JPH08220714A - カラー写真現像液の調製方法 - Google Patents

カラー写真現像液の調製方法

Info

Publication number
JPH08220714A
JPH08220714A JP4792195A JP4792195A JPH08220714A JP H08220714 A JPH08220714 A JP H08220714A JP 4792195 A JP4792195 A JP 4792195A JP 4792195 A JP4792195 A JP 4792195A JP H08220714 A JPH08220714 A JP H08220714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
layer
color
carbon atoms
silver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4792195A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Taniguchi
真人 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP4792195A priority Critical patent/JPH08220714A/ja
Publication of JPH08220714A publication Critical patent/JPH08220714A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】空気酸化劣化がなく、またカブリ濃度の増加、
色再現性の悪化などのないカラー写真現像液の調製方法
を提供すること。 【構成】特定のp−フェニレンシアン系カラー現像主薬
の前駆体組成物を含有する水性媒体を電気分解すること
を特徴とするカラー写真現像液の調製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー写真現像液の調
製方法、特にカラー現像主薬前駆体組成物を用いた調製
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像
主薬としては、p−フェニレンジアミン誘導体が広く用
いられている。このp−フェニレンジアミン誘導体は空
気中の酸素により分解する性質を有する。このような空
気酸化劣化を防止するために、例えば特開平3−14
4,446号に記載されているヒドロキシルアミン類を
カラー現像浴中に添加する方法が知られている。一方、
近年ミニラボと称せられる店頭処理の増加や、富士写真
フィルム(株)製コピースタットAP−5000あるい
は同社製ファインチェッカーなどハロゲン化銀カラー写
真感光材料の現像処理の小型化及び分散化が進んでい
る。これらは、連続的に感光材料を現像処理するよりは
むしろ断続的もしくは間欠的に使用されることが多く、
今日カラー現像液の空気酸化劣化の抑止はより強く望ま
れている。
【0003】このような、断続的あるいは間欠的な現像
処理に適したハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法と
して、特開平6−308,676号には、電解にかける
と電極にハロゲン化銀カラー写真現像主薬を形成または
放出するカラー現像主薬前駆体組成物を含有する水性媒
体を、電気分解することによりカラー現像液を調製し、
これを用いる方法が提案されている。この方法によれ
ば、カラー現像主薬前駆体組成物は空気酸化に対して安
定であるため、現像液の空気酸化劣化にたいして注意を
払う必要がない。また、同じ理由により保恒剤が不要で
あるという利点も有する。
【0004】本発明者は、この新たに提案されたカラー
現像液の調製方法に対し更なる検討を加えたところ、従
来のカラー現像液を用いた場合に比較してカブリ濃度が
高く、また重層効果の低下に起因する色再現性の悪化が
起こるという問題点のあることが判明した。更に、間欠
的な利用を繰り返すと所望の画像が充分に得られないと
いう問題のあることがわかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところはカ
ラー現像液の空気酸化劣化を問題とする必要がないとい
う前記のカラー現像液の調製方法の利点をそのままに、
かつカブリ濃度の増加、色再現性の悪化、間欠利用時の
発色濃度低下等の諸問題を解決したカラー写真現像液の
調製方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、下記の一
般式(D1)、(D2)、(D3)、(D4)または
(D5)で表されるカラー現像主薬前駆体組成物を含有
する水性媒体を、好ましくは使用直前に、電気分解する
ことによるハロゲン化銀カラー写真現像液組成物の調製
方法によって解決された。 一般式(D1)
【0007】
【化6】
【0008】式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
6 は同一でも異なっていてもよく、各々水素原子または
置換基を表す。R7 はアルキル基を表す。R8 は置換基
を表す。mは0から3の整数を表す。Xは電気分解によ
りNH2 基を発生しうる基を表す。 一般式(D2)
【0009】
【化7】
【0010】式中、R7 は一般式(D1)と同じ意味を
表す。R9 、R10、R11、R12は同一でも異なっていて
もよく、各々水素原子または置換基を表す。R13は置換
基を表す。nは0から3の整数を表す。Xは一般式(D
1)と同じ意味を表す。 一般式(D3)
【0011】
【化8】
【0012】式中、R14、R15、R16、R17、R18、R
19、R20、R21は同一でも異なっていてもよく、各々水
素原子または置換基を表す。R22は置換基を表す。pは
0から4の整数を表す。Xは一般式(D1)と同じ意味
を表す。 一般式(D4)
【0013】
【化9】
【0014】式中、R23は炭素数1〜6の直鎖もしくは
分岐の無置換のアルキル基、または主鎖が炭素数2〜6
である炭素数2〜6の直鎖もしくは分岐のヒドロキシア
ルキル基を表す。R24は主鎖が炭素数2〜6である炭素
数2〜6の直鎖もしくは分岐の無置換のアルキレン基、
主鎖が炭素数2〜6である炭素数3〜6の直鎖もしくは
分岐のヒドロキシアルキレン基を表す。R25は炭素数1
〜4の直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す。Xは
一般式(D1)と同じ意味を表す。 一般式(D5)
【0015】
【化10】
【0016】式中、R26は炭素数1〜6の直鎖もしくは
分岐のアルキル基を表す。R27は、主鎖が炭素数3〜6
である炭素数3〜6の直鎖もしくは分岐のアルキレン基
を表す。R28は炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキ
ル基を表す。R29は炭素数1〜4の直鎖、分岐または環
状のアルキル基を表す。Xは一般式(D1)と同じ意味
を表す。次に本発明において前記一般式(D1)にて表
される化合物中のR1 、R2 、R3 、R4 、R5
6 、R8 、m及びXについて詳しく述べる。R1 、R
2 、R3 及びR4 は同一でも異なっていてもよく、各々
水素原子または置換基を表す。更に詳しくはR1
2 、R3 及びR4 は水素原子または置換基であり、置
換基の例としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル
基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アシルアミノ基、アミノ基、アルキルアミノ
基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、
スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニ
ル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カ
ルバモイルオキシ基、シリル基、シリルオキシ基、アリ
ールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チ
オ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アリールオキシ
カルボニル基、アシル基である。これらはアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヒドロキシ
ル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子またはその他
酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくは炭素原子で形
成される置換基で置換されていてもよい。
【0017】更に詳しくR1 、R2 、R3 及びR4 の置
換基の例を示す。ハロゲン原子としては例えば、弗素原
子、塩素原子である。アルキル基としては炭素数1〜1
6、好ましくは炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖または環状
のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、t−ブチル、2−ヒドロキシエチ
ル、3−ヒドロキシプロピル、ベンジル、2−メタンス
ルホンアミドエチル、3−メタンスルホンアミドプロピ
ル、2−メタンスルホニルエチル、2−メトキシエチ
ル、シクロペンチル、2−アセトアミドエチル、2−カ
ルボキシエチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバ
モイルプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3,
4−ジヒドロキシブチル、n−ヘキシル、2−ヒドロキ
シプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−カルバモイル
アミノエチル、3−カルバモイルアミノプロピル、4−
カルバモイルアミノブチル、4−カルバモイルブチル、
2−カルバモイル1−メチルエチル、4−ニトロブチル
である。
【0018】アリール基としては炭素数6〜24のアリ
ール基で例えば、フェニル、ナフチル、p−メトキシフ
ェニルである。ヘテロ環基としては炭素数1〜5の酸素
原子、窒素原子、もしくは硫黄原子を1個以上含む5員
または6員環の飽和または不飽和のヘテロ環であって環
を構成するヘテロ原子の数及び元素の種類は1つでも複
数であっても良く、例えば、2−フリル、2−チエニ
ル、2−ピリミジニル、2−ベンゾトリアゾリル、イミ
ダゾリル、ピラゾリルである。アルコキシ基としては炭
素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基
で例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキ
シ、2−メタンスルホニルエトキシである。アリールオ
キシ基としては炭素数6〜24のアリールオキシ基で例
えば、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ、m−(3
−ヒドロキシプロピオンアミド)フェノキシである。ア
シルアミノ基としては炭素数1〜16、好ましくは炭素
数1〜6のアシルアミノ基で例えば、アセトアミド、2
−メトキシプロピオンアミド、p−ニトロベンゾイルア
ミドである。アルキルアミノ基としては炭素数1〜1
6、好ましくは炭素数1〜6のアルキルアミノ基で例え
ば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、2−ヒドロキシ
エチルアミノである。アニリノ基としては炭素数6〜2
4のアニリノ基で例えばアニリノ、m−ニトロアニリ
ノ、N−メチルアニリノである。ウレイド基としては炭
素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のウレイド基で
例えば、ウレイド、メチルウレイド、N,N−ジエチル
ウレイド、2−メタンスルホンアミドエチルウレイドで
ある。
【0019】スルファモイルアミノ基としては炭素数0
〜16、好ましくは炭素数0〜6のスルファモイルアミ
ノ基で例えば、ジメチルスルファモイルアミノ、メチル
スルファモイルアミノ、2−メトキシエチルスルファモ
イルアミノである。アルキルチオ基としては炭素数1〜
16、好ましくは炭素数1〜6のアルキルチオ基で例え
ば、メチルチオ、エチルチオ、2−フェノキシエチルチ
オである。アリールチオ基としては炭素数6〜24のア
リールチオ基でこれらは例えば、フェニルチオ、2−カ
ルボキシフェニルチオ、4−シアノフェニルチオであ
る。アルコキシカルボニルアミノ基としては炭素数2〜
16、好ましくは炭素数2〜6のアルコキシカルボニル
アミノ基で例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキ
シカルボニルアミノ、3−メタンスルホニルプロポキシ
カルボニルアミノである。スルホンアミド基としては炭
素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のスルホンアミ
ド基で例えば、メタンスルホンアミド、p−トルエンス
ルホンアミド、2−メトキシエタンスルホンアミドであ
る。カルバモイル基としては炭素数1〜16、好ましく
は炭素数1〜6のカルバモイル基で例えば、カルバモイ
ル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−エチルカルバ
モイルである。スルファモイル基としては炭素数0〜1
6、好ましくは炭素数0〜6のスルファモイル基で例え
ば、スルファモイル、ジメチルスルファモイル、エチル
スルファモイルである。スルホニル基としては炭素数1
〜16、好ましくは炭素数1〜6の脂肪族または芳香族
のスルホニル基で例えば、メタンスルホニル、エタンス
ルホニル、2−クロロエタンスルホニルである。アルコ
キシカルボニル基としては炭素数1〜16、好ましくは
炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基で例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカ
ルボニルである。ヘテロ環オキシ基としては炭素数1〜
5の酸素原子、窒素原子、もしくは硫黄原子を1個以上
含む5員または6員環の飽和または不飽和のヘテロ環オ
キシ基であって環を構成するヘテロ原子の数及び元素の
種類は1つでも複数であっても良く例えば、1−フェニ
ルテトラゾリル−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニ
ルオキシ、2−ピリジルオキシである。
【0020】アゾ基としては炭素数1〜16、好ましく
は炭素数1〜6のアゾ基で例えば、フェニルアゾ、2−
ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ、4−スル
ホフェニルアゾである。アシルオキシ基としては炭素数
1〜16、好ましくは炭素数1〜6のアシルオキシ基で
例えば、アセトキシ、ベンゾイルオキシ、4−ヒドロキ
シブタノイルオキシである。カルバモイルオキシ基とし
ては炭素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のカルバ
モイルオキシ基で例えば、N,N−ジメチルカルバモイ
ルオキシ、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニ
ルカルバモイルオキシである。シリル基としては炭素数
3〜16、好ましくは炭素数3〜6のシリル基で例え
ば、トリメチルシリル、イソプロピルジエチルシリル、
t−ブチルジメチルシリルである。シリルオキシ基とし
ては炭素数3〜16、好ましくは炭素数3〜6のシリル
オキシ基で例えば、トリメチルシリルオキシ、トリエチ
ルシリルオキシ、ジイソプロピルエチルシリルオキシで
ある。アリールオキシカルボニルアミノ基としては炭素
数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で例え
ば、フェノキシカルボニルアミノ、4−シアノフェノキ
シカルボニルアミノ、2、6−ジメトキシフェノキシカ
ルボニルアミノである。イミド基としては炭素数4〜1
6のイミド基で例えば、N−スクシンイミド、N−フタ
ルイミドである。ヘテロ環チオ基としては炭素数1〜5
の酸素原子、窒素原子、もしくは硫黄原子を1個以上含
む5員または6員環の飽和または不飽和のヘテロ環チオ
基であって環を構成するヘテロ原子の数及び元素の種類
は1つでも複数であっても良く例えば、2−ベンゾチア
ゾリルチオ、2−ピリジルチオである。
【0021】スルフィニル基としては炭素数1〜16、
好ましくは炭素数1〜6のスルフィニル基で例えば、メ
タンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル、エタンスル
フィニルである。ホスホニル基としては炭素数2〜1
6、好ましくは炭素数2〜6のホスホニル基で例えば、
メトキシホスホニル、エトキシホスホニル、フェノキシ
ホスホニルである。アリールオキシカルボニル基として
は炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で例え
ば、フェノキシカルボニル、2−メチルフェノキシカル
ボニル、4−アセトアミドフェノキシカルボニルであ
る。アシル基としては炭素数1〜16、好ましくは炭素
数1〜6のアシル基で例えば、アセチル、ベンゾイル、
4−クロロベンゾイルである。
【0022】R5 、R6 は水素原子または置換基を表
し、この場合置換基とはアルキル基、アリール基または
ヘテロ環基を表す。その詳細は、R1 、R2 、R3 及び
4 にて説明したものに同義である。但し、R5 、R6
がヘテロ環基である場合、該ヘテロ環基のヘテロ環を構
成する炭素原子と結合している。R7 はアルキル基を表
す。その詳細は、R1 、R2 、R3 及びR4 にて説明し
たものに同義である。R8 は置換基を表す。その詳細
は、R1 、R2 、R3 及びR4 にて説明したものに同義
である。mは0から3の整数を表す。
【0023】Xは電気分解によりNH2 基を発生しうる
基を表す。更に詳しくは、Xは−NO2 基、−NO基、
NHOH基、−N=N−R30基、−NHCOOCH2
(R313 基または下記式(PRO1)にて表される基
である。式(PRO1)
【0024】
【化11】
【0025】式中、R30はアルキル基、アリール基また
はヘテロ環基を表す。その詳細は、R1 、R2 、R3
びR4 にて説明したものに同義である。R31は各々同一
でも異なっていても良く水素原子、またはハロゲン原子
を表す。但し、各R31の1個より多くが水素原子である
ことはない。
【0026】一般式(D1)で表される化合物の中で
も、以下の一般式(DD1)で表される化合物が特に好
ましい。 一般式(DD1)
【0027】
【化12】
【0028】式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
6 は同一でも異なっていてもよく、各々水素原子または
置換基を表す。R7 は前記と同じ意味を表す。R32は水
素原子または置換基を表す。Xは前記と同じ意味を表
す。
【0029】一般式(DD1)中のR1 、R2 、R3
4 、R5 、R6 、R7 、R32及びXについて以下にそ
の好ましい組み合わせについて述べる。R32は水素原
子、アルキル基またはアルコキシ基であり、R7 は炭素
数1〜6のアルキル基であり、R1 、R2 、R3
4 、R5 及びR6 は各々水素原子またはアルキル基で
あり、Xは−N=N−R30、−NHCOOCH2 C(R
313基または式(PRO1)であるという組み合わせ
が好ましい。ここで、アルキル基、アルコキシ基は、他
の置換基によって置換されたものも含む。中でも、R1
とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 の各々の組み合わせか
らなる群において、その少なくとも一つは共に置換基で
あることが好ましい。
【0030】更に好ましい組み合わせとしては、R32
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1
〜6のアルコキシ基であり、R7 は酸素原子、窒素原
子、硫黄原子またはそれらの組み合わせからなる群より
形成される水溶性基を少なくとも一つ有する炭素数2〜
6のアルキル基であり、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
及びR6 は各々水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基であり、Xは−N=N−R30、−NHCOOCH2
(R313 基または式(PRO1)であるという組み合
わせが好ましい。中でも、R1 とR2 、R3 とR4 、R
5 とR6 の各々の組み合わせからなる群において、その
少なくとも一つは共に置換基であることが好ましい。
【0031】更に好ましい組み合わせとしては、R32
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1
〜6のアルコキシ基であり、R7 はヒドロキシル基、ス
ルホンアミド基、スルファモイル基、ウレイド基、スル
ファモイルアミノ基、アルコキシ基、カルボキシ基、ス
ルホ基およびスルホニル基からなる群より選ばれる水溶
性基を少なくとも一つ有する炭素数2〜6のアルキル基
であり、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は各々
水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、Xは
−N=N−R30、−NHCOOCH2 C(R313 基ま
たは式(PRO1)であるという組み合わせが好まし
い。中でも、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 の各
々の組み合わせからなる群において、その少なくとも一
つは共に置換基であることが好ましい。
【0032】次に本発明において前記一般式(D2)に
て表される化合物中のR7 、R9 、R10、R11、R12
13、n及びXについて詳しく述べる。R7 はアルキル
基を表す。その詳細は、R1 、R2 、R3 及びR4 にて
説明したものに同義である。R9 及びR10は同一でも異
なっていてもよく、各々水素原子または置換基を表す。
その詳細は、R1 、R2 、R3 及びR4 にて説明したも
のに同義である。R11及びR12は同一でも異なっていて
もよく各々水素原子または置換基を表し、この場合置換
基とはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表
す。その詳細は、R1 、R2 、R3 及びR4 にて説明し
たものに同義である。但し、R11、R12がヘテロ環基で
ある場合、該ヘテロ環基のヘテロ環を構成する炭素原子
と結合している。R13は置換基を表す。その詳細は、R
1 、R2 、R3 及びR4 にて説明したものに同義であ
る。nは0から3の整数を表す。Xは一般式(D1)と
同じ意味を表す。
【0033】一般式(D2)で表される化合物の中で
も、以下の一般式(DD2)で表される化合物が特に好
ましい。 一般式(DD2)
【0034】
【化13】
【0035】式中、R9 、R10、R11、R12は同一でも
異なっていてもよく、各々水素原子または置換基を表
す。R7 は前記と同じ意味を表す。R33は水素原子また
は置換基を表す。Xは前記と同じ意味を表す。一般式
(DD2)中の、R9 、R10、R11、R12、R7 、R33
及びXについて以下にその好ましい組み合わせについて
述べる。R33は水素原子、アルキル基またはアルコキシ
基であり、R7 は炭素数1〜6のアルキル基であり、R
9 、R10、R11及びR12は各々水素原子またはアルキル
基であり、Xは−N=N−R30、−NHCOOCH2
(R313 基または式(PRO1)であるという組み合
わせが好ましい。ここでアルキル基、アルコキシ基は他
の置換基によって置換されたものも含む。
【0036】更に好ましい組み合わせとしては、R33
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜
6のアルコキシ基であり、R7 は酸素原子、窒素原子、
硫黄原子またはそれらの組み合わせからなる群より形成
される水溶性基を少なくとも一つ有する炭素数2〜6の
アルキル基であり、R9 、R10、R11及びR12は各々水
素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、Xは−
N=N−R30、−NHCOOCH2 C(R313 基また
は式(PRO1)であるという組み合わせが好ましい。
更に好ましい組み合わせとしては、R33は水素原子また
は炭素数1〜6のアルキル基であり、R7 はヒドロキシ
ル基、スルホンアミド基、スルファモイル基、ウレイド
基、スルファモイルアミノ基、アルコキシ基、カルボキ
シ基、スルホ基およびスルホニル基からなる群より選ば
れる水溶性基を少なくとも一つ有する炭素数2〜6のア
ルキル基であり、R9 、R10、R11及びR12は各々水素
原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、Xは−N
=N−R30、−NHCOOCH2C(R313 基または
式(PRO1)であるという組み合わせが好ましい。
【0037】次に本発明において前記一般式(D3)に
て表される化合物中のR14、R15、R16、R17、R18
19、R20、R21、R22、p及びXについて詳しく述べ
る。R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21
は同一でも異なっていてもよく、各々水素原子または置
換基を表す。その詳細は、R1 、R2 、R3 及びR4
て説明したものに同義である。R22は置換基を表す。そ
の詳細は、R1 、R2 、R3 及びR4 にて説明したもの
に同義である。pは0から4の整数を表す。Xは一般式
(D1)と同じ意味を表す。一般式(D3)で表される
化合物の中でも、以下の一般式(DD3)で表される化
合物が特に好ましい。 一般式(DD3)
【0038】
【化14】
【0039】式中、R14、R15、R16、R17、R18、R
19、R20、R21は同一でも異なっていてもよく、各々水
素原子または置換基を表す。R34は水素原子または置換
基を表す。Xは前記と同じ意味を表す。
【0040】一般式(DD3)中のR14、R15、R16
17、R18、R19、R20、R21、R34及びXについて、
その好ましい組み合わせについて以下に述べる。R34
水素原子、アルキル基またはアルコキシ基であり、
14、R15、R16、R17、R18、R19、R20及びR21
各々水素原子または置換基であり、R14、R15、R16
17、R18、R19、R20及びR21からなる群の少なくと
も一つが水素原子でなく、Xは−NO2 基、−NO基、
−N=N−R30基、−NHCOOCH2 C(R313
または式(PRO1)にて表される基という組み合わせ
が好ましい。更に好ましい組み合わせとしては、R34
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1
〜6のアルコキシ基であり、R14、R15、R16、R17
18、R19、R20及びR21は各々水素原子または置換基
であり、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20
びR21からなる群の少なくとも一つが酸素原子、窒素原
子、硫黄原子またはそれらの組み合わせからなる群より
形成される水溶性基を少なくとも一つ含んでおり、Xは
−NOまたは−NO2 基であるという組み合わせが好ま
しい。
【0041】更に好ましい組み合わせとしては、R34
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1
〜6のアルコキシ基であり、R14及びR20が炭素数1〜
6のアルキル基であり、R15、R16、R17、R18、R19
及びR21は各々水素原子または置換基であり、R14、R
15、R16、R17、R18、R19、R20及びR21からなる群
の少なくとも一つが、ヒドロキシル基、スルホンアミド
基、スルファモイル基、ウレイド基、スルファモイルア
ミノ基、アルコキシ基、カルボキシ基、スルホ基および
スルホニル基からなる群より選ばれる水溶性基を少なく
とも一つ含んでおり、Xは−NOまたは−NO2 基であ
るという組み合わせが好ましい。
【0042】次に本発明において前記一般式(D4)に
て表される化合物中のR23、R24、R25及びXについて
詳しく述べる。R23は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐
の無置換のアルキル基、または主鎖が炭素数2〜6であ
る炭素数2〜6の直鎖もしくは分岐のヒドロキシアルキ
ル基を表す。ここで主鎖とはその連結する窒素原子とヒ
ドロキシル基の連結基のことを指し、R23が複数のヒド
ロキシル基を有する場合には、その炭素数が最も少なく
なるものを指す。R23の具体例としては、例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、sec−ブチル、n−ヘキシル、ネオペンチル、3
−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒ
ドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジ
ヒドロキシプロピル、5−ヒドロキシペンチル、6−ヒ
ドロキシヘキシル、4−ヒドロキシペンチル、3−ヒド
ロキシブチル、4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル、
5,6−ジヒドロキシヘキシル、2,3,4−トリヒド
ロキシブチルなどが挙げられる。
【0043】R24は主鎖が炭素数2〜6である炭素数2
〜6の直鎖もしくは分岐の無置換のアルキレン基、また
は主鎖が炭素数2〜6である炭素数2〜6の直鎖もしく
は分岐のヒドロキシアルキレン基を表す。ここで主鎖と
はその連結する窒素原子と一般式(D4)中に記載した
ヒドロキシル基の連結鎖のことを指し、R24が一つ以上
のヒドロキシル基を有する場合には、窒素原子側から数
えて最も炭素数が少なくなる炭素原子上に結合している
ヒドロキシル基が、一般式(D)中に記載したヒドロキ
シル基に該当し、その連結鎖を主鎖とする。R24の具体
例としては、例えばエチレン、トリメチレン、テトラメ
チレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチル
トリメチレン、2−メチルエチレン、3−ヒドロキシメ
チルエチレン、2−メチルトリメチレン、3−メチルト
リメチレン、3−メチルペンタメチレン、2−メチルペ
ンタメチレン、2−エチルトリメチレン、2−メチルペ
ンタメチレン、2−エチルトリメチレン、3−(2−ヒ
ドロキシエチル)トリメチレンなどが挙げられる。
【0044】R25は炭素数1〜4の直鎖、分岐または環
状のアルキル基を表す。R25の具体例としては、例えば
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、sec−ブチル、t−ブチル、シクロプロピルな
どが挙げられる。Xは一般式(D1)と同じ意味を表
す。
【0045】一般式(D4)中の、R23、R24、R25
びXについて以下にその好ましい組み合わせについて述
べる。R23はメチル基、エチル基、n−プロピル基、2
−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4
−ヒドロキシブチル基であり、R24は、その主鎖が炭素
数2〜4の炭素数2〜5のアルキレン基であり、R25
メチル基、エチル基であり、Xは−NOまたは−NO2
基である組み合わせが好ましい。更に好ましい組み合わ
せとしては、R23はメチル基、エチル基、n−プロピル
基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基、4−ヒドロキシブチル基であり、R24はその主鎖が
炭素数2〜4の炭素数2〜4の無置換のアルキレン基で
あり、R25はメチル基であり、Xは−NOまたは−NO
2 基である組み合わせが好ましい。
【0046】次に本発明において前記一般式(D5)に
て表される化合物中のR26、R27、R28及びXについて
詳しく述べる。R26は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐
のアルキル基を表す。その具体例としては、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、2−ヒド
ロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−メタンス
ルホンアミドエチル、3−メタンスルホンアミドプロピ
ル、2−メタンスルホニルエチル、2−メトキシエチ
ル、シクロペンチル、2−アセトアミドエチル、2−カ
ルボキシエチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバ
モイルプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3,
4−ジヒドロキシブチル、n−ヘキシル、5−ヒドロキ
シペンチル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシ
ブチル、2−カルバモイルアミノエチル、3−カルバモ
イルアミノプロピル、4−カルバモイルアミノブチル、
4−スルホブチル、4−カルバモイルブチル、2−カル
バモイル1−メチルエチル、4−ニトロブチルを挙げる
ことができる。
【0047】R27は、主鎖が炭素数3〜6である炭素数
3〜6の直鎖もしくは分岐のアルキレン基を表す。R27
の具体例としては、例えばトリメチレン、テトラメチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチルトリ
メチレン、2−メチルトリメチレン、3−メチルトリメ
チレン、3−メチルペンタメチレン、2−メチルペンタ
メチレン、2−エチルトリメチレン、2−メチルペンタ
メチレン、2−エチルトリメチレン、3−(2−ヒドロ
キシエチル)トリメチレンなどが挙げられる
【0048】R28は炭素数1〜4の直鎖または分岐のア
ルキル基を表す。R28の具体例としては、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、2
−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−メ
トキシエチル、2−アセトアミドエチル、2−カルボキ
シエチル、2−カルバモイルエチルなどが挙げられる。
【0049】R29は炭素数1〜4の直鎖、分岐または環
状のアルキル基を表す。R29の具体例としては、例えば
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、sec−ブチル、t−ブチル、シクロプロピルな
どが挙げられる。Xは一般式(D1)と同じ意味を表
す。
【0050】一般式(D5)中の、R26、R27、R28
29及びXについて以下にその好ましい組み合わせにつ
いて述べる。R26はメチル基、エチル基またはn−プロ
ピル基であり、R27は主鎖が炭素数3ないしは4である
炭素数3ないしは4のアルキレン基でありR28はメチル
基またはエチル基であり、R29はメチル基、エチル基で
あり、Xは−NOまたは−NO2 基である組み合わせが
好ましい。更に好ましい組み合わせとしては、R26はメ
チル基またはエチル基であり、R27はトリメチレン基ま
たはテトラメチレン基であり、R28はメチル基でありR
29はメチル基であり、Xは−NOまたは−NO2 基であ
る組み合わせが好ましい。次に本発明における一般式
(D1)で表される代表的現像主薬の具体例を示すが、
これらによって限定されるものではない。
【0051】
【化15】
【0052】
【化16】
【0053】
【化17】
【0054】
【化18】
【0055】次に本発明における一般式(D2)で表さ
れる代表的現像主薬の具体例を示すが、これらによって
限定されるものではない。
【0056】
【化19】
【0057】
【化20】
【0058】
【化21】
【0059】
【化22】
【0060】次に本発明における一般式(D3)で表さ
れる代表的現像主薬の具体例を示すが、これらによって
限定されるものではない。
【0061】
【化23】
【0062】
【化24】
【0063】
【化25】
【0064】
【化26】
【0065】次に本発明における一般式(D4)で表さ
れる代表的現像主薬の具体例を示すが、これらによって
限定されるものではない。
【0066】
【化27】
【0067】
【化28】
【0068】
【化29】
【0069】
【化30】
【0070】次に本発明における一般式(D5)で表さ
れる代表的現像主薬の具体例を示すが、これらによって
限定されるものではない。
【0071】
【化31】
【0072】
【化32】
【0073】
【化33】
【0074】
【化34】
【0075】次に、本発明の一般式(D1)、(D
2)、(D3)、(D4)及び(D5)で表されるカラ
ー現像主薬前駆体の合成について述べる。本発明の一般
式(D1)、(D2)、(D3)、(D4)及び(D
5)で表されるカラー現像主薬前駆体の合成は、公知の
種々の合成法を用いることができる。その一例として、
下記スキーム1〜スキーム4に示す合成法を挙げること
ができる。 スキーム1
【0076】
【化35】
【0077】スキーム1中、R1 、R2 、R3 、R4
5 、R6 、R7 、R8 及びmは一般式(D1)中と同
じ意味を表す。X1 は一般式(D1)中におけるXのな
かでも−NO2 基、−NO基、NHOH基または−N=
N−R30基を表す。X2 は一般式(D1)中におけるX
のなかでも−NHCOOCH2 C(R313 基または式
(PRO1)で表される基を表す。 スキーム2
【0078】
【化36】
【0079】スキーム2中、R7 、R9 、R10、R11
12、R13及びnは一般式(D2)中と同じ意味を表
す。X1 は一般式(D2)中におけるXのなかでも−N
2 基、−NO基、NHOH基または−N=N−R30
を表す。X2 は一般式(D2)中におけるXのなかでも
−NHCOOCH2 C(R313 基または式(PRO
1)で表される基を表す。 スキーム3
【0080】
【化37】
【0081】スキーム3中、R14、R15、R16、R17
18、R19、R20、R21、R22及びpは一般式(D3)
中と同じ意味を表す。X1 は一般式(D3)中における
Xのなかでも−NO2 基、−NO基、NHOH基または
−N=N−R30基を表す。X2 は一般式(D3)中にお
けるXのなかでも−NHCOOCH2 C(R313 基ま
たは式(PRO1)で表される基を表す。 スキーム4
【0082】
【化38】
【0083】スキーム4中、R23、R24及びR25は一般
式(D4)中と同じ意味を表す。同一でも異なっていて
もよく、各々炭素数1〜4のアルキル基を表す。X1
一般式(D4)中におけるXのなかでも−NO2 基、−
NO基、NHOH基または−N=N−R30基を表す。X
2 は一般式(D4)中におけるXのなかでも−NHCO
OCH2 C(R313 基または式(PRO1)で表され
る基を表す。 スキーム5
【0084】
【化39】
【0085】スキーム5中、R26、R27、R28及びR29
は一般式(D5)中と同じ意味を表す。X1 は一般式
(D4)中におけるXのなかでも−NO2 基、−NO
基、NHOH基または−N=N−R30基を表す。X2
一般式(D4)中におけるXのなかでも−NHCOOC
2 C(R313 基または式(PRO1)で表される基
を表す。
【0086】スキーム1中の一般式(D1−A)で表さ
れるテトラヒドロキノリン誘導体は、例えば1,2,
3,4−テトラヒドロキノリンなどは東京化成工業
(株)製の市販品を入手することができる。また、対応
するキノリンを市販品にて入手し、これをケミカル ア
ンド ファーマシューティカル ビューリティン(Chem
icalPharmaceutical Bulletin)32巻2421頁(1
984年)記載の方法にて一般式(D1−A)で表され
る化合物へ誘導することもできる。また、アニリンまた
はそのフェニル基上に置換基を有する誘導体を用い、ジ
ャーナル オブ ザケミカル ソサエティー パーキン
トランスアクション I(Journal of theChemical S
ociety Perkin TransactionI)1635頁(1987
年)記載の方法にて一般式(D1−A)で表される化合
物へ誘導することもできる。また、アニリンまたはその
フェニル基上に置換基を有する誘導体を用いオーガニッ
ク シンセシス コレクティブ ボリューム(Organic
Syntheses Collective Volume)III 巻328 頁に記載の
方法にてジヒドロキノリン誘導体を合成し、これをパラ
ジウム炭素など通常の水素添加の触媒を用いて、常法に
より還元し一般式(D1−A)で表される化合物を得る
こともできる。
【0087】スキーム2中の一般式(D2−A)で表さ
れるインドリン誘導体は例えばインドリン、DL- インド
リン−2−カルボン酸などは東京化成工業(株)製の市
販品を入手することができる。また、東京化成工業
(株)より市販の2,3,3−トリメチルインドレニン
を、パラジウム炭素など通常の水素添加の触媒を用い
て、常法により還元し一般式(D2−A)で表される化
合物を得ることもできる。また、特開昭52−139,
035号あるいはジャーナル オブ オーガニックケミ
ストリー(Journal of Organic Chemistry)55巻58
0頁(1990年)に記載の方法により2−(ニトロア
リール)エタノール誘導体を合成し、これを特開昭63
−83,066号に記載の方法により一般式(D2−
A)で表される化合物へと誘導することもできる。ま
た、対応するインドール誘導体が入手可能であれば、シ
ンセティック コミュニケーションズ(Synthetic Comm
unications)13巻489頁(1983年)記載の方法
により、該当するインドール誘導体をインドリン誘導体
へと還元することも可能である。
【0088】次に、スキーム1及びスキーム2に示した
7 の導入について詳しく述べる。R7 の導入は、公知
の種々の方法を用いることができる。例えば、ジャーナ
ルオブ アメリカン ケミカル ソサエティー(Journa
l of Amrican Chemical Society )71巻2532頁に
記載の方法あるいはジャーナル オブ オーガニック
ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)22巻
1213頁に記載の方法に準じてアクリル酸エチル、メ
タクリロニトリル、クロトン酸エチルなどの不飽和カル
ボン酸エステルあるいは不飽和ニトリルをマイケル付加
させた後、必要に応じて所望の官能基変換を行う方法、
また、例えば東京化成工業(株)より市販のヨウ化エチ
ル、3−クロロ−1−プロパノール、エチレンブロモヒ
ドリンあるいはN−(2−ブロモエチル)フタルイミ
ド、3−ブロモプロピルアミン臭化水素塩などのハロゲ
ン化アルキル誘導体を用いてN−アルキル化を行った
後、必要に応じて所望の官能基変換を行う方法を挙げる
ことができる。この際のN−アルキル化の具体的方法と
しては、例えば特開平6−161,062号中の例示化
合物(D−12)の合成法として記載されている方法に
準じて行うことができる。
【0089】次に、スキーム3に示した一般式(D3)
で表される化合物の合成法について詳しく述べる。スキ
ーム3中の一般式(D3−A)で表される化合物は、例
えば、4−フッ化ニトロベンゼンは和光純薬工業(株)
製の市販品を入手することができる。また、一般式(D
3−B)で表される化合物は例えば3−ヒドロキシピロ
リジン、プロリノールなどは東京化成工業(株)製の市
販品を入手することができる。(D3−A)と(D3−
B)との反応は、特開平4−11,255号中の例示化
合物(7)の合成法、あるいは同5−188,550号
中の例示化合物(I−17)の合成法として記載されて
いる方法に準じて行うことができる。また、(D3−
C)で表される化合物は、例えば特開平4−11,25
5号中の例示化合物(5)の合成法として記載されてい
る方法に準じて行うことができる。
【0090】スキーム4中の一般式(D4−A)及びス
キーム5中の一般式(D5−A)で表される化合物は、
例えばN−メチル−m−トルイジン、N−エチル−m−
トルイジンなどは東京化成工業(株)製の市販品を入手
することができる。また、m−エチルアニリン、m−イ
ソプロピルアニリンなどの一級アニリン誘導体よりオー
ガニック シンセシス コレクティブ ボリューム(Or
ganic Syntheses Collective Volume )IV巻420頁に
記載の方法により合成することができる。更に、R7
導入において用いることのできる合成法はR23及びR26
の導入にも用いることが可能である。
【0091】スキーム4に示した−R24−OH及びスキ
ーム5に示した−R27−NH2 の導入は、R7 の導入と
同様に行うことができる。スキーム5に示した−SO2
−R28の導入は、例えばメタンスルホニルクロリド、ク
ロロメタンスルホニルクロリドなどが東京化成工業
(株)より市販品として入手可能であるため、これらと
一般式(D5−B)で表される化合物から容易に合成す
ることができる。
【0092】スキーム1〜5において、X1 の導入、X
1 の−NH2 基への変換、X2 の変換は以下一括して説
明する。X1 が−NO基である場合、その導入の具体的
方法としては例えば特開平6−161,062号中の例
示化合物(D−12)の合成法として記載されている方
法に準じて行うことができる。また、アリールアゾ基の
導入の具体的方法としては、後ほど述べる本発明の例示
化合物(D1−13)の合成法として記載されている方
法に準じて行うことができる。
【0093】X1 の−NH2 基への変換には一般に還元
反応が用いられ、例えばパラジウム炭素などの触媒を用
いた水素による還元、還元鉄による還元、ハイドロサル
ファイトナトリウムによる還元などを挙げることができ
るが、反応後の処理の簡便性の点からパラジウム炭素な
どの触媒を用いた水素による還元が好ましく、その具体
的方法としては例えば特開平6−161,062号中の
例示化合物(D−12)の合成法として記載されている
方法に準じて行うことができる。
【0094】−NH2 基のX2 への変換は例えば、2−
ニトロ塩化ベンゾイル及びクロロギ酸2,2,2−トリ
クロロエチルは米国アルドリッチ社製の市販品を入手す
ることが可能であり、これらと(D1−C)、(D2−
C)、(D3−D)、(D4−C)あるいは(D5−
D)より容易に合成することができる。 合成例1 下記式に従い、本発明の例示化合物(D1−13)を合
成した。
【0095】
【化40】
【0096】(b)の合成 3−メチルクロトン酸105gにアセトニトリル200
ml、N,N−ジメチルアセトアミド80mlを加え、
氷冷攪拌下塩化チオニル80.5mlを滴下し、そのま
ま1時間攪拌を続けた。これを、(a)107gに20
℃にて攪拌下滴下し、次いでピリジン162mlを18
℃攪拌下滴下した。これを水に注ぎ析出結晶を濾取する
ことにより、(b)183gを得た。 (c)の合成 (b)177gに塩化メチレンを加え、氷冷攪拌下塩化
アルミニウム137gを加えた。更に反応系を室温に
し、塩化アルミニウムを137g加えた。そのまま30
分攪拌後、氷水に注ぎ酢酸エチルにて抽出、濃縮した。
残渣をアセトニトリルから再結晶し、(c)49gを得
た。 (d)の合成 水素化リチウムアルミニウム11.6gのTHF150
ml懸濁液に加熱還流攪拌下(c)48.3gをTHF
200mlに溶かしたものを滴下した。その後、酢酸エ
チル、メタノールを加えた後、飽和芒硝水を加え析出物
をセライトを濾過助剤に用いて濾別し残渣を濃縮した。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製
し、(d)38gを得た。
【0097】(e)の合成 (d)38gにN,N−ジメチルアセトアミド100m
l、炭酸水素ナトリウム54.8gを加えた。これを、
120℃〜130℃に加熱し3−ブロモプロピオン酸エ
チル117gを滴下し10時間そのまま攪拌した。その
後、炭酸水素ナトリウム18.3g、3−ブロモプロピ
オン酸エチル39.3gを更に加え、150℃にて4時
間加熱した。これを、水に加え酢酸エチルにて抽出、濃
縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し
て(e)と(d)の混合物を44.7g得た。 (f)の合成 2,5−ジクロロアニリン104gにメタノール200
0ml、12N塩酸271mlを加え、氷冷攪拌下亜硝
酸ナトリウム44.9gを水に溶かした水溶液を滴下し
た。これを、(e)と(d)の混合物44.7gにメタ
ノール200ml、THF400ml、酢酸ナトリウム
267gを加えたけん濁液に氷冷攪拌下加えた。その
後、これを水に注ぎ酢酸エチルにて抽出、濃縮した。残
渣にアセトニトリルを加え不溶物を濾別、濾液を濃縮後
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、
(g)析出結晶を濾取、これを酢酸エチルにとかし飽和
食塩水にて洗浄、芒硝乾燥後濃縮し、これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにて精製し、(f)57.5
gを得た。 例示化合物(D1−13)の合成 (f)54.9gにTHF450ml、水酸化ナトリウ
ム21.1gを水300mlに溶かした水溶液を加え4
5℃にて3時間攪拌を続けた。これに12N塩酸40.
9mlを加え濃縮後、残渣を酢酸エチルにて抽出、濃縮
後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、例
示化合物(D1−13)49.5gを得た。
【0098】合成例2 特開平5−188,550号中の例示化合物(I−1
7)の合成法の記載に従い、本発明の例示化合物(D3
−7)を合成した。 合成例3 特開平6−162,062号中の例示化合物(D−1
2)の合成法の記載に従い、本発明の例示化合物(D4
−9)を合成した。
【0099】本発明のカラー現像主薬前駆体はこれを単
独で用いることができることは勿論であるが、2種以上
を併用して用いることもできる。また本発明の効果を損
なわない限り他の公知のカラー現像主薬前駆体と併用し
て使用することもできる。組み合わせる化合物の代表例
を以下に示すがこれらに限定されるものではない。 P−1 N,N−ジエチル−p−ニトロソアニリン P−2 N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−
4−ニトロアニリン P−3 N−エチル−3−メチル−N−(2−メタンス
ルホンアミドエチル)−4−ニトロソアニリン P−4 N,N−ジメチル−4−ニトロソアニリン P−5 N,N−ジエチル−4−(2,2,2−トリク
ロロエチルオキシカルボニルアミノ)アニリン P−6 4−〔4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニ
ルアゾ〕ベンゼンスルホン酸ナトリウム(メチルオレン
ジ) これらの化合物は目的に応じ2種以上併用することもで
きる。本発明に用いるカラー現像主薬前駆体の使用量は
電解に供する液1リットルあたり好ましくは0.000
5モル〜0.1モル、更に好ましくは0.001モル〜
0.05モルである。
【0100】本発明に用いる水性媒体とは、好ましくは
混合する以前の水の体積比が80%以上である液体の媒
体であり、好ましくは90%以上が水であり、実質的に
水のみが媒体であることがさらに好ましい。水と混合す
る媒体としては、好ましくは水と混合した際に分離しな
い溶媒であり、例えばメタノール、エタノール、N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等を挙げる
ことができる。
【0101】本発明に用いるカラー現像剤前駆体組成物
は、好ましくはイオン性塩を含有し、これを電気分解し
次いで処理すべきカラー写真感光材料に用いる。イオン
性塩が存在することにより、溶液は更に導電性となる。
このような塩としては、亜硝酸、硝酸、酢酸、ギ酸のナ
トリウム塩及びカリウム塩を挙げることができる。ま
た、炭酸/重炭酸のナトリウム塩及びカリウム塩も好ま
しく用いることができ、これらは緩衝液として働く利点
も有する。
【0102】本発明の調製方法により調製したカラー写
真現像液をプリント用感光材料に用いる場合、現像液中
に塩素イオンを3.0×10-2〜1.5×10-1モル/
リットル含有することが好ましい。特に好ましくは3.
5×10-2〜1.0×10-1モル/リットルである。塩
素イオン濃度が1.5×10-1〜1.0×10-1モル/
リットルより多いと現像を遅らせるという欠点を有し、
好ましくない。また、3.0×10-2モル/リットル未
満では、カブリを防止する上で好ましくない。本発明に
おいて、カラー現像液中に臭素イオンを0.5×10-5
モル/リットル〜1.0×10-3モル/リットル含有す
ることが好ましい。より好ましくは、3.0×10-5
5×10-4モル/リットルである臭素イオン濃度が1×
10-3モル/リットルより多い場合、現像を遅らせ、最
大濃度及び感度が低下し、0.5×10-5モル/リット
ル未満である場合、カブリを十分に防止することができ
ない。
【0103】ここで、塩素イオン及び臭素イオンはカラ
ー現像剤前駆体組成物に直接添加されても良く、現像処
理中に感光材料からカラー現像液に溶出しても良い。カ
ラー現像剤前駆体組成物に直接添加される場合、塩素イ
オン供給物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化アンモニウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、
塩化カルシウムが挙げられる。また、カラー現像剤前駆
体組成物に添加されている蛍光増白剤から供給されても
良い。臭素イオンの供給物質として、臭化ナトリウム、
臭化カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウム、臭化
カルシウム、臭化マグネシウムが挙げられる。現像処理
中に感光材料から溶出する場合、塩素イオンや臭素イオ
ンは共に乳剤から供給されていても良く、乳剤以外から
供給されていても良い。
【0104】その他カラー現像剤前駆体組成物には、特
開平3−144,446号に記載の各種添加剤を使用で
きる。例えば、pHを保持するための緩衝剤として、前
述の炭酸類の他に、同特許(9)ページのリン酸類、ホ
ウ酸類、ヒドロキシ安息香酸類などを使用できる。カラ
ー現像剤前駆体組成物はこれらの緩衝剤を用いてpHを
9.0〜12.5に維持することが好ましい。より好ま
しくは9.5〜11.5であり、更に好ましくは10.
5〜11.5である。カブリ防止剤としては同(10)
ページに記載のハロゲン化物イオン、有機カブリ防止剤
が挙げられる。特に現像時に電解によって発生せしめた
カラー現像主薬濃度が20ミリモル/リットル以上の高
い時や40℃以上の高温処理する場合には、臭化物イオ
ン濃度はある程度高い方が好ましく、17ミリモル/リ
ットル以上60ミリモル/リットル以下が好ましい。ま
た必要に応じてイオン交換樹脂やイオン交換膜を用いて
ハロゲンを除去して好ましい濃度範囲にコントロールす
ることもできる。キレート剤としては、アミノポリカル
ボン酸、アミノポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、
ホスホノカルボン酸が好ましく使用される。例えば、エ
チレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレント
リアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒド
ロキシエチルイミノジ酢酸、1−ヒドロキシエチリデン
−1,1−ジホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリ
メチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N,
N−テトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−ジ
(o−ヒドロキシフェニル酢酸)及びそれらの塩を代表
例とした化合物が使用できる。また好ましいキレート剤
としては生分解性を有する化合物が挙げられる。この例
としては特開昭63−146,998号、特開昭63−
199,295号、特開昭63−267,750号、特
開昭63−267,751号、特開平2−229,14
6号、特開平3−186,841号、独国特許3,73
9,610号、欧州特許468,325号等が挙げられ
る。更に、ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類
もしくはメルカプト化合物のような現像抑制剤、ベンジ
ルアルコール、ポリエチレングリコール、四級アンモニ
ウム塩、アミン類のような現像促進剤、色素形成カプラ
ー、競争カプラー、1−フェニル−3−ピラゾリドンの
ような補助現像主薬、粘性付与剤、あるいはアルキルス
ルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳
香族カルボン酸等の各種界面活性剤を必要に応じて添加
しても良い。
【0105】カラー現像剤前駆体組成物には、必要によ
り任意の現像促進剤を添加できる。現像促進剤として
は、特公昭37−16,088号、同37−5,987
号、同38−7,826号、同44−12,380号、
同45−9,019号及び米国特許第3,813,24
7号等に表されるチオエーエル系化合物、特開昭52−
49,829号及び同50−15,554号に表される
p−フェニレンジアミン系化合物、特開昭50−13
7,726号、特公昭44−30,074号、特開昭5
6−156,826号及び同52−43,429号等に
表される4級アンモニウム塩類、米国特許第2,49
4,903号、同3,218,182号、同4,23
0,796号、同3,253,919号、特公昭41−
11,431号、米国特許第2,482,546号、同
2,596,926号及び同3,582,346号等に
記載のアミン系化合物、特公昭37−16,088号、
同42−25,201号、米国特許第3,128,18
3号、特公昭41−11,431号、同42−23,8
83号及び米国特許第3,532,501号等に表され
るポリアルキレンオキサイド、その他1−フェニル−3
−ピラゾリドン類、イミダゾール類、等を必要に応じて
添加することができる。
【0106】本発明の調製方法により調製したカラー現
像液を用いてプリント用感光材料を現像する場合、該現
像液中には実質的にベンジルアルコールを含有しないこ
とが好ましい。本発明の調製方法により調製したカラー
現像液を用いてプリント用感光材料を現像する場合、該
現像液中には亜硫酸イオンを実質的に含有しないこと
(ここで実質的に含有しないとは、亜硫酸イオン濃度
3.0×10-3モル/リットル以下である。)が好まし
い。好ましくは亜硫酸イオンを1.0×10-3モル/リ
ットル以下、最も好ましくは全く含有しないことであ
る。この現像液は、更にヒドロキシルアミンを実質的に
含有しないこと(ここで実質的に含有しないとは、ヒド
ロキシルアミン濃度5.0×10-3モル/リットル以下
である。)がより好ましい。最も好ましくはヒドロキシ
ルアミンを全く含有しないことである。
【0107】本発明の現像剤前駆体組成物には過ホウ酸
塩、例えば過ホウ酢ナトリウムを添加しても良い。過ホ
ウ酸塩を添加することにより、レドックスの増幅が起こ
り、過ホウ酸塩なしの現像液を用いる場合に比較して高
い発色濃度を得ることができる。過ホウ酸の代わりに過
酸化水素を用いた場合、このような効果を得ることはで
きない。
【0108】本発明の調製方法に用いる電極材料として
は、公知の電極材料を用いることができ、陰極材料につ
いては、ワインバーグ著、テクニック オブ エレクト
ロオーガニックシンセシス(TECHNIQUE OF ELECTRO ORG
ANIC SYNTHESIS) パートI、14頁(ジョンワイリー
アンド サンズ刊、1974年)あるいは鳥居滋著、有
機電解合成12頁(講談社刊、1981年)に詳しく記
載されている。また陽極材料については、ワインバーグ
著の同書21頁あるいは同名パートII86頁(ジョンワ
イリー アンド サンズ刊、1975年)に詳しく記載
されている。また米山宏著、電気化学、124頁〜12
6頁(大日本図書刊、1986年)にも陽陰極材料につ
いて詳しく記載されている。
【0109】電解を行う際の電圧としては10V以下で
あることが好ましく、0.5〜3Vの範囲にあることが
好ましい。その際の電流値は電圧の制御により同時に特
定の値をとることはいうまでもない。本発明で用いるカ
ラー現像液前駆体組成物の電気分解するための装置とし
ては、公知のものを利用することができ、例えば鳥居滋
著、有機電解合成、7頁〜10頁に記載の装置、ワイン
バーグ著、テクニック オブ エレクトロオーガニック
シンセシス(TECHNIQUE OF ELECTRO ORGANIC SYNTHESI
S) パートI、58頁〜122頁に記載の装置などを用
いることができる。
【0110】本発明の調製方法により調製したカラー現
像液を用いて感光材料を連続的に現像処理する場合、必
要に応じてカラー現像剤前駆体組成物溶液を補充、電解
し現像処理を行うことも可能である。この場合の補充量
としては撮影用感光材料の場合、1m2あたり550ml
以下が好ましく、450ml以下がより好ましく、40
0ml以下、80ml以上が最も好ましい。補充液中の
臭化物イオン濃度を低減するかあるいは含有させないこ
とで、300ml以下にすることもできる。また、プリ
ント用感光材料の場合、感光材料1m2あたり20〜60
0mlが適当であり、好ましくは30〜200ml、更
に好ましくは40〜100mlである。現像時の処理温
度は撮影用感光材料の場合、35℃以上が好ましく、更
に好ましくは40℃以上50℃以下である。また、プリ
ント用感光材料の場合、20〜50℃、好ましくは30
〜45℃、最も好ましくは37〜42℃である。処理時
間は撮影用感光材料の場合、30秒〜3分15秒が好ま
しく、30秒〜2分30秒がより好ましい。また、プリ
ント用感光材料の場合、一般に3分以下であるが、10
秒〜1分が好ましく、10秒〜30秒がより好ましい。
ここで処理時間(例えば現像時間)とは、感光材料が対
象の処理液に入ってから次浴の処理液に入るまでの時間
をいう。
【0111】本発明のカラー現像剤前駆体組成物は、こ
れを電解に供する以前の状態においては、一般に用いら
れているカラー現像液組成物と異なり、空気酸化を防止
する手段を積極的に講じる必要はないが、連続的に感光
材料を処理する使用形態を考慮した場合、その空気酸化
を防止することが好ましい。また、液の蒸発はこれを防
止することが好ましい。処理槽での写真処理液と空気と
の接触面積は、以下に定義する開口率で表すことができ
る。即ち、 開口率=〔処理液と空気との接触面積(cm2)〕÷〔処理
液の容量(cm3)〕 上記の開口率(cm-1)は0.05以下であることが好
ましく、より好ましくは0.0005〜0.01であ
る。このように開口率を低減させる方法としては、処理
槽の写真処理液面に浮き蓋等の遮蔽物を設けるほかに、
特開平1−82,033号に記載された可動蓋を用いる
方法、特開昭63−216,050号に記載されたスリ
ット現像処理法を挙げることができる。また、処理槽中
の処理液は高沸点有機溶媒や高分子化合物等でシールド
し、空気との接触面積を低減させることが好ましい。開
口率を低減させることは、カラー現像工程のみならず、
後続の諸工程例えば、漂白、漂白定着、定着、水洗、安
定化などの全ての工程において適用できる。
【0112】本発明においては、現像剤前駆体組成物が
処理すべきカラー写真感光材料中に含有されていても良
い。現像剤前駆体組成物の含有される層としては、例え
ばハロゲン化銀含有層、カプラー含有層、中間層、下塗
り層、保護層等を挙げることができる。現像剤前駆体は
水溶性であることが好ましいが、水溶性電子移動剤を存
在せしめることにより水不溶性前駆体を用いることも可
能である。現像剤前駆体組成物が処理すべきカラー写真
感光材料中に含有されている場合、電気分解及びそれに
続く現像が確実に起こるように追加の水を添加すること
が好ましい。この場合アルカリ水溶液を添加することは
更に好ましい。現像剤前駆体組成物が処理すべきカラー
写真感光材料中に含有されている場合、該カラー現像主
薬前駆体は実質的に無色であることが好ましく、該前駆
体が実質的に無色でない場合は、これを感光材料中の最
下層(支持体に最も近い層)に含有せしめることが好ま
しい。
【0113】現像剤前駆体組成物が処理すべきカラー写
真感光材料中に含有されている場合であって該現像主薬
前駆体が実質的に無色であり、かつ水不溶性である場合
においては、低露光域では部分的に前駆体を現像主薬に
還元して環境への未使用現像剤の流出を低減することが
可能である。現像剤前駆体組成物が処理すべきカラー写
真感光材料中に含有されている場合においては簡単な炭
酸塩活性化剤を用い、ステンレススチールドラムを用い
て感光材料を現像することもできる。この場合、ステン
レススチールドラムと接触することによりカラー現像主
薬が発生させ、次いで感光材料をステンレススチールド
ラム上より除去した後、未使用のカラー現像主薬を分解
あるいはドラム上より除去する。その分解あるいは除去
の具体的方法としては、例えば温和な酸化剤溶液を用い
る方法、低電位側の第3電極を用いる方法あるいは感光
材料中からカラー現像主薬を取り除くための適切な樹脂
を用いる方法を挙げることができる。
【0114】カラー現像された感光材料は、通常、脱銀
処理される。ここでいう脱銀処理とは、基本的には漂白
処理と定着処理からなるが、これらを同時に行う漂白定
着処理及びこれらの処理を組み合わせて構成される。漂
白剤としては、例えば鉄塩;鉄(III)、コバルト(III)
、クロム(IV)、銅(II)などの多価金属の化合物;過酸
類;キノン類;ニトロ化合物等があげられる。代表的漂
白剤としては、塩化鉄;フェリシアン化物;重クロム酸
塩;鉄(III) の有機錯塩(例えばエチレンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジア
ミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプ
ロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、な
どのアミノポリカルボン酸類などの金属錯塩);過硫酸
塩;臭素酸塩;過マンガン酸塩;ニトロベンゼン類など
を挙げることができる。これらのうち前述の特開平3−
144446号(11)ページに記載の様にアミノポリ
カルボン酸第2鉄塩又はその塩が好ましく用いられる。
例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ
二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、グリコール
エーテルジアミン四酢酸などの第2鉄塩が上げられる。
その他漂白剤として、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸など
の錯塩などを用いることができる。これらのうちエチレ
ンジアミン四酢酸鉄(III) 錯塩、及び1,3−ジアミノ
プロパン四酢酸鉄(III) 錯塩を始めとするアミノポリカ
ルボン酸鉄(III) 錯塩が特に好ましい。これらのアミノ
ポリカルボン酸鉄(III) 錯塩は漂白液においても、漂白
定着液においても特に有用である。
【0115】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:米国特許第3,893,858号、***特許第
1,290,812号、特開昭53−95630号、リ
サーチ・ディスクロージャーNo.17129号(197
8年7月)などに記載のメルカプト基またはジスルフィ
ド結合を有する化合物;特開昭50−140129号に
記載のチアゾリジン誘導体;米国特許第3,706,5
61号に記載のチオ尿素誘導体;特開昭58−1623
5号に記載の沃化物塩;***特許第2,748,430
号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公昭45−
8836号記載のポリアミン化合物;臭化物イオン等が
使用できる。なかでもメルカプト基またはジスルフィド
基を有する化合物が促進効果が大きい観点で好ましく、
特に米国特許第3,893,858号、***特許第1,
290,812号、特開昭53−95630号に記載の
化合物が好ましい。さらに、米国特許第4,552,8
34号に記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤
は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を
漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特に有効であ
る。
【0116】脱銀処理浴には漂白剤の他に特開平3−1
44446号(12)ページに記載の再ハロゲン化剤、
pH緩衝剤及び公知の添加剤を使用できる。漂白液や漂
白定着液には上記の化合物の他に、漂白ステインを防止
する目的で有機酸を含有させることが好ましい。特に好
ましい有機酸は、酸解離定数(pka)が2〜6である
化合物で、具体的には酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ
酢酸コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、フマル酸、マ
ロン酸、アジピン酸などが挙げられるが、特に好ましく
はコハク酸、マレイン酸、グルタル酸である。漂白液又
は漂白定着液のpHは通常4.0〜8.0であるが、処
理の迅速化のために、さらに低いpHで処理することも
できる。
【0117】定着液や漂白定着液に用いられる定着剤と
しては、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系
化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等を挙げることが
できるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ
硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。また、チオ
硫酸塩とチオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ
尿素などとの併用も好ましい。定着液や漂白定着液の保
恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボニル重亜
硫酸付加物あるいは欧州特許第294769A号に記載
のスルフィン酸化合物が好ましい。さらに液の安定化の
目的で各種アミノポリカルボン酸類や、有機ホスホン酸
類等のキレート剤の添加が好ましい。好ましいキレート
剤としては1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホス
ホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テト
ラキス(メチレンホスホン酸)、ニトリロトリメチレン
ホスホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリ
アミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2
−プロピレンジアミン四酢酸をあげることができる。こ
の中でも、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホス
ホン酸及びエチレンジアミン四酢酸が特に好ましい。定
着液や漂白定着液には、pH調整のためにpKaが6.
0〜9.0の化合物を含有させることが好ましい。例え
ばイミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−エチル
イミダゾール、2−メチルイミダゾールの如きイミダゾ
ール類を0.1〜10モル/リットル添加することが好
ましい。イミダゾール化合物とは、イミダゾール及びそ
の誘導体を表し、イミダゾールの好ましい置換基として
は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アミノ
基、ニトロ基、ハロゲン原子等を挙げることができる。
また、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基は、更
にアミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子等で置換されてい
てもよい。イミダゾールの置換基の好ましい総炭素数は
1〜6であり、最も好ましい置換基はメチル基である。
【0118】以下に、イミダゾール化合物の具体例を挙
げるが、これらに限定されるものではない。イミダゾー
ル、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾー
ル、4−メチルイミダゾール、4−(2−ヒドロキシエ
チル)−イミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−
ビニルイミダゾール、4−プロピルイミダゾール、4−
(2−アミノエチル)イミダゾール、2,4−ジメチル
イミダゾール、2−クロロイミダゾール。これらの内、
好ましい化合物はイミダゾール、2−メチル−イミダゾ
ール、4−メチル−イミダゾールであり、最も好ましい
化合物はイミダゾールである。
【0119】定着液や漂白定着液には、さらに、各種の
蛍光増白剤;消泡剤;界面活性剤;ポリビニルピロリド
ン;メタノール等を含有させることができる。処理にお
いて補充方式を採用する場合の定着液または漂白定着液
の補充量としては感光材料1m2 あたり100〜300
0mlが好ましいが、より好ましくは300〜1800
mlである。漂白定着液の補充は漂白定着補充液として
補充してもよいし、特開昭61−143755号や特願
平2−216389号記載のように漂白液と定着液のオ
ーバーフロー液を使用して行ってもよい。撮影用感光材
料を漂白、漂白定着、定着の組合せよりなる脱銀工程の
全処理時間の合計は、好ましくは30秒〜3分、さらに好
ましくは45秒〜2分である。また、処理温度は30〜6
0℃、好ましくは35〜55℃である。
【0120】漂白能を有する処理液は、処理に際し、エ
アレーションを実施することが写真性能をきわめて安定
に保持するので特に好ましい。エアレーションには当業
界で公知の手段が使用でき、漂白能を有する処理液中へ
の、空気の吹き込みやエゼクターを利用した空気の吸収
などが実施できる。空気の吹き込みに際しては、微細な
ポアを有する散気管を通じて、液中に空気を放出させる
ことが好ましい。このような散気管は、活性汚泥処理に
おける曝気槽等に、広く使用されている。エアレーショ
ンに関しては、イーストマン・コダック社発行のZ−1
21、ユージング・プロセス・C−41第3版(198
2年)、BL−1〜BL−2頁に記載の事項を利用でき
る。本発明の漂白能を有する処理液を用いた処理に於い
ては、攪拌が強化されていることが好ましく、その実施
には特開平3−33847号公報の第8頁、右上欄、第
6行〜左下欄、第2行に記載の内容が、そのまま利用で
きる。
【0121】定着能を有する処理液は公知の方法で銀回
収を行うことができ、このような銀回収を施した再生液
を使用することができる。銀回収法としては、電気分解
法(仏国特許第2,299,667号記載)、沈澱法
(特開昭52−73037号、独国特許第2,331,
220号記載)、イオン交換法(特開昭51−1711
4号、独国特許第2,548,237号記載)及び金属
置換法(英国特許第1,353,805号記載)等が有
効である。これらの銀回収法はタンク液中からインライ
ンで行うと迅速処理適性が更に良好となるため好まし
い。また、漂白能を有する処理液は、処理に使用後のオ
ーバーフロー液を回収し、成分を添加して組成を修正し
た後、再利用することが出来る。このような使用方法
は、通常、再生と呼ばれるが、本発明はこのような再生
も好ましくできる。再生の詳細に関しては、富士写真フ
イルム株式会社発行の富士フイルム・プロセシングマニ
ュアル、フジカラーネガティブフィルム、CN−16処
理(1990年8月改訂)第39頁〜40頁に記載の事
項が適用できる。本発明の漂白能を有する処理液を調整
するためのキットは、液体でも粉体でも良いが、アンモ
ニウム塩を排除した場合、ほとんどの原料が粉体で供給
され、また吸湿性も少ないことから、粉体を作るのが容
易になる。上記再生用のキットは、廃液量削減の観点か
ら、余分な水を用いず、直接添加できることから、粉体
が好ましい。
【0122】漂白能を有する処理液の再生に関しては、
前述のエアレーションの他、「写真工学の基礎−銀塩写
真編−」(日本写真学会編、コロナ社発行、1979
年)等に記載の方法が使用できる。具体的には電界再生
の他、臭素酸や亜鉛素酸、臭素、臭素プレカーサー、過
硫酸塩、過酸化水素、触媒を利用した過酸化水素、亜臭
素酸、オゾン等による漂白液の再生方法が挙げられる。
電解による再生においては、陰極及び陽極を同一漂白浴
に入れたり、或いは隔膜を用いて陽極槽と陰極槽を別浴
にして再生してりするほか、やはり隔膜を用いて漂白液
と現像液及び/又は定着液を同時に再生処理したりする
ことができる。定着液、漂白定着液の再生は、蓄積する
銀イオンを電解還元することでおこなわれる。その他、
蓄積するハロゲンイオンを陰イオン交換樹脂により除去
することも、定着性能を保つ上で好ましい。
【0123】脱銀工程においては、攪拌ができるだけ強
化されていることが好ましい。攪拌強化の具体的な方法
としては特開昭62−183460号に記載の感光材料
の乳剤面に処理液の噴流を衝突させる方法や、特開昭6
2−183461号の回転手段を用いて攪拌効果を上げ
る方法、さらには液中に設けられたワイパーブレードと
乳剤面を接触させながら感光材料を移動させ、乳剤表面
を乱流化することによってより攪拌効果を向上させる方
法、処理液全体の循環流量を増加させる方法があげられ
る。このような攪拌向上手段は漂白液、漂白定着液、定
着液のいずれにおいても有効である。攪拌の向上は乳剤
膜中への漂白剤、定着剤の供給を速め、結果として脱銀
速度を高めるものと考えられる。また前記の攪拌向上手
段は、漂白促進剤を使用した場合により有効であり、促
進効果を著しく増加させたり漂白促進剤による定着阻害
作用を解消させることができる。本発明の感光材料に用
いられる自動現像機は、特開昭 60-191257号、同 60-19
1258号、同 60-191259号に記載の感光材料搬送手段を有
していることが好ましい。前記の特開昭 60-191257号に
記載のとおり、このような搬送手段は前浴から後浴への
処理液の持込みを著しく削減でき、処理液の性能劣化を
防止する効果が高い。このような効果は各工程における
処理時間の短縮や、処理液補充量の低減に特に有効であ
る。
【0124】脱銀処理後に水洗工程を経るのが一般的で
ある。水洗工程に代り、安定工程を行ってもよい。この
ような安定化処理においては、特開昭57−8543
号、同58−14834号、同60−220345号に
記載の公知の方法はすべて用いることができる。また、
色素安定化剤と界面活性剤を含有する安定浴を最終浴と
して使用するような水洗工程−安定工程を行ってもよ
い。水洗液及び安定液には、無機リン酸、ポリアミノカ
ルボン酸、有機アミノホスホン酸のような硬水軟化剤な
どを含有させることができる。
【0125】水洗工程等での水量は、感光材料の特性
(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には液
温、タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、そ
の他種々の条件によって広範囲に設定し得る。段数とし
ては2〜4段が好ましい。補充量としては単位面積当り
前浴からの持込量の1〜50倍、好ましくは1〜30
倍、より好ましくは1〜10倍である。さらに補充量を
効率よく低減する方法として、水洗タンクあるいは安定
浴を隔壁で分割し、ワイパーブレード等のスリット部を
通って感光材料が空気中に出ることなく液中で処理され
るいわゆる多室水洗あるいは安定処理が好ましく用いら
れる。
【0126】上記の多段向流方式あるいは多室水洗方式
によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内に
おける水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖
し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生
じる。本発明のカラー感光材料の処理において、このよ
うな問題が解決策として、特開昭62-288,838号に記載の
カルシウムイオン、マグネシウムイオンを予め低減させ
る方法を極めて有効に用いることができる。また、塩素
化イソシアヌール酸ナトリウム等の殺菌剤によって予め
殺菌した水を用いることも有効である。また、水洗水等
には特開昭57-8,542号に記載のイソチアゾロン化合物や
サイアベンダゾール類、公知の塩素系殺菌剤、その他ベ
ンゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」
(1986年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺
菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学
会編「防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用
いることもできる。
【0127】水洗水および安定液のpHは、4〜9であ
り、好ましくは5〜8である。又、温度、時間も、感光
材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一般には、1
5〜45℃で10秒〜10分、好ましくは25〜40℃
で15秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発明の感
光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によって処理す
ることもできる。このような安定化処理においては、特
開昭57-8543 号、同58-14834号、同60-220345 号に記載
の公知の方法はすべて用いることができる。
【0128】また、安定液には色素画像を安定化させる
化合物、例えば、ホルマリン、m−ヒドロキシベンズア
ルデヒド等のベンズアルデヒド類、ホルムアルデヒド重
亜硫酸付加物、ヘキサメチレンテトラミン及びその誘導
体、ヘキサヒドロトリアジン及びその誘導体、ジメチロ
ール尿素、N−メチロールピラゾールなどのN−メチロ
ール化合物、有機酸やpH緩衝剤等が含まれる。これら
の化合物の好ましい添加量は安定液1リットルあたり
0.001〜0.02モルであるが、安定液中の遊離ホ
ルムアルデヒド濃度は低い方がホルムアルデヒドガスの
飛散が少なくなるため好ましい。このような点から色素
画像安定化剤としては、m−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、ヘキサメチレンテトラミン、N−メチロールピラゾ
ールなどの特開平4−270344号記載のN−メチロ
ールアゾール類、N,N′−ビ(1,2,4−トリアゾ
ール−1−イルメチル)ピペラジン等の特開平4−31
3753号記載のアゾリルメチルアミン類が好ましい。
特に特開平4−359249号(対応、欧州特許公開第
519190A2号)に記載の1,2,4−トリアゾー
ルの如きアゾール類と、1,4−ビス(1,2,4−ト
リアゾール−1−イルメチル)ピペラジンの如きアゾリ
ルメチルアミン及びその誘導体の併用が、画像安定性が
高く、且つホルムアルデヒド蒸気圧が少なく好ましい。
また、その他必要に応じて塩化アンモニウムや亜硫酸ア
ンモニウム等のアンモニウム化合物、Bi、Alなどの
金属化合物、蛍光増白剤、硬膜剤、米国特許4,78
6,583号に記載のアルカノールアミンや、前記の定
着液や漂白定着液に含有することができる保恒剤、例え
ば、特開平1−231051号公報に記載のスルフィン
酸化合物を含有させることも好ましい。
【0129】水洗水及び安定液には処理後の感光材料の
乾燥時の水滴ムラを防止するため、種々の界面活性剤を
含有することができる。中でもノニオン性界面活性剤を
用いるのが好ましく、特にアルキルフェノールエチレン
オキサイド付加物が好ましい。アルキルフェノールとし
ては特にオクチル、ノニル、ドデシル、ジノニルフェノ
ールが好ましく、またエチレンオキサイドの付加モル数
としては特に8〜14が好ましい。さらに消泡効果の高
いシリコン系界面活性剤を用いることも好ましい。
【0130】水洗水及び安定液中には、各種キレート剤
を含有させることが好ましい。好ましいキレート剤とし
ては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸などのアミノポリカルボン酸や1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N,N′−トリ
メチレンホスホン酸、ジエチレントリアミン−N,N,
N′,N′−テトラメチレンホスホン酸などの有機ホス
ホン酸、あるいは、欧州特許345,172A1号に記
載の無水マレイン酸ポリマーの加水分解物などをあげる
ことができる。
【0131】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理におい
て、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、
蒸発による濃縮を補正するために、適当量の水または補
正液ないし処理補充液を補充することが好ましい。水補
充を行う具体的方法としては、特に制限はないが、中で
も特開平1−254959号、同1−254960号公
報記載の、漂白槽とは別のモニター水槽を設置し、モニ
ター水槽内の水の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂
白槽における水の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例し
て漂白槽に水を補充する方法や特開平3−248155
号、同3−249644号、同3−249645号、同
3−249646号公報記載の液レベルセンサーやオー
バーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好ましい。
各処理液の蒸発分を補正するための水は、水道水を用い
てもよいが上記の水洗工程に好ましく使用される脱イオ
ン処理した水、殺菌された水とするのがよい。
【0132】水洗及び/又は安定化水は逆浸透膜で処理
したものを有効に用いることができる。逆浸透膜の材質
としては酢酸セルロース、架橋ポリアミド、ポリエーテ
ル、ポリサルホン、ポリアクリル酸、ポリビニレンカー
ボネート等が使用できる。これらの膜の使用における送
液圧力は、ステイン防止効果と透過水量の低下防止によ
り好ましい条件は2〜10kg/cm2 、特に好ましい条件
は3〜7kg/cm2である。
【0133】逆浸透膜による処理は、このような多段向
流式水洗及び/又は安定化の第2タンク以降の水に対し
て行うのが好ましい。具体的には2タンク構成の場合は
第2タンク、3タンク構成の場合は第2または第3タン
ク、4タンク構成の場合は第3または第4タンク内の水
を逆浸透膜で処理、透過水を同一タンク(逆浸透膜処理
のために水を採取したタンク;以下採取タンクと記す)
またはその後に位置する水洗及び/又は安定化タンクに
戻すことにより行われる。更に、濃縮された水洗及び/
又は安定化液を採取タンクよりも上流側の漂白定着浴に
戻すことも一つの対応である。
【0134】各種処理液は10℃〜50℃において使用され
ることが好ましい。通常は33℃〜38℃の温度が標準的で
あるが、より高温にして処理を促進し処理時間を短縮し
たり、逆により低温にして画質の向上や処理液の安定性
の改良を達成することができる。
【0135】各処理液は2種以上の感光材料の処理に共
通に使用することができる。例えば、カラーネガフィル
ムとカラーペーパーの処理を同じ処理液を用いて処理す
ることにより、処理機のコスト低減や処理の簡易化を行
うことができる。
【0136】一般用もしくは映画用のカラーネガフィル
ム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィル
ム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー
反転ペーパーのような種々のカラー感光材料に適用する
ことができる。また、特公平2-32615 、実公平3-39784
に記載されているレンズ付きフイルムユニット用にも好
適である。
【0137】感光材料は、支持体上に少なくとも1層の
感光性層が設けられていればよい。典型的な例として
は、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光度
の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光性層を
少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料であ
る。該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の何れ
かに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲン
化銀カラー写真の撮影用感光材料においては、一般に単
位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑
感色性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に
応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中
に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得
る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最
下層には非感光性層を設けてもよい。これらには、後述
のカプラー、DIR化合物、混色防止剤等が含まれてい
てもよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化
銀乳剤層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,045に記載さ
れているように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、
支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列するの
が好ましい。また、特開昭57-112751 、同62- 200350、
同62-206541 、62-206543に記載されているように支持
体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感
度乳剤層を設置してもよい。具体例として支持体から最
も遠い側から、低感度青感光性層(BL)/高感度青感光
性層(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性
層(GL) /高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層
(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、また
はBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することができ
る。また特公昭 55-34932 公報に記載されているよう
に、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL
/RLの順に配列することもできる。また特開昭56-2573
8、同62-63936に記載されているように、支持体から最
も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列す
ることもできる。
【0138】また特公昭49-15495に記載されているよう
に上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層を
それよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中
層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置
し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の
異なる3層から構成される配列が挙げられる。このよう
な感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭
59-202464 に記載されているように、同一感色性層中に
おいて支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳
剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その他、
高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは
低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に配置
されていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の
如く配列を変えてよい。色再現性を改良するために、US
4,663,271、同 4,705,744、同 4,707,436、特開昭62-1
60448 、同63- 89850 の明細書に記載の、BL,GL,RLなど
の主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー層
(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して配置すること
が好ましい。
【0139】一般的なプリント用感光材料(カラー印画
紙)では、ハロゲン化銀乳剤粒子は前述の発色層の順に
青感性、緑感性、赤感性の分光増感色素によりそれぞれ
分光増感され、また支持体上に前出の順で塗設して構成
することができる。しかしながら、これと異なる順序で
あっても良い。つまり迅速処理の観点から平均粒子サイ
ズの最も大きなハロゲン化銀粒子を含む感光層が最上層
にくることが好ましい場合や、光照射下での保存性の観
点から、最下層をマゼンタ発色感光層にすることが好ま
しい場合もある。また感光層と発色色相とは、上記の対
応を持たない構成としても良く、赤外感光性ハロゲン化
銀乳剤層を少なくとも一層用いることもできる。
【0140】撮影用感材に用いられる好ましいハロゲン
化銀は約30モル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、
ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好まし
いのは約2モル%から約10モル%までのヨウ化銀を含む
ヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。写真乳剤中の
ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のよう
な規則的な結晶を有するもの、球状、板状のような変則
的な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥を有す
るもの、あるいはそれらの複合形でもよい。ハロゲン化
銀の粒径は、約 0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径
が約10μmに至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散
乳剤でも単分散乳剤でもよい。分散係数15%以下、1
0%以下の単分散のものが好ましい。ハロゲン化銀写真
乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、
RDと略す)17643 (1978 年12月), 22〜23頁, “I.
乳剤製造(Emulsion preparation and types)”、およ
び同 18716 (1979年11月), 648 頁、同 307105(1989年
11月),863 〜865 頁、などに記載された方法を用いて調
製することができる。
【0141】また、アスペクト比が約3以上であるよう
な平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガ
トフ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エ
ンジニアリング(Gutoff, Photographic Science and E
ngineering)、第14巻 248〜257頁(1970年)、US 4,43
4,226、GB 2,112,157に記載の方法により簡単に調製す
ることができる。結晶構造は一様なものでも、内部と外
部とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状
構造をなしていてもよい。エピタキシャル接合によって
組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、例
えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物
と接合されていてもよい。また種々の結晶形の粒子の混
合物を用いてもよい。上記の乳剤は潜像を主として表面
に形成する表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜
像型でも表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいず
れでもよいが、ネガ型の乳剤であることが必要である。
内部潜像型のうち、特開昭 63-264740に記載のコア/シ
ェル型内部潜像型乳剤であってもよく、この調製方法は
特開昭59-133542に記載されている。この乳剤のシェル
の厚みは現像処理等によって異なるが、3〜40nmが好ま
しく、5〜20nmが特に好ましい。
【0142】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はRD17643 、同18716 お
よび同307105に記載されており、その該当箇所を後掲の
表にまとめた。本発明の感光材料には、感光性ハロゲン
化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組
成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の異なる
2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用すること
ができる。US 4,082,553に記載の粒子表面をかぶらせた
ハロゲン化銀粒子、US 4,626,498、特開昭 59-214852に
記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロイ
ド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または実質的
に非感光性の親水性コロイド層に適用することが好まし
い。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子
とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一様
に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子のこ
とをいう。粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハロ
ゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、ハロ
ゲン組成が異なっていてもよい。粒子内部または表面を
かぶらせたハロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化銀、
沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用いることができ
る。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒子の平均粒子
サイズとしては0.01〜0.75μm 、特に0.05〜0.6 μm が
好ましい。また、粒子形状は規則的な粒子でもよく、多
分散乳剤でもよいが、単分散性であることが好ましい。
【0143】非感光性微粒子ハロゲン化銀を使用するこ
ともできる。非感光性微粒子ハロゲン化銀とは、色素画
像を得るための像様露光時においては感光せずに、その
現像処理において実質的に現像されないハロゲン化銀微
粒子であり、あらかじめカブラされていないほうが好ま
しい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の含有率が 0〜10
0モル%であり、必要に応じて塩化銀および/または沃
化銀を含有してもよい。好ましくは沃化銀を 0.5〜10モ
ル%含有するものである。微粒子ハロゲン化銀は、平均
粒径(投影面積の円相当直径の平均値)が0.01〜 0.5μ
m が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好ましい。微粒子
ハロゲン化銀は、光学的に増感される必要はなく、また
分光増感も不要である。ただし、これを塗布液に添加す
るのに先立ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデ
ン系、ベンゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化
合物または亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加してお
くことが好ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層
に、コロイド銀を含有させることができる。撮影用感光
材料の塗布銀量は、3〜10g/m2以下が好ましく、4〜
7g/m2以下が最も好ましい。
【0144】プリント用感光材料ではハロゲン化銀粒子
としては、95モル%以上が塩化銀である塩化銀、塩臭
化銀、または塩沃臭化銀粒子を使用することが好まし
い。特に、現像処理時間を速めるために実質的に沃化銀
を含まない塩臭化銀もしくは塩化銀よりなるものを好ま
しく用いることができる。ここで実質的に沃化銀を含ま
ないとは、沃化銀含有率が1モル%以下、好ましくは
0.2モル%以下のことを言う。一方、高照度感度を高
める、分光増感感度を高める、あるいは感光材料の経時
安定性を高める目的で、特開平3−84545号に記載
されているような乳剤表面に0.01〜3モル%の沃化
銀を含有した高塩化銀粒子が好ましく用いられる場合も
ある。乳剤のハロゲン組成は粒子間で異なっていても等
しくても良いが、粒子間で等しいハロゲン組成を有する
乳剤を用いると、各粒子の性質を均質にすることが容易
である。また、ハロゲン化銀乳剤粒子内部のハロゲン組
成分布については、ハロゲン化銀粒子のどの部分をとっ
ても組成の等しい所謂均一型構造の粒子や、ハロゲン化
銀粒子内部のコア(芯)とそれを取り囲むシェル(殻)
〔一層または複数層〕とでハロゲン組成の異なる所謂積
層型構造の粒子あるいは、粒子内部もしくは表面に非層
状にハロゲン組成の異なる部分を有する構造(粒子表面
にある場合は粒子のエッジ、コーナーあるいは面上に異
組成の部分が接合した構造)の粒子などを適宜選択して
用いることができる。高感度を得るには、均一型構造の
粒子よりも後二者のいずれかを用いることが有利であ
り、耐圧力性の面からも好ましい。ハロゲン化銀粒子が
上記のような構造を有する場合には、ハロゲン組成にお
いて異なる部分の境界部は、明確な境界であっても、組
成差により混晶を形成して不明確な境界であっても良
く、また積極的に連続的な構造変化を持たせたものであ
ってもよい。
【0145】高塩化銀乳剤においては臭化銀局在相を先
に述べたような層状もしくは非層状にハロゲン化銀粒子
内部および/または表面に有する構造のものが好まし
い。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率におい
て少なくとも10モル%のものが好ましく、20モル%
を越えるものがより好ましい。そして、これらの局在相
は、粒子内部、粒子表面のエッジ、コーナーあるいは面
上にあることができるが、一つの好ましい例として、粒
子のコーナー部にエピタキシャル成長したものを挙げる
ことができる。また、現像処理液の補充量を低減する目
的でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を更に高めること
も有効である。この様な場合にはその塩化銀含有率が9
8モル%〜100モル%であるような、ほぼ純塩化銀の
乳剤も好ましく用いられる。
【0146】ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀
粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直
径を以て粒子サイズとし、その数平均をとったもの)
は、0.1μm〜2μmが好ましい。また、それらの粒
子サイズ分布は変動係数(粒子サイズ分布の標準偏差を
平均粒子サイズで除したもの)20%以下、望ましくは
15%以下、更に好ましくは10%以下の所謂単分散な
ものが好ましい。このとき、広いラチチュードを得る目
的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用する
ことや、重層塗布することも好ましく行われる。写真乳
剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、十四
面体あるいは八面体のような規則的な(regular)結晶形
を有するもの、球状、板状などのような変則的な(irre
gular)結晶形を有するもの、あるいはこれらの複合形を
有するものを用いることができる。また、種々の結晶形
を有するものの混合したものからなっていても良い。本
発明においてはこれらの中でも上記規則的な結晶形を有
する粒子を50%以上、好ましくは70%以上、より好
ましくは90%以上含有するのが良い。また、これら以
外にも平均アスペクト比(円換算直径/厚み)が5以
上、好ましくは8以上の平板状粒子が投影面積として全
粒子の50%を越えるような乳剤も好ましく用いること
ができる。
【0147】ハロゲン化銀粒子の局在相またはその基質
には、異種金属イオンまたはその錯イオンを含有させて
もよい。好ましい金属としては周期律表の第VIII族、第
IIb族に属する金属イオンあるいは金属錯体、及び鉛イ
オン、タリウムイオンの中から選ばれる。主として局在
相にはイリジウム、ロジウム、鉄などから選ばれるイオ
ンまたはその錯イオン、また主として基質にはオスミウ
ム、イリジウム、ロジウム、白金、ルテニウム、パラジ
ウム、コバルト、ニッケル、鉄などから選ばれた金属イ
オンまたはその錯イオンを組合せて用いることができ
る。また局在相と基質とで金属イオンの種類と濃度をか
えて用いることができる。これらの金属は複数種用いて
も良い。特に鉄、イリジウム化合物は臭化銀局在相中に
存在させることが好ましい。
【0148】これらの金属イオン提供化合物は、ハロゲ
ン化銀粒子形成時に、分散媒になるゼラチン水溶液中、
ハロゲン化物水溶液中、銀塩水溶液中またはその他の水
溶液中、あるいはあらかじめ金属イオンを含有せしめた
ハロゲン化銀微粒子の形で添加しこの微粒子を溶解させ
る、等の手段によって本発明のハロゲン化銀粒子の局在
相および/またはその他の粒子部分(基質)に含有せし
める。本発明で用いられる金属イオンを乳剤粒子中に含
有させるには、粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後
のいずれかでおこなうことができる。これは金属イオン
を粒子のどの位置に含有させるかによって変えることが
できる。
【0149】ハロゲン化銀乳剤は、通常化学増感及び分
光増感を施される。化学増感法については、カルコゲン
増感剤を使用した化学増感(具体的には不安定硫黄化合
物の添加に代表される硫黄増感あるいはセレン化合物に
よるセレン増感、テルル化合物によるテルル増感があげ
られる。)、金増感に代表される貴金属増感、あるいは
還元増感などを単独もしくは併用して用いることができ
る。化学増感に用いられる化合物については、特開昭6
2−215272号公報の第18頁右下欄〜第22頁右
上欄に記載のものが好ましく用いられる。本発明の感光
材料の構成の効果は、金増感された高塩化銀乳剤を用い
た際より顕著である。本発明に用いる乳剤は、潜像が主
として粒子表面に形成される所謂表面潜像型乳剤であ
る。
【0150】ハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止する、あ
るいは写真性能を安定化させる目的で種々の化合物ある
いはそれ等の前駆体を添加することができる。これらの
化合物の具体例は前出の特開昭62−215272号公
報明細書の第39頁〜第72頁に記載のものが好ましく
用いられる。更に欧州特許EP0447647号に記載
された5−アリールアミノ−1,2,3,4−チアトリ
アゾール化合物(該アリール残基には少なくとも一つの
電子吸引性基を持つ)も好ましく用いられる。
【0151】分光増感は、感光材料における各層の乳剤
に対して所望の光波長域に分光感度を付与する目的で行
われる。青、緑、赤領域の分光増感に用いられる分光増
感色素としては例えば、F.M.Harmer著 Heterocyclic co
mpounds-Cyanine dyes and related compounds (John W
iley & Sons New York,London 社刊1964年)に記
載されているものを挙げることができる。具体的な化合
物の例ならびに分光増感法は、前出の特開昭62−21
5272号公報の第22頁右上欄〜第38頁に記載のも
のが好ましく用いられる。また、特に塩化銀含有率の高
いハロゲン化銀乳剤粒子の赤感光性分光増感色素として
は特開平3−123340号に記載された分光増感色素
が安定性、吸着の強さ、露光の温度依存性等の観点から
非常に好ましい。
【0152】赤外域を効率よく分光増感する場合、特開
平3−15049号12頁左上欄〜21頁左下欄、ある
いは特開平3−20730号4頁左下欄〜15頁左下
欄、欧州特許EP0,420,011号4頁21行〜6
頁54行、欧州特許EP0,420,012号4頁12
行〜10頁33行、欧州特許EP0,443,466
号、米国特許US4,975,362号に記載の増感色
素が好ましく使用される。
【0153】これら分光増感色素を乳剤中に添加する時
期としては、これまで有用であると知られている乳剤調
製のいかなる段階であってもよい。つまりハロゲン化銀
乳剤の粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後から水洗
工程に入る前、化学増感前、化学増感中、化学増感直後
から乳剤を冷却固化するまで、塗布液調製時、のいずれ
から選ぶことができる。もっとも普通には化学増感の完
了後、塗布前までの時期に行なわれるが、米国特許第3
628969号、および同第4225666号に記載さ
れているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を
化学増感と同時に行なうことも、特開昭58−1139
28号に記載されているように化学増感に先立って行な
うこともでき、またハロゲン化銀粒子沈殿生成の完了前
に添加し分光増感を開始することもできる。更にまた米
国特許第4225666号に教示されているように分光
増感色素を分けて添加すること、すなわち一部を化学増
感に先立って添加し、残部を化学増感の後で添加するこ
とも可能であり、米国特許第4183756号に教示さ
れている方法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のど
の時期であってもよい。この中で特に乳剤の水洗工程前
或いは化学増感前に増感色素を添加することが好まし
い。
【0154】これらの分光増感色素の添加量は場合に応
じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モルあたり0.5
×10-6モル〜1.0×10-2モルの範囲が好ましい。
更に好ましくは、1.0×10-6モル〜5.0×10-3
モルの範囲である。本発明において、特に赤域から赤外
域に分光増感感度を有する増感色素を使用する場合、特
開平2−157749号13頁右下欄〜22頁右下欄記
載の化合物を併用することが好ましい。これらの化合物
を使用することで、特異的に感光材料の保存性及び処理
の安定性、強色増感効果を高めることができる。なかで
も同特許中の一般式(IV)、(V)および(VI)の化合
物を併用して使用することが特に好ましい。これらの化
合物はハロゲン化銀1モル当り0.5×10-5モル〜
5.0×10-2モル、好ましくは5.0×10-5モル〜
5.0×10-3モルの量が用いられ、増感色素1モルあ
たり0.1倍〜10000倍、好ましくは0.5倍〜5
000倍の範囲に有利な使用量がある。
【0155】感光材料には、イラジエーションやハレー
ションを防止したり、セーフライト安全性等を向上させ
る目的で親水性コロイド層に、欧州特許EP03374
90A2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理によ
り脱色可能な染料(中でもオキソノール染料、シアニン
染料)を添加することができる。これらの水溶性染料の
中には使用量を増やすと色分離やセーフライト安全性を
悪化するものもある。色分離を悪化させないで使用でき
る染料としては、特願平03−310143号、特願平
03−310189号、特願平03−310139号に
記載された水溶性染料が好ましい。
【0156】水溶性染料の代わりあるいは水溶性染料と
併用して処理で脱色可能な着色層が用いられる。用いら
れる処理で脱色可能な着色層は、乳剤層に直かに接して
もよく、ゼラチンやハイドロキノンなどの処理混色防止
剤を含む中間層を介して接するように配置されていても
良い。この着色層は、着色された色と同種の原色に発色
する乳剤層の下層(支持体側)に設置されることが好ま
しい。各原色毎に対応する着色層を全て個々に設置する
ことも、このうちに一部のみを任意に選んで設置するこ
とも可能である。また複数の原色域に対応する着色を行
った着色層を設置することも可能である。着色層の光学
反射濃度は、露光に使用する波長域(通常のプリンター
露光においては400nmから700nmの可視光領
域、走査露光の場合には使用する走査露光光源の波長)
において最も光学濃度の高い波長における光学濃度値が
0.2以上3.0以下であることが好ましい。さらに好
ましくは0.5以上2.5以下、特に0.8以上2.0
以下が好ましい。
【0157】着色層を形成するためには、従来公知の方
法が適用できる。例えば、特開平2−282244号3
頁右上欄から8頁に記載された染料や、特開平3−79
31号3頁右上欄から11頁左下欄に記載された染料の
ように固体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含
有させる方法、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒
染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に吸着させ
て層中に固定する方法、特開平1−239544号に記
載されているようなコロイド銀を使用する方法などであ
る。色素の微粉末を固体状で分散する方法としては、た
とえば、少なくともpH6以下では実質的に水不溶性で
あるが、少なくともpH8以上では実質的に水溶性であ
る微粉末染料を含有させる方法が特開平2−30824
4号の第4〜13頁に記載されている。また、例えば、
アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法とし
ては、特開平2−84637号の第18〜26頁に記載
されている。光吸収剤としてのコロイド銀の調製法につ
いては米国特許第2,688,601号、同3,45
9,563号に示されている。これらの方法のなかで微
粉末染料を含有させる方法、コロイド銀を使用する方法
などが好ましい。
【0158】感光材料に用いることのできる結合剤又は
保護コロイドとしては、ゼラチンを用いることが有利で
あるが、それ以外の親水性コロイドを単独であるいはゼ
ラチンとともに用いることができる。好ましいゼラチン
としては、カルシウム含有量が800ppm以下、より
好ましくは200ppm以下の低カルシウムゼラチンを
用いることが好ましい。また親水性コロイド層中に繁殖
して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐために、特
開昭63−271247号公報に記載のような防黴剤を
添加するのが好ましい。
【0159】プリント用感光材料をプリンター露光する
際、米国特許第4,880,726号に記載のバンドス
トップフィルターを用いることが好ましい。これによっ
て光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
【0160】使用できる写真用添加剤もRDに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648 頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873〜874 頁 7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875〜876 頁 表面活性剤 9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876〜877 頁 防止剤 10. マツト剤 878〜879 頁
【0161】感光材料には種々の色素形成カプラーを使
用することができるが、以下のカプラーが特に好まし
い。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされる
カプラー (特に18頁のY-28); 特願平4-134523の請求項
1の一般式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576の
カラム1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラ
ー; 特開平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされ
るカプラー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載の
カプラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式
(Y) で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41
頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(I
V)で表わされるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II
-24(カラム19))。アシルアセトアニリド型カプラー、中
でも、アニリド環のオルト位にハロゲン原子またはアル
コキシ基を持つピバロイルアセトアニリド型カプラー、
欧州特許EP0447969A号、特開平5−1077
01号、特開平5−113642号等に記載のアシル基
が1位置換のシクロアルカンカルボニル基であるアシル
アセトアニリド型カプラー、欧州特許EP−04825
52A号、同EP−0524540A号等に記載のマロ
ンジアニリド型カプラー。
【0162】マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(1
1 頁右下),L-68(12 頁右下),L-77(13 頁右下); EP 456,
257 の A-4 -63(134頁), A-4 -73,-75(139頁); EP 486,
965のM-4,-6(26 頁),M-7(27頁); 特願平4-234120の段
落0024のM-45; 特願平4-36917 の段落0036のM-1;特開平
4-362631の段落0237のM-22。5−ピラゾロン系マゼンタ
カプラーとして、国際公開WO92/18901号、同
WO92/18902号や同WO92/18903号に
記載のアリールチオ離脱の5−ピラゾロン系マゼンタカ
プラー。ピラゾロアゾール型カプラーとして、特開昭6
1−65246号に記載されたような分子内にスルホン
アミド基を含んだピラゾロアゾールカプラー、特開昭6
1−147254号に記載されたようなアルコキシフェ
ニルスルホンアミドバラスト基を持つピラゾロアゾール
カプラーや欧州特許第226,849A号や同第29
4,785A号に記載されたような6位にアルコキシ基
やアリーロキシ基をもつピラゾロアゾールカプラー。
【0163】シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,
3,4,5,11,12,14,15(14 〜16頁); 特開平4-43345 のC-
7,10(35 頁),34,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁);
特願平4-236333の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表
わされるカプラー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
フェノール系カプラーやナフトール系カプラー、特開平
2−33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール
系シアンカプラー、欧州特許EP0333185A2号
明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラ
ーや特開昭64−32260号公報に記載された環状活
性メチレン系シアンカプラー、欧州特許EP04562
26A1号明細書に記載のピロロピラゾール型シアンカ
プラー、欧州特許EP0484909号に記載のピロロ
イミダゾール型シアンカプラー、欧州特許EP0488
248号明細書及びEP0491197A1号明細書に
記載のピロロトリアゾール型シアンカプラー。
【0164】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁
に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエ
ローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EP
に記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202
頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069
に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム
8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、
WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマ
スキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ま
しい。現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物
残基を放出する化合物(カプラーを含む)としては、以
下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP 37
8,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV) で表わ
される化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-113(36
頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP436,93
8A2の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特にD-4
9(51 頁))、特願平4-134523の式(1) で表わされる化合
物(特に段落0027の(23)) 、EP 440,195A2の5 〜6 頁に
記載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁
のI-(1) );漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5
頁の式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(60),
(61)) 及び特願平4-325564の請求項1の式(I) で表わさ
れる化合物(特に段落0022の(7) );リガンド放出化合
物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わさ
れる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロ
イコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化
合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のクレー
ム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10
の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合
物:US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表
わされる化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,6
37A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素と
なる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の
式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜
Y-19) 。
【0165】カプラー以外の添加剤としては、以下のも
のが好ましい。 油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-215272 のP-3,5,
16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93(140〜144
頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラテックス: US4,199,
363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体スカベンジャ
ー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I) で表わ
される化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12)(カラム4〜
5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特に化
合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP 298321Aの4
頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-47,72,III-1,27(24
〜48頁); 褪色防止剤: EP 298321AのA-6,7,20,21,23,2
4,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164(69 〜118
頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜III-23, 特に
III-10, EP 471347Aの8 〜12頁のI-1 〜III-4,特にII-
2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1 〜48, 特にA-39,
42; 発色増強剤または混色防止剤の使用量を低減させ
る素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1 〜II-15,特にI-4
6; ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24〜29頁
のSCV-1 〜28, 特にSCV-8; 硬膜剤: 特開平1-214845の
17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜23の式
(VII) 〜(XII) で表わされる化合物(H-1〜54),特開平2-
214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H-1〜7
6),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の化合
物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139 のP-2
4,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記載
の化合物,特にカラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤: US
4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-1,
9,10,18,III-25; 安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,79
3のカラム6 〜16のI-1 〜(14),特にI-1,60,(2),(13), U
S 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に36:
化学増感剤: トリフェニルホスフィン セレニド, 特開
平5-40324 の化合物50;染料: 特開平3-156450の15〜18
頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜29
頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I-
1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜28
頁のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26の
Dye-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁の
化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1) ない
し(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,26
8,622の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜1
0), US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜
(31) (カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335 の式
(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜
9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(6
6)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1
〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物
(1) 〜(31) (カラム2〜9)。
【0166】プリント用感光材料に使用する支持体はガ
ラス、紙、プラスチックフィルムなど写真乳剤層を塗布
できる支持体ならいかなる支持体でもかまわないが、最
も好ましいのは反射型支持体である。本発明に使用する
「反射型支持体」とは、反射性を高めてハロゲン化銀乳
剤層に形成された色素画像を鮮明にするものをいい、こ
のような反射型支持体には、支持体上に酸化チタン、酸
化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等の光反射物
質を分散含有する疎水性樹脂を被覆したものや、光反射
性物質を分散含有する疎水性樹脂そのものを支持体とし
て用いたものが含まれる。例えばポリエチレン被覆紙、
ポリエチレンテレフタレート被覆紙、ポリプロピレン系
合成紙、反射層を併設した、或は反射性物質を併用する
透明支持体、例えばガラス板、ポリエチレンテレフタレ
ート、三酢酸セルロースあるいは硝酸セルロースなどの
ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニル
樹脂等がある。本発明において使用する反射型支持体と
しては、耐水性樹脂層で両面を被覆された紙支持体で、
耐水性樹脂層の少なくとも一方が白色顔料微粒子を含有
するものが好ましい。
【0167】反射支持体の耐水性樹脂とは、吸水率(重
量%)が0.5、好ましくは0.1以下の樹脂で、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン系重合
体等のポリオレフィン、ビニールポリマーやそのコポリ
マー(ポリスチレン、ポリアクリレートやそのコポリマ
ー)やポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンイソフタレート等)やそのコポリマーであ
る。特に好ましくはポリエチレンとポリエステルであ
る。ポリエチレンは高密度ポリエチレン、低密度ポリエ
チレン、線状低密度ポリエチレン及びこれらポリエチレ
ンのブレンドを用いることができる。これらポリエチレ
ン樹脂の加工前のメルトフローレート(以下MFRと略
す)はJISK 7210の表1の条件4で測定された
値で1.2g/10分〜12g/10分の範囲が好まし
い。ここで言うポリオレフィン樹脂の加工前のMFRと
は、ブルーイング剤、白色顔料を練り込む前の樹脂のM
FRを示す。
【0168】上記耐水性樹脂と白色顔料の混合比率は重
量比で98/2〜30/70(耐水性樹脂/白色顔
料)、好ましくは95/5〜50/50、特に好ましく
は90/10〜60/40である。白色顔料が2重量%
未満では白色度に対する寄与が不十分であり、70重量
%を越える場合には写真用支持体としたときの表面の平
滑性が不十分であり、光沢度に優れた写真用支持体を得
ることができない。これらの耐水性樹脂層は2〜200
μmの厚みで基体上に被覆するのが好ましく、更に好ま
しくは5〜80μmである。200μmより厚くなると
樹脂の脆さが強調されてわれを生じる等物性上の問題が
出てくる。2μmより薄くなると被覆の本来の目的であ
る防水性が損なわれるほか、白色度と表面平滑性を同時
に満足することができなくなり、物性的にも柔らかくな
りすぎて好ましくない。基体の感光層塗布面側でない面
に被覆する樹脂または樹脂組成物の厚みは、5〜100
μmが好ましく、より好ましくは10〜50μmであ
る。この範囲を越えて厚くなると樹脂の脆さが強調され
て、われを生じる等物性上の問題が出てくる。この範囲
を下回ると被覆の本来の目的である防水性が損なわれる
ほか物性的にも柔らかくなりすぎて好ましくない。
【0169】反射支持体においては、感光層塗設側の耐
水性樹脂被覆層が白色顔料の含有率の異なる2層以上の
耐水性樹脂被覆層からなる反射支持体であることがコス
ト、支持体の製造適性等の観点からより好ましい場合も
ある。この場合白色顔料の含有率が異なる耐水性樹脂被
覆層のうち、基体に最も近い耐水性樹脂被覆層の白色顔
料の含有率が、この層よりも上層にある少なくとも1つ
の耐水性樹脂被覆層の白色顔料の含有率よりも低いこと
が好ましい。更に好ましい態様としては、反射支持体の
白色顔料の含有率が異なる耐水性樹脂被覆層のうち、感
光層に最も近い耐水性樹脂被覆層の白色顔料の含有率が
最も高い反射支持体、あるいは反射支持体が少なくとも
3層の耐水性樹脂被覆層からなり、その多層耐水性樹脂
層の感光層に最も近い耐水性樹脂被覆層と基体に最も近
い耐水性樹脂被覆層以外の中間のいずれかの層における
白色顔料の含有率が最も高い反射支持体が挙げられる。
【0170】多層耐水性樹脂層における各層の白色顔料
の含有率は0重量%〜70重量%、好ましくは0重量%
〜50重量%、より好ましくは0重量%〜40重量%で
ある。またこの多層耐水性樹脂層のうち最も白色顔料の
含有率が高い層の含有率は9重量%〜70重量%、好ま
しくは15重量%〜50重量%、更に好ましくは20重
量%〜40重量%である。この層の白色顔料の含有率が
9重量%未満だと画像の鮮鋭度が低く、70重量%を越
えると溶融押し出ししたフィルムの膜割れを生じる。ま
た、多層耐水性樹脂層の各層の厚みは、0.5μm〜5
0μmが好ましい。例えば、2層構成の多層耐水性樹脂
層の場合、各層の厚みは0.5μm〜50μmが好まし
く、合わせたトータルの膜厚が前記の範囲(2〜200
μm)に入ることが好ましい。3層構成の場合、最上層
の膜厚は0.5μm〜10μm,中間層の膜厚は5μm
〜50μm、下層(基体に最も近い層)の膜厚は0.5
〜10μmが好ましい。最上層、最下層の膜厚が0.5
μm以下であると、中間層の高充填化した白色顔料の作
用によりダイリップスジが発生しやすくなる。一方最上
層、最下層、特に最上層の厚みが10μm以上になると
鮮鋭度を低下させてしまう。
【0171】白色顔料微粒子は反射層中において粒子の
集合体等を作らず均一に分散されている事が好ましく、
その分布の大きさは単位面積に投影される微粒子の占有
面積比率(%)(Ri )を測定して求めることが出来
る。占有面積比率(%)の変動係数は、Ri の平均値
(R)に対するRi の標準偏差sの比s/Rによって求
めることが出来る。本発明において、顔料の微粒子の占
有面積比率(%)の変動係数は0.15以下、更には
0.12以下が好ましい。0.08以下が特に好まし
い。第二種拡散反射性の表面をもつ支持体を用いること
ができる。第二種拡散反射性とは、鏡面を有する表面に
凹凸を与えて微細な異なった方向を向く鏡面に分割し
て、分割された微細な表面(鏡面)の向きを分散化させ
ることによって得た拡散反射性のことをいう。第二種拡
散反射性の表面の凹凸は、中心面に対する三次元平均粗
さが0.1〜2μm、好ましくは0.1〜1.2μmで
ある。表面の凹凸の周波数は、粗さ0.1μm以上の凹
凸について0.1〜2000サイクル/mmであること
が好ましく、さらに50〜600サイクル/mmである
ことが好ましい。このような支持体の詳細については、
特開平2−239244号に記載されている。
【0172】感光材料の適当な支持体は、例えば、前述
のRD.17643 の28頁、同18716 の647頁右欄から 648
頁左欄、および同307105の 879頁に記載されている。
【0173】撮影用感光材料では、乳剤層を有する側の
全親水性コロイド層の膜厚の総和が23μm 以下であるこ
とが好ましく、20μm 以下がより好ましく、13〜17μm
が特に好ましい。また膜膨潤速度T1/2 は5〜15秒が好
ましい。T1/2 は、発色現像液で30℃、3分15秒処理し
た時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚としたと
き、膜厚がその1/2 に到達するまでの時間と定義する。
T1/2 は、バインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を加え
ること、あるいは塗布後の経時条件を変えることによっ
て調整することができる。また、膨潤率は 150〜350 %
が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件下での最大
膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚によ
り計算できる。感光材料は、乳剤層を有する側の反対側
に、乾燥膜厚の総和が2μm 〜20μmの親水性コロイド
層(バック層と称す)を設けることができる。このバッ
ク層には、前述の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸
収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑
剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤を含有させることが
好ましい。このバック層の膨潤率は 150〜500 %が好ま
しい。
【0174】本発明で用いる磁気記録を担持したハロゲ
ン化銀感材は、特開平6−35118号、特開平6−1
7528号、発明協会公開技報94−6023号に詳細
に記載される予め熱処理したポリエステルの薄層支持
体、例えば、ポリエチレン芳香族ジカルボキシレート系
ポリエステル支持体で、50μm 〜300μm 、好まし
くは50μm 〜200μm 、より好ましくは80〜11
5μm 、特に好ましくは85〜105μm を40℃以
上、ガラス転移点温度以下の温度で1〜1500時間熱
処理(アニール)し、特公昭43−2603号、特公昭
43−2604号、特公昭45−3828号記載の紫外
線照射、特公昭48−5043号、特開昭51−131
576号等に記載のコロナ放電、特公昭35−7578
号、特公昭46−43480号記載のグロー放電等の表
面処理し、USP5,326,689号に記載の下塗り
を行い必要に応じUSP2,761,791号に記載さ
れた下引き層を設け、特開昭59−23505号、特開
平4−195726号、特開平6−59357号記載の
強磁性体粒子を塗布すれば良い。なお、上述した磁性層
は特開平4−124642号、特開平4−124645
号に記載されたストライプ状でも良い。
【0175】更に、必要に応じ、特開平4−62543
号の帯電防止処理をし、最後にハロゲン化銀乳剤を塗布
した物を用いる。ここで用いるハロゲン化銀乳剤は特開
平4−166932号、特開平3−41436号、特開
平3−41437号を用いる。こうして作る感材は特公
平4−86817号記載の製造管理方法で製造し、特公
平6−87146号記載の方法で製造データを記録する
のが好ましい。その後、またはその前に、特開平4−1
25560号に記載される方法に従って、従来の135
サイズよりも細幅のフィルムにカットし、従来よりも小
さい小フォーマット画面にマッチするようにパーフォレ
ーションを小フォーマット画面当たり片側2穴せん孔す
る。こうして出来たフィルムは特開平4−157459
号のカートリッジ包装体や特開平5−210202号実
施例の図9記載のカートリッジ、またはUSP4,22
1,479号のフィルムパトローネやUSP4,83
4,308号、US4,834,366号、USP5,
226,613号、USP4,846,418号に記載
のカートリッジに入れて使用する。
【0176】ここで用いるフィルムカートリッジまたは
フィルムパトローネはUSP4,848,893号、U
SP5,317,355号の様にベロが収納できるタイ
プが光遮光性の観点で好ましい。さらには、USP5,
296,886号の様なロック機構を持ったカートリッ
ジやUSP5,347,334号に記載される使用状態
が表示されるカートリッジ、二重露光防止機能を有する
カートリッジが好ましい。また、特開平6−85128
号に記載の様にフィルムを単にカートリッジに差し込む
だけで容易にフィルムが装着されるカートリッジを用い
ても良い。こうして作られたフィルムカートリッジは次
に述べるカメラや現像機、ラボ機器を用いて合目的に撮
影、現像処理、色々な写真の楽しみ方に使用できる。例
えば、特開平6−8886号、特開平6−99908号
に記載の簡易装填式のカメラや特開平6−57398
号、特開平6−101135号記載の自動巻き上げ式カ
メラや特開平6−205690号に記載の撮影途中でフ
ィルムの種類を取り出し交換出来るカメラや特開平5−
293138号、特開平5−283382号に記載の撮
影時の情報、例えば、パノラマ撮影、ハイヴィジョン撮
影、通常撮影(プリントアスペクト比選択の出来る磁気
記録可能)をフィルムに磁気記録出来るカメラや特開平
6−101194号に記載の二重露光防止機能を有する
カメラや特開平5−150577号に記載のフィルム等
の使用状態表示機能の付いたカメラなどを用いるとフィ
ルムカートリッジ(パトローネ)の機能を充分発揮でき
る。
【0177】このようにして撮影されたフィルムは特開
平6−222514号、特開平6−222545号に記
載の自現機で処理するか、処理の前または最中または後
で特開平6−95265号、特開平4−123054号
に記載のフィルム上の磁気記録の利用法を用いても良い
し、特開平5−19364号記載のアスペクト比選択機
能を利用しても良い。現像処理する際シネ型現像であれ
ば、特開平5−119461号記載の方法でスプライス
して処理する。また、現像処理する際または後、特開平
6−148805号記載のアタッチ、デタッチ処理す
る。こうして処理した後で、特開平2−184835
号、特開平4−186335号、特開平6−79968
号に記載の方法でカラーペーパーへのバックプリント、
フロントプリントを経てフィルム情報をプリントへ変換
しても良い。更には、特開平5−11353号、特開平
5−232594号に記載のインデックスプリント及び
返却カートリッジと共に顧客に返却しても良い。
【0178】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層を重層塗布し、多層カラー
感光材料である試料101を作製した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0179】(試料101) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0180】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0181】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0182】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0183】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0184】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0185】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73 第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0187】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0188】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0189】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 沃臭化銀乳剤K 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.20
【0190】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0191】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0192】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.05 S−1 0.20 ゼラチン 0.70
【0193】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0194】
【表1】
【0195】表1において、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Iは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450号に記載されてい
るような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 号に記載されている内
部高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0196】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキ
シエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%
水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエ
−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリットルのポットミル
に入れ、染料ExF−2を 5.0gと酸化ジルコニウムビ
−ズ(直径1mm) 500ミリリットルを添加して内容物を2時間
分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボール
ミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラ
チン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料
のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44
μmであった。
【0197】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細
書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)
分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであっ
た。
【0198】
【化41】
【0199】
【化42】
【0200】
【化43】
【0201】
【化44】
【0202】
【化45】
【0203】
【化46】
【0204】
【化47】
【0205】
【化48】
【0206】
【化49】
【0207】
【化50】
【0208】
【化51】
【0209】
【化52】
【0210】
【化53】
【0211】
【化54】
【0212】
【化55】
【0213】
【化56】
【0214】以上の如くのカラー写真感光材料を青色光
にてウェッジ露光したのち、以下に記載の方法で処理し
た。 (処理方法) 工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38℃ 漂 白 1分00秒 38℃ 漂白定着 3分15秒 38℃ 水 洗(1) 40秒 35℃ 水 洗(2) 1分00秒 35℃ 安 定 40秒 38℃ 乾 燥 1分15秒 55℃
【0215】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) (単位g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5 mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕− 2−メチルアニリン硫酸塩(PPD-1) 4.5 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05
【0216】 (漂白液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 臭化アンモニウム 100.0 硝酸アンモニウム 10.0 漂白促進剤 0.005モル (CH3)2N-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-N(CH3)2 ・2HCl アンモニア水(27%) 15.0 ミリリットル 水を加えて 1.0 リットル pH(アンモニア水と硝酸にて調整) 6.3
【0217】 (漂白定着液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 50.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 5.0 亜硫酸ナトリウム 12.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 240.0 ミリリットル アンモニア水(27%) 6.0 ミリリットル 水を加えて 1.0 リットル pH(アンモニア水と酢酸にて調整) 7.2
【0218】(水洗液)水道水をH型強酸性カチオン交
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−
120B)と、OH型アニオン交換樹脂(同アンバーラ
イトIR−400)を充填した混床式カラムに通水して
カルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3mg/リット
ル以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリ
ウム20mg/リットルと硫酸ナトリウム0.15g/リ
ットルを添加した。この液のpHは6.5〜7.5の範
囲にあった。
【0219】 (安定液) (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度 10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0 リットル pH 8.5
【0220】この処理により得られた試料を(STN−
1)とする。また、発色現像液中の(PPD−1)を以
下に示す(PPD−2)、(PPD−3)及び(PPD
−4)に各々変更するほかは全く同様の処理を行った。
但し、発色現像の時間は試料(STN−1)にてイエロ
ー画像の光学濃度1.8を与える露光量にて同じ光学濃
度1.8が得られるように調節した。
【0221】
【化57】
【0222】(カラー現像剤前駆体組成物の調製)4
7.6ミリモル/リットルの以下に示す比較化合物1の
エタノール溶液を250ミリリットル調製し、これに以
下に示す組成の緩衝液を1.2リットルとなるように添
加した。 (緩衝液組成) (単位グラム) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5mg 水を加えて 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05
【0223】(カラー現像液の調製)これを米山宏著、
電気化学、6頁(大日本図書刊、1986年)記載の装
置の陰極側に加え、上記緩衝液を陽極側に加えた。次に
2〜3ボルトの電圧を両電極間に印加し15数分間電気
分解を行った。尚、電極には陽陰極ともステンレスを用
いた。
【0224】これを、発色現像液として用いる他は先述
の処理方法と全く同様にして試料101を処理した。但
し、発色現像の時間は試料(STN−1)にてイエロー
画像の光学濃度1.8を与える露光量にて同じ光学濃度
1.8が得られるように調節した。次に、カラー現像剤
前駆体組成物中の比較化合物1を以下に示す比較化合物
2、比較化合物3及び表101に示す本発明の化合物に
変更する以外は同様のカラー現像剤前駆体組成物を調製
し、同様の操作を行うことにより、各試料を得た。得ら
れた試料のイエローカブリ濃度を、(STN−1)と比
較しその上昇分を表101に示した。 比較用カラー現像主薬前駆体組成物
【0225】
【化58】
【0226】表101
【0227】
【表2】
【0228】表101より明らかなように、比較化合物
1、2及び3を用いて電解により調製したカラー現像液
を用いた場合、イエロー画像のカブリ濃度の著しい上昇
が見られる。しかしながら、この現象は比較化合物1か
ら電解によって生成するカラー現像主薬である(PPD
−2)、比較化合物2から電解によって生成するカラー
現像主薬である(PPD−3)及び比較化合物3から電
解によって生成するカラー現像主薬である(PPD−
4)においては見られない。即ち、このカブリはカラー
現像主薬の構造に依存しているわけではなく、電解によ
ってカラー現像主薬を発生させることに特異的な問題点
である。そして、本発明のカラー現像主薬前駆体化合物
を用いることにより、イエロー画像のカブリ濃度を低く
抑えることが可能であることも表101より明らかであ
る。このような、イエロー画像のカブリの問題は特開平
6−308,676号明細書中にはなんらその指摘はな
く、さらには本発明のカラー現像主薬前駆体化合物を用
いることのみによってその課題が解決できることは全く
驚くべきことであって到底予想されるものではない。
【0229】実施例2 実施例1中の試料101に均一な緑色光の露光を与え、
実施例1中の(PPD−1)をカラー現像主薬に用いた
処理を行い、マゼンタ濃度が1.5になるように露光量
を調整して露光した試料に、さらに赤色光にてイメージ
ワイズ(ウェッジ)露光を与えた後、現像処理を行っ
た。この処理により得られた試料を(STN−2)とす
る。また、発色現像液中の(PPD−1)を(PPD−
2)及び(PPD−5)に各々変更するほかは全く同様
の処理を行った。但し、発色現像の時間は試料(STN
−2)にてシアン画像の光学濃度2.1を与える露光量
にて同じ光学濃度2.1が得られるように調節した。
【0230】(カラー現像剤前駆体組成物の調製)3
5.0ミリモル/リットルの比較化合物4のエタノール
溶液200ミリリットルを調製し、これに以下に示す組
成の緩衝液を2.2リットルとなるように添加した。 (緩衝液組成) (単位グラム) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 27.0 臭化カリウム 1.2 ヨウ化カリウム 1.5mg 水を加えて 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05
【0231】(カラー現像液の調製)これを実施例1と
同様に電解を行った。これを、発色現像液として用いる
他は先述の処理方法と全く同様にして試料101を処理
した。但し、発色現像の時間は試料(STN−2)にて
シアン画像の光学濃度2.1を与える露光量にて同じ光
学濃度2.1が得られるように調節した。次に、カラー
現像剤前駆体組成物中の比較化合物4を比較化合物1及
び表201に示す本発明の化合物に変更する以外は同様
のカラー現像剤前駆体組成物を調製し、同様の操作を行
うことにより、各試料を得た。得られた各試料の層間効
果は以下のようにして評価した。即ち、各試料のシアン
画像濃度2.1を与える露光部におけるマゼンタ濃度
(Da)と、シアン画像濃度がカブリ濃度を与える実質
的な未露光部におけるマゼンタ濃度(Db)の濃度差
(△DG =Db−Da)を層間効果の尺度とし、その違
いを評価した。また、本発明の一般式(D1)にて表さ
れるカラー現像主薬前駆体化合物については結果を表2
01に示す。 表201
【0232】
【表3】
【0233】表201より明らかなように、比較化合物
1及び4を用いて電解により調製したカラー現像液を用
いた場合、層間効果のの著しい減少が見られる。この層
間効果の減少は色濁り度の増加につながり、色再現性を
悪化させる要素となるものである。しかしながら、この
現象は比較化合物1から電解によって生成するカラー現
像主薬である(PPD−2)及び比較化合物4から電解
によって生成するカラー現像主薬である(PPD−5)
においては見られない。即ち、この層間効果の減少はカ
ラー現像主薬の構造に依存しているわけではなく、電解
によってカラー現像主薬を発生させることに特異的な問
題点である。そして、本発明のカラー現像主薬前駆体化
合物を用いることにより、(STN−2)に見られる層
間効果とほぼ同等の効果が得られることも表201より
明らかである。このような、層間効果の減少の問題は特
開平6−308,676号明細書中にはなんらその指摘
はなく、さらには本発明のカラー現像主薬前駆体化合物
を用いることのみによってその課題が解決できることは
全く驚くべきことであって到底予想されるものではな
い。
【0234】実施例3 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロ
ナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムを含むゼラチン下塗層を設け、さらに種々の写
真構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー印画
紙(試料301)を作製した。塗布液は下記のようにし
て調製した。
【0235】第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)153.0g、色像安定剤
(Cpd−1)15.0g、色像安定剤(Cpd−2)
7.5g、色像安定剤(Cpd−3)16.0gを溶媒
(Solv−1)25g、溶媒(Solv−2)25g
及び酢酸エチル180ccに溶解し、この溶液を10%ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム60cc及びクエン
酸10gを含む10%ゼラチン水溶液1000gに乳化
分散させて乳化分散物Aを調製した。一方、塩臭化銀乳
剤A(立方体、平均粒子サイズ0.88μm の大サイズ
乳剤Aと0.70μm の小サイズ乳剤Aとの3:7混合
物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数は、それぞ
れ0.08と0.10、各サイズ乳剤とも臭化銀0.3
モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含
有させた)が調製された。この乳剤には下記に示す青感
性増感色素A、Bが銀1モル当たり大サイズ乳剤Aに対
しては、それぞれ2.0×10-4モル、また小サイズ乳
剤Aに対しては、それぞれ2.5×10-4モル添加され
ている。また、この乳剤の化学熟成は硫黄増感剤と金増
感剤が添加して行われた。前記の乳化分散物Aとこの塩
臭化銀乳剤Aとを混合溶解し、以下に示す組成となるよ
うに第一層塗布液を調製した。乳剤塗布量は銀量換算塗
布量を示す。
【0236】第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布
液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤とし
ては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジン
ナトリウム塩を用いた。また、各層にCpd−14とC
pd−15をそれぞれ全量が25.0mg/m2と50.0
mg/m2となるように添加した。各感光性乳剤層の塩臭化
銀乳剤には下記の分光増感色素をそれぞれ用いた。 青感性乳剤層
【0237】
【化59】
【0238】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては各々2.0×10-4モル、また小サイズ乳
剤に対しては各々2.5×10-4モル) 緑感性乳剤層
【0239】
【化60】
【0240】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては4.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対し
ては5.6×10-4モル)および
【0241】
【化61】
【0242】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては7.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に
対しては1.0×10-4モル) 赤感性乳剤層
【0243】
【化62】
【0244】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては0.9×10-4モル、また小サイズ乳剤に
対しては1.1×10-4モル)
【0245】更に、下記の化合物をハロゲン化銀1モル
当たり2.6×10-3モル添加した。
【0246】
【化63】
【0247】また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−
5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1
モル当たり8.5×10-5モル、7.7×10-4モル、
2.5×10-4モル添加した。また、青感性乳剤層と緑
感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化
銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4モル添加
した。また、イラジエーション防止のために、乳剤層に
下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0248】
【化64】
【0249】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算
塗布量を表す。
【0250】支持体 ポリエチレンラミネート紙〔第一層側のポリエチレンに
白色顔料(TiO2) と青味染料(群青)を含む〕
【0251】 第一層(青感性乳剤層) 前記の塩臭化銀乳剤A 0.27 ゼラチン 1.36 イエローカプラー(ExY) 0.79 色像安定剤(Cpd−1) 0.08 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.13 溶媒(Solv−2) 0.13
【0252】 第二層(混色防止層) ゼラチン 1.00 混色防止剤(Cpd−4) 0.06 溶媒(Solv−2) 0.25 溶媒(Solv−3) 0.25 溶媒(Solv−7) 0.03
【0253】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μm の大サイズ乳剤Bと、 0.39μm の小サイズ乳剤Bとの1:3混合物(Agモル比)。粒子サ イズ分布の変動係数はそれぞれ0.10と0.08、各サイズ乳剤ともA gBr0.8モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有さ せた) 0.13 ゼラチン 1.45 マゼンタカプラー(ExM) 0.16 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−5) 0.15 色像安定剤(Cpd−6) 0.01 色像安定剤(Cpd−7) 0.01 色像安定剤(Cpd−8) 0.08 溶媒(Solv−3) 0.50 溶媒(Solv−4) 0.15 溶媒(Solv−5) 0.15
【0254】 第四層(混色防止層) ゼラチン 0.70 混色防止剤(Cpd−4) 0.04 溶媒(Solv−2) 0.18 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.02
【0255】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.50μm の大サイズ乳剤Cと、 0.41μm の小サイズ乳剤Cとの1:4混合物(Agモル比)。粒子サ イズ分布の変動係数は0.09と0.11、各サイズ乳剤ともAgBr0 .8モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた) 0.20 ゼラチン 0.85 シアンカプラー(ExC) 0.33 紫外線吸収剤(UV−2) 0.18 色像安定剤(Cpd−1) 0.33 色像安定剤(Cpd−6) 0.01 色像安定剤(Cpd−8) 0.01 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−11) 0.01 溶媒(Solv−1) 0.01 溶媒(Solv−6) 0.22
【0256】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.55 紫外線吸収剤(UV−1) 0.38 色像安定剤(Cpd−5) 0.02 色像安定剤(Cpd−12) 0.15
【0257】 第七層(保護層) ゼラチン 1.13 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体 (変性度17%) 0.05 流動パラフィン 0.02 界面活性剤(Cpd−13) 0.01
【0258】
【化65】
【0259】
【化66】
【0260】
【化67】
【0261】
【化68】
【0262】
【化69】
【0263】
【化70】
【0264】上記感光材料を光学くさびを通して露光
後、次の工程で処理した。 処理工程 温度 時間 カラー現像 38.5 ℃ 45秒 漂白定着 35 ℃ 45秒 リンス(1) 35 ℃ 30秒 リンス(2) 35 ℃ 30秒 リンス(3) 35 ℃ 30秒 乾 燥 80 ℃ 60秒 (リンスは(3) から(1) への3タンク向流方式とし
た。)
【0265】各処理液の組成は以下の通りである。 〔カラー現像液〕 水 800ミリリットル エチレンジアミン四酢酸 3.0g 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸 2ナトリウム塩 0.5g トリエタノールアミン 12.0g 塩化カリウム 6.5g 臭化カリウム 0.03g 炭酸カリウム 27.0g 螢光増白剤(WHITEX 4 住友化学製) 1.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 5.0g トリイソプロピルナフタレン(β)スルホン酸ナトリウム 0.1g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル) −3−メチル−4−アミノアニリン・3/2硫酸・ 1水塩(PPD−5) 5.0g 水を加えて 1000ミリリットル pH(25℃/水酸化カリウム及び硫酸にて調整) 10.00
【0266】 〔漂白定着液〕 水 600ミリリットル チオ硫酸アンモニウム(750g/リットル) 93ミリリットル 亜硫酸アンモニウム 40g エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸 5g 硝酸(67%) 30g 水を加えて 1000ミリリットル pH(25℃/酢酸及びアンモニア水にて調整) 5.8
【0267】 〔リンス液〕 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 脱イオン水(導電率5μs/cm以下) 1000ミリリットル pH 6.5
【0268】この処理により得られた試料を(STN−
3)とする。 (カラー現像剤前駆体組成物の調製)35.0ミリモル
/リットルの比較化合物4のエタノール溶液200ミリ
リットルを調製し、これに以下に示す組成の緩衝液を
2.2リットルとなるように添加した。 (緩衝液組成) (単位グラム) エチレンジアミン四酢酸 3.0 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸2ナトリウム塩 0.5 トリエタノールアミン 12.0 炭酸カリウム 27.0 塩化カリウム 6.5 臭化カリウム 0.03 蛍光増白剤(WHITEX 4 住友化学製) 1.0 亜硫酸ナトリウム 0.1 トリイソプロピルナフタレン(β)スルホン酸ナトリウム 0.1 水を加えて 1.0リットル pH(25℃/水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.00
【0269】(カラー現像液の調製)これを実施例1と
同様に電解を行った。ここでは、電解槽を繰り返し使用
した場合の性能について評価するため、更に以下の操作
を行った。即ち、先述したカラー現像液の調製に於いて
電解槽にカラー現像剤前駆体組成物を加えてカラー現像
液を調製し、その調製した現像液は用いずに廃棄する。
これを10回繰り返し、11回目に調製した現像液を発
色現像液として用いる他は先述の処理方法と全く同様に
して試料301を処理した。
【0270】次に、カラー現像剤前駆体組成物中の比較
化合物4を比較化合物1、比較化合物3及び表301に
示す本発明の化合物に変更する以外は同様のカラー現像
剤前駆体組成物を調製し、先述の繰り返し操作も含めて
同様の操作を行うことにより、各試料を得た。得られた
画像につき、(STN−3)にてマゼンタ画像の光学濃
度2.0を与える露光量での各試料のマゼンタ濃度を測
定した。各試料は、イエロー濃度については先述したよ
うに(STN−3)に対し同一露光量で同じイエロー濃
度が得られるよう発色現像時間を調節している。従っ
て、所望の画像を得るためにはマゼンタ濃度に於いて
も、(STN−3)にてマゼンタ画像の光学濃度2.0
を与える露光量に於いては同じマゼンタ濃度2.0が必
要とされる。この点を評価した結果が表301である。 表301
【0271】
【表4】
【0272】表301より明らかなように、比較化合物
1、3及び4を用いて電解槽を繰り返し使用した後に調
製したカラー現像液を用いた場合、所望のマゼンタ濃度
2.0を得ることはできない。これに対して、本発明の
カラー現像主薬前駆体化合物を用いることにより、電解
槽を繰り返して使用した際にもマゼンタ濃度の減少を抑
えることができる。このような、マゼンタ濃度の減少の
問題は特開平6−308,676号明細書中にはなんら
その指摘はなく、本発明のカラー現像主薬前駆体化合物
を用いることのみによってその課題が解決できることは
全く驚くべきことであって到底予想されるものではな
い。
【0273】実施例4 特開平6−308,676号中の実施例2の記載に従
い、カラー現像剤前駆体組成物中のN−エチル−3−メ
チル−N−(2−メチルスルホンアミドエチル)−4−
ニトロソアニリンの代わりに等モル量の本発明の化合物
(D1−2)、(D2−5)、(D3−1)、(D4−
8)及び(D5−6)を用い同様の実験を行ったとこ
ろ、増幅した画像を得ることができた。
【0274】実施例5 特開平6−308,676号中の実施例3の記載に従
い、カラー現像剤前駆体組成物中のN−エチル−3−メ
チル−N−(2−メチルスルホンアミドエチル)−4−
ニトロソアニリンの代わりに等モル量の本発明の化合物
(D1−11)、(D2−1)、(D3−3)、(D4
−9)及び(D5−1)を用い同様の実験を行ったとこ
ろ、現像が起こることが確認された。
【0275】実施例6 1)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作製し
た。市販のポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマ
ー100重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326
(チバ・ガイギーCiba-Geigy社製)2重量部とを常法に
より乾燥した後、300℃にて溶融後、T型ダイから押
し出し140℃で3.0倍の縦延伸を行い、続いて13
0℃で3.0倍の横延伸を行い、さらに250℃で6秒
間熱固定して厚さ90μm のPENフィルムを得た。さ
らに、その一部を直径20cmのステンレス巻き芯に巻付
けて、110℃、48時間の熱履歴を与えた。 2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処
理、さらにグロー放電処理、および火焔処理をした後、
それぞれの面に下記組成の下塗液を塗布して、下塗層を
延伸時高温面側に設けた。コロナ放電処理はピラーPill
ar社製ソリッドステートコロナ処理機6KVA モデルを用
い、30cm幅支持体を20m/分で処理する。このと
き、電流・電圧の読み取り値より、被処理物は0.37
5KV・A・分/m2の処理がなされた。処理時の放電周波
数は、9.6KHz 、電極と誘電体ロールのギャップクリ
アランスは、1.6mmであった。又UV放電処理は、7
5℃で加熱しながら放電処理した。さらにグロー放電処
理は、円柱電極で3000Wで30秒間照射した。 ゼラチン 3g 蒸留水 25ml ソジウム α−スルホ−ジ−2−エチルヘキシルサクシネート 0.05g ホルムアルデヒド 0.02g サリチル酸 0.1 g ジアセチルセルロース 0.5 g p−クロロフェノール 0.5 g レゾルシン 0.5 g クレゾール 0.5 g (CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.2 g トリメチロールプロパンのアジリジン3倍モル付加物 0.2 g トリメチロールプロパン−トルエンジイソシアナートの3倍モル付加物 0.2 g メタノール 15 ml アセトン 85 ml ホルムアルデヒド 0.01g 酢酸 0.01g 濃塩酸 0.01g
【0276】3)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面に、バック層として下記
組成の帯電防止層、磁気記録層、および滑り層を塗設し
た。 3−1)帯電防止層の塗設 3−1−1)導電性微粒子分散液(酸化スズ−酸化アン
チモン複合物分散液)の調製 塩化第二スズ水和物230重量部と三塩化アンチモン2
3重量部をエタノール3000重量部に溶解し、均一溶
液を得た。この溶液に、1Nの水酸化ナトリウム水溶液
を前記溶液のpHが3になるまで滴下し、コロイド状酸
化第二スズと酸化アンチモンの共沈澱を得た。得られた
共沈澱を50℃に24時間放置し、赤褐色のコロイド状
沈澱を得た。
【0277】赤褐色コロイド状沈澱を遠心分離により分
離した。過剰なイオンを除くため、沈澱に水を加え遠心
分離によって水洗した。この操作を3回繰り返し、過剰
イオンを除去した。過剰イオンを除去したコロイド状沈
澱200重量部を水1500重量部に再分散し、650
℃に加熱した焼成炉に噴霧し、青味がかった平均粒径
0.005μm の酸化スズ−酸化アンチモン複合物の微
粒子粉末を得た。この微粒子粉末の比抵抗は5Ω・cmで
あった。上記の微粒子粉末40重量部と水60重量部の
混合液をpH7.0に調製し、攪拌機で粗分散の後、横
型サンドミル(商品名ダイノミル:WILLYA.BACHOFENAG
製)で滞留時間が30分になるまで分散して調製した。
この時の二次凝集体の平均粒径は約0.04μm であっ
た。
【0278】3−1−2)導電性層の塗設 下記の処方による導電性層を乾燥膜厚が0.2μm にな
るように塗布し、115℃で60秒間乾燥した。 3−1−1)で作製の導電性微粒子分散液 20重量部 ゼラチン 2重量部 水 27重量部 メタノール 60重量部 p−クロロフェノール 0.5重量部 レゾルシン 2重量部 ポリオキシエチレン ノニルフェニルエーテル 0.01重量部 得られた導電性膜の抵抗は、108.0(100V) であり、優
れた帯電防止性能を有するものであった。 3−2)磁気記録層の塗設 磁性体 Co-被着γ-Fe2O3(長軸0.14μm 、単軸0.
03μm の針状、比表面積41m2/g、飽和磁化89em
u/g、表面は酸化アルミと酸化珪素でそれぞれFe2O3
2重量%で表面処理されている、保磁力930Oe、Fe+2
/Fe+3比は6/94)1100gを水220g及びポリ
(重合度16)オキシエチレンプロピルトリメトキシシ
ランのシランカップリング剤を150g添加して、オー
プンニーダーで3時間良く混練した。この粗分散した粘
性のある液を70℃で一昼夜乾燥し、水を除去した後、
110℃、1時間加熱して表面処理をした磁気粒子を作
製した。さらに以下の処方で、再びオープンニーダーに
て混練した。
【0279】 上記表面処理済み磁気粒子 1000g ジアセチルセルロース 17g メチルエチルケトン 100g シクロヘキサノン 100g さらに、以下の処方でサンドミル(1/4G)で200
rpm 、4時間微細分散した。 上記混練品 100g ジアセチルセルロース 60g メチルエチルケトン 300g シクロヘキサノン 300g さらにジアセチルセルロースと、硬化剤としてトリメチ
ロールプロパン−トルエンジイソシアナートの3倍セル
付加物をバインダーに対して20wt%添加した。得られ
た液の粘度が約80cpとなるように、等量のメチルエチ
ルケトンとシクロヘキサノンで希釈した。又、塗布は、
上記の導電性層の上にバーターターで膜厚が1.2μm
となるように行なった。磁性体の量は62mg/m2となる
ように塗布した。またマット剤としてシリカ粒子(0.
3μm )と研磨剤の酸化アルミ(0.5μm )をそれぞ
れ10mg/m2となるように添加した。乾燥は115℃、
6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべ
て115℃となっている)。X−ライトのステータスM
でブルーフィルターを用いた時の、磁気記録層のDB
色濃度の増加分は、約0.1であった。また、磁気記録
層の飽和磁化モーメントは4.2emu/m2、保磁力923
Oe、角形比は65%であった。
【0280】3−3)滑り層の調製 下記処方液を化合物の固形分塗布量が下記のようになる
ように塗布し、110℃で5分乾燥させて滑り層を得
た。 ジアセチルセルロース 25mg/m2 C6H13CH(OH)C10H21COOC40H81(化合物a) 6mg/m2 C50H101O(CH2CH2O)16H (化合物b) 9mg/m2 なお、化合物a/化合物b(6:9)は、キシレンとプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル(容量比1:
1)溶媒中で105℃に加熱、溶解し、この液を10倍
量のプロピレングリコールモノメチルエーテル(25
℃)に注加して微細分散液とした。さらに5倍量のアセ
トン中で希釈した後、高圧ホモジナイザー(200気
圧)で再分散し、分散物(平均粒径0.01μm )にし
てから添加して用いた。得られた滑り層の性能は、動摩
擦係数0.06(5mmφのステンレス硬球、荷重100
g、スピード6cm/minute) 、静摩擦係数0.07(ク
リップ法)であり、優れた特性を有する。また後述する
乳剤面との滑り特性も動摩擦係数0.12であった。
【0281】4)感材層の塗設 次に、前記で得られたバック層の反対側に、下記の組成
の各層を重層塗布し、カラーネガフィルムを作成した。
これを試料601とする。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0282】(試料101) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0283】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0284】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0285】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0286】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0287】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0288】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0289】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0290】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0291】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0292】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 沃臭化銀乳剤K 銀 0.0 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.20
【0293】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0294】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0295】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.05 S−1 0.20 ゼラチン 0.70
【0296】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0297】
【表5】
【0298】表−Bにおいて、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Iは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450号に記載されてい
るような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 号に記載されている内
部高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0299】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキ
シエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%
水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエ
−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリットルのポットミル
に入れ、染料ExF−2を 5.0gと酸化ジルコニウムビ
−ズ(直径1mm) 500ミリリットルを添加して内容物を2時間
分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボール
ミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラ
チン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料
のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44
μmであった。
【0300】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細
書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)
分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであっ
た。
【0301】
【化71】
【0302】
【化72】
【0303】
【化73】
【0304】
【化74】
【0305】
【化75】
【0306】
【化76】
【0307】
【化77】
【0308】
【化78】
【0309】
【化79】
【0310】
【化80】
【0311】
【化81】
【0312】
【化82】
【0313】
【化83】
【0314】
【化84】
【0315】
【化85】
【0316】
【化86】
【0317】以上のように作成した感光材料を24mm
幅、160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方向の片
側幅方向から0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーシ
ョンを5.8mm間隔で2つ設ける。この2つのセットを
32mm間隔で設けたものを作成し、米国特許第5,29
6,887号のFIG.1〜FIG.7に説明されてい
るプラスチック製のフィルムカートリッジに収納した。
この試料に磁気記録層の塗布面側からヘッドギャップ5
μm 、ターン数2000の入出力可能なヘッドを用い
て、感光材料の上記パーフォレーションの間に100mm
/sの送り速度でFM信号を記録した。FM信号記録
後、乳剤面に1000cms の全面均一露光を与えて以下
に記載の方法で各々の処理を行ったのち、再び元のプラ
スチック製のフィルムカートリッジに収納した。この試
料601を、カラー現像剤前駆体化合物として比較化合
物4の代わりに等モル量本発明の化合物(D1−1)、
(D2−12)、(D3−5)、(D4−2)及び(D
5−4)を用い実施例2と同様の方法により電解を行っ
て得られたカラー現像液にて処理を行ったところ所望の
画像を得ることができた。
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】
【化31】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】
【化39】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0233
【補正方法】変更
【補正内容】
【0233】表201より明らかなように、比較化合物
1及び4を用いて電解により調製したカラー現像液を用
いた場合、層間効果の著しい減少が見られる。この層間
効果の減少は色濁り度の増加につながり、色再現性を悪
化させる要素となるものである。しかしながら、この現
象は比較化合物1から電解によって生成するカラー現像
主薬である(PPD−2)及び比較化合物4から電解に
よって生成するカラー現像主薬である(PPD−5)に
おいては見られない。即ち、この層間効果の減少はカラ
ー現像主薬の構造に依存しているわけではなく、電解に
よってカラー現像主薬を発生させることに特異的な問題
点である。そして、本発明のカラー現像主薬前駆体化合
物を用いることにより、(STN−2)に見られる層間
効果とほぼ同等の効果が得られることも表201より明
らかである。このような、層間効果の減少の問題は特開
平6−308,676号明細書中にはなんらその指摘は
なく、さらには本発明のカラー現像主薬前駆体化合物を
用いることのみによってその課題が解決できることは全
く驚くべきことであって到底予想されるものではない。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0215
【補正方法】変更
【補正内容】
【0215】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) (単位g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 1.2 ジナトリウムN,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシ ルアミン 2.2 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕− 2−メチルアニリン硫酸塩(PPD-1) 4.5 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解にかけると電極にハロゲン化銀カラ
    ー現像主薬を形成または放出する下記の一般式(D
    1)、(D2)、(D3)、(D4)または(D5)で
    表されるカラー現像主薬前駆体組成物を含有する水性媒
    体を、電気分解することを特徴とするカラー写真現像液
    の調製方法。 一般式(D1) 【化1】 式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 は同一でも
    異なっていてもよく、各々水素原子または置換基を表
    す。R7 はアルキル基を表す。R8 は置換基を表す。m
    は0から3の整数を表す。Xは電気分解によりNH2
    を発生しうる基を表す。 一般式(D2) 【化2】 式中、R7 は一般式(D1)と同じ意味を表す。R9
    10、R11、R12は同一でも異なっていてもよく、各々
    水素原子または置換基を表す。R13は置換基を表す。n
    は0から3の整数を表す。Xは一般式(D1)と同じ意
    味を表す。 一般式(D3) 【化3】 式中、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R
    21は同一でも異なっていてもよく、各々水素原子または
    置換基を表す。R22は置換基を表す。pは0から4の整
    数を表す。Xは一般式(D1)と同じ意味を表す。 一般式(D4) 【化4】 式中、R23は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐の無置換
    のアルキル基、または主鎖が炭素数2〜6である炭素数
    2〜6の直鎖もしくは分岐のヒドロキシアルキル基を表
    す。R24は主鎖が炭素数2〜6である炭素数2〜6の直
    鎖もしくは分岐の無置換のアルキレン基、主鎖が炭素数
    2〜6である炭素数3〜6の直鎖もしくは分岐のヒドロ
    キシアルキレン基を表す。R25は炭素数1〜4の直鎖、
    分岐または環状のアルキル基を表す。Xは一般式(D
    1)と同じ意味を表す。 一般式(D5) 【化5】 式中、R26は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキ
    ル基を表す。R27は、主鎖が炭素数3〜6である炭素数
    3〜6の直鎖もしくは分岐のアルキレン基を表す。R28
    は炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基を表す。
    29は炭素数1〜4の直鎖、分岐または環状のアルキル
    基を表す。Xは一般式(D1)と同じ意味を表す。
JP4792195A 1995-02-14 1995-02-14 カラー写真現像液の調製方法 Pending JPH08220714A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4792195A JPH08220714A (ja) 1995-02-14 1995-02-14 カラー写真現像液の調製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4792195A JPH08220714A (ja) 1995-02-14 1995-02-14 カラー写真現像液の調製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08220714A true JPH08220714A (ja) 1996-08-30

Family

ID=12788842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4792195A Pending JPH08220714A (ja) 1995-02-14 1995-02-14 カラー写真現像液の調製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08220714A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998023690A1 (en) * 1996-11-27 1998-06-04 Eastman Chemical Company Method for preparing light-absorbing polymeric compositions
EP2868702A1 (en) * 2013-10-29 2015-05-06 DyStar Colours Distribution GmbH Disperse dyes, their preparation and their use

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998023690A1 (en) * 1996-11-27 1998-06-04 Eastman Chemical Company Method for preparing light-absorbing polymeric compositions
EP2868702A1 (en) * 2013-10-29 2015-05-06 DyStar Colours Distribution GmbH Disperse dyes, their preparation and their use

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3764178B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびその処理方法
US5830627A (en) Silver halide color photograph material and method for forming image using the same
JP3506296B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP4010824B2 (ja) 色素形成カプラー、ハロゲン化銀写真感光材料およびアゾメチン色素化合物
US20080063977A1 (en) Method of increasing speed of silver halide color photosensitive material
JPH08220714A (ja) カラー写真現像液の調製方法
JP3445360B2 (ja) 発色現像主薬、処理組成物およびカラー画像形成方法
US6261750B1 (en) Silver halide color light-sensitive material
JPH08248601A (ja) 発色現像主薬、処理組成物及びカラー画像形成方法
JP3244383B2 (ja) 発色現像主薬、処理組成物およびカラー画像形成方法
JP4037575B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
US7384731B2 (en) Method for forming color image and silver halide color photosensitive material used for the same
US6337176B1 (en) Silver halide color photographic lightsensitive material
US6280918B1 (en) Silver halide photographic lightsensitive material
JP4149837B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びこれを用いたカラー画像形成方法
JPH0915799A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料および画像形成法
JPH08110625A (ja) 発色現像主薬、処理組成物およびカラー画像形成方法
JPH0990576A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH0854722A (ja) 発色現像主薬、処理組成物およびカラー画像形成方法
JP4018190B2 (ja) 4−(n,n−ジアルキルアミノ)アニリン化合物、それを用いた写真用処理組成物及びカラー画像形成方法
JPH08101484A (ja) 発色現像主薬、処理組成物及びカラー画像形成方法
JPH09251197A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH08114900A (ja) 現像液安定化剤、処理組成物および処理方法
JP2000075448A (ja) 写真処理剤組成物用容器
JP2002162719A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料