JP2577193B2 - 耐熱性化粧板 - Google Patents
耐熱性化粧板Info
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Description
は、耐熱性に優れ、強度及び表面の硬度も高く且つ外観
も美麗な、テ−ブル,カウンタ−又は厨房機器の天板等
に使用される耐熱性化粧板に関する。
0−31012号公報(難燃性化粧合板の製造方法)、
特開昭61−102943号公報(不燃新建材)及び特
開平2−175240号公報(家具に使用する化粧材)
に記載のもの等が知られており、これらは合板等の木質
系基板にアルミニウム箔を貼着させることにより耐熱性
を付与させたものである。
燃性化粧合板は、基材と化粧材との間にアルミ箔と紙よ
りなるシートを挿入することにより、化粧材を強固に接
着し優秀な防火性能を与えたものであり、また、特開昭
61−102943号公報に記載の不燃性新建材は、ベ
ニヤ板等の下地の上にアルミニウム箔を貼着し、更にそ
の上にプリント紙等を貼着させたものであり、特開昭6
1−102943号公報には、アルミニウム箔が接着剤
に侵されプリント紙等の表面に染みが発生する場合に
は、アルミニウム箔の上にもう1枚紙を貼着させる旨の
記載もある。これらの2つの化粧合板等は、何れも主に
建築内装壁面材として使用され、火災初期に炎にさらさ
れても着火し難いことをその主たる目的としたものであ
る。また、特開平2−175240号公報に記載の化粧
板は、基板の表面にアルミ箔を介して樹脂層等を設け、
更にその表面にUV塗装層を設けたものであり、外観の
美麗さや耐熱性の付与をその主たる目的としたものであ
る。
0−31012号公報及び特開昭61−102943号
公報に記載の化粧合板等は、主に壁面に使用されるため
強度や硬度は余り要求されないものであり、テ−ブルや
カウンタ−の天板のような水平使用で強度や硬度が要求
される場所には、表面が弱すぎて使用に耐えられないと
いう問題を持つものであった。また、テ−ブルやカウン
タ−の天板面は硬度と共に、美観上では肉厚の化粧材と
塗膜が望まれるが、上記の化粧合板等は、火災初期の難
燃性をその目的としているため、表面に燃えやすい有機
可燃物である肉厚の化粧材と塗膜が設けられておらず、
テ−ブルやカウンタ−の天板には適さないものであっ
た。
報に記載の不燃性新建材は、紙力増強剤を添加しないも
のであり、紙の層あるいはアルミニウム箔と基材との間
からの剥離が発生する危険性があるものである。また、
特開昭50−31012号公報に記載の化粧合板は、紙
力増強剤を添加して抄造した木材パルプからなる紙が片
面に貼着されたアルミニウム箔を、紙が貼着されていな
い面に基材が貼着され、紙の貼着された面に化粧材が貼
着されたもので、特開昭50−31012号公報には、
上記のようにパルプからなる紙を介してアルミニウム箔
と化粧材とを貼着すると、化粧材とアルミニウム箔とが
強固に貼着されると記載されている。しかし、この場合
の化粧材とアルミニウム箔との貼着力は、紙の繊維の絡
み合い以上の力にはなり得ず且つ紙は片面のみにしか貼
着されておらず、他方の面はアルミニウム箔のままであ
るため、アルミニウム箔と基材との難接着性も依然とし
て解消されておらず、この化粧合板も施工現場等で切断
される際、紙の層あるいはアルミニウム箔と基材との間
からの剥離が発生する危険性があった。
の化粧合板における木材パルプからなる紙は、パルプ自
身が空気を含んだ中空部分のある木材細胞から構成され
ており且つ紙自身の構造もパルプ繊維の絡み合いのため
の中空部分を有し、熱伝導率の極めて悪い空気を多く含
んでいる。このため、特開昭50−31012号公報に
記載の化粧合板は、外部からの熱を放熱体であるアルミ
ニウム箔へ熱を伝えるという点からは不利であり、十分
な耐熱効果を発揮できないという問題を持つものであっ
た。
の化粧板は、樹脂層等の上にUV塗装層が設けられるの
で、肉厚のある塗膜と十分な美観が得られると思われ
る。しかし、MDF等の木質系基材と樹脂層等とはアル
ミ箔を介して接着されており、アルミ箔と多孔質の木質
系基材を接着させる事が非常に困難である事は周知の事
実である。一般に、これらの接着の際には、アルミ箔表
面の圧延オイルを洗浄除去後、通常二液型エポキシ樹脂
で接着し、室温に注意しながらタ−ンバックル等を用い
て圧締養生しなければならないが、それでも、木質系基
材とアルミ箔との間で剥離が発生する危険性がある。ま
た、特開平2−175240号公報には、耐熱効果を保
証するアルミ箔の厚さ、アルミ箔上に使用した他の材料
の厚さや重量及びその他必要な数値の開示が十分でな
い。
強度及び表面の硬度も高く且つ外観も美麗な、テ−ブ
ル,カウンタ−又は厨房機器の天板等に使用される耐熱
性化粧板を提供することにある。
0ミクロンのアルミニウム箔11の両面に坪量14〜3
0g/m2 の化学繊維紙12,12が貼着された化繊紙
被覆アルミシート1を木質系基板2に貼着し、上記化繊
紙被覆アルミシート1の表面に、化粧材3を熱伝導性の
優れた粉末無機物が3〜10重量%混入された水溶性接
着剤cにより貼着したことを特徴とする耐熱性化粧板を
提供することにより、上記目的を達成したものである。
として起こる火のついた煙草やマッチの落下や置き忘れ
等に対して、火のついた煙草やマッチ等の熱源と放熱体
であるアルミニウム箔との間に熱伝導効率の悪い空気で
なく、熱伝導性の優れた粉末無機物質が混入分散された
水溶性接着剤が浸透した化学繊維紙が介在しているの
で、熱源の熱を確実に放熱体であるアルミニウム箔に伝
えることができる。また、化学繊維紙内に接着剤が浸透
するので、木質系基板とアルミニウム箔、及びアルミニ
ウム箔と化粧材をそれぞれ化学繊維紙を介して強固に貼
着できる。
図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例の
耐熱性化粧板を一部省略して示す拡大断面図である。図
2は、本発明の一実施例の耐熱性化粧板の製造過程を示
す概略説明図である。
る如く、厚さ30〜50ミクロンのアルミニウム箔11
の両面に坪量14〜30g/m2 の化学繊維紙12,1
2が貼着された化繊紙被覆アルミシート1を木質系基板
2に貼着し、上記化繊紙被覆アルミシート1の表面に、
化粧材3を熱伝導性の優れた粉末無機物が3〜10重量
%混入された水溶性接着剤cにより貼着されてなるもの
である。
される如く、木質系基板2上に接着剤b層を介して化繊
紙被覆アルミシート1が貼着されている。化繊紙被覆ア
ルミシート1は、厚さ30〜50ミクロンのアルミニウ
ム箔11の両面に、坪量14〜30g/m2 の化学繊維
紙12,12が接着剤aにより貼着されたものであり、
化学繊維紙12−接着剤a−アルミニウム箔11−接着
剤a−化学繊維紙12の積層構造とされている。そし
て、化繊紙被覆アルミシート1上に水溶性接着剤c層を
介して化粧材3が貼着されており、該水溶性接着剤c中
には熱伝導性に優れた粉末無機物質が3〜10重量%混
入されている。接着剤b及びcは、化繊紙被覆アルミシ
ート1の化学繊維紙12の網の目構造の隅々にまで浸透
した状態で木質系基板2−化繊紙被覆アルミシート1−
化粧材3を接着しており、木質系基板2から化粧材3に
至るまで強固に接着された一体構造の耐熱性化粧板が形
成されている。そして更に、上記化粧材3上には、図1
には示されていないが、必要に応じて塗装が施され塗膜
が形成される。
す実施例について更に詳述する。アルミニウム箔11
は、30〜50ミクロンのものが用いられ、アルミニウ
ム箔の厚さが30ミクロン未満であると、熱容量が低
く、アルミニウム箔全体の熱の拡散力が不十分であり、
煙草やマッチの火に対して有効な耐熱効果が得られず、
また、その厚さが50ミクロンを超えると、コストが高
くなり且つ該耐熱性化粧板の加工時に鋸歯を傷める危険
がある。
量14〜30g/m2 の化学繊維紙12は、一般的に、
繊維自身が中空でなく且つ長繊維であり、繊維同士の絡
み合いによりあたかも網の目のような構造の和紙に匹敵
する強度を有するもので、木材パルプ紙より薄い紙であ
る。上記化学繊維紙12の坪量が14g/m2 未満であ
ると、アルミニウム箔11との貼り合わせ時に切れ易く
なり、また、その坪量が30g/m2 を超えると、コス
トが高くなり、接着剤の浸透が悪くなり且つ熱拡散性能
が低下する危険がある。上記化学繊維紙12の好ましい
ものとしては、レーヨン紙が挙げられる。アルミニウム
箔11と化学繊維紙12とを接着する接着剤aは、化学
繊維紙12をアルミニウム箔11に貼着するものであれ
ば良く、通常、ウレタン系接着剤、アクリル変性酢酸ビ
ニル接着剤及び酢酸ビニル接着剤等が用いられる。
り化学繊維紙12が貼着された化繊紙被覆アルミシート
1の貼着される木質系基板2としては、MDF(中質繊
維板)、LVL、パ−ティクルボ−ド、OSB等が使用
される。上記化繊紙被覆アルミシート1と上記木質系基
板2とを接着する接着剤bとしては、通常、酢酸ビニル
接着剤、尿素樹脂系接着剤、塩ビ用アクリル系接着及び
ビニルウレタン系接着剤等の水溶性接着剤が用いられ、
木質系基板2の性質により適宜選択又は混合して使用さ
れる。化粧材3としては、木質系基板2に貼着されて美
観を与えるような材料、例えば、ホワイトオーク単板等
の木材単板、並びに木目柄や抽象柄の印刷等が施された
塩ビシート等のプラスチックシート、ゴムシート及び印
刷原紙等が使用される。
系基板2とを接着する水溶性接着剤cとしては、通常、
酢酸ビニル接着剤、尿素樹脂系接着剤及びウレタン系接
着剤等が用いられ、該水溶性接着剤cの酸性度は無機物
を混入するので中性が望ましい。上記水溶性接着剤cに
は、熱伝導性の良好な粉末無機物が3〜10重量%、好
ましくは3〜5重量%混入分散されており、該粉末無機
物質としては、シリカ、アルミナ、窒化アルミ、炭化珪
素、蛍石、酸化マグネシウム又はマイカ等が用いられ、
化粧材3の材質等を考慮して1種又は2種以上が混合さ
れて用いられる。これら無機物の熱伝導率(W・m-1・
K-1)は、シリカ1.5、アルミナ30、窒化アルミ2
00、炭化珪素300、蛍石10.3、酸化マグネシウ
ム40、マイカ0.8等であり、接着剤の原料となるプ
ラスチックの熱伝導率の概略の値は0.25〜0.35
W・m-1・K-1である。粉末無機物質の水溶性接着剤c
に対する重量比が、3重量%未満であると、有効な熱伝
導性が得られず、10重量%を超えると、接着力が低下
する危険がある。また、上記粉末無機物質の粉末粒度
は、あまり大きくなると化学繊維紙12の網の目に入り
込み難くなるので、50メッシュ以下が望ましい。
成され、木質系基板2から化粧材3に至るまで熱伝導率
の低い空気層(空気の熱伝導率は0.025W・m-1・
K-1)を含まない一体構造を形成しているため、化粧材
3表面に加わった熱を放熱体であるアルミニウム箔11
に伝え易くなる。また、本発明の耐熱性化粧板は、化繊
紙被覆アルミシート1と化粧材3とを接着する水溶性接
着剤cには熱伝導率の良い粉末無機物が3〜10重量%
混合分散されているので、化粧材3表面に加えられた熱
を効率よく放熱体であるアルミニウム箔11に伝えるこ
とができる。
板2から化粧材3に至るまで強固に接着された一体構造
を形成しているため、強度及び硬度の高いものとなり、
紙の層あるいはアルミニウム箔11と木質系基板2との
間からの剥離が発生する危険性がなく、テ−ブルやカウ
ンタ−の天板のような水平使用に耐え且つウレタン樹脂
やポリエステル樹脂等を使用した肉厚で硬い塗膜を形成
することができる。
造態様について、その概略を第1〜第3作業工程に分け
て図1及び図2を参照して説明する。 〔第1作業工程:化繊紙被覆アルミシート1と木質系基
板2の接着〕予め、アルミニウム箔11の両面に化学繊
維紙としてレーヨン紙(坪量15g/m2 )12を貼着
し、化繊紙被覆アルミシート1を造っておく。次いで、
木質系基板であるMDF(中質繊維板)2の表面に、酢
酸ビニル接着剤bをスプレッダ−等の糊付機4で40g
/m2 塗布した後、該MDF2に上記化繊紙被覆アルミ
シート1をラミネ−タ−5で仮接着する。この際、ラミ
ネ−タ−5を使用せず、予めMDF2と同じ大きさに裁
断した化繊紙被覆アルミシート1を人の手によりMDF
2の上においても良い。次いで、これらをホットプレス
6で加熱圧締し、化繊紙被覆アルミシート1をMDF2
に密着させる。ホットプレス6の作業条件は、熱盤温度
70〜90℃、圧締圧力2.5〜3.5kg/cm2 、
圧締時間40〜60秒が適当である。この第1作業工程
は化粧材3が何であっても同じであり、いわば第2作業
工程以降の基礎を作る意味がある。
3の接着〕第2作業工程は化粧材3の種類により多少異
なる事がある。しかし、その化粧材3をアルミニウム箔
11に貼るのではなくレ−ヨン紙12に貼るので、通常
の木質系基板2に貼着させる場合と同じ作業ができる。 (製造例1;化粧材3がホワイトオーク単板の場合)第
1作業工程を経てMDF2に貼着された化繊紙被覆アル
ミシート1上に、5重量%のマイカを混合、分散させた
酢酸ビニル接着剤cを60〜70g/m2 塗布し、直ち
に化粧材3として0.2mm厚のホワイトオ−ク単板3
を規則的に並べ、ホットプレスで加熱圧締し、本発明の
耐熱性化粧板が得られる。この場合、ホワイトオ−ク単
板3の割れ、導管等から接着剤cがしみ出す危険性があ
るので、使用する粉末無機物はホワイトオ−ク単板3を
汚さないシリカ、マイカ等透明性のある粉末無機物が好
ましい。 (製造例2;化粧材3が木目柄印刷紙の場合)第1作業
工程を経てMDF2に貼着された化繊紙被覆アルミシー
ト1上に、5重量%のアルミナを混合、分散させた酢酸
ビニル接着剤cを60〜70g/m2塗布し、熱風によ
り半乾燥させた後、直ちに化粧材3として23g/m2
の木目柄印刷紙3をラミネ−タ−にて貼りつけて第2作
業工程を終え、本発明の耐熱性化粧板が得られる。 (製造例3;化粧材3が木目柄印刷塩ビシートの場合)
第1作業工程を経てMDF2に貼着された化繊紙被覆ア
ルミシート1上に、3重量%のアルミナを混合、分散さ
せた塩ビ用水性接着剤cを70〜80g/m2塗布し、
化粧材3として200ミクロン厚の木目柄印刷塩ビシー
ト3を脱気ロ−ルを通して仮接着後、タ−ンバックルに
て圧締、養生して第2作業工程を終え、本発明の耐熱性
化粧板が得られる。
塗装〕第3作業工程は、第2作業工程で得られた本発明
の耐熱性化粧板における化粧材3の表面に、必要に応
じ、該化粧材3の種類に応じて、公知の塗装作業により
塗膜を施す。 (製造例1;化粧材3がホワイトオーク単板の場合)第
2作業工程で貼られた0.2mm厚のホワイトオ−ク単
板3に、ウレタン樹脂塗料を2回に分けて合計100〜
150g/m2 塗布し、自然乾燥の後、ホワイトオ−ク
単板3と塗膜の厚みを合計して300〜400ミクロン
厚の肉厚の美しい塗膜を得た。 (製造例2;化粧材3が木目柄印刷紙の場合)第2作業
工程で貼られた23g/m2 木目柄印刷紙3表面に、リ
バ−スコ−タ−を用いて、UVポリエステル樹脂を10
0g/m2 塗布、硬化、サンダ−で研磨後、更にハ−ド
コ−ト型UVポリエステル樹脂を120〜160g/m
2 ガン塗布し、再度UV照射により硬化させた印刷紙と
塗膜の厚みを合計して500〜600ミクロン厚の塗膜
を得た。 (製造例3;化粧材3が木目柄印刷塩ビシートの場合)
第2作業工程で貼られた200ミクロン厚の木目柄印刷
塩ビシート3に、更に80〜100g/m2 のハ−ドコ
−ト型ウレタン樹脂塗料をガン塗装し、乾燥硬化させ
る。塩ビシ−トと塗膜の厚みを合計して230〜250
ミクロン厚の塗膜を得た。
試験例を挙げる。 〔試験例1〕各製造例で各々説明した化粧材3を用い
て、上記製造例1〜3で得られた各耐熱性化粧板(本発
明品)の各化粧材3表面上に煙草1本を燃え始めから燃
え尽きるまで約15分間放置し、燃え尽きた後の表面状
態を目視観察した煙草試験の結果を下記〔表1〕に示
す。
耐熱性化粧板(製造例1〜3)は、比較品(比較例1〜
10)に比して耐熱性に著しく優れていることが判る。
性化粧板(試験品)と、上記製造例1において化学繊維
紙としてレーヨン紙の代わりに木材パルプ紙であるクラ
フト紙を用いた以外は製造例1と同様にして得られた比
較品との紙間強度を比較した引張試験の結果を下記〔表
2〕に示す。
熱性化粧板(試験品)は、比較品に比して強度が著しく
良いことが判る。
基板2から化粧材3に至るまで熱伝導率の低い空気層を
含まない一体構造を形成し且つ化繊紙被覆アルミシート
1と化粧材3とを接着する水溶性接着剤cには熱伝導率
の良い粉末無機物が3〜10重量%混合分散されている
ので、化粧材3あるいは化粧材3上に形成された塗膜上
に火のついた煙草やマッチが落下しても、火のついた煙
草やマッチの熱が直下の塗膜、化粧材3を通して速やか
にアルミニウム箔11に伝わり、アルミニウム箔11全
体に拡散された後、更に下層にある木質系基板2へと拡
散し、火のついた煙草やマッチの直下の化粧材3の温度
は低いままで、表面の焼け焦げ、変色、変形等は発生せ
ず、化粧材本来の美観を維持することができる。また、
本発明の耐熱性化粧板は、煙草、マッチ等のみならず、
火災の激しい炎に対しても焼け焦げ難い構成である事は
いうまでもない。
紙12を両面に貼ったアルミニウム箔11からなる化繊
紙被覆アルミシート1を使用しているので、アルミニウ
ム箔11を木質系基材板2又は化粧材3に貼着させる場
合、化学繊維紙12内部に浸透した接着剤b及びcは、
化学繊維紙12の長く且つ強い繊維と合体して硬くて丈
夫な一体構造を形成し、強力な紙間強度を有する。木材
パルプ紙を使用した場合、接着剤は紙全体に浸透する事
ができず、紙の中心部には紙そのものの性質を持った層
が残ってしまい、紙間強度が十分でないため外部からの
力に対して紙間剥離が発生しやすい。本発明の耐熱性化
粧板によれば、硬くて丈夫な層を形成しているので、硬
さと強度が要求されるテ−ブル等の天板には最適で、貼
着後の鋸歯による切断作業の際にも紙間剥離や剥離によ
るささくれが発生しない。
学繊維紙12を両面に貼ったアルミニウム箔11からな
る化繊紙被覆アルミシート1を使用しているので、アル
ミニウム箔11を木質系基板2又は化粧材3に貼着させ
る場合、実際には化学繊維紙12と木質系基板2又は化
粧材3とを貼着させることになるため、従来から行われ
ている汎用的な接着技術を使用する事ができる。また、
一般に金属(アルミニウム箔11)と木材(木質系基板
2)との貼り合わせの際に用いられる困難で慎重な作業
を必要とせず、接着後の養生も不要であり、生産効率を
飛躍的に高める事ができる。
部省略して示す拡大断面図である。
造過程を示す概略説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 厚さ30〜50ミクロンのアルミニウム
箔11の両面に坪量14〜30g/m2 の化学繊維紙1
2,12が貼着された化繊紙被覆アルミシート1を木質
系基板2に貼着し、 上記化繊紙被覆アルミシート1の表面に、化粧材3を熱
伝導性の優れた粉末無機物が3〜10重量%混入された
水溶性接着剤cにより貼着したことを特徴とする耐熱性
化粧板。 - 【請求項2】 上記化学繊維紙12がレーヨン紙であ
る、請求項1記載の耐熱性化粧板。 - 【請求項3】 上記化粧材3が木材単板、化粧紙又はプ
ラスチックシート若しくはフィルムである、請求項1記
載の耐熱性化粧板。 - 【請求項4】 上記粉末無機物がシリカ、アルミナ、窒
化アルミ、炭化珪素、蛍石、酸化マグネシウム又はマイ
カである、請求項1記載の耐熱性化粧板。
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---|---|---|---|
JP13763594A JP2577193B2 (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 耐熱性化粧板 |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JPH081865A JPH081865A (ja) | 1996-01-09 |
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ID=15203256
Family Applications (1)
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JP13763594A Expired - Lifetime JP2577193B2 (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 耐熱性化粧板 |
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- 1994-06-20 JP JP13763594A patent/JP2577193B2/ja not_active Expired - Lifetime
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