JPH08188927A - 紡織繊維加工ユニット及びそれらの繊維加工表面層用組成物 - Google Patents

紡織繊維加工ユニット及びそれらの繊維加工表面層用組成物

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JPH08188927A
JPH08188927A JP18874295A JP18874295A JPH08188927A JP H08188927 A JPH08188927 A JP H08188927A JP 18874295 A JP18874295 A JP 18874295A JP 18874295 A JP18874295 A JP 18874295A JP H08188927 A JPH08188927 A JP H08188927A
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polyamide
layer
fiber
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JP18874295A
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English (en)
Inventor
Kenneth K Ko
ケー コ ケネス
James B Krug
ビー クルグ ジェイムス
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Armstrong World Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた繊維取扱特性および良好な耐摩耗性を
有する繊維加工ユニット(コットおよびエプロン)の提
供。 【解決手段】 紡織繊維加工ユニットおよびそれらの製
造法が記載されている。これらのユニットは、ポリアミ
ド、架橋アクリロニトリルブタジエンゴム、可塑剤およ
び架橋剤の混合物で作られた少なくとも1層を有する。
この層はリングを形成して、繊維を加工するエンドレス
経路を形成する繊維加工外表面を有する。該ユニットは
成分を混合して均一ブレンドを生成し、それを成形品に
成形し、加熱してゴムを架橋させ、次に切断、研削およ
び研磨のような適当な仕上法を用いて繊維加工ユニット
を製造することによって作られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡織繊維加工ユニ
ットおよび該ユニットの繊維加工表面層用組成物に関す
る。
【0002】コットおよびエプロン(ロールカバーを含
む)は、繊維産業に使用されて繊維を糸に加工するため
の紡織繊維を加工するユニットである。紡織延伸工程に
おいて、これらのユニットは繊維が糸に加工される際に
繊維を案内および制御する面を提供する。
【0003】コットおよびエプロンの性質は、糸の品質
に影響を与えるので重要である、同時に実用の使用寿命
をもった繊維加工ユニットを有することも重要である。
コットおよびエプロンの耐用年数は限定される。それら
はドラフト工程中に摩耗したら、新しいユニットと交換
する。従って、新しいコットとエプロンが継続して必要
である。コットおよびエプロンは良好な繊維加工特性と
共に長い寿命を有するのが理想的である。
【0004】
【従来の技術】現在、コットおよびエプロンはエラスト
マー組成物で作られている。それらのエラストマーは、
摩耗特性が良好でラップ抵抗(耐性)が高いので皮より
もよく利用された。アクリロニトリルブタジエンゴムを
主成分としたエラストマー組成物は、米国特許第2,4
50,410号;第2,450,409号;第2,63
6,878号;第2,811,752号;および第2,
853,283号に教示されている。動物グルー、界面
活性剤、および高分子電解質を使用して必要な繊維を加
工する性質を得ている。特に動物グルーが、コットおよ
びエプロンの繊維加工面用にエラストマーと共に広く利
用されている。しかしながら、これらのエラストマー組
成物でも、コットおよび場合によってエプロンに対して
ラッピングの問題が続いている。さらに、合成繊維も、
加工ユニット面へ強く引き付けられるためにより大きな
ラッピング問題を有する。
【0005】この外に、動物グルーやタンパク質の使用
は、それとエラストマーとを混合する前に水に温浸する
必要がある。これは厄介で不利な調製操作である。その
上、この調製操作は、良好な繊維加工ユニットを得るた
めに完全に除去しなければならない水の導入を必要とす
る。
【0006】紡織コットに適当であると報告されている
重合体組成物が米国特許第4,508,867号に示さ
れている。しかしながら、この文献はハロゲン化物の存
在を必要とする。これらの添加物は、吸湿性であると共
に、糸加工面必要な性質に有害である。これらの添加物
の存在は、繊維加工面に水分を収集させることが認めら
れている。かかる添加物が存在すると、平滑性も問題で
あって、その添加物表面欠陥をもたらす傾向がある。こ
れらの添加物を含有する組成物は糸の加工特性がよくな
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】繊維加工ユニットに良い
性質が維持されないと、不良の糸製品となる。本発明
は、優れた繊維取扱特性と良好な摩耗特性をもった繊維
加工ユニット(素子)を提供する。その繊維加工ユニッ
トを形成する組成物も記載する。その上、これらの組成
物は、ハロゲン化物の添加物を含有する組成物またはラ
ップ抵抗および他の必要な繊維加工特性を与えるために
動物グルーに頼る組成物より極めて容易にコットおよび
エプロンに作れる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の紡織繊維加工ユ
ニットは少なくとも1層を有する。その加工ユニット
(加工素子ともいう)は、エンドレスの繊維加工面であ
る外面をもった層から成る。その層は円形で、円筒リン
グを形成する。エンドレスの繊維加工面は、繊維を加工
するためのフラットで滑らかな表面を提供する。この
層、従って、その繊維加工面は、ハロゲン化物を含有し
ないポリアミドと架橋アクリロニトリルブタジエンゴム
(NBR)の混合物で形成される。
【0009】本発明によってコットおよびエプロンが提
供される。コットは単一の柔軟層を有することが望まし
い、一方エプロンの望ましい構造は、「ジヤケット」、
「エプロンジヤケット」、または「ジヤケット層」とし
て知られる外側のエンドレス繊維加工面を有する層を有
すると共に、「ライナー」または「エプロン・ライナ
ー」として知られる第2の内側層も有する。第2の内層
は円筒リングの内面を形成する内面を有する。ここでの
用語「円筒形」は、円筒の長さより大きい、小さいまた
は同じ半径を有するかさばった形状を含む。
【0010】平滑な加工面から離れた内側に補強繊維を
使用できる。多層構造において、補強繊維は1つの層内
に埋め込む、または下層に部分的に埋め込んだ層の間に
して、繊維補強の他の部分は隣接する上層に部分的に埋
め込む。
【0011】ポリアミドは組成物に望ましい繊維加工特
性を与える。架橋NBRは、熱可塑性流動性に対して作
用することによって寸法安定性の提供を助ける。ポリア
ミドと架橋NBRの混合物は、少なくとも約6重量%の
ポリアミドと最低30重量%のNBRである。可塑性
は、混合したNBRとポリアミドの約2〜50PPH
(100重量当りの重量部)で含まれる。ゴムの架橋
(または硬化)のために、ゴムを架橋するのに有効な量
の硬化剤が混合物に存在する。しかしながら、良好な繊
維加工性のために、この組成物はハロゲン化物を含有し
ない。特に、繊維加工層はリチウム、マグネシウム、カ
ルシウム、および亜鉛のハロゲン化物をいずれも含まな
い組成物によって作られる。
【0012】繊維加工ユニットは、少なくとも6重量%
のポリアミドと、少なくとも30重量%の架橋性アクリ
ロニトリルブタジエンゴムと、可塑剤と、架橋剤から成
る組成物をポリアミドが軟化する十分高い温度で混合す
ることから成る方法を用いて製造することができる。該
組成物はハロゲン化物の添加物を含有しない。しかしな
がら、任意に充てん材も添加できる。次にその混合物は
加工ユニットに仕上げるのに適当な形状に加工する。こ
の形状は円筒または円形が望ましい。成形された混合物
は次に混合物中のゴムを橋かけさせるのに十分な温度で
加熱した後、組成物を紡織繊維加工ユットに成形仕上げ
をする。これは、繊維を加工するユニットの外側にエン
ドレスの円形経路を形成する滑らかな繊維加工面を有す
る層である。該層(そして一般にユニット自体)は円筒
形でリングを形成する。
【0013】〔発明の実施の形態〕コットおよびエプロ
ンのような繊維加工ユニットは繊維産業で使用される。
コットおよびエプロンは、繊維を延伸および紡糸して糸
を作る繊維の延伸および紡糸機械におる交換ユニットで
ある。用語「糸」は加工糸を含む連続長の加撚した紡織
繊維を意味する。糸は織物および他の紡織品の製造に使
用される。
【0014】紡織繊維の加工において、加工ユニットの
表面は繊維と接触しなければならない。繊維および糸は
共に加工ユニット自体の繊維加工特性によって直接影響
を受ける。他の変数が一定の場合、より優れた性質を有
するコットおよびエプロンを備えたドラフトおよび紡糸
装置は品質のよい製品を作ることができる。高品質糸を
得るには、紡織加工ユニットに良い繊維加工性を維持し
なければならない。表面層として繊維加工に良い組成を
有し、滑らかな良い表面を提供することによって、良好
で望ましい繊維加工特性が繊維加工ユニットに得られ
る。
【0015】高品質糸の製造に適当な繊維加工面は、該
加工面を形成する層がハロゲン化物の添加物を含まず、
特にリチウム、マグネシウム、カルシウム、および亜鉛
のハロゲン化物を含まないポリアミドと架橋NBRの混
合物であるときに得られる。ポリアミドとゴムの望まし
い混合物によってエンドレスの繊維加工面が形成される
と、繊維加工ユニットは極めて良好しかも高品質の糸を
製造することができる。糸の性質の物理的測定は糸むら
試験機(例えば、Zellweger Uster社の
アスター糸むら試験機)で行なう。変動数(CV)およ
び不完全度表示計の所定設定における糸100m当りの
不完全度数のような測定におけるこれらの不完全度は
(1)太い場所の数、(2)細い場所の数、および
(3)ネップの数である。
【0016】ユニットに良好な繊維加工特性をもたせる
のに必要な性質(特性)のいくつかは確認することがで
きる。さらに、繊維加工ユニットの性質を試験および評
価することができる。これらの性質はラップ抵抗、クリ
アラ−・ウエス(Clearer waste)の発生
抵抗、摩耗耐性および寸法安定性を含む。本発明の望ま
しい、および最適の実施形態で、優れた繊維加工特性が
得られる。
【0017】ポリアミトドはホモポリマーまたは共重合
体にすることができる。ポリアミドが共重合体の場合、
アミド部分が重合体/ゴムの混合体に少なくとも6重量
%のアミドを提供できる。その混合体に少なくとも9重
量%のアミド部分を提供することが望ましい。ボリアミ
ドが約40重量%以上のNBR/ポリアミドの混合物の
物理的調製に困難が伴うために、ポリアミド(ホモポリ
マーまたは共重合体)の濃度は混合物の最高40重量%
以下約6重量%が望ましく、約9〜40重量%がさらに
望ましく、さらに望ましいコットおよびエプロンは製造
法のNBR/ポリアミドの混合物に少なくとも約12〜
約40重量%のポリアミドを有する。
【0018】ポリアミドとゴムを混合して表面層(それ
は繊維加工面を有する)を形成することによって繊維加
工ユニットにラップ抵抗およびクリアラー・ウエスの発
生抵抗が与えられる。ラップ抵抗(表面に繊維が巻き付
くのを防ぐ)は繊維加工ユニットに極めて望ましい。ラ
ッピングは特にコットに見られる。ラッピングの傾向
は、コット表面の界面動電位現象と関係する、ある種の
繊維は特にラッピングしやすい。例えば、レーヨンおよ
びポリエステルのような合成繊維は、特にラッピングの
傾向が認められる。良好なラップ抵抗をもった加工ユニ
ットは合成繊維の加工用に特に望ましい。ハロゲン化物
を含まないポリアミド/NBRの混合物は、加工面を形
成する組成物にポリアミドを含有させることによってこ
れらの繊維加工ユニットにラップ抵抗を与える。
【0019】繊維加工ユニットが適切に機能するために
は、ポリアミドは組成物の少なくとも約6重量%存在す
る。許容されるポリアミドの濃度は全組成物の約5〜7
5重量%の範囲にある。しかしながら、ポリアミドの含
量が低下すると、繊維加工ユニットのラップ抵抗は劣化
する。従って、良好〜優れたラップ抵抗のためには、組
成物の少なくとも約9重量%のポリアミド濃度を有する
ことが望ましい。動物グルーとゴムの混合物よりさらに
よいラップ抵抗のためには、ポリアミドのホモポリマー
は全組成物の少なくとも約15重量%(望ましくは、約
15〜40重量%)の量で存在する。ポリアミドの共重
合体を使用する場合には、全組成物の少なくとも約20
重量%の量で存在することが望ましい。
【0020】もう1つの望ましい特性は、クリアラー・
ボード上に繊維くず(以後クリアラー・ウエスと記す)
の発生抵抗である。繊維に対する加工ユニット面の一部
への引き付けが、クリアラー・ウエスの発生を多くする
傾向がある。良好な性質の繊維加工ユニットは常にクリ
アラー・ウエスが少ない。ポリアミドによって本発明の
繊維加工ユニットもクリアラー・ウエスの発生が極めて
少ない。ポリアミド共重合体でも従来のグルー含有組成
物(それはラップ抵抗用に推薦さている)よりもクリア
ラー・ウエスの発生抵抗が大きいことが示された。
【0021】繊維加工ユニットの寸法安定性のために
は、少なくとも若干量のエラストマーが必要である。そ
のエラストマーは該加工ユニットの弾性回復をさせるの
に十分な量存在して、ユニットに適当な寿命を与えるの
を助ける。弾性回復は、製糸操作中に加工ユニットの初
形状維持とその効果的回復をさせる。紡織加工中に生じ
る傾向のあるフルート(溝)マークは弾性回復のために
消失する。この外、弾性は繊維加工ユニットの初形状を
維持するが、熱可塑性材料は、特に、圧力と熱の作用に
よって塑性変形する傾向にある。従って、寸法安定性の
必要な水準を保つ十分な量、望ましくは組成物の少なく
とも約40重量%の架橋NBRが繊維加工ユニットの表
面層に存在する、そしてその繊維加工上表面を形成する
層がNBRである。
【0022】そのポリアミドは式(1)〜(4)で示さ
れる構造をもった線状分子にすることができる。
【0023】(1)H2 NRNH(COR1 CONHR
NH)COR1 COOH (2)H2 NRCO(NHRCO)NHRCOOH (3)H2 NRNH(COR1 CONHNH)
(R2 COR1 COOH (4)H2 NRCO(NHRCO)(R2 NHR
COOH。
【0024】これらの式におけるnおよびmは重合体連
鎖における反復単位の数を表わす。RおよびR1 は脂肪
族炭化水素部分と芳香族炭化水素部分から成る群から選
んだ官能基である。R2 を有する式はポリアミド共重合
体であって、R2 は異なる別の重合体の部分である。こ
れらの重合体部分(R2 )はエチレン、プロピレン、エ
ーテル、エステル、塩化ビニル、ウレタン、酢酸ビニ
ル、エーテル−エステル、およびビニルアルコールのよ
うな単量体からのものである。R2 はオレフイン、エス
テルおよびエーテルから成る群から選んだ単量体であ
る。
【0025】式(1)〜(4)におけるRおよびR1
3〜30の炭素原子を有することができる。Rおよび/
またはR1 における炭素原子数は4〜18の範囲が望ま
しく、両方がこの範囲にあることが最適である。Rおよ
び/またはR1 は脂肪族が望ましく、両方が脂肪族であ
るのが最適である。脂肪族の基が使用されるとき、繊維
加工ユニットに良好な性質が得られる。
【0026】本発明に適当なポリアミドは商的に入手で
きるし、また既知技術および方法を用いて製造できる。
本発明に使用できる市販のポリアミドは、例えばナイロ
ン6(前記式(2)における反復単位に炭素数6を有
し、RがC5 であるポリアミド)、ナイロン6,6(前
記式(1)のポリアミドであって、RがC6 、R1 がC
4 である)、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン
6.10(前記式(1)のポリアミドであって、RがC
10、そしてR1 がC4 である)、ナイロン6.12、
ナイロン7、ナイロン8およびナイロン9を含む。
【0027】ゴムとポリアミドの混合物に他の重合体お
よびエラストマーを混合することができる。ポリ塩化ビ
ニル、ポリビニルアルコール、ポリクロロプレン、ポリ
オレフイン、ポリエチレンおよびポリプロピレンのよう
な重合体が適当であり、ポリクロロプロピレン、エチレ
ン−プロピレンターポリマー(EPDM)、イソブチレ
ン−イソプレン、エピクロロヒドリンのようなエラスト
マーが適当である。かかる重合体およびエラストマー
は、他の必要な性質を与えるため、例えば、ポリアミド
/NBR混合体を強じんにするために、改質充てん材と
して使用できる。これらは全組成物の約45重量%まで
の量で使用できる。しかしながら、かかる改質剤および
充てん材の含有はコットの表面の繊維加工性を犠牲にす
る場合がある。従って、コット中の充てん材は最高で約
30%に限定することが望ましい。ラップ抵抗が重要で
ないエプロンの充てん材は約45重量%まで使用でき
る。
【0028】ポリアミドと混合するゴムはNBRであ
る。NBRはカルボキシル化または非カルボキシル化す
ることができる。NBRは組成物の約30〜91重量
%、望ましくは約40〜89重量%の量で存在できる。
高ラップ抵抗組成物用のNBRは組成物の約40〜82
重量%の範囲内で使用する。NBRのアクリロニトリル
含量は組成物の約10〜70重量%、望ましくは約25
〜50重量%の範囲内が適当であった。
【0029】本発明のコットおよびエプロンを作るため
にいずれの極性可塑剤も使用できる。1種または1種以
上の可塑剤を使用できる。使用する可塑剤はC6 −C
10脂肪酸のトリメチレングリコールエステル、トリア
セチン、グリセロールトリアセテート、リン酸トリブト
キシエチル、リチノール酸メチルアセチル、リン酸トリ
オクチル、ポリエステル(線状)−ポリ(セバシン酸塩
−グリコール)、トリグリコールジオクトエイト、ポリ
エステル(線状)−ポリ(アジぺートグリコール)、セ
バシン酸ブチルベンジル、セバシン酸カプリルベンジ
ル、2−エチルヘキシルジエステルアミド、リン酸トリ
ブチル、C6 −C20脂肪酸の脂肪酸ニトリル、ポリエ
ーテルポリエチレングリコールジ−2−エチルヘキソエ
イト、トリグリコールジヘキソエイト、ジ(2−エチル
ブチルセロソルブ)サクシネート、ジーブトキシエトキ
シエチルアジペート、リン酸ジオクチルスチリル、リン
酸ジブチルベンゼン、およびリン酸ジオクリルベンゼン
から成る群から選ぶことができる。 可塑剤は、表面層
を形成する組成物にポリアミドとNBRゴムの混合体の
約2〜50PPHの範囲内の量、望ましくは約4〜30
PPHの量で使用できる。
【0030】ゴムを架橋(硬化)させるために、加硫
(または硬化、または架橋)剤を使用する。かかる加硫
剤は周知であって、これらのいずれも使用できる。ゴム
を硬化するかかる添加剤は架橋剤、開始剤および促進剤
を含む硬化パッケージを含む。これらの硬化添加剤はゴ
ムの架橋、架橋の開始、またはゴム架橋を促進するのに
有効な量で使用する。硫黄および過酸化物は共に適当な
加硫剤である。硫黄は架橋に望ましい添加剤であって、
ポリアミドとNBRゴムの混合体の約1〜15PPHの
範囲内の量で使用する。促進剤はポリアミドとゴムの混
合体の約0.5〜2.5PPHの範囲内の量含まれる。
酸化亜鉛のような開始剤は該混合体の約3〜10PPH
の範囲内の量含まれる。
【0031】適当な開始剤は酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、または酸化鉛であるが、酸化亜鉛
が望ましい。促進剤も周知であって、いずれも使用でき
る。望ましい促進剤はN,N−ジイソプロピル−2−ベ
ンゾチアゾールスルフエンアミド、N−t−ブチル−ベ
ンゾチアゾール−スルフエンアミド、ベンゾチアジルジ
スルフイド、メルカプトベンゾチアゾール、テトラメチ
ルチウラムモノスルフイド、テトラエチルチウラムジス
ルフイド、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、亜鉛ジメ
チルジチオカルバメート、ジフエニルグアニジン、およ
びテトラメチルチウラムジスルフイドである。
【0032】安定剤は混合中のゴムの早期加硫および劣
化を防ぐ。安定剤は周知の添加剤であって、市販されて
いる。例えば、使用できる市販の安定剤はユニロイヤル
ケミカル社のポリガードHR(商標)、バリウムフエナ
ートのような有機金属安定剤(ルブリゾール社の商標L
ubrizol 2106)、カルボン酸バリウム錯体
(Lubrizol 2116)を含む;酸化カドミウ
ム、酸化バリウム、および酸化アンチモンのような安定
剤も使用できる;シバ−ガイギ社から商品名Irgan
ox 1010,1034,1035または1098と
して商的に入手できるヒンダード・フエノールのような
有機熱安定剤並びにド−バ−ケミカル社の商品名Dov
erphos#4のような亜リン酸安定剤も使用でき
る。
【0033】顔料、着色剤および酸化防止剤も必要量使
用することができる。一般にこれらは組成物の約0.5
〜3重量%の範囲内の量で使用される。かかる成分は周
知であって市販されており、いずれも使用できる。
【0034】繊維加工ユニットの調製において、ポリア
ミドおよびエラストマーは適当な混合装置を使用して混
合する。繊維加工ユニットに含まれる添加物の架硫(ま
たは硬化)剤、安定剤、酸化防止剤、顔料、可塑剤、加
工助剤、等もこの段階でその配合物に添加する。しかし
ながら、ハロゲン化物塩の添加物は含まれない。諸成分
を混合して配合物を生成する際に、成分は単一工程で混
合、または2つ以上の混合工程で順次混合することがで
きる。混合は均一配合物を得るのに十分なせん断および
温度を用いて行なう。
【0035】望ましい方法において、添加物を含む全て
の成分を単一工程で一緒に混合する。別の望ましい方法
での混合は2工程で行なう。ポリアミドとNBRを最初
に混合し、ポリアミドとゴムの配合物を得た後に硬化剤
を混合する。他の成分の全ては第1工程または第2工程
で添加することができる。
【0036】ポリアミドとゴムの混合温度は少なくとも
ポリアミドを軟化させるのに必要な温度であって、ナイ
ロンがその温度で流動性であることが望ましい。成分の
混合において、(a)混合温度が確実にゴムの加硫温度
を越えないこと、または(b)この工程なかにNBRの
架橋を防ぐことに留意する必要がある。かかる架橋を防
ぐのに有効な量の安定剤を使用する。
【0037】ポリアミドおよびエラストマー(ゴム)に
選択した混合温度が加硫温度を越える場合は、混合に使
用する装置は早期加硫なしに混合体を得る十分なせん断
および温度を提供するものにできる。この方法に安定剤
も使用される。
【0038】これらを混合した後、ポリアミド/ゴム組
成物を適当な形状に成形する。選択した形状は、架橋し
たゴム/ポリアミド混合物が繊維加工ユニットに容易に
加工できるようにさせる。コットまたはエプロンに対し
て、この形状は一般に円筒または球状である。その混合
物は押出によってその形状に成形することが望ましい。
混合物を必要な形状に成形した後、その成形品を包んで
オーブンに入れて硬化させる。その温度はゴムを加硫さ
せるのに十分高い温度である。硬化した加硫品は次に必
要な特定の繊維加工ユニットに仕上げる。
【0039】仕上げにおいて、架橋品は切断、研磨また
はバフ研磨して滑らかな繊維加工面を有する円筒形の繊
維加工ユニットに仕上げる。仕上げにおいて、バフ研磨
して繊維加工面が繊維との接触、繊維の処理および加工
に適するように仕上げる。仕上げたコットおよびエプロ
ンの特定の測定は重要でなく、繊維のドラフトおよび紡
績機械が必要とする寸法(長さ、幅および直径)に作る
ことができる。
【0040】エプロンを作る場合には、円筒形エプロン
の内面の磨擦係数を下げるように処理することが望まし
い。これによって、エプロンは装置内で動作するときに
より円滑に移動できる。
【0041】コットの場合も、組成物は円筒形のリング
状に仕上げる。望ましくて最も単純な実施形態におい
て、コットは図1に示したように単品で第2の層を有さ
ない。しかしながら、コットは重合体、エラストマーま
たは金属リングのような材料製の第2の層(ライナー)
も有することができる。かかるコットは、さらにコット
の内部に第3の層、例えば繊維強化層を有しうる。
【0042】エプロンの製品は円筒リングの形のベルト
に仕上げる(図2参照)。エプロンは2層にすることが
望ましい。この構造を用いて、ポリアミド/ゴム組成物
は表面層であるジヤケットに仕上げる。このジヤケット
はライナーの外側に配置する。 エプロンの2層構造は
既知であって、当業者によく知られた方法および技術は
いずれもここに記載の組成物を使用して多層エプロンの
製造に使用する。エプロンを作るとき、ジヤケットは円
筒形およびライナーを受けてそれがきちんとはまるのに
有効な寸法である内径を有する。そのライナーも円筒形
およびジヤケットの内側にきちんとはまるのに有効な寸
法をもった外径を有する。ジヤケットの内径はライナー
の外径に等しいかまたは少し大きいのが適する。ジヤケ
ットの内径はライナーの内径より0.2cm以上大きく
ないことが望ましい。
【0043】ジヤケットおよびライナーの層から永久リ
ングが形成されるようにライナーをジヤケットにはめ込
む。ライナーをジヤケットに嵌合させる場合に、適当な
手段を使用して2層を一緒に接着させてエプロンの単
品、永久多層円筒形リングを成形する。ライナーをジヤ
ケットにはめるために、ライナーの外面がジヤケット外
面の回りの広い範囲でジヤケットの内面に接触するよう
にライナーをジヤケットの内側に配置する。ジヤケット
の内面はライナーの外面に平行である。ライナーは耐摩
耗性の組成物で作ることが望ましいが、ジヤケットの主
な考慮事項はその表面が良好な繊維加工特性を有するこ
とである。
【0044】円筒形のライナー外面と円筒形のジヤケッ
トの内面は共に、ライナーをジヤケットにはめ込む前に
調製する(仕上げおよび洗浄)。可塑剤を使用して両層
を軟化し、さらに繊維コードを配置させる。ライナーの
ジヤケットへの付着を助けるために、接着剤を使用でき
る。好適な実施形態はライナー外面とジヤケット内面の
可塑剤での処理を含む。エプロンは好適実施形態として
補強繊維も有しうる。これは、ライナーをジヤケットに
はめ込む前にライナー内面の回りに巻くことが望まし
い。ライナー外面またはジヤケット内面またはその両方
をライナーをジヤケットにはめ込んだ後に可塑剤、接着
剤または可塑剤と接着剤の両方で処理することができ
る。
【0045】ライナー材の円筒形シートはジヤケット材
の円筒形シートにはめ、次にその層化シートからエプロ
ンをカットすることが望ましい。これは、相互にぴった
りフイットして各層が重複しない層状のジヤケットおよ
びライナーを有する多層化エプロンを形成する。好適な
実施形態において、ライナーおよびジヤケットは、嵌合
した多層化円筒リングから数個のエプロンを最終的に切
断できる十分な長さである。繊維加工面の表面仕上げは
嵌合リングから個々のエプロンを切断した後に行なうこ
とが望ましい。必要ならば、米国特許第2,455,3
62号のような文献に記載されている技術および方法を
用いて作ることができる。
【0046】エプロン構造を補強するために繊維を使用
することが望ましい。この補強剤はライナーおよび/ま
たはジヤケットの内面に部分的または完全に埋め込むこ
とができる。それはライナーと被覆ジヤケットの間が望
ましく、図3に示したようにライナーとジヤケットの両
方に部分的に埋め込む。繊維は繊維コードが望ましく、
円形またはらせん状に巻く。
【0047】ライナーは、内面が使用中に機械の部品と
接触するから耐摩耗性が望ましい。ポリアミド/ゴムの
ジヤケットは、糸の繊維に対する引力が少なくて完成繊
維加工ユニットに良好な繊維取扱特性を与える繊維加工
カバ−を形成する。
【0048】エプロンの好適実施形態において、ライナ
ーとジヤケットは共にきちんと嵌合し、接着剤を必要と
しない。これは、特に繊維補強材の場合に事実である。
しかし、必要ならば、ジヤケットとライナーの間に接着
剤を使用することもできる。露出内面を有するエプロン
・ライナーは、ライナーの柔軟性および内面に耐摩耗性
を与える組成物から形成される。エプロン・ライナー
は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、ア
クリロニトリルブタジエンゴムの共重合体およびアクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレンの共重合体から成る
群から選んだ重合体から作るのが望ましい。該エプロン
・ライナーはNBRとポリアミドの配合物が最適であ
る。
【0049】前記の特定のコットおよびエプロン構造の
外に、本発明のポリアミド/ゴムの繊維加工表面層は選
択できる他の全てのコットまたはエプロン構造体に繊維
加工カバー層として使用できる。ポリアミド/NBRの
繊維加工表面層は少なくとも約0.5mm厚さ、望まし
くは少なくとも約1mm厚さが許容される。この層は実
質的に全ての他のコットおよびエプロン構造体、例えば
米国特許第2,597,853号;第3,785,02
2号;第4,530,866号および第3,981,0
59号のような文献に示されている多層化コット構造体
に組み込むことができる。米国特許第3,938,39
9号のような文献に適当な構造体が示されている。
【0050】本発明の繊維加工ユニットの寸法および比
率は重要でない。該繊維加工ユニットは紡織繊維加工機
械にはめ込むのに必要な全てのサイズおよび厚さに作る
ことができる。従って、サイズは広範囲に変わる。しか
しながら、繊維加工面の全直径、幅および加工ユニット
の中心開口のサイズのようなコットおよびエプロンの比
率は、それを使用する特定機械のはめ込み要件によって
決まる。
【0051】繊維加工面を有する層の最大厚さは重要で
なく、それはユニットがコットかエプロンであるか、選
択した特定の構造、それを用いる機械の種類のような要
素に依存する。エプロンの表面層(ジヤケット)の厚さ
は約0.5〜1.5mmの範囲内が望ましく、ライナー
の厚さは約0.5〜2mmの範囲内が望ましく、ライナ
ーの厚さは約0.5〜2mmの範囲内が望ましい。ジヤ
ケットとライナーの全の厚さは約1〜3.5mmにでき
る。コットはエプロンより厚く、コット層は少なくとも
約4mm厚さが望ましい。いずれの繊維加工ユニットに
おいても、本発明のポリアミド/ゴム組成物の加工面の
厚さは少なくとも0.5mmにする必要がある。
【0052】繊維加工ユニットに重要な別の性質は加工
ユニット表面の耐摩耗性である。加工面が摩耗によって
劣化すると、製造される糸の性質も劣化する。耐摩耗性
が良い程、加工ユニットは繊維加工に良好な面を維持
し、長期間に渡って高品質の糸を生成することができ
る。
【0053】
【実施例】本発明の組成物は混合し、コットに作って試
験した。実施例18はエプロンに関する。そして次の方
法を用いた:粉末ゴム、顔料、酸化防止剤および表記の
重合体またはポリアミドの共重合体をヘンゼル(Hen
zel)機械的ミキサで混合し、その混合物をポリアミ
ドの融点より少し高い温度(実施例1では約200℃)
に設定した二軸スクリュー・カウンタ回転押出機に供給
した。それらの成分は押出機のせん断作用下で混和し均
一に溶融させた。その押出物の冷却後、それらを二本ロ
ールミル(またはバンバリー密閉式ミキサー)に入れ、
加硫剤(ZnO、硫黄および促進剤)を添加して押出物
に均一に分散させた。その後、その混合物を普通の単軸
押出機を使用してチューブ状に押出し、そのチューブを
加硫した。加硫後、チューブを仕上げて繊維加工ユニッ
トを得るために、加硫チューブを研削、切断、二次加工
そして研磨した。繊維加工外面を滑らかにした。次にそ
のコットを試験し、繊維取扱性、オゾン耐性および耐フ
ルート・マーク性の測定に使用した。試験方法および得
られたデータは以下に記載する実施例に示す。
【0054】実施例1 本例はコットにポリアミドとカルボキシル化NBRの使
用を示す。使用したポリアミドはナイロン11であっ
た。用いた配合表は以下に重量%で示す。
【0055】重量部のポリアミドは、ゴムとポリアミド
の混合物の100部当り30部で使用した。
【0056】 重量% bx.NBR(1) 47.75 ナイロン 11(粉末) 20.46 可塑剤 9.56 二酸化チタン 9.21 黒色顔料 0.20 酸化防止剤 1.91 二酸化亜鉛 3.41 促進剤(2) 0.68 硫黄 6.82 註(1)Cbx.NBR:カルボキシル化アクリロニト
リルブタジエンゴム、 該
ゴムはカルボキシル化が約1%であった。
【0057】(2)促進剤はN,N−ジイソプロピルベ
ンゾチアゾールスルフルアミドであった。
【0058】このコットの性質を試験した、その結果を
以下に示す。
【0059】ラップ抵抗の試験方法 米国メーカーの標準カサブランカ式精紡機のロール部を
この試験のために改良した。該精紡機のロール部のみが
必要であった。粗糸の端部をフロントロールから解ねん
して出して随意にラップさせた。フロントロールは試験
速度のために約300rpmの速度に保った。フロント
ロールの重さは18.1kgを用いた。短い所定の時間
の間ロールを操作させるため、および同様に、実験の間
の短い所定の時間のために自動時間装置を使用した。
【0060】該装置はドラフトロールと別個にクリアラ
ーにおける吸引を止める自動装置も有した。その装置は
粗糸と共に常に28℃、42%の相対湿度に状態調節し
た。ラップ抵抗試験を行ったときのロール(すなわち、
コット)は、掃除した解ね端部で動作するようにセット
した。それらのロールが清浄に運転する場合、クリアラ
ーの吸引はない。
【0061】ロールは、繊維が一定の期間コットの回り
に巻きつくか否かを測定するために短い所定の期間運転
し続けた。クリアラーの作用のそう失により生じるラッ
プがその運転期間の評点に記入される。一定の期間の完
了後、全てのラッピング材をロールから取り除いて、そ
のサイクルをさらに長い運転期間で反復した。コットの
ラップ抵抗を評価するために、それぞれの運転期間の評
点の全てを加えて全ラップ抵抗値とした。繊維との接触
時にラップするコットの傾向を示す。その値が高い程、
ラップ抵抗が大きい。これが次の評点系となった。
【0062】 運転期間 無ラップ ラップの (秒) の評点 評点 2 2 0 4 4 0 6 6 0 8 8 0 10 10 合計 30 0 評点の合計値21〜30が優れたラップ抵抗と考えら
れ、10〜20が良好なラップ抵抗、1〜9が普通のラ
ップ抵抗、そして0が不良のラップ抵抗と考える。上記
の配合を有するコットのラップ抵抗が上記の方法を用い
て得られた。
【0063】 試験繊維 評 価 評価 綿 優 30 レーヨン 優 27 ポリエステル/綿(1) 優 25 註(1)使用したポリエステル/綿の比率は65/35
であった。
【0064】糸の品質パラメータ− 糸の品質は、ここではそのむら(変動係数CVと呼ぶ)
およびしばしばドラフト工程から生じる糸の不完全性で
ある欠陥の測定によって示す。本例および次の実施例に
おける糸の品質の測定はアスター式糸むら試験機(スイ
スのツエルウーガー・アスター社の製品)で行った。
【0065】変動係数%(CV%)はアスター式糸むら
試験機で測定した糸むらの数値査定である。その糸むら
試験機は通過する糸の量および通過する際の糸の変動を
測定する。CV%は試験機によって平均偏差(%)とし
て示される。これは試験される糸の直接測定であって、
糸の不揃度を示す。欠陥の数は細い場所、太い場所およ
びネップの合計数である。これら3つのむらは試験機に
よって次のように定義、認識される:「ネップ」は、平
均値の200%の横断面を有する1mmの欠陥長であ
る。「太い場所」は、平均値よりも約50%大きい横断
面を有するほゞ安定な繊維長の欠陥長である。「細い場
所」は、平均値より約50%小さい横断面を有するほゞ
安定な繊維長の欠陥長である。
【0066】クリアラ−ウエス試験方法 新しくバフ研磨し状態調節したコットを米国のメーカー
の標準カサブランカ型精紡機のアーバ(1アーバ当り2
つのコット)にはめ込んだ。その精紡機は、フロントロ
ール速度が約135rpm、フロントロール重量が1
3.6kg、トータルドラフトが23.5そしてスピン
ドル速度が9500rpmで0.88のかせ、単クリー
ルのカード綿粗糸を紡糸するよう準備した。
【0067】コットにならすために、それらを6時間の
初期運転時間実施した。その期間を始めるために、端部
を継ぎ合せ、クリアラ−をその場所で回転させながら6
時間紡糸した。次に精紡機を試験のためにリセットし
た。試験時間の合計は6時間であった。
【0068】その試験のために、フラットクリアラーを
設置し、2時間毎に精紡機を停止し、クリアラーウエス
を除去して、各アーバの封筒に入れた。次にそのアーバ
を別の位置に移動し、フラットクリアラーを再び設置
し、精紡機を次に2時間運転した。その後、クリアラー
ウエスの除去を反復し、アーバを別の位置に移動し、フ
ラットクリアラーを再設置して最後の2時間を終了し
た。試験の終点で、クリアラーウエスを除去し、混合
し、秤量、そして単位コット・時間当りの平均ウエス
(mg)を測定するために試験したコット数×6で割算
した。
【0069】 糸の品質を示すパラメータ−(30番手、100%綿糸について測定) CV% 12.1 細い場所 2.0 太い場所 18.0 ネップ 37.0 番手強力積 2850.0 クリヤ・ウエス 6.35 比較例17との比較は、コット組成物におけるポリアミ
ドが従来の動物グルー含有コットの示した性質より優れ
ていることを示している。
【0070】実施例2 ポリアミドがペレット化ナイロン11であることを除い
て、実施例1の配合で別のコットを調製し試験した。そ
のコットの試験結果は次の通りである: シヨアA硬度 87〜88 ラップ抵抗 繊 維 評 価 評 点 綿 優 28.5 レーヨン 優 26.5 綿/ポリエステル 優 30.0 クリア・ウエス(mg/時) 7.03 オゾン耐性(1) 合格 フルート・マーク耐性(2) 合格 註(1):オゾン耐性試験において、コット試料を4p
pmのオゾンを含有する密閉箱に入れた。そのコットが
24時間後にコットの表面に割れが生じない場合を合格
とする。
【0071】註(2):フルート・マーク耐性は、コッ
トの粘弾性クリープ緩和に対する適当な耐性を示す。フ
ルート・マーク試験は改良した標準カサブランカ型精紡
機の1セクションで行った。フロントロールを約160
rpmで運転するようにセットした、フロントロールの
重量は20.4kgを選んだ。アーバにはめたコットは
フルート・マーク試験機の溝付き鋼軸へ配置し、秤量
し、68〜72時間静的に保った。次にコットを取り外
し、トップロール分析装置を使用して各コットのフルー
ト・マークを測定、記録した。次にコットを精紡機に戻
し、2時間運転し、その時点で再び取り外して、室温に
放冷させた。
【0072】冷却後、コット上の残留フルート・マーク
をトップロール分析装置で測定した。冷却後、フルート
・マークが残っていない場合、またはダイヤルゲージが
測定の振れではなくて少しだけ動く場合には、コットは
フルート・マーク抵抗試験に合格とする。フルート・マ
ークの深さが0.0025cm以上の読み値の場合に
は、これは過剰のフルート・マークである。
【0073】優れたフルート・マーク耐性をもったコッ
トは、滑らかのままであって均一な表面を有する。しか
し、過剰のフルート・マークは低品質の糸を生成して、
コットはフルート・マークのむらのある表面による欠陥
を有する。
【0074】実施例3〜6 これらの実施例は異なるポリアミドの使用を示す。こら
の実施例で使用した加工方法および組成物は、各実施例
でポリアミド樹脂を別のポリアミドに代えたことを除い
て実施例1と同一であった。得られたコットの試験結果
は次の通りである: 実施例3 実施例4 ポリアミド樹脂 ナイロン6.12 ナイロン12 シヨアA硬度 87−88 87−88 クリア・ウエス(mg/時) 5.58 5.27 オゾン耐性 合 格 合 格 フルート・マーク耐性 合 格 合 格実施例3のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 30 レーヨン 優 30 綿/ポリエステル 優 30実施例4のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 26 レーヨン 優 27 綿/ポリエステル 優 28.5 実施例5 実施例6 ポリアミド樹脂 ナイロン6 ナイロン・ターポリマ−(1) シヨアA硬度 87−88 85−86 クリア・ウエス(mg/時) 7.75 6.20 オゾン耐性 合 格 合 格 フルート・マーク耐性 合 格 合 格 註(1)実施例6におけるポリアミド樹脂はナイロン・
ターポリマー6、6.6および12であった。
【0075】実施例5のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 28 レーヨン 優 24 綿/ポリエステル 優 25実施例6のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 25 レーヨン 良 14 綿/ポリエステル 優 21実施例7 本例では非カルボキシル化NBRを使用した。この置換
を除いて、コットの組成および加工方法は実施例1の試
料Aと同一であった。その非カルボキシル化NBRはア
クリロニトリル含量が28−31%そしてムーニー粘度
が80〜90(100℃において、ML−4)の範囲に
あった。コットの物理的性質および繊維取扱性の試験結
果は次の通りであった: シヨアA硬度 87−88 クリア・ウエス(mg/時) 6.4 オゾン耐性 合 格 フルート・マーク耐性 合 格実施例7のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 26.0 レーヨン 優 21.0 綿/ポリエステル 優 22.5実施例8 カルボキシル化が7%のカルボキシル化NBRを使用し
て、実施例1に従って調製したコットの組成を有するコ
ットを製造して試験した。このカルボキシル化NBRは
アクリロニトリル含量が35−40%そしてムーニー粘
度が40(100℃において、ML−4)であった。コ
ットの調製に使用した加工法は実施例1の場合と同一で
あった。コットの物理的性質および繊維取扱性の試験結
果は次の通りであった: シヨアA硬度 87−88 クリア・ウエス(mg/時) 10.9 オゾン耐性 合 格 フルート・マーク耐性 合 格実施例のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 24.0 レーヨン 優 22.0 綿/ポリエステル 優 21.5実施例9 ポリアミドを有するエラストマーを試験するために、7
0/30のNBR/ポリ塩化ビニル(PVC)をポリア
ミドと混合した。NBR/PVCブレンド(ユニロイヤ
ル・ケミカル社のParacil×3294)は、10
0℃でML−4にセットしたムーニー粘度計で測定した
ムーニー粘度が79−92であった、結合したアクリロ
ニトリル含量は32.6%であった。ポリアミドはブレ
ンドとポリアミドの混合量の25PPHを使用した。
【0076】実施例1で記載した方法を用いて、次の配
合を有するコットを調製した:成 分 重量% NBR/DVC 51.16 ナイロン11(粉末) 17.05 可塑剤 9.56 二酸化チタン 9.21 黒色顔料 0.2 酸化防止剤 1.91 二酸化亜鉛 3.41 促進剤(1) 0.68 硫黄 6.82 註(1):促進剤はN,N−ジイソプロピル・ベンゾチ
アゾール・スルフルアミドであった。
【0077】前記の方法を用いて、コットを試験したと
ころ、次の性質を示した。
【0078】 シヨアA硬度 88−89 クリア・ウエス(mg/時) 9.0 オゾン耐性 合 格 フルート・マーク耐性 合 格実施例9のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 26.0 レーヨン 優 30.0 綿/ポリエステル 優 25.0実施例10−13 これらの実施例では、異なる濃度のポリアミドとNBR
ゴムを混合した。実施例10〜13のコットを調製する
ために、これらの試料の混合工程をアメリカンバス社製
の単軸スクリュー押出機を使用して実施した。NBRゴ
ムとナイロン樹脂を酸化防止剤と共に押出機に供給し
た。可塑剤は別のゾーンから押出機に注入した。混合プ
ロセス中、押出物の温度は220℃以下に制御し、その
押出物が押出機を排出したら直ちに冷水に浸漬した。混
合した材料を室温に冷却後、加硫剤を密閉式混合機を使
用してその素材に混合させた。コットの製造方法は実施
例1で示したものと同一工程に従った。
【0079】次の配合を有するコットを調製した(重量
%で示す): 実施例10 実施例11 実施例12 実施例13bx.NBRゴム(1)39.0 45.5 52.0 55.3 ナイロン 6 26.0 19.5 13.0 9.70 可塑剤 14.3 14.3 14.3 14.3 二酸化チタン 8.8 8.8 8.8 8.8 黒色顔料 0.2 0.2 0.2 0.2 酸化防止剤 1.3 1.3 1.3 1.3 二酸化亜鉛 3.25 3.25 3.25 3.25 促進剤(2) 0.65 0.65 0.65 0.65 硫黄 6.5 6.5 6.5 6.5 註(1)Cbx.NBR(カルボキシル化アクリロニト
リルブタジエンゴム) は1%のカルボキシ
ル化を有した。
【0080】(2)促進剤はN,N−ジイソプロピル・
ベンゾチアゾール・スルフルアミドであった。
【0081】これらの実施例で測定した性質は次の通り
である: 実施例10 実施例11 シヨアA硬度 92−93 87−88 クリア・ウエス(mg/時) 7.20 7.75 オゾン耐性 合 格 合 格 フルート・マーク耐性 合 格 合 格実施例10のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 28.5 レーヨン 優 27.0 綿/ポリエステル 優 24.0実施例11のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 28.0 レーヨン 優 22.5 綿/ポリエステル 優 24.5 実施例12 実施例13 シヨアA硬度 83−84 77−78 クリア・ウエス(mg/時) 7.46 8.91 オゾン耐性 合 格 合 格 フルート・マーク耐性 合 格 合 格実施例12のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 30.0 レーヨン 良 16.0 綿/ポリエステル 優 20.0実施例13のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 22.0 レーヨン 良 12.0 綿/ポリエステル 良 13.0実施例14〜16 これらの実施例において、ポリエ−テル−ポリアミド共
重合体(PEA)を使用して良好な繊維取扱性および物
理的性質を有する紡織コットを作った。種々のポリアミ
ド含量の共重合体を選んでNBRゴムと混合して紡織コ
ットを作った。この実施例に使用した配合表(重量%で
示す)を以下に示す。
【0082】 実施例14 実施例15 実施例16bx.NBR(1) 54.04 54.18 52.62 PEA−1(2) 21.62 18.97 − PEA−2(3) − − 21.05 可塑性 8.11 8.13 10.52 二酸化チタン 5.94 7.32 5.79 顔料 0.19 0.18 0.18 酸化防止剤 1.62 2.71 1.58 酸化亜鉛 2.70 2.71 2.63 促進剤(4) 0.38 0.38 0.37 硫黄 5.40 5.42 5.26 註(1):NBRは1%のカルボキシル化を有した。
【0083】(2):実施例14と15のPEA−1は
約25〜30%のポリアミドを含有するポリエ−テル−
ポリアミド共重合体であった。実施例14は約5.4〜
6.5%のポリアミドを有し、実施例15はコットに約
4.7〜5.7%のポリアミドを有した。
【0084】(3):実施例16のPEA−2は40〜
45%のポリアミドを含有するポリエーテル−ポリアミ
ド共重合体であり、従ってコットに約8.4〜9.47
%のポリアミド濃度を与えた。
【0085】(4)促進剤はN,N−ジイソプロピル・
ベンゾチアゾール・スルフルアミドであった。
【0086】これらの実施例のPEAとCbx.NBR
はバンバリーミキサーを使用して混合した。混合プロセ
ス中のバンバリーミキサーの温度はPEA−1では14
3℃そしてPEA−2では165.5℃に制御した。そ
れぞれの場合の温度はポリエーテル/ポリアミド共重合
体の融点より少し高かった。PEA重合体の後、各配合
のNBRゴムおよび他の成分を均一に混合した。混合し
た素材は、実施例1で記載した方法に従ってコットに製
造した。
【0087】動物グルーを含有しないコット試料の性能
に及ぼすポリアミド含量の影響を比較した性能試験結果
を以下に挙げる。
【0088】 実施例14 実施例15 実施例16 シヨアA硬度 74−75 75−76 86−87 クリア・ウエス(mg/時) 8.07 8.20 7.67 オゾン耐性 合 格 合 格 合 格 フルート・マーク耐性 合 格 合 格 合 格実施例14のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 12.0 レーヨン 良/普通 10.0 綿/ポリエステル 良/普通 10.0実施例15のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 良 16.0 レーヨン 普通/不良 5.0/0 綿/ポリエステル 普通 2.5実施例16のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 25.0 レーヨン 優 24.0 綿/ポリエステル 優 23.0 実施例14−16の結果を比較することによって、コッ
トの配合におけるポリアミド濃度の重要性がわかる。ポ
リアミド濃度がゴムと重合体の混合重量の約9%以下と
きには、得られるコットの繊維取扱性は低下し始める。
従って、ポリアミド濃度はゴムと重合体の混合重量の少
なくとも約9重量%であることが望ましい。これは、ポ
リアミド共重合体を使用する実施例14−16に認めら
れる。
【0089】比較例17 本例は、本発明の繊維加工ユニットと、良好な繊維およ
び糸の取扱性のためにコットおよびエプロンに利用され
ることが知られている成分である動物グルーを含むエラ
ストマー混合物で作ったコットとの比較をすることを含
む。本比較例の配合と実施例1のコットに使用した配合
との類似性が認められる。使用したコットの配合は実施
例1で作り試験したコットの配合にできるだけ近づけた
が、良好な繊維取扱性に必要な動物グルーも含有した。
動物グルーを含有するコットの製造技術は技術的に周知
である(米国特許第2,450,409号および第2,
450,410号参照)。
【0090】その動物グルーのコットは次の配合を有し
た: 重量% カルボキシ化NBRゴム(1) 48.83 動物グルー 24.41 可塑性 9.77 二酸化チタン 6.59 黒色顔料 0.15 加工助剤(2) 2.44 二酸化亜鉛 2.44 促進剤(3) 0.49 硫黄 4.88 註(1):該ゴムは実施例1に使用したものと同一であ
った。
【0091】(2):加工助剤はポリエチレングリコー
ルであった。
【0092】(3):促進剤はN,N−ジイソプロピル
・ベンゾチアゾール・スルフルアミドであった。
【0093】次に実施例1で用いた方法によってコット
の性質を試験した。これらの試験結果を以下に示す。
【0094】比較例17のラップ抵抗 繊 維 評 価 評点 綿 優 22.0 レーヨン 良 12.0 65/35綿/ポリエステル 良 13.0 クリヤ・ウエス(mg/時) 13.2糸の品質(30番手、100%綿糸で測定) %CV 13.5 細い場所 9.0 太い場所 39.0 ネップ 34.0 番手強力積 2804.0 このグルー含有コットの試験で得られたラップ抵抗およ
びクリアラ−・ウエスと、他の実施例の繊維取扱性の結
果を比較することによって、ポリアミド/NBRの組成
物を使用することによってより優れた取扱性が得られる
ことがわかる。特に、実施例1のコット(比較例17に
最も近い配合を有した)は低いCV%と僅か6.35m
g/時のクリアラ−・ウエスを有し、グルーを含有する
コットの場合よりも著しく良好な値を有する。実施例18 ポリアミド/NBR組成物を使用してエプロンを作製し
た。そのエプロンは繊維強化し、ジヤケットおよびライ
ナーの両方で2層にした。実施例1で使用した配合によ
ってジヤケットを調製し、実施例8の配合をライナーに
用いた。
【0095】コットに用いた方法に従ってエプロンの組
成物を混合した。この方法に続いて、ジヤケット・ブレ
ンドおよびライナー・ブレンドを作った後、そのライナ
ーの素材をチューブ状に押出した。ライナーの外径は
3.76cm、厚さは0.05cmであった(コードを
付加した後、所定のサイズを有するライナーは特定のジ
ヤケットの内側にぴったりはめ込ませた)。
【0096】次にそのライナーをマンドレル上に置い
て、3パイル、40番手で綿糸製のコードをライナーの
外表面の回りに巻いた。フタル酸エステル可塑剤を使用
してコードを飽和させ、コードのライナー表面への付着
を改善した。そのコードをライナ表面にらせん状に巻き
ライナーの回りにループを形成するようにコードを巻い
た。その巻付けは、機械で均一に1インチ(2.5c
m)当り30ループのコードとなるように行った。ライ
ナーの全長に単一長さのコードを使用した。
【0097】ジヤケット用ブレンドは、厚さが0.12
7cm内径が3.81cmのチューブに別個に押出し
た。そのジヤケットチューブをコードを巻いたライナー
チューブにはめた。次に2層のコード補強チューブ全体
をナイロンストリップで包み、オーブンで160℃、5
0分間硬化させた。加硫後、その2層チューブの包みを
解いてエプロンに仕上げた。チューブのジヤケットの外
表面を研磨して円滑な繊維加工面を得た。次に個々のリ
ング状エプロンベルトは2層円筒チューブから切断し
た、各エプロンは厚さが0.106cmでエンドレスの
円滑な繊維加工外面を有しその幅が3.175cmの円
筒形であった。
【0098】これらのポリアミド/NBRエプロンの測
定した性質は次の通りであった。
【0099】 ジヤケット ライナー 加工面の平滑度(1) 1.37 N/A 耐摩耗性(DIN摩耗試験(2)) 41mm3 30mm3 オゾン耐性 パス8時間 パス14時間 註(1)表面の平滑度は平滑度試験機(RAPP産業製
のペントメーターM4P型)を使用して測定した。RA
値はその計器で測定した表面の高低点間の算術平均であ
る。
【0100】(2)この試験は、ドイツDIN5351
6法に従って耐摩耗性を測定した。 使用した
計器はZwick 6102摩耗試験機(ツヴイック・
アメ リカ社製)であって、研磨距離は付加荷
重を加えることなく40mで あった。
【0101】実施例19 次の実施例(A−F)は紡織コット(またはエプロン)
にハロゲン化物(Li,Mg,Ca,等のハロゲン化
物)の添加物の存在が有害であることを示す。該実施例
は、添加ハロゲン化物がポリアミドおよびNBRで作っ
た繊維加工表面の糸加工面に悪影響を与えることを明確
に示す。
【0102】紡織コットを作ってハロゲン化物の添加物
を有する組成物を試験した。コットAは対照品であって
添加物を含有しなかった。コットB〜Fはハロゲン化物
の添加物を含有し、該添加物を含まない紡織コットの性
能とそれらの性能とを比較した。
【0103】一般にコット実施例1で記載した方法に従
って調製した。コットAは前記実施例1で記載した通り
に混合した、コットB〜Fはナイロン粉末とハロゲン化
物を手で混合し次にその混合物を他の成分(硬化用パッ
ケージを除く)の全てと共に単軸スクリュー押出機(ア
メリカン・バス社製)に供給することによって混合し
た。押出機の温度は約200℃に制御した。押出機にお
いて、混合成分を混和し均一に溶融させた。その押出物
の冷却後、それを二本ロールミルにかけ、硬化用パッー
ジ(二酸化亜鉛、硫黄、および促進剤)を添加し、均一
に混合して押出物を得た。その後、コット(A〜F)の
全てのプロセスは実施例1で記載したプロセスに従っ
た。
【0104】試料(A〜F)は全てカルボキシル化NB
Rとナイロン11をそれぞれ70:30の重量比で作っ
た。同一の可塑剤、TiO、カーボンブラック、酸化
防止剤、ZnO、促進剤および硫黄を使用し、全ての試
料に同じ量添加した。それらの量(混合したナイロンと
NBR 100部当りの重量部で表示)は次の通りであ
る。
【0105】 成 分 試料および量 A B C D E F 可塑剤 14 14 14 14 14 14 LiCl - 4.0 2.0 - - 3.0 MgCl - - - 4.0 3.0 - MgO - - - - 4.0 8.0 TiO2 13.5 13.5 13.5 13.5 13.5 13.5 カーボンブラック 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 酸化防止剤 2.8 2.8 2.8 2.8 2.8 2.8 ZnO 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 促進剤 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 硫黄 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 コット試料Aは実施例1に類似の組成を有する。コット
B〜Fに添加したハロゲン化物塩の量は米国特許第4,
508,867号において必要な量の範囲内であった。
【0106】次にコットA〜Fはそれらの糸のラップ抵
抗を試験した。使用した糸のラップ抵抗試験は前に記載
した。その試験結果は次の通りであった。
【0107】 繊 維 コット試料 A B C D E F 綿 優 不 良 不 良 不 良 普 通 不 良 レーヨン 良 不 良 不 良 不 良 不 良 不 良 65/35 優 不 良 不 良 不 良 普 通 不 良 註*:65/35は65重量%ポリエステルと35重量%綿のブレンドであ る。
【0108】ポリアミド/ゴムの組成物へのハロゲン化
物の添加は、組成物の繊維取扱性に悪影響を与える。ハ
ロゲン化物は、特に該添加物を有さない本発明の組成物
の結果と比較して、表面を織物ドラフト要素(コットお
よびエプロン)としての使用を不適当にさせる。その表
面層がハロゲン化物塩を含有しないとき極めて良好な紡
織ドラフト要素が得られる。
【0109】コット試料は、B〜Fの全てが表面にウエ
ットスポットを有した。この湿潤性はハロゲン化物の吸
湿性に関係すると思れる。塩化リチウムは塩化マグネシ
ウムより吸湿性である。コット試料の湿潤性は次の順序
に従う。
【0110】B>C>F>D>E コットAは乾燥表面を有した。
【0111】この外、本発明のコットであるコットAは
表面の平滑度においてもコットB〜Fよりも優れた。コ
ットB〜Fは表面に「ピンホール」を有した、それは多
分組成物に水が吸収されたためと考えられる。この表面
平滑度の欠点も紡織繊維加工面において有害な特性であ
る。紡織繊維加工ユニットの表面は、最高の繊維制御が
提供できるように滑らかでなくてはならない。コットB
〜Fの不良表面はラッピングで失う繊維の確率を確実に
増す。さらに、コットB〜Fの表面のピンホールはダス
トおよび捕獲粒子であって、それらも問題となる。
【0112】本発明のコットは、高品質糸を作るために
ドラフト系のユニットに有害であるハロゲン化物の添加
物を含むコットより著しく優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 平らで滑らかな連続繊維加工面1を有する紡
織コットを示す。本発明により、この面は円筒形でリン
グ状のポリアミド/NBR層の外表面である。繊維加工
面1上の矢印は連続面であることを示す。
【図2】 本発明による望ましい形態におけるエプロン
を示す。該エプロンは連続ベルトであって、円筒形(ま
たは円筒リング)で、ポリアミド/NBRの外層3によ
って形成された平らで滑らかな連続繊維加工面2を有し
た。この実施形態における外層3はジヤケットとも呼
び、内層4の上に位置する。外層は内層と同一の幅を有
する。ライナーともいう内層4は、本発明によってポリ
アミドのような可とう性で耐摩耗性重合体である。耐摩
耗性は円筒リングの内面にとって重要である。
【図3】 図2に示したエプロンの線3−3についての
縦断面図である。図示のようにエプロンの内側に補強繊
維5があり、該繊維は一部が内層4にあり一部が繊維加
工面2を形成する外層3にある。
【符号の説明】
1,2 繊維加工面 3 外層 4 内層 5 補強繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェイムス ビー クルグ アメリカ合衆国ペンシルバニア州17565 ペクエア ペンシィ ロード 1131

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンドレス経路を備えた繊維加工面であ
    る外表面を有する少なくとも1層から成り、該層は円筒
    形であってリングを形成し、該層は本質的にハロゲン化
    物を含有しない混合物から成る組成物であって、さらに
    該組成物を基準にして9〜40重量%のポリアミド、少
    なくとも30重量%のアクリロニトリルブタジエンゴ
    ム、可塑性、安定剤、ゴム架橋剤および任意に30重量
    %以下の充てん材を含有し、該組成物がラップ抵抗をも
    った円滑な繊維加工面を形成することを特徴とする紡織
    コット。
  2. 【請求項2】 ポリアミドが、ポリアミドとアクリロニ
    トリルブタジエンゴムとの和の少なくとも9重量%の量
    で存在するアミド部分を有する共重合体であることを特
    徴とする請求項1の紡織コット。
  3. 【請求項3】 ポリアミドが、組成物の15〜40重量
    %の範囲内の量で存在するホモポリマーであることを特
    徴とする請求項1の紡織コット。
  4. 【請求項4】 アクリロニトリルブタジエンゴムが組成
    物の40〜82重量%の範囲内の量で存在することを特
    徴とする請求項1の紡織コット。
  5. 【請求項5】 円筒形リングとして成形された少なくと
    も1層から成り、該層は円筒リングの繊維加工面である
    外表面を有し、該繊維加工面はエンドレス経路を有し、
    さらに該層は本質的にハロゲン化物を含有しない混合物
    から成る組成物であって、該組成物を基準にして9〜4
    0重量%のポリアミド、少なくとも30重量%のアクリ
    ロニトリルブタジエンゴム、可塑剤、安定剤、ゴム架橋
    剤および任意に30重量%以下の充てん材を含有し、該
    組成物がラップ抵抗をもった円滑な繊維加工面を形成す
    ることを特徴とする紡織繊維ドラフトおよび紡糸機にお
    いて交換部品として機能するエプロン。
  6. 【請求項6】 さらに、重合体製の第2の層を有し、該
    第2の層がライナーであって、該ライナーが第1の層の
    内側に円筒リングの一部として固定され、該第1の層が
    ジヤケットであることを特徴とする請求項5のエプロ
    ン。
  7. 【請求項7】 さらに、補強用コードを含むことを特徴
    とする請求項6のエプロン。
  8. 【請求項8】 架橋アクリロニトリルブタジエンゴム
    が、10〜70重量%の範囲内のアクリロニトリル含有
    を有することを特徴とする請求項5のエプロン。
  9. 【請求項9】 組成物が安定剤、酸化防止剤および顔料
    も含有する請求項5のエプロン。
  10. 【請求項10】 本質的に、ハロゲン化物を含有せず、
    9〜40重量%のポリアミド、少なくとも30重量%の
    アクリロニトリルブタジエンゴム、可塑剤、安定剤、架
    橋剤、および任意の30重量%以下の充てん材を有する
    混合物から成る組成物を均一なブレンドを生成する十分
    高い温度でせん断混合し;得られた均一ブレンドを押出
    して成形品を成形し;該成形品をゴムを架橋させる十分
    な温度で加熱し;該加熱成形品をエンドレス経路をもっ
    た円滑な繊維加工外面を有し円筒リングを形成する層に
    仕上げる工程から成ることを特徴とする紡織コット用の
    ラップ耐性繊維加工層の製造法。
  11. 【請求項11】 均一ブレンドが、ポリアミドとアクリ
    ロニトリルブタジエンゴムをせん断およびポリアミドを
    軟化しゴムとポリアミドを混和するのに十分な温度で混
    合し、次に可塑剤と架橋剤を混合し、せん断で混合を続
    けて均一ブレンドを生成することを特徴とする請求項1
    0の製造法。
  12. 【請求項12】 安定剤も可塑剤および架橋剤と共に混
    合することを特徴とする請求項11の製造法。
  13. 【請求項13】 ポリアミド、アクリロニトリルブタジ
    エンゴム、可塑剤、架橋剤および安定剤を混合し、均一
    ブレンドを生成させることによって混合することを特徴
    とする請求項10の製造法。
  14. 【請求項14】 酸化防止剤および顔料も安定剤、可塑
    剤および架橋剤と共に混合することを特徴とする請求項
    12の製造法。
  15. 【請求項15】 ブレンドが押出しによって円筒形に加
    工されることを特徴とする請求項10の製造法。
  16. 【請求項16】 本質的に、ハロゲン化物を含有せず、
    9〜40重量%のポリアミド、少なくとも30重量%の
    アクリロニトリルブタジエンゴム、可塑剤、安定剤、架
    橋剤、および任意の30重量%以下の充てん材を有する
    混合物から成る組成物を均一なブレンドを生成する十分
    高い温度でせん断混合し;得られた均一ブレンドを押出
    して成形品を成形し;該成形品をゴムを架橋させる十分
    な温度で加熱し;該加熱成形品をエンドレス経路をもっ
    た円滑な繊維加工外表面を有し円筒リングを形成する層
    に仕上げる工程から成ることを特徴とする紡織繊維ドラ
    フトおよび紡糸機において交換ユニットとして機能する
    エプロンの製造法。
  17. 【請求項17】 前記層が、円筒形重合体ライナーには
    めて2層のシリンダを形成するジヤケットであり、該ジ
    ヤットに円滑な繊維加工面を与える仕上げ加工をするこ
    とを特徴とする請求項16の製造法。
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