
ることにより演算内容を逐次表示させる。
【0021】上記X軸位置信号PXO、Y軸位置信号
YO、およびZ軸位置信号PZOは、回転切削工具12を
その移動軌跡に沿って移動させるために逐次出力される
ものであり、X軸位置制御回路30、Y軸位置制御回路
32、およびZ軸位置制御回路34にそれぞれ供給され
る。X軸位置制御回路30は、X軸位置検出器36によ
り検出された回転切削工具12の実際のX軸位置PX
上記X軸位置信号PXOとの位置偏差に対応した大きさの
X軸速度信号VXOをX軸速度制御回路38に供給する。
X軸速度制御回路38は、上記位置偏差を解消するため
に、X軸速度検出器40により検出された回転切削工具
12の実際のX軸移動速度VX と上記X軸速度信号VXO
との偏差に対応した大きさのX軸駆動信号DX をX軸サ
ーボモータ42に供給する。
【0022】Y軸位置制御回路32およびZ軸位置制御
回路34も、上記X軸位置制御回路30と同様に、Y軸
位置検出器44およびZ軸位置検出器46により検出さ
れた回転切削工具12の実際のY軸位置PY およびZ軸
位置PZ と上記Y軸位置信号 YOおよびZ軸位置信号PZO
との位置偏差に対応した大きさのY軸速度信号VYOおよ
びZ軸速度信号VZOをY軸速度制御回路48およびZ軸
速度制御回路50にそれぞれ供給する。Y軸速度制御回
路48およびZ軸速度制御回路50は、上記位置偏差を
解消するために、Y軸速度検出器52およびZ軸速度検
出器54により検出された回転切削工具12の実際のY
軸移動速度VY およびZ軸移動速度VZと上記Y軸速度
信号VYOおよびZ軸速度信号VZOとの偏差に対応した大
きさのY軸駆動信号DY およびZ軸駆動信号DZ をY軸
サーボモータ56およびZ軸サーボモータ58に供給す
る。
【0023】上記X軸サーボモータ42、Y軸サーボモ
ータ56、およびZ軸サーボモータ58は、ワーク10
が固定されたテーブル60をX軸方向、Y軸方向、Z軸
方向にそれぞれ駆動し且つ位置決めすることによりワー
ク10に対して回転切削工具12を相対移動させるもの
であるので、回転切削工具12は、X軸位置信号PXO
Y軸位置信号PYO、およびZ軸位置信号PZOが示す位置
に速やかに追従して、ワーク10に対して位置決めされ
る。それらX軸位置信号PXO、Y軸位置信号P YO、およ
びZ軸位置信号PZOは、ワーク10を加工するために決
定された回転切削工具12の加工点の移動軌跡を逐次示
すものであるから、結局、回転切削工具12は、その移
動軌跡に追従するように演算制御装置16によってワー
ク10に対して相対移動させられるのである。
【0024】上記回転切削工具12は、回転可能に固定
フレーム62に設けられ且つ駆動モータ64によって回
転駆動される主軸66に固定されることにより、たとえ
ば位置固定の垂直な軸心まわりに所定速度で回転させら
れるようになっている。切削抵抗検出器68は、固定フ
レーム62に固定されて主軸66の撓みを検知し、その
主軸66の撓みに基づいて、ワーク10から回転切削工
具12に加えられる実際の切削抵抗Lを検出する。演算
器70は、ワーク10から回転切削工具12に加えられ
る切削抵抗を一定とするために、予め設定された一定の
目標切削抵抗L O と実際の切削抵抗Lとの偏差を解消す
るための補正値KX 、KY 、およびKZを、回転切削工
具12の送り方向成分の大きさに比例した大きさの値に
決定するとともに、X軸速度制御回路38、Y軸速度制
御回路48、Z軸速度制御回路50にそれぞれ供給し
て、それらから出力されるX軸駆動信号DX 、Y軸駆動
信号DY およびZ軸駆動信号DZ を補正することによ
り、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の駆動力を補正す
る。
【0025】なお、上記図2の回路構成は、アナログ信
号を処理するアナログ回路により構成されていたがデジ
タル回路により構成されてもよいし、演算制御回路16
のコンピュータプログラムによっても構成され得る。こ
の後者の場合には、図2のX軸位置制御回路30、Y軸
位置制御回路32、およびZ軸位置制御回路34は、X
軸位置制御手段、Y軸位置制御手段、Z軸位置制御手段
に対応するステップが用意され、図2のX軸速度制御回
路38、Y軸速度制御回路48、およびZ軸速度制御回
路50は、X軸速度制御手段、Y軸速度制御手段、およ
びZ軸速度制御手段に対応するステップが用意され、演
算器70は演算手段に対応するステップが用意され、図
2は演算制御回路16の制御機能の要部を説明する機能
ブロック線図に対応する。
【0026】上述のように、本実施例によれば、切削抵
抗検出手段に対応する切削抵抗検出器68により、ワー
ク10から回転切削工具12に加えられる実際の切削抵
抗Lが検出され(切削抵抗検出工程)、予め設定された
一定の目標切削抵抗LO と実際の切削抵抗Lとの偏差を
解消するための補正値KX 、KY 、およびKZ が移動速
度調節手段を構成する演算器70からX軸速度制御回路
38、Y軸速度制御回路48、Z軸速度制御回路50に
それぞれ供給されることにより、ワーク10から回転切
削工具12に加えられる切削抵抗Lが予め定められた一
定の目標切削抵抗LO となるようにその回転切削工具1
2の相対移動速度が調節される(移動速度調節工程)。
したがって、切削加工中においてワーク10から回転切
削工具12に加えられる切削抵抗Lの変化がないので、
回転切削工具12やそれを保持する主軸66などの保持
機構の弾性変形量が変化せず、その弾性変形量の変化に
起因してワーク10の切削面に発生する段差が好適に解
消される。また、工具のビビリ振動が解消されて工具寿
命が長くされるとともに、工具の送り速度のような加工
条件を局部的に切削抵抗が高い部分に合わせる必要がな
いので、高い加工能率が得られる。
【0027】因に、図3は、回転切削工具12の状態を
維持しつつ図4に示す矢印に沿ってその回転切削工具1
2がワーク10に対して相対移動させられることによ
り、前加工面72から仕上面74を形成する切削加工が
行われる場合を示している。この場合において、図5に
示すように、切削工具12の径をD、径方向の切込量を
Ar、切削工具12の移動速度をF、切削工具12の切
刃の切削角度範囲をφ、切削工具12の回転方向をSと
すると、ねじれのない1切刃当たりの最大切削抵抗L
max は、数式1に示すように、上記切削工具12の移動
速度Fと共に増大し、また、径方向の切込量Arまたは
切刃の切削角度範囲φと共に増大する。このため、上記
切削抵抗Lはワーク10の加工形状のうちの直線部では
一定であるが、切削工具12の回転中心がコーナ部に接
近すると、上記径方向の切込量Arまたは切刃の切削角
度範囲φが大きくなって1切刃当たりの切削量が増大す
るので、切削抵抗Lが急激に大きく変化する。但し、数
式1において、Pt はワーク10の材質、1刃当たりの
送り速度、工具形状により定まる比切削抵抗であり、S
zは1刃当たりの送り(=工具移動速度F/回転数×刃
数)であって工具移動速度Fの関数であり、Aaは工具
軸方向切込量であり、φは切込角度である。
【0028】
【数1】
【0029】これに対し、本実施例では、切削抵抗Lが
一定の設定値LO となるように回転切削工具12の移動
速度Fが調節されることから、図6のFに示す矢印の長
さに示すようにコーナ部の移動速度Fが変化させられる
ので、回転切削工具12やそれを保持する主軸66など
の弾性変形量が直線部やコーナ部に拘わらず一定の状態
で切削加工が行われ、その弾性変形量の変化に起因して
ワーク10の切削面に発生する段差が好適に解消される
のである。加工面のコーナ部内周面の曲率半径Kが回転
切削工具12の径Dの値に接近する程、切削抵抗Lが急
激に発生するので、上記の作用効果が顕著となる。
【0030】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0031】図7は、前記演算制御装置16の制御作動
を説明するフローチャートであるが、前述の実施例の切
削抵抗検出器68および演算器70は使用されない。図
において、ステップSA1では回転切削工具12の移動
軌跡および切削加工後の加工面データが予めRAM26
に記憶されたNCデータおよびCADデータなどから読
み込まれる。続くステップSA2では、回転切削工具1
2の径D、回転切削工具12の径方向の切込量Ar、ワ
ーク10の材質などの加工条件が読み込まれる。本実施
例では、上記ステップSA1およびSA2が切削条件読
込手段或いは切削条件読込工程に対応している。
【0032】次いで、工具の移動速度算出手段或いは工
具の移動速度算出工程に対応するステップSA3では、
回転切削工具12の移動軌跡上の各点において切削抵抗
Lを予め定められた一定の設定値Lo とするための工具
移動速度Fが数式1から算出される。すなわち、数式1
において、比切削抵抗Pt 、1刃当たりの送りSz、工
具軸方向切込量Aaは、既知のワーク10の材質、工具
回転数および刃数から算出されたり、或いは既知の設定
値であるから、切込角φを算出することにより、工具移
動速度Fが算出されるのである。
【0033】但し、数式1は1刃当たりの値を示すもの
であるから、数式2に示す値が数式1の sinφに代えて
用いられる。すなわち、数式2は切削に関与する切刃の
刃数をnとしたときの切込角の正弦値の積和を示してい
る。たとえば、回転切削工具12はねじれ角が45°の
螺旋状の切刃を6枚備えたものであるとすると、図8の
P1点においては、切削に関与する円弧長は切込角φ1
に対応するL1であることから、図9に示すように0か
らφ1 までの切込角の3本の切刃が切削に関与するの
で、数式2の値は sinφに関する0からφ1 までの積分
値の3倍となる。また、図8のP2点においては、切削
に関与する円弧長は切込角φ2に対応するL2であるこ
とから、図9に示すように0からφ2 1 までの切込角の
切刃と、0からφ2 2までの切込角の切刃と、0からφ2
までの切込角の切刃と、φ2 3からφ 2 までの切込角の切
刃と、φ2 4からφ2 までの切込角の切刃との5本の切刃
が切削に関与するので、数式2の値は sinφに関する0
からφ2 1 までの積分値と、0からφ2 2までの積分値
と、0からφ2 までの積分値と、φ2 3からφ2 までの積
分値との和となる。
【0034】
【数2】
【0035】続くステップSA4では、回転切削工具1
2がその移動軌跡に沿って、上記ステップSA3におい
て求められた工具移動速度Fにて移動させられることに
より、切削加工が行われる。
【0036】上述のように、本実施例によれば、切削条
件読込手段或いは切削条件読込工程に対応するステップ
SA1およびSA2において読み込まれた移動軌跡、加
工形状、回転切削工具12の径D、径方向切込量Ar、
ワーク10の材質に基づいて、移動速度算出手段或いは
移動速度算出工程に対応するステップSA3において、
数式1から、予め設定された一定の切削抵抗Lo を得る
ための回転切削工具12の移動速度Fが移動軌跡上の各
点毎に算出され、切削手段或いは切削工程に対応するス
テップSA4において回転切削工具12がその移動軌跡
に沿って工具移動速度Fにて移動させられる。したがっ
て、本実施例においても、図6に示すように、切削加工
中においてワーク10から回転切削工具12に加えられ
る切削抵抗Lの変化がないので、回転切削工具12やそ
れを保持する主軸66などの保持機構の弾性変形量が変
化せず、その弾性変形量の変化に起因してワーク10の
切削面に発生する段差が好適に解消される。また、1つ
の加工単位における切削工具移動速度などの加工条件
を、局部的に切削抵抗Lが増加する部分の切削が良好と
なる条件に合わせる必要がないので、高い加工能率が得
られる。
【0037】因みに、図10は、図8に示すような仕上
面74の直角コーナ部の曲率半径R1と回転切削工具1
2の径Dとが接近している切削加工において、NC制御
により回転切削工具12の移動速度を直線的に低下させ
る例を示している。この場合には、P1点とP2点とで
は図8の斜線に示すように切削量が変化することから、
刃当たり送りSzは図11に示すようにコーナ部のP2
点に接近する程減少するが、Σ∫ sinφの値は階段状に
増加するので、切削抵抗が比例するSz sinφは直線部
に比較して3倍程度増加していたのである。
【0038】図12は、前記演算制御装置16の制御作
動を説明するフローチャートである。図において、ステ
ップSB1では回転切削工具12が前加工面72を形成
する前加工であるか否かが判断される。このステップS
B1の判断が否定された場合には本ルーチンが終了させ
られるが、肯定された場合には、ステップSB2におい
て前加工のための回転切削工具12の回転中心の移動位
置を示す移動軌跡T3が予めRAMに記憶されたNCデ
ータなどから読み込まれるとともに、ワーク10の最終
形状である仕上面74を表す加工データが予めRAMに
記憶されたCADデータなどから読み込まれる。また、
続くステップSB3では、回転切削工具12の径D、回
転切削工具12の径方向の切込量Arなどの加工条件が
読み込まれる。
【0039】次いで、予備切削移動軌跡決定手段或いは
予備切削移動軌跡決定工程に対応するステップSB4で
は、上記仕上面74のコーナ部において、数式3に示す
予め記憶された関係から、仕上加工における切削抵抗L
を一定とするための、換言すれば仕上加工における切込
量Arを一定とするための前加工形状を求めるために、
上記仕上面74のコーナ部に対応する前加工面72Cの
曲率半径R2が算出される。なお、数式3において、R
3は前加工面72の当初の曲率半径であり、仕上面74
のコーナ部における曲率半径R1から、予め設定された
回転切削工具12の径方向の切込量Arが差し引かれる
ことにより算出される。また、φは数式4に示す関係か
ら算出される。また、図13は、数式1および数式2に
示す関係を説明する図である。
【0040】
【数3】
【0041】
【数4】
【0042】上記のようにして求められた曲率半径R2
を有する前加工面72Cが形成されれば、図14に示す
斜線部分も予備加工において切削されるので、仕上加工
時における移動軌跡T3に沿って回転切削工具12が移
動させられたときのその回転切削工具12の切削抵抗L
が一定となる。このため、続くステップSB5では、上
記仕上面74のコーナ部において前加工面72Cを形成
するための移動軌跡T2が求められ、前加工のための移
動軌跡T3の一部が修正される。すなわち、上記前加工
面72Cの上の各点と曲率中心点PC とを結ぶ線上にお
いて、その前加工面72CからD/2の距離を隔てた点
を通る点を結ぶ軌跡T2を算出し、図15に示すよう
に、前加工のための回転切削工具12の回転中心の移動
位置を示す移動軌跡T3のうちのコーナ部に対応する部
分がその軌跡T2に置換されるのである。
【0043】次いで、予備切削手段或いは予備切削工程
に対応するステップSB6では、コーナ部に対応する部
分がその軌跡T2に置換された移動軌跡T3に沿って回
転切削工具12が予め設定された一定の速度、或いは切
削抵抗Lを一定とする速度で移動させられることによ
り、前加工面72および72Cが形成される。そして、
切削手段或いは切削工程に対応するステップSB7で
は、予め設定された移動軌跡T1に沿って回転切削工具
12が予め設定された一定の速度、或いは切削抵抗Lを
一定とする速度で移動させられることにより、仕上面7
4が形成される。
【0044】本実施例では、予備切削移動軌跡決定手段
或いは予備切削移動軌跡決定工程に対応するステップS
B4において、ステップSB7の切削工程における切削
抵抗Lを一定とする前加工面72Cを得るための予備切
削用移動軌跡T2が決定され、ステップSB6の前切削
工程において、その予備切削用移動軌跡T2に沿って回
転切削工具12を予め設定された速度で移動させること
により、上記仕上加工に先立つ予備切削が行われるの
で、切削工程における回転切削工具12の切削抵抗Lが
一定とされる。したがって、切削工程における切削加工
中において回転切削工具12やそれを保持する保持機構
の弾性変形量が変化せず、その弾性変形量の変化に起因
して被加工部材の切削面に発生する段差が好適に解消さ
れる。また、1つの加工単位における切削工具移動速度
などの加工条件を、局部的に切削抵抗Lが増加する部分
の切削が良好となる条件に合わせる必要がないので、高
い加工能率が得られる。
【0045】また、本実施例によれば、ステップSB6
の前切削工程において、予備切削用移動軌跡T2に沿っ
て回転切削工具12が移動させられるとき、切削抵抗L
を一定とする速度で移動させられるので、仕上げ面の加
工精度が一層高められる。
【0046】図16は、本発明の他の実施例における演
算制御装置16の制御作動を説明するフローチャートで
ある。図において、ステップSC1では回転切削工具1
2が仕上面74を形成する仕上加工であるか否かが判断
される。このステップSC1の判断が否定された場合に
は本ルーチンが終了させられるが、肯定された場合に
は、ステップSC2において仕上加工のための回転切削
工具12の回転中心の移動位置を示す移動軌跡T1が予
めRAMに記憶されたNCデータなどから読み込まれる
とともに、ワーク10の最終形状である仕上面74を表
す加工データが予めRAMに記憶されたCADデータな
どから読み込まれる。また、続くステップSC3では、
回転切削工具12の径D、回転切削工具12の径方向の
切込量Arなどの加工条件が読み込まれる。
【0047】次いで、予備切削移動軌跡算出手段或いは
予備切削移動軌跡算出工程に対応するステップSC4で
は、上記仕上面74のコーナ部において、回転切削工具
12のアップカットを発生させない移動軌跡T0が算出
され、図17に示す仕上加工のための移動軌跡T1の一
部すなわちコーナ部が上記移動軌跡T0に置換されるこ
とにより修正が行われる。上記アップカットとは、回転
切削工具12の切刃の軌跡のうち回転切削工具12の回
転中心を通る速度ベクトルの方向と交差する点よりも回
転方向上流側で切削する状態を言い、ダウンカットと
は、回転切削工具12の切刃の軌跡のうち回転切削工具
12の回転中心を通る速度ベクトルの方向と交差する点
よりも回転方向下流側で切削する状態を言う。
【0048】次いで、予備切削手段或いは予備切削工程
に対応するステップSC5では、コーナ部に対応する部
分がその軌跡T0に置換された移動軌跡T1に沿って回
転切削工具12が予め設定された一定の速度、或いは切
削抵抗Lを一定とする速度で移動させられることによ
り、仕上面74および予備仕上面74C1が形成され
る。そして、切削手段或いは切削工程に対応するステッ
プSC6では仕上形状の加工が完了したか否かが判断さ
れる。当初はこのステップSC6の判断が否定されるの
で、前記ステップSC2以下が再び実行される。
【0049】本ルーチンにおけるステップSC4では、
当初の移動軌跡T1に沿って回転切削工具12が移動さ
せられてもコーナ部のアップカットが発生しないので、
コーナ部の移動軌跡は移動軌跡T1と同様に決定され
る。このため、ステップSC5において図17に示す移
動軌跡T1に沿って回転切削工具12が予め設定された
一定の速度、或いは切削抵抗Lを一定とする速度で移動
させられることにより、図18の斜線に示す部分が削除
されてコーナ部の仕上面74C2が形成される。続くス
テップSC6の判断が肯定されるので、本ルーチンが終
了させられる。
【0050】本実施例では、予備切削移動軌跡算出手段
或いは予備切削移動軌跡算出工程に対応するステップS
C4において、ステップSC5の切削工程におけるアッ
プカットが発生しないようにするための予備切削用移動
軌跡T0が算出され、ステップSC5の仕上切削工程に
おいて、その予備切削用移動軌跡T0に沿って回転切削
工具12を予め設定された速度で移動させることによ
り、専らダウンカットにより仕上切削が行われる。した
がって、切削工程における切削加工中においてアップカ
ットが発生せず、回転切削工具12やそれを保持する保
持機構の振動或いはびびりが防止され、その振動に起因
して被加工部材の切削面に凹凸が発生することが好適に
解消される。また、1つの加工単位における切削工具移
動速度などの加工条件を、局部的にアップカットが生じ
る部分の切削が良好となる条件に合わせる必要がないの
で、高い加工能率が得られる。
【0051】また、本実施例によれば、ステップSC5
の仕上切削工程において、予備切削用移動軌跡T0に沿
って回転切削工具12が移動させられるとき、切削抵抗
Lを一定とする速度で移動させられるので、仕上げ面の
加工精度が一層高められる。
【0052】図19は、本発明の他の実施例における演
算制御装置16の制御作動を説明するフローチャートで
ある。本実施例では、図20および図21に示す関係が
事前の工程においてROM24或いはRAM26に予め
記憶される。図20および図21は、回転切削工具12
がそれまでの直線移動方向に対して直交する方向へ移動
する移動軌跡に沿って移動する場合における回転切削工
具12のコーナ部切削時の切削抵抗増加率LAと、その
回転切削工具12の工具半径Dと、その移動軌跡のコー
ナ部の曲率半径Rとの関係を示している。図20はコー
ナ部において回転切削工具12の移動速度を変化させた
場合、図21は変化させない場合をそれぞれ示してい
る。上記切削抵抗増加率LAは、回転切削工具12がそ
れまでの直線移動方向に対して直交する方向へ移動する
移動軌跡に沿って移動する場合における回転切削工具1
2の直線切削時の切削抵抗Lに対するコーナ部切削時の
切削抵抗LR の増加率LA(=LR /L)である。
【0053】図19において、ステップSD1ではワー
ク10の加工形状である仕上面74や工具移動軌跡が予
めRAMに記憶された加工データなどから読み込まれ
る。次いで、ステップSD2において入力装置14によ
り予め設定された切削抵抗増加率LAS が読込まれる。
また、ステップSD3において入力装置14により予め
設定された加工条件、たとえば回転切削工具12の径
D、回転切削工具12の径方向の切込量Ar、回転切削
工具12の移動速度Fなどが読み込まれる。このステッ
プSD2およびSD3は、切削加工に先立って、切削加
工中における切削抵抗増加率LAとその切削加工に用い
る切削工具12の工具径Dとをそれぞれ設定する設定工
程或いは設定手段に対応している。
【0054】ついで、曲率半径決定工程或いは曲率半径
決定手段に対応するステップSD4では、予め記憶され
た図20または図21に示す関係から、上記設定された
回転切削工具12の工具径Dと切削抵抗増加率LAS
に基づいて、コーナ部切削時の切削抵抗増加率LAがそ
の設定された切削抵抗増加率LAS 以下で切削可能な移
動軌跡コーナ部の曲率半径Rが決定される。たとえば、
コーナ部において工具送り速度Fが予め定められた一定
の割合で低下させられる形式の切削装置においては、切
削抵抗増加率LAS が1.5に設定された場合には、図
20に示す関係から明らかなように、移動軌跡のコーナ
R比(=R/D×100)が20%以上となる領域が選
択され、工具径Dが20mmであるとすると、曲率半径
Rは4mm以上の範囲で決定されるのである。また、コ
ーナ部において工具送り速度Fが予め定められた一定の
値とされる形式の切削装置においては、図21の関係が
用いられる。この場合に切削抵抗増加率LAS が2.0
に設定された場合には、図21に示す関係から明らかな
ように、移動軌跡のコーナR比(=R/D×100)が
50%以上となる領域が選択され、工具径Dが20mm
であるとすると、曲率半径Rは10mm以上の範囲で決
定されるのである。
【0055】次いで、移動軌跡変更工程或いは移動軌跡
変更手段に対応するステップSD5では、上記のように
決定された曲率半径Rにてコーナ部切削が行われるよう
に、ステップSD1において読込まれたたとえば図22
の1点鎖線に示す移動軌跡のコーナ部の曲率半径がたと
えば図23の1点鎖線に示すように変更される。そし
て、ステップSD6では、その変更後の移動軌跡に従っ
て切削加工が実行される。なお、図22および図23に
おいてPS は移動軌跡の始点であり、PE は移動軌跡の
終点である。
【0056】上述のように、本実施例によれば、曲率半
径決定工程に対応するステップSD4においては、予め
用意された関係から、予め設定された回転切削工具12
の工具径Dと切削抵抗増加率LAS とに基づいて、コー
ナ部切削時の切削抵抗増加率LAがその切削抵抗増加率
LAS 以下で切削可能な移動軌跡コーナ部の曲率半径R
が決定され、移動軌跡変更工程に対応するステップSD
5では、ステップSD4において決定された曲率半径R
にてコーナ部切削が行われるように移動軌跡のコーナ部
の曲率半径が変更される。したがって、コーナ部切削で
も予め設定された切削抵抗増加率LAS 以下で行われる
ことから、切削加工中において回転切削工具12やそれ
を保持する保持機構の弾性変形量が抑制されるので、仕
上げ面精度が得られる。また、1つの加工単位における
切削工具移動速度などの加工条件を、局部的に切削抵抗
が増加する部分の切削が良好となる条件に合わせる必要
がないので、高い加工能率が得られる。
【0057】図24は、本発明の他の実施例における演
算制御装置16の制御作動を説明するフローチャートで
ある。本実施例でも、図20および図21に示す関係が
事前の工程においてROM24或いはRAM26に予め
記憶される。図24のステップSE1では、ワーク10
の加工形状である仕上面74や工具移動軌跡が予めRA
Mに記憶された加工データなどから読み込まれる。これ
により、移動軌跡のコーナ部の曲率半径Rが設定される
ことになる。次いで、ステップSE2において入力装置
14により予め設定された切削抵抗増加率LAS が読込
まれる。また、ステップSE3において入力装置14に
より予め設定された加工条件、たとえば回転切削工具1
2の径Dを除く、回転切削工具12の径方向の切込量A
r、回転切削工具12の移動速度Fなどが読み込まれ
る。このステップSE1およびSE2は、切削加工に先
立って、切削加工時の移動軌跡におけるコーナ部の曲率
半径Rと切削加工中における切削抵抗増加率LAとを設
定する設定工程或いは設定手段に対応している。
【0058】ついで、工具径決定工程或いは工具径決定
手段に対応するステップSE4では、予め記憶された図
20または図21に示す関係から、上記設定された移動
軌跡コーナ部の曲率半径Rと切削抵抗増加率LAS とに
基づいて、コーナ部切削時の切削抵抗増加率LAがその
設定された切削抵抗増加率LAS 以下で切削可能な回転
切削工具12の工具径Dが決定される。
【0059】そして、工具径出力工程或いは工具径出力
手段に対応するステップSE5では、上記ステップSE
4において決定された工具径Dにて切削が行われるよう
にその工具径Dが表示器28上に出力されることによ
り、作業者に対する指示が行われる。
【0060】本実施例によれば、工具径決定工程に対応
するステップSE4においては、予め用意された関係か
ら、予め設定された移動軌跡コーナ部の曲率半径Rと切
削抵抗増加率LAS とに基づいて、コーナ部切削時の切
削抵抗増加率LAが設定された切削抵抗増加率LAS
下で切削可能な回転切削工具12の工具径Dが決定さ
れ、工具径出力工程に対応するステップSE5において
は、ステップSE4において決定された工具径Dにて切
削が行われるようにその工具径Dが出力される。したが
って、コーナ部切削でも予め設定された切削抵抗増加率
LAS 以下で行われることから、切削加工中において回
転切削工具12やそれを保持する保持機構の弾性変形量
が抑制されるので、仕上げ面精度が得られる。また、1
つの加工単位における切削工具移動速度などの加工条件
を、局部的に切削抵抗が増加する部分の切削が良好とな
る条件に合わせる必要がないので、高い加工能率が得ら
れる。
【0061】以上、本発明の一適用例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0062】たとえば、前述の実施例では、テーブル6
0に固定されたワーク10が回転切削工具12に対して
X軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させられるように
構成されていたが、回転切削工具12がワーク10に対
してX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させられるよ
うに構成されていてもよい。要するに、ワーク10と回
転切削工具12とが切削加工のために相対的に移動或い
は位置決めされればよいのである。
【0063】また、前述の実施例の切削抵抗検出器68
では、主軸66の撓みに基づいてワーク10から回転切
削工具12に加えられる実際の切削抵抗Lを検出するよ
うに構成されていたが、電流検出器により検出される駆
動モータ64の駆動電流や、ロードセルにより検出され
る固定フレーム62の歪などに基づいて、ワーク10か
ら回転切削工具12に加えられる実際の切削抵抗Lを検
出するように構成されてもよい。また、テーブル10に
加えられるX軸方向やY軸方向の負荷をロードセルによ
り検出し、その負荷に基づいてワーク10から回転切削
工具12に加えられる実際の切削抵抗Lを検出するよう
に構成されてもよい。
【0064】また、前述の図2の実施例では、演算器7
0からZ軸速度制御回路50へ補正値KZ が供給される
ことによりZ軸方向における速度も制御されるように構
成されていたが、回転切削工具12の図2に示すように
Z軸方向と平行な軸心を有するエンドミルのような工具
である場合には、上記Z軸速度制御回路50への補正値
Z は不要である。しかし、X軸またはY軸に平行な回
転軸心を有するフライスが用いられる場合には、その回
転軸心に平行なX軸またはY軸に関する補正値が不要と
なる。
【0065】また、前述の図19および図24の実施例
に用いられている図20および図21に示す関係は移動
軌跡が直角に曲がる場合のものであったが、直角以外の
角度で曲がる場合の関係が用意され、移動軌跡のコーナ
部の曲がり角度に対応する関係が用いられるようにして
もよい。
【0066】また、図24の実施例のステップSE5で
は、決定された工具径Dが表示器28により表示されて
いたが、予め複数種類の工具が装着されたマシニングセ
ンタが用いられる場合には、上記ステップSE5におけ
る出力信号に基づいて、決定された工具径Dを備えた工
具が自動的に切換られるようにしてもよい。
【0067】また、前述の実施例では、自動切削加工装
置に備えられた演算制御装置16の作動として説明され
ていたが、たとえば、図7のステップSA1乃至SA
3、図12のステップSB1乃至SB5、図16のステ
ップSC1乃至SC4、図19のステップSD1乃至S
D5、図24のステップSE1乃至SE5は、他の演算
装置において実行され、処理結果である移動軌跡が上記
演算制御装置16に供給されるように構成されてもよ
い。
【0068】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
適用例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される自動切削加工装置の演算制
御装置の構成を説明する図である。
【図2】図1の自動切削加工装置のサーボモータ制御回
路の構成を説明する図である。
【図3】図1の自動切削加工装置の回転切削工具および
ワークを示す図である。
【図4】図1の回転切削工具により切削される加工形状
を説明する図である。
【図5】図3のV−V視要部断面図である。
【図6】図1の演算制御装置の制御作動に従う切削作用
を説明する図である。
【図7】本発明の他の実施例における演算制御装置の制
御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図8】切削加工における直線部とコーナ部とにおける
切削量を比較説明する図である。
【図9】図8の切削加工の直線部とコーナ部とにおい
て、切削に関与する切刃およびその長さすなわち切込角
を説明する図である。
【図10】従来のNC制御による自動切削加工装置の切
削時においてコーナ部の速度変化を示す図である。
【図11】図10の装置における切削抵抗値の変化を説
明する図である。
【図12】本発明の他の実施例における演算制御装置の
制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図13】図12の実施例における前加工面の算出式の
説明をする図である。
【図14】図12の実施例における前加工面の曲率半径
R2を予め設定された仕上面の曲率半径R1および前加
工面の曲率半径R2と対比して説明する図である。
【図15】図12の実施例の前加工面および仕上面を説
明する図である。
【図16】本発明の他の実施例における演算制御装置の
制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図17】図16の実施例の仕上加工用移動軌跡T1を
説明する図である。
【図18】図16の実施例の複数回の仕上加工を説明す
る図である。
【図19】本発明の他の実施例における演算制御装置の
制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図20】図19のステップSD4、図24のステップ
SE4においてそれぞれ用いられる関係の一例であっ
て、工具送り速度が変化させられる場合を示す図であ
る。
【図21】図19のステップSD4、図24のステップ
SE4においてそれぞれ用いられる関係の一例であっ
て、工具送り速度が一定である場合を示す図である。
【図22】回転切削工具の従来の移動軌跡の一例を示す
図である。
【図23】図19に示す作動によって図22の移動軌跡
が変更されたものを示す図である。
【図24】本発明の他の実施例における演算制御装置の
制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10:ワーク(被加工部材) 12:回転切削工具 ステップSA1、SA2:切削条件読込工程 ステップSA3:移動速度算出工程 ステップSA4:切削工程 ステップSB4:予備切削移動軌跡決定工程 ステップSB6:予備切削工程 ステップSB7:切削工程 ステップSC4:予備切削移動軌跡算出工程 ステップSC5:予備切削工程 ステップSC6:切削工程 ステップSD2、SD3:設定工程 ステップSD4:曲率半径決定工程 ステップSD5:移動軌跡変更工程 ステップSE1、SE2:設定工程 ステップSE4:工具径決定工程 ステップSE5:工具径出力工程

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回転速度で軸まわりに回転させら
    れる回転切削工具を予め設定された移動軌跡に沿って移
    動させることにより所定の被加工部材に対して切削加工
    を行う回転切削工具の切削方法であって、 前記被加工部材から前記回転切削工具に加えられる切削
    抵抗を検出する切削抵抗検出工程と、 該切削抵抗検出工程により検出された切削抵抗が予め定
    められた一定の値となるように該回転切削工具の移動速
    度を調節する移動速度調節工程とを含むことを特徴とす
    る回転切削工具の切削方法。
  2. 【請求項2】 所定の回転速度で軸まわりに回転させら
    れる回転切削工具を予め設定された移動軌跡に沿って移
    動させることにより所定の被加工部材に対して切削加工
    を行う回転切削工具の切削方法であって、 前記被加工部材の材質、回転切削工具の径および刃数、
    径方向の切込角度を読み込む切削条件読込工程と、 該切削条件読込工程により読み込まれた被加工部材の材
    質、回転切削工具の径および刃数、径方向の切込角度に
    基づいて、前記回転切削工具に加えられる切削抵抗が予
    め定められた一定の値となるように該回転切削工具の移
    動速度を前記移動軌跡上の各点において算出する移動速
    度算出工程と、 該移動速度算出工程により算出された移動速度により前
    記回転切削工具を移動させることにより、前記被加工部
    材の切削を行う切削工程とを含むことを特徴とする回転
    切削工具の切削方法。
  3. 【請求項3】 所定の回転速度で軸まわりに回転させら
    れる回転切削工具を予め設定された移動軌跡に沿って移
    動させることにより所定の被加工部材に対して切削加工
    を行う回転切削工具の切削方法であって、 前記回転切削工具を予め設定された移動軌跡に沿って予
    め設定された速度で移動させることにより切削を実行す
    る切削工程と、 該切削工程の移動軌跡に基づいて該切削工程における切
    削抵抗を一定とする予備切削形状を得るための予備切削
    移動軌跡を決定する予備切削移動軌跡決定工程と、 該予備切削移動軌跡決定工程により決定された予備切削
    移動軌跡に沿って前記回転切削工具を予め設定された速
    度で移動させることにより、前記切削工程に先立って予
    備切削を行う予備切削工程とを含むことを特徴とする回
    転切削工具の切削方法。
  4. 【請求項4】 所定の回転速度で軸まわりに回転させら
    れる回転切削工具を予め設定された移動軌跡に沿って移
    動させることにより所定の被加工部材に対して切削加工
    を行う回転切削工具の切削方法であって、 前記回転切削工具を予め設定された移動軌跡に沿って移
    動させることにより切削を実行する切削工程と、 前記回転切削工具の移動軌跡に基づいて、該回転切削工
    具が前記切削工程において該移動軌跡に沿って移動させ
    られた場合に該回転切削工具のアップカットを発生させ
    ないための予備切削移動軌跡を算出する予備切削移動軌
    跡算出工程と、 該予備切削移動軌跡算出工程により算出された予備切削
    移動軌跡に沿って前記回転切削工具を予め設定された速
    度で移動させることにより、前記切削工程に先立って予
    備切削を行う予備切削工程とを含むことを特徴とする回
    転切削工具の切削方法。
  5. 【請求項5】 所定の回転速度で軸まわりに回転させら
    れる回転切削工具を予め設定された移動軌跡に沿って移
    動させることにより所定の被加工部材に対して切削加工
    を行う回転切削工具の切削方法であって、 前記回転切削工具がそれまでの直線移動方向に対して交
    差する方向へ移動する移動軌跡に沿って移動する場合に
    おける該回転切削工具の直線切削時に対するコーナ部切
    削時の切削抵抗増加率と、該回転切削工具の工具半径
    と、該移動軌跡の曲率半径との関係を予め用意する工程
    と、 前記切削加工に先立って、該切削加工に用いる切削工具
    の工具径と、該切削加工中における前記切削抵抗増加率
    とをそれぞれ設定する設定工程と、 前記関係から、予め設定された回転切削工具の工具径と
    前記切削抵抗増加率とに基づいて、前記コーナ部切削時
    の切削抵抗増加率が前記設定工程において設定された切
    削抵抗増加率以下で切削可能な移動軌跡コーナ部の曲率
    半径を決定する曲率半径決定工程と、 該曲率半径決定工程において決定された曲率半径にてコ
    ーナ部切削が行われるように前記移動軌跡のコーナ部の
    曲率半径を変更する移動軌跡変更工程とを含むことを特
    徴とする回転切削工具の切削方法。
  6. 【請求項6】 所定の回転速度で軸まわりに回転させら
    れる回転切削工具を予め設定された移動軌跡に沿って移
    動させることにより所定の被加工部材に対して切削加工
    を行う回転切削工具の切削方法であって、 前記回転切削工具がそれまでの直線移動方向に対して交
    差する方向へ移動する移動軌跡に沿って移動する場合に
    おける該回転切削工具の直線切削時に対するコーナ部切
    削時の切削抵抗増加率と、該回転切削工具の工具半径
    と、該移動軌跡の曲率半径との関係を予め用意する工程
    と、 前記切削加工に先立って、該切削加工における移動軌跡
    コーナ部の曲率半径と、該切削加工中における前記切削
    抵抗増加率とをそれぞれ設定する設定工程と、 前記関係から、予め設定された移動軌跡コーナ部の曲率
    半径と前記切削抵抗増加率とに基づいて、前記コーナ部
    切削時の切削抵抗増加率が前記設定工程において設定さ
    れた切削抵抗増加率以下で切削可能な回転切削工具の工
    具径を決定する工具径決定工程と、 該工具径決定工程において決定された工具径にて切削が
    行われるように該工具径を出力する工具径出力工程とを
    含むことを特徴とする回転切削工具の切削方法。
JP13043094A 1994-05-09 1994-06-13 回転切削工具の切削方法 Pending JPH0825178A (ja)

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