JPH0819063B2 - N−ビニルホルムアミドの貯蔵方法 - Google Patents

N−ビニルホルムアミドの貯蔵方法

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JPH0819063B2
JPH0819063B2 JP62096499A JP9649987A JPH0819063B2 JP H0819063 B2 JPH0819063 B2 JP H0819063B2 JP 62096499 A JP62096499 A JP 62096499A JP 9649987 A JP9649987 A JP 9649987A JP H0819063 B2 JPH0819063 B2 JP H0819063B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、N−ビニルホルムアミドの貯蔵方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕 N−ビニルホルムアミドは、優れた凝集性能を有する水
溶性ポリマーを与える重合性モノマーとして有用なもの
であり、その製造法としては、例えば下記反応式で示す
ように、アセトアルデヒドとホルムアミドとを反応させ
て得られるN−(α−ヒドロキシエチル)ホルムアミド
をアルコールによりエーテル化してN−(α−アルコキ
シエチル)ホルムアミドとし、次いでこれを高温で熱分
解することによりN−ビニルホルムアミドを得る方法が
知られている。すなわち、下記反応式: 上述の方法においては、N−ビニルホルムアミドは、
N−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの熱分解に
より得られるため、副生するアルコールとの熱分解混合
物として回収される。
そして、この熱分解混合物を蒸留してアルコールを分
解することによりN−ビニルホルムアミドを単離するこ
とができる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
こうして得られるN−ビニルホルムアミドは重合して
水溶性ポリマーとするが、この水溶性ポリマーの粘度は
できるだけ高いほうが望ましい。
ところが、前記の方法で蒸留回収後一定期間貯蔵した
N−ビニルホルムアミドを重合した場合に得られる水溶
性ポリマーは、蒸留回収直後に同様の方法で重合して得
られる水溶性ポリマーに比べて粘度が低い。この原因は
明らかではないが、N−ビニルホルムアミドの貯蔵中に
その一部が変質するためと推測される。例えば、蒸留直
後のN−ビニルホルムアミドを重合した時に還元粘度が
5.2sp/cの水溶性ポリマーが得られた場合、そのモノマ
ーを常温で2ヶ月間貯蔵した後では、同様の方法で重合
して得た水溶性ポリマーの還元粘度は3.8sp/cに低下す
る。
このように水溶性ポリマーの粘度に影響を及ぼすN−
ビニルホルムアミドの変質は、貯蔵時の温度を例えば5
〜10℃と低くすることによりかなり改善されるものの、
変質を十分に抑えることはできなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意
検討を重ねた結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明の骨子は、N−ビニルホルムアミド
を、5倍量(重量倍)の水で希釈した際のpHを6〜8と
して、不活性ガス雰囲気下で貯蔵することにより貯蔵中
の変質を防止し、このN−ビニルホルムアミドを重合し
て得られる水溶性ポリマーの粘度を高いまま保持できる
ことを初めて見い出したことにある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の貯蔵方法で対象となるN−ビニルホルムアミ
ドは、どのような製法で得られたものでも差し支えない
が、例えばアセトアルデヒドとホルムアミドとを反応さ
せて得られるN−(α−ヒドロキシエチル)ホルムアミ
ドをメトキシ化し、次いでこれを熱分解することにより
得られるN−ビニルホルムアミドが挙げられる。その場
合には、得られる熱分解混合物はN−ビニルホルムアミ
ドとメタノールとの混合物であるので、通常、これを蒸
留してメタノールを除去する必要がある。
本発明においては、N−ビニルホルムアミドを不活性
ガス雰囲気下で貯蔵することを必須要件とするが、その
方法としては、通常、貯蔵容器の気相部を不活性ガスで
置換する方法、あるいはN−ビニルホルムアミドを不活
性ガスで曝気する方法が採用される。また、場合によっ
ては、貯蔵期間中、不活性ガスを継続的に流通させても
よい。不活性ガスとしては、窒素の他にアルゴン等を使
用することができる。
N−ビニルホルムアミドの貯蔵に供する容器には、空
気の流通を防ぐことが可能な密閉容器が用いられ、この
容器の表面の材質は、ステンレス、合成樹脂、ガラス等
が好ましい。
貯蔵時の温度はできるだけ低温が望ましく、通常15〜
40℃の温度で貯蔵されるが、本発明の貯蔵方法において
は、比較的高温でも良好に貯蔵することができる。
また、本発明において、N−ビニルホルムアミドを5
倍量(重量倍)の水で希釈した際のpHを6〜8として貯
蔵する。通常の方法により蒸留回収されるN−ビニルホ
ルムアミドのpH(5倍量(重量倍)の水で希釈した際の
pH)はその合成条件によって異なるが、通常4〜9程度
の範囲にある。ところが、このpHがあまり高いもの、あ
るいは低いものをそのままの状態で貯蔵すると、N−ビ
ニルホルムアミドの一部が変質し、純度の低下を招くの
である。これを防止するためのpHの調整は、通常、蒸留
後のN−ビニルホルムアミドに、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液を添加するこ
とにより行われる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお、「%」は、とくに断
らない限り、「重量%」を表す。
実施例1 実験に用いた原料のN−ビニルホルムアミドは純度94
%であり、このN−ビニルホルムアミドを5倍量の水で
希釈した溶液のpHは4である。
上記のN−ビニルホルムアミドに0.5N水酸化ナトリウ
ム水溶液を添加し、5倍量の水で希釈したときのpHが6.
5になるように調整した。このpH調整したN−ビニルホ
ルムアミド50mlを仕込み、これに窒素ガス2lを10分間で
液中に供給し、系内を完全に窒素ガスで置換した後、そ
のままの状態で密閉し、80℃の温度の恒温槽中で70分
間、貯蔵の加速モデルテストを行った。その後、このN
−ビニルホルムアミドの純度を測定してから重合を行い
水溶性ポリマーを製造し、得られたポリマーの還元粘度
を測定した。結果を第一表に示す。
なお、N−ビニルホルムアミドの重合及びそれによっ
て得たポリマーの還元粘度の測定は以下に記す方法で行
なった。
(重合方法) N−ビニルホルムアミドのモノマー濃度60%水溶液
に、重合開始剤として、2,2′−アゾビスアミジノプロ
パン塩酸塩をモノマーに対して3000ppm添加し、分散安
定剤として0.5%のエチルセルロースを溶解したシクロ
ヘキサン媒体中で、70℃の温度で懸濁重合を行なった。
得られたポリマーを共沸により脱水した後濾別し、次い
で減圧乾燥した。
(還元粘度の測定方法) 上記の方法で得たポリマーを、1N食塩水を用いて0.1
%濃度の溶液に調製し、その溶液の還元粘度をオストワ
ルド粘度計により測定した。
比較例1 実施例1において、N−ビニルホルムアミドを空気中
で貯蔵したこと以外は全く同様の条件で水溶性ポリマー
を製造した。結果を第一表に示す。
比較例2 実施例1において、初めのpH調整を行なわないままの
N−ビニルホルムアミドを用いた以外は全く同様な方法
で貯蔵の加速テスト及び重合を行ない、水溶性ポリマー
を製造した。結果を第一表に示す。
比較例3 比較例2において、N−ビニルホルムアミドを空気中
で貯蔵したこと以外は全く同様の条件で水溶性ポリマー
を製造した。得られたポリマーの還元粘度を第一表に示
す。
参考例1 実施例1において、N−ビニルホルムアミドを貯蔵の
加速テストをすることなく、蒸留回収後直ちに同様の方
法で重合した。結果を第一表に示す。
参考例2 比較例1において、N−ビニルホルムアミドを貯蔵の
加速テストをすることなく、蒸留回収後直ちに同様の方
法で重合した。得られた水溶性ポリマーの還元粘度を第
一表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、N−ビニルホルムアミドを貯
蔵する際の変質を防止することが可能であり、その結
果、これを重合して得られる水溶性ポリマーの粘度は、
貯蔵することなく蒸留回収後直ちに重合を行なった場合
に得られる水溶性ポリマーの粘度と同じ程度に高いの
で、N−ビニルホルムアミドの長期の貯蔵において顕著
な効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−ビニルホルムアミドを、5倍量(重量
    倍)の水で希釈した際のpHを6〜8として、不活性ガス
    雰囲気下、密閉容器中で保存することを特徴とするN−
    ビニルホルムアミドの貯蔵方法。
JP62096499A 1987-04-20 1987-04-20 N−ビニルホルムアミドの貯蔵方法 Expired - Fee Related JPH0819063B2 (ja)

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DE19519628B4 (de) * 1994-05-30 2005-07-14 Mitsubishi Chemical Corp. Verfahren zum Stabilisieren von N-Vinylamiden
JP3584601B2 (ja) * 1996-03-11 2004-11-04 ダイヤニトリックス株式会社 N−ビニルカルボン酸アミドの安定化方法

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