JPH08183545A - ゴム栓およびその製造方法 - Google Patents

ゴム栓およびその製造方法

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JPH08183545A
JPH08183545A JP6339809A JP33980994A JPH08183545A JP H08183545 A JPH08183545 A JP H08183545A JP 6339809 A JP6339809 A JP 6339809A JP 33980994 A JP33980994 A JP 33980994A JP H08183545 A JPH08183545 A JP H08183545A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気体を通しにくいとともに針を突き刺された
部分からの容器の内容物の流出を防止でき、しかも、従
来のゴム栓のようにゴムからなるゴム栓本体を気体透過
防止のためにプラスチック層で覆う必要がなく、コスト
を低減でき、プラスチック層の剥離の問題も生じること
のないゴム栓を提供する。 【構成】 気体透過性の小さいゴムからなる気体透過防
止ゴム層1に、セルフシール性の良いゴムからなるセル
フシールゴム層2を積層する。気体透過防止ゴム層1に
より気体の透過が防止される一方、セルフシールゴム層
2により針で貫通された部分からの容器の内容物の流出
を防止できる。そして、2つの層1,2は、ゴム同士で
あるため、容易に結合一体化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスやプラスチック
等の容器の口部を密閉するためのゴム栓に係り、特に医
療分野で用いられている輸液用容器、輸血用容器、医薬
用容器、採血用注射器等のゴム栓のように、針等の尖体
を抜き差しされるゴム栓として好適なゴム栓に関する。
【0002】
【従来の技術】輸液用容器、輸血用容器、医薬用容器、
採血用注射器等のゴム栓においては、(a)容器内の気
体の外部への流出、容器内の液体の蒸発、および外部の
気体の容器内への進入を防止するため、気体を通しにく
いこと、並びに(b)針等の尖体を突き刺された部分か
らの容器の内容物の流出を防止できることが要求され
る。このため、従来は、セルフシール性(針等の尖体で
突き刺された際の、その貫通部分のシール性)の良いゴ
ムでゴム栓本体を構成するとともに、このゴム栓本体の
表面に、フッ素系樹脂、ポリエチレン(PE)等のプラ
スチック層をコーティングしたり、ラミネートすること
により気体の透過を防止するゴム栓が多数開発され、使
用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゴムと
プラスチックとは接合することが困難であるので、前記
従来のゴム栓においては、ゴム栓本体とプラスチック層
とを、直接接合する以外の方法により密着させて一体化
することが必要となる。このため、ゴム栓の外郭をプラ
スチック製の外郭支持体で支持する場合は、この外郭支
持体でプラスチック層を囲むことにより該プラスチック
層をゴム本体に密着させたり(特開平3−97141
号)、外郭支持体とゴム栓本体にラミネートされたプラ
スチック層とを超音波融着させる(特開平2−1275
号)等の対策を施す必要があり、容器の口部の構造およ
び製造工程が全体として複雑化するとともに、コストが
高くなるという問題があった。
【0004】また、ゴムの弾性にプラスチック層が追従
できないため、上述のような対策を施しても、なお、ゴ
ム栓本体からのプラスチック層の剥離を生じやすいとい
う問題もあった。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、本発明の目的は、気体を通しにくいととも
に、針等の尖体で貫通された部分からの容器の内容物の
流出を防止でき、しかも、従来のゴム栓のようにゴム栓
本体とプラスチック層とを密着させるための対策が必要
なく、容器の口部の構造および製造工程を簡単化できる
とともにコストを低減でき、かつプラスチック層の剥離
の問題も生じることのないゴム栓およびその製造方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のゴム栓は、気体
透過性の小さいゴムからなる気体透過防止ゴム層と、こ
の気体透過防止ゴム層に積層されたセルフシール性の良
いゴムからなるセルフシールゴム層とを有してなるもの
である。
【0007】前記気体透過防止ゴム層は、例えばブチル
ゴム(以下、IIRと記す)のみ、またはIIRを主成
分とするゴムで構成でき、前記セルフシールゴム層は、
例えばイソプレンゴム(以下、IRと記す)もしくは天
然ゴム(以下、NRと記す)のみ、またはIRもしくは
NRを主成分とするゴムで構成できる。
【0008】また、第一の本発明のゴム栓の製造方法
は、IIRとIRとを重量比でIIRの方がIRより多
く含まれるように混合してなる気体透過防止ゴム層と、
IIRとIRとを重量比でIRの方がIIRより多く含
まれるように混合してなるセルフシールゴムの層とを、
未加硫またはどちらか一方が加硫された状態で接触させ
て加熱、加圧して結合一体化させることにより、前記ゴ
ム栓を得るものである。
【0009】また、第二の本発明のゴム栓の製造方法
は、IRのみ、またはIRを主たる成分とするゴムから
なる加硫されたセルフシールゴム層の表面に塩素化処理
を施し、この塩素化処理を施されたセルフシールゴム層
に、ハロゲン、臭素またはヨウ素を含有した、IIRの
み、またはIIRを主たる成分とするゴムからなる未加
硫の気体透過防止ゴム層を接触させて加熱、加圧して結
合一体化させることにより、前記ゴム栓を得るものであ
る。
【0010】さらに、第三の本発明のゴム栓の製造方法
は、IRのみ、またはIRを主たる成分とするゴムから
なる加硫されたセルフシールゴム層の表面に粗面化処理
を施し、この粗面化処理を施されたセルフシールゴム層
に、IIRのみ、またはIIRを主たる成分とするゴム
からなる未加硫の気体透過防止ゴム層を接触させて加
熱、加圧して結合一体化させることにより、前記ゴム栓
を得るものである。
【0011】
【作用】本発明のゴム栓においては、気体透過防止ゴム
層により気体の透過が防止される一方、セルフシールゴ
ム層により針等の尖体で貫通された部分からの容器の内
容物の流出を防止できる。そして、気体透過防止ゴム層
とセルフシールゴム層とは、ゴム同士であるため、例え
ば、前記第一、第二及び第三の本発明のゴム栓の製造方
法のようにして互いに接合することができるので、従来
のゴム栓のようにゴム栓本体とプラスチック層とを密着
させるための対策が必要なく、容器の口部の構造および
製造工程を簡単化できるとともに、コストを低減でき、
かつプラスチック層の剥離の問題も生じることがない。
【0012】
【実施例】
《ゴム栓の積層構造の実施例》図1は本発明のゴム栓の
積層構造の第一実施例を示し、気体透過性の小さいゴム
からなる気体透過防止ゴム層1と、セルフシール性の良
いゴムからなるセルフシールゴム層2とを、ゴム栓全体
において積層してなり、外面(天面)側にセルフシール
ゴム層2、内面(下面)側に気体透過防止ゴム層1が設
けられている。
【0013】図2は本発明のゴム栓の積層構造の第二実
施例を示し、前記図1の第一実施例の場合と同様に、気
体透過防止ゴム層1とセルフシールゴム層2とがゴム栓
全体において積層されているが、前記第一実施例の場合
とは反対に、外面側に気体透過防止ゴム層1、内面側に
セルフシールゴム層2が設けられている。
【0014】図3は本発明のゴム栓の積層構造の第三実
施例を示し、ゴム栓全体において3層構造となってお
り、セルフシールゴム層2が2つの気体透過防止ゴム層
1の間に挟まれている。
【0015】図4は本発明のゴム栓の積層構造の第四実
施例を示し、前記図3の第三実施例の場合と同様に、ゴ
ム栓全体において3層構造となっているが、前記第三実
施例の場合とは反対に、気体透過防止ゴム層1が2つの
セルフシールゴム層2の間に挟まれている。
【0016】図5および図6は本発明のゴム栓の積層構
造の第五実施例を示し、ゴム栓の一部においてのみ気体
透過防止ゴム層1とセルフシールゴム層2とが積層され
る構造となっている。すなわち、ゴム栓全体の径より小
さい径を有する円形のセルフシールゴム層2がゴム栓の
一部のみに設けられており、このセルフシールゴム層2
の外面側、内面側および側方にセルフシールゴム層2が
設けられている(言い換えれば、気体透過防止ゴム層1
の内部にセルフシールゴム層2が埋設されている)。そ
して、気体透過防止ゴム層1の外面のうちのセルフシー
ルゴム層2の直上の部分には、針等の尖体を突き刺す位
置を示す円形の凹凸3が設けられている。
【0017】図7および図8は本発明のゴム栓の積層構
造の第六実施例を示し、前記図5および図6の第五実施
例の場合と同様に、ゴム栓の一部においてのみ気体透過
防止ゴム層1とセルフシールゴム層2とが積層されるよ
うに気体透過防止ゴム層1の内部にセルフシールゴム層
2が埋設されているが、本実施例ではセルフシールゴム
層2が3つに分離して設けられている。そして、気体透
過防止ゴム層1の外面のうちのセルフシールゴム層2の
直上の部分には、針等の尖体を突き刺す位置を示す円形
の凹凸3が設けられている。
【0018】図9および図10は本発明のゴム栓の積層
構造の第七実施例を示し、前記図5および図6の第五実
施例の場合と同様に、ゴム栓の一部においてのみ気体透
過防止ゴム層1とセルフシールゴム層2とが積層される
ように気体透過防止ゴム層1にセルフシールゴム層2が
埋設されているが、本実施例ではセルフシールゴム層2
の外面側は気体透過防止ゴム層1に覆われておらず、気
体透過防止ゴム層1の外面とセルフシールゴム層2の外
面とが面一とされており、気体透過防止ゴム層1の外面
が外部に露出している。
【0019】図11および図12は本発明のゴム栓の積
層構造の第八実施例を示し、前記図9および図11の第
七実施例の場合と同様に、気体透過防止ゴム層1にセル
フシールゴム層2が埋設されているが、本実施例ではセ
ルフシールゴム層2が3つに分離して設けられている。
【0020】前記各実施例のゴム栓においては、気体透
過防止ゴム層1により気体の透過が防止される一方、セ
ルフシールゴム層2により針等の尖体で貫通された部分
からの容器の内容物の流出を防止できる(図5〜12の
実施例のようにゴム栓の一部においてのみ気体透過防止
ゴム層1とセルフシールゴム層2とが積層される場合
は、凹凸3等を目印としてセルフシールゴム層2が存在
する部分に針等の尖体を突き刺すものとする)。
【0021】そして、気体透過防止ゴム層1とセルフシ
ールゴム層2とは、ゴム同士であるため、後で説明する
方法等により、互いに接合することができるので、従来
のゴム栓のようにゴム栓本体とプラスチック層とを密着
させるための対策が必要なく、容器の口部の構造および
製造工程を簡単化できるとともに、コストを低減でき、
かつプラスチック層の剥離の問題も生じることがない。
【0022】なお、図5〜12の実施例のようにゴム栓
の一部においてのみ気体透過防止ゴム層1とセルフシー
ルゴム層2とが積層される場合、凹凸3を設ける以外の
手段により尖体を突き刺す位置を示すようにしてもよい
ことは言うまでもない。例えば、図9〜12の実施例の
ように気体透過防止ゴム層1の外面が外部に露出する場
合は、凹凸3を設ける代わりに、気体透過防止ゴム層1
とセルフシールゴム層2との色を変えることにより針等
の尖体を突き刺す位置を示してもよい。
【0023】前記気体透過防止ゴム層1は、例えばII
Rのみ、またはIIRを主成分とするゴムで構成でき、
前記セルフシールゴム層2は、例えばIRやNRのみ、
またはIRもしくはNRを主成分とするゴムで構成でき
る。
【0024】なお、気体透過防止ゴム層1をIIRの
み、またはIIRを主成分とするゴムで構成する場合、
該気体透過防止ゴム層1の厚さは、気体透過を十分に防
止するため、2mm以上とすることが好ましい。また、
セルフシールゴム層2をIRのみ、またはIRを主成分
とするゴムで構成する場合、該セルフシールゴム層2の
厚さは、十分な自己シール性を得るため、1mm以上と
することが好ましい。
【0025】また、気体透過防止ゴム層1をIIRの
み、またはIIRを主成分とするゴムで構成する一方、
セルフシールゴム層2をIRもしくはNRのみ、または
IRもしくはNRを主成分とするゴムで構成する際は、
容器内の液体にゴム栓が触れた場合の溶出物を少なくす
るためには、図1、図3、図5〜12の実施例のよう
に、気体透過防止ゴム層1の方がゴム栓の内面を構成す
るようにすることが好ましい。ただし、溶出物の量を許
容値以下に押さえることができるときは、図2および図
4の実施例のようにセルフシールゴム層2の方がゴム栓
の内面を構成するようにしてもよい。
【0026】また、本発明のゴム栓を容器に装着する構
造としては、ゴム栓が容器の口に直接装着されるように
してもよいし、外郭支持体等を介して容器の口に間接的
に装着されるようにしてもよい。
【0027】《気体透過防止ゴム層1とセルフシールゴ
ム層2の接合方法》前記気体透過防止ゴム層1とセルフ
シールゴム層2とは、例えば次のようにして接合するこ
とができる。
【0028】i)気体透過防止ゴム層1を、IIRとI
Rとを重量比でIIRの方がIRより多く含まれるよう
に混合してなるゴムで構成する一方、セルフシールゴム
層2を、IIRとIRとを重量比でIRの方がIIRよ
り多く含まれるように混合してなるゴムで構成し、これ
らの気体透過防止ゴム層1とセルフシールゴム層2とを
それぞれ未加硫またはどちらか一方を加硫された状態で
接触させて加熱、加圧して結合一体化させる。この場
合、両層1,2を良好に接合するには、気体透過防止ゴ
ム層1に含有されるIR、およびセルフシールゴム層2
に含有されるIIRをそれぞれ5%以上とすることが好
ましい。
【0029】ii)セルフシールゴム層2をIRのみま
たはIRを主たる成分とするゴムにより構成する一方、
気体透過防止ゴム層1をハロゲン、臭素またはヨウ素を
含有した、IIRのみまたはIIRを主たる成分とする
ゴムにより構成する。加硫されたセルフシールゴム層2
の表面に塩素化処理を施し、この塩素化処理を施された
セルフシールゴム層2に、未加硫の気体透過防止ゴム層
1を接触させて加熱、加圧して結合一体化させる。
【0030】iii)セルフシールゴム層2を、IRの
みまたはIRを主たる成分とするゴムにより構成する一
方、気体透過防止ゴム層1を、IIRのみまたはIIR
を主たる成分とするゴムにより構成する。加硫されたセ
ルフシールゴム層2の表面にプラズマ処理等により粗面
化処理を施し、この粗面化処理を施されたセルフシール
ゴム層2に、未加硫の気体透過防止ゴム層1を接触させ
て加熱、加圧して結合一体化させる。
【0031】図13は、前記図1および2の第一および
第二実施例のゴム栓を能率よく生産するための製造方法
の実施例を示す。未加硫のIIR1′およびIR2′を
ロール4,5またはスクリュー等により圧延してシート
状としてそれぞれ気体透過防止ゴム層1、セルフシール
ゴム層2とし、これらの気体透過防止ゴム層1およびセ
ルフシールゴム層2を重なり合った状態でロール6に通
して互いに圧着し、上下動するカッタ7により適当な大
きさに切断し、金型8に仕込み、加圧・加熱して2つの
層1,2を結合一体化すると同時に加硫する。その後、
必要ならば、さらに打ち抜き加工等により所定形状に加
工して所望形状のゴム栓を得る。
【0032】なお、本発明においては、以上述べた以外
の方法によって気体透過防止ゴム層1とセルフシールゴ
ム層2とを接合してもよいことは言うまでもない。
【0033】《気体透過防止ゴム層およびセルフシール
ゴム層の配合例および試験結果》
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】 表1は本発明におけるIIRの配合例、表2は本発明に
おけるIRの配合例を示している。また、表3はこのよ
うな配合のIIRおよびIRの混合比を種々に変えて図
1の第一実施例のゴム栓を作製し、それらについてコア
リング性(針等の尖体をゴム栓に突き刺したときに、ゴ
ムが破壊して破片が生じるか否か)、セルフシール性、
溶出物性、およびガス透過性について試験した結果を示
し、表4は図2の第二実施例について同様の試験を行っ
た結果を示している(気体透過防止ゴム層1およびセル
フシールゴム層2の厚さはともに5mmとした)。
【0034】なお、表3,4中の処理の有無とは、塩素
化処理の有無を示している。すなわち、塩素化処理
「有」の場合は、加硫されたセルフシールゴム層2の表
面に塩素化処理を施し、この塩素化処理を施されたセル
フシールゴム層2に、ハロゲン、臭素または塩素を含有
させた未加硫のセルフシールゴム層2を接触させて加
熱、加圧して結合一体化させる一方、塩素化処理「無」
の場合は、セルフシールゴム層2の表面に塩素化処理を
施すことなく、未加硫のセルフシールゴム層2を接触さ
せて加熱、加圧して結合一体化させている。
【0035】ここにおいて、気体透過防止ゴム層1およ
びセルフシールゴム層2がそれぞれIIRのみ(すなわ
ち、IIRが100%)、IRのみ(すなわち、IRが
100%)の場合、前記塩素化処理を行わないと、気体
透過防止ゴム層1とセルフシールゴム層2とを良好に接
合することができない。
【0036】また、表3,4中において、〇は良好を意
味している。ガス透過性については、IR 100%の
場合のN2ガス透過性を100としたときの、N2ガス透
過指数が9以下の場合を良好(〇)としている。
【0037】この表3,4に示されるように、いずれの
混合比においても、セルフシール性、溶出物性、および
ガス透過性の全てにおいて良好な結果が得られた。
【0038】ここで、表3,4の場合は、セルフシール
ゴム層2におけるIRの量および気体透過防止ゴム層1
におけるIIRの量がそれぞれ80%より小さい場合
(配合例5,6)でも、良好な結果が得られているが、
気体透過防止ゴム層1における気体透過性およびセルフ
シールゴム層2におけるセルフシール性を一層良好にす
るには、セルフシールゴム層2のIRの量および気体透
過防止ゴム層1のIIRの量をそれぞれ80%以上とす
ることが好ましい。
【0039】なお、本発明におけるゴム栓は、輸液用容
器、輸血用容器、医薬用容器、採血用注射器以外の容器
にも適用できるものである。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明は、気体を通しにく
いとともに、針等の尖体で貫通された部分からの容器の
内容物の流出を防止でき、しかも、従来のゴム栓のよう
にゴム栓本体とプラスチック層とを密着させるための対
策が必要なく、容器の口部の構造および製造工程を簡単
化できるとともに、コストを低減でき、かつプラスチッ
ク層の剥離の問題も生じることのないゴム栓を得られる
等の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴム栓の積層構造の第一実施例を示す
断面図である。
【図2】本発明のゴム栓の積層構造の第二実施例を示す
断面図である。
【図3】本発明のゴム栓の積層構造の第三実施例を示す
断面図である。
【図4】本発明のゴム栓の積層構造の第四実施例を示す
断面図である。
【図5】本発明のゴム栓の積層構造の第五実施例を示す
平面図である。
【図6】図5のVI−VI線における断面図である。
【図7】本発明のゴム栓の積層構造の第六実施例を示す
平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線における断面図で
ある。
【図9】本発明のゴム栓の積層構造の第七実施例を示す
平面図である。
【図10】図9のX−X線における断面図である。
【図11】本発明のゴム栓の積層構造の第八実施例を示
す平面図である。
【図12】図11のXII−XII線における断面図で
ある。
【図13】前記第一実施例および第二実施例のゴム栓の
製造方法の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 気体透過防止ゴム層 2 セルフシールゴム層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体透過性の小さいゴムからなる気体透
    過防止ゴム層と、この気体透過防止ゴム層に積層された
    セルフシール性の良いゴムからなるセルフシールゴム層
    とを有してなるゴム栓。
  2. 【請求項2】 前記気体透過防止ゴム層はブチルゴムの
    みまたはブチルゴムを主たる成分とするゴムからなり、
    前記セルフシールゴム層はイソプレンゴムのみまたはイ
    ソプレンゴムを主たる成分とするゴムからなる請求項1
    記載のゴム栓。
  3. 【請求項3】 ブチルゴムとイソプレンゴムとを重量比
    でブチルゴムの方がイソプレンゴムより多く含まれるよ
    うに混合してなる気体透過防止ゴム層と、ブチルゴムと
    イソプレンゴムとを重量比でイソプレンゴムの方がブチ
    ルゴムより多く含まれるように混合してなるセルフシー
    ルゴムの層とを、それぞれ未加硫またはどちらか一方が
    加硫された状態で接触させて加熱、加圧して結合一体化
    させることにより、請求項2記載のゴム栓を得るゴム栓
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 イソプレンゴムのみまたはイソプレンゴ
    ムを主たる成分とするゴムからなる加硫されたセルフシ
    ールゴム層の表面に塩素化処理を施し、この塩素化処理
    を施されたセルフシールゴム層に、ハロゲン、臭素また
    は塩素を含有した、ブチルゴムのみまたはブチルゴムを
    主たる成分とするゴムからなる未加硫の気体透過防止ゴ
    ム層を接触させて加熱、加圧して結合一体化させること
    により、請求項2記載のゴム栓を得るゴム栓の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 イソプレンゴムのみまたはイソプレンゴ
    ムを主たる成分とするゴムからなる加硫されたセルフシ
    ールゴム層の表面に粗面化処理を施し、この粗面化処理
    を施されたセルフシールゴム層に、ブチルゴムのみまた
    はブチルゴムを主たる成分とするゴムからなる未加硫の
    気体透過防止ゴム層を接触させて加熱、加圧して結合一
    体化させることにより、請求項2記載のゴム栓を得るゴ
    ム栓の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115819897A (zh) * 2022-11-29 2023-03-21 湖北华强科技股份有限公司 一种溴化丁基/聚异戊二烯橡胶垫片及其生产方法

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