JPH08218213A - しわ加工を施した衣服およびその製造方法 - Google Patents

しわ加工を施した衣服およびその製造方法

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JPH08218213A
JPH08218213A JP4509695A JP4509695A JPH08218213A JP H08218213 A JPH08218213 A JP H08218213A JP 4509695 A JP4509695 A JP 4509695A JP 4509695 A JP4509695 A JP 4509695A JP H08218213 A JPH08218213 A JP H08218213A
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clothes
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wrinkles
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JP4509695A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Fukuda
哲也 福田
Taketoshi Suga
武俊 菅
Chie Kawai
千絵 河合
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 布地を使用して縫製され、所定領域に熱固定
したしわが形成されているか、ないしは少なくともしわ
が形成された領域に昇華転写捺染が施されているしわ加
工を施した衣服およびその製造方法を提供することであ
る。 【構成】 布地を使用して衣服を縫製する工程、衣服の
所定領域に収縮性水溶性糸を使用して縫い目模様を形成
する工程、収縮性水溶性糸を収縮させて衣服の所定領域
にしわを形成する工程、衣服のしわを熱固定する工程、
衣服の収縮性水溶性糸を溶解除去する工程からなるしわ
加工を施した衣服の製造方法、ないしは少なくともしわ
加工を施した領域に昇華転写捺染により捺染を行つたし
わ加工を施した衣服の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はしわ加工を施した衣服お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、全面ないしは部分的にプリーツ加
工を施した衣服は知られている。しかしながら、従来の
プリーツ加工を施した衣服のプリーツは機械により強制
的に形成した規則的な折目状のしわであつて、所定の任
意の形状からなる領域に部分的にプリーツを形成するの
は困難であるし、またしわの形状についても任意の不規
則な形状からなるしわを設けることはできなかつた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、衣服
の任意の領域に、任意の不規則な形状のしわを形成した
しわ加工を施した衣服およびその製造方法を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】布地を使用して縫製さ
れ、所定領域に熱固定したしわが形成されていることを
特徴とするしわ加工を施した衣服である。
【0005】布地を使用して縫製され、所定領域に熱固
定したしわが形成され、少なくとも前記しわが形成され
た領域に昇華転写捺染が施されていることを特徴とする
しわ加工を施した衣服である。
【0006】布地を使用して衣服を縫製する工程、前記
衣服の所定領域に収縮性水溶性糸を使用して縫い目模様
を形成する工程、前記収縮性水溶性糸を収縮させて前記
衣服の所定領域にしわを形成する工程、前記衣服の前記
しわを熱固定する工程、前記衣服の前記収縮性水溶性糸
を溶解除去する工程からなることを特徴とするしわ加工
を施した衣服の製造方法である。
【0007】布地を使用して衣服を縫製する工程、前記
衣服の所定領域に収縮性水溶性糸を使用して縫い目模様
を形成する工程、前記収縮性水溶性糸を収縮させて前記
衣服の所定領域にしわを形成する工程、前記衣服の前記
しわを熱固定する工程、前記衣服の前記収縮性水溶性糸
を溶解除去する工程、前記衣服の少なくとも前記しわが
形成された領域に昇華転写捺染を行う工程からなること
を特徴とするしわ加工を施した衣服の製造方法である。
【0008】布地を使用して衣服を縫製する工程、前記
衣服の所定領域に収縮性水溶性糸を使用して縫い目模様
を形成する工程、前記収縮性水溶性糸を収縮させて前記
衣服の所定領域にしわを形成する工程、前記衣服の少な
くとも前記しわが形成された領域に昇華転写捺染を行う
と同時に前記衣服の前記しわを熱固定する工程、前記衣
服の前記収縮性水溶性糸を溶解除去する工程からなるこ
とを特徴とするしわ加工を施した衣服の製造方法であ
る。
【0009】前記昇華転写捺染を行うに際し、熱板と台
板との間にスペーサーを挿入して間隙を保持した状態で
熱プレスすることを特徴とする上記のしわ加工を施した
衣服の製造方法である。
【0010】
【作用】布地で衣服を縫製する工程、衣服のしわ加工を
施したい領域に収縮性水溶性糸を使用して任意の縫い目
模様を形成する工程、収縮性水溶性糸を収縮させて衣服
にしわを形成させる工程、熱処理してしわを熱固定する
工程、収縮性水溶性糸を溶解除去する工程からなる製造
方法を採用することにより、衣服の任意の領域に不規則
な熱固定したしわを形成することができるので、従来の
プリーツ加工と異なり、縫製された衣服の任意の領域に
熱固定された不規則な形状のしわを有するしわ加工を施
した衣服が得られる。また、少なくともしわが形成され
た領域に昇華転写捺染を行うことによつて任意の絵柄を
捺染することができるので、昇華転写捺染により染色さ
れたしわ加工を施した衣服が得られる。
【0011】
【実施例】以下、図面を引用して本発明を説明する。図
1は本発明の方法により製造したしわ加工を施した衣服
を示す図であつて、(イ)は袖の先端にしわ加工を施し
たもの、(ロ)は後身頃と前身頃にしわ加工を施したも
の、図2は衣服を構成する布地に形成した縫い目模様の
一例を示す図であつて、(イ)は平面図、(ロ)は
(イ)におけるI−I断面図、図3は収縮性水溶性糸を
収縮させて布地にしわを形成した状態を示す断面図、図
4は形成したしわを熱固定してから収縮性水溶性糸を溶
解除去した後のしわの状態を示す断面図、図5は衣服の
しわ形成領域に昇華転写捺染を行う第1の方法を示す断
面図、図6は第1の方法で昇華転写捺染された状態を示
す断面図、図7は衣服のしわ形成領域に昇華転写捺染を
行う第2の方法を示す断面図、図8は第2の方法で昇華
転写捺染された状態を示す断面図、図9は衣服のしわ形
成領域に昇華転写捺染を行う第3の方法を示す断面図、
図10は第3の方法で昇華転写捺染された状態を示す断面
図であつて、1は衣服、2は収縮性水溶性糸、3は昇華
転写捺染シート基材、4は昇華転写捺染インキ層、5は
昇華転写捺染シート、6は熱板、7は台盤、8はスペー
サー、9は捺染部、10はしわ形成領域をそれぞれ表す。
【0012】図1は本発明のしわ加工を施した衣服を示
すもので、(イ)は袖の先端部分にしわ形成領域10を設
けたもの、(ロ)は前身頃及び後身頃にしわ形成領域10
を設けたものである。布地1にて縫製した衣服にしわ加
工を施す場合、前もつて絵柄を捺染した生地ないしはベ
タ色で捺染した布地1を使用して縫製した衣服の所定の
領域にしわ加工を施してもよいし、前もつて淡色ベタ色
で捺染した布地1を使用して縫製した衣服の所定の領域
にしわ加工を施した後に少なくともしわ加工を施した領
域に昇華転写捺染を施すことにより絵柄を設けてもよい
し、無地の布地1を使用して縫製した衣服の所定の領域
にしわ加工を施した後に衣服全体に昇華転写捺染により
絵柄を設けてもよい。
【0013】本発明のしわ加工を施した衣服の製造方法
は、先ず布地1を所定の型に裁断して縫製し衣服に仕立
てた後に、衣服を構成する布地1のしわ加工を施したい
領域に収縮性水溶性糸2を使用して図2に示すように縫
い目模様を形成する。図2は衣服を構成する布地1の所
定領域に収縮性水溶性糸2を使用して形成した縫い目模
様の1例を示すもので、(イ)は碁盤目状の縫い目模様
が形成された状態を示す。縫い目模様が形成された布地
1の断面は(ロ)に示すように、収縮性水溶性糸2によ
りジクザクの縫い目が形成されている。(ロ)は最も単
純な縫い方を示したものであるが、1本の糸でジクザク
の縫い目を形成するのではなく、上糸と下糸を使用して
縫い目模様を形成してもよい。縫い目模様の形成は手縫
いにより行つてもよいし、ミシン縫いで行つてもよい。
また、衣服の所定領域に縫い目模様を形成する場合に、
布地1の1枚毎に縫い目模様を形成してもよいし、衣服
を折り畳んだ状態で重なつた部分の布地1を2枚一緒に
して縫い目模様を形成するようにしてもよい。
【0014】収縮性水溶性糸2を使用して所定領域に縫
い目模様を形成した布地1を水に浸漬して収縮性水溶性
糸2を収縮させて、図3に示すように布地1の所定の領
域にしわを形成させる。収縮性水溶性糸2を収縮させる
には、所定領域に縫い目模様を形成した布地1を30〜
40℃の温水に20〜40秒間浸漬することにより行
う。次いで、布地1に発生させたしわを熱固定する。し
わを熱固定する条件としては、160〜200℃の雰囲
気中にて8〜15分間放置することにより行う。上記の
条件で収縮性水溶性糸2を収縮させて布地1の所定の領
域に形成したしわを熱固定することにより、しわの形状
が保持され洗濯等によつてしわが元に戻つしまうことが
ない。その後、収縮性水溶性糸2を溶解除去して図4に
示す状態とする。収縮性水溶性糸2を溶解させる条件と
しては、90〜100℃の熱湯に2〜5分間浸漬するこ
とにより行う。上記の条件によりしわを熱固定した後の
収縮性水溶性糸2を完全に溶解除去できる。熱固定の温
度が高すぎると収縮性水溶性糸2が溶解し難くなる。収
縮性水溶性糸2を溶解除去した後に脱水乾燥することに
より所定の領域にしわ加工を施した衣服ができあがる。
【0015】しわ加工を施した衣服に昇華転写捺染を行
うには下記の方法による。第1の方法は、上記のように
作製したしわ加工を施した衣服の少なくともしわ形成領
域10に昇華転写捺染シートを重ね合わせて台板7の上に
載置し、熱板6と台板7の間にスペーサー8を介在させ
た状態で、図5に示すように昇華転写捺染を行う。スペ
ーサー8の厚さはしわの形状、布地の厚さ等によつて変
えることが必要であるが通常の布地1の場合には2〜3
mmの厚さが適当である。昇華転写捺染シートは紙から
なる昇華転写捺染シート基材3に昇華性分散染料を含有
するインキを使用してグラビア印刷方式等により昇華性
インキ層4を形成した一般的な構成のものが使用され
る。昇華転写捺染を行う熱プレスの条件は、温度が18
0〜210℃、圧力0.1〜0.2kg/cm2 、時間
は30〜40秒が適当である。2〜3mmの厚さのスペ
ーサー8を介在させた状態で昇華転写捺染を施すことに
より、熱板6と台板7の間にスペーサー8の厚さに相当
する間隙を保持した状態で熱プレスされるので、衣服に
形成されたしわが潰れてしまうことなく、形成されたし
わの形状を保持した状態でしわの頂部に捺染が施され
て、図6に示す状態のしわ加工を施した衣服が得られ
る。上記の方法にて昇華転写捺染された布地1の捺染部
9は、しわの凸部は昇華転写捺染シートと完全に接触す
るので濃色に染色され凸部の近傍はボカシ状に淡く捺染
された状態となる。しわ形成領域10にのみ昇華転写捺染
を施す場合には、しわ形成領域10に対応して昇華転写捺
染シートを重ね合わせればよいし、衣服の全体に昇華転
写捺染を施す場合には衣服の全面に昇華転写捺染シート
を重ね合わせればよい。
【0016】しわ形成領域10に捺染を施す第2の方法
は、所定領域にしわ加工を施した衣服の少なくともしわ
形成領域10に昇華転写捺染シートを重ね合わせて台板7
の上に載置し、図7に示すように熱板6と台板7の間で
熱プレスして昇華転写捺染を行う方法である。昇華転写
捺染を行う熱プレスの条件は、温度が180〜210
℃、圧力0.5〜0.9kg/cm2 、時間は30〜4
0秒が適当である。使用する昇華転写捺染シートは一般
的に使用される昇華転写捺染シートでよい。上記の方法
により昇華転写捺染された衣服の捺染部9は、図8に示
すように、収縮性水溶性糸の収縮により形成された衣服
のしわは完全に押しつぶされその表面の平坦部が濃く周
縁部は淡くぼかした状態に捺染される。第2の方法では
しわは押しつぶされた状態となる。
【0017】しわ加工領域に捺染を施す第3の方法は、
縫製した衣服の所定領域に収縮性水溶性糸2を使用して
縫い目模様を形成し、水に浸漬して収縮性水溶性糸2を
収縮させて布地1にしわを形成した後脱水、乾燥する。
この状態で、縫い目模様を形成した領域に昇華転写捺染
シート5を重ね合わせて熱板6と台板7の間に載置し
て、図9に示すように熱板6と台板7の間に厚さ2〜3
mmのスペーサー8を介在させて熱プレスし昇華転写捺
染を施す。第3の方法においては昇華転写捺染と同時に
しわの熱固定の行うものであるから、昇華転写捺染の条
件は比較的低温で長時間熱プレスするのが好ましく、温
度が180〜190℃、圧力0.1〜0.2kg/cm
2 、時間は40〜100秒が適当である。こうすること
により熱板6と台板7の間にスペーサーの厚さに相当す
る間隙を保持した状態で熱プレスされるので、図10に示
すように、しわの形状が変化することなく布地1に昇華
転写捺染が施されるのと同時に昇華転写捺染時の熱によ
りしわが熱固定される。昇華転写捺染を施した後に収縮
性水溶性糸2を溶解除去する。この方法の場合も収縮性
水溶性糸のあつた部分の布地1には捺染が行われないこ
とになる。したがつて、衣服の意匠性を考慮すると、縫
製する前に布地1に捺染を施し染色しておくのが好まし
い。
【0018】しわ加工領域に捺染を施す第4の方法は、
縫製した衣服の所定領域に収縮性水溶性糸2を使用して
縫い目模様を形成してから、水に浸漬して収縮性水溶性
糸2を収縮させて布地1にしわを発生させた後布地1を
脱水、乾燥させる。この状態で、しわを発生させた衣服
のしわ加工領域に昇華転写捺染シート5を重ね合わせ
て、図9においてスペーサー8を除去した状態で熱板6
と台板7の間に載置して熱プレスすることにより、しわ
加工領域に昇華転写捺染を行うと同時に昇華転写捺染時
の熱によりしわが熱固定される。昇華転写捺染の条件は
第3の方法と同じでよい。その後、熱湯に浸漬してに収
縮性水溶性糸2を溶解除去してしわ加工を施した衣服が
得られる。この方法では第2の方法におけると同様にし
わが完全に押しつぶされた状態となると共に、収縮性水
溶性糸2のあつた部分に昇華転写捺染が施されない。
【0019】本発明のしわ加工を施した衣服を作製する
のに使用する収縮性水溶性糸2としては、水に浸漬する
ことにより収縮し且つ熱湯に浸漬することにより溶解す
る性質を有する収縮性水溶性糸が好ましい。このような
性質を備えた糸としては、ポリビニルアルコール樹脂、
水溶性ビニロン樹脂等を紡糸し延伸して製造された収縮
性水溶性糸等である。収縮性水溶性糸2の性質として
は、水に浸漬して収縮させる際の収縮率および収縮応力
の大きいものが好ましい。
【0020】衣服にしわを形成するための縫い目模様の
形状としては、雲型、格子状、菱形格子状、円状、多角
形状、平行直線状、平行曲線状、それらの組み合わせ等
任意であり、再現しようとするしわの形状に適した縫い
目模様を採用すればよい。縫い目模様を形成する領域お
よび形状に関しても任意であり衣服の意匠を考慮して設
定すればよい。縫い目模様を形成する方法についても手
縫い、ミシン縫い等任意であるし、縫い目の構造、縫い
目の粗さ等についても任意である。特に複雑な形状の縫
い目模様を形成したい場合には特殊なミシンを使用する
のが好ましい。収縮性水溶性糸2を収縮させることによ
り発生させるしわの形状は、布地1の厚さ、種類、収縮
性水溶性糸2の種類、太さ、縫い目模様の形状、大き
さ、縫い目の構造、縫い目の粗さ等により変化するの
で、再現したいしわに適するように選択することが必要
である。
【0021】本発明のしわ加工を施した衣服を構成する
布地1としては、天然繊維、合成繊維からなる生地は全
て使用できるが、昇華転写捺染を施す場合には、ポリエ
ステル系繊維、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維等の
昇華性分散染料にて染着できる繊維からなる生地に限定
される。使用する繊維の種類により、しわの熱固定ない
しは昇華転写捺染における加熱温度、加熱時間等の条件
を使用する繊維の種類に適した条件に選定して実施する
ことが必要がある。
【0022】実施例1 ポリエステル繊維からなる紺色にベタ染めした厚さ18
4ミクロンの平織生地(東レ、テトエース053A)を
パーツに裁断して衣服(上着)に縫製した。この衣服の
前身頃と後身頃の所定領域に収縮性水溶性糸(株式会社
ニチビ、ソルブロンSL300D1×2)を使用して、
縫い目間隔3mmのミシン縫いにより10mmの碁盤目
からなる格子柄の縫い目模様を形成した。縫い目模様を
形成した衣服を25℃の温水に30秒間浸漬して収縮性
水溶性糸を収縮させて衣服にしわを形成させた。その
後、しわを形成させた衣服を脱水、乾燥させ、180℃
で10分間加熱してしわを熱固定した。次いで95℃の
熱湯に4分間浸漬して収縮性水溶性糸を完全に溶解除去
してから乾燥してしわ加工を施した衣服を作製した。得
られたしわ加工を施した衣服のしわは耐洗濯性に優れし
わが戻らなかつた。
【0023】実施例2 厚さ40g/m2 の純白紙に、赤色の分散染料10部と
エチルセルロース8部とロート油3部と溶剤79部とか
らなる昇華性赤インキを使用して、グラビア印刷にてベ
タ刷りを行い赤色昇華転写捺染シートを作製した。淡赤
色にベタ染めした生地を使用して、実施例1と同様にし
てしわ加工を施した衣服を作製した。上記衣服のしわ加
工した領域に、上記の昇華転写捺染シートを重ね合わせ
て、熱板と台板との間に2mmの厚さのスペーサーを介
在させて、温度200℃、圧力0.1kg/cm2 、プ
レス時間40秒の条件で昇華転写捺染を行い、しわ加工
領域にのみ昇華転写捺染を行つたしわ加工を施した衣服
を作製した。得られたしわ加工を施した衣服は洗濯性に
優れしわは戻ることがなかつた。
【0024】実施例3 昇華転写捺染時にスペーサーを介在させずに、温度19
0℃、圧力0.5kg/cm2 、プレス時間30秒の条
件で昇華転写捺染を行つた以外は実施例2と同様にし
て、押しつぶされたしわを有し、しわ加工領域に昇華転
写捺染されたしわ加工を施した衣服を作製した。上記で
得られたしわ加工を施した衣服は洗濯してもしわは戻る
ことがなかつた。
【0025】実施例4 実施例1と同様にして、布地で衣服を縫製し、収縮性水
溶性糸を使用して格子柄の縫い目模様を形成し、25℃
の水に浸漬して収縮性水溶性糸を収縮させ、衣服にしわ
を発生させた後に脱水、乾燥した。その後、上記衣服の
しわ加工した領域に、上記の昇華転写捺染シートを重ね
合わせて、実施例2と同様にして熱板と台板との間に2
mmの厚さのスペーサーを介在させて、温度180℃、
圧力0.1kg/cm2 、プレス時間60秒の条件で昇
華転写捺染を行うと同時にしわの熱固定を行った。次い
で95℃の熱湯に4分間浸漬して収縮性水溶性糸を完全
に溶解除去してから乾燥して、しわ加工領域に昇華転写
捺染されたしわ加工を施した衣服を作製した。上記で得
られたしわ加工を施した衣服は、昇華転写捺染時の熱に
よりしわが熱固定され、洗濯によりしわが戻ることがな
かつた。
【0026】
【発明の効果】布地を裁断し縫製した衣服の所定領域
に、収縮性水溶性糸を使用して縫い目模様を形成し、水
に浸漬して収縮性水溶性糸を収縮させ布地にしわを発生
させ、熱処理してしわを熱固定した後、熱水に浸漬して
収縮性水溶性糸を溶解除去する方法により、任意の領域
に不規則なしわを形成した衣服を作製することができ
る。また、衣服に部分的にしわを形成した後に、少なく
ともしわ形成領域に昇華転写捺染を行う方法により衣服
を任意の絵柄に捺染することも可能である。したがつ
て、衣服の任意の領域に不規則なしわを形成すると共
に、少なくともしわ形成領域に捺染により絵柄を設ける
ことも容易であり、意匠性の優れたしわ加工を施した衣
服を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により製造したしわ加工を施した
衣服を示す図であつて、(イ)は袖の先端にしわ加工を
施したもの、(ロ)は後身頃と前身頃にしわ加工を施し
たもの。
【図2】衣服を構成する布地に形成した縫い目模様の一
例を示す図であつて、(イ)は平面図、(ロ)は(イ)
におけるI−I断面図。
【図3】収縮性水溶性糸を収縮させて布地にしわを形成
した状態を示す断面図。
【図4】形成したしわを熱固定してから収縮性水溶性糸
を溶解除去した後のしわの状態を示す断面図。
【図5】衣服のしわ形成領域に昇華転写捺染を行う第1
の方法を示す断面図。
【図6】第1の方法で昇華転写捺染された状態を示す断
面図。
【図7】衣服のしわ形成領域に昇華転写捺染を行う第2
の方法を示す断面図。
【図8】第2の方法で昇華転写捺染された状態を示す断
面図。
【図9】衣服のしわ形成領域に昇華転写捺染を行う第3
の方法を示す断面図。
【図10】第3の方法で昇華転写捺染された状態を示す断
面図。
【符号の説明】
1 布地 2 収縮性水溶性糸 3 昇華転写捺染シート基材 4 昇華性インキ層 5 昇華転写捺染シート 6 熱板 7 台板 8 スペーサー 9 捺染部 10 しわ形成領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布地を使用して縫製され、所定領域に熱
    固定したしわが形成されていることを特徴とするしわ加
    工を施した衣服。
  2. 【請求項2】 布地を使用して縫製され、所定領域に熱
    固定したしわが形成され、少なくとも前記しわが形成さ
    れた領域に昇華転写捺染が施されていることを特徴とす
    るしわ加工を施した衣服。
  3. 【請求項3】 布地を使用して衣服を縫製する工程、前
    記衣服の所定領域に収縮性水溶性糸を使用して縫い目模
    様を形成する工程、前記収縮性水溶性糸を収縮させて前
    記衣服の所定領域にしわを形成する工程、前記衣服の前
    記しわを熱固定する工程、前記衣服の前記収縮性水溶性
    糸を溶解除去する工程からなることを特徴とするしわ加
    工を施した衣服の製造方法。
  4. 【請求項4】 布地を使用して衣服を縫製する工程、前
    記衣服の所定領域に収縮性水溶性糸を使用して縫い目模
    様を形成する工程、前記収縮性水溶性糸を収縮させて前
    記衣服の所定領域にしわを形成する工程、前記衣服の前
    記しわを熱固定する工程、前記衣服の前記収縮性水溶性
    糸を溶解除去する工程、前記衣服の少なくとも前記しわ
    が形成された領域に昇華転写捺染を行う工程からなるこ
    とを特徴とするしわ加工を施した衣服の製造方法。
  5. 【請求項5】 布地を使用して衣服を縫製する工程、前
    記衣服の所定領域に収縮性水溶性糸を使用して縫い目模
    様を形成する工程、前記収縮性水溶性糸を収縮させて前
    記衣服の所定領域にしわを形成する工程、前記衣服の少
    なくとも前記しわが形成された領域に昇華転写捺染を行
    うと同時に前記衣服の前記しわを熱固定する工程、前記
    衣服の前記収縮性水溶性糸を溶解除去する工程からなる
    ことを特徴とするしわ加工を施した衣服の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記昇華転写捺染を行うに際し、熱板と
    台板との間にスペーサーを挿入して間隙を保持した状態
    で熱プレスすることを特徴とする請求項4、5記載のし
    わ加工を施した衣服の製造方法。
JP4509695A 1995-02-10 1995-02-10 しわ加工を施した衣服およびその製造方法 Withdrawn JPH08218213A (ja)

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