JPH081880A - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JPH081880A
JPH081880A JP6135725A JP13572594A JPH081880A JP H081880 A JPH081880 A JP H081880A JP 6135725 A JP6135725 A JP 6135725A JP 13572594 A JP13572594 A JP 13572594A JP H081880 A JPH081880 A JP H081880A
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JP
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film
layer
resin
laminated film
weight
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JP6135725A
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Inventor
Toshio Fujii
敏雄 藤井
Kazuhiro Kato
和広 加藤
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カット性、透明性、耐熱性、粘着性、水蒸気
バリア性、非熱収縮性等に優れた粘着性の包装用フィル
ムとして用いて好適な積層フィルムを提供する。 【構成】 内外層がポリプロピレン系樹脂、中間層が4
−メチル−ペンテン樹脂からなる積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品包装等の包装用フィ
ルム等として用いて有用な積層フィルムに関する。詳し
くは、カット性、透明性、耐熱性、粘着性、水蒸気バリ
ア性、非熱収縮性、食品安全性及び焼却時の毒性ガスの
発生が少ない点に優れた包装用フィルムとして用いて好
適な積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品包装用に用いられるラップ用
フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレ
ン、或いはポリ塩化ビニルを主原料とするものが知られ
ている。これらラップフィルムは、電子レンジで食品等
を加熱するのに用いられる場合が多いので、粘着性が良
好であることはもちろんだが、高温時に収縮、溶融、変
色等が起きないこと、すなわち、耐熱性が優れているこ
とが要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリ塩
化ビニリデン系のフィルムは、加熱時の収縮が大きいと
いう不都合があり、ポリエチレン系のフィルムは油物
(例えば、食肉やてんぷら等)に接触しかつ高熱となっ
た場合は、フィルムが溶融してしまうという欠点があ
り、さらにポリ塩化ビニル系のフィルムは、沸騰熱湯に
接触すると白化現象を起すという問題がある。
【0004】また、かかるラップ用フィルムは、カット
性(切断のし易さ)において次のような問題点がある。
即ち、ラップ用フィルムは通常、紙管などのケースに収
納してあり、このケースに取付けられた「のこ刃」と呼
ばれる切断刃に当ててフィルムを引き取って適宜の長さ
に切断するものである。フィルムの切断に利用される
「のこ刃」としては、一般に0.2mm厚程度の鉄板を
のこぎり型に打ち抜いただけの簡単な刃が使用されてお
り、また、この「のこ刃」を支えるケースについても、
350〜700g/m2 程度のコートボール紙製の紙箱
が使われており、剛性は極く低い。
【0005】この種のフィルムは、このような簡単な切
断機構によっても、使用者の意志に従って容易に切断さ
れることが要請されるのであるが、実際は、ケースや
「のこ刃」が変形したりするばかりでなく、フィルムが
変形したり、「のこ刃」から外れた位置で切断が起こっ
たりする場合がある。具体的に述べると、従来のポリ塩
化ビニリデン系のフィルムは、切断の際、フィルムの一
部に裂け目ができると、この裂け目が広がって、「のこ
刃」に沿って切断されることなく斜めに切れてしまう傾
向がある。また従来のポリエチレン系のフィルムは、切
断時にかなりの引張力を要し、ケースが曲折したりする
ばかりでなく、フィルムが変形したりすることがある。
また使用、廃棄後の焼却処理時に毒性ガスの発生が少な
い事も環境面から望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは従来のラッ
プ用フィルムの上記問題点の解決された包装用フィルム
を製造すべく鋭意検討を重ねた結果、4−メチル−ペン
テン樹脂の両側に特定組成のポリプロピレン系樹脂組成
物を積層したものを、共押出成形することにより、上記
問題点が解消され、かつ4−メチル−ペンテン樹脂本来
の特性(耐熱性及び機械的強度)を損なうことなく、カ
ット性、透明性、耐熱性、粘着性、水蒸気バリア性、非
熱収縮性および食品安全性に優れた包装用フィルムが得
られることを見出して本発明に到達した。
【0007】即ち本発明の要旨は、少なくとも外層、中
間層、および内層の3層を有し、外層および内層がポリ
プロピレン系樹脂からなり、中間層が4−メチル−ペン
テン樹脂からなることを特徴とする積層フィルムに存す
る。包装用フィルムの具体的構成を示せば、少なくとも
外層、中間層及び内層の3層を有し、かつ該外層及び内
層が(A)ポリプロピレン系樹脂100重量部、(B)
ポリブテンまたはポリイソブチレン3〜30重量部、
(C)ポリグリセリン脂肪酸エステル0.2〜5重量部
及び(D)炭素数2〜6のアシル基および炭素数8〜2
2のアシル基を有するグリセリド0.2〜5重量部から
なるポリプロピレン系樹脂組成物からなり、該中間層が
4−メチル−ペンテン樹脂からなる積層フィルムを該フ
ィルムの縦方向のみ、又は縦方向及び横方向に各々延伸
倍率2〜8倍で延伸して得られた延伸フィルムであり、
フィルム全体の厚みが40μm以下であり、かつ上記中
間層の厚みがフィルム全体の厚みの10〜90%の範囲
であることを特徴とする包装用フィルムである。
【0008】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
の積層フィルムは、外層(外表層)、中間層及び内層
(内表層)という少なくとも3つの樹脂層から構成され
ている。積層フィルムの外層及び内層は、(A)ポリプ
ロピレン系樹脂100重量部、(B)ポリブテン又はポ
リイソブチレン3〜30重量部、(C)ポリグリセリン
脂肪酸エステル0.2〜5重量部及び(D)炭素数2〜
6のアシル基および炭素数8〜22のアシル基を有する
グリセリド0.2〜5重量部からなるポリプロピレン系
樹脂組成物からなる。また、中間層は4−メチル−ペン
テン樹脂である。
【0009】上記ポリプロピレン系樹脂組成物の(A)
成分であるポリプロピレン系樹脂は、(B),(C)及
び(D)成分に比べて多量に配合されており、該組成物
の基材として用いられるものである。また、ここで用い
ることのできるポリプロピレン系樹脂としては、プロピ
レンホモポリマーであっても、プロピレンと少量の他の
共重合成分(例えばエチレン、ブテン等)とのコポリマ
ーであってもよい。プロピレンホモポリマーとしてはア
イソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポ
リプロピレン、またはアタックチックポリプロピレンを
挙げることができるが、この内では、アイソタクチクポ
リプロピレンが好ましい。さらに、プロピレンとエチレ
ン等他の共重合成分とのコポリマーとしては、ランダム
コポリマー、ブロックコポリマーのいずれであってもよ
い。なお、この(A)成分であるがポリプロピレン系樹
脂の物性は、各種用途や条件に応じて適宜選択すればよ
いが、通常はメルトフローレート(MFR)0.5〜2
0g/10分(JIS K6758に準拠し、230
℃、2.16kg荷重で測定した値)、密度0.89〜
0.91g/cm3 のものが好ましい。
【0010】上記ポリプロピレン系樹脂組成物の(B)
成分であるポリブテン又はポリイソブチレンは、増粘剤
として作用し、フィルムに優れた粘着性を付与し、包装
用フィルムとして用いる場合に適する。このポリブテン
又はポリイソブチレンの配合量は(A)成分であるポリ
プロピレン系樹脂100重量部に対して3〜30重量
部、好ましくは、5〜20重量部とする。配合量が3重
量部より少ないと充分な粘着性を示さず、逆に30重量
部を超えると多量のブリーディングによるべとつきが生
じ、また、耐熱性が低下するので好ましくない。なお、
ここで用いるポリブテン又はポリイソブチレンの物性
は、配合量、他成分の種類、目的とする組成物の用途等
に応じて適宜定めることができるので、特に制限はない
が、通常は数平均分子量400〜3000の範囲のもの
が好ましい。
【0011】上記ポリプロピレン系樹脂組成物の(C)
成分であるポリグリセリン脂肪酸エステルは(B)成分
であるポリブテン又はポリイソブチレンと併用すること
により、フィルムの粘着性を増大させる。また防曇性も
発現する。このポリグリセリン脂肪酸エステルとは、グ
リセリンの縮合重合体の水酸基のうち、少なくとも1個
が炭素数8〜22の高級脂肪酸でエステル化された化合
物である。ここでグリセリン縮合重合体は重合度が通常
2〜10、好ましくは2〜6の縮合重合体である。グリ
セリンの縮合重合体の水酸基のうち、エステル化した水
酸基の数は1個以上であり、好ましくは1個以上かつ水
酸基の数の70%以下、より好ましくは1個以上かつ水
酸基の数の60%以下である。高級脂肪酸は炭素数8〜
22の脂肪酸であれば、飽和でも不飽和でもよく、通常
炭素数10〜18の脂肪酸であることが好ましい。ポリ
グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ジグリセ
リンモノラウレート、ジグリセリンモノパルミテート、
ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンモノステアレ
ート、ジグリセリンジオレート、トリグリセリンモノオ
レートなどを挙げることができる。
【0012】これらのポリグリセリン脂肪酸エステル
は、勿論2種以上併用してもよい。このポリグリセリン
脂肪酸エステルの配合量は、(A)成分であるポリプロ
ピレン系樹脂100重量部に対して0.2〜5重量部と
する。配合量が0.2重量部より少ないと、(B)成分
であるポリブテン又はポリイソブチレンとの相乗効果が
起こらず、逆に5重量部を超えると、多量のブリーディ
ングによるべとつきや臭いが生じ、又、ゲルが多発する
ので好ましくない。
【0013】(D)成分である炭素数2〜6のアシル基
及び炭素数8〜22のアシル基を有するグリセリドと
は、グリセリンの3個の水酸基のうち1個は炭素数2〜
6の低級脂肪酸で、他の1個は炭素数8〜22の高級脂
肪酸でエステル化されていることが必要であり、さらに
他の1個は水酸基のままであるか、或は炭素数2〜6低
級脂肪酸もしくは炭素数8〜22の高級脂肪酸でエステ
ル化されたジアセチン化合物またはトリアセチン化合物
(以下「混成グリセリド」という)である。トリアセチ
ン化合物のアシル基は、勿論全て異なっていてもよい。
上記高級脂肪酸としては、炭素数8〜22の脂肪酸であ
れば飽和でも不飽和でもよく、通常炭素数10〜18の
脂肪酸であることが好ましい。また、低級脂肪酸は炭素
数2〜6のものであればいずれであってもよい。
【0014】本発明のグリセリドの例としては、例えば
ジアセチルモノラウリルグリセリン、ジアセチルモノパ
ルミチルグリセリン、ジアセチルモノオレイルグリセリ
ン、モノアセチルジラウリルグリセリン、モノアセチル
モノパルミチルグリセリン、モノアセチルジオレイルグ
リセリン、モノアセチルモノラウリルグリセリン、モノ
アセチルモノオレイルグリセリン、ジプロピオニルモノ
ラウリルグリセリン、ジカプロイルモノラウリルグリセ
リン、ジカプロイルモノパルミチルグリセリン、モノア
セチルモノカプリルグリセリン、モノアセチルモノブラ
シジルグリセリン、モノプロピオニルモノブラシジルグ
リセリン、モノアセチルモノエルシルグリセリンなどを
挙げることができる。特に、ジアセチルモノラウリルグ
リセリン、ジアセチルモノオレイルグリセリンが好まし
い。
【0015】これらの混成グリセリドは、勿論2種以上
併用してもよい。本発明のグリセリドを含むポリプロピ
レン樹脂組成物から成形されたフィルムは、粘着性が良
好であり、圧着しなくても容易に対象物に密着すること
ができる。それと共にフィルム同士の剥離性も改良さ
れ、フィルム使用時の繰出がし易くなる。
【0016】本発明のグリセリドの配合量は、(A)成
分であるポリオレフィン樹脂100重量部に対して0.
2〜5重量部、好ましくは1〜5重量部である。配合量
が0.2重量部未満では、粘着性付与の効果が充分でな
く、逆に5重量部を超えると得られるフィルムにべとつ
きや著しい滑りが生じ、作業性を低下させることとな
る。
【0017】4−メチル−ペンテン樹脂は、4−メチル
−1−ペンテンを主成分とする重合体であり、例えば、
4−メチル−1−ペンテンの単独重合体、4−メチル−
1−ペンテンと、4−メチル−1−ペンテン以外のα−
オレフィンとの共重合体が挙げられる。4−メチル−1
−ペンテン以外のα−オレフィンとしては、例えば、エ
チレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘプテン、1−
ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、
1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセ
ン、1−エイコセン等の炭素数2〜20のα−オレフィ
ン等が挙げられ、4−メチル−ペンテン樹脂中にこれら
のα−オレフィンは単独でも2種以上が含まれていても
よい。4−メチル−ペンテン樹脂が、これらのα−オレ
フィンを含む場合、その含有量は、通常、1〜10重量
%程度である。
【0018】これら4−メチル−ペンテン樹脂の融点は
220〜240℃であり、メルトフローレート(JIS
6758に準拠し、250℃、2.16kg荷重で測定
した値)は、通常は、0.5〜30g/10分、好まし
くは、5.0〜20g/10分である。0.5g/10
分未満のものは、溶融粘度が高く押出性に劣り、メルト
フローレート(MFR)が30g/10分を越えるもの
は溶融粘度が低くフィルム成形性に劣る。
【0019】共押出成形としては、Tダイ成形法、空冷
式または水冷式インフレーション成形法が採用される
が、この内では、Tダイ成形法又は、水冷式インフレー
ション成形法が好ましい。溶融押出しされた樹脂を上記
成形法により押し出し後急冷することにより、より透明
性に優れたフィルムが得られる。上記共押出成形により
得られた未延伸の積層フィルムは、次いでフィルムを一
軸、又は二軸で延伸倍率2〜8倍、好ましくは3〜5倍
に延伸する。該延伸倍率が2倍未満ではフィルムのカッ
ト性が不十分であり、また8倍より大きいと延伸性が低
下し、破断もしくはフィルムに延伸むらができるので望
ましくない。該延伸処理は上記未延伸フィルムをそのま
ま或は所定の幅にスリットしたものを加熱し、例えば一
軸の場合は延伸ロールの周速度を変化させることにより
フィルムの引取方向即ち縦方向に延伸させ、二軸の場合
は更にテンター延伸法により横方向に延伸する方法等に
より行なわれる。該延伸処理における予熱温度として
は、通常、ポリプロピレン系樹脂の融点以下、望ましく
は70〜160℃の範囲で行うのが好適である。
【0020】また延伸後の熱固定温度は予熱温度より高
い温度とし、さらにフィルムのしわ防止、高温での収縮
防止のためには、出来るだけ高い温度とすることが望ま
しい。通常はポリプロピレン系樹脂の融点以下、望まし
くは80〜160℃の範囲で行なうのが好適である。
【0021】予熱及び熱固定温度がポリプロピレン系樹
脂の融点より高い場合は、延伸ロールにフィルムが溶融
付着し、また、予熱温度が70℃未満では、4−メチル
−ペンテン樹脂が予熱不十分のために延伸困難となり、
フィルム破断が起こるので望ましくない。本発明の積層
フィルムの厚みとしては粘着性を付与した包装用フィル
ムとして用いる場合、40μm以下、好ましくは2〜3
0μm、さらに好ましくは5〜20μmの範囲であり、
また中間層の厚みはフィルム全体の厚みに対して10〜
90%、好ましくは、15〜50%の範囲である。積層
フィルムの厚みが40μmより大きいとフィルム切断時
の引裂強度が大きくなりすぎ、ラップフィルム(粘着性
包装用フィルム)の用途には不適である。
【0022】中間層の厚みが全体厚みの10%より小さ
いと4−メチル−ペンテン樹脂本来の耐熱性、機械的強
度等を維持することができない。逆に90%より大きい
と、ポリプロピレン系樹脂層の厚みが薄くなりすぎ、共
押出成形により均一に中間層を覆うことが困難となる。
中間層の厚みは全体厚みの80%以下であるのが好まし
い。
【0023】本発明の積層フィルムの層構造は、本質的
には外層/中間層/内層の少なくとも3層の樹脂層から
なるものであるが、本発明の主旨を逸脱しない限りにお
いて、更に他の樹脂層を加えて4層以上の構造とするこ
とも差し支えない。このような4層以上の構造として
は、例えば外層と中間層、又は内層と中間層の間に接着
層等を有するもの等が挙げられる。接着層としては不飽
和カルボン酸をポリオレフィンにグラフトした変成ポリ
オレフィン等が用いられる。また、各層に適当な接着成
分を添加することにより、接着層を設けずに3層構成の
ままで、各層間の剥離を防止することもできる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の具体的態様について実施例に
より更に詳しく説明するが、本発明はその要旨を越えな
い限りこれら実施例によって限定されるものではない。
実施例中の測定は下記の方法で行なった。 (1)透明性(ヘーズ値) JIS K 6714に準拠し、ヘーズメーターにより
測定した。測定結果は%単位で表わす。 (2)耐熱温度 幅30mm、長さ14cmの短冊状フィルム試料片の上
下25mmに紙をあて10gの重りを下げる。1時間で
切れない最高雰囲気温度を10℃刻みで測定した。(東
京都条例1072号“ラップフィルムの品質表示”の記
載参照)。
【0025】(3)熱収縮率 打抜き治具によりフィルムを直径10mmの試料にし、
これをシリコーンオイルを入れたアルミパン中に浸し、
このアルミパンを140℃のホットプレート上に置く。
アルミパンに熱を奪われるため一旦ホットプレートの温
度は下がるが、これが、140℃になってから45秒後
にサンプルを取り出し、そのサイズ変化を測定する。測
定結果は%で表わす。 (4)カット性 フィルムを芯管に巻き、ラップフィルム用ケースに収納
し、のこ刃による切断テストを行ない、4段階レベル
(良好、普通、やや不良、不良)によって評価した。な
お、評価の基準として市販のラップフィルムのカットレ
ベルを普通として評価した。
【0026】(5)粘着強度 軽く2枚のフィルムを重ね合せ、そのフィルム上を25
mmφ、幅150mmのロールにて線圧0.3kg/c
mで3回加圧し、5分以内に2枚のフィルムを剪断剥離
する場合と、180℃方向に剥離する場合に要する力を
インストロンタイプの引張試験機で表1の条件で測定し
た。せん断剥離強度が大きく、180°剥離強度が小さ
い方が望ましい。
【0027】
【表1】
【0028】(6)透湿度 JIS Z 0208に準じ、40℃、90%RHの条
件で測定した。測定結果は gr/m2 ・24hr単
位で表わす。
【0029】実施例1〜3、比較例1〜7 (A)成分のポリプロピレン系樹脂としてプロピレン−
エチレンランダム共重合体(MFR:9.0(230
℃)、密度:0.89;三菱化成株式会社製、商品名、
三菱ポリプロ6500J)を、(B)成分としてポリブ
テン(平均分子量580;日本油脂株式会社製、商品名
ニッサンポリブテン015SH)を、(C)成分として
ジグリセリンモノオレート(理研ビタミン株式会社製)
を、(D)成分としてジアセチルモノラウリルグリセリ
ン(理研ビタミン株式会社製)を用い、各成分の配合量
を表2に示す量として、ブレンダーにて混合した。その
後、直径30mmの2軸押出機を用いて220℃の押出
条件にてペレット化してポリプロピレン系樹脂組成物を
製造した。
【0030】次に450mm幅3種5層共押出Tダイ成
形機を用いて、上記ポリプロピレン系樹脂組成物を直径
50mmの押出機No.1に投入し、また、(B)成分
の4−メチル−ペンテン樹脂(4−メチル−1−ペンテ
ンと1−デセンとの共重合体、MFR:15(250
℃)、融点:235℃)を直径40mmの押出機No.
2に投入し、更に変成ポリオレフィン樹脂(三菱化成株
式会社製、接着性ポリオレフィン樹脂、商品名ノバテッ
ク−AP006T)を直径40mmの押出機No.3に
投入した。これをダイス温度270℃で同時に押出し、
チルロール温度30℃、引取速度20m/分の条件で製
膜して、外層(ポリプロピレン系樹脂組成物)/接着層
(接着性樹脂)/中間層(4−メチル−ペンテン樹脂)
/接着層(接着性樹脂)/内層(ポリプロピレン系樹脂
組成物)からなる3種5層フィルムを得た。なお、接着
性樹脂は、ポリプロピレン系樹脂組成物層と4−メチル
−ペンテン樹脂層との間の層間剥離を防止するために用
いた。
【0031】次いで、該フィルムを縦方向には予熱温度
90℃、熱固定温度120℃で横方向には予熱温度13
0℃、熱固定温度150℃で表2に示す倍率で、縦一軸
延伸、又は二軸延伸をし、フィルム厚み10μmの延伸
した積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの透明
性、耐熱温度、熱収縮率、カット性及び粘着強度を測定
した。結果を表3に示す。
【0032】なお、比較例2は原反フィルムに(C)成
分(ジグリセリンモノオレート)の過剰添加に起因する
すじが発生し、良好なフィルムが得られず、また、比較
例5は延伸時に破断が発生し、サンプリング不可能であ
ったためフィルム物性の評価はできなかった。また比較
例6のカット性やや不良はフィルムが少し伸びるのでカ
ットしずらかったためである。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【発明の効果】本発明の包装用フィルムはカット性、透
明性、耐熱性、粘着性、水蒸気バリア性、非熱収縮性及
び食品安全性にも優れている。また焼却時の毒性ガスの
発生も少ない。よって本包装用フィルムは特に、食品包
装用のラップフィルム等に好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも外層、中間層および内層の3
    層を有し、外層および内層がポリプロピレン系樹脂から
    なり、中間層が4−メチル−ペンテン樹脂からなること
    を特徴とする積層フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレン系樹脂からなる外層およ
    び内層と4−メチル−ペンテン樹脂からなる中間層を共
    押出成形して得られるものであって、フィルム全体の厚
    さが40μm以下で、且つ、中間層の厚さがフィルム全
    体の厚さの10〜90%である請求項1に記載の積層フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 外層および内層が、(A)ポリプロピレ
    ン系樹脂100重量部、(B)ポリブテンまたはポリイ
    ソブチレン3〜30重量部、(C)ポリグリセリン脂肪
    酸エステル0.2〜5重量部および(D)炭素数2〜6
    のアシル基および炭素数8〜22のアシル基を有するグ
    リセリド0.2〜5重量部からなることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の積層フィルム。
  4. 【請求項4】 積層フィルムが、一軸または二軸方向に
    2〜8の延伸倍率で延伸したものである請求項1乃至3
    のいずれかに記載の積層フィルム。
  5. 【請求項5】 積層フィルムが包装用フィルムであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の積層
    フィルム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999010171A1 (fr) * 1997-08-22 1999-03-04 Mitsui Chemicals, Inc. Lamines de resine de poly (4-methyl-1-pentene) et leurs emplois

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