JPH08233814A - 骨密度の変動推定方法又は骨そしょう症の診断方法及びこれに用いる試薬キット - Google Patents

骨密度の変動推定方法又は骨そしょう症の診断方法及びこれに用いる試薬キット

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JPH08233814A
JPH08233814A JP7035349A JP3534995A JPH08233814A JP H08233814 A JPH08233814 A JP H08233814A JP 7035349 A JP7035349 A JP 7035349A JP 3534995 A JP3534995 A JP 3534995A JP H08233814 A JPH08233814 A JP H08233814A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的採取が容易な血清等の血液試料を用いる
ことによる、骨密度の変動の推定や骨そしょう症の診断
方法を提供する。 【構成】血液試料中の可溶性インタ−ロイキン−6レセ
プタ−濃度の変動等を測定することからなる骨密度の変
動推定又は骨そしょう症の診断方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、骨密度の変動推定方法
又は骨そしょう症の診断方法及びこれに用いる試薬キッ
トに関するものであり、更に詳しくは血液試料中の可溶
性インタ−ロイキン−6レセプタ−(以下、sIL−6
Rと略する)濃度若しくはその変動を測定することから
なる骨密度の変動推定方法又は骨そしょう症の診断方法
及び試料中のsIL−6R濃度を測定するための試薬か
らなる骨密度の変動推定若しくは骨そしょう症の診断の
ための試薬キットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インターロイキン−6(以下、IL−6
と略する)は、多くの機能をもつサイトカインとして報
告されているが、近年、その作用の1つに骨吸収促進作
用があることが知られるようになった。一方で、閉経後
のエストラジオール分泌の低下によりIL−6産生が上
昇することが知られており、これらの知見から、骨そし
ょう症の病態形成へのIL−6関与の可能性が指摘され
ている。
【0003】インターロイキン−6レセプター(以下、
IL−6Rと略する)は、分子量80KDaの、IL−
6と結合してリガンド−レセプター複合体を形成する蛋
白質である。IL−6とIL−6Rの複合体は、更にg
p130と呼ばれる分子量130KDaの蛋白質と結合
することで、IL−6のシグナル伝達機能を担っている
(特開平4−29997号公報参照)。
【0004】IL−6Rは膜蛋白質であり、細胞膜の膜
内部分、膜貫通部分及び膜外部分かを有しているが、こ
のうち55KDaの膜外部分が血清や尿中に検出される
ことが明らかとなっている(Eur.J.Immuno
l.23巻、820〜824頁、1993年)。
【0005】血清や尿中に検出される、IL−6Rの一
部分であるsIL−6Rは、ミエローマやエイズ患者に
おいて上昇することが報告されており、IL−6が関連
する疾病においてsIL−6Rもまた重要な役割を担っ
ていると考えられている(Gailard J.P.
ら、Eur.J.Immunol.23巻、820〜8
24頁、1993年及びHonda M.ら、J.Im
munol.148巻、2175〜2180頁、199
2年)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高齢化社会の到来とと
もに、骨そしょう症の患者数は増大しており、その予防
と治療が重要な課題となっている。骨そしょう症に関し
て最も重要なことは、できるだけ早い時期に見出だし骨
折の発症を防止することである。
【0007】骨折の発生頻度と最も直接的に結び付くの
は骨量(骨密度)であり、これを測定する方法として画
像診断やX線吸収法が利用されている。中でも二重X線
吸収法(Dual x−ray absorptiom
etry、DXA法)は、現在日本で最もよく使用さ
れ、信頼性も高いが、装置自体が高価なためにこれを備
えた病院数は少なく、日常的に利用するのは困難であ
り、放射線被ばくを伴うことから妊婦等には使用できな
いという課題がある。DXA法では、更に、測定時の骨
量を評価することはできるが、将来の骨量減少の程度を
予測する、即ち骨代謝回転を示すことはできない。
【0008】一方、閉経後に生じる骨そしょう症は、骨
形成と骨吸収のバランスが崩れ、相対的に骨吸収が大き
くなる結果生じると考えられており、骨代謝回転をあら
わす骨代謝マーカーの測定が注目されている。骨吸収を
選択的に評価できる骨代謝マーカーとしてデオキシピリ
ジノリン、骨形成を評価できる骨代謝マーカーとしてオ
ステオカルシンが注目されているが、前者は尿中濃度を
測定するものであるため日内変動や腎機能の影響を受
け、またクレアチニン濃度による補正を必要とするとい
う課題がある。一方後者は、血清中に多様な分解物が存
在するため、測定対象が明確ではないという課題があ
る。
【0009】以上のように、骨そしょう症の予知、診断
の重要性は認識されていながらも、前述の如き骨代謝マ
ーカーの測定はまだ一般的とはいえないのが現状であ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述のよ
うな状況の中で、骨そしょう症を引き起こす骨密度の減
少や増加に連動して濃度が変動する物質の探索を行った
結果、血液試料中のsIL−6R濃度が骨密度の減少に
関連して増加することを見出だし、本発明を完成するに
至った。
【0011】即ち本発明は、血液試料中のsIL−6R
濃度の変動を測定することからなる骨密度の変動推定方
法である。また、骨そしょう症とは骨密度が健常人に比
較して減少した状態を意味するが、本発明は、血液試料
中のsIL−6R濃度を測定することからなる骨そしょ
う症の診断方法である。
【0012】更に本発明は、水不溶性担体と結合した抗
sIL−6R抗体と検出可能な標識物質と結合し又は結
合し得る抗sIL−6R抗体とを含んでなる、骨密度の
変動推定又は骨そしょう症の診断に用いる試薬キットで
ある。以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明は、血液試料中のsIL−6Rを測
定することからなる骨密度の変動を推定し又は骨そしょ
う症を診断する方法である。ヒト以外の哺乳動物におい
てもIL−6やIL−6R等が存在することが知られて
いることから(例えばマウスのIL−6Rについては特
開平3−155795号公報参照)、本発明はヒト以外
の哺乳動物の骨密度の変動推定方法としても実施し得る
が、好ましくはヒトの骨密度の変動を推定し又は骨そし
ょう症を診断するために使用される。
【0014】本発明でいうsIL−6Rとは、少なくと
もIL−6Rの機能、即ちIL−6のシグナル伝達機能
の発現に必要な機能部位を含むIL−6断片を意味す
る。
【0015】より詳しくは、ヒトのIL−6Rの場合、
当該機能部位は468のアミノ酸残基からなるIL−6
Rの全アミノ酸配列中、N末端から123位〜323位
までの部分に存在することから、少なくともこの部位を
有し、かつ、細胞膜から遊離して存在する種々の分子量
を有するIL−6R断片である(例えばアメリカ登録特
許第5171840号公報参照)。代表的なsIL−6
Rとしては、前記の膜外部分のみからなる、55KDa
のIL−6R断片が例示できる。
【0016】血液試料としては、通常の免疫測定で使用
する血清等を使用すれば良く、ヒトの骨密度の変動を推
定し又はヒトの骨そしょう症を診断するためにはヒトの
血液試料、好ましくはヒト血清試料を使用すれば良い。
【0017】sIL−6Rの測定は、通常の免疫測定に
従えば良く、例えばサンドイッチ法や競合法により実施
することができる。例えばサンドイッチ法による場合、
水不溶性担体と結合した抗sIL−6R抗体と、検出可
能な標識物質と結合し又は結合し得る抗sIL−6R抗
体を用いることを例示できる。また例えば競合法による
場合には、水不溶性担体と結合した抗sIL−6R抗体
と検出可能な標識物質と結合し又は結合し得る抗sIL
−6Rを用いることを例示できる(IL−6Rの測定方
法の一例について、より具体的に特開平4−89568
号公報に記載された方法を例示することもできる)。
【0018】これら測定法以外に、IL−6Rの物理的
特質を用いることもできる。即ち、IL−6RはIL−
6と特異的に結合する性質、又は、IL−6RとIL−
6の複合体はgp130蛋白質と特異的に結合する性質
である。例えばIL−6RとIL−6との特異的結合を
利用する場合には、上述のサンドイッチ法による測定に
おけるいずれか一方の抗sIL−6R抗体又は上述の競
合法による測定における抗sIL−6R抗体をIL−6
で置き換えることが可能である。
【0019】本発明でのsIL−6Rの測定において
は、上述の種々の測定方法のいずれを採用しても良い
が、測定試薬の調製の容易さや高感度性等の観点から、
水不溶性担体と結合した抗sIL−6R抗体と、検出可
能な標識物質と結合し又は結合し得る抗sIL−6R抗
体を用いるサンドイッチ法によることが最も好ましい。
【0020】測定に使用する抗sIL−6R抗体や競合
法におけるsIL−6R等は、例えば例えばアメリカ登
録特許第5171840号公報等を参照し、又はこれら
に記載されたsIL−6Rを調製し免疫原として使用す
ることで調整できる。なお抗マウスsIL−6R抗体等
は、例えば特開平4−99800号公報の記載されたマ
ウスIL−6Rを調製し免疫原として使用することで調
製できる。
【0021】測定において使用する標識に特別の制限は
なく、従来から使用されている蛍光物質、放射性同位元
素、吸光物質又は酵素等が使用できるが、取扱いが容易
で特別な施設等を必要とせずかつ測定感度に優れた酵素
を使用することが好ましい。具体的にアルカリフォスフ
ァタ−ゼ等の酵素が例示できる。
【0022】後に実施例において詳細に示す通り、血液
試料中のsIL−6R濃度の変動(上昇)と相関して骨
密度が変動(減少)する。従って、本発明によりsIL
−6R濃度の変動を観察することで骨濃度の変動を推定
することが可能である。特に、同一被検者からの血液試
料について本発明の方法を実施することにより、該被検
者の骨密度の変動をモニタ−することが可能である。
【0023】更に、血液試料中のsIL−6R濃度が一
定値を越えた場合、骨そしょう症と診断することも可能
である。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0025】実施例1 sIL6Rの測定方法の確立 sIL−6Rと結合可能な抗IL−6Rモノクロ−ナル
抗体PM1(特開平3−139293号公報参照)を
0.1M炭酸緩衝液(pH9.6)に5μg/mlにな
るように溶解し、これを96穴プレート(水不溶性担
体)に100μl/ウェルずつ加え、4℃で一晩放置し
て固相化した。このプレートを0.02%tween2
0を含むPBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄した
後、0.5%BSAを含むPBSを150μl/ウェル
ずつ加えて4℃で一晩放置し、ブロッキング処理を行っ
た。
【0026】アルカリホスファターゼ(以下、ALPと
略する)標識抗IL−6Rモノクロ−ナル抗体は、sI
L−6Rと結合可能な抗IL−6Rモノクロ−ナル抗体
MT18(特開平2−288898号公報参照)2mg
と市販のウシ小腸由来アルカリ性ホスファターゼ(バイ
オザイム製)2mgを用い、これらをS−S結合により
結合させた後、ゲル瀘過(カラム:G3000SW、東
ソ−(株)製;溶出:150mM NaClを含む50
mMリン酸緩衡液(pH7))を行って精製したものを
用いた(石川栄治ら編集、酵素免疫測定法第3版、医学
書院、117頁〜参照)。
【0027】標準IL−6R溶液は、保川らの方法(Y
asukawa K.ら、J.Biochem.108
巻、673〜676頁、1990年)により調製したI
L−6Rを希釈液(0.1M トリス塩酸緩衝液(pH
8.0) 、1mM MgCl2、0.1mM ZnCl
2、1%BSA)で25、12.5、6.25、3.1
3、1.56、0.78、0.36ng/mlになるよ
うに希釈したものを用いた。
【0028】前述のプレートを0.02%tween2
0を含むPBSで洗浄後、50μlの上記標準液及び1
mAのALP標識抗体(1mAは280nmの吸光度が
0.001となる濃度になるように希釈液で希釈したも
の)の50μlを各ウェル加え、室温で2時間静置して
反応を行った。このプレートを洗浄後、p−ニトロフェ
ニルホスフェート(シグマ社製)を1mg/mlになる
ように0.05M炭酸緩衝液(pH9.8) に溶解した
ものを加え、プレートに結合したALP標識抗体による
発色反応を行い、生成したp−ニトロフェノールの量を
市販のプレ−トリ−ダ−(MPR−A4、東ソー(株)
製)により比色定量した。なお測定波長405nmで、
対照波長は492nmである。
【0029】結果を図1に示す。図1に示す通り、0.
39〜25ng/mlの範囲でIL6Rを測定可能であ
った。
【0030】実施例2 閉経前後の女性血清中のsIL
6Rの測定 閉経前後の女性血清は、婦人科外来を訪れた健康な44
〜65才の女性151人より採取した。内訳は、閉経前
65例、閉経進行中35例、閉経後51例である。
【0031】採取した血清は、測定まで−80℃にて保
存した。sIL−6R測定には、血清を実施例1に記載
した希釈液を用いて60倍に希釈したものをサンプルと
し、実施例1に記載された方法により測定を行なった。
なお、比較のため、同血清中のIL−6濃度を水不溶性
担体と結合した抗IL−6抗体とALPと結合した抗I
L−6抗体を用いるサンドイッチ法により測定した。
【0032】図2に、測定結果を閉経前、閉経進行中、
閉経後の3群に分けて示す。血清中sIL−6R濃度
(平均値±標準誤差)はそれぞれ125.95±4.2
9ng/ml、122.81±7.40ng/ml、1
80.26±15.18ng/mlとなり、閉経後女性
血清中のsIL−6R濃度は他の2群に比べて有意に上
昇していた。これに対してIL−6濃度は、閉経前、閉
経進行中、閉経後の3群において有意な差を示さなかっ
た。なお、検定にはマン・ホイットニイ検定(Mann
−Whitney、いわゆるUテスト)を用いた。
【0033】実施例3 sIL−6R測定値とDXAの
相関 閉経後の女性は骨密度が減少し、骨そしょう症につなが
ることが今までに報告されている。そこで、実施例2に
おける151人の腰椎骨密度をLunar DPX−L
(Lunar Inc.製)を用いて測定し、sIL−
6R測定値との相関を調べた。結果を図3に示す。図3
からは、sIL−6R測定値の高い女性ほど骨密度が低
値を示し、両者の相関係数は0.4であることが分か
る。
【0034】実施例4 sIL−6R測定値と血清オス
テオカルシン値又は尿中デオキシピリジノリン値の相関 実施例2における151人について、骨代謝の指標とし
て知られている血清オステオカルシン値(intact-N末)
及び尿中デオキシピリジノリン(クレアチニン補正値)
値を測定し、sIL−6R測定値と比較を行なった。
【0035】表1に骨密度とsIL−6R、血清オステ
オカルシン値及び尿中デオキシピリジノリン(クレアチ
ニン補正値)値との相関係数を示す。表1からは、これ
ら従来の骨代謝マーカーに比べ、sIL−6Rがもっと
も骨密度との相関が高いことが明らかとなった。なお、
血清オステオカルシン値及びクレアチニン量で補正した
尿中デオキシピリジノリン値と血清sIL−6Rとの間
にも相関があり、血清sIL−6R値の上昇が確かに骨
代謝を反映した結果であることが示された。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、比較的採取が容易な血
清等の血液試料を用いることにより、骨密度の変動の推
定や骨そしょう症の診断が可能となる。本発明は、現在
では広く一般に普及している免疫測定の原理により実施
することが可能であり、特別の装置を必要としないた
め、必要に応じて日常的に実施することが可能である。
【0038】更に本発明では、放射線を人体に照射する
必要がなく、安全面でも優れた方法である。
【0039】これまでの説明で明らかなように、血液試
料中のsIL−6R濃度の上昇と相関して骨濃度が変動
(減少)する。従って、本発明によりsIL−6R濃度
の変動を観察することで骨濃度の変動をモニタ−するこ
とが可能であり、更には血液試料中のsIL−6R濃度
が一定値を越えた場合、骨そしょう症と診断することも
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1において構築したIL−6R
のサンドイッチ測定系の標準曲線を示すものであり、縦
軸は吸光度、横軸はIL−6R濃度(ng/ml)をそ
れぞれ示す。本図からは、当該サンドイッチ測定系が
0.39〜25ng/mlの範囲でIL6Rを測定可能
であることが分かる。なお図中の直線は、y=2.95
77×10-2X−4.0200×10-5である。
【図2】図2は、実施例2における閉経前後の女性血清
中のIL−6R及びsIL6Rの測定結果を示すもので
あり、縦軸はsIL−6R又はIL−6濃度(ng/m
l又はpg/ml)を、横軸は閉経前(preM)、閉
経進行中(periM)又は閉経後(postM)の群
のいずれであるかを示す。本図からは、sIL−6R濃
度(斜線のバ−)は閉経前と閉経後の群において有意な
差を示すが、IL−6濃度(黒のバ−)は有意な差を示
さないことが分かる。
【図3】図3は、sIL−6R測定値とDXAの相関を
示すものであり、縦軸はDXAの測定値(骨密度;Bo
ne Mineral Density、g/cm2
を、横軸はsIL−6R測定値(ng/ml)をそれぞ
れ示す。本図からは、sIL−6R測定値が低いほどD
XA測定値が高い、即ち骨密度が高く、逆にsIL−6
R測定値が高いほどDXA測定値が低い、即ち骨密度が
低いことが分かる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液試料中の可溶性インタ−ロイキン−
    6レセプタ−濃度の変動を測定することからなる骨密度
    の変動推定方法。
  2. 【請求項2】 血液試料中の可溶性インタ−ロイキン−
    6レセプタ−濃度を測定することからなる骨そしょう症
    の診断方法。
  3. 【請求項3】 血液試料が血清であることを特徴とする
    請求項1項又は2項の方法。
  4. 【請求項4】 水不溶性担体と結合した抗可溶性インタ
    −ロイキン−6レセプタ−抗体と、検出可能な標識物質
    と結合し又は結合し得る抗可溶性インタ−ロイキン−6
    レセプタ−抗体を用いることを特徴とする請求項1項又
    は2項の方法。
  5. 【請求項5】 血液試料がヒト由来のものであり、測定
    されるべき可溶性インタ−ロイキン−6レセプタ−がヒ
    ト可溶性インタ−ロイキン−6レセプタ−であることを
    特徴とする請求項1項又は2項の方法。
  6. 【請求項6】 水不溶性担体と結合した抗可溶性インタ
    −ロイキン−6レセプタ−抗体と検出可能な標識物質と
    結合し又は結合し得る抗可溶性インタ−ロイキン−6レ
    セプタ−抗体とを含んでなる、骨密度の変動推定又は骨
    そしょう症の診断に用いる試薬キット。
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