JPH0822747B2 - 微粒子複合酸化物グリーン顔料の製造方法 - Google Patents

微粒子複合酸化物グリーン顔料の製造方法

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JPH0822747B2 JP1140675A JP14067589A JPH0822747B2 JP H0822747 B2 JPH0822747 B2 JP H0822747B2 JP 1140675 A JP1140675 A JP 1140675A JP 14067589 A JP14067589 A JP 14067589A JP H0822747 B2 JPH0822747 B2 JP H0822747B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、塗料、合成樹脂及び窯業用等の着色剤とし
て有用な、透明性、分散性に優れた微粒子複合酸化物グ
リーン顔料の製造方法に関する。
[従来の技術] 複合酸化物グリーン顔料は耐候性、耐熱性に優れた無
機顔料として広く知られ、例えば塗料や合成樹脂の着色
剤、窯業用着色剤として幅広く使用されている。
上記複合酸化物グリーン顔料は、コバルト、亜鉛、ニ
ッケル、チタンの酸化物よりなるスピネル型化合物であ
り、製造は主として乾式法により行われている。また、
湿式法においては既に緑色無機顔料の製造法(特開昭52
−74599号公報)として本出願人が特許出願した。これ
は酸化チタン又はメタチタン酸を水性媒体中に分散した
状態で他の3成分の金属を共沈させるが、こうした従来
の方法においては、透明性のある微粒子タイプのものは
得られにくいのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 乾式方法はコバルト、亜鉛、ニッケル、チタンの各酸
化物を混合し、フラックスを併存させて高温にて焼成
し、次いで焼結した粒子を強力な粉砕機によって粉砕し
顔料化する方法であるが、各構成酸化物が微粒子でない
限り焼成後の製品も透明な微粒子には成りにくく、仮に
そのような微粒子が有ったとしても、焼成時に焼結して
粉砕により大きなエネルギーを必要とする。
一方、湿式法の場合、構成成分の割合が多い酸化チタ
ン又はメタチタン酸をベースに用い乾燥時に凝集しない
程度の大きさを持ったものに、他の構成金属塩を苛性ソ
ーダ等のアルカリ沈殿剤により沈殿させているため、微
粒子タイプの物は得られていない。また、チタンを四塩
化チタン等の金属塩として共沈させた場合には充分な発
色が得られない事と乾燥時に凝集してしまうため、これ
を焼成して粉砕し顔料化することは難しい状況である。
[課題を解決するための手段] 本発明は上述の要望に答えるべく鋭意研究の結果、湿
式沈殿法においてチタン水溶液を用いる際に過酸化水素
又はペルオキソ酸及至はペルオキソ酸塩を加えることに
より要望される特性を満足させる事ができることを見い
出したものである。
即ち、本発明は、湿式沈殿法においてコバルト、亜
鉛、ニッケルの各塩の水溶液にチタンを含む水溶液を加
える際、過酸化水素又はペルオキソ酸及至はペルオキソ
酸塩も同時に加え混合溶液とし、沈殿剤として苛性ソー
ダ等のアルカリ水溶液を用い、同時添加させることによ
って各元素を共沈させ、ろ過、水洗、乾燥の後焼成する
ことを特徴とする微粒子複合酸化物グリーン顔料の製造
法である。このようにして得られる微粒子透明複合酸化
物グリーン顔料は、その特性を利用した、例えば透明性
塗料、透明性薄膜、印刷インキ、化粧品、蛍光体、研磨
剤等への応用が期待される。
[作用] チタンを含む水溶液に過酸化水素又はペルオキソ酸及
至ペルオキソ酸塩を加えることによってチタンの過酸化
物が生成し、このものが沈殿するとき微粒子かつある程
度の大きさを持った凝集体として沈殿するため、乾燥後
微粒子であるにも拘わらず顔料前駆体としてソフトに上
がり、各成分の沈殿が均一に行われるため比較的低温で
の焼成によっても十分発色し、ソフトでかつ透明な複合
酸化物グリーン顔料が得られる。
[実施例] 次に本発明の好ましい実施態様を挙げて更に詳しく説
明する。
本発明で使用するチタン以外の各構成元素の塩は硫酸
塩、硝酸塩、炭酸塩、塩化物、酢酸塩等、従来複合酸化
物グリーン顔料を製造するときに使用されているものは
すべて使用することができる。また、チタンの場合は四
塩化チタン、硫酸チタニル等の試薬又は工業用原材料が
使用でき、添加する過酸化水素又はペルオキソ酸及至ペ
ルオキソ酸塩においても一般に使用されている試薬や工
業用原材料が使用できる。
上記において、各成分の構成割合は金属のモル比でコ
バルト:亜鉛:ニッケル:チタン=1:1:2:2が最も良
く、この場合においてグリーンの発色が良好となる。し
かし、この割合から大幅に外れない限り、透明性が著し
く悪くなるということはない。研究の結果によれば、チ
タンが多くなるとやや白っぽくなり透明性が悪化し、少
ないとくすみが多くなる傾向にある。
以上のごとき各構成元素の金属塩を水に溶かして混合
水溶液を形成するが、その濃度は、上記のごときモル比
で全体として約5〜50重量%程度の濃度とするのが適当
である。
更に、このようにして混合した水溶液に過酸化水素又
はペルオキソ酸及至ペルオキソ酸塩水溶液を添加して構
成成分の金属塩とからなる混合水溶液を調整する。本発
明者らの詳細な研究によれば、この際、過酸化水素又は
ペルオキソ酸及至ペルオキソ酸塩水溶液の添加により前
記混合水溶液は、若干の発熱を伴いながらやや緑味の暗
褐色から暗赤色へと変化しチタンの過酸化物が生成され
る。この時の添加量は透明性の複合酸化物グリーン顔料
を得るのに、過酸化水素の場合チタン1モルに対し0.05
モル〜1.3モルの範囲が適当で、これより少ない場合に
ははっきりした透明感を得るには至らない。またこの範
囲より多い場合は過酸化水素の浪費であり過剰の過酸化
水素がミストで系外に放出されたり水洗時間が長くなる
等、作業条件が悪くなる。
こうして得られた混合水溶液は、沈澱剤として苛性ソ
ーダ等のアルカリ水溶液を用いて、あらかじめ用意した
沈澱水中に同時に滴下される。この際の反応濃度は透明
性に対して特に悪影響を及ぼすという程ではないが、作
業条件等を考えると好ましくは0.05モル/〜0.4モル
/(チタンの金属を基準として)が適当である。また
合成温度は通常行う範囲、即ち、0℃〜100℃の範囲で
あればその効果を十分発揮できる。しかし、80℃以上に
なると透明感がやや損なわれる傾向にある。またこの際
の合成時のpHは7以上のアルカリ側であれば良いが、pH
がアルカリ側にシフトするにつれてややくすむ傾向にあ
る。pHが7より低い場合はニッケル、コバルト、亜鉛の
水酸化物が沈澱しにくくなり発色に悪影響を及ぼす。
このようにして、30分〜1時間かけて攪拌しながら沈
澱を生成させた後、反応を完全なものとするために約1
時間ほど熟成を行い、この沈澱反応を完了させることが
できる。
次に、析出した共沈物をろ過することによって含水率
が約40%〜80%程度となり、これを100℃〜120℃程度の
温度で乾燥し、これを酸化性雰囲気下で600℃〜1000℃
の温度で30分〜1時間焼成することにより発色させ、本
発明の微粒子複合酸化物グリーン顔料を得ることができ
る。
このようにして得られた本発明による微粒子複合酸化
物グリーン顔料は、従来の湿式法におけるものと比べ
て、透明で深みのある色調を有しており塗料等への分散
性も良好であった。
実施例1 塩化ニッケル6水塩83.23部、硝酸コバルト6水塩50.
93部、硫酸亜鉛7水塩50.32部とチタン分16.7重量%の
四塩化チタン水溶液100.45部を計り、水830部に溶か
し、次いで工業用35重量%の過酸化水素70部をその中に
加える。水溶液は若干の発熱を伴いながら直ちに暗い緑
がかった褐色から暗赤色に変化する。次に沈澱剤として
苛性ソーダ87.5部を計りとり水を加えて全体を約1000部
とする。
あらかじめ用意した沈澱水2400部をガスバーナーや電
熱器等で約45℃に加熱保持し、このものに混合塩水溶液
と苛性ソーダ水溶液を同時に滴下し約30分〜1時間かけ
て沈澱反応を行う。この際にpHが7になるように注意
し、水溶液の温度も45℃を維持するようにする。滴下が
終了したならば、沈澱が完全に行われるようにするため
pHを8くらいまでアップさせ、引き続き水溶液の温度を
45℃に保ちながら熟成を1時間ほど行う。
次に、熟成が終了したならばこのものを取り出し、デ
カンテーションにより十分水洗いし残塩を洗い流し、ろ
過を行う。次いで、100〜120℃の温度にて12時間以上乾
燥させる。
乾燥上がりの顔料前駆体は、800℃で1時間酸化雰囲
気にて焼成される。焼成品はその後ペイントシェイカー
にてメラミン・アルキッド樹脂、PHR40にて分散させ黒
帯付のアート紙に6ミルのアプリケーターにて展色し色
調を観察した。
このようにして得られた顔料は従来品と比べた場合、
透明で深みのある色調を有しており分散性も良好であっ
た。
実施例2 チタン分33.7重量%の硫酸チタニル2水塩82.95部を
あらかじめ用意した水930部にいれ、攪拌しながら約1
時間放置し完全に溶解させる。次に実施例1と同量の塩
化ニッケル6水塩、硝酸コバルト6水塩、硫酸亜鉛7水
塩を計りとりチタン水溶液中に溶かす。
以下、実施例1と同様の方法にて行う。
このようにして得られた顔料は、実施例1の場合と同
様に透明で深みのある色調を有しており分散性も良好で
あった。
比較例1 過酸化水素を添加しないことを除いて、実施例1と同
様の一連の操作を行う。
このようにして得られた顔料は、実施例1と比較して
発色が充分ではなく全体に白っぽい感じで、透明感に乏
しいものであった。また、従来品と比較した場合におい
ても同様の傾向を示した。
比較例2 過酸化水素を添加しないことを除いて、実施例2と同
様の一連の操作を行う。
このようにして得られたものは比較例1の場合と同様
の傾向を示した。
以下の結果をまとめて第1表に示す。
[発明の効果] 本発明によれば、コバルト、亜鉛及びニッケルの各塩
の水溶液にチタン化合物の水溶液を加えて混合溶液とな
し、これにアルカリ水溶液を加えて共沈させる際、該混
合溶液に過酸化水素、ペルオキソ酸及びペルオキソ酸塩
から採択された少なくとも1種を加えてあるため、コバ
ルト、亜鉛、ニッケル及びチタンの水酸化物の共沈が均
一に行われ、共沈物の脱水が容易であり、且つ比較的低
温の焼成でも透明で深みのある緑色の顔料が得られる。
本発明の複合酸化物グリーン顔料は、ソフトな粒子で
あるので粉砕が容易であり、分散性に極めて優れてい
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニッケル塩、コバルト塩、亜鉛塩及びチタ
    ン化合物の混合水溶液に過酸化水素、ペルオキソ酸及び
    ペルオキソ酸塩から採択される少なくとも一種を添加
    し、しかる後アルカリ水溶液を加えて共沈物を生成せし
    め、当該共沈物を焼成することを特徴とする微粒子複合
    酸化物グリーン顔料の製造方法。
  2. 【請求項2】ペルオキソ酸がペルオキソ硫酸、ペルオキ
    ソ硝酸、ペルオキソ炭酸、ペルオキソホウ酸及びペルオ
    キソリン酸である請求項1記載の微粒子複合酸化物グリ
    ーン顔料の製造方法。
  3. 【請求項3】ペルオキソ酸塩がアルカリ金属塩、アルカ
    リ土類金属塩及びアンモニウム塩である請求項1記載の
    微粒子複合酸化物グリーン顔料の製造方法。
  4. 【請求項4】焼成温度が600℃以上である請求項1記載
    の微粒子複合酸化物グリーン顔料の製造方法。
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