JPH08183875A - 高熱伝導性複合充填材及び高熱伝導性樹脂組成物 - Google Patents

高熱伝導性複合充填材及び高熱伝導性樹脂組成物

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JPH08183875A
JPH08183875A JP6339672A JP33967294A JPH08183875A JP H08183875 A JPH08183875 A JP H08183875A JP 6339672 A JP6339672 A JP 6339672A JP 33967294 A JP33967294 A JP 33967294A JP H08183875 A JPH08183875 A JP H08183875A
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high thermal
composite filler
thermal conductive
conductive composite
filler according
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JP6339672A
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Ryuji Nakao
竜二 中尾
Ayumi Kakomoto
あゆみ 楮本
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い熱伝導率と良好な電気絶縁性を併せ持つ
樹脂組成物を提供することにあり、また樹脂と混練する
だけで斯かる樹脂組成物を得ることのできる複合充填材
を提供する。 【構成】 金属及び/又は炭素からなる高熱伝導性粉末
が電気絶縁性被膜で被覆されてなる高熱伝導性複合充填
材、及びそれを配合した高熱伝導性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高熱伝導性複合充填材及
び高熱伝導性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、半導
体、抵抗体、コンデンサー等の封止材、基板、ハウジン
グ等の電気・電子部品の素材、熱交換器、軸受等の機器
構成素材として有用な樹脂組成物を提供することができ
る。
【0002】
【従来の技術】近年におけるエレクトロニクス技術の発
達によって電気・電子機器の小型化・軽量化・高性能化
が進むことに伴い、金属材料からプラスチックスへの材
料転換も進んできている。電気・電子機器用の材料、例
えば半導体、抵抗体、コンデンサー等の発熱部品の封止
材料、基板、ハウジング等の材料、熱交換器、軸受等の
機器構成素材等には機器内部の発熱に対する耐熱性とと
もに、放熱性の優れた材料が強く求められいる。しかし
ながら、プラスチックスは一般に熱伝導率の低い材料で
あるという問題を有している。そのため、プラスチック
スに金属や熱伝導性の良好な無機充填材を添加して良熱
伝導体とする方法が種々検討されている。例えば特開昭
59−168042号公報には樹脂に鉄、銅、アルミニ
ウム等の金属からなる球形充填材を添加する方法が開示
されている。又、特開昭60−49053にはフッ素樹
脂に青銅短繊維を添加してなる樹脂組成物が開示されて
いる。ところが、これらの方法は金属が高い熱伝導性を
有する反面、電気絶縁性に劣る材料であるために電気的
絶縁性を得ることができないという問題があった。更に
金属は酸素と反応しやすいため表面に酸化膜が形成され
ると熱伝導率が極端に低下するという問題点をも有して
いた。加えて樹脂との機械的混合を行う際に金属の酸化
による発熱から樹脂が分解する恐れもある。又、金属に
替えて電気絶縁性を有する熱伝導性の良好な無機充填材
を添加する方法としては、例えば特開昭61−9124
3号公報に窒化アルミニウムを添加するもの、特開昭6
1−101513号公報では窒化ボロンを添加するもの
等が開示されている。しかしながら、これらはいずれも
金属を添加した樹脂組成物に比べて充分満足できる熱伝
導性を有するものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
熱伝導率と良好な電気絶縁性を併せ持つ樹脂組成物を提
供することにあり、また樹脂と混練するだけで斯かる樹
脂組成物を得ることのできる複合充填材を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は金属及び/又は
炭素からなる高熱伝導性粉末が電気絶縁性被膜で被覆さ
れてなる高熱伝導性複合充填材、及びそれを配合した高
熱伝導性樹脂組成物に係る。高熱伝導性粉末としては、
例えば周期表第4〜6族第4〜6周期にあたる金属、第
10〜12族第4〜6周期にあたる金属、第13〜14
族第2〜3周期にあたる金属(1989年IUPAC分
類法)、Mg、Fe、Pbの群から選ばれる1種の金属又
はこれらの中から選ばれる2種以上の合金からなる粉末
及び炭素粉末を挙げることができる。好ましくは例えば
Au、Ag、Pt、Ta、Cr、Al、Zn、Ni、Pb、W、
Zr、B、Mg、Si、Mo、Cu、Ti、Fe等の金属又は
これらの中から選ばれる2種以上の合金からなる粉末を
挙げることができる。特に熱伝導率の観点からAg、A
l、Zn、Ni、Mg、Cu、Tiが好ましく、Ag、Al、Z
n、Ni、Cuを特に好ましく用いることができる。
【0005】本発明で用いることのできる炭素としては
黒鉛化率が30%以上、好ましくは70%以上のものが
好ましく、例えば単結晶を成長させて得られるもの、有
機物を熱分解して得られるもの、これらをさらに加熱し
て得られる黒鉛等を挙げることができる。本発明で用い
ることのできる炭素の具体例としては、ポリアクリロニ
トリル(PAN)系、ピッチ系(石油系、石炭系)、レ
ーヨン系、メソフェーズ系炭素、或いは気相熱分解法に
より製造された炭素等を挙げることができる。気相熱分
解法による炭素(気相成長系炭素)は、鉄系触媒を用い
てメタン、エタン、プロパン、ブタンあるいはベンゼン
等の炭素数1〜8程度の炭化水素を高温(例えば100
0℃程度)で熱分解することによって製造することがで
きる。本発明で用いることのできる炭素は、3000℃
前後の高温で処理したものが、高い黒鉛化率のものとな
り、高い熱伝導率を有するため特に好ましい。
【0006】また、斯かる高熱伝導性粉末の形状として
は、目的の高熱伝導性複合充填材の形状に応じて選択可
能であるが、好ましい形状としては、平均径0.05〜
200μm、アスペクト比10以上の繊維状物、もしく
は粒径0.05〜300μm程度の粒子状物を挙げること
ができる。また高熱伝導性粉末はその熱伝導率が60〜
2000W/(m・k)の範囲のものが好ましい。電気
絶縁性被膜としては、母材を被覆して、母材同士が接触
することのないよう相互に電気的に絶縁可能なものであ
れば特に制限はなく、無機物や高耐熱性樹脂等種々の被
膜が考えられるが、樹脂との混練時に溶融脱落すること
のないものが好ましい。特に好ましいものとしては、電
気絶縁性と同時に20℃での熱伝導性として10W/
(m・k)以上、特に15〜500W/(m・k)の高
い熱伝導率を備えているものが挙げられ、具体例として
は、窒化アルミニウム、窒化硼素、窒化珪素、酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素、ダイヤモンド
等を挙げられる。
【0007】高熱伝導性粉末の表面を電気絶縁性被膜で
被覆する方法としては、一般に知られている化学蒸着法
(以下CVDと略す)例えば、レーザーCVD、イオン
CVD、プラズマCVD、熱CVD、熱プラズマCV
D、物理蒸着法(以下PVDと略す)例えば、レーザー
PVD、電子ビーム蒸着法、イオンPVD又は、溶液を
用いるゾルゲル法等が挙げられるが、特に、レーザーC
VD、熱プラズマCVDが好ましい。これらの方法で、
得られる被膜は、高熱伝導性粉末母材の表面を電気絶縁
性微粒子が被覆する形態での被膜となる。高熱伝導性粉
末の表面を被覆する電気絶縁性被膜の被覆厚としては、
特に制限されるものではないが、金属充填材に電気絶縁
性を発現させ、酸化を防止するためには金属の表面が露
出しない程度に被覆されていることが望ましい。斯かる
被膜材料としては1013Ω/cm程度以上の体積固有抵抗
値を有するものが好ましい。斯くして得られる高熱伝導
性複合充填材の形状のうち、好ましいものとしては、平
均径0.05〜200μm、アスペクト比3以上、更に好
ましくは平均径0.1〜100μm、アスペクト比10以
上の繊維状物を挙げることができる。斯かる形状を有す
るものは、熱伝導性の付与に加えて補強効果を有するた
め好ましい。又、特に平均径が5μmを下回るものは表
面平滑性を向上させる効果を有する。尚、平均径0.0
5μmを下回るものは樹脂への多量混合が困難であるた
め好ましくない。また、もう一つの好ましい形状として
は平均粒径0.05〜300μmの粒子状物、更に好まし
くは、平均粒径0.1〜200μmの粒子物を挙げること
ができる。斯かる形状の粒子状物は大量充填が可能であ
る。本発明においては、高熱伝導性複合充填材の一種を
単独で又は二種以上を同時に用いることができる。
【0008】本発明の高熱伝導性複合充填材は樹脂に配
合することにより、容易に樹脂に熱伝導性を付与するこ
とができる。例えば、本発明の方法によれば、樹脂の電
気絶縁性を保持したまま常温において5W/m・k以上
の熱伝導性を付与することが可能になる。本発明の高熱
伝導性複合充填材の樹脂への配合量としては、目的とす
る熱伝導率に応じて広い範囲から選択可能であるが、好
ましくは樹脂100重量部に対して5〜900重量部、
更に好ましくは10〜230重量部の範囲で配合するの
がよい。配合量が5重量部未満であると熱伝導率の向上
が乏しく、また900重量部を越える充填は一般に困難
である。樹脂100重量部に対して200重量部以上の
高充填を行う方法としては、粒度や形状の異なる複数の
粉末を組み合わせて添加する方法を用いればよい。本発
明の高熱伝導性複合充填材はカップリング剤で表面処理
することにより樹脂との界面の親和性、接合性を高めて
用いることができる。斯かる表面処理の処理量として
は、通常、処理される高熱伝導性複合充填材100重量
部に対し0.01〜5重量部、好ましくは、0.5〜2重
量部のカップリング剤で表面処理したものを用いること
ができる。0.01重量部未満であると樹脂と充填材の
界面の親和性、接合性の向上効果が望めないため熱伝導
率向上に寄与するところが少なく、又、5重量%を超え
ても、それ以上の効果は望めないばかりか熱伝導率を低
下させる恐れがあり好ましくない。
【0009】使用できるカップリング剤には、各種のも
のがあるが、シラン系及びチタネート系カップリング剤
が代表的である。シラン系カップリング剤としては、例
えば、γ−メルカプト−プロピル−トリメトキシシラ
ン、2−スチリル−エチル−トリメトキシシラン、N−
β−(アミノエチル)γ−アミノ−プロピル−トリメト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチル−トリメトキシシラン、γ−アミノプロピル−ト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシ−プロピルトリメ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルジ
メトキシシラン等が挙げられ、これらは単独であるいは
二種以上を混合して使用することができる。又、チタネ
ート系カップリング剤としては、例えば、イソプロピル
トリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオ
クタノイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチ
ルパイロフォスフェート)チタネート、イソプロピルジ
メタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピル
トリ(N,N−ジアミノエチル)チタネート、イソプロ
ピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソ
プロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソ
プロピルトリ(ジオクチルフォスフェート)チタネー
ト、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テト
ライソプロピルビス(ジオクチルフォスフェート)チタ
ネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルフォスフェ
ート)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメ
チル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)フォスフェー
トチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェー
ト)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパ
イロフォスフェート)エチレンチタネート等が挙げら
れ、これらは単独であるいは二種以上を混合して使用す
ることができる。又、シラン系カップリング剤とチタン
系カップリング剤を併用することもできる。
【0010】本発明に使用することのできる樹脂は、特
に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂としては以
下の樹脂又はそれらの混合物を例示できる。 (1)ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリメチル
ペンテン、環状オレフィン、ポリブタジエン。 (2)アタクチックもしくはシンジオタクチックなポリ
スチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メ
チルスチレン)。 (3)スチレン又はα−メチルスチレンとジエン又はア
クリル系誘導体とのコポリマーとその混合物、例えば、
ABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして公知
のコポリマー混合物。 (4)ハロゲン化ビニル化合物のポリマー、例えば、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニ
ル、ポリフッ化ビニリデン、並びにそれらのコポリマ
ー、例えば塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/
酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマ
ー。 (5)α,β−不飽和酸及びその誘導体から得られるポ
リマー、例えばポリアクリレート及びポリメタクリレー
ト、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。 (6)不飽和アルコール及びアミン又はそのアシル誘導
体又はアセタール化して得られポリマー、例えば、ポリ
ビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸
ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレイン酸ビニル、
ポリビニルブチレート、ポリビニルホルマール、ポリビ
ニルブチラール樹脂。 (7)環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー、例
えば、ポリアルキレングリコール、ポリ酸化エチレン、
ポリ酸化プロピレン、又はビスグリシジルエーテルとの
そのコポリマー。 (8)ポリオキシメチレン及びコモノマーとして酸化エ
チレンを含有するポリオキシメチレンのようなポリアセ
タール及び熱可塑性ポリウレタン、ポリアクリレート又
はMBS(メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン
コポリマー)で改質されたポリアセタール。 (9)ポリフェニレンオキシド及び耐衝撃性ポリスチレ
ン等で変性された変性ポリフェニレンオキシド。 (10)ポリエーテル又はポリエステルをソフトセグメ
ントに用い、脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートを使
用するポリウレタン並びにその前駆物質。
【0011】(11)ジアミンとジカルボン酸、及び/
あるいはアミノカルボン酸又は対応するラクタムから得
られるポリアミド及びコポリアミド、例えば、ポリアミ
ド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6
/9、6/12及び4/6、ポリアミド11、ポリアミ
ド12、並びにm−キシレンジアミン及びアジピン酸の
縮合によって得られるポリアミドMXD6、ヘキサメチ
レンジアミンとイソフタル酸及び/又はテレフタル酸か
ら調整される変性ポリアミド6T、あるいは更にEPD
M又はABSで改質されたポリアミド又はコポリアミ
ド、並びに加工中に縮合されるポリアミド(RIMポリ
アミド系)。 (12)ポリエーテルイミド、ポリイミド及びポリアミ
ド−イミド、並びにポリベンズイミダゾール。 (13)ジカルボン酸とジオール、及び/又はヒドロキ
シカルボン酸又は対応するラクトンから得られるポリエ
ステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノー
ル並びに、更にポリカーボネート又はMBSで改質され
たポリエステル。 (14)ポリカーボネート及びポリエステルカーボネー
ト。 (15)ポリアリルスルホン、ポリアリルケトン、例え
ば、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン。 (16)ポリフェニレンスルフィドあるいはポリフェニ
レンサルファイドスルフォン。 (17)光学的異方性溶融相を形成し得る溶融加工性ポ
リエステル。 (18)フッ素樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチ
レン、エチレン/テトラフルオロエチレンコポリマー、
テトラフルオロエチレン/パーフルオロビニルエーテル
コポリマー。 (19)セルロース、ゴム、ゼラチン等の天然ポリマー
もしくはこれらを化学的に改質したものの同族誘導体、
例えば、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース及び
酢酸セルロース又はセルロースエーテル、メチルセルロ
ース、ロジン、ロジンエステルもしくはこれらの誘導
体。 (20)前記のポリマーの混合物(ポリブレンド)、例
えばPP/EPDM、PA6/EPDM又はABS、P
VC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC
/ABS、PBT/ABS、PC/AS、PC/PB
T、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/
熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アク
リレート、POM/MBS、PPE/HIPS、PPE
/PA66及びコポリマー、PA/HDPE、PA/P
P、PA/PPO。 PA:ポリアミド AS:アクリロニトリルスチレン CPE:塩素化ポリエチレン POM:ポリオキシメチレン PUR:ポリウレタンゴム
【0012】また、架橋構造を有するポリマー(熱硬化
性樹脂)としては、以下のポリマーを例示できる。 (1)アルデヒド並びに、フェノール、尿素又はメラミ
ンから得られる架橋ポリマー、例えばフェノール/ホル
ムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂及びメ
ラミン/ホルムアルデヒド樹脂。 (2)乾燥性及び非乾燥性アルキド樹脂。 (3)飽和及び不飽和ジカルボン酸と多価アルコール及
び架橋剤としてのビニル化合物とのコポリエステルから
得られる不飽和ポリエステル。 (4)置換アクリルエステルから得られる架橋性アクリ
ル樹脂、例えば、エポキシアクリル酸樹脂、ウレタンア
クリル酸樹脂又はポリエステルアクリル酸樹脂。 (5)メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイソシアネート又
はエポキシ樹脂で架橋されたアルキド樹脂、ポリエステ
ル樹脂又はアクリレート樹脂。 (6)ブタジエン又はイソプレンに基づくポリジエンの
架橋から得られるゴム及びシリコーンゴム。 (7)ポリエポキシド、例えば、ビスグリシジルエーテ
ル又は脂環式ジエポキシドから得られる架橋エポキシ樹
脂。 これらの架橋ポリマーの中でも、ポリエポキシドとして
分子中に平均2つのエポキシ基を含有するグリシジル化
合物から得られる架橋エポキシ樹脂が好ましい。エポキ
シ樹脂としては、グリシジル化ノボラック、ヒダントイ
ン、アミノフェノール、ビスフェノール及び芳香族ジア
ミン又は脂環式エポキシ化合物が好ましい。
【0013】又、硬化剤としては、以下のものが挙げら
れる。 (1)フェノールノボラック樹脂、例えば、クレゾール
ノボラック樹脂、ビスフェノールAのノボラック樹脂、
ナフトールのノボラック樹脂、フェノールノボラック樹
脂。 (2)ポリオキシスチレン、例えば、2,2−ジメトキ
シ−p−キシレンとフェノール類との縮合重合化合物等
のフェノールアラルキル樹脂、ポリパラオキシスチレ
ン。 (3)酸無水物、例えば、無水フタル酸、無水ヘキサヒ
ドロフタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット
酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸。 (4)脂肪族、脂環式又は芳香族の第一、第二及び第三
アミン。 更に、硬化促進剤を用いて、より硬化させることができ
る。硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール又はそ
の誘導体、第三アミン誘導体、ホスフィン又は、その誘
導体等が挙げられる。硬化促進剤は、一般にエポキシ樹
脂に対して0.1〜10重量%添加する。エポキシ樹脂
のための硬化剤は、一般にエポキシ基及び硬化剤の官能
基に対して等モル量を使用する。加工特性、機械的、電
気的及び熱的特性、表面特性及び光安定性を増強するた
め更に本発明の効果を損なわない範囲で添加剤を本新規
組成物中に配合しうる。このような添加剤の典型例とし
ては、微粒状充填剤、強化充填剤、可塑剤、滑剤及び離
型剤、付着促進剤、酸化防止剤、熱及び光安定剤、難燃
剤(例えば三酸化アンチモン等)、顔料及び染料が挙げ
られる。
【0014】本発明の樹脂組成物の製造にあたっては、
充填材をプラスチックス材料と一緒に、その製造の前、
途中又は後に混合し、プラスチックス材料を可塑化して
充填材と混合し、カレンダー加工、押出し又は射出成形
することによって粒状物又は成形品を好都合に得ること
ができる。粉末プラスチックス材料と充填材はドライブ
レンドすることもできるし、あるいは、プラスチックス
材料を溶媒に溶かし、その溶液に充填材を懸濁し、次い
で溶媒を除去させて樹脂組成物を得ることができる。
又、本発明においてカップリング剤を使用する場合は、
上記の充填材と共に直接添加してもよいが、予めカップ
リング剤で充填材を表面処理して使用することもでき
る。熱硬化性樹脂及び架橋構造を有するポリマーを用い
る場合、一般に、充填材はある1つの成分中に予め混入
してもよいが、その充填材と樹脂成分を一緒に混合する
ことにより、成形及び硬化又は架橋する前に充填材を添
加すると便利である。粉末混合物は、混合物の形態でプ
ラスチックス材料中に混合することができるし、2成分
を組み合わせて、その後第三の成分を添加して混合する
こともできる。
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。電気絶縁性高熱伝導性粒子で金属を被覆する方
法は、これまでに述べたような種々のものがあるが、本
実施例では、熱プラズマCVD法を用いた。すなわち、
電気絶縁性高熱伝導率粒子を熱プラズマにより微粒子化
し、それら微粒子を含む雰囲気へ母材となる金属充填材
を供給することで、複合充填材を得るものである。以下
の実施例における複合充填材は、全て、この方法を用い
て得られたものである。尚、使用した材料の入手先等を
以下に示す。 AIN:株式会社トクヤマ BN:電気化学工業株式会社 Al23:住友化学工業株式会社 SiC:東海カーボン株式会社製 トーカウィスカー Si34:宇部興産株式会社 UBE−SN−WA Cu:日本アトマイズ加工株式会社 Ag:福田金属箔粉工業株式会社 Al:東洋アルミニウム工業株式会社 Ni:福田金属箔粉工業株式会社 黄銅(銅/亜鉛 70/30):福田金属箔粉工業株式
会社
【0016】実施例1〜12 複合充填材を添加する樹脂としては、クレゾールノボラ
ックエポキシ樹脂/ノボラックフェノール樹脂/三酸化
アンチモン/臭素化ノボラックエポキシ樹脂/γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン/カーボンブラッ
ク/カルバナワックス/2−フェニルイミダゾールを重
量比率、85/40/15/10/3/3/2/1で配
合したものを使用した。上記樹脂と以下の表1に示す複
合充填材を100℃の加熱ロールで10分間混合後、冷
却し、粗粉砕して、樹脂組成物を得た。
【0017】
【表1】
【0018】この樹脂組成物をトランスファー成形法で
100mm×100mm、厚さ3mmの平板を金型温度175
℃、射出圧力100 kgf/m2、成形時間3分、予備加熱
温度80℃の成形条件で成形した。この平板から直径1
0mm、厚さ1mmの熱伝導率測定用円板、直径100mm、
厚さ2mmの導電性測定用円板を切削加工により作製し
た。上記の各試験片について、以下の試験方法により、
熱伝導率、体積抵抗率の測定を行った。 熱伝導率は、レーザーフラッシュ法により測定した。 (1)体積抵抗率:JIS K6911に準拠 (2)試料表面に導電性の銀ペーストで電極をペイント
し、体積抵抗率を測定した。結果を表3に示す。
【0019】実施例13〜21 充填材を添加する樹脂としては、ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂(以下PPSと略す)を使用した。以下の表
2に示す複合充填材とPPSをヘンシェルミキサー(8
00rpm)で3分間混合した後、直径30mm二軸同方向
混練押出機(300℃、60rpm)で樹脂組成物を得
た。
【0020】
【表2】
【0021】この樹脂組成物を射出成形法で100mm×
100mm、厚さ3mmの平板をシリンダ温度300℃、金
型温度160℃、射出圧力(一次)130kgf/cm2、射
出圧力(二次)90kgf/cm2、保圧時間10秒、冷却時
間20秒の成形条件で成形した。この平板から実施例1
〜12と同様の試料を切削加工により作製し、熱伝導
率、体積抵抗率の測定を行った。結果を表4に示す。
【0022】比較例1 充填材として平均粒子径11μmのCu粉を使用する以外
は、実施例1と同様の方法、割合で樹脂組成物の作製及
び熱伝導率、体積抵抗率の測定を行った。 比較例2 充填材として平均粒子径2μmのAlN粉を使用する以外
は、実施例1と同様の方法、割合で樹脂組成物の作製及
び熱伝導率、体積抵抗率の測定を行った。 比較例3 充填材として平均粒子径11μmのCu粉を使用する以外
は、実施例13と同様の方法、割合で樹脂組成物の作製
及び熱伝導率、体積抵抗率の測定を行った。 比較例4 充填材として平均粒子径2μmのAlN粉を使用する以外
は、実施例13と同様の方法、割合で樹脂組成物の作製
及び熱伝導率、体積抵抗率の測定を行った。結果を表3
及び表4に示す。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】本発明により、電気絶縁性高熱伝導性粒
子で被覆された金属複合充填材の存在により高い熱伝導
率を有し、且つ、金属充填材含有樹脂組成物では得られ
なかった電気絶縁性をも兼ね備える樹脂組成物を提供す
ることができ、更に詳しくは、半導体、抵抗体、コンデ
ンサー等の封止材、基板、ハウジング等の電気・電子部
品の素材、熱交換器、軸受等の機器構成素材として有用
な樹脂組成物を提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】高熱伝導性粉末の表面を電気絶縁性被膜で
被覆する方法としては、一般に知られている化学蒸着法
(以下CVDと略す)例えば、レーザーCVD、イオン
CVD、プラズマCVD、熱CVD、熱プラズマCV
D、物理蒸着法(以下PVDと略す)例えば、レーザー
PVD、電子ビーム蒸着法、イオンPVD又は、溶液を
用いるゾルゲル法等が挙げられるが、特に、レーザーC
VD、熱プラズマCVDが好ましい。これらの方法で、
得られる被膜は、高熱伝導性粉末母材の表面を電気絶縁
性微粒子が被覆する形態での被膜となる。高熱伝導性粉
末の表面を被覆する電気絶縁性被膜の被覆厚としては、
特に制限されるものではないが、金属充填材に電気絶縁
性を発現させ、酸化を防止するためには金属の表面が露
出しない程度に被覆されていることが望ましい。斯かる
被膜材料としては1013Ωcm程度以上の体積抵抗率
有するものが好ましい。斯くして得られる高熱伝導性複
合充填材の形状のうち、好ましいものとしては、平均径
0.05〜200μm、アスペクト比3以上、更に好まし
くは平均径0.1〜100μm、アスペクト比10以上の
繊維状物を挙げることができる。斯かる形状を有するも
のは、熱伝導性の付与に加えて補強効果を有するため好
ましい。又、特に平均径が5μmを下回るものは表面平
滑性を向上させる効果を有する。尚、平均径0.05μm
を下回るものは樹脂への多量混合が困難であるため好ま
しくない。また、もう一つの好ましい形状としては平均
粒径0.05〜300μmの粒子状物、更に好ましくは、
平均粒径0.1〜200μmの粒子物を挙げることができ
る。斯かる形状の粒子状物は大量充填が可能である。本
発明においては、高熱伝導性複合充填材の一種を単独で
又は二種以上を同時に用いることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明の高熱伝導性複合充填材は樹脂に配
合することにより、容易に樹脂に熱伝導性を付与するこ
とができる。例えば、本発明の方法によれば、樹脂の電
気絶縁性を保持したまま常温において5W/m・k以上
の熱伝導性を付与することが可能になる。本発明の高熱
伝導性複合充填材の樹脂への配合量としては、目的とす
る熱伝導率に応じて広い範囲から選択可能であるが、好
ましくは樹脂100容量部に対して5〜900容量部、
更に好ましくは10〜230容量部の範囲で配合するの
がよい。配合量が5容量部未満であると熱伝導率の向上
が乏しく、また900容量部を越える充填は一般に困難
である。樹脂100容量部に対して200容量部以上の
高充填を行う方法としては、粒度の異なる複数の粒子又
は形状の異なる充填材を組み合わせて添加する方法を用
いればよい。本発明の高熱伝導性複合充填材はカップリ
ング剤で表面処理することにより樹脂との界面の親和
性、接合性を高めて用いることができる。斯かる表面処
理の処理量としては、通常、処理される高熱伝導性複合
充填材100容量部に対し0.01〜5容量部、好まし
くは、0.5〜2容量部のカップリング剤で表面処理し
たものを用いることができる。0.01容量部未満であ
ると樹脂と充填材の界面の親和性、接合性の向上効果が
望めないため熱伝導率向上に寄与するところが少なく、
又、5容量部を超えても、それ以上の効果は望めないば
かりか熱伝導率を低下させる恐れがあり好ましくない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明に使用することのできる樹脂は、特
に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂としては以
下の樹脂又はそれらの混合物を例示できる。 (1)ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリメチル
ペンテン、環状オレフィン、ポリブタジエン。 (2)アタクチックもしくはシンジオタクチックなポリ
スチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メ
チルスチレン)。 (3)スチレン又はα−メチルスチレンとジエン又はア
クリル系誘導体とのコポリマーとその混合物、例えば、
ABS、MBS(メタクリル酸メチル−ブタジエン−ス
チレンコポリマー)、ASA又はAESポリマーとして
公知のコポリマー混合物。 (4)ハロゲン化ビニル化合物のポリマー、例えば、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニ
ル、ポリフッ化ビニリデン、並びにそれらのコポリマ
ー、例えば塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/
酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマ
ー。 (5)α,β−不飽和酸及びその誘導体から得られるポ
リマー、例えばポリアクリレート及びポリメタクリレー
ト、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。 (6)不飽和アルコール及びアミン又はそのアシル誘導
体又はアセタール化して得られポリマー、例えば、ポリ
ビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸
ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレイン酸ビニル、
ポリビニルブチレート、ポリビニルホルマール、ポリビ
ニルブチラール樹脂。 (7)環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー、例
えば、ポリアルキレングリコール、ポリ酸化エチレン、
ポリ酸化プロピレン、又はビスグリシジルエーテルとの
そのコポリマー。 (8)ポリオキシメチレン及びコモノマーとして酸化エ
チレンを含有するポリオキシメチレンのようなポリアセ
タール及び熱可塑性ポリウレタン、ポリアクリレート又
はMBS(メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン
コポリマー)で改質されたポリアセタール。 (9)ポリフェニレンオキシド及び耐衝撃性ポリスチレ
ン等で変性された変性ポリフェニレンオキシド。 (10)ポリエーテル又はポリエステルをソフトセグメ
ントに用い、脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートを使
用するポリウレタン並びにその前駆物質。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。高熱伝導性粉末の表面を電気絶縁被膜で被覆す
る方法は、これまでに述べたような種々のものがある
が、本実施例では、熱プラズマCVD法を用いた。すな
わち、電気絶縁性粒子を熱プラズマにより微粒子化し、
それら微粒子を含む雰囲気へ母材となる高熱伝導性粉末
を供給することで、複合充填材を得るものである。以下
の実施例における複合充填材は、全て、この方法を用い
て得られたものである。尚、使用した材料の入手先等を
以下に示す。 AIN:株式会社トクヤマ BN:電気化学工業株式会社 Al23:住友化学工業株式会社 SiC:東海カーボン株式会社製 トーカウィスカー Si34:宇部興産株式会社 UBE−SN−WA Cu:日本アトマイズ加工株式会社 Ag:福田金属箔粉工業株式会社 Al:東洋アルミニウム工業株式会社 Ni:福田金属箔粉工業株式会社 黄銅(銅/亜鉛 70/30):福田金属箔粉工業株式
会社
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】この樹脂組成物をトランスファー成形法で
100mm×100mm、厚さ3mmの平板を金型温度175
℃、射出圧力100 kgf/m2、成形時間3分、予備加熱
温度80℃の成形条件で成形した。この平板から直径1
0mm、厚さ1mmの熱伝導率測定用円板、直径100mm、
厚さ2mmの導電性測定用円板を切削加工により作製し
た。上記の各試験片について、以下の試験方法により、
熱伝導率、体積抵抗率の測定を行った。(1)熱伝導率は、レーザーフラッシュ法により測定し
た。 (2)体積抵抗率:JIS K6911に準拠 試料表面に導電性の銀ペーストで電極をペイントし、体
積抵抗率を測定した。結果を表3に示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】実施例13〜21複合 充填材を添加する樹脂としては、ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂(以下PPSと略す)を使用した。以下
の表2に示す複合充填材とPPSをヘンシェルミキサー
(800rpm)で3分間混合した後、直径30mm二軸同
方向混練押出機(300℃、60rpm)で樹脂組成物を
得た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】
【表3】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【表4】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【発明の効果】本発明により、高熱伝導性粉末が電気絶
縁性被膜で被覆されてなる高熱伝導性複合充填材の存在
により高い熱伝導率を有し、且つ、金属充填材含有樹脂
組成物では得られなかった電気絶縁性をも兼ね備える樹
脂組成物を提供することができ、更に詳しくは、半導
体、抵抗体、コンデンサー等の封止材、基板、ハウジン
グ等の電気・電子部品の素材、熱交換器、軸受等の機器
構成素材として有用な樹脂組成物を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 3/02 Z

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属及び/又は炭素からなる高熱伝導性
    粉末が電気絶縁性被膜で被覆されてなる高熱伝導性複合
    充填材。
  2. 【請求項2】 被膜が電気絶縁性粒子からなるものであ
    ることを特徴とする請求項1の高熱伝導性複合充填材。
  3. 【請求項3】 電気絶縁性被膜の20℃で測定した熱伝
    導率が10W/(m・k)以上である請求項1又は2の
    高熱伝導性複合充填材。
  4. 【請求項4】 高熱伝導性粉末が、熱伝導率60〜20
    00W/(m・k)の範囲を有するものである請求項1
    の高熱伝導性複合充填材。
  5. 【請求項5】 高熱伝導性粉末が、周期表第4〜6族第
    4〜6周期にあたる金属、第10〜12族第4〜6周期
    にあたる金属、第13〜14族第2〜3周期にあたる金
    属(1989年IUPAC分類法)、Mg、Fe、Pbの
    群から選ばれる1種の金属又はこれらの中から選ばれる
    2種以上の合金又は炭素からなる請求項1の高熱伝導性
    複合充填材。
  6. 【請求項6】 高熱伝導性粉末が、Au、Ag、Pt、T
    a、Cr、Al、Zn、Ni、Pb、W、Zr、B、Mg、S
    i、Mo、Cu、Ti、Feの群から選ばれる1種の金属又
    は2種以上の合金からなる請求項5の高熱伝導性複合充
    填材。
  7. 【請求項7】 高熱伝導性粉末が、Ag、Al、Zn、N
    i、Mg、Cu、Tiの群から選ばれる1種の金属又は2種
    以上の合金からなる請求項6の高熱伝導性複合充填材。
  8. 【請求項8】 高熱伝導性粉末が、Ag、Al、Zn、N
    i、Cuの群から選ばれる1種の金属又は2種以上の合金
    からなる請求項7の高熱伝導性複合充填材。
  9. 【請求項9】 電気絶縁性被膜が窒化アルミニウム、窒
    化硼素、窒化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
    ム、酸化珪素、ダイヤモンドよりなる群より選ばれた1
    種または2種以上である請求項1の高熱伝導性複合充填
    材。
  10. 【請求項10】 高熱伝導性粉末が粒子径0.05〜2
    00μm、平均アスペクト比5以上の繊維状物である請
    求項1の高熱伝導性複合充填材。
  11. 【請求項11】 高熱伝導性粉末が粒子径0.05〜3
    00μmの粒子状物である請求項1の高熱伝導性複合充
    填材。
  12. 【請求項12】 カップリング剤で表面処理された請求
    項1〜11の高熱伝導性複合充填材。
  13. 【請求項13】 充填材の形状が平均径0.05〜20
    0μm、平均アスペクト比3以上の繊維状物である請求
    項1の高熱伝導性複合充填材。
  14. 【請求項14】 充填材の形状が平均径0.1〜100
    μm、平均アスペクト比10以上の繊維状物である請求
    項13の高熱伝導性複合充填材。
  15. 【請求項15】 充填材の形状が平均粒径0.05〜3
    00μmの粒子状物である請求項1の高熱伝導性複合充
    填材。
  16. 【請求項16】 充填材の形状が平均粒径0.1〜20
    0μmの粒子状物である請求項15の高熱伝導性複合充
    填材。
  17. 【請求項17】 樹脂に請求項1〜16の高熱伝導性複
    合充填材を配合してなる高熱伝導性樹脂組成物。
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