JP3463840B2 - 静電像現像用キャリア - Google Patents

静電像現像用キャリア

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JP3463840B2 JP28175195A JP28175195A JP3463840B2 JP 3463840 B2 JP3463840 B2 JP 3463840B2 JP 28175195 A JP28175195 A JP 28175195A JP 28175195 A JP28175195 A JP 28175195A JP 3463840 B2 JP3463840 B2 JP 3463840B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真
法、静電記録法、静電印刷法等において静電像の現像に
用いられる静電像現像用キャリアに関するものである。 【0002】 【従来の技術】現在、静電像現像方式として、着色粒子
であるトナーとキャリアとから構成されるいわゆる二成
分現像剤を用い、磁気ブラシを形成させてこれにより静
電潜像の現像を行う二成分現像方式が知られている。こ
のような二成分現像方式におけるキャリアとしては、一
般に、鉄粉やフェライトよりなる芯材粒子の表面に適宜
の樹脂による被覆樹脂層を形成してなる樹脂被覆キャリ
アが賞用されている。それは、被覆樹脂層により、好適
な帯電性を発揮させることができると共に、トナーの一
部がキャリア粒子の表面に融着するいわゆるスペントト
ナーの発生を有効に防止することができるからであり、
現像剤に大きな耐久性が得られるからである。 【0003】一方、最近における画像形成装置の小型化
に伴う現像器の小型化に対応して、現像剤は、トナーが
現像スリーブに補給されてから実際の現像領域に到達す
るまでの短時間のうちに十分な帯電状態とされ得ること
が必要となってきている。従来においては、トナーの帯
電立ち上がり特性を向上させるために、通常、トナーに
例えば負帯電性の荷電制御剤を含有させることが行われ
ているが、小型の現像器に用いる場合には、トナーに荷
電制御剤を含有させるのみでは不十分であり、帯電量が
不足した弱帯電トナーの割合が増加するためにトナー全
体における帯電量の分布がブロードとなり、その結果、
形成される画像に顕著なカブリが発生し、また装置内に
おいてトナー飛散が多くなる、という問題点がある。ま
た、トナーにおける負帯電性の帯電立ち上がり特性を向
上させるために、キャリアの粒子に正帯電性の大きいマ
グネシウム化合物を含有させる手段が特開平6−301
245号公報により提案されている。 【0004】一方、トナーの搬送性あるいは流動性を向
上させるため、トナー粉末に種々の無機微粒子を添加混
合する手段が広く採用されているが、高湿度環境下にお
いてはこの無機微粒子が吸湿することによってその帯電
性能が変動するため、トナーの実際の帯電量に環境依存
性が生ずる。このような傾向を抑制するための手段とし
て、キャリアの被覆樹脂層にシリカ微粒子を添加するこ
とにより、トナーにおけると同様の吸湿状態がキャリア
にも生ずるようにする手段が、例えば特開平6−308
777号公報、特開平6−266169号公報、特開平
7−56395号公報などによって提案されている。し
かしながら、このような手段では、被覆樹脂層の膜厚が
小さい場合には含有されるシリカ微粒子の絶対量に限界
があり、従って吸湿量にも限界があるために所期の効果
を十分に得ることができず、一方、膜厚を大きくして無
機微粒子の含有量を多くしようとすると、当該被覆樹脂
層の強度が小さくなって現像剤に大きい耐久性を得るこ
とができない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
良好な帯電立ち上がり特性を有し、現像性の環境依存性
が小さく、優れた耐久性を有し、安定した性能が発揮さ
れる、被覆樹脂層を有する静電像現像用キャリアを提供
することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の静電像現像用キ
ャリアは、複数の磁性体グレインが焼結されてなる芯材
粒子の表面に、無機微粒子が含有された被覆樹脂層が形
成されてなり、芯材粒子において、磁性体グレインの平
均粒径が当該芯材粒子の体積平均粒径の1/100〜1
/10であり、芯材粒子の見掛け密度が1.50〜3.
00g/cm 3 であることを特徴とする。 【0007】 【作用】本発明の静電像現像用キャリアは芯材粒子の表
面に被覆樹脂層が設けられてなり、当該芯材粒子は特定
の磁性体グレインが焼結されてなる特定の物理的条件を
満足するものであり、しかも被覆樹脂層には無機微粒子
が含有されている。従って、当該キャリアの芯材粒子の
表面が多孔性であることにより、被覆樹脂層は当該芯材
粒子に対してが大きな接着強度で付着された状態とな
り、その結果、被覆樹脂層に大きな割合で無機微粒子を
含有させることが可能となり、当該無機微粒子による作
用が十分に発現され、その結果、トナーにおいて良好な
帯電立ち上がり特性が得られると共に現像性の環境依存
性が小さくて高湿度環境下においても安定な現像を達成
することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】 〔キャリアの芯材粒子〕本発明において、キャリアを構
成する芯材粒子は、特定の磁性体グレインが焼結されて
なる粒子である。芯材粒子の材質すなわち磁性体グレイ
ンを構成する磁性体としては、鉄、フェライト、マグネ
タイトを始めとする鉄、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛
などの金属あるいはこれらの金属を含む合金または化合
物を挙げることができる。具体的には、体積固有抵抗値
が小さいこと並びに環境適合性が良好である観点から、
特にマグネタイトであることが好ましい。ここにいうマ
グネタイトとしては、Fe3 4 として完全なスピネル
構造を有するもののみでなく、部分的にスピネル構造が
崩れたものであってもよい。また、比重が3〜7の磁性
体は、現像器内において攪拌混合時に現像剤が受けるス
トレスが低減されるので好ましく、その飽和磁化が15
〜80emu/gであるものが好ましい。 【0009】芯材粒子は、その体積平均粒径が15〜1
50μmであることが好ましく、特に20〜100μm
であることが好ましい。体積平均粒径は、「マイクロト
ラックSRA MK−II」(日機装株式会社製)によっ
て測定することができる。 【0010】芯材粒子は、実質的に球形であることが必
要である。ここに「球形」とは、当該粒子の短径/長径
の比の値が0.7〜1.0であることを意味する。この
比の値が0.7未満の場合にはいわゆる異形性が過大と
なってキャリア飛散の原因となると共に、現像器内の攪
拌・混合によるストレスが大きくなるためにキャリアの
被覆樹脂層の剥離が生じたり、キャリアの破砕が発生し
易いために耐久性が低くなり、画像不良の原因となる。
短径/長径の比は、例えば電子顕微鏡により試料粒子1
00個について各々の短径/長径の比の値を実測し、そ
の単純平均値を算出することにより求めることができ
る。 【0011】芯材粒子は、その体積固有抵抗値が1×1
4 〜1×1015Ω・cmであることか好ましく、更に
1×105 〜1×1010Ω・cmであることが好まし
い。この体積固有抵抗値は、断面積が1.0cm2 の絶
縁性円筒容器内に1.0gの試料粒子を充填して500
gの荷重下における試料高さを求めると共に、直流の電
場(例えば100V)を印加して流れる電流値を測定
し、この印加した電場の大きさ(単位:V)、電流値I
(単位:A)および試料高さd(単位:cm)の数値か
ら、次式によって体積固有抵抗値Rを求めることができ
る。 R=V/(I×d) 【0012】芯材粒子は、それを構成する磁性体グレイ
ンの平均粒径が当該芯材粒子の体積平均粒径の1/10
0〜1/10であることが必要であり、特に1/75〜
1/20の範囲内であることが好ましい。磁性体グレイ
ンの平均粒径が芯材粒子の体積平均粒径の1/100よ
り小さい場合には、芯材粒子それ自体の機械的強度が過
小となるために現像器内での攪拌によりキャリア粒子が
破砕するようになり、一方1/10より大きい場合に
は、後述する被覆樹脂層に対して大きな接着力が得られ
なくなるため、キャリアの耐久性が低いものとなる。な
お、芯材粒子の磁性体グレインの平均粒径は、100個
の芯材粒子の像を電子顕微鏡により撮影し、磁性体グレ
イン自体の円相当面積径を求め、その数平均で示すこと
ができる。 【0013】芯材粒子は、その見掛け密度が1.50〜
3.00g/cm 3 であることが好ましく、特に1.8
0〜2.60g/cm 3 であることが好ましい。この芯
材粒子の見掛け密度は、磁性体グレインの焼結密度に応
じたものである。芯材粒子の見掛け密度が1.50g/
cm 3 未満の場合は、単位グレイン間の結合強度が過小
であるために現像器内での攪拌によってキャリアの破砕
が生ずる。一方見掛け密度が3.00g/cm 3 を超え
る場合には、芯材粒子における多孔性の程度が過小とな
るため、被覆樹脂層の接着強度を大きく得ることができ
ず、キャリアが耐久性の低いものとなる。なお、粒子の
見掛け密度については、JIS Z−2504に記載さ
れた方法によって測定することができる。 【0014】以上のような芯材粒子を製造するために
は、例えば次のような方法を利用することができる。ま
ず、原料であるα−Fe2 3 等を粉砕して粒径が数μ
m以下の粉末とし、これを水素ガスなどによる還元雰囲
気下に500〜700℃に数時間加熱還元し、得られる
鉄酸化物を水に混合してスラリーを調製し、このスラリ
ーをスプレードライヤーによって噴霧して造粒した後
に、焼結処理を行う。焼結処理は、窒素ガスなどによる
不活性ガスまたは還元性ガス雰囲気下において、例えば
焼結温度1050〜1200℃、焼結時間2〜6時間の
ような条件で行われる。その後、得られた焼結体につい
て解砕および分級を行って所要の粒子を回収すればよ
い。 【0015】このような焼結処理において、芯材粒子を
構成する磁性体グレインの粒径は、例えば原料の粉砕粒
径、焼結温度と焼結時間を選定することにより制御する
ことが可能であり、また焼結密度は原料と水とを混合し
てスラリーを調製する場合の原料濃度やスプレードライ
の条件を調整することにより制御することが可能であ
る。 【0016】なお、原料のα−Fe2 3 を粉砕する前
に、当該原料にリン酸塩を0.01〜5.0重量%の割
合で添加しておくと、均一な焼結状態を得ることができ
る。ここにリン酸塩としては、例えばリン酸カルシウ
ム、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、リン酸カリウム、リ
ン酸マグネシウム、その他のリン酸二水塩などを用いる
ことができる。 【0017】〔被覆樹脂層〕上記の芯材粒子の表面には
被覆樹脂層が形成される。この被覆樹脂層は、樹脂層内
に無機微粒子が含有されたものである。被覆樹脂層を構
成する樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹
脂、スチレン−アクリル系樹脂体、ビニル系樹脂、エチ
レン系樹脂、ロジン変性樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、シリコーン樹脂、その他を用いることがで
きる。これらは組み合わせて使用してもよい。 【0018】被覆樹脂層の付着量は、無機微粒子を含有
した状態で、芯材粒子に対して0.5〜10.0重量%
であり、特に1.0〜8.0重量%の範囲内である。こ
の割合が0.5重量%未満の場合には、被覆樹脂層の膜
厚が過小となるために芯材粒子の表面の一部が露出した
状態となる結果、安定した帯電性能を得ることができ
ず、一方10.0重量%を超える場合には、被覆樹脂層
の膜厚が過大となって芯材粒子に対する接着力が相対的
に低くなり、被覆樹脂層が剥離する現象が生じ易くな
る。 【0019】被覆樹脂層内に含有される無機微粒子は、
特に限定されるものではないが、例えばシリカ、チタニ
ア、アルミナ、マグネシウム化合物、その他を挙げるこ
とができ、疎水化度が小さいものが好ましい。ここに
「疎水化度」とはメタノールウェッタビリティによるも
のである。 【0020】また、本発明においては、無機微粒子とし
て、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグ
ネシウム、あるいはそれらの表面に水酸化処理を施した
マグネシウム化合物を用いる場合は、現像剤において特
に優れた帯電立ち上がり特性が得られるので、好まし
い。特に好ましいマグネシウム化合物は、単結晶のマグ
ネシウム化合物である。更に、これらのマグネシウム化
合物は、マグネシウム塩の水溶液にアルカリを加えて加
熱および/または加圧することにより得られるものが好
ましい。また、金属マグネシウム蒸気を二酸化炭素を含
有しない水蒸気雰囲気下で反応させて単結晶を生成させ
ることにより、無機微粒子として有用な容易に単結晶の
マグネシウム化合物を得ることができる。 【0021】これらの無機微粒子は、その平均粒径が1
〜200nmの範囲内であり、BET比表面積が500
〜10m2 /gの範囲内であることが好ましい。特に、
平均粒径が5〜100nm、BET比表面積が200〜
20m2 /gの範囲内のものは、被覆樹脂層において良
好な分散性を有するので好ましい。無機微粒子の平均粒
径が1nm未満またはBET比表面積が500m2 /g
を超える場合には、当該無機微粒子が被覆樹脂層中に完
全に埋没した状態となり易く、その作用が十分に得られ
る状態となりにくい。一方、平均粒径が200nmを超
える場合またはBET比表面積が10m2 /g未満の場
合には、当該無機微粒子は被覆樹脂層への均一な分散が
困難となり、遊離して存在する無機微粒子の割合が大き
くなるために、良好な帯電特性が阻害され易くなる。 【0022】以上の平均粒径の値は、透過型電子顕微鏡
「LPA−3000/3100」(大塚電子社製)によ
って測定される数平均一次粒径の値とすることができ
る。また、BET比表面積の値は、「BET比表面積測
定装置Flow SorbII2300」(島津製作所
製)により、一点法で測定された値とすることができ
る。 【0023】本発明に用いる無機微粒子は、その電気抵
抗値が106 〜1010Ω・cmのものが好ましい。この
電気抵抗値としては、一定の圧力が印加された状態で測
定された抵抗値を用いることができ、本明細書では温度
20℃、相対湿度50%の条件下で測定された体積固有
抵抗の値が採用される。 【0024】被覆樹脂層における無機微粒子の割合は、
好ましくは0.5〜70重量%、より好ましくは1〜6
0重量%である。この割合が0.5重量%未満では、当
該無機微粒子による効果が不十分であり、一方70重量
%を超える場合には、良好な被覆樹脂層を形成すること
が困難となり、また十分な接着性を得ることができない
ので耐久性が低いものとなる。 【0025】〔被覆樹脂層の形成〕本発明において、芯
材粒子の表面に被覆樹脂層を形成する方法は特に限定さ
れるものではなく、一般的な浸漬塗布法、スプレー塗布
法、流動化ベッド塗布法などを利用してもよいが、特
に、被覆樹脂層のための樹脂相を形成する材料として樹
脂微粒子を用い、これと無機微粒子とを機械的衝撃力に
よって芯材粒子に付着させて成膜する乾式機械的衝撃法
によるのが好ましい。この乾式機械的衝撃法によれば、
芯材粒子に対する接着力が大きい被覆樹脂層が形成され
るために耐久性に優れたキャリアが得られ、しかも比較
的多量の無機微粒子を被覆樹脂層中に均一に分散させる
ことが容易であり、更に有機溶剤、水等の液体の使用が
不要であるという利点がある。 【0026】この乾式機械的衝撃法の第1工程において
は、芯材粒子と、樹脂層を形成するための樹脂微粒子
と、無機微粒子とを、通常の攪拌装置などにより混合攪
拌することにより、芯材粒子の表面に無機微粒子を物理
的付着力、静電的付着力により均一に付着させる。この
第1工程は、加熱せずに、または樹脂微粒子がわずかに
軟化する程度の温度に加熱しながら行うことができる。
この第1工程の遂行には、種々の混合攪拌装置を用いる
ことができるが、実際には、これに続く第2工程を連続
的に遂行することのできるものを用いることが好まし
い。 【0027】第2工程においては、第1工程で得られる
混合物を加熱せずにまたは加熱下に機械的に攪拌して第
1工程より強い衝撃力を当該混合物に繰り返して付与
し、これにより、芯材粒子の表面に、樹脂微粒子による
樹脂相中に無機微粒子が均一に分散された状態の被覆樹
脂層を形成する。この第2工程においては、加熱しない
場合であっても、混合物の摩擦による自然発熱によって
混合物の温度は通常30〜60℃程度にまで上昇し、そ
の熱によって樹脂微粒子が軟化して芯材粒子の表面に広
がりながら付着するようになり、このようにして形成さ
れる樹脂の層中に無機微粒子が分散された状態で含有さ
れることとなる結果、被覆樹脂層が形成される。第2工
程を加熱下に行う場合には、温度が60〜140℃程度
されることが好ましく、温度が高くなり過ぎると、芯材
粒子の凝集が発生し易くなる。 【0028】〔トナー〕上記の本発明によるキャリアと
共に現像剤を構成するトナーは、特に限定されるもので
はないが、少なくとも結着樹脂と着色材とを含有してな
る着色粒子により構成されるものが用いられ、特に無機
微粉末がトナー粉末に添加混合されたものが好ましい。 【0029】トナーの結着樹脂は特に限定されるもので
はないが、良好な負帯電性が得られることから、ポリエ
ステル樹脂が好ましく用いられる。また、帯電立ち上が
り特性を一層向上させるために、アゾ系クロム金属錯体
などの含クロム金属錯体のような負帯電性の荷電制御剤
を添加することもできる。 【0030】トナーに用いられる着色材としては、例え
ば黒トナーのためにはカーボンブラック、ニグロシン染
料などが使用され、イエロー、マゼンタ、シアントナー
に必要な顔料としては、C.I.ピグメントブルー1
5:3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグ
メントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー6
8、C.I.ピグメントレッド48−3、C.I.ピグ
メントレッド122、C.I.ピグメントレッド21
2、C.I.ピグメントレッド57−1、C.I.ピグ
メントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー8
1、C.I.ピグメントイエロー154などを好適に用
いることができる。 【0031】トナー粉末に添加される無機微粉末として
は、負帯電性の付与能力および流動性の点から、表面が
シランカップリング剤やチタンカップリング剤などによ
って疎水化処理されたシリカ微粉末、チタニア微粉末な
どが好ましく用いられる。この無機微粉末としては、数
平均一次粒径が5〜100nmのものが好ましい。 【0032】以上のトナーとキャリアとにより構成され
る二成分現像剤が現像に供される静電潜像は、いずれの
媒体に形成されたものであってもよい。通常、静電潜像
の形成には、セレン感光体、アモルファスシリコン感光
体、有機半導体感光体などが広く用いられている。 【0033】 【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お「部」は重量部を示す。 【0034】〔トナーの製造〕下記表1に示される成分
材料を用い、これを混練、練肉、粉砕および分級するこ
とにより体積平均粒径が8μmのトナー粉末を得、各ト
ナー粉末100部に対し数平均一次粒径が16nmの疎
水性シリカ微粉末2.0部をヘンシェルミキサーで混合
することにより、トナーTA〜TDを製造した。 【0035】 【表1】 【0036】〔キャリアの製造〕α−Fe2 3 を平均
粒径約1μmの粉末に粉砕したものを水素雰囲気下にて
数時間加熱還元し、得られた鉄酸化物を水に混合してス
ラリーを調製し、このスラリーをスプレードライヤーに
て噴霧し造粒した後、焼結温度約1100℃、焼結時間
約20時間の条件で焼結処理を行った。得られた焼結体
を解砕し分級することにより、下記表2に示す物性を有
する本発明キャリア用芯材粒子MK1〜MK3および比
較用の芯材粒子HK1〜HK3を製造した。 【0037】 【表2】 【0038】上述のようにして得られた芯材粒子の各々
100部に対し、下記表3に示された樹脂微粒子および
無機微粒子の組を、芯材粒子100部に対して下記表4
に示すような割合で添加して予備混合し、この混合物
を、更に回転翼型攪拌装置を用いて攪拌混合することに
より、乾式機械的衝撃法によって層の平均膜厚が約1.
0μmの被覆樹脂層を芯材粒子の表面に形成し、もって
本発明キャリアC1〜C9と比較用キャリアHC1〜H
C3を製造した。 【0039】 【表3】【0040】表3の樹脂微粒子の平均粒径は約0.1μ
m、CHMAはシクロヘキシルメタアクリレート、MM
Aはメチルメタアクリレート、Stはスチレンを示す。
また、無機微粒子の粒径は平均一次粒径を意味し、シリ
カ(SiO2 )としては疎水化度が10である親水性シ
リカ微粒子を用い、マグネシウム化合物としてはいずれ
も単結晶のものを用いた。 【0041】〔現像剤〕下記表4に示すように、上記キ
ャリアC1〜C9および比較用キャリアHC1〜HC3
の各々に対して4種の各単色トナーTA〜TDを組み合
わせて混合することにより、各キャリアによる黒、イエ
ロー、マゼンタおよびシアンの4色の二成分現像剤を調
製した。ここに、トナーとキャリアとの混合は、V型混
合機により温度30℃、相対湿度80%の環境下におい
て20分間混合処理することにより、トナー濃度が7重
量%となる条件で行った。このようにして得られる現像
剤の組を、キャリアC1〜C9および比較用キャリアH
C1〜HC3に従って現像剤D1〜D9および比較用現
像剤HD1〜HD3とする。 【0042】 【表4】 【0043】〔実写テストA〕負帯電性有機感光体を搭
載してなる電子複写機「U−BIX 3035」(コニ
カ社製)の改造機を用い、その現像器に現像剤D1〜D
9および比較用現像剤HD1〜HD3に係る黒色現像剤
を充填した。ここに、電子複写機の改造点は、感光体の
帯電極性を正とし、画像部の感光体電位が750V、非
画像部の感光体電位が50Vとなるように変更した点、
および現像部における現像バイアス電位を−150Vに
変更した点である。 【0044】そして、画像濃度が1.3、面積が10c
2 のパッチを原稿として使用し、温度33℃、相対湿
度90%の高温高湿度雰囲気(表では「環境H」と記
す。)下および温度10℃、相対湿度10%の低温低湿
度雰囲気(表では「環境L」と記す。)下のそれぞれに
おいて10000回にわたる実写テストを行い、テスト
の初期および終期における現像性、並びにテスト終了後
におけるトナー飛散の状況を調べた。現像性について
は、複写画像の1cm2 当たりの付着トナー量をmg単
位で求めた。トナー飛散の状況については、当該電子複
写機内にパーティクルカウンターを設置しておき、テス
ト終了時のカウント数を調べた。 【0045】〔実写テストB〕非接触式反転現像型の多
色画像形成装置(カラー電子複写機)「Konica9
028」(コニカ社製)の現像器に現像剤D1〜D9お
よび比較用現像剤HD1〜HD3に係る各色の現像剤を
充填した。この装置の現像方式は、現像スリーブ上に付
着させた現像剤を、現像スリーブ上に対接するよう設け
られた丸棒状の磁性ステンレス鋼製の現像剤層厚規制棒
によって薄層化し、有機半導体よりなる感光体上に形成
された静電潜像を現像するものであり、その現像条件は
次のとおりである。 【0046】 感光体表面電位:−700V 直流バイアス電位:−500V 交流バイアス電位:2.2kV(ピーク−ピーク値) 現像スリーブ回転数:400rpm 現像剤層の厚み:300μm 現像剤層厚規制棒のスリーブに対する押圧力:5gf/
mm 現像剤層厚規制棒の直径:6mm 【0047】そして、イエロー、マゼンタ、シアンおよ
び黒色トナーによって現像されるべき部分の画素率がい
ずれも5%である原稿を使用し、実写テストAと同様の
雰囲気条件においてそれぞれ10000回にわたる実写
テストを行い、テストの初期および終期における現像
性、並びにテスト終了後におけるトナー飛散の状況を調
べた。現像性については、実写テストAに準じて4種の
トナーの付着量の合計を求めた。また、トナー飛散の状
況は実写テストAと同様にして行った。 【0048】また、キャリアの耐久性を調べるために、
テスト終了後の現像剤を水で洗浄してトナーを除去して
キャリアのみとし、これを乾燥した後、キャリアの被覆
樹脂層をメチルエチルケトンに溶解させ、残存した芯材
粒子の重量を測定し、下記の式によりキャリアの被覆率
を求め、更に被覆率の変化量を求めた。 被覆率(重量%)={(a−b)/b} ここに、aは乾燥後のキャリア重量、bは被覆樹脂層を
溶解した後の芯材粒子の重量である。更に、テスト終了
後に現像器内の現像剤をサンプリングし、キャリア10
0個について電子顕微鏡により表面を観察し、被覆樹脂
層が破損されているものの数を調べた。以上の結果は下
記表5〜表7に示すとおりである。 【0049】 【表5】 【0050】 【表6】【0051】 【表7】 【0052】 【発明の効果】本発明の静電像現像用キャリアによれ
ば、当該キャリアの芯材粒子の表面が好適な多孔性であ
ることにより、被覆樹脂層は当該芯材粒子に対してが大
きな接着強度で付着された状態となり、その結果、被覆
樹脂層に大きな割合で無機微粒子を含有させることが可
能となり、当該無機微粒子による作用が十分に発現さ
れ、その結果、トナーにおいて良好な帯電立ち上がり特
性が得られると共に現像性の環境依存性が小さくて高湿
度環境下においても安定な現像を達成することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白勢 明三 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−228664(JP,A) 特開 昭60−134249(JP,A) 特開 平5−173372(JP,A) 特開 平7−261465(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/107 G03G 9/113

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数の磁性体グレインが焼結されてなる
    芯材粒子の表面に、無機微粒子が含有された被覆樹脂層
    が形成されてなり、 芯材粒子において、磁性体グレインの平均粒径が当該芯
    材粒子の体積平均粒径の1/100〜1/10であり、
    芯材粒子の見掛け密度が1.50〜3.00g/cm 3
    であることを特徴とする静電像現像用キャリア。
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