JPH08191672A - 凝固剤として苦汁を用いた新絹ごし豆腐の製造方法 - Google Patents

凝固剤として苦汁を用いた新絹ごし豆腐の製造方法

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JPH08191672A
JPH08191672A JP7004425A JP442595A JPH08191672A JP H08191672 A JPH08191672 A JP H08191672A JP 7004425 A JP7004425 A JP 7004425A JP 442595 A JP442595 A JP 442595A JP H08191672 A JPH08191672 A JP H08191672A
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Susumu Takahashi
進 高橋
Kiyoshi Takahashi
高橋  清
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 苦汁を主成分とする凝固剤を用いた新絹ごし
豆腐の製造方法。 【構成】 絹ごし豆腐用煮沸豆乳を常温と豆乳の凝固温
度との中間温度に冷却する工程と、前記豆乳を凝固箱に
注入しながら苦汁を主成分とする凝固剤を混合し葛湯状
に半ヨセする第1の凝固工程と、前記第1の凝固工程を
終了した豆乳を前記凝固箱に入れた状態のままで熱水中
で加熱し完全に凝固させる第2の凝固工程とからなる。
第1の凝固工程により凝固剤の均一な混合と緩やかな凝
固反応が中途まで進行し、次の第2の凝固工程により大
きな凝固箱で豆乳が中心部まで完全にかつ均一に凝固す
る。しかも出来上がった豆腐は、今までに見られなかっ
たようなつやがあり、弾力性に富んであたかも白子のよ
うであって、しかも独特の風味を有し崩れ難く丈夫で美
味で日持ちのする新絹ごし豆腐が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は苦汁を主成分とする凝固
剤を用いた絹ごし豆腐の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来製造されている豆腐は、木綿豆腐と
絹ごし豆腐に大別される。木綿豆腐は、ヨセ桶で凝固さ
せた豆乳を、杓で掬い取り、内部に木綿を敷きつめ湯が
流出するように孔を開けた型箱に移し入れて、脱水プレ
スして製造されるもので、表面に布目が付き、断面が不
均一で舌ざわりが粗い豆腐である。
【0003】絹ごし豆腐は、相当に濃厚な豆乳をそのま
ま全部寒天を以て寄せるようにゲル状に固めるものであ
って、孔の開けていない凝固容器に入れて脱水すること
なく凝固剤で固める。絹ごし豆腐は、製品の外観および
舌ざわりが木綿豆腐に比較して滑らかで、断面も卵豆腐
のようにこまかく美しい。
【0004】すなわち、絹ごし豆腐の場合は、呉が煮上
がった時点で加水量を原料大豆の5倍量程度に止めるよ
うにする。原料大豆の5倍量というと、ブリックス糖度
で12.5%程度である。
【0005】豆乳の温度が75℃程度になったところ
で、遅効性の凝固剤である硫酸カルシウムまたはグルコ
ノデルタラクトンで絹ごし豆腐を製造していたが苦汁だ
けでの製造は全く不可能であった。苦汁すなわち塩化マ
グネシウムを主成分とする凝固剤を用い豆腐を製造すれ
ば、最も美味な豆腐になることは業界の常識であるが、
この場合木綿豆腐は出来ても絹ごし豆腐だけは出来なか
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の絹ご
し豆腐の製造方法においては、凝固剤に速効性の苦汁を
用いると、豆乳が濃厚であるため反応が早過ぎて豆乳を
うまく凝固させることができず、そのため反応が遅く豆
乳全体をゲル状に凝固させるに適した硫酸カルシウムが
用いられる。
【0007】また、凝固剤グルコノデルタラクトンは、
従来の凝固剤に比較して、絹ごし豆腐の製造に非常に適
しており、水に溶けやすく加熱によってグルコン酸に分
解し、豆乳中の大豆蛋白質を凝固する作用を有するもの
で、凝固温度が80〜90℃の高温でも、反応がゆっく
りしているので、でき上がった豆腐の性状は滑らかで、
肌の良いものが得られる。
【0008】しかしながら、従来から凝固剤に苦汁(塩
化マグネシウム)を使用した豆腐が美味であるとされ、
硫酸カルシウムで凝固させた豆腐は味の点で劣るとされ
ている。また、グルコノデルタラクトンは栄養学的には
カルシウム分がないこと、多量に使用すると豆腐が酸味
を帯びて不味くなるという欠点がある。
【0009】また、仮に苦汁を用いて絹ごし豆腐を製造
するにしても、苦汁は凝固力が強烈であるし、絹ごし豆
腐は豆乳の濃度が木綿豆腐のそれよりもはるかに濃いた
め、凝固時の気泡が空気中に抜けずに絹ごし豆腐の中に
残留し市販に供することが無理であった。
【0010】そこで、凝固剤に苦汁を使用するために、
豆乳を一旦25℃以下に冷却して、これに苦汁を混合し
た後、一丁分の大きさ、つまりワンパック大のプラスチ
ック容器に充填し、この容器を密閉し蒸気等で加熱して
豆乳を凝固させる方法が用いられている。これは業界で
は充填豆腐と称されるものであって、ワンパック大の豆
腐しか製造することが出来ず、生産性が悪く非常に手間
が掛かると共に、設備費が嵩むという欠点がある。
【0011】本発明は従来の絹ごし豆腐の製造方法の前
記のごとき問題点を解決するためになされたものであっ
て、近時のグルメ指向に対応して苦汁を主成分とする凝
固剤を用い、数十丁分の絹ごし豆腐を大きな豆乳凝固箱
で製造し一丁分の大きさにカットする業界でいわゆるカ
ット豆腐が製造できる新絹ごし豆腐の製造方法であっ
て、かつ従来の絹ごし豆腐より美味で栄養価の高い絹ご
し豆腐の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ため、発明者等は先ず大きな豆乳凝固箱で苦汁を主成分
とする凝固剤を用いて豆乳を凝固させることについて鋭
意研究を重ねた。その結果、豆乳凝固の適温は70℃前
後が凝固の常識温であり、また苦汁を主成分とする凝固
剤を用いた場合豆乳が凝固反応お起こさない温度は25
℃以下であり、これを低温と称するならば、前記常識温
と低温との中間の温度で、豆乳の凝固をある程度進行さ
せると、その後の加熱熟成により大きな豆乳凝固箱でも
中心まで充分に凝固する上に、今までにないような弾力
性に富んで美味な絹ごし豆腐を製造できることを新たに
知見して本発明を完成した。
【0013】本発明の凝固剤として苦汁を用いた新絹ご
し豆腐の製造方法は、絹ごし豆腐用煮沸豆乳を中温に冷
却する工程と、前記豆乳を凝固箱に注入しながら苦汁を
主成分とする凝固剤を混合し葛湯状に半ヨセする第1の
凝固工程と、前記第1の凝固工程を終了した豆乳を前記
凝固箱に入れた状態のままで熱水中で加熱し完全凝固さ
せる第2の凝固工程とからなることを要旨とする。
【0014】本発明においては、第1の凝固工程におい
て、凝固箱に注入される豆乳を注入しながら攪拌しても
良い。また、苦汁を主成分とする凝固剤中の苦汁含有量
を100〜70%としても良い。
【0015】本発明において中温とは、豆乳凝固の適温
の70℃前後でありこれを常識温と称し、また苦汁を主
成分とする凝固剤を用いた場合豆乳が凝固反応お起こさ
ない温度は25℃以下でありこれを低温と称するなら
ば、常識温と低温との中間の温度のことを言い、第1の
凝固工程において、豆乳が葛湯状の半ヨセ状態になる温
度であれば良い。豆乳に苦汁を混合するには豆乳を凝固
箱に注入しながら混合することが好ましく、例えば豆乳
供給管を介して豆乳凝固箱に豆乳を注入すると共に豆乳
供給管内を流れる豆乳に凝固剤である苦汁を注入する等
の方法を用いると良い。
【0016】豆乳凝固箱に注入された豆乳は必ずしも攪
拌を必要としないが、第1の凝固工程も凝固剤である苦
汁が速効性であるため、豆乳が凝固箱に注入されると同
時に豆乳を攪拌することが好ましく、例えば豆乳供給管
に攪拌板を取付け豆乳供給管自体を左右に移動させて豆
乳を注入しながら攪拌することにより、より均一な葛湯
状の半ヨセ状態が得られる。第2の凝固工程は、豆乳を
均一に加熱して凝固を完了させるために、熱水中で行う
必要があるが、加熱温度は豆乳を凝固させる最適温度に
近ければ良く、加熱時間は加熱温度に応じて適宜選択さ
れる。
【0017】本発明で用いる豆乳の凝固剤は、苦汁10
0%でも良く、また苦汁以外にグルコノデルタラクトン
または硫酸カルシウム等の凝固剤の1種または2種を3
0%以下混合したものでも良い。苦汁を主成分とする凝
固剤中の苦汁含有量を100〜70%としたのは、苦汁
以外の前記凝固剤の含有量が30%を越えると、第1の
凝固工程において、必要以上に凝固が進行し、第2の凝
固工程を経ても所期の弾力性のある美味な豆腐得られな
くなるからである。
【0018】
【作用】絹ごし豆腐用煮沸豆乳を中温に冷却する工程に
より、第1の凝固工程において豆乳を葛湯状の半ヨセ状
態に凝固させるに適した温度にすることができる。次
に、豆乳を凝固箱に注入しながら苦汁を混合することに
より、苦汁を豆乳の中に充分に混合することができるの
で、第1の凝固工程において豆乳の凝固が均一になる。
【0019】凝固箱に注入される豆乳を注入しながら葛
湯状に半ヨセする第1の凝固工程により、次の第2の凝
固工程において、大きなブロック状の豆腐が製造できる
凝固箱を用いても、豆乳が充分に凝固する状態まで豆乳
が葛湯状の半ヨセ状態に凝固する。第1の凝固工程を終
了した豆乳を凝固箱に入れた状態のままで熱水中で加熱
し完全に凝固させる第2の凝固工程により、豆乳が完全
に凝固し、しかも出来上がった豆腐は、今までに見られ
なかったようなつやがあり、しかも弾力性に富んであた
かも白子のようであって、崩れ難く丈夫で美味な新絹ご
し豆腐が得られる。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例を以下図面に従って説明す
る。図1は本発明方法に用いた装置の概略側面図であ
る。高温豆乳タンク15の底面には豆乳輸送管11の一
端がが接続され、この豆乳輸送管11には豆乳輸送ポン
プ、流量調整バルブ19、クーラー17が順次接続され
ており、その先端11aは中温豆乳タンク14の上に開
口している。
【0021】豆乳供給管10の基端部10aは豆乳供給
ポンプ12を介して中温豆乳タンク14の底面に接続さ
れている。基端部10aに続く豆乳供給管10は、立ち
上がり部10bとなっており、さらにその先は伸縮部1
0cと吐出部10dとなっている。
【0022】豆乳供給管10の吐出部10dは、後述す
る豆乳攪拌装置32の台車36に垂直に取付けられ、先
端部は豆乳凝固箱44の上に開口している。この吐出部
10dと立ち上がり部10bとは伸縮部10cによって
接続されており、吐出部10dの移動に従って、伸縮部
10cが伸び縮みするようになっている。
【0023】立ち上がり部10bにはチェックバルブ1
6が取り付けられ、豆乳供給ポンプ12が停止した時
に、豆乳供給管10内の豆乳が逆流するのを防止してい
る。また、吐出部10dの上部には開閉弁18が取り付
けられ、豆乳供給ポンプ12と連動して豆乳供給ポンプ
12が始動すると開の状態になり、停止すると閉の状態
になる。
【0024】凝固剤タンク20には、循環ポンプ22を
取り付けた凝固剤循環管24が接続されており、苦汁を
主成分とする凝固剤が常時凝固剤循環管24の中を循環
している。
【0025】凝固剤注入管26の基端部は、凝固剤流量
調節弁28および開閉弁30を介して凝固剤循環管24
に接続されており、また先端は豆乳供給管10の吐出部
10の上端に接続されている。なお、この凝固剤注入管
26の先端部は伸縮自在となっており、豆乳供給管10
の吐出部10dの移動に従って自由に伸縮する。
【0026】この凝固剤注入管26に取り付けられてい
る開閉弁30は豆乳供給ポンプ12と連動するようにな
っており、豆乳供給ポンプ12が回転すると同時に開閉
弁30が開成され、停止すると同時に閉成される。
【0027】豆乳攪拌装置32は、水平に固定されたレ
ール34の上を移動する台車36とこの台車36を往復
移動させる往復シリンダ38および台車36に固定され
攪拌板40を昇降する昇降シリンダ42とからなる。台
車36には豆乳供給管10の吐出部10dが固定されて
おり、その先端は豆乳凝固箱44の直上に開口してい
る。
【0028】豆乳攪拌板40は豆乳供給管10の先端部
に遊嵌する大きさの筒体からなるソケット48とこのソ
ケット48の両側に取り付けられた羽根50とからな
り、投入供給管10の先端部に遊嵌され、台車36に固
定した昇降シリンダ42により昇降する。台車36は往
復シリンダ38によりレール34の上を往復移動する。
【0029】本実施例の装置の作動について説明する。
図示しない豆乳製造装置により製造された高温の豆乳
は、高温豆乳タンク15に供給される。次いで、豆乳輸
送ポンプ13が作動され、高温の豆乳が豆乳輸送管11
を通って高温豆乳タンク15から取り出され、流量調整
バルブ19によって流量が調節されて、クーラー17で
所望の温度に冷却され、豆乳輸送管の先端11aから中
温豆乳タンク14に輸送される。
【0030】一方、開閉弁18および30は閉の状態に
あり、昇降シリンダ42によって攪拌板40は上に上昇
している。豆乳凝固箱44が豆乳供給管10の吐出部1
0dの直下に位置する定位置にセットされると、昇降シ
リンダ42が作動され攪拌板40が豆乳凝固箱44の中
に下降する。
【0031】次に、豆乳供給ポンプ12を運転すると、
開閉弁18および30がそれに連動して開成され、中温
豆乳タンク14から豆乳供給管10へ中温豆乳が供給さ
れる。一方、凝固剤タンク20の中の凝固剤は循環ポン
プ22により凝固剤循環管24のなかを循環しており、
この凝固剤循環管24には凝固剤注入管26の基端が流
量調節弁28および開閉弁30を介して接続されている
ので、開閉弁30の開成により凝固剤流量調節弁28に
より適量に調節された凝固剤が凝固剤注入管内26に流
入する。
【0032】凝固剤が凝固剤注入管26に流入すると、
凝固剤注入管26の先端は豆乳供給管10の吐出部10
dに接続されているので、吐出部10dにおいて、適量
の凝固剤が連続して豆乳に注入される。これにより、豆
乳の凝固が開始する前に手早く豆乳に凝固剤を混合する
ことができるので、豆乳の凝固反応が開始される前に豆
乳凝固箱44に凝固剤の混入した豆乳46を注入するこ
とができる。また、この豆乳46の注入により、攪拌板
40が豆乳46の中に浸漬されることとなる。
【0033】豆乳凝固箱44に一定量の豆乳46が供給
されたならば、豆乳供給ポンプ12が停止され、豆乳供
給管10からの豆乳の供給が停止される。そのとき、チ
ェックバルブ16により、豆乳供給管10内に残った豆
乳の逆流が防止される。また、豆乳供給ポンプ12の運
転が停止されると、これに連動して開閉弁18および3
0が閉成されるので、豆乳の供給の停止と同時に凝固注
入管26からの凝固剤の注入も停止される。
【0034】豆乳凝固箱44への豆乳46の注入が開始
したら、間髪をいれず往復シリンダ38が作動される。
往復シリンダ38は台車36をレール34の上で左右に
移動させるので、豆乳凝固管10の先端に取り付けられ
た攪拌板40がこれに伴って豆乳凝固箱44の中を左右
に動き、豆乳凝固箱44に注入された豆乳46を攪拌す
る。豆乳46の攪拌が終了したら、昇降シリンダ42に
より、攪拌板42が豆乳46の中から引き上げられる。
豆乳凝固箱44の中の豆乳46は第1の凝固反応が開始
し、豆乳は葛湯状の半ヨセ状態となる。
【0035】第1の凝固工程の終了した豆乳凝固箱44
は、豆乳が入ったままの状態で、パッキングを有する蓋
で密閉し、図示しない加熱水槽の中に浸漬して加熱し豆
乳を完全に凝固させる第2の凝固工程を行う。
【0036】(実施例1)本実施例の装置を使って、凝
固剤として100%苦汁を用い本製造方法により絹ごし
豆腐を製造した例を説明する。高温豆乳タンク15に図
示しない豆乳製造装置により製造した70℃の絹ごし豆
腐用の豆乳(ブリックス糖度計で約12.5%)の豆乳
を供給した。次いで、豆乳輸送ポンプ13を作動し、高
温豆乳タンク15から豆乳輸送管11を通して高温豆乳
を抜き出し、流量調整バルブ19により流量を調節した
後、クーラー17により豆乳を冷却し、中温豆乳タンク
14に50℃の豆乳を輸送した。一方、凝固剤タンク2
0には凝固剤として100%苦汁を投入した。
【0037】豆乳供給ポンプ12を作動し、開閉弁18
および30を開いて、豆乳供給管10の吐出部10dの
先端から凝固剤の混入した豆乳46を縦30cm、横4
3cm、深さ12cmの豆乳凝固箱44へ注入した。豆
乳46が注入されたら、豆乳供給ポンプ12を停止する
と共に、直ちに豆乳攪拌装置32を作動し、幅20cm
の攪拌板44で豆乳46を攪拌し第1の凝固工程を行っ
た。
【0038】豆乳46の攪拌が終了後に攪拌板42を豆
乳46の中から引き上げたところ、豆乳は葛湯状の半ヨ
セの状態になった。第1の凝固工程の終了した豆乳凝固
箱44は、豆乳が入ったままの状態で、パッキングを有
する蓋で密閉し、図示しないが75℃の熱水を満たした
加熱水槽の中に約50分浸漬して加熱し第2の凝固工程
を行った。豆乳凝固箱44から凝固した絹ごし豆腐を取
り出したところ、中心部まで均一に凝固が完了し、完成
した絹ごし豆腐は表面が極めて滑らかでかつ壊れにくく
丈夫であって、また包丁で切断したところ気泡が全く発
見されず光沢のある美麗な切断面であった。その上、完
成した絹ごし豆腐は、今までにないような弾力性に富ん
で、しかも独特の風味を有し美味な絹ごし豆腐を製造す
ることができた。
【0039】(実施例2)本発明の実施例として、凝固
剤の成分が苦汁70%、グルコノデルタラクトン20
%、硫酸カルシウム10%であるものと、比較例として
凝固剤の成分が苦汁65%、グルコノデルタラクトン2
0%、硫酸カルシウム15%であるものを用い、実施例
1の製造方法と全く同様にして、絹ごし豆腐を製造し
た。
【0040】苦汁含有量が70%の本発明の実施例は、
実施例1で得られた絹ごし豆腐と比較して、気泡の有
無、光沢、弾力性、風味等何等遜色ない絹ごし豆腐が得
られた。それに対して、苦汁65%の比較例は、実施例
1で得られた絹ごし豆腐と比較して、気泡の有無、光
沢、弾力性、風味等において数段劣ることが判明した。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上詳述したように、苦汁を主
成分とする凝固剤を用いる新絹ごし豆腐の製造方法であ
って、絹ごし豆腐用煮沸豆乳を中温に冷却する工程と、
前記豆乳を凝固箱に注入しながら苦汁を混合し葛湯状に
半ヨセする第1の凝固工程と、前記第1の凝固工程を終
了した豆乳を前記凝固箱に入れた状態のままで熱水中で
加熱し完全凝固させる第2の凝固工程とからなるもので
あって、第1の凝固工程により凝固剤の均一な混合と緩
やかな凝固反応が中途まで進行し、次の第2の凝固工程
により大きな凝固箱で豆乳が中心部まで完全にかつ均一
に凝固する。しかも出来上がった豆腐は、今までに見ら
れなかったようなつやがあり、弾力性に富んであたかも
白子のようであって、しかも独特の風味を有し崩れ難く
丈夫で美味で且つまた、第2の凝固工程により、殺菌効
果が助長されより日持ちのする新絹ごし豆腐が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いた装置の概略側面図である。
【符号の説明】
10・・・・・豆乳供給管 11・・・・・豆乳輸送管 12・・・・・豆乳供給ポンプ 13・・・・・豆乳輸送ポンプ 14・・・・・中温豆乳タンク 15・・・・・高温豆乳タンク 17・・・・・クーラー 18、30・・開閉弁 19・・・・・流量調整バルブ 20・・・・・凝固剤タンク 22・・・・・循環ポンプ 24・・・・・凝固剤循環管 26・・・・・凝固剤注入管 28・・・・・凝固剤流量調節弁 32・・・・・豆乳攪拌装置 34・・・・・レール 36・・・・・台車 38・・・・・往復シリンダ 40・・・・・攪拌板 42・・・・・昇降シリンダ 44・・・・・豆乳凝固箱 46・・・・・豆乳

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絹ごし豆腐用煮沸豆乳を中温に冷却する
    工程と、前記豆乳を凝固箱に注入しながら苦汁を主成分
    とする凝固剤を混合し葛湯状に半ヨセする第1の凝固工
    程と、前記第1の凝固工程を終了した豆乳を前記凝固箱
    に入れた状態のままで熱水中で加熱し完全凝固させる第
    2の凝固工程とからなることを特徴とする凝固剤として
    苦汁を用いた新絹ごし豆腐の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の凝固工程において、前記凝固
    箱に注入される豆乳を注入しながら攪拌することを特徴
    とする請求項1に記載の凝固剤として苦汁を用いた新絹
    ごし豆腐の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記苦汁を主成分とする凝固剤中の苦汁
    含有量が100〜70%であることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の凝固剤として苦汁を用いた新
    絹ごし豆腐の製造方法。
JP7004425A 1995-01-13 1995-01-13 凝固剤として苦汁を用いた新絹ごし豆腐の製造方法 Pending JPH08191672A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11225698A (ja) * 1998-02-10 1999-08-24 Kikkoman Corp 充填豆腐の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11225698A (ja) * 1998-02-10 1999-08-24 Kikkoman Corp 充填豆腐の製造方法

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