JPH08249028A - 数値制御装置 - Google Patents

数値制御装置

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JPH08249028A
JPH08249028A JP4860895A JP4860895A JPH08249028A JP H08249028 A JPH08249028 A JP H08249028A JP 4860895 A JP4860895 A JP 4860895A JP 4860895 A JP4860895 A JP 4860895A JP H08249028 A JPH08249028 A JP H08249028A
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俊明 大槻
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雅文 佐野
Toshitomo Kuniki
稔智 國木
Toshiyuki Fusayasu
寿幸 房安
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 切削点一定制御を実行中に、一時的に、直交
座標系のみの移動制御による切削ができるようにする。 【構成】 加工プログラム41は、各種加工指令ととも
に、直交座標系指令41b等を含んでいる。加工プログ
ラム解読手段42は、加工プログラム41を解読し各種
指令を出力する。分配手段43は、加工プログラムから
の指令に応じて分配機能を切り換えることにより各移動
軸の移動量を計算し、各軸のサーボモータ44,45,
46に対して分配パルスを出力する。切削点一定制御モ
ード分配43bでは、切削点一定制御によるワーク形状
の切削を行うための、各軸の移動量を算出する。切削点
一定制御モード時に直交座標系指令41cが出力される
と、直交座標分配43cを行う。このとき指令された各
軸の値は指令座標系上の座標値(XF、YF)であると
認識される。そして、回転軸を停止し、その時の回転軸
の値から、指令座標系で指令されたワーク形状を切削す
るための分配座標系上での各直線軸の移動量(ΔX,Δ
Y)を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直交する2つの直線軸と
1つの回転軸とにより工具およびワークを移動制御する
数値制御装置に関し、特に分配座標系上での工具中心か
らみた切削点の位置を常に一定方向に保つための切削点
一定制御を行う数値制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】数値制御装置によって制御する工作機械
には、直交する2つの直線軸と1つの回転軸とを備えた
ものがある。このような工作機械で、インボリュート曲
線のような切削を行うと、工具中心からみた切削点の方
向が随時変化する。このことが、工具と加工物との間に
アライメントの狂いが生じた際の補正を困難にしてい
る。つまり、機械的あるいは熱的な要因により生じる工
具とワークとのアライメントの狂いに対する補正量は、
工具中心からみた切削点の方向により変化するため、全
ての方向に応じた補正量を求めなければならず、補正量
の計測が難しくなる。
【0003】これを是正するために、従来の数値制御装
置では、工具径補正モード中に切削点一定制御が行われ
ている。切削点一定制御は、直交する2つの直線軸上の
機械位置を示す座標系において工具中心からみた切削点
の方向を常に一定方向に保つようにする制御方式であ
る。
【0004】なお、以後の説明を分かりやすくするため
に、各種用語を次のように定義する。「切削点方向」と
は、切削工具の中心点から切削点(ワークと工具が接触
する点)への向きである。
【0005】「接する」とは、前ブロックの終点での接
線方向と現ブロックの始点での接線方向が一致している
ことである。「軸アドレス」とは、特に断りのないかぎ
り、選択された座標系の平面の第1軸をX軸、第2軸を
Y軸とする。また、切削点一定制御モード中の回転軸は
C軸である。
【0006】「指令座標系」とは、切削点一定制御モー
ド開始時(C軸の値は「0」にする)のワークの位置を
基準にX軸とY軸を定めた座標系である。この座標系
は、ワークが回転した場合に、ワークとともに回転する
座標系であり、切削点一定制御モード中での座標値は、
この指令座標系での値として指令される。従って、切削
点一定制御によりC軸が回転しても、指令された座標値
は指令座標系での位置指令として認識されるため、プロ
グラム作成時に目的の形状を指令することが容易であ
る。
【0007】「分配座標系」とは、指令座標系に対して
実際の各軸の機械位置を示す座標系である。切削点一定
制御モード以外の時の各軸の指令座標値は、この分配座
標系上での値として受け付けられる。
【0008】図7は切削点一定制御によるワークの切削
状況を示す図である。この図の座標軸は分配座標系であ
り、横軸はX軸、縦軸はY軸である。この分配座標系の
原点がC軸の回転中心である。切削は、第1の直線部、
第1の円弧部、第2の円弧部、最後に第2の直線部の順
で切削が行われる。なお、切削点方向は、工具3内に矢
印で示す。
【0009】(A)は切削開始位置を示す図である。工
具3は、切削面4の一端に接している。切削点方向はX
軸の正の方向である。この位置から、工具3がY軸の正
の方向に移動することにより、第1の直線部が切削され
る。(B)は第1の直線部切削後の位置を示す図であ
る。切削点方向はX軸の正の方向である。この位置から
工具3がX−Y平面上を移動するのと同時にワークが反
時計方向に回転することにより、第1の円弧部が切削さ
れる。(C)は第1の円弧部切削後の位置を示す図であ
る。切削点方向はX軸の正の方向である。この位置から
工具3がX−Y平面上を移動するのと同時にワークが反
時計方向に回転することにより、第2の円弧部が切削さ
れる。(D)は第2の円弧部切削後の位置を示す図であ
る。切削点方向はX軸の正の方向である。この位置か
ら、工具3がY軸の正の方向に移動することにより、第
2の直線部が切削される。(E)は第2の直線部切削後
の位置を示す図である。切削点方向はX軸の正の方向で
ある。
【0010】このように、工具がX−Y平面上を移動す
ると同時に、C軸の回転を同期させることにより、切削
点方向を常に一定方向に保つことができる。この結果、
アライメントのずれ等を簡単な計測で補正することがで
きる。上記の例では、X軸方向の補正量を計測するのみ
でよい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
切削点一定制御を実行中に、ワークの回転中心から比較
的遠い位置で半径の小さな円弧を描こうとすると、描こ
うとする円弧の中心角と同じだけワークが回転し、それ
に応じて工具も移動しなければならず、切削径路に比べ
工具の移動距離が非常に大きくなるという問題点があっ
た。
【0012】図8はワークの回転中心から遠い位置で半
径の小さな円弧を描く場合の切削点一定制御によるワー
クの切削状況の前半を示す図である。この図におけるX
軸とY軸は分配座標系の軸であり、xf軸とyf軸は指
令座標系の軸である。この例では、スクロール状壁の先
端部の円弧4aの切削を行う場合である。なお、切削点
方向は、工具3a内に矢印で示す。なお、この条件は図
9においても同じである。
【0013】(A)は切削開始位置を示す図である。工
具3aは、切削するべき円弧4aの一端に切削面の法線
方向に接している。このとき工具の座標値は(x1 ,y
1 )である。また、この時点では分配座標系と指令座標
系とは一致している。この位置から、ワークを回転させ
ながら、工具3aをX−Y平面上を移動させることによ
り、円弧4aの切削を開始する。(B)は切削中の第1
の位置を示す図である。この図は円弧を約4分の1切削
した状態である。このとき、指令座標系は、分配座標系
に対し反時計回りに約45°回転している。工具の分配
座標系上の位置は(x2 ,y2 )である。
【0014】図9はワークの回転中心から遠い位置で半
径の小さな円弧を描く場合の切削点一定制御によるワー
クの切削状況の後半を示す図である。(C)は切削中の
第2の位置を示す図である。この図は円弧を約4分の3
切削した状態である。このとき、指令座標系は、分配座
標系に対し反時計回りに約135°回転している。工具
の分配座標系上の位置は(x3 ,y3 )である。(D)
は切削終了時の位置を示す図である。このとき、指令座
標系は、分配座標系に対し反時計回りに180°回転し
ている。工具の分配座標系上の位置は(x4 ,y4 )で
ある。
【0015】図8、図9から分かるように、切削すべき
形状は極小さな円弧であるのに、C軸は180°回転
し、X軸とY軸は、C軸の回転中心からの距離に応じた
大きな移動を行わなければならない。この時の工具の分
配座標系での動きは、ワークの回転中心を中心点とする
円弧に近い動きになる。従って、ワークの回転中心から
の距離が離れているほど、工具のX軸とY軸の移動量も
大きくなる。従って。この切削を実行するための機械構
成は、X軸とY軸の双方に十分なストロークを確保しな
ければならない。また、工具の移動が大きくなると、切
削面の精度の低下を招くおそれもある。
【0016】なお、切削点一定制御中の指令は指令座標
系で与えられるため、切削点一定制御を途中で終了する
と、指令された座標値が分配座標系での値であると認識
されてしまい正しい切削を行うことができない。また、
加工プログラム作成時において、切削点一定制御中の分
配座標系上での座標値を知るには、複雑な計算をしなけ
ればならない。そのため、切削点一定制御を途中で終了
させて、目的の座標値を分配座標系で与えることは困難
である。
【0017】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、切削点一定制御を実行中に、一時的に、直交
座標系のみの移動制御による切削を行うことができる数
値制御装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、少なくとも直交する2つの直線軸と1つ
の回転軸とにより工具およびワークを移動制御し、分配
座標系上での工具の中心点から切削点への向きを常に一
定方向に保つための切削点一定制御を行う数値制御装置
において、切削点一定制御を一時的に解除するための直
交座標系指令を含んだ加工プログラムを解読し、解読し
た各種指令を出力する加工プログラム解読手段と、切削
点一定制御機能を実行中に前記直交座標系指令が出力さ
れると、前記回転軸の動作を停止し、前記直線軸の移動
のみにより目的のワーク形状を切削するように移動量を
分配する分配手段と、を有することを特徴とする数値制
御装置が提供される。
【0019】
【作用】加工プログラム解読手段は、切削点一定制御を
一時的に解除するための直交座標系指令を含んだ加工プ
ログラムを解読し、解読した各種指令を出力する。分配
手段は、切削点一定制御機能を実行中に直交座標系指令
が出力されると、回転軸の動作を停止し、直線軸の移動
のみにより目的のワーク形状を切削するように移動量を
分配する。
【0020】これにより、切削点一定制御を一時的に解
除し、直交座標系のみの移動制御による切削を行うこと
ができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の概略構成を示すブロック図であ
る。加工プログラム41は、各種加工指令とともに、切
削点一定制御開始指令41a、直交座標系指令41b、
および切削点一定制御終了指令41cを含んでいる。加
工プログラム解読手段42は、加工プログラム41を解
読し各種指令を出力する。
【0022】分配手段43は、加工プログラムからの指
令に応じて分配機能を切り換えることにより各移動軸の
移動量を計算し、各軸のサーボモータ44,45,46
に対して分配パルス(XP ,YP ,CP )を出力する。
【0023】切削点一定制御開始指令41aが出力され
る以前、および切削点一定制御終了指令41cの出力後
は、通常モードであると判断し、通常モード分配43a
をおこなう。通常モード分配43aでは、指令された各
軸の値は分配座標系上の座標値(X,Y,C)であると
認識される。この指令された各軸の値から、各軸の移動
量(ΔX,ΔY,ΔC)を個別に算出する。
【0024】また、切削点一定制御開始指令41aが出
力されてから切削点一定制御終了指令41cが出力され
るまでの間は切削点一定制御モードであり、切削点一定
制御モード分配43bを行う。このとき指令された各軸
の値は指令座標系上の座標値(XF、YF)であると認
識される。そして、切削点一定制御を行いながら指令座
標系上の座標値で指令されたワーク形状の切削を行うた
めの、各軸(ΔX,ΔY,ΔC)の移動量を算出する。
【0025】この切削点一定制御モード時に直交座標系
指令41cが出力されると、切削点一定制御モード中の
直交座標分配43cを行う。この指令された各軸の値は
指令座標系上の座標値(XF、YF)であると認識され
る。直交座標分配43cでは、回転軸を停止し、その時
の回転軸の値から、指令座標系で指令されたワーク形状
を切削するための分配座標系上での各直線軸の移動量
(ΔX,ΔY)を算出する。
【0026】このようにして、切削点一定制御中におい
て一時的に、直線軸の移動のみによるワークの切削を行
うことができる。従って、回転軸の中心点から離れた位
置で小さな円弧を切削する場合のように、切削点一定制
御による弊害が大きくなってしまう場合には、一時的に
直線軸の移動のみによるワークの切削を行い、切削距離
に見合った小さな工具移動で切削を行うことが可能とな
る。
【0027】図2は、本発明の数値制御装置のハードウ
ェアの概略構成を示すブロック図である。数値制御装置
はプロセッサ11を中心に構成されている。プロセッサ
11はROM12に格納されたシステムプログラムに従
って数値制御装置全体を制御する。このROM12には
EPROMあるいはEEPROMが使用される。
【0028】RAM13にはSRAM等が使用され、一
時的な計算データ、表示データ、入出力信号等が格納さ
れる。不揮発性メモリ14には図示されていないバッテ
リによってバックアップされたCMOSが使用され、電
源切断後も保持すべきパラメータ、加工プログラム、工
具補正データ、ピッチ誤差補正データ等が記憶される。
【0029】CRT/MDIユニット20は、数値制御
装置の前面あるいは機械操作盤と同じ位置に配置され、
データ及び図形の表示、データ入力、数値制御装置の運
転に使用される。グラフィック制御回路21は数値デー
タ及び図形データ等のディジタル信号を表示用のラスタ
信号に変換し、表示装置22に送り、表示装置22はこ
れらの数値及び図形を表示する。表示装置22にはCR
Tあるいは液晶表示装置が使用される。
【0030】キーボード23は数値キー、シンボリック
キー、文字キー及び機能キーから構成され、加工プログ
ラムの作成、編集及び数値制御装置の運転に使用され
る。ソフトウェアキー24は表示装置22の下部に設け
られ、その機能は表示装置に表示される。表示装置の画
面が変化すれば、表示される機能に対応して、ソフトウ
ェアキーの機能も変化する。
【0031】軸制御回路15はプロセッサ11からの軸
の移動指令を受けて、軸の移動指令をサーボアンプ16
に出力する。サーボアンプ16はこの移動指令を増幅
し、工作機械30に結合されたサーボモータを駆動し、
工作機械30の工具とワークの相対運動を制御する。な
お、軸制御回路15及びサーボアンプ16はサーボモー
タの軸数に対応した数だけ設けられる。
【0032】PMC(プログラマブル・マシン・コント
ローラ)18はプロセッサ11からバス19経由でM
(補助)機能信号、S(スピンドル速度制御)機能信
号、T(工具選択)機能信号等を受け取る。そして、こ
れらの信号をシーケンス・プログラムで処理して、出力
信号を出力し、工作機械30内の空圧機器、油圧機器、
電磁アクチュエイタ等を制御する。また、工作機械30
内の機械操作盤のボタン信号、スイッチ信号及びリミッ
トスイッチ等の信号を受けて、シーケンス処理を行い、
バス19を経由してプロセッサ11に必要な入力信号を
転送する。
【0033】なお、図2ではスピンドルモータ制御回路
及びスピンドルモータ用アンプ等は省略してある。ま
た、上記の例ではプロセッサ11は1個で説明したが、
複数のプロセッサを使用してマルチプロセッサ構成にす
ることもできる。
【0034】図3は工作機械を示す図である。ワーク3
2は、X軸とY軸方向に移動し、Z軸まわりの回転軸で
あるC軸により回転する。工具31は、Z軸の負の方向
を向いている。切削点一定制御中は、X軸の正の方向が
切削点方向33となる。
【0035】このようなハードウェア構成において、実
際に切削点一定制御実行中に一時的に切削点一定制御を
解除し直交座標系分配を行う場合の、加工プログラムの
例と、そのプログラムによる工具の動きを具体的に説明
する。
【0036】図4は一時的に直交座標系分配を行う場合
の加工プログラムの例である。この例では、ワンショッ
トGコードであるG14を切削点一定制御モード中の直
交座標系指令とする。
【0037】加工プログラムにおいて、先ず工具を原点
(X0 Y0 Z0 C0)にアブソリュート指令で
(G90)で位置決め(G00)を行う。シーケンスナ
ンバーN01で、工具系補正の方向を左に指令し(G4
1)、送り速度200mm/min(F200)でX軸
の座標値10mm(X10.)まで直線補間(G01)
を行う。同時に、工具径のデータが格納されたレジスタ
番号を指定する(D01)。このレジスタD01に格納
されている工具径は0.3mmとする。
【0038】シーケンスナンバーN02で、X軸の座標
値10.069mm、Y軸の座標値−4mm、Z軸の座
標値−10mm(X10.069 Y−4. Z−1
0.)に直線補間を行う。
【0039】シーケンスナンバーN03で、X軸とY軸
の座標値(X7.069 Y−1.)を指定して、その
点まで半径3mm(R3.)の時計方向の円弧補間(G
02)を行う。
【0040】ここで、C軸を回転軸(C0)とした切削
点一定制御モード(G12.3)を開始する。シーケン
スナンバーN04で、開始点からみた基礎円の中心位置
(I−7.069 J1.)と半径(R1.)を指定
し、送り速度500mm/min(F500)で、終点
のX軸とY軸の座標値(X0.707 Y−0.70
7)まで反時計回りのインボリュート補間(G03.
2)を行う。
【0041】シーケンスナンバーN05で、X軸とY軸
の座標値(X0.707 Y−0.707)で終点を指
定し、始点からの中心位置(I−0.707 J−0.
707)を指定することにより、送り速度100mm/
min(F100)で反時計方向の円弧補間(G03)
を行う。
【0042】シーケンスナンバーN06で、開始点から
みた基礎円の中心位置(I0.707 J0.707)
と半径(R1.)を指定し、送り速度500mm/mi
n(F500)で、終点のX軸とY軸の座標値(X5.
498 Y−1.)まで時計回りのインボリュート補間
(G02.2)を行う。
【0043】シーケンスナンバーN07で、切削点一定
制御モード中の直交座標系指令(G14)として、X軸
とY軸の座標値(X7.069 Y−1.)で終点を指
定し、始点からの中心位置(I0.785 J0)を指
定することにより、送り速度100mm/min(F1
00)で反時計方向の円弧補間(G03)を行う。シー
ケンスナンバーN08で、切削点一定制御モード中の直
交座標系指令(G14)として、X軸とY軸の座標値
(X10.069 Y2.)で終点と半径(R3.)を
指定し、送り速度200mm/min(F200)で時
計回りの円弧補間(G02)を行う。
【0044】シーケンスナンバーN09で、切削点一定
制御モード中の直交座標系指令(G14)として、指定
した位置(X10.Y0 Z0)まで直線補間(G0
1)を行う。ここで、切削点一定制御モードを終了(G
13.3)する。
【0045】さらにC軸の角度(C180.)の位置に
早送り(G00)の指令をし、さらに工具径補正をキャ
ンセル(G40)し、指定した座標値(X−10.Y
0)まで直線補間(G01)を行う。
【0046】シーケンスナンバーN10で、X軸とY軸
の座標を原点(X0 Y0)に戻して終了する。図5は
一時的に直交座標分配を行った場合の工具の動作を示す
図である。これは、図4に示す加工プログラムによる、
工具の指令座標系における動作であり、図中の座標軸は
指令座標系における座標軸(XF−YF)である。ま
た、切削点一定制御モード中は、工具の切削点方向は、
分配座標系におけるX軸の正の方向に保たれるものとす
る。図中の工具1a〜1k内の矢印の示す方向が、分配
座標系のX軸である。なお、工具の切削点方向は常に切
削面と垂直になる。
【0047】シーケンスナンバーN01の指令により、
工具1aはX軸の正の方向に直線補間し、同時に工具径
補正のスタートアップを行う。シーケンスナンバーN0
2の指令により、工具1bは直線2aの移動を行い同時
に工具径補正のスタートアップを行う。シーケンスナン
バーN03の指令により、工具1cは円弧2bの移動を
行う。
【0048】ここまでの動作は切削点一定制御モードで
はないため、工具の切削点方向は分配座標系に対し一定
に保たれていない。具体的には、シーケンスナンバーN
02のブロックを実行中の切削点方向は、分配座標系の
X軸の負の方向である。また、シーケンスナンバーN0
3のブロックを実行中の切削点方向は、分配座標系のY
軸の正の方向から次第にX軸の正の方向に向かって変化
している。つまり、シーケンスナンバーN01〜N03
のブロックでは、加工プログラムで指令された座標値が
そのまま分配座標系の座標値になる。
【0049】シーケンスナンバーN04のブロックによ
り、工具1d,1e,1fは円弧2bに接するインボリ
ュート曲線2cの切削を行う。このとき切削点一定制御
モードに切り換えられる。続けて、シーケンスナンバー
N05のブロックにより、インボリュート曲線2cに接
する円弧2dの切削が行われ、シーケンスナンバーN0
6のブロックにより、円弧2dに接するインボリュート
曲線2eの切削が行われる。切削点一定制御モード中
の、工具1d,1e,1f,1g,1hの切削点方向は
必ずワークの切削面の法線方向である。このとき、加工
プログラムで指令された座標値は指令座標系での座標値
として認識されており、この値に基づき切削点一定制御
を行うための各移動軸の分配量が計算され、分配座標系
における座標値が算出される。
【0050】シーケンスナンバーN07のブロックによ
り、切削点一定制御モードのままで直交座標分配に変換
され、インボリュート曲線2eに接する円弧2fの切削
が行われる。同様に、シーケンスナンバーN08のブロ
ックにより、円弧2fに接する円弧2gの移動が行わ
れ、シーケンスナンバーN09のブロックにより、直線
2hの移動が行われる。この間の工具1i,1jは、工
具の切削点方向は分配座標系に対し一定に保たれていな
い。この時の各軸の分配量は、C軸の値を計算に入れた
うえで、指令座標系の値を分配座標系の値に変換するこ
とにより求められる。
【0051】シーケンスナンバーN10のブロックによ
り、工具1kが原点に直線補間で移動する。次に、切削
点方向がX軸の正の方向である場合の、切削点一定制御
時の各軸の分配量の算出方法について説明する。
【0052】直線補間の場合、Y軸のみで直線補間が行
われる。X軸とC軸とは不動である。円弧補間の場合、
X軸、Y軸、C軸の同時3軸制御で円弧補間が行われ
る。分配のための計算式は以下の通りである。
【0053】
【数1】 X=(R+IcosC+JsinC) ・・・・(1)
【0054】
【数2】 Y=I×sinC+J×cosC ・・・・(2) 従って、C軸の座標値をパラメータとして変化させれ
ば、X,Yは定まる。
【0055】ここで、I,Jは円弧中心座標であり、R
は円弧半径であり、CはC軸の座標値であり、X,Yは
分配座標系での直線軸の座標値である。このとき、送り
速度はC軸の座標値を以下のように変化させることによ
り、接線方向速度をFとすることができる。
【0056】
【数3】 C=C±(180/π)×F/R ・・・・(3) インボリュート補間の場合、X軸とC軸とのインボリュ
ート補間の分配処理で行われる。分配のための計算式は
以下の通りである。
【0057】
【数4】 C=C±(180/π)×R×(C−C0 )・・・・(4) ここで、Rは基礎円の半径であり、CはC軸の座標値で
あり、C0 はインボリュート曲線が基礎円から始まると
きのC軸の座標値であり、X,Yは分配座標系での直線
軸の座標値である。
【0058】このとき、送り速度はC軸の座標値を以下
のように変化させることにより、接線方向速度をFとす
ることができる。
【0059】
【数5】 C=C±(180/π)×F/X ・・・・(5) 以上のようにして、切削点一定制御モード中の分配量を
算出することができる。さらに、このような切削点一定
制御中に直交座標系指令が出力された場合の分配量算出
方法を説明する。
【0060】切削点一定制御モード中は、指令座標系の
座標値(XF,YF)と分配座標系(X,Y,C)での
座標値とが逐次更新されている。切削点一定制御モード
中に直交座標系指令があると、指令座標系の座標値(X
F,YF)が更新された後に以下の処理を行う。
【0061】まず、指令座標系で更新されたX軸、Y軸
の座標値(XF,YF)を、その時のC軸の座標値
(C)に従って、分配座標系上の値に変換する。
【0062】
【数6】 R=(XF2 +YF2 1/2 ・・・・(6)
【0063】
【数7】 θ=arctan(XF/YF) ・・・・(7)
【0064】
【数8】 X=R×cos(θ−C) ・・・・(8)
【0065】
【数9】 Y=R×sin(θ−C) ・・・・(9) このようにして得られた分配座標系上の座標値(X,
Y)の、前回の分配座標系上の座標値(Xold ,Yold
)からの差を出力パルス(Xout ,Yout )とする。
【0066】
【数10】 Xout =X−Xold ・・・・(10)
【0067】
【数11】 Yout =Y−Yold ・・・・(11) これによって、各直交軸に出力すべき分配パルスを求め
ることができる。
【0068】図6は切削点一定制御の処理手順を示すフ
ローチャートである。 〔S1〕プログラムを解析する。 〔S2〕補間演算処理用データを作成する。 〔S3〕インボリュート補間かどうかを判断し、インボ
リュート補間であればステップ7に進み、インボリュー
ト補間でなければステップ4に進む。 〔S4〕円弧補間かどうかを判断し、円弧補間であれば
ステップ6に進み、円弧補間でなければステップ5に進
む。 〔S5〕直線補間の指令座標値(XF,YF)を更新す
る。 〔S6〕円弧補間の指令座標値(XF,YF)を更新す
る。 〔S7〕インボリュート補間の指令座標値(XF,Y
F)を更新する。 〔S8〕切削点一定制御モード(G12.3)かどうか
を判断し、切削点一定制御モードであればステップ9に
進み、切削点一定制御モードでなければステップ16に
進む。 〔S9〕直交座標系指令(G14)かどうかを判断し、
直交座標系指令であればステップ10に進み、直交座標
系指令でなければステップ11に進む。 〔S10〕切削点一定制御モード中の直交座標系分配に
より、指令座標系で与えられた座標値を、分配座標系に
変換する。 〔S11〕インボリュート補間かどうかを判断し、イン
ボリュート補間であればステップ15に進み、インボリ
ュート補間でなければステップ12に進む。 〔S12〕円弧補間かどうかを判断し、円弧補間であれ
ばステップ14に進み、円弧補間でなければステップ1
3に進む。 〔S13〕切削点一定制御モード(G12.3)中の直
線補間の分配処理を行う。 〔S14〕切削点一定制御モード(G12.3)中の円
弧補間の分配処理を行う。 〔S15〕切削点一定制御モード(G12.3)中のイ
ンボリュート補間の分配処理を行う。 〔S16〕各軸の分配量を分配パルスとして出力する。
【0069】このようにして、切削点一定制御モード中
に、回転中心から離れた位置で半径の小さい円弧を切削
する場合には、直交座標での分配に変換して切削を行う
ことができる。このため、工具の動きを指令径路に見合
ったものとすることができる。さらに、機械構成とし
て、Y軸のストロークは加工するワーク形状の大きさ程
度であれば十分となる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、切削点
一定制御モード中の必要なときに、一時的に直交座標系
での分配に変換し、切削点一定制御を行わずに切削する
ことができる。その結果、回転中心から離れた位置で半
径の小さい円弧を切削する場合のように、切削点一定制
御では非常に大きな移動を行わなければならない場合
に、一時的に直交座標系での分配に変換し、工具の動き
を指令径路に見合ったものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の数値制御装置のハードウェアの概略構
成を示すブロック図である。
【図3】工作機械を示す図である。
【図4】一時的に直交座標系分配を行う場合の加工プロ
グラムの例である。
【図5】一時的に直交座標分配を行った場合の工具の動
作を示す図である。
【図6】切削点一定制御の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図7】切削点一定制御によるワークの切削状況を示す
図である。(A)は切削開始位置を示す図であり、
(B)は第1の直線部切削後の位置を示す図であり、
(C)は第1の円弧部切削後の位置を示す図であり、
(D)は第2の円弧部切削後の位置を示す図であり、
(E)は第2の直線部切削後の位置を示す図である。
【図8】ワークの回転中心から遠い位置で半径の小さな
円弧を描く場合の切削点一定制御によるワークの切削状
況の前半を示す図である。(A)は切削開始位置を示す
図であり、(B)は切削中の第1の位置を示す図であ
る。
【図9】ワークの回転中心から遠い位置で半径の小さな
円弧を描く場合の切削点一定制御によるワークの切削状
況の後半を示す図である。(C)は切削中の第2の位置
を示す図であり、(D)は切削終了時の位置を示す図で
ある。
【符号の説明】
41 加工プログラム 41a 切削点一定制御開始指令 41b 直交座標系指令 41c 切削点一定制御終了指令 42 加工プログラム解読手段 43 分配手段 43a 通常モード分配 43b 切削点一定制御モード分配 43c 直交座標系分配
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 雅文 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 (72)発明者 國木 稔智 広島県広島市南区宇品東5丁目3番38号 トーヨーエイテック株式会社内 (72)発明者 房安 寿幸 広島県広島市南区宇品東5丁目3番38号 トーヨーエイテック株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも直交する2つの直線軸と1つ
    の回転軸とにより工具およびワークを移動制御し、分配
    座標系上での工具の中心点から切削点への向きを常に一
    定方向に保つための切削点一定制御を行う数値制御装置
    において、 切削点一定制御を一時的に解除するための直交座標系指
    令を含んだ加工プログラムを解読し、解読した各種指令
    を出力する加工プログラム解読手段と、 切削点一定制御機能を実行中に前記直交座標系指令が出
    力されると、前記回転軸の動作を停止し、前記直線軸の
    移動のみにより目的のワーク形状を切削するように移動
    量を分配する分配手段と、 を有することを特徴とする数値制御装置。
  2. 【請求項2】 前記分配手段は、ワークの位置に対する
    相対的な位置が変化しない指令座標系上の値として指令
    された座標値と、前記回転軸が停止した際の回転軸の座
    標値とから、前記分配座標系での前記直線軸の移動量を
    算出することを特徴とする請求項1記載の数値制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2021230202A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18

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JPWO2021230202A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18
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