JPH08207542A - 車両の旋回運動制御装置 - Google Patents

車両の旋回運動制御装置

Info

Publication number
JPH08207542A
JPH08207542A JP3903495A JP3903495A JPH08207542A JP H08207542 A JPH08207542 A JP H08207542A JP 3903495 A JP3903495 A JP 3903495A JP 3903495 A JP3903495 A JP 3903495A JP H08207542 A JPH08207542 A JP H08207542A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
turning
control
slip angle
steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3903495A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Shibue
秀明 澁江
Yasuharu Oyama
泰晴 大山
Hirotada Itou
裕忠 伊藤
Tsukasa Fukusato
司 福里
Masashige Oosaki
正滋 大崎
Katsuji Watanabe
勝治 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP3903495A priority Critical patent/JPH08207542A/ja
Publication of JPH08207542A publication Critical patent/JPH08207542A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/40Type of actuator
    • B60G2202/41Fluid actuator
    • B60G2202/413Hydraulic actuator
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/40Type of actuator
    • B60G2202/41Fluid actuator
    • B60G2202/414Fluid actuator using electrohydraulic valves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2400/00Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
    • B60G2400/60Load
    • B60G2400/61Load distribution
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2600/00Indexing codes relating to particular elements, systems or processes used on suspension systems or suspension control systems
    • B60G2600/18Automatic control means
    • B60G2600/182Active control means

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の旋回挙動を的確に把握して車両の旋回
応答性・安定性をより一層向上することのできる旋回運
動制御装置を提供する。 【構成】 車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段
と、前後輪のコーナリングフォースFf、Fr及び前後輪
のスリップ角βf、βrをそれぞれ推定するコーナリング
フォース・スリップ角推定手段と、推定されたコーナリ
ングフォースFf、Fr及びスリップ角βf、βrからダイ
ナミックスタビリティファクタ(DSF)を求めるダイ
ナミックスタビリティファクタ演算手段と、ダイナミッ
クスタビリティファクタ(DSF)値が最小となるよう
に操舵特性を制御する操舵特性可変制御手段とを有する
ものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の旋回運動制御装
置に関し、特に旋回時の操縦安定性を向上させる技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の旋回特性を表すファクターとし
て、アンダーステア、オーバーステア、ニュートラルス
テア、リバースステアといったステアリング特性があ
る。一般的には、ステアリングホイールの切れ角を一定
にした状態で車速を変化させた時に旋回半径が変化しな
いニュートラルステアが好ましいとされている。
【0003】このステアリング特性は、タイヤのグリッ
プ特性や、車体の荷重分布にも影響されるが、サスペン
ションのロール剛性の影響がかなりの比重を占めてお
り、この前後のロール剛性配分比を、車体と各車輪との
間に配置された油圧または空気圧アクチュエータを電子
的に制御することで積極的に変化させることにより、ス
テアリング特性のニュートラル化を図る技術が、特開平
62−198511号公報に提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、上記公知技術に
於ては、車体の前後にそれぞれ配置した横加速度センサ
によってヨーレイトの変化率(ヨー角加速度)を検知
し、その正負によって車両の旋回開始と旋回終了とを判
断し、その判断に基づいて前後のロール剛性配分比を制
御している。これによると、旋回の開始と終了とをヨー
レイト変化率のみで判断するので、旋回開始時と旋回中
の急減速時とでは互いに異なる制御を行わねばならない
にも関わらず、どちらもヨーレイトは増大方向に変化す
るため、その時に求められている制御がどちらであるか
を判別することができない。つまり上記公知技術に於て
は、横加速度センサから得るヨーレイトのみを用いて制
御を行っているので、車両の運動状態を的確に評価でき
ない面があるため、アクティブサスペンション装置の持
つ性能を十分に生かし切れないという欠点がある。
【0005】本発明は、このような従来技術の不都合を
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
車両の旋回挙動を的確に把握して車両の旋回応答性・安
定性をより一層向上することのできる旋回運動制御装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手
段と、前後輪のコーナリングフォース及び前後輪のスリ
ップ角を推定するコーナリングフォース・スリップ角推
定手段と、推定されたコーナリングフォース及びスリッ
プ角からダイナミックスタビリティファクタを求めるダ
イナミックスタビリティファクタ演算手段と、前記ダイ
ナミックスタビリティファクタ値が最小となるように操
舵特性を制御する操舵特性可変制御手段とを有すること
を特徴とする車両の旋回運動制御装置を提供することに
よって達成される。
【0007】
【作用】このような構成によれば、前後輪のスリップ角
の関係が考慮されることとなるので、動的な旋回挙動を
常に的確に把握することができ、車両の旋回特性をより
一層高い次元でバランスさせることができる。
【0008】
【実施例】以下に添付の図面に示された具体的な実施例
に基づいて本発明の構成を詳細に説明する。
【0009】車両の操縦安定性は、タイヤが発生する横
力(コーナリングパワー)の前後バランスによって決定
される。このバランスを評価する量としては、スタビリ
ティファクタ(SF)があるが、これは非線形性や動特
性を表すことができない。そこで本発明に於ては、スタ
ビリティファクタ(SF)を動的に拡張したダイナミッ
クスタビリティファクタ(DSF)を導入するものとし
ている。
【0010】先ず、スタビリティファクタ(SF)は、
前輪Wf及び後輪Wrのコーナリングパワーを用いて次
のように表される。
【0011】
【数1】
【0012】ここで前後輪のコーナリングパワーは、前
後輪のコーナリングフォースと前後輪のスリップ角とに
より、微小スリップ角での線形性から次式で表される。
【0013】
【数2】
【0014】これに対し、非線形領域にまで理論拡張し
た前後の拡張コーナリングパワーは、次のように定義さ
れる。
【0015】
【数3】
【0016】この前後輪の拡張コーナリングパワーを用
いてスタビリティファクタ(SF)を改めて定義し直し
た拡張スタビリティファクタ(SF)′は、次のように
表される。
【0017】
【数4】
【0018】更に、前後輪のコーナリングフォースが0
での連続性と、左右旋回での符号の一致とを考慮し、拡
張スタビリティファクタ(SF)′に前後輪のコーナリ
ングフォースを乗したものをダイナミックスタビリティ
ファクタ(DSF)と定義すると、このダイナミックス
タビリティファクタ(DSF)は次式で表される。
【0019】
【数5】
【0020】一方、車両の旋回挙動は、前後のタイヤが
発生する重心回りのヨーイングモーメント及びスリップ
角の大小によって次のように表される。
【0021】
【表1】
【0022】以上のことから、前後輪のコーナリングフ
ォース及びスリップ角が分かれば車両の旋回挙動を的確
に把握することができるので、推定された前後輪のコー
ナリングフォース及びスリップ角から、重心回りの前後
のヨーイングモーメント差が最小、即ちダイナミックス
タビリティファクタ(DSF)の絶対値が最小となるよ
うにすれば、常にニュートラルステア特性を得られるこ
とが分かる。
【0023】次に前後輪のコーナリングフォース及びス
リップ角の推定方法について述べる。Y並進、Z軸回転
の運動に於て、タイヤに発生する前後力の影響は無視さ
れるものとすると、その運動方程式は次式で与えられ
る。
【0024】
【数6】
【0025】従って、横加速度及びヨー角加速度を検出
することにより、次式から前後輪のコーナリングフォー
スを推定することができる。
【0026】
【数7】
【0027】次に前後輪のスリップ角は次式で与えられ
る。
【0028】
【数8】
【0029】また、車体の前後輪近傍に横加速度センサ
をそれぞれ設置すると、その値からヨー角加速度、ヨー
レイト、及び車両横加速度は次式で与えられる。
【0030】
【数9】
【0031】図2は、本発明が適用されるアクティブサ
スペンション装置の概略構成を示している。本装置に於
ては、4輪自動車の前後左右の各車輪と車体との間にそ
れぞれ配設されたサスペンション装置を個々に制御する
が、各サスペンション装置は同一の構成を有するので、
右前輪Wfrのサスペンションのみを例示して以下に説明
する。
【0032】タイヤ1は、上下のサスペンションアーム
2・3により、車体4に対して上下動可能に支持されて
いる。そして下サスペンションアーム3と車体4との間
には、圧縮コイルばね5と油圧アクチュエータ6とが並
列に設けられている。
【0033】油圧アクチュエータ6は、シリンダ/ピス
トン式のものであり、シリンダ内に挿入されたピストン
7の下側の油室8及び上側の油室9に対し、マルチバル
ブユニット10及びサーボ弁11を介して可変容量型油
圧ポンプ12からの作動油圧が供給されるようになって
いる。タンク13から汲み上げられてポンプ12から吐
出される作動油は、マルチバルブユニット10で所定の
一定圧力に調節されたうえでメインアキュムレータ14
によってポンプ脈動が除去され、サーボ弁11で制御さ
れた油圧がピストン上室9及びピストン下室8に供給さ
れる。そしてピストン7両側の受圧面にピストンロッド
15の断面積分だけ面積差があるため、ピストン下室8
とピストン上室9との圧力差と、これが作用するピスト
ン7の受圧面の面積差とに応じてピストンロッド15に
推力が生じ、これによってピストンロッド15が上下方
向に往復直線運動を行ない、車輪1と車体4との間の相
対距離を変化させるようになっている。またピストン下
室8に至る管路には、第2のアキュムレータ16が接続
されており、アクチュエータ6の過渡応答性が不足しな
いように、補助的な油圧の供給を行うようになってい
る。
【0034】なお、サーボ弁11は、公知形式の3位置
4ポートのリニアソレノイド弁からなり、そのソレノイ
ドに与える電流値に比例して油圧アクチュエータ6に与
える油圧及び流量が連続的に変化するようになってお
り、車体4とピストンロッド15との接続部に設けられ
た荷重センサ17、車体4と下サスペンションアーム3
との間に設けられたストロークセンサ18、車体の適所
に設けられた横加速度センサ19、上下加速度センサ2
0、舵角センサ21、及び車速センサ22などの各種信
号をコンピュータを内蔵した電子制御ユニット23にて
処理した信号に基づいて車両挙動を判別し、その開度お
よび方向の最適制御が行なわれる。また電子制御ユニッ
ト23には、油圧回路の適所に設けられた油圧センサ2
4の信号も入力される。
【0035】さて、電子制御ユニット23内の推定手段
25に於て、前後輪の横加速度センサ19a・19bの
検出値から数9式によってヨー角加速度、ヨーレイト、
及び車両横加速度を求め、それらの値と舵角センサ21
の検出値及び車速センサ22の検出値とから車体スリッ
プ角を求め、それらを基に数8式にて前後輪のスリップ
角を得る。更に数7式から前後輪のコーナリングフォー
スを得る。これらの値を(DSF)演算手段26に入力
し、ダイナミックスタビリティファクタ(DSF)を求
め、この値が最小となるように操舵特性可変制御手段2
7にて操舵特性の可変制御を行う(図3参照)。
【0036】なお、本実施例に於ては、前後の横加速度
センサ19の信号に基づいて前後輪のスリップ角及び前
後輪のコーナリングフォースを推定するものとしたが、
数9式から明らかなように、ヨーレイトからこれらを求
めることも可能である。
【0037】操舵特性可変制御手段27に於ては、前輪
側のヨーイングモーメントがより大きい状態(LfFf>
LrFr)、つまりヨーレイト(γ)が増大方向の時に前
輪スリップ角の絶対値がより大きい時(βf>βr)は、
旋回開始と判断してオーバーステア制御を行い、後輪ス
リップ角の絶対値がより大きい時(βf<βr)は、スピ
ン傾向と判断してアンダーステア制御を行う。また、後
輪側のヨーイングモーメントがより大きい状態(LfFf
<LrFr)、つまりヨーレイトが減少方向の時に前輪ス
リップ角の絶対値がより大きい時(βf>βr)は、ドリ
フトアウト傾向と判断してオーバーステア制御を行い、
後輪スリップ角の絶対値がより大きい時(βf<βr)
は、旋回終了と判断してアンダーステア制御を行う。
【0038】上記アクティブサスペンション装置に於て
このような操舵特性可変制御を行うに際しては、コーナ
リング時に横方向へタイヤの垂直荷重が移動する移動量
の前後配分比、すなわち前後のロール剛性配分比λを意
図的に変えることにより行う。つまり、ロール剛性配分
比λを増大させて前輪Wfの荷重移動をより大きくすれ
ば前輪Wfのスリップ角が増加してアンダーステア傾向
となり、その反対に、ロール剛性配分比λを減少させて
後輪Wrの荷重移動をより大きくすれば前輪Wfのスリ
ップ角が減少してオーバーステア傾向となる。換言すれ
ば、各輪に設けられた油圧アクチュエータ6への供給油
圧を制御することでフロントサスペンションを相対的に
硬くするとアンダーステア傾向となり、その反対にリア
サスペンションを相対的に硬くするとオーバーステア傾
向となる。
【0039】ここで操舵特性可変制御手段27に於て横
力によるロール剛性前後配分比λを連続可変するには、
適当なパラメータを用いてλを次のように設定する。 λ=λ0−κ(DSF) 但し、λ0 :初期ロール剛性配分比 κ:制御ゲイン
【0040】このようにしてロール剛性配分比を初期値
より大きくすることでアンダーステア制御が行われ、そ
の反対に、ロール剛性配分を初期値より小さくすること
でオーバーステア制御が行われることとなる。
【0041】以下に上記のようなダイナミックスタビリ
ティファクタ制御による在来車との比較について述べ
る。
【0042】図4及び図5は、定常円旋回からスロット
ルオフを行った場合の、在来車(点線/以下同)及び本
発明適用車(実線/以下同)の特性を示したものであ
る。図4から、本発明適用車が、スロットルオフに伴う
減速の際に高減速度領域までヨーレイトの発生が低く抑
えられていることが分かり、図5から、本発明適用車
が、スロットルオフに伴う減速の際にヨーレイト並びに
横加速度の変化が抑えられていることが分かる。即ち、
スロットルオフに伴う減速によってダイナミックスタビ
リティファクタ(DSF)が負となるため、ロール剛性
配分比λを増大させることによって発生するヨーレイト
のピークやヨー角加速度が低く抑えられ、限界領域での
操縦性が向上することが分かる。
【0043】低速定常円旋回からの追加操舵レスポンス
については、ロール剛性配分比λを減少させることによ
り、図6に示すように、本発明適用車は在来車に比して
ヨーレイトゲインで約7%向上しており、低速域でのア
ンダーステア傾向が改善されていることが分かる。
【0044】高速時のヨーレイトダンピングについて
も、図7に示すように、ゲイン共振点が消され、本発明
適用車がよりニュートラルに近い特性を持つことが分か
る。
【0045】レーンチェンジに於ける操舵量と車両軌跡
についても、旋回初期のロール剛性配分比λの減少と旋
回終了期のロール剛性配分比λの増大により、図8に示
すように、本発明適用車は在来車に比してオーバーシュ
ートが低減されており、ドライバビリティが向上してい
ることが分かる。
【0046】図9は、本発明が適用される別の例とし
て、前輪駆動車の駆動輪の概略構成を示している。車体
に横置きに搭載されたエンジンEには、変速機Mが接続
され、変速機Mの出力軸、即ち差動装置の入力軸31に
は、主差動装置Dに駆動力を伝達するための入力ギヤ3
2が設けられている。
【0047】主差動装置Dは、入力軸31の入力ギヤ3
2に噛み合う外歯ギヤ33を外周に有するリングギヤ3
4と、このリングギヤ34の内側にリングギヤ34と同
軸配置されたサンギヤ35と、リングギヤ34に噛み合
うアウタプラネタリギヤ36及びサンギヤ35に噛み合
うインナプラネタリギヤ37と、相互に噛み合った状態
のこれら各ギヤを支持するプラネタリキャリア38とか
ら構成されている。そして右ドライブシャフト39を介
してプラネタリキャリア38が右前輪Wfrに接続され、
左ドライブシャフト40を介してサンギヤ35が左前輪
Wflに接続されている。
【0048】左ドライブシャフト40側には、リングギ
ヤ34からの入力トルクを、左右の各ドライブシャフト
39・40に所定の比率で分配するためのトルク分配装
置Tが設けられている。このトルク分配装置Tに於て、
左ドライブシャフト40に結合したプラネタリキャリア
41に設けられたプラネタリギヤ42は、左シャフト4
0に相対回転自在に支持されたサンギヤ43に噛み合う
と共に、プラネタリキャリア41の外周に配設されたリ
ングギヤ44に噛み合っている。そして主差動装置Dの
プラネタリキャリア38と一体形成された外歯ギヤ45
と、トルク分配装置Tのリングギヤ44に形成した外歯
ギヤ46とが、一体形成された一対のピニオン47・4
8にそれぞれ噛み合っている。このようにして、主差動
装置Dとトルク分配装置Tとが相互に連結される。
【0049】周知のアキシャルピストン型可変容量油圧
ポンプ49が、主差動装置Dのリングギヤ34と一体形
成された外歯ギヤ33に噛み合うピニオン50にて駆動
されるようになっている。この油圧ポンプ49は、一対
の油路51・52を介して油圧モータ53に接続されて
おり、この油圧モータ53の出力軸に設けたピニオン5
4が、トルク分配装置Tのサンギヤ43と一体形成され
た入力ギヤ55に噛み合っている。
【0050】油圧ポンプ49の斜板を駆動する容量調整
レバー56には、ステアリングホイールの操作に連動し
て車体左右方向へ移動するステアリングギヤ57の両端
が、一対のボーデンワイヤ58・59を介して接続され
ている。これにより、ステアリングホイールが中立状態
にある時は油圧ポンプ49の吐出量が0になり、ステア
リングホイールをある方向へ転舵すると、その操舵角
と、その時のピニオン50の回転速度即ち車速とに応じ
た量の圧油が、油圧ポンプ49からいずれか一方の油路
51・52に吐出されることとなる。
【0051】この油路51・52の油圧を油圧制御手段
60にて制御することにより、油圧モータ53の回転速
度を適宜な値に設定することができる。
【0052】油圧制御手段60は、エンジンEの回転速
度を検出するエンジン回転速度センサ61、エンジンE
のトルクを検出するエンジントルクセンサ62、操舵角
を検出する操舵角センサ63、車両の実ヨーレイトを検
出するヨーレイトセンサ64、及び車速を検出する車速
センサ65からの各信号を、所定のプログラムに基づい
て演算処理する電子制御ユニット66にて制御される。
なお、電子制御ユニット66は、上記と同様に、推定手
段、(DSF)演算手段、及び操舵特性可変制御手段を
備えている。
【0053】吸気圧とエンジン回転速度とからエンジン
トルクを求め、このエンジントルクに対してエンジン回
転速度と車速とから求めたギヤレシオを乗算することに
より、ドライブシャフトトルクが求められる。ドライブ
シャフトトルクが求められると、操舵特性可変制御手段
に設けられた左右分配トルク算出手段に於て油圧モータ
53が発生するべき左右輪の分配トルクを算出する。こ
れにより、ドライブシャフトトルクを所定の比率で左右
輪に分配することができる。
【0054】車両の直進走行時には、油圧ポンプ49の
吐出油量は0となるため、油圧モータ53は停止状態に
保持される。従って、油圧モータ53のピニオン54に
入力ギヤ55を介して接続されたトルク分配装置Tのサ
ンギヤ43も固定状態にされる。この時、主差動装置D
のプラネタリキャリア38とトルク分配装置Tのプラネ
タリキャリア41とは、リングギヤ44、外歯ギヤ4
6、ピニオン48、ピニオン47及び外歯ギヤ45を介
して所定のギヤ比で連動連結されているので、両プラネ
タリキャリア38・41の回転速度、即ち主差動装置D
のプラネタリキャリア38とサンギヤ35との回転速度
は強制的に一致させられ、右前輪Wfrと左前輪Wflとは
同一速度で回転する。
【0055】図示されていないステアリングホイールを
操舵すると、油圧ポンプ49から圧油が吐出され、油圧
モータ53が所定の回転方向及び回転速度で回転する。
すると、トルク分配装置Tのサンギヤ43が回転し、両
プラネタリキャリア38・41の回転速度、即ち主差動
装置Dのプラネタリキャリア38とサンギヤ35との回
転速度に所定の差が発生する。しかして、変速機Mから
主差動装置Dのリングギヤ34に伝達されたエンジント
ルクは、油圧モータ53の回転方向及び回転速度にて決
定される所定の比率で左右輪に分配されることとなる。
【0056】上記トルク分配装置Tを用いて操舵特性可
変制御を行うに際しては、コーナリング時の左右輪のト
ルク配分を意図的に変えることにより行う。つまり、旋
回円内側輪のトルクを相対的に大きくすればアンダース
テア傾向となり、その反対に、旋回円外側輪のトルクを
相対的に大きくすればオーバーステア傾向となる。この
ようにして、油圧制御手段60で油圧モータ53に加え
る油圧を変化させてその時の車両の運転状況に応じて左
右駆動輪のトルク配分を変化させることにより、操縦性
を任意に変化させることができる。
【0057】
【発明の効果】このように本発明によれば、車両の様々
な運動状態を的確に表現してそれに応じた最適制御を実
行することが可能となるため、飛躍的な運動性能の向上
を達成できる。またこの制御により、車両の応答性も一
元化されるので、ドライバビリティの向上も見られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コーナリングフォース及びスリップ角の説明
図。
【図2】本発明が適用されるアクティブサスペンション
装置の概略構成図。
【図3】本発明の概略制御ブロック図。
【図4】定常円旋回からスロットルオフした場合の横加
速度とヨーレイトとの関係を示す本発明適用車と在来車
との特性比較線図。
【図5】ヨーレイト並びに横加速度の変化率を示す本発
明適用車と在来車との特性比較線図。
【図6】ヨーレイト応答特性を示す本発明適用車と在来
車との特性比較線図。
【図7】ヨーレイトダンピング特性を示す本発明適用車
と在来車との特性比較線図。
【図8】レーンチェンジ時の応答特性を示す本発明適用
車と在来車との特性比較線図。
【図9】本発明が適用される前輪駆動車の駆動輪の概略
構成図。
【符号の説明】
1 車輪 2 下サスペンションアーム 3 上サスペンションアーム 4 車体 5 圧縮コイルばね 6 油圧アクチュエータ 7 ピストン 8 下側油室 9 上側油室 10 マルチバルブユニット 11 サーボ弁 12 油圧ポンプ 13 タンク 14 メインアキュムレータ 15 ピストンロッド 16 第2のアキュムレータ 17 荷重センサ 18 ストロークセンサ 19 横加速度センサ 20 上下加速度センサ 21 舵角センサ 22 車速センサ 23 電子制御ユニット 24 油圧センサ 25 推定手段 26 DSF演算手段 27 操舵特性可変制御手段 31 入力軸 32 入力ギヤ 33 外歯ギヤ 34 リングギヤ 35 サンギヤ 36 アウタプラネタリギヤ 37 インナプラネタリギヤ 38 プラネタリキャリア 39・40 ドライブシャフト 41 プラネタリキャリア 42 プラネタリギヤ 43 サンギヤ 44 リングギヤ 45 外歯ギヤ 46 外歯ギヤ 47・48 ピニオン 49 油圧ポンプ 50 ピニオン 51・52 油路 53 油圧モータ 54 ピニオン 55 入力ギヤ 56 容量調整レバー 57 ステアリングギヤ 58・59 ボーデンワイヤ 60 油圧制御手段 61 エンジン回転速度センサ 62 エンジントルクセンサ 63 操舵角センサ 64 ヨーレイトセンサ 65 車速センサ 66 電子制御ユニット E エンジン M 変速機 D 主差動装置 T トルク分配装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福里 司 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 大崎 正滋 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 渡辺 勝治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の旋回状態を検出する旋回状態検出
    手段と、 前後輪のコーナリングフォース及び前後輪のスリップ角
    をそれぞれ推定するコーナリングフォース・スリップ角
    推定手段と、 推定されたコーナリングフォース及びスリップ角からダ
    イナミックスタビリティファクタを求めるダイナミック
    スタビリティファクタ演算手段と、 前記ダイナミックスタビリティファクタ値が最小となる
    ように操舵特性を制御する操舵特性可変制御手段とを有
    することを特徴とする車両の旋回運動制御装置。
  2. 【請求項2】 前輪側のヨーイングモーメントがより大
    きい状態の時に、前輪スリップ角の絶対値がより大きい
    時は旋回開始と判断してオーバーステア制御を行い、後
    輪スリップ角の絶対値がより大きいときはスピン傾向と
    判断してアンダーステア制御を行うと共に、後輪側のヨ
    ーイングモーメントがより大きい状態の時に、前輪スリ
    ップ角の絶対値がより大きい時はドリフトアウト傾向と
    判断してオーバーステア制御を行い、後輪スリップ角の
    絶対値がより大きいときは旋回終了と判断してアンダー
    ステア制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車
    両の旋回運動制御装置。
  3. 【請求項3】 前後のロール剛性配分比を初期値より大
    きくすることでアンダーステア制御を行い、前後のロー
    ル剛性配分比を初期値より小さくすることでオーバース
    テア制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両
    の旋回運動制御装置。
  4. 【請求項4】 旋回円内側の駆動力配分を相対的に大き
    くすることでアンダーステア制御を行い、旋回円外側の
    駆動力配分を相対的に大きくすることでオーバーステア
    制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両の旋
    回運動制御装置。
JP3903495A 1995-02-02 1995-02-02 車両の旋回運動制御装置 Pending JPH08207542A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3903495A JPH08207542A (ja) 1995-02-02 1995-02-02 車両の旋回運動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3903495A JPH08207542A (ja) 1995-02-02 1995-02-02 車両の旋回運動制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08207542A true JPH08207542A (ja) 1996-08-13

Family

ID=12541836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3903495A Pending JPH08207542A (ja) 1995-02-02 1995-02-02 車両の旋回運動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08207542A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1111130A (ja) * 1997-06-20 1999-01-19 Honda Motor Co Ltd 接地荷重制御装置
WO2000046054A1 (en) * 1999-02-02 2000-08-10 Prodrive Holdings Limited Vehicle suspension system
EP1488974A2 (en) 2003-06-18 2004-12-22 Denso Corporation Drive control system and method for detecting vehicle instability
JP2007083741A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Toyota Motor Corp 車輌のロール剛性制御装置
KR100827689B1 (ko) * 2007-01-03 2008-05-07 주식회사 만도 댐퍼의 감쇠력 제어를 통한 차량 제어 방법
EP1985478A3 (en) * 2007-04-23 2009-10-07 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Integrated vehicle body attitude control apparatus
KR20150026934A (ko) * 2013-08-30 2015-03-11 히다치 오토모티브 시스템즈 가부시키가이샤 차량 거동 제어 장치
WO2015159317A1 (ja) * 2014-04-14 2015-10-22 日産自動車株式会社 車両用旋回特性推定装置、車両用旋回特性推定方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1111130A (ja) * 1997-06-20 1999-01-19 Honda Motor Co Ltd 接地荷重制御装置
WO2000046054A1 (en) * 1999-02-02 2000-08-10 Prodrive Holdings Limited Vehicle suspension system
EP1488974A2 (en) 2003-06-18 2004-12-22 Denso Corporation Drive control system and method for detecting vehicle instability
US7169083B2 (en) 2003-06-18 2007-01-30 Denso Corporation Driving condition control method and system
JP2007083741A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Toyota Motor Corp 車輌のロール剛性制御装置
KR100827689B1 (ko) * 2007-01-03 2008-05-07 주식회사 만도 댐퍼의 감쇠력 제어를 통한 차량 제어 방법
EP1985478A3 (en) * 2007-04-23 2009-10-07 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Integrated vehicle body attitude control apparatus
KR20150026934A (ko) * 2013-08-30 2015-03-11 히다치 오토모티브 시스템즈 가부시키가이샤 차량 거동 제어 장치
JP2015047950A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 日立オートモティブシステムズ株式会社 車両挙動制御装置
CN104417564A (zh) * 2013-08-30 2015-03-18 日立汽车***株式会社 车辆行为控制装置
US10059344B2 (en) 2013-08-30 2018-08-28 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Vehicle behavior control apparatus
WO2015159317A1 (ja) * 2014-04-14 2015-10-22 日産自動車株式会社 車両用旋回特性推定装置、車両用旋回特性推定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0741783B2 (ja) サスペンシヨン制御装置
US4828064A (en) Four-wheel steering device for vehicle
JPS628869A (ja) 車両の4輪操舵装置
JPH10138785A (ja) 車両のヨーモーメント制御装置
JPH0647388B2 (ja) 全輪独立操舵装置
US5184298A (en) Rear wheel steering system for vehicle
KR960005853B1 (ko) 차량의 후륜조타제어방법
JPH0825470B2 (ja) 後輪舵角制御方法
JPH08207542A (ja) 車両の旋回運動制御装置
JP2964622B2 (ja) 四輪駆動車の前後輪トルク配分制御装置
JP3590608B2 (ja) 車両用旋回制御装置および操舵限界判定法
JP2000118429A (ja) 後輪駆動車の後輪操舵装置
JP2913748B2 (ja) 制駆動力と輪荷重配分の総合制御装置
JP3079538B2 (ja) 補助舵角と制駆動力の総合制御装置
JP2501622B2 (ja) 車両の操舵装置
JP2921311B2 (ja) 駆動力移動と四輪操舵との協調制御方法
JP2936640B2 (ja) 補助舵角と輪荷重配分の総合制御装置
JPS62238171A (ja) 車両の4輪操舵装置
JP2003048446A (ja) 駆動力配分制御装置
JP4407173B2 (ja) 車両の制御装置
JPH092319A (ja) 車輌の旋回補助装置
JPS62255282A (ja) 走行路面状態判別装置
JPH01145273A (ja) 後輪舵角制御装置
JPH04260807A (ja) ロール剛性制御装置
JP2643700B2 (ja) 車両の後輪同相操舵制御方法