JPH08178869A - 透明容器の点検方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる光学特性の部分、特に、側壁を有する
ガラス容器を電気光学的に点検するための装置および方
法を提供することを目的とする。 【解決手段】 異なる光学特性の側壁部分（１４および
１６、１８）を有する透明容器を点検する装置（１
０）。この装置は異なる光学特性を有する隣接した本質
的別々の容器部分を通して光エネルギを差し向けるため
の一対の光源（２４、３８）を有している。カメラ（３
６）が両光源から容器通して差し向けられた光エネルギ
を両光源荷より照射された容器部分全体の単一像として
受ける。商業的変化をカメラにおける光の強さの変化の
関数として検出する。カメラは、容器部分の両方を通し
て伝送された光エネルギを受け、光源により照射された
容器部分全体の電子像を発生するように容器の回転の増
分で走査されるアレイセンサ（３４）を有している。光
源は、電子像が容器に商業的変化が無い場合に像のすべ
ての部分に一様な光学特性を有するように像形成電子装
置と協調されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、透明容器をその光学特
性に影響する商業的変化について点検することに関し、
より詳細には、異なる光学特性の側壁部分を有する透明
容器を点検する装置および方法に関するものである。

【０００２】

【従来技術および発明が解決しようとする課題】把手付
きのガラス瓶のような透明容器の製造において、容器の
側壁部、ヒール部、底部、肩部および／または首部に種
々の種類の異常が起こることがある。当業界で「商業的
変化」と称するこれらの異常は容器の商業的許容性に影
響してしまう。商業的変化は石または金属粒子のように
不透明であったり、或いはブリスター、泡、又はしずく
のように屈折性であったりする。容器の光学特性に影響
する商業的変化を検出するための電子─光学点検技術を
用いることがこれまでに提案されてきた。基本的原理
は、光エネルギを容器に差し向けるように光源を位置決
めし、光源により照射された容器の部分の像を受けるよ
うにカメラを位置決めすることである。光源は一様の強
さのものであってもよく、或いは光源の一寸法に沿って
変化する強さを有するように構成されてもよい。光源に
より照射された容器の部分における不透明および屈折性
の商業的変化は、カメラに受入れられ且つ記憶された照
射容器の像の光の強さの関数として検出される。本出願
人の出願にかかる米国特許第 4,601,395号および第 4,9
58,223号がこの技術の実例である。

【０００３】本出願人の出願にかかる米国特許第 5,23
3,186号は透明容器における商業的変化を検出するため
の装置および方法を開示しており、この装置は点検ステ
ーションを通る経路に沿って容器を差し向けるためのコ
ンベヤと、経路の一方の側に配置され、点検ステーショ
ンで光エネルギを容器を通して差し向けための光源とを
有している。コンベヤ経路の同じ側に光検知カメラが位
置決めされており、光源およびカメラと反対のコンベヤ
経路の対向側には、ステーションにある容器を通して光
源から伝送された光エネルギを反射させて容器を経てカ
メラに戻すための反射器が位置決めされている。照射光
エネルギを反射光エネルギから分離するために、ビーム
スプリッタが光源とカメラとの間に位置決めされてい
る。カメラは、容器の二次元電子像を発生するために容
器の回転の増分で走査されるアレイセンサを有してい
る。商業的変化は、カメラで受入れられた光エネルギの
強さの変化および容器の二次元電子像の結果的変化との
関数として検出される。前記特許に開示された装置はこ
れまでに当業界で存在している問題を扱っているが、更
にの改良が望ましいままである。例えば、開示装置は、
通常の使用中に把手が互いに当たるときの引っ掻きおよ
び割れを防ぐのを助成するために、側壁部の頂部および
底部に刻み付き帯域を有する大きい把手のような、異な
る光学特性を有する容器の部分を点検するには良くは適
していない。刻みのため、これらの帯域は側壁の残部と
比較して、屈折特性、すなわち、通常の屈折ノイズを示
し、したがって、帯域におけるいずれの商業的変化にか
かわらず容器の像における暗い帯域として現れる。従っ
て、本発明の一般目的は、異なる光学特性の部分、特に
側壁部分を有するガラス容器を電気光学的に点検するた
めの装置および方法を提供することである。

【０００４】

【課題を解決する手段】本発明の現在のところ好適な実
施例による異なる光学特性の側壁部分を有する透明容器
を点検する装置は、異なる光学特性を有する各容器の隣
接した本質的に別々の部分を通して光エネルギを差し向
けるための一対の別々の光源を有している。カメラが両
光源から容器を通して差し向けられた光エネルギを両光
源により照射された容器の部分全体の単一像として受け
る。商業的変化をカメラにおける光の強さの変化の関数
として検出する。カメラは、容器部分両方を通して伝送
された光エネルギを受け、光源により照射された容器の
部分全体の電子像を発生するように容器の回転の増分で
走査されるアレイセンサを備えている。光源は、容器に
商業的変化の無い場合に電子像がそのすべての部分に一
様な光学特性を有するように像形成電子装置と協調され
ている。本発明の開示実施例における光源は、点検ステ
ーションを通る容器経路の一方の側にカメラと共に位置
決めされた第１光源と、容器経路の対向側に配置され、
第１光源からの光エネルギを受け、且つ反射させて容器
側壁部の刻み付き帯域間の容器の中央部分を通して戻す
ための反射器とを有している。第２光源は、反射器の上
方および下方に配置されて刻み付き帯域を含む側壁部の
部分を照射するための一対の拡散光源を有しており、拡
散光源からの光エネルギは刻み付き帯域を通してカメラ
に伝送される。カメラ走査用電子装置、またはより好ま
しくは、光源は、容器側壁全体の両光源から発生された
電子像が一様な強さのものであり、すなわち、容器側壁
に商業的変化の無い場合には輝度の段階が無い。

【０００５】

【発明の実施の形態】図面は、その光学特性に影響する
商業的変化につき、透明容器１２を点検するための装置
１０を示している。図面に示す特定の容器１２は、本質
的に透明な円筒形の側壁部１４を有する把手を備えてお
り、側壁部１４の頂部および底部には、刻み付きバンド
１６、１８が設けられている。これらの刻み付きバンド
１６、１８は従来通り、把手が通常の取扱中に互いに当
たるときに、把手の引っ掻きおよび割れを防ぐのを助成
するために設けられている。装置１０は、これが配置さ
れた点検ステションまで、またこの点検ステーションを
通って、弧状経路に沿って、容器１２を搬送するための
上に引用した米国特許第4,601,395 号に開示されている
もののような星形車コンベヤ２０を有している。星形車
駆動シャフト２２により定められる中央軸線を中心に回
転するコンベヤ２０の個々のポケットに、次々の容器１
２が配置される。光エネルギをビームスプリッタ２８に
差し向けるために、１つまたはそれ以上の電球２６の形
態の第１光源２４が位置決めされており、ビームスプリ
ッタ２８から光エネルギの一部が反射されて光軸に沿っ
て点検中の容器１２に達し、またこの容器１２を通って
進む。入射した光エネルギを反射させて点検中の容器を
経て同じ光軸に沿ってビームスプリッタ２８へ戻すため
に、星形車２０の各ポケットに反射器３０が配置されて
いる。この反射された光エネルギの一部はビームスプリ
ッタ２８を経て、光源２４の共役像に配置された入口瞳
孔を有するレンズ系３２へ伝送される。光エネルギは系
３２によりアレイセンサ３４へ差し向けられる。アレイ
センサ３４はレンズ系３２と共に光検知カメラ３６を構
成している。

【０００６】第２光源３８は点検ステーション１０に星
形車２０の上方および下方にそれぞれ配置された一対の
固定された拡散光源４０、４２よりなる。各拡散光源４
０、４２は光エネルギを関連した拡散器４６を経て点検
ステション１０にある容器１２へ差し向ける１つまたは
それ以上の電球４４を有している。各光源４０、４２か
らの拡散光エネルギは容器側壁部１４上の隣接した刻み
付き帯域１６、１８を経て、そこからビームスプリッタ
２８を経てカメラ３６のアレイセンサ３４へ差し向けら
れる。したがって、カメラ３６のセンサ３４は、反射器
３０と共に光源２４により照射された中央の容器側壁部
分１４と、拡散光源４０、４２により照射された容器側
壁部分１６、１８との複合像を受ける。点検ステーショ
ン１０にある容器１２は、点検工程中、容器を星形車２
０により不動に保持しながら、容器をその中心軸線のま
わりに回転させるためのモータおよび駆動ホイールのよ
うな適当な装置５０に連結される。容器１２を名目上一
定の角速度で回転させるときの容器の回転の増分を直接
的に容器の回転の角度的増分の関数として、或いは間接
的に時間的増分の関数として示す情報処理装置５４へ信
号を送るためのエンコーダ５２が、容器回転装置５０に
連結されている。情報処理装置５４は、容器の回転の増
分でアレイセンサ３４を走査し、それにより容器の遠位
壁部を通して見た場合、反射光源２４および拡散光源４
０、４２により照射された容器側壁部全体の二次元電子
像を得るためにカメラ３６に連結されている。情報処理
装置５４は、適当なディスプレイ５６と、商業的変化が
望ましいレベルを越えている容器１２を拒絶するための
適当な機構とへ出力を供給する。

【０００７】作動中、容器１２を星形車コンベヤ２０の
次々のポケットへ供給し、引続き点検ステーション１０
へ搬送する。点検ステーション１０において、容器１２
を不動位置に保持し、その中心軸線を中心に回転させる
とともに、容器側壁部の中央部分を光源２４および反射
器３０により照射し、上側および下側の刻み付き帯域１
６、１８をそれぞれ拡散光源４０、４２により照射す
る。容器側壁部分１４の裏側全体、すなわち、カメラ３
６から遠い部分３６が光源２４および反射器３０により
照射されるように、反射器３０がランプ２６および容器
１２の中央部分１４と協働して寸法決めされていること
は図１で気付くであろう。したがって、カメラ３６にお
ける像３６は光源２４により照射された容器の中央側壁
部分１４と、光源４０、４２により照射された上部分１
６および下部分１８との複合像である。好ましくは、光
源は、最小のオーバラップとなるように寸法が定められ
ている。装置は商業的変化が無い場合に一様な強さすな
わち輝度の電子像を生じるように設置中に調整される。
好ましくは、これは、刻み付き領域を通してカメラで見
た光源の強さが容器の中心から見た強さと同じであるよ
うに光源の強さを調整することによって達成される。変
更例として、調整は、個々の絵画素または絵画素群の片
寄りを調整することよって電子的に行ってもよい。好例
の像形成技術が例えば、本出願人の出願にかかる米国特
許第 4,701,612号および第 4,958,223号に開示されてい
る。

【０００８】したがって、本発明によれば、色々な光学
特性の部分を有する容器側壁の複合二次元電子像が発生
される。すなわち、容器１２は本質的に透明である部分
１４と、屈折特性を示す部分１６、１８とを有するが、
本発明によりカメラ３６および情報処理装置５４によっ
て発生される電子像は容器側壁光学特性の差を本質的に
除去した一様な品質のものである。このように、容器側
壁部における商業的変化の検出は大いに高められる。本
発明の好適な実施では、光源が一様な強さのものである
ので、本発明は別の光背景では暗い斑点または領域を生
じる不透明且つ吸収性の商業的変化を検出するのに特に
良く適している。光源は、望むなら、前記特許に開示さ
れた技術を用いて屈折性の商業的変化を検出するために
光源の一寸法を横切って変化する強さを有するように構
成される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の現在のところ好適な実施例を示す電気
光学概略図である。

【図２】図１に概略的に示す容器点検ステーションの部
分平面図である。

【符号の説明】

１０ 点検装置 １２ 透明容器 １４ 側壁部 １６、１８ 刻み付き帯域 ２０ コンベヤ ２４ 第１光源 ２８ ビームスプリッタ ３０ 反射器 ３２ レンズ系 ３４ アレイセンサ ３６ カメラ ３８ 第２光源 ４０、４２ 拡散光源 ４４ 電球 ５２ エンコーダ ５４ 情報処理装置 ５６ ディスプレイ

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器（１２）をその軸線を中心に回転さ
   せる回転手段（５０）と、 光エネルギを前記回転手段における容器の隣接した本質
   的に別々の部分（１４および１６、１８）を通して差し
   向けるための一対の別々の光源（２４、３８）と、 前記回転手段における容器を通して差し向けられた光エ
   ネルギを前記両光源により照射された容器部分全体の単
   一の像として前記両光源から受ける手段（３６）と、 容器における商業的変化を光の強さの変化の関数として
   検出する手段（５４）とを備えたことを特徴とする透明
   容器の点検装置。
2. 【請求項２】 容器（１２）における商業的変化を検出
   する前記手段（５４）は、容器の本質的に別々の部分
   （１４および１６、１８）に対応する前記像の部分が容
   器に商業的変化が無い場合に本質的に同じ像の強さのも
   のであるように、前記像部分の強さを標準化する手段を
   有することを特徴とする請求項１に記載の点検装置。
3. 【請求項３】 前記光源のうちの一方が前記受光手段
   （３６）と同じ容器の側に配置され、容器を経て前記受
   光手段へ向けように前記一方の光源からの光エネルギを
   反射する反射手段（３０）が前記一方の光源および前記
   受光手段（３６）とは反対の容器の側に位置決めされて
   いることを特徴とする請求項１または２に記載の点検装
   置。
4. 【請求項４】 容器（１２）を前記一対の光源（２４、
   ３８）および前記受光手段（３６）が配置された点検ス
   テーションを通して弧状経路に沿って搬送する手段（２
   ０）を更に備え、前記一方の光源（２４）および前記受
   光手段（３６）は前記経路の外側に配置されており、前
   記反射手段（３０）は前記経路内に配置されていること
   を特徴とする請求項３に記載の点検装置。
5. 【請求項５】 前記搬送手段（２０）は、次々の容器
   （１２）を受けるための円周方向のポケットの列を有す
   る星形車コンベヤよりなり、前記反射手段（３０）は前
   記ポケットの各々に１つずつ配置された複数の反射器よ
   りなることを特徴とする請求項４に記載の点検装置。
6. 【請求項６】 他方の光源は前記弧状経路内に配置され
   た拡散光源（４０または４２）よりなることを特徴とす
   る請求項５に記載の点検装置。
7. 【請求項７】 光エネルギを受ける前記手段（３６）は
   アレイセンサ（３４）を備えており、商業的変化を検出
   する前記手段（５４）は前記光源（２４、３８）により
   照射された容器部分全体の二次元像を発生させるために
   前記アレイセンサを走査する手段を備えていることを特
   徴とする請求項１ないし６のうちのいずれかに記載の点
   検装置。
8. 【請求項８】 前記二次元像は像絵画素信号の二次元列
   よりなり、容器（１２）の本質的に別々の部分（１４お
   よび１６、１８）に対応する前記二次元像の部分が容器
   に商業的変化が無い場合に本質的に同じ強さレベルであ
   るように、前記絵画素信号の片寄りを選択的に変化させ
   る手段を備えたことを特徴とする請求項７に記載の点検
   装置。
9. 【請求項９】 異なる光学特性の側壁部分（１４および
   １６、１８）を有する透明容器（１２）の側壁部を点検
   する透明容器の点検方法において、 （ａ）一様な光学特性を有する容器側壁部の単一像を形
   成するように側壁部分の異なる光学特性と合せられた特
   性を有する関連した光源（２６、３８）から光エネルギ
   を前記側各壁部分を経て差し向け、 （ｂ）容器の側壁分における商業的変化を前記像におけ
   る光エネルギに変化の関数として検出することを特徴と
   する透明容器の点検方法。
10. 【請求項１０】 前記工程（ｂ）は（ｂ１）容器の側壁
    部分両方を含む容器側壁部の二次元電子像を（３４に）
    形成する工程と、 （ｂ２）容器側壁部における商業的変化を前記二次元電
    子像の関数として（５４で）検出する工程よりなること
    を特徴とする請求項９に記載の点検方法。