JPH08244183A - 農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィルム - Google Patents
農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィルムInfo
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- JPH08244183A JPH08244183A JP7316661A JP31666195A JPH08244183A JP H08244183 A JPH08244183 A JP H08244183A JP 7316661 A JP7316661 A JP 7316661A JP 31666195 A JP31666195 A JP 31666195A JP H08244183 A JPH08244183 A JP H08244183A
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Abstract
ィン系樹脂積層フィルムを提供すること。 【解決手段】結晶水脱離ピーク温度が160〜300℃
である結晶水を5重量%以上有する複合水酸化物を12
〜30重量%含有するポリオレフィン系樹脂組成物層を
中間層とし、その両側にポリオレフィン系樹脂組成物被
覆層を有する農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィルム
であって、該積層フィルム中に、複合水酸化物が8〜2
5重量%含有されていることを特徴とする農業用ポリオ
レフィン系樹脂積層フィルム。
Description
に優れた農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィルムに関
するものである。
ル等に用いられる農業用被覆フィルムとしては、ポリ塩
化ビニルフィルムやポリエチレンフィルム、エチレン−
酢酸ビニル共重合体フィルム等のポリオレフィン系樹脂
フィルムが主として使用されている。これらは一般に農
ビ、農ポリ、農サクビという通称で施設園芸用に広く用
いられている。特に農ビは日本国内において、被覆用と
しては圧倒的によく用いられている。
に調節して、作物にとって好適な環境を作り出し、露地
栽培の不可能な時期に栽培を可能にすることや、生産性
の低い時期に高い生産性をあげようとするところにあ
る。したがって、環境要素(光、温度、湿度、炭酸ガス
濃度、水、土壌など)と作物の生育性の相関を知り、経
済性も考慮しながら、好適な生産環境を形成していく必
要がある。
に要求される性能は、その使用目的や用途さらには対象
作物によって異なる。ハウスやトンネル用の一次被覆材
と保温カーテンなどの被覆材に求められる主な性能とし
て、耐候性(日当りのよい屋外での使用に長期間耐え得
る性能)、流滴性(ハウス、トンネル内部が高湿度下の
ため、被覆フィルム内面が結露による微小水滴に覆われ
てしまい透明性を悪化させる現象を防除する性能)、保
温性(夜間、施設内の温度を高く保つ性能)、透光性
(透明性)などがある。また、被覆フィルムは、ハウス
それぞれの作業性を改良する目的などで、鳩目加工や袋
加工、中継ぎ加工などの2次加工がなされることが一般
的である。
熱による樹脂融着を用いて行われる場合が多く、ポリオ
レフィン系樹脂被覆フィルムにおいても高周波加熱によ
る樹脂融着が用いられる場合がある。高周波加熱とは、
材料に高周波の交流電場をかけたときの誘電分極を利用
したものであり、材料の内部から発熱を起こすため、材
料の均一加熱が可能な方法である。2次加工時に高周波
加熱を行うことで、外観に優れた製品が得られるという
利点がある。ところが、ポリオレフィン系樹脂は農ビの
原料である軟質ポリ塩化ビニルに比べて、比誘電率、誘
電体力率ともに低く、高周波加熱適性に劣るものである
ため、それを主成分とするポリオレフィン系樹脂被覆フ
ィルムも高周波加熱による加工性に劣るものであった。
で、廃棄焼却時に塩酸ガスを発生するポリ塩化ビニル被
覆フィルム(農ビ)よりも、容易に完全燃焼可能で有害
ガスの心配のないポリオレフィン系樹脂被覆フィルムが
注目されてきている。さらにポリオレフィン系樹脂フィ
ルムは、農ビに比較して機械的諸特性(引裂き強度、耐
寒性等)および耐候性、熱安定性に優れることからも、
ハウス・トンネル等に使用される被覆フィルムとして農
ビからポリオレフィン系樹脂への代替が進んでいる。こ
のため高周波加熱による2次加工性が農ビに匹敵するポ
リオレフィン系樹脂フィルムの開発が望まれている。
優しいポリオレフィン系樹脂を用い、施設園芸ハウス・
トンネルに使用される被覆フィルムや保温カーテンに用
いられる農業用被覆材に要求される諸特性に優れ、さら
に2次加工性、特に高周波加熱シール性に優れた、農業
用ポリオレフィン系樹脂積層フィルムを提供するもので
ある。
を解決すべく種々検討を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、結晶水脱離ピーク温度が160〜3
00℃である結晶水を5重量%以上有する複合水酸化物
を12〜30重量%含有するポリオレフィン系樹脂組成
物層(以下A層と称することがある。)を中間層とし、
その両側にポリオレフィン系樹脂組成物被覆層(以下B
層(内面)、C層(外面)と称することがある。)を有
する農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィルムであっ
て、該積層フィルム中に、複合水酸化物が8〜25重量
%含有されていることを特徴とする農業用ポリオレフィ
ン系樹脂積層フィルムを提供するものである。
本発明に用いられる複合水酸化物とは、アルカリ金属、
アルカリ土類金属、アルミニウム以上の原子番号を有す
る3A族、遷移金属、珪素以上の原子番号を有する4A
族、Zn以上の原子番号を有する2B族元素から選ばれ
る少なくとも2種の元素を有する水酸化物であり、結晶
水脱離ピーク温度が160〜300℃である結晶水を5
重量%以上有するものである。
アルミニウム複合水酸化物の一種のある、特開平5−1
79052公報に記載の下記一般式(1)で示される化
合物 Li+ (Al3+)2 (OH- )6 ・(A1 n-)1/n ・mH2 O (1) (式中、An-は、n価陰イオンを示し、mは0 ≦ m
≦ 3の範囲であり、A1 n-で示されるn価のアニオ
ンとしては特に限定はされないが、例えば、Cl- 、B
r- 、I- 、NO3 - 、ClO4 - 、SO4 2-、CO3
2- 、SiO3 2- 、HPO4 3- 、HBO4 3- 、P
O4 3- 、Fe(CN)4 3 、Fe(CN)4 4- 、
CH3 COO- 、C6 H4 (OH)COO- 、(CO
O)2 2-、テレフタル酸イオン、ナフタレンスルホン酸
イオン等のアニオンが挙げられる。)であり、具体的に
は、商品名ミズカラック(水沢化学工業製)、商品名フ
ジレインLS(富士化学製)およびフジレインLMA
(富士化学製)等が例示される。上記複合水酸化物中に
さらに、アルカリ土類金属あるいはZn,Siから選ば
れる少なくとも1種の原子を有する、例えば、LMA
(富士化学製)等も例示できる。また、下記一般式
(2)で示されるハイドロタルサイト類化合物、 M2+ 1-x Al x (OH)2 (A2 n-)x/n ・mH2 O (2) (式中、M2+は、マグネシウム、カルシウムおよび亜鉛
よりなる群から選ばれた2価金属イオンを示し、xおよ
びmは次の条件、0<x<0.5、0≦m≦2を満足
し、A2 n-は、n価のアニオンを示し、n価のアニオン
しては特に限定されず、Cl - 、Br - 、I- 、NO3
- Cl O4 - 、SO4 2- 、CO3 2- 、SiO 3 2- 、HP
O4 3- 、HBO4 3- 、PO4 3- 、Fe(CN)4 3- 、F
e(CN)4 4 - 、CH3 COO- 、C6 H4 (OH)C
OO- 、(COO)2 2- 、テレフタル酸イオン、ナフタ
レンスルホン酸イオン等のアニオンが挙げられる。)で
あり、例えば、天然ハイドロタルサイトMg0.75Al
0.25(OH)2 (CO3 )0.125・0.5 H2 O、合成ハ
イドロタルサイト(商品名:DHT−4A 協和化学工
業製 Mg0.69Al0.31(OH)2 (CO3 )0.15・0.
54H2 O)等が例示できる。これら複合水酸化物のうち
結晶水を5重量%以上有し、高周波加熱性および樹脂の
加工適正等の点で、結晶水脱離ピーク温度は、160〜
300℃であるものが本発明に好適に用いられる。結晶
水含量の上限は通常、30重量%程度であり、好ましく
は、20重量%程度である。ここでいう結晶水脱離ピー
ク温度は示差熱分析装置(TG/DTA)で10℃/分
の速度で昇温した時の重量変化微分曲線のピーク温度で
ある。結晶水量は100℃で3時間乾燥後、上記熱天秤
法およびカールフィッシャー法により求めたものであ
る。
末で使用され、強度や透明性の点から、0.05〜10
μm程度の平均粒子径が好ましい。その屈折率に限定は
ないが、1.47〜1.55の範囲であることが、フィ
ルムの透明性にすぐれ好ましい。さらに、その配合量は
A層組成物中には12〜30重量%であり、好ましく
は、14〜25重量%である。配合量がA層組成物中1
2重量%未満となると高周波加熱シール性に劣る傾向が
みられる。また、30重量%を越えると、A層の透明性
が悪化する。なお、上記複合水酸化物の配合量は、結晶
水の重量を含んだ複合水酸化物の重量である。
(BおよびC層)に配合することもできるが、その場
合、BおよびC層中、それぞれ5重量%以下であること
が、高周波加熱シール後のフィルムの外観不良を抑制す
るためには好ましい。また複合水酸化物の全配合量は、
農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィルム全重量の8〜
25重量%である。8重量%未満では得られる積層フィ
ルムの高周波加熱シール特性が劣り、25重量%を越え
ると農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィルムの透明性
が劣ったり、高周波加熱シール時に発泡が起こりフィル
ムの外観悪化をまねく。
系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、また
はα−オレフィンの単独重合体、α−オレフィンを主成
分とする異種単量体との共重合体であり、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のエチレンまたは炭素数3
〜10のα−オレフィンの単独重合体、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチ
レン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−
ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体などの
エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹
脂などのエチレンを主成分とするエチレンと極性ビニル
基を有する異種単量体との共重合体などをあげることが
できる。
特に密度0.93g/cm3 以下の低密度ポリエチレン
やエチレン−α−オレフィン共重合体および酢酸ビニル
含有量が30重量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合
体などが透明性や柔軟性に優れ、かつ安価なフィルムが
得られる点でよく用いられる。
フィン系樹脂としては、上記A層に用いられるポリオレ
フィン系樹脂が挙げられ、A、B、C層に用いられる樹
脂は同じものでも異なったものでもよい。
ない範囲で、流滴剤、熱安定剤、耐候剤、紫外線吸収
剤、充填剤、防霧剤、滑剤、着色剤などの種々の添加剤
を配合することができる。これら添加剤としては「ポリ
マー添加剤の分離・分析技術」(田中ら、日本科学情報
(株)出版、1987年)、「プラスチックおよびゴム
用添加剤実用便覧」(後藤ら、(株)化学工業社出版、
1970年)等を参照することができる。具体的には、
たとえば、本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂積層フ
ィルムの内面が結露による微小水滴に覆われることによ
って、該フィルムの透明性が悪化する現象を防止する目
的で添加される流滴剤には常温(23℃)で固体状のも
のと液状のものとがある。固体状の流滴剤としては、非
イオン性界面活性剤、例えば、ソルビタンモノステアレ
ート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノベ
ヘネートなどのソルビタン脂肪酸エステル系界面活性
剤、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノパルミ
テート、グリセリンモノステアレート、ジグリセリンジ
ステアレート、トリグリセリンモノステアレートなどの
グリセリン脂肪酸エステル系界面活性剤、ポリエチレン
グリコールモノパルミテート、ポリエチレングリコール
モノステアレートなどのポリエチレングリコール系界面
活性剤、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加
物、ソルビタン/グリセリン縮合物と有機酸とのエステ
ルなどが挙げられる。また液状の流滴剤としては、例え
ば、グリセリンモノオレート、ジグリセリンモノオレー
ト、ジグリセリンセスキオレート、テトラグリセリンモ
ノオレート、ヘキサグリセリンモノオレート、グリセリ
ンペンタオレート、ジグリセリンペンタオレート、テト
ラグリセリンペンタオレート、ヘキサグリセリンペンタ
オレート、テトラグリセリンモノラウレート、ヘキサグ
リセリンモノタウレート等のグリセリン系脂肪酸エステ
ル、また、ソルビタンモノオレート、ソルビタンジオレ
ート、ソルビタンペンタオレート等のソルビタン脂肪酸
エステルが挙げられる。流滴剤の配合量は、フィルムの
性能を損なわない範囲であれば特には限定されないが、
一般的には、フィルム中に0.3〜5重量%、好ましく
は、0.5〜3重量%、さらに好ましくは、1〜2.5
重量部である。防霧剤としては、パーフルオロアルキル
基、ω−ヒドロフルオロアルキル基等を有するフッ素化
合物(特にフッ素系界面活性剤)、アルキルシロキサン
基を有するシリコン化合物(特にシリコン系界面活性
剤)等が挙げられる。防霧剤の配合量は、フィルムの性
能を損なわない範囲であれば特には限定されないが、一
般的には、フィルム中に0.01〜4重量%、好ましく
は、0.02〜2重量%、さらに好ましくは、0.1〜
1重量%である。
ェノール誘導体や2−アルキルフェノール誘導体などの
ヒンダードフェノール系化合物、2価のイオウ原子を含
むチオール結合もしくはチオエーテル結合を有するイオ
ウ系化合物または、3価のリン原子を含む亜リン酸エス
テル系化合物などが挙げられる。
物、ニッケル系化合物などが例示されるが、特にヒンダ
ードアミン系化合物が好適に用いられる。ヒンダードア
ミン系化合物としては、好ましくは、分子量250以上
で、4−位に置換基を有する2,2,6,6−テトラア
ルキルピペリジン誘導体であり、その4−位の置換基と
しては、例えば、カルボン酸残基、アルコキシ基、アル
キルアミノ基等が挙げられ、またピペリジン基のN−位
にはアルキル基が置換していてもよい。
フェノン系化合物、ヒドロキシベンゾトリアゾール系化
合物、ベンゾエート系化合物などが、例示される。
カルシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化チタ
ン、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カ
ルシウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、燐酸リチウ
ム、燐酸ナトリウム、燐酸カリウム、燐酸カルシウム、
珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウ
ム、珪酸チタン、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カ
リウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸ナトリウ
ム、アルミノ珪酸カリウム、アルミノ珪酸カルシウム、
カオリン、タルク、クレーなどが例示される。
的を損なわない範囲で上記例示した添加剤を配合するこ
とができ、A、B、C各層の添加剤配合は同じであって
も異なっていてもよい。
フィルムのB層、C層の少なくともいずれかの層には防
塵、流滴、防霧処理が施されていてもよい。かかる流滴
および防霧処理の方法としては、上述した流滴剤を配合
する方法以外に、フィルムの少なくとも内面(施設の内
側に面する面)に流滴性被膜を形成させる方法も例示で
きる。
−32668 号公報、特公昭50−11348号公報などに記載さ
れているコロイダルシリカやコロイダルアルミナなどの
無機酸化ゾルのコーティング膜およびその応用として特
公昭63−45432 号公報、特公昭63−45717 号公報、特公
昭64−02158 号公報、特開平3−207643号公報に記載さ
れている無機酸化ゾルと有機化合物(界面活性剤や樹脂
など)などのコーティング膜、界面活性剤を主成分とす
る液のコーティング膜、親水性樹脂を主成分とする膜
(ここで用いる親水性樹脂としては、ポリビニルアルコ
ール、多糖類、ポリアクリル酸などが挙げられ、被膜形
成の方法は、コーティング法でもよいし、親水性樹脂を
主成分とする膜を製膜後、フィルムに積層するものでも
よい。)などが好ましく用いられる。コーティング方法
は、通常の方法が用いられ、また、これら流滴性被膜は
2層以上積層されていてもよい。
フィン系樹脂組成物層(A層)は、単一の層であっても
また、複合水酸化物を含有するポリオレフィン系樹脂組
成物層からなる2以上の層からなっていてもよい。A層
が多層の場合には、A層中の複合水酸化物の量とは、該
多層に含有される合計量である。
比は、A:B:C=(100):(10〜100):
(10〜100)の比がよく用いられ、(100):
(15〜70):(15〜70)がさらに好ましい。得
られる積層フィルムの外観、特に透明性の点から、B層
およびC層の厚み比は、A層100に対して15以上が
好ましく、積層フィルムの高周波加熱シール性の点で、
A層100に対して70以下が好ましく、50以下がさ
らに好ましい。なお、B層およびC層の厚みは、同一で
も異なっていてもよい。
フィルムの厚みは通常、0.02〜0.3mmの範囲で
成形することができる。より好ましいフィルム厚みは
0.03〜0.2mmである。強度の点で、厚みは0.
03mm以上が好ましく、また積層フィルムの中継ぎ加
工性や被覆作業性の点で、0.2mm以下が好ましく、
0.17mm以下がより好ましい。
フィルムは、通常、以下の方法によって製造される。ポ
リオレフィン系樹脂に所定量の複合水酸化物および必要
に応じ、流滴剤、熱安定剤、耐候剤、など各種添加剤
を、例えばリボンブレンダー、スーパーミキサー、バン
バリーミキサー、1軸あるいは2軸押出機などの通常の
混合・混練機によって混合・混練しA層に用いられるポ
リオレフィン系樹脂組成物を得ることができる。上記に
準じて、B、C層に用いられる樹脂組成物を得ることが
できる。このようにして得られた組成物を、B、C層が
A層の両側になるように例えば、共押出によるTダイフ
ィルム成形法、インフレーションフィルム成形法など通
常の積層フィルムを得る成形法を用いて本発明の積層フ
ィルムを得ることができる。各層が複層の場合も、同様
な方法が適用できる。また、A、B、C各層を別途上記
の方法等で製造しておき、各層を接着層等を用いて積層
することもできる。
る高周波加熱シール性を有することから、鳩目加工や袋
加工、中継ぎ加工などの2次加工性が著しく優れるた
め、施設園芸に有効な資材、例えば、ハウス、トンネ
ル、カーテン、マルチングフィルム等として用いられ
る。
れらに限定されるものではない。なお実施例中の試験法
は以下の通りである。
ダー装置(クインライト電子精工(株)製 シール長2
00mm、シール幅20mm、出力3.6KW(実効出
力約2KW)、0.75A、周波数40MHz、ゴムシ
ート台)を用いて、2枚のサンプルフィルムを重ねたも
のを高周波加熱し、サンプルの剥離性を引っ張って調
べ、フィルムの凝集破壊が起こる最低加熱時間を求め
た。時間が短いほど高周波加熱シール性に優れることを
示す。また、シール後の外観を観察し、良好なものを
○、白化などあるものを△、むら・ひきつれなどが見ら
れ外観不良なものを×とした。
(セイコー電子工業(株)製 熱分析システムSSC5
200/TG/DTA220)を用いて、昇温速度10
℃/分で行なった(ピーク温度はTG曲線の一次微分値
によった)。
燃やし、臭気などを見た。ほのかな蝋燭臭を有するもの
を○、悪臭・刺激臭を有するものを×とした。
体(酢酸ビニル含有量:15重量% 商品名エバテート
H2020 住友化学工業製)に、複合水酸化物として
リチウムアルミニウム複合水酸化物(商品名ミズカラッ
ク 水沢化学工業製)16重量%、耐候剤としてヒンダ
ードアミン系化合物a(商品名チヌビン622−LD
チバガイギー製)0.4重量%、酸化防止剤b(商品名
イルガノックス1010 チバガイギー製)0.1重
量%、防曇剤としてモノグリセリンモノステアレート
1.4重量%、ジグリセリンジステアレート0.6重量
%、滑剤としてステアリン酸アミド0.2重量%(いず
れも樹脂組成物中の重量%を表わす。)を加え、バンバ
リーミキサーを用いて150℃で5分間混練後、造粒機
により造粒し、組成物ペレットを得た。これを樹脂組成
物とする。次に、エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢
酸ビニル含有量:5重量% 商品名エバテートD201
1 住友化学工業製)に、ヒンダードアミン系化合物a
0.4重量%、酸化防止剤b0.1重量%、モノグリセ
リンモノステアレート1.4重量%、ジグリセリンジス
テアレート0.6重量%、ステアリン酸アミド0.2重
量%(いずれも樹脂組成物中の重量%を表わす。)を加
え、樹脂組成物と同様にペレットを得た。これを樹脂
組成物とする。樹脂組成物をA層に、樹脂組成物
をB、C層になるようにインフレーションフィルム成形
機によってフィルム厚み75μmのフィルム(A層45
μm、B、C層各15μm)を作製し、高周波加熱シー
ル試験、燃焼試験を行なった。結果は第1表に示したと
おり優れたものであった。
化物を第1表に記したものを用いた以外は実施例1と同
様にして積層フィルムを得、高周波加熱シール試験、燃
焼試験を行なった。結果は第1表に示したとおり優れた
ものであった。
1表に示したものを用い、A層樹脂を低密度ポリエチレ
ン(スミカセン F208−0 住友化学工業製)と
し、B層にリチウムアルミニウム複合水酸化物(商品名
ミズカラック 水沢化学工業製)を2重量%添加し、全
層に防霧剤としてパーフルオロオクタンスルホン酸−N
−エチレンオキシド10モル付加物を各0.1重量%、
ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤(商品名 ス
ミソーブ130 住友化学工業製)を各0.1重量%を
添加し、層構成をC/A/B=1/5.5/1とした以
外は実施例1と同様にして積層フィルムを得、高周波加
熱シール試験、燃焼試験を行なった。結果は第1表に示
したとおり優れたものであった。
1表に示したものを用い、B層樹脂をエチレン−ブテン
共重合体(スミカセンL FA201−0 住友化学工
業製)とし、B層にハイドロタルサイト類化合物(商品
名アルカマイザーDHT4A 協和化学工業製)を2重
量%添加し、全層に防霧剤としてパーフルオロオクタン
スルホン酸−N−エチレンオキシド10モル付加物を各
0.1%、ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤
(商品名 スミソーブ130 住友化学工業製)を各
0.1重量%添加し、層構成をC/A/B=1/5.5
/1とした以外は第1表に示す配合で実施例1と同様に
して積層フィルムを得、高周波加熱シール試験、燃焼試
験を行なった。結果は第1表に示したとおり優れたもの
であった。
1表に示したものを用いた以外は実施例1と同様にして
積層フィルムを得、高周波加熱シール試験、燃焼試験を
行なった。結果は第1表に示したとおり優れたものであ
った。
を第1表に示したものを用い、その他は実施例1と同様
にして積層フィルムを得、高周波加熱シール試験、燃焼
試験を行なった。結果は第1表に示したとおりシール性
に劣ったものであった。
ム(75μm厚み 商品名 ノービエースキリナイン
三菱化学エムケ−ブイ(株)製)を用いて、高周波加熱
シール試験、燃焼試験を行なった。結果は第1表に示し
たとおり廃棄処理性(燃焼時に悪臭)に劣ったものであ
った。
Claims (7)
- 【請求項1】結晶水脱離ピーク温度が160〜300℃
である結晶水を5重量%以上有する複合水酸化物を12
〜30重量%含有するポリオレフィン系樹脂組成物層を
中間層とし、その両側にポリオレフィン系樹脂組成物被
覆層を有する農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィルム
であって、該積層フィルム中に、複合水酸化物が8〜2
5重量%含有されていることを特徴とする農業用ポリオ
レフィン系樹脂積層フィルム。 - 【請求項2】複合水酸化物が、ハイドロタルサイト類化
合物である請求項1記載の農業用ポリオレフィン系樹脂
積層フィルム。 - 【請求項3】複合水酸化物が、リチウムアルミニウム複
合水酸化物である請求項1記載の農業用ポリオレフィン
系樹脂積層フィルム。 - 【請求項4】被覆層:中間層:被覆層の厚み比が、(1
5〜70):100:(15〜70)である請求項1、
2または3記載の農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィ
ルム。 - 【請求項5】ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン、
エチレン−α−オレフィン共重合体またはエチレン−酢
酸ビニル共重合体である請求項1、2、3または4記載
の農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィルム。 - 【請求項6】ポリオレフィン系樹脂が、密度0.93以
下の低密度ポリエチレンである請求項1、2、3、4ま
たは5記載の農業用ポリオレフィン系樹脂積層フィル
ム。 - 【請求項7】請求項1記載の農業用ポリオレフィン系樹
脂積層フィルムを施設園芸ハウス・トンネルの被覆フィ
ルムとして使用する方法。
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