JPH081865A - 耐熱性化粧板 - Google Patents

耐熱性化粧板

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JPH081865A
JPH081865A JP13763594A JP13763594A JPH081865A JP H081865 A JPH081865 A JP H081865A JP 13763594 A JP13763594 A JP 13763594A JP 13763594 A JP13763594 A JP 13763594A JP H081865 A JPH081865 A JP H081865A
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Katsunobu Fukuda
克伸 福田
Chikashi Shigeta
親志 重田
Takeyuki Torii
丈之 鳥井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性に優れ、強度及び表面の硬度も高く且
つ外観も美麗な、テ−ブル,カウンタ−又は厨房機器の
天板等に使用される耐熱性化粧板を提供すること。 【構成】 厚さ30〜50ミクロンのアルミニウム箔1
1の両面に坪量14〜30g/m2 の化学繊維紙12,
12が貼着された化繊紙被覆アルミシート1を木質系基
板2に貼着し、上記化繊紙被覆アルミシート1の表面
に、化粧材3を熱伝導性の優れた粉末無機物が3〜10
重量%混入された水溶性接着剤cにより貼着したことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性化粧板、詳しく
は、耐熱性に優れ、強度及び表面の硬度も高く且つ外観
も美麗な、テ−ブル,カウンタ−又は厨房機器の天板等
に使用される耐熱性化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の耐熱性化粧板としては、特開昭5
0−31012号公報(難燃性化粧合板の製造方法)、
特開昭61−102943号公報(不燃新建材)及び特
開平2−175240号公報(家具に使用する化粧材)
に記載のもの等が知られており、これらは合板等の木質
系基板にアルミニウム箔を貼着させることにより耐熱性
を付与させたものである。
【0003】特開昭50−31012号公報に記載の難
燃性化粧合板は、基材と化粧材との間にアルミ箔と紙よ
りなるシートを挿入することにより、化粧材を強固に接
着し優秀な防火性能を与えたものであり、また、特開昭
61−102943号公報に記載の不燃性新建材は、ベ
ニヤ板等の下地の上にアルミニウム箔を貼着し、更にそ
の上にプリント紙等を貼着させたものであり、特開昭6
1−102943号公報には、アルミニウム箔が接着剤
に侵されプリント紙等の表面に染みが発生する場合に
は、アルミニウム箔の上にもう1枚紙を貼着させる旨の
記載もある。これらの2つの化粧合板等は、何れも主に
建築内装壁面材として使用され、火災初期に炎にさらさ
れても着火し難いことをその主たる目的としたものであ
る。また、特開平2−175240号公報に記載の化粧
板は、基板の表面にアルミ箔を介して樹脂層等を設け、
更にその表面にUV塗装層を設けたものであり、外観の
美麗さや耐熱性の付与をその主たる目的としたものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開昭5
0−31012号公報及び特開昭61−102943号
公報に記載の化粧合板等は、主に壁面に使用されるため
強度や硬度は余り要求されないものであり、テ−ブルや
カウンタ−の天板のような水平使用で強度や硬度が要求
される場所には、表面が弱すぎて使用に耐えられないと
いう問題を持つものであった。また、テ−ブルやカウン
タ−の天板面は硬度と共に、美観上では肉厚の化粧材と
塗膜が望まれるが、上記の化粧合板等は、火災初期の難
燃性をその目的としているため、表面に燃えやすい有機
可燃物である肉厚の化粧材と塗膜が設けられておらず、
テ−ブルやカウンタ−の天板には適さないものであっ
た。
【0005】また、上記特開昭61−102943号公
報に記載の不燃性新建材は、紙力増強剤を添加しないも
のであり、紙の層あるいはアルミニウム箔と基材との間
からの剥離が発生する危険性があるものである。また、
特開昭50−31012号公報に記載の化粧合板は、紙
力増強剤を添加して抄造した木材パルプからなる紙が片
面に貼着されたアルミニウム箔を、紙が貼着されていな
い面に基材が貼着され、紙の貼着された面に化粧材が貼
着されたもので、特開昭50−31012号公報には、
上記のようにパルプからなる紙を介してアルミニウム箔
と化粧材とを貼着すると、化粧材とアルミニウム箔とが
強固に貼着されると記載されている。しかし、この場合
の化粧材とアルミニウム箔との貼着力は、紙の繊維の絡
み合い以上の力にはなり得ず且つ紙は片面のみにしか貼
着されておらず、他方の面はアルミニウム箔のままであ
るため、アルミニウム箔と基材との難接着性も依然とし
て解消されておらず、この化粧合板も施工現場等で切断
される際、紙の層あるいはアルミニウム箔と基材との間
からの剥離が発生する危険性があった。
【0006】上記特開昭50−31012号公報に記載
の化粧合板における木材パルプからなる紙は、パルプ自
身が空気を含んだ中空部分のある木材細胞から構成され
ており且つ紙自身の構造もパルプ繊維の絡み合いのため
の中空部分を有し、熱伝導率の極めて悪い空気を多く含
んでいる。このため、特開昭50−31012号公報に
記載の化粧合板は、外部からの熱を放熱体であるアルミ
ニウム箔へ熱を伝えるという点からは不利であり、十分
な耐熱効果を発揮できないという問題を持つものであっ
た。
【0007】上記特開平2−175240号公報に記載
の化粧板は、樹脂層等の上にUV塗装層が設けられるの
で、肉厚のある塗膜と十分な美観が得られると思われ
る。しかし、MDF等の木質系基材と樹脂層等とはアル
ミ箔を介して接着されており、アルミ箔と多孔質の木質
系基材を接着させる事が非常に困難である事は周知の事
実である。一般に、これらの接着の際には、アルミ箔表
面の圧延オイルを洗浄除去後、通常二液型エポキシ樹脂
で接着し、室温に注意しながらタ−ンバックル等を用い
て圧締養生しなければならないが、それでも、木質系基
材とアルミ箔との間で剥離が発生する危険性がある。ま
た、特開平2−175240号公報には、耐熱効果を保
証するアルミ箔の厚さ、アルミ箔上に使用した他の材料
の厚さや重量及びその他必要な数値の開示が十分でな
い。
【0008】従って、本発明の目的は、耐熱性に優れ、
強度及び表面の硬度も高く且つ外観も美麗な、テ−ブ
ル,カウンタ−又は厨房機器の天板等に使用される耐熱
性化粧板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、厚さ30〜5
0ミクロンのアルミニウム箔11の両面に坪量14〜3
0g/m2 の化学繊維紙12,12が貼着された化繊紙
被覆アルミシート1を木質系基板2に貼着し、上記化繊
紙被覆アルミシート1の表面に、化粧材3を熱伝導性の
優れた粉末無機物が3〜10重量%混入された水溶性接
着剤cにより貼着したことを特徴とする耐熱性化粧板を
提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0010】
【作用】本発明の耐熱性化粧板によれば、日常時に過失
として起こる火のついた煙草やマッチの落下や置き忘れ
等に対して、火のついた煙草やマッチ等の熱源と放熱体
であるアルミニウム箔との間に熱伝導効率の悪い空気で
なく、熱伝導性の優れた粉末無機物質が混入分散された
水溶性接着剤が浸透した化学繊維紙が介在しているの
で、熱源の熱を確実に放熱体であるアルミニウム箔に伝
えることができる。また、化学繊維紙内に接着剤が浸透
するので、木質系基板とアルミニウム箔、及びアルミニ
ウム箔と化粧材をそれぞれ化学繊維紙を介して強固に貼
着できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の耐熱性化粧板の一実施例を、
図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例の
耐熱性化粧板を一部省略して示す拡大断面図である。図
2は、本発明の一実施例の耐熱性化粧板の製造過程を示
す概略説明図である。
【0012】本実施例の耐熱性化粧板は、図1に示され
る如く、厚さ30〜50ミクロンのアルミニウム箔11
の両面に坪量14〜30g/m2 の化学繊維紙12,1
2が貼着された化繊紙被覆アルミシート1を木質系基板
2に貼着し、上記化繊紙被覆アルミシート1の表面に、
化粧材3を熱伝導性の優れた粉末無機物が3〜10重量
%混入された水溶性接着剤cにより貼着されてなるもの
である。
【0013】即ち、本発明の耐熱性化粧板は、図1に示
される如く、木質系基板2上に接着剤b層を介して化繊
紙被覆アルミシート1が貼着されている。化繊紙被覆ア
ルミシート1は、厚さ30〜50ミクロンのアルミニウ
ム箔11の両面に、坪量14〜30g/m2 の化学繊維
紙12,12が接着剤aにより貼着されたものであり、
化学繊維紙12−接着剤a−アルミニウム箔11−接着
剤a−化学繊維紙12の積層構造とされている。そし
て、化繊紙被覆アルミシート1上に水溶性接着剤c層を
介して化粧材3が貼着されており、該水溶性接着剤c中
には熱伝導性に優れた粉末無機物質が3〜10重量%混
入されている。接着剤b及びcは、化繊紙被覆アルミシ
ート1の化学繊維紙12の網の目構造の隅々にまで浸透
した状態で木質系基板2−化繊紙被覆アルミシート1−
化粧材3を接着しており、木質系基板2から化粧材3に
至るまで強固に接着された一体構造の耐熱性化粧板が形
成されている。そして更に、上記化粧材3上には、図1
には示されていないが、必要に応じて塗装が施され塗膜
が形成される。
【0014】以下に、本発明の耐熱性化粧板を図1に示
す実施例について更に詳述する。アルミニウム箔11
は、30〜50ミクロンのものが用いられ、アルミニウ
ム箔の厚さが30ミクロン未満であると、熱容量が低
く、アルミニウム箔全体の熱の拡散力が不十分であり、
煙草やマッチの火に対して有効な耐熱効果が得られず、
また、その厚さが50ミクロンを超えると、コストが高
くなり且つ該耐熱性化粧板の加工時に鋸歯を傷める危険
がある。
【0015】上記アルミニウム箔の両面に貼着される坪
量14〜30g/m2 の化学繊維紙12は、一般的に、
繊維自身が中空でなく且つ長繊維であり、繊維同士の絡
み合いによりあたかも網の目のような構造の和紙に匹敵
する強度を有するもので、木材パルプ紙より薄い紙であ
る。上記化学繊維紙12の坪量が14g/m2 未満であ
ると、アルミニウム箔11との貼り合わせ時に切れ易く
なり、また、その坪量が30g/m2 を超えると、コス
トが高くなり、接着剤の浸透が悪くなり且つ熱拡散性能
が低下する危険がある。上記化学繊維紙12の好ましい
ものとしては、レーヨン紙が挙げられる。アルミニウム
箔11と化学繊維紙12とを接着する接着剤aは、化学
繊維紙12をアルミニウム箔11に貼着するものであれ
ば良く、通常、ウレタン系接着剤、アクリル変性酢酸ビ
ニル接着剤及び酢酸ビニル接着剤等が用いられる。
【0016】アルミニウム箔11の両側に接着剤aによ
り化学繊維紙12が貼着された化繊紙被覆アルミシート
1の貼着される木質系基板2としては、MDF(中質繊
維板)、LVL、パ−ティクルボ−ド、OSB等が使用
される。上記化繊紙被覆アルミシート1と上記木質系基
板2とを接着する接着剤bとしては、通常、酢酸ビニル
接着剤、尿素樹脂系接着剤、塩ビ用アクリル系接着及び
ビニルウレタン系接着剤等の水溶性接着剤が用いられ、
木質系基板2の性質により適宜選択又は混合して使用さ
れる。化粧材3としては、木質系基板2に貼着されて美
観を与えるような材料、例えば、ホワイトオーク単板等
の木材単板、並びに木目柄や抽象柄の印刷等が施された
塩ビシート等のプラスチックシート、ゴムシート及び印
刷原紙等が使用される。
【0017】上記化繊紙被覆アルミシート1と上記木質
系基板2とを接着する水溶性接着剤cとしては、通常、
酢酸ビニル接着剤、尿素樹脂系接着剤及びウレタン系接
着剤等が用いられ、該水溶性接着剤cの酸性度は無機物
を混入するので中性が望ましい。上記水溶性接着剤cに
は、熱伝導性の良好な粉末無機物が3〜10重量%、好
ましくは3〜5重量%混入分散されており、該粉末無機
物質としては、シリカ、アルミナ、窒化アルミ、炭化珪
素、蛍石、酸化マグネシウム又はマイカ等が用いられ、
化粧材3の材質等を考慮して1種又は2種以上が混合さ
れて用いられる。これら無機物の熱伝導率(W・m-1
-1)は、シリカ1.5、アルミナ30、窒化アルミ2
00、炭化珪素300、蛍石10.3、酸化マグネシウ
ム40、マイカ0.8等であり、接着剤の原料となるプ
ラスチックの熱伝導率の概略の値は0.25〜0.35
W・m-1・K-1である。粉末無機物質の水溶性接着剤c
に対する重量比が、3重量%未満であると、有効な熱伝
導性が得られず、10重量%を超えると、接着力が低下
する危険がある。また、上記粉末無機物質の粉末粒度
は、あまり大きくなると化学繊維紙12の網の目に入り
込み難くなるので、50メッシュ以下が望ましい。
【0018】本発明の耐熱性化粧板は、上述のように構
成され、木質系基板2から化粧材3に至るまで熱伝導率
の低い空気層(空気の熱伝導率は0.025W・m-1
-1)を含まない一体構造を形成しているため、化粧材
3表面に加わった熱を放熱体であるアルミニウム箔11
に伝え易くなる。また、本発明の耐熱性化粧板は、化繊
紙被覆アルミシート1と化粧材3とを接着する水溶性接
着剤cには熱伝導率の良い粉末無機物が3〜10重量%
混合分散されているので、化粧材3表面に加えられた熱
を効率よく放熱体であるアルミニウム箔11に伝えるこ
とができる。
【0019】また、本発明の耐熱性化粧板は、木質系基
板2から化粧材3に至るまで強固に接着された一体構造
を形成しているため、強度及び硬度の高いものとなり、
紙の層あるいはアルミニウム箔11と木質系基板2との
間からの剥離が発生する危険性がなく、テ−ブルやカウ
ンタ−の天板のような水平使用に耐え且つウレタン樹脂
やポリエステル樹脂等を使用した肉厚で硬い塗膜を形成
することができる。
【0020】次に、本発明の耐熱性化粧板の好ましい製
造態様について、その概略を第1〜第3作業工程に分け
て図1及び図2を参照して説明する。 〔第1作業工程:化繊紙被覆アルミシート1と木質系基
板2の接着〕予め、アルミニウム箔11の両面に化学繊
維紙としてレーヨン紙(坪量15g/m2 )12を貼着
し、化繊紙被覆アルミシート1を造っておく。次いで、
木質系基板であるMDF(中質繊維板)2の表面に、酢
酸ビニル接着剤bをスプレッダ−等の糊付機4で40g
/m2 塗布した後、該MDF2に上記化繊紙被覆アルミ
シート1をラミネ−タ−5で仮接着する。この際、ラミ
ネ−タ−5を使用せず、予めMDF2と同じ大きさに裁
断した化繊紙被覆アルミシート1を人の手によりMDF
2の上においても良い。次いで、これらをホットプレス
6で加熱圧締し、化繊紙被覆アルミシート1をMDF2
に密着させる。ホットプレス6の作業条件は、熱盤温度
70〜90℃、圧締圧力2.5〜3.5kg/cm2
圧締時間40〜60秒が適当である。この第1作業工程
は化粧材3が何であっても同じであり、いわば第2作業
工程以降の基礎を作る意味がある。
【0021】〔第2作業工程:第1作業工程後の化粧材
3の接着〕第2作業工程は化粧材3の種類により多少異
なる事がある。しかし、その化粧材3をアルミニウム箔
11に貼るのではなくレ−ヨン紙12に貼るので、通常
の木質系基板2に貼着させる場合と同じ作業ができる。 (製造例1;化粧材3がホワイトオーク単板の場合)第
1作業工程を経てMDF2に貼着された化繊紙被覆アル
ミシート1上に、5重量%のマイカを混合、分散させた
酢酸ビニル接着剤cを60〜70g/m2 塗布し、直ち
に化粧材3として0.2mm厚のホワイトオ−ク単板3
を規則的に並べ、ホットプレスで加熱圧締し、本発明の
耐熱性化粧板が得られる。この場合、ホワイトオ−ク単
板3の割れ、導管等から接着剤cがしみ出す危険性があ
るので、使用する粉末無機物はホワイトオ−ク単板3を
汚さないシリカ、マイカ等透明性のある粉末無機物が好
ましい。 (製造例2;化粧材3が木目柄印刷紙の場合)第1作業
工程を経てMDF2に貼着された化繊紙被覆アルミシー
ト1上に、5重量%のアルミナを混合、分散させた酢酸
ビニル接着剤cを60〜70g/m2塗布し、熱風によ
り半乾燥させた後、直ちに化粧材3として23g/m2
の木目柄印刷紙3をラミネ−タ−にて貼りつけて第2作
業工程を終え、本発明の耐熱性化粧板が得られる。 (製造例3;化粧材3が木目柄印刷塩ビシートの場合)
第1作業工程を経てMDF2に貼着された化繊紙被覆ア
ルミシート1上に、3重量%のアルミナを混合、分散さ
せた塩ビ用水性接着剤cを70〜80g/m2塗布し、
化粧材3として200ミクロン厚の木目柄印刷塩ビシー
ト3を脱気ロ−ルを通して仮接着後、タ−ンバックルに
て圧締、養生して第2作業工程を終え、本発明の耐熱性
化粧板が得られる。
【0022】〔第3作業工程:第2作業工程後の表面の
塗装〕第3作業工程は、第2作業工程で得られた本発明
の耐熱性化粧板における化粧材3の表面に、必要に応
じ、該化粧材3の種類に応じて、公知の塗装作業により
塗膜を施す。 (製造例1;化粧材3がホワイトオーク単板の場合)第
2作業工程で貼られた0.2mm厚のホワイトオ−ク単
板3に、ウレタン樹脂塗料を2回に分けて合計100〜
150g/m2 塗布し、自然乾燥の後、ホワイトオ−ク
単板3と塗膜の厚みを合計して300〜400ミクロン
厚の肉厚の美しい塗膜を得た。 (製造例2;化粧材3が木目柄印刷紙の場合)第2作業
工程で貼られた23g/m2 木目柄印刷紙3表面に、リ
バ−スコ−タ−を用いて、UVポリエステル樹脂を10
0g/m2 塗布、硬化、サンダ−で研磨後、更にハ−ド
コ−ト型UVポリエステル樹脂を120〜160g/m
2 ガン塗布し、再度UV照射により硬化させた印刷紙と
塗膜の厚みを合計して500〜600ミクロン厚の塗膜
を得た。 (製造例3;化粧材3が木目柄印刷塩ビシートの場合)
第2作業工程で貼られた200ミクロン厚の木目柄印刷
塩ビシート3に、更に80〜100g/m2 のハ−ドコ
−ト型ウレタン樹脂塗料をガン塗装し、乾燥硬化させ
る。塩ビシ−トと塗膜の厚みを合計して230〜250
ミクロン厚の塗膜を得た。
【0023】次に、本発明の耐熱性化粧板の効果を示す
試験例を挙げる。 〔試験例1〕各製造例で各々説明した化粧材3を用い
て、上記製造例1〜3で得られた各耐熱性化粧板(本発
明品)の各化粧材3表面上に煙草1本を燃え始めから燃
え尽きるまで約15分間放置し、燃え尽きた後の表面状
態を目視観察した煙草試験の結果を下記〔表1〕に示
す。
【0024】
【表1】
【0025】上記〔表1〕に示す結果から、本発明品の
耐熱性化粧板(製造例1〜3)は、比較品(比較例1〜
10)に比して耐熱性に著しく優れていることが判る。
【0026】〔試験例2〕上記製造例1で得られた耐熱
性化粧板(試験品)と、上記製造例1において化学繊維
紙としてレーヨン紙の代わりに木材パルプ紙であるクラ
フト紙を用いた以外は製造例1と同様にして得られた比
較品との紙間強度を比較した引張試験の結果を下記〔表
2〕に示す。
【0027】
【表2】
【0028】上記〔表2〕に示す結果から、本発明の耐
熱性化粧板(試験品)は、比較品に比して強度が著しく
良いことが判る。
【0029】
【発明の効果】本発明の耐熱性化粧板によれば、木質系
基板2から化粧材3に至るまで熱伝導率の低い空気層を
含まない一体構造を形成し且つ化繊紙被覆アルミシート
1と化粧材3とを接着する水溶性接着剤cには熱伝導率
の良い粉末無機物が3〜10重量%混合分散されている
ので、化粧材3あるいは化粧材3上に形成された塗膜上
に火のついた煙草やマッチが落下しても、火のついた煙
草やマッチの熱が直下の塗膜、化粧材3を通して速やか
にアルミニウム箔11に伝わり、アルミニウム箔11全
体に拡散された後、更に下層にある木質系基板2へと拡
散し、火のついた煙草やマッチの直下の化粧材3の温度
は低いままで、表面の焼け焦げ、変色、変形等は発生せ
ず、化粧材本来の美観を維持することができる。また、
本発明の耐熱性化粧板は、煙草、マッチ等のみならず、
火災の激しい炎に対しても焼け焦げ難い構成である事は
いうまでもない。
【0030】また、本発明の耐熱性化粧板は、化学繊維
紙12を両面に貼ったアルミニウム箔11からなる化繊
紙被覆アルミシート1を使用しているので、アルミニウ
ム箔11を木質系基材板2又は化粧材3に貼着させる場
合、化学繊維紙12内部に浸透した接着剤b及びcは、
化学繊維紙12の長く且つ強い繊維と合体して硬くて丈
夫な一体構造を形成し、強力な紙間強度を有する。木材
パルプ紙を使用した場合、接着剤は紙全体に浸透する事
ができず、紙の中心部には紙そのものの性質を持った層
が残ってしまい、紙間強度が十分でないため外部からの
力に対して紙間剥離が発生しやすい。本発明の耐熱性化
粧板によれば、硬くて丈夫な層を形成しているので、硬
さと強度が要求されるテ−ブル等の天板には最適で、貼
着後の鋸歯による切断作業の際にも紙間剥離や剥離によ
るささくれが発生しない。
【0031】更に、本発明の耐熱性化粧板によれば、化
学繊維紙12を両面に貼ったアルミニウム箔11からな
る化繊紙被覆アルミシート1を使用しているので、アル
ミニウム箔11を木質系基板2又は化粧材3に貼着させ
る場合、実際には化学繊維紙12と木質系基板2又は化
粧材3とを貼着させることになるため、従来から行われ
ている汎用的な接着技術を使用する事ができる。また、
一般に金属(アルミニウム箔11)と木材(木質系基板
2)との貼り合わせの際に用いられる困難で慎重な作業
を必要とせず、接着後の養生も不要であり、生産効率を
飛躍的に高める事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例の耐熱性化粧板を一
部省略して示す拡大断面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例の耐熱性化粧板の製
造過程を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 化繊紙被覆アルミシート 11 アルミニウム箔 12 化学繊維紙 2 木質系基板 3 化粧材 c 水溶性接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥井 丈之 静岡市柳町135番地 住友林業クレックス 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ30〜50ミクロンのアルミニウム
    箔11の両面に坪量14〜30g/m2 の化学繊維紙1
    2,12が貼着された化繊紙被覆アルミシート1を木質
    系基板2に貼着し、 上記化繊紙被覆アルミシート1の表面に、化粧材3を熱
    伝導性の優れた粉末無機物が3〜10重量%混入された
    水溶性接着剤cにより貼着したことを特徴とする耐熱性
    化粧板。
  2. 【請求項2】 上記化学繊維紙12がレーヨン紙であ
    る、請求項1記載の耐熱性化粧板。
  3. 【請求項3】 上記化粧材3が木材単板、化粧紙又はプ
    ラスチックシート若しくはフィルムである、請求項1記
    載の耐熱性化粧板。
  4. 【請求項4】 上記粉末無機物がシリカ、アルミナ、窒
    化アルミ、炭化珪素、蛍石、酸化マグネシウム又はマイ
    カである、請求項1記載の耐熱性化粧板。
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JP2009113358A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Sumitomo Forestry Crest Co Ltd 化粧紙、化粧板及び化粧板の製造方法
JP2009172799A (ja) * 2008-01-22 2009-08-06 Eidai Co Ltd 板材及びその板材を用いた化粧板並びにその化粧板の製造方法
JP2013035252A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Panasonic Corp 木質化粧板の製造方法
CN113183585A (zh) * 2021-04-14 2021-07-30 济南红森林装饰材料有限公司 一种建筑墙面装饰板的制作方法

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