JPH0823665B2

JPH0823665B2 - シートフィルム搬送装置

Info

Publication number: JPH0823665B2
Application number: JP60270901A
Authority: JP
Inventors: 清長谷川; 豊瀬古
Original assignee: Toshiba Corp; Toshiba Medical Systems Corp
Current assignee: Toshiba Corp; Canon Medical Systems Corp
Priority date: 1985-12-02
Filing date: 1985-12-02
Publication date: 1996-03-06
Anticipated expiration: 2011-03-06
Also published as: JPS62129842A; US4767113A

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の技術分野〕本発明は、Ｘ線撮影装置等に用いられるシートフイル
ム搬送装置にかかり、特にマガジンがシートフイルム挟
持用密着ホルダの移動方向に対して直角に設けられたシ
ートフイルム搬送装置の改良に関する。

〔発明の技術的背景〕

シートフイルム（ロールフイルムでないシート状フイ
ルム）を用いるＸ線撮影装置として、未撮影のシートフ
イルムを複数枚用意し、先ずこのシートフイルムを一枚
ずつ取出して、フイルムを保持し撮影位置と待機位置と
の間を移動させるための密着ホルダに挟持させ、一時待
機位置に退避させておき、次にＸ線テレビジョンによる
透視装置を用いて被検体の患部透視像を観察し、さらに
透視像が所望の状態となった時に前記密着ホルダを撮影
位置に送ると同時に所要の線量のＸ線を曝射させて撮影
を行ない、再び前記待機位置に密着ホルダを戻して、撮
影済みのフイルムを交換する一連の動作によりＸ線撮影
を行なうものがあり、Ｘ線テレビジョンシステムとして
知られている。

この種のＸ線撮影装置において、フィードマガジン
（未撮影フイルム収納ケース）およびテイクアップマガ
ジン（撮影済フイルム収納ケース）を密着ホルダの移動
面に対して交差するように略直角となるように配置し、
フイルムの移動方向を略90°偏向させるようにして装置
の小形化を図るとともに前記両マガジンが360°いずれ
の回転角にあってもフイルムの出し入れが容易に行な
え、いかなる回転角においても被検者のＸ線撮影を行な
えるようにしたものとして第４図に示すようなものが考
えられている。

すなわち、第４図において、11はＸ線撮影装置の撮影
部筐体であり、この筐体11は図示のごとく断面がＬ字状
をなしその一端が回転駆動操作を行なう支持フレームSF
に固定支持されている。このＸ線撮影装置において、EP
は撮影位置、WPは待機位置をそれぞれ示しており、待機
位置WPはＸ線管XTの照射野より外れた位置に設定され
る。12はシートフイルム挟持用の密着ホルダであり、こ
の密着ホルダ12はアルミニウム等のＸ線透過率の高い材
料で形成され、前記撮影位置EP側に設けられた蝶番によ
って開閉する。この密着ホルダ12は透過時には前記待機
位置WPに位置し且つ撮影時には撮影位置に送られる。そ
して、前記蝶番部分には鉛等の重金属のカバー12aによ
りＸ線遮蔽処理が施こされ、Ｘ線管XTからのＸ線被曝、
特に、曝射範囲の境界付近を通過する二次Ｘ線を含むＸ
線による被曝が防止されるようになっている。また、前
記Ｘ線撮影装置の筐体11の待機位置WPのＸ線到来方向側
壁には待機位置WPにある密着ホルダ12にＸ線が入射する
ことのない重金属板例えば鉛板からなるＸ線遮蔽板13が
添着されている。14は待機位置WP側方に設けられた一対
の搬送ローラ（14a,14bからなる）であり、前記密着ホ
ルダ12内に未撮影シートフイルムを送り込み且つ該密着
ホルダ12内の撮影済のシートフイルムを取り出すもので
ある。15は未撮影のシートフイルムCF₁を収納するため
の箱形のフイードマガジンであり、16は撮影済のシート
フイルムSF₂を収納するための箱形のテイクアップマガ
ジンである。これらマガジン15,16にはそれぞれ図示の
ようにフイルム取出口15a、フイルム収納口16aが設けら
れている。また、前記マガジン15,16は前記フイルム取
出口15aおよびフイルム収納口16a側を略対峙させて互い
に対向するとともに前記フイルム取出口15aおよびフイ
ルム収納口16aが前記搬送ローラ14側に位置し、且つ前
記密着ホルダ12の移動平面に対してマガジン15,16内の
フイルムSF₁、SF₂が略直角となるような配置関係として
前記筐体11内に取付られている。前記フイードマガジン
15にはその内部にフイルムSF₁を常時フイルム取出口15a
側に押圧する押圧板15bが設けられており、この押圧板1
5bはフイードマガジン15内に設けられた例えば板バネ等
の弾性体15cによって前記押圧のための偏倚力が図示Ｒ
方向へ与えられている。また、前記テイクアップマガジ
ン16は前記フイードマガジン15側に、すなわち、図示Ｌ
−Ｒ方向について進退移動可能に設けられており、その
進退移動調整は、前記筐体11に回動可能に支持された本
体17aおよび略本体17aに偏心して突設され前記テイクア
ップマガジン16に係合する軸17bからなるつまみ17の図
示Ａ−Ｂ方向の回転操作により行なわれる。18はフイル
ム送込用の一対の収納ローラ（18a,18bからなる）であ
り、この収納ローラ18はテイクアップマガジン16のフイ
ルム収納口16a部分近傍に配置され筐体11にその軸が支
持されており、テイクアップマガジン16の図示Ｌ−Ｒ方
向に対する前記進退移動によりテイクアップマガジン16
に対して相対的に移動し、一方のローラ18aが他方のロ
ーラ18bに沿って図示PS方向に移動し、該マガジン16内
に侵入し且つ離脱する。19は撮影されたフイルムSF₂を
テイクアップマガジン16内に導くためのガイド板であ
り、前記収納ローラ18の送り出し側に位置し且つ筐体11
に固定して設けられている。20はフイードマガジン15の
フイルム取出口15aよりシートフイルムSF₁を一枚ずつ取
り出すための吸着カップであり、図示Ｃ−Ｄ方向に往復
運動し且つシートフイルム15を一枚ずつ吸着して取り出
す。21は吸着カップ20にて取出されたシートフイルムSF
₁を吸着カップ20から引き剥し前記搬送ローラ14側へ送
り出すための一対の送り出しローラ（21a,21bからな
る）であり、この送り出しローラ21は前記フイルム取出
口15a近傍に設けられ、フイルムを挾持するために一方
のローラ21aが矢印Ｅ−Ｆ方向に移動操作可能となって
いる。22は一対の方向切換ローラ（22a,22bからなる）
であり、この方向切換ローラ22は前記送り出しローラ21
より送り出された未撮影のシートフイルムSF₁を前記搬
送ローラ14へ送り込み、且つ前記搬送ローラ14から送り
出された来た撮影済シートフイルムSF₂を前記収納ロー
ラ18へ送り込むため一方のローラ22aが図示Ｇ−Ｈ方向
に位置切換操作可能に構成されていて、図示実線の位置
ではフイードマガジン15からのフイルムSF₁を受け取
り、また図示破線の位置ではテイクアップマガジン16へ
フイルムSF₂を送ることができる。23は前記方向切換ロ
ーラ22と前記搬送ローラ14との間に設けられたガイドで
あり、このガイド23は送られて来るシートフイルムSF₁
およびSF₂の案内をする。24は撮影位置EPの後方に設け
られた透視用のＸ線テレビジョン系のためのイメージイ
ンテンシフアイアである。25は収納ローラ18のカバーで
あり、このカバー25は一方のローラ18aと一体的に設け
られ、撮影済シートフイルムSF₂を支持する機能をも果
たしている。

このような構成における装置の動作について以下に述
べる。

まず、シートフイルムの移動の概略を述べる。フイー
ドマガジン15内のシートフイルムSF₁は弾性体15cにより
図示Ｒ方向に対する偏倚力を受けた押圧板15bによって
フイルム取出口15a側に常に適宜なる圧力で押圧されて
いる。このため、筐体11,被検者PAを支持する寝台天板B
T及びＸ線管XTイメージインテンシフアイア24を含む装
置可動部分が被検者PAを中心に図示Ｖ−Ｗ方向に回転さ
れてどのような回転角となったとしても、シートフイル
ムSF₁は常にフイルム取出口15側に整列しフイードマガ
ジン15内からの脱落やマガジン内での乱れを生ずること
がなく、安定した状態を維持する。従って、フイードマ
ガジン15内のシートフイルムSF₁は図示Ｃ−Ｄ方向に円
弧駆動される吸着カップ20により上面のものから順次一
枚ずつ吸着され取り出される。取り出されたシートフイ
ルムSF₁は送り出しローラ21によって挾持され駆動され
る。このとき、一方の送り出しローラ21aが図示Ｅ→Ｆ
方向に動作することによりシートフイルムSF₁が挾持さ
れ、この状態でさらに吸着カップ20が図示Ｄ方向に移動
することにより、吸着カップ20からシートフイルムSF₁
が安全に剥離される。そして、送り出しローラ21によっ
て前記シートフイルムSF₁が方向切換ローラ22に送られ
る。このとき、方向切換ローラ22は図示実線位置にあ
り、送られて来たシートフイルムSF₁をガイド23を介し
て搬送ローラ14側へ送り出す。方向切換ローラ22と搬送
ローラ14の送り方向には略90°の角度差があるが、シー
トフイルムSF₁はガイド23により案内されて搬送ローラ1
4に送り込まれる。そして、搬送ローラ14によって待機
位置WPに開いた状態で待機している密着ホルダ12内にシ
ートフイルムSF₁が送り込まれる。密着ホルダ12はシー
トフイルムSF₁が送り込まれると上蓋を閉じ待機状態に
入る。この状態で操作卓（図示せず）より撮影指令が与
えられると、密着ホルダ12は直ちに撮影位置EPに送ら
れ、次いでＸ線管XTから撮影条件に応じた所要のＸ線が
曝射されて撮影が行なわれる。撮影が終了すると、密着
ホルダ12は待機位置WPに戻されるとともに上蓋が開放さ
れて、中のシートフイルムSF₂が搬送ローラ14により取
り出されガイド23で案内されて方向切換ローラ22に達す
る。このとき、方向切換ローラ22は片方のローラ22aが
破線位置に移動操作されていて、方向切換ローラ22に入
ったシートフイルムSF₂が収納ローラ18側に送り込まれ
る。そうすると、収納ローラ18は送り込まれたカットフ
イルムSF₂をさらに送るがシートフイルムSF₂の先端が収
納ローラ18の出口近傍に設けられているガイド板19に接
してマガジン内方に案内されテイクアップマガジン16内
に収納される。この場合、テイクアップマガジン16内に
収納されているシートフイルムSF₂の量に応じてつまみ1
7を操作し、ローラカバー25が適当な圧力でシートフイ
ルムSF₂を押圧するように調整することができる。収納
ローラ18は、つまみ17の操作と併せてその稼働状態が制
御され、シートフイルムSF₂をローラカバー25を介して
安定に支持する。

以後上述の動作を繰り返すことによって次々と撮影を
行なうことができる。

このような構成では、フイードマガジン15内のフイル
ムを押圧板15bによって適宜なる圧力で常に押圧するこ
とにより、装置が（寝台天板BTあるいは被検者PAを回転
中心として）360°のいずれの回転角状態にあっても一
方のフイルムSF₁は安定状態にあり、吸着カップ20によ
る取り出しも安定して行なえる。また、テイクアップマ
ガジン16はつまみ17の回転により図示Ｌ−Ｒ方向に進退
調整可能であり、且つ収納ローラ18の位置が固定である
ことから（この収納ローラ18が静止している場合には）
テイクアップマガジン16内に一方のローラ18aが入る形
となって該ローラ18aでマガジン内のシートフイルムSF₂
を押えることができ、しかもシートフイルムSF₂の収納
状態に応じてつまみ17と収納ローラ18を調整しローラ18
でマガジン内のシートフイルムSF₂を押える圧力の調整
が可能となるから装置が360°いずれの回転位置にあっ
てもテイクアップマガジン16内のシートフイルムSF₂を
安定に収納しておくことが可能である。

〔背景技術の問題点〕

ところで、上記構成では、離散的に配置された搬送ロ
ーラ14,収納ローラ18,送り出しローラ21および方向切換
ローラ22の４個の駆動要素により、フイルム供給時はフ
イードマガジン15から送り出しローラ21→方向切換ロー
ラ22→搬送ローラ14とフイルムを搬送して待機位置WPに
ある密着ホルダ12に送り込み、フイルム排出時は密着ホ
ルダ12から搬送ローラ14→方向切換ローラ22→収納ロー
ラ18とフイルムを搬送してテイクアップマガジン16に送
り込むようになっている。これらフイルムの搬送の際に
フイルムにたるみが生じるとフイルムが極端に折曲され
てフイルムを損傷したり撮影画質の劣化を招いたりす
る。特に上記装置のように装置全体が（寝台天板BTある
いは被検者PAを中心として）360°にわたって回転する
場合などにはフイルム走行が不安定となり易く、前記フ
イルムのたるみやその他のフイルム搬送上の不都合（フ
イルム搬送途中でのフイルムのひっかかり、つかえ、脱
落など）を生じがちである。そこで、一般には、このよ
うな場合前記各駆動要素（搬送ローラ14,収納ローラ18,
送り出しローラ21,方向切換ローラ22）の搬送速度を等
速度とすることにより走行の安定化を図ることが行なわ
れている。しかしながら、各駆動要素の駆動速度を均一
化して走行の安定化を図る場合、各駆動要素の速度制御
をよほど正確に行なわねばならず、駆動部にタコジエネ
レータ等のごとき検出器を設け駆動速度を検出し駆動制
御部にフイードバックしていわゆる閉ループ制御を行な
うなど非常に複雑な構成を要する。しかも、この場合、
各駆動要素個々の調整と各駆動要素相互間の調整を厳密
に行なわねばならず、調整が極めて困難となる。

〔発明の目的〕

本発明は上記事情に基づいてなされたもので、その目
的は、搬送時にあってシートフイルムに損傷を与えるこ
とがなく構成が簡単なシートフイルム搬送装置を提供す
ることにある。

〔発明の概要〕

本発明のシートフイルム搬送装置は、撮影位置−待機
位置間を移動するシートフイルム挾持用密着ホルダに、
前記ホルダの移動方向に対して直交するように配置され
た未撮影フイルムケースから未撮影シートフイルムを供
給すると共に前記ホルダから排出した撮影済シートフイ
ルムを撮影済フイルムケースに収納するシートフイルム
搬送装置において、前記ホルダの待機位置近傍に配置さ
れ、前記ホルダに前記未撮影シートフイルムを挿入する
ためのローラと、前記未撮影フイルムケース近傍と前記
ローラ近傍との間を移動する移動部材と、前記移動部材
に回動可能に設けられた吸着面を有する吸着部材と、前
記吸着部材に取付けられたドグと、前記移動部材が前記
未撮影シートフイルム近傍にあるとき、前記撮影済フイ
ルムケースに収納された前記未撮影シートフイルムに対
向している前記吸着部材の吸着面を、前記移動部材が前
記未撮影フイルムケース近傍から前記ローラ近傍に移動
中にあって、所定角度回動させるべく前記ドグに当接す
るピンと、前記移動部材が前記未撮影フイルムケース近
傍にあるときは前記吸着部材の吸着面が前記撮影済フイ
ルムケースに収納された前記未撮影シートフイルムに対
向するように、また前記移動部材が前記未撮影フイルム
ケース近傍から前記ローラ近傍に移動中にあっては前記
所定角度回動された前記吸着部材の吸着面の回動状態が
保持されるように、前記吸着部材にバネ力を付与するバ
ネ部材とを具備することを特徴とする。

〔発明の実施例〕

以下本発明にかかるシートフイルム搬送装置を、カセ
ッテレススポットショット装置に組込んでＸ線撮影装置
に適用した第１図に示す一実施例を参照して説明する。

第１図において、30はＸ線管31,絞り32等を内蔵する
と共に被検体Ｐを載置する寝台部、40は被検体Ｐから距
離を存するように寝台部30のフレームに設けられたカセ
ッテレススポットショット装置であり、撮影位置EPと待
機位置WPとの間を移動するシートフイルム挾持用密着ホ
ルダ51を有したホルダ移動系50と、本実施例のシートフ
イルム搬送装置60とを内蔵している。

このシートフイルム搬送装置60は、ホルダ51の移動方
向と交差する方向であって図示では直角方向に未撮影フ
イルムケース61,撮影済フイルムケース62が設けられ、
一端部が回動中心をなし回動により該一端部が未撮影フ
イルムケース61の下端部近傍とホルダ51の待機位置WPと
の間を運動するリンク部材として駆動レバー63と、この
駆動レバー63が未撮影フイルムケース61の下端部近傍位
置にあってその吸着面が未撮影フイルムケース61内に収
納された未撮影シートフイルムに対向すると共にホルダ
51の待機位置WPにあってその吸着面がホルダ51の移動方
向に対向するべく駆動レバー63の他端部に回動可能に設
けられた吸着部材としての吸着筒64とを備えている。
尚、65はフイルムの搬送方向を切換える切換えガイド、
66はホルダ51に供給され又は排出されるフイルムを授受
する搬送ローラ、67は撮影済フイルムを撮影済フイルム
ケース62の位置に導入する固定ガイド、68は固定ガイド
67から導入された撮影済フイルムを撮影済フイルムケー
ス62に収納する収納ローラである。

70はこのカセッテレススポットショット装置40の撮影
位置EPに相当する部位に設けられ、イメージインテンシ
ファイア71,テレビカメラ72等よりなるテレビジョン透
視装置である。

上記構成により、吸着筒64は、図示しない真空配管よ
りの真空圧により未撮影フイルムケース61内に収納され
た未撮影シートフイルムを取出し、切換えガイド65を図
示破線の位置に押し上げながら搬送ローラ66へ受け渡
し、ホルダ51へフイルムをセットする。ホルダ51は撮影
操作により待機位置WPから撮影位置EPに移動し、ここで
Ｘ線管31から放射されるＸ線により撮影がなされる。こ
の撮影後、ホルダ51は元の位置つまり待機位置WPに戻
り、ここで撮影済みフイルムは搬送ローラ66,切換えガ
イド65,固定ガイド67,収納ローラ68により撮影済フイル
ムケース62に収納される。連続撮影においては、上述の
一連の動作を繰り返す。

次ぎに、上記のシートフイルム搬送装置50の詳細につ
いて説明する。第２図は本実施例のシートフイルム搬送
装置50の正面図、第３図は同装置50の平面図である。

第２図において、吸着筒64は側板77に形成された長溝
69によりガイドされており、左右一対の駆動レバー63に
より左右へ駆動される。駆動レバー63は回転支点70を中
心に連結リンク71と駆動リンク72により駆動される。図
示しない駆動モータとチェーン伝達により駆動軸73が反
時計方向に回転すると、吸着筒64は未撮影フイルムケー
ス61の角穴部へ入り、収納されている未撮影フイルムＦ
の最上部の１枚を吸い上げる。吸い上げ完了の信号によ
り駆動モータが逆転し、吸着筒64は図示左側へ移動す
る。吸着筒64の片側へブロック74が固定されており、こ
のブロック74の２面には夫々ドグ74a,74bが90度ずれて
打ち込まれている。

また、吸着筒64の向きを保持するために板ばね75がブ
ロック74を押し付けた状態で取付けられている。フイル
ムＦを吸い上げた吸着筒64は長溝69にガイドされながら
駆動レバー63により搬送ローラ66へ移動する。途中に側
板77に取付けたピン76へドグ74aが当たり、吸着筒64は
板ばね75の押圧に抗して時計方向へ回動し、図示一点鎖
線の状態となり、搬送ローラ66へフイルムＦを受け渡
す。フイルムＦがホルダ51にセットされ、そのセット信
号により駆動モータが逆転し、一点鎖線の状態から図示
右側に吸着筒64は移動し、再びピン76へドグ74bが当た
り、吸着筒64は反時計方向に反転し、吸着筒64の吸着面
は未撮影フイルムＦと直角に対向する。

上述した一連の動作により未撮影フイルムケース61か
ら未撮影フイルムＦを連続してホルダ51へ搬送すること
ができ、また、撮影済フイルムを撮影済フイルムケース
62に収納することが可能となる。

第３図において、側板77には駆動モータ78が設けら
れ、この駆動モータ78の軸にスプロケット78aが設けら
れ、このスプロケット78aと駆動軸73に固定されたスプ
ロケット73a及び左右一対の駆動リンク72と駆動レバー6
3とを連結リンク71によりピン結合により連結する。こ
の連結リンク71により吸着筒64を駆動する。吸着筒64の
図示右側にはブロック74が設けられると共にこのブロッ
クの２面には夫々ドグ74a,74bが固定して設けられてお
り、このブロック74の下面には板ばね75が取付けられ、
側板77に突設されているピン76により吸着筒64の反転を
可能にし、搬送ローラ66へフイルムを転送できるように
構成されている。

上述したように本実施例によれば、駆動レバー64を連
結リンク71,駆動リンク72及び駆動モータ77により回動
し、この駆動レバー64の先端に設けられた吸着筒64を連
動して回動することにより、ローラの数が２組にして搬
送経路の90°変換が行なわれる。従って、フイルムの損
傷は軽減されしかも部品点数も少なく構成の簡素化が図
られる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、引っ掛かり、つかえ等によるフイル
ム搬送途中の不具合を少なくし安定したフイルム搬送を
行うことができ、かつ、フイルムに与える損傷を少なく
することができるものである。また、本願明は吸着部を
回動させるための別途動力源を必要とせず、構造を簡略
にできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のシートフイルム搬送装置を
カセッテレススポットショット装置に組込んでＸ線撮影
装置に適用して示した例を示す構成図、第２図は同実施
例のシートフイルム搬送装置の正面図、第３図は同装置
の平面図、第４図は従来例を示す図である。 61…未撮影フイルムケース、62…撮影済フイルムケー
ス、63…駆動レバー、64…吸着筒、51…ホルダ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者瀬古豊神奈川県座間市相模が丘２の42の23 グリーンハイツ201号 (56)参考文献特開昭55−33139（ＪＰ，Ａ)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】撮影位置−待機位置間を移動するシートフ
イルム挟持用密着ホルダに、前記ホルダの移動方向に対
して直交するように配置された未撮影フイルムケースか
ら未撮影シートフイルムを供給すると共に前記ホルダか
ら排出した撮影済シートフイルムを撮影済フイルムケー
スに収納するシートフイルム搬送装置において、前記ホルダの待機位置近傍に配置され、前記ホルダに前
記未撮影シートフイルムを挿入するためのローラと、前記未撮影フイルムケース近傍と前記ローラ近傍との間
を移動する移動部材と、前記移動部材に回動可能に設けられた吸着面を有する吸
着部材と、前記吸着部材に取付けられたドグと、前記移動部材が前記未撮影シートフイルム近傍にあると
き、前記撮影済フイルムケースに収納された前記未撮影
シートフイルムに対向している前記吸着部材の吸着面
を、前記移動部材が前記未撮影フイルムケース近傍から
前記ローラ近傍に移動中にあって、所定角度回動させる
べく前記ドグに当接するピンと、前記移動部材が前記未撮影フイルムケース近傍にあると
きは前記吸着部材の吸着面が前記撮影済フイルムケース
に収納された前記未撮影シートフイルムに対向するよう
に、また前記移動部材が前記未撮影フイルムケース近傍
から前記ローラ近傍に移動中にあっては前記所定角度回
動された前記吸着部材の吸着面の回動状態が保持される
ように、前記吸着部材にバネ力を付与するバネ部材とを
具備するシートフイルム搬送装置。