JPH08172790A - 無整流子直流モータ駆動装置 - Google Patents

無整流子直流モータ駆動装置

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JPH08172790A
JPH08172790A JP6316345A JP31634594A JPH08172790A JP H08172790 A JPH08172790 A JP H08172790A JP 6316345 A JP6316345 A JP 6316345A JP 31634594 A JP31634594 A JP 31634594A JP H08172790 A JPH08172790 A JP H08172790A
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Japan
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position signal
phase
signal
group
stator winding
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JP6316345A
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English (en)
Inventor
Michifumi Nishida
田 理 史 西
Soichiro Fujioka
岡 総 一 郎 藤
Michifumi Inai
井 道 史 稲
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータの逆起電力から回転位置情報を得て駆
動される無整流子直流モータ駆動装置において、大きな
逆トルクの発生を可能にする。 【構成】 第1の位置信号合成手段6は固定子巻線2、
3、4に発生される逆起電力信号から3相の2つの位置
信号群を発生する。メインマグネット5が回転する時の
磁束または磁束変化は磁束検出手段10で検出され、パ
ルス発生手段11で波形整形される。第2の位置信号合
成手段12は、所定の2つの電流給電端子間にのみ通電
しパルス発生手段11の出力信号に応じて通電方向が反
転するような2つの位置信号群発生させる。スイッチ手
段13は、外部から入力されるトルク方向指令が加速指
令時においては第1の位置信号合成手段6からの位置信
号群を電力供給手段7に出力し、減速指令時においては
第2の位置信号合成手段12からの位置信号群を電力供
給手段7に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転速度を高速に変化
させることが要求される無整流子直流モータ駆動装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】無整流子直流モータは、ブラシ付きの直
流モータに比べて機械的接点を持たないため、長寿命で
ある。また、同時に電気的雑音も少なく、近年、高信頼
性が要求される産業用機器や映像・音響機器に広く応用
されている。この種の無整流子直流モータ駆動装置は、
固定子巻線の通電相切り換えのために、ブラシに相当す
る回転子位置検出素子(例えばホール素子)を使用して
いた。しかし、コストダウンやモータの小型化、薄型化
のため、例えば特開平4−67795号公報、特開平4
−67796号公報に示されるような回転子位置検出素
子を使用しない無整流直流モータ駆動装置がいくつか提
案されている。
【0003】ここで、図面を参照しながら、従来の回転
位置検出素子を使用しない無整流子直流モータ駆動装置
について説明する。図10は従来の無整流子直流モータ
駆動装置の構成を示すブロック図である。図10におい
て、1は逆起電力検出手段、2、3、4はモータ固定子
の固定子巻線、5はモータ回転子のメインマグネット、
6は第1の位置信号合成手段、7は電力供給手段で、第
1の駆動トランジスタ群8と第2のの駆動トランジスタ
群9とからなる。
【0004】次に上記従来例の動作について説明する。
逆起電力検出手段1は、端子A、B、Cの電圧および固
定子巻線2、3、4の中点電圧からそれぞれの固定子巻
線の両端の電位差を検出し、そのゼロクロス点から整形
信号a’、b’、c’を生成して出力する。逆起電力検
出手段1で発生された3相の整形信号は、第1の位置信
号合成手段6に入力され、第1の位置信号合成手段6
は、入力された整形信号をもとに信号処理し、3相の第
1の位置信号群と3相の第2の位置信号群に変換する。
この位置信号群は、電力供給手段7に入力され、電力供
給手段7は、この第1の位置信号群と第2の位置信号群
に応じて、各固定子巻線2、3、4に順次駆動電流を両
方向に供給する。
【0005】図11は無整流子直流モータ駆動装置を構
成する電力供給手段7の一例を示す回路構成図である。
Eは直流電源、81、82、83、91、92、93は
駆動トランジスタで、これらのトランジスタに流れる電
流を電流変換回路84、85、86、94、95、96
でコントロールすることにより、固定子巻線2、3、4
に電流を供給する。第1の駆動トランジスタ群8は、そ
れぞれ電流変換回路84、85、86をベースに接続さ
れたPNPトランジスタ81、82、83を有し、それ
ぞれエミッタが直流電源Eの正極側端子に接続され、コ
レクタが固定子巻線2、3、4の電流供給端子A、B、
Cに接続されている。第2の駆動トランジスタ群9は、
それぞれ電流変換回路94、95、96をベースに接続
されたNPNトランジスタ91、92、93を有し、そ
れぞれエミッタが直流電源Eの負側端子に接続され、コ
レクタが固定子巻線2、3、4の電流供給端子A、B、
Cに接続されている。電流変換回路84、85、86、
94、95、96は、入力された電圧値に比例した大き
さの電流に変換する。ただし、電流変換回路84、8
5、86の出力は電流吸い込み型で、入力された電圧に
比例した大きさの電流をそれぞれの出力端子から吸い込
む。電流変換回路94、95、96は電流吐き出し型
で、入力された電圧に比例した大きさの電流をそれぞれ
の出力端子から吐き出す。
【0006】図12は上記従来例における各部の信号波
形図である。図12において、a、b、cはそれぞれ固
定子巻線2、3、4に誘起される逆起電力波形である。
この時、逆起電力検出手段1の3つの出力信号はa’、
b’、c’のようになる。同図d1、e1、f1は第1
の位置信号合成手段6で合成される第1の位置信号群、
g1、h1、i1は第2の位置信号群で、モータの回転
位置に応じて得られる6相の回転位置信号に相当する。
これらの位置信号群はそれぞれ図11に示す第1の駆動
トランジスタ群8の入力d、e、fおよび第2の駆動ト
ランジスタ群9の入力g、h、iに入力される。各々の
トランジスタ81、82、83、91、92、93は、
加えられたベース電流をそれぞれ増幅して各ベース電流
に比例した電流が各コレクタに流れる。その結果、固定
子巻線2、3、4には、図12のj、k、lに示す電流
が両方向に通電される。このような相切り替えを動作を
順次行い、メインマグネット5の取り付けられたモータ
回転子を回転させる。
【0007】このように、従来の構成では、モータの駆
動トランジスタを制御するための位置信号を、固定子巻
線2、3、4に発生する逆起電力信号のゼロクロス点を
利用することにより発生させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年の産業用
機器や映像・音響機器において、高性能化や高操作性の
要求が年々大きくなってきている。その結果、各機器に
組み込まれたモータに関し、複数の回転速度の実現が要
求され、また、そのモード移行を高速に行うことが必要
になってきた。
【0009】ところが、上記従来の構成では、逆トルク
やブレーキトルクを発生する駆動状態では、固定子巻線
を流れる電流によって発生する巻線抵抗分の電圧降下分
が、固定子巻線に発生する逆起電力より大きくなる場合
が発生し、固定子巻線に誘起される逆起電力のゼロクロ
ス点の誤検出により、安定な減速動作を行うことが困難
になり、また、モータの急峻な減速を実現できないとい
う問題がある。
【0010】本発明は、上記した従来のモータ駆動装置
の問題に鑑み、大きな逆トルク、ブレーキトルクを発生
が可能で、かつ安価な無整流子直流モータ駆動装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の無整流子直流モ
ータ駆動装置は、多磁極に着磁されたメインマグネット
と、メインマグネットと対向する3相の固定子巻線と、
固定子巻線にメインマグネットによって発生される逆起
電力に応動した整形信号を得る逆起電力検出手段と、整
形信号と外部から与えられるトルク指令に応じて3相の
第1の位置信号群と3相の第2の位置信号群を発生する
第1の位置信号合成手段と、直流電源の一端と固定子巻
線の電流給電端子の間の電流路を形成して第1の位置信
号群に応動して通電制御が行われる第1の駆動トランジ
スタ群と、直流電源の他端と電流給電端子の間の電流路
を形成して第2の位置信号群に応動して通電制御が行わ
れる第2の駆動トランジスタ群と、メインマグネットが
回転する時の磁束または磁束の変化を検出して3相の固
定子巻線のうちの所定の固定子巻線に発生する逆起電力
に対して同位相の信号を出力する磁束検出手段と、磁束
検出手段の出力信号に応動したパルス信号を出力するパ
ルス発生手段と、3相の固定子巻線の所定の2つの電流
給電端子間にのみ通電してパルス発生手段の出力信号に
応じて通電方向が反転するように第3の位置信号群と第
4の位置信号群を発生させる第2の位置信号合成手段
と、外部から入力されるトルク方向指令が加速指令の時
は、第1の位置信号合成手段の発生する第1および第2
の位置信号群を第1および第2の駆動トランジスタ群に
出力し、減速指令の時は、第2の位置信号合成手段の第
3および第4の位置信号群を第1および第2の駆動トラ
ンジスタ群に出力するスイッチ手段とを備えたものであ
る。
【0012】
【作用】本発明は、上記した構成により、減速駆動時
に、磁束検出手段およびパルス発生手段により得られた
パルスで固定子巻線の2相の通電状態を切り換えてブレ
ーキトルクを発生させることにより、モータの電流に依
存せずに相切り替えを安定に行うことができ、大きな逆
トルクを発生させることができる。
【0013】また、磁束検出手段およびパルス発生手段
として、FG(Frequence Generator )コイルを用いる
ことができるため、モータの速度制御が必要でFGを備
えているモータでは、磁束検出手段およびパルス発生手
段を新たに設けることなく、減速特性を向上させること
ができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例の無整流子直流モータ
駆動装置について、図面を参照しながら説明する。
【0015】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
の無整流子直流モータ駆動装置の構成を示すブロック図
であり、図10に示した従来例と同じ要素には同じ符号
を付してある。すなわち、逆起電力検出手段1、固定子
巻線2、3、4、メインマグネット5、第1の位置信号
合成手段6、電力供給手段7、そして第1の駆動トラン
ジスタ群8、第2の駆動トランジスタ群9は、従来の構
成と同じなので、その説明は省略する。本発明の第1の
実施例では、上記構成に加え、磁束検出手段10、パル
ス発生手段11、第2の位置信号合成手段12、スイッ
チ手段13が新たに設けられている。メインマグネット
5が回転する時の磁束あるいは磁束の変化を検出する磁
束検出手段10の出力は、パルス発生手段11に入力さ
れ、波形整形されたパルスに変換される。パルス発生手
段11の出力は、第2の位置信号合成手段12に入力さ
れ、第3の位置信号群および第4の位置信号群を発生す
る。スイッチ手段13は、第1の位置信号合成手段6の
出力である第1の位置信号群および第2の位置信号群
と、第2の位置信号合成手段12の出力である第3の位
置信号群および第4の位置信号群が入力されており、通
常の加速トルク指令時には、第1の駆動トランジスタ群
8と第2の駆動トランジスタ群9にそれぞれ第1の位置
信号群と第2の位置信号群が出力され、減速指令時に
は、第1の駆動トランジスタ群8と第2の駆動トランジ
スタ群9にそれぞれ第3の位置信号群と第4の位置信号
群が出力される。
【0016】以上のように構成された第1の実施例の動
作について、以下詳細に説明する。但し、本発明の実施
例では、加速トルクを発生させる場合には、従来と同様
であるため、ここでは、減速トルクを発生させる場合に
ついてのみ説明を行う。
【0017】磁束検出手段10は、メインマグネット5
(図では4極対を例としている)に対向して取り付けて
あり、磁束あるいは磁束の変化を電気信号として検出す
る。磁束検出手段10の取り付け位相は、メインマグネ
ット5が回転した時に所定の固定子巻線に誘起される逆
起電力と磁束検出手段10の出力信号との位相が一致す
るように取り付ける。本実施例では、固定子巻線2、
3、4をそれぞれM1、M2、M3と呼ぶことにし、M
1に対してM2は電気角で120゜、M2に対してM3
は電気角で120゜遅れているとし(今後の他の実施例
についても同様)、磁束検出手段10の出力信号の位相
とM1に発生する逆起電力の位相が一致するように取り
付ける。
【0018】図2は第1の実施例における各部の信号波
形図である。図2において、a、b、cはそれぞれM
1、M2、M3の逆起電力を示している。また、j2は
磁束検出手段10の出力信号である。パルス発生手段1
1に入力された磁束検出手段10の出力信号は、コンパ
レータで波形整形されてパルス信号として出力される。
この波形は図2のk2で表されており、パルス波形のエ
ッジはM1のゼロクロス点と一致する。パルス発生手段
11の出力は、第2の位置信号合成手段12に出力さ
れ、第2の位置信号合成手段12では、第3の位置信号
群d2、e2、f2と第4の位置信号群g2、h2、i
2を生成する。第2の位置信号合成手段12において、
出力信号d2は入力信号k2の反転信号、出力信号e2
は入力信号k2 と同じ、出力信号f2は常に0、出力信
号g2は入力信号k2と同じ、出力信号h2は入力信号
k2の反転信号、出力信号i2は常に0となる信号で、
簡単な論理回路で構成できる。第3および第4の位置信
号群は、減速指令時、スイッチ手段13により、第1の
駆動トランジスタ群8および第2の駆動トランジスタ群
9の入力端子d、e、f、g、h、iに出力される。
【0019】次に、このような第3の位置信号群および
第4の位置信号群を電力供給手段7に入力し、減速トル
クを発生させるときの動作について説明する。第2の位
置信号合成手段12の出力信号f2 、i2 は、図11に
示す電力供給手段7の端子f、iに入力されるが、常に
0であるため、固定子巻線4であるM3には電流は供給
されず、M3の発生トルクは常に0である。第2の位置
信号合成手段12の出力信号d2 、e2 、g2 、h2 は
電力供給手段7の入力端子d、e、g、hに入力され
る。パルス発生手段11の出力k2 がHの時、直流電源
Eから供給される電流は、駆動トランジスタ82、M
2、M1、駆動トランジスタ91と流れ、パルス発生手
段11の出力k2 がLの時、直流電源Eから供給される
電流は、駆動トランジスタ81、M1、M2、駆動トラ
ンジスタ92と流れる。逆起電力が正および負であると
きその固定子巻線に電流を流し込むと、それぞれ加速ト
ルクおよび減速トルクが発生する。また、同一の電流を
供給しても、逆起電力が大きい部分ほど大きなトルクが
発生する。これらの関係から、図2に示すように、M1
の発生トルクは常に減速トルク、M2の発生トルクは3
/2の期間で減速トルク、3/1の期間で加速トルクと
なる(図中では加速トルクを「加」、減速トルクを
「減」と示しており、他の実施例でも同様とする)。そ
の結果、M1、M2、M3のトータルとしての発生トル
クは、発生トルクの大きさも考慮し、5/6の期間で減
速トルクとなる。従来の構成では、電流を大きくすると
相の切り替えが誤動作するが、本実施例では、電流の値
に無関係に相の切り換えタイミングを決めることができ
るため、大きな減速トルクを発生させることが可能であ
る。
【0020】このように本発明の第1の実施例では、磁
束検出手段10を1つだけ付加することにより、大きな
減速トルクを発生させることが可能となる。また、パル
ス発生手段11の出力するパルスの周波数あるいは周期
はモータの回転速度を示しているため、この信号を用い
て速度フィードバック制御を行い、回転速度の高精度な
制御を行うことも付加的に可能となる。また、逆に高精
度なモータ制御を行っている機器の場合には、速度フィ
ードバック制御を行うためにメインマグネット5に対向
したFG(Frequence generator )コイルを使っている
ものが多い。この場合には、このFG信号を磁束検出手
段10の出力として使用できるため、本実施例の適用に
当たって新たに素子をモータ内に置く必要がなく、安価
にかつスペース効率を落とすことなく大きな減速トルク
を発生させることができる。
【0021】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について説明する。上記第1の実施例では、従来に比べ
大きな減速トルクを実現することができたが、1/6の
期間では加速トルクの発生してしまう期間があり、トル
ク変動が激しく、また効率を落としているという課題が
ある。そこで第2の実施例では、全ての領域で減速トル
クを発生し、また、駆動効率も改善できるように構成し
たものである。本実施例の構成は、図1に示した第1の
実施例の構成と同じであるが、磁束検出手段10の取り
付け位相が、第1の実施例では、メインマグネット5が
回転した時に所定の固定子巻線(ここでは固定子巻線2
であるM1とする)に誘起される逆起電力と磁束検出手
段10の出力の位相が一致するように取り付けられた
が、本実施例では、30゜進んだ位置に取り付けられて
いる。
【0022】以上のように構成した第2の実施例につい
て動作を説明する。図3に各部の信号波形を示す。波形
a、b、cはM1、M2、M3の逆起電力信号を示して
いる。波形j3 、k3 はそれぞれ磁束検出手段10、パ
ルス発生手段11の出力信号波形である。図3から分か
るようにM1の逆起電力に対して30゜位相が進んでい
る。パルス発生手段11の出力は、第2の位置信号合成
手段12に入力され、第2の位置信号合成手段12は、
第3の位置信号群d3 、e3 、f3 および第4の位置信
号群g3 、h3 、i3 を出力する。この第3の位置信号
群d3 、e3 、f3 および第4の位置信号群g3 、h3
、i3 は、減速指令時、電力供給手段7に出力され、
モータが駆動される。この場合M1およびM2にのみ電
流が供給される。M1の逆起電力がM2の逆起電力より
大きい場合には、図11において直流電源Eから駆動ト
ランジスタ82、M2、M1、駆動トランジスタ91と
いう経路で電流が流れ、M1の逆起電力が小さい場合に
は、駆動トランジスタ81、M1、M2、駆動トランジ
スタ92という経路で電流が流れる。図3にはにM1、
M2、そして3相のトータルの発生トルクの様子を示さ
れている。ここでM3の発生トルクは第1の実施例と同
様に0である。
【0023】このように本発明の第2の実施例では、所
定の固定子巻線に発生する逆起電力信号に対して、磁束
検出手段10の出力信号が30゜進むように磁束検出手
段10を取り付けることにより、全期間にわたり減速ト
ルクを発生しており、また同じ電流を流した場合にも、
第1の実施例より平均的にみた減速トルクは大きくな
る。
【0024】(実施例3)次に本発明の第3の実施例に
ついて説明する。図4は本発明の第3の実施例の構成を
示すブロック図である。図4において、第1および第2
の実施例と同じ構成要素は同じ番号を付してある。第3
の実施例においては、パルス発生手段11の出力は第1
の位相遅延手段14に入力される。第1の位相遅延手段
14は、入力信号に対して、0゜、120゜、240゜
遅れた3相の信号を生成し、第5の位置信号群としてス
イッチ手段13に出力する。また、同時に第1の位相遅
延手段14の出力は、第2の位置信号合成手段12に代
えて設けられたインバート手段15に入力され、それぞ
れ反転されて第6の位置信号群としてスイッチ手段13
に出力される。これらの第5の位置信号群と第6の位置
信号群は、減速指令時それぞれスイッチ手段13を介し
て第1の駆動トランジスタ群8、第2の駆動トランジス
タ群9に出力され、モータが駆動される。
【0025】このように構成された第3の実施例につい
て、図5に各部の信号波形を示す。a、b、cはそれぞ
れM1、M2、M3の逆起電力、k4 はパルス発生手段
11の出力信号の波形図であり、図からもわかるように
磁束検出手段10の取り付け位相は第1の実施例と同様
で、所定の固定子巻線(ここでは固定子巻線2であるM
1とする。)に誘起される逆起電力と磁束検出手段10
の出力の位相が一致するように取り付けられている。g
4、h4、i4は第6の位置信号群であり、パルス発生
手段11の出力信号k4に対して、0゜、120゜、2
40゜位相が遅れた信号である。また、d4、e4、f
4は第5の位置信号群である。
【0026】このような第5の位置信号群、第6の位置
信号群により電力供給手段7からモータへ電流が供給さ
れた場合、それぞれの固定子巻線2、3、4について、
固定子巻線に誘起される逆起電力が正の時、第2の駆動
トランジスタ群9の中の対応する駆動トランジスタが通
電され、中点から電流が流される。また、逆起電力が負
の時、第1の駆動トランジスタ群8の中の対応する駆動
トランジスタが通電され、直流電源Eから中点に向かっ
て電流が流される。このような通電タイミングにするこ
とにより、3相の固定子巻線2、3、4で発生するトル
クはそれぞれ全期間で減速トルクになる。
【0027】このように本発明の第3の実施例では、第
1および第2の実施例が2つの固定子巻線に電流を供給
して減速トルクを発生させていたのに対し、3つの固定
子巻線にそれぞれ電流を供給し、第1および第2の実施
例よりさらにモータの減速トルク発生効率を向上させる
ことができる。
【0028】また、第3の実施例に用いられている第1
の位相遅延手段14の構成について簡単に説明してお
く。その一例を図6および図7に示す。図6はPLL回
路21を用いた構成である。PLL回路21は、位相比
較回路(PC)22と、入力信号に応じて周波数が変化
する電圧制御発振回路(VCO)23および1/3分周
回路24で構成され、このPLL回路21の出力は、パ
ルス発生手段11の出力信号に位相同期した3倍の周波
数の信号になる。この信号は、シフトレジスタ25のク
ロック端子に入力され、パルス発生手段11の出力信号
は、シフトレジスタ25のデータ端子に入力される。そ
の結果、シフトレジスタ25の適当なビットの出力を取
り出すことにより、第1の位相遅延手段14に入力され
た信号を120゜、240゜位相を遅らせた信号を作り
出すことができる。このPLL回路21を用いた構成で
は、モータの回転速度によらず、1相のパルス信号から
3相のパルス信号を合成することができる。
【0029】次に、図7のフィルタを利用した構成につ
いて説明する。入力された信号をそれぞれLPF26、
27を通すことにより、位相を遅らし、その後、コンパ
レータ(CMP)28、29を通し波形整形することに
よって信号を発生させる方法である。モータの速度変化
範囲が小さい場合には、極く簡単なフィルタを構成して
実現できる。速度変化範囲が大きい場合には、直線位相
フィルタを構成することにより実現できる。
【0030】(実施例4)最後に第4の実施例について
説明する。図8は第4の実施例の構成を示すものであ
る。第1および第2の実施例と同じ構成要素は同じ番号
を付けている。第1の実施例と異なる部分は、第2の位
置信号合成手段12に対する入力信号を、通電しないM
3の逆起電力信号から形成するようにしたことである。
逆起電力検出手段1で検出し波形整形された逆起電力信
号m(ここではM3に対する逆起電力信号)が第2の位
相遅延手段16に入力され、第2の位相遅延手段16で
は、入力信号を120゜遅らせた信号pを第2の位置信
号合成手段12に出力する。この第2の位相遅延手段1
6は、図6および図7と同じような回路を用いて実現で
きる。この信号pは、第1の実施例のパルス発生手段1
1の出力信号k2 と等価な信号であり、その他の動作は
第1の実施例と同様である。
【0031】図9は第4の実施例の各部の信号波形図で
あり、逆起電力a、b、c、逆起電力検出手段1のM3
に対応した出力信号m、第2の位相遅延手段16の出力
信号p、第3の位置信号群d5 、e5 、f5 、第4の位
置信号群g5 、h5 、i5 に付いて示した。この構成に
より、第1の実施例と同じ減速トルク特性を実現するこ
とができる。
【0032】このように本発明の第4の実施例では、電
流を供給しない固定子巻線の逆起電力信号から正確な位
置信号を構成することができることに着目し、第1、第
2、第3の実施例のように新たに検出素子を付加するこ
となく、大きなブレーキトルクを発生させることが可能
である。
【0033】なお、第4の実施例では、第2の位相遅延
手段16で120゜遅らせたが、240゜遅らせても同
じような第2の位置信号合成手段12の論理を若干変更
することにより同様に実現できる。
【0034】また、第2の位相遅延手段16のPLL回
路の出力を略12倍の周波数を出力するようにし、入力
信号を90゜または210゜遅らせるようにして、同様
の構成にすることにより、第2の実施例における減速ト
ルク特性を実現できる。
【0035】
【発明の効果】以上の各実施例から明らかなように、本
発明によれば、従来の回転位置検出手段を持たない無整
流子直流モータ駆動装置に磁束検出手段を設けるだけ
で、あるいは全く新たな検出手段をモータに設けること
なく、大きな逆トルクあるいはブレーキトルクを発生さ
せることが可能となり、その結果、大幅に減速特性を向
上させることができ、即応性に優れたモータ制御を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2の実施例の構成を示す
ブロック図
【図2】本発明の第1の実施例における各部の信号波形
【図3】本発明の第2の実施例における各部の信号波形
【図4】本発明の第3の実施例の構成を示すブロック図
【図5】本発明の第3の実施例における各部の信号波形
【図6】本発明の第3の実施例における第1の位相遅延
手段の構成を示すブロック図
【図7】本発明の第3の実施例における第1の位相遅延
手段の別の構成を示すブロック図
【図8】本発明の第4の実施例の構成を示すブロック図
【図9】本発明の第3の実施例における各部の信号波形
【図10】従来例の構成を示すブロック図
【図11】実施例および従来例における電力供給手段の
構成を示すブロック図
【図12】従来例における各部の信号波形図
【符号の説明】
1 逆起電力検出手段 2 固定子巻線(M1) 3 固定子巻線(M2) 4 固定子巻線(M3) 5 メインマグネット 6 第1の位置信号合成検出手段 7 電力供給手段 8 第1の駆動トランジスタ群 9 第2の駆動トランジスタ群 10 磁束検出手段 11 パルス発生手段 12 第2の位置信号合成手段 13 スイッチ手段 14 第1の位相遅延手段 15 インバート手段 16 第2の位相遅延手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多磁極に着磁されたメインマグネット
    と、前記メインマグネットと対向する3相の固定子巻線
    と、前記固定子巻線に前記メインマグネットによって発
    生される逆起電力に応動した整形信号を得る逆起電力検
    出手段と、前記整形信号と外部から与えられるトルク指
    令に応じて3相の第1の位置信号群と3相の第2の位置
    信号群を発生する第1の位置信号合成手段と、直流電源
    の一端と前記固定子巻線の電流給電端子の間の電流路を
    形成して前記第1の位置信号群に応動して通電制御が行
    われる第1の駆動トランジスタ群と、前記直流電源の他
    端と前記電流給電端子の間の電流路を形成して前記第2
    の位置信号群に応動して通電制御が行われる第2の駆動
    トランジスタ群と、前記メインマグネットが回転する時
    の磁束または磁束の変化を検出して前記3相の固定子巻
    線のうちの所定の固定子巻線に発生する逆起電力に対し
    て同位相の信号を出力する磁束検出手段と、前記磁束検
    出手段の出力信号に応動したパルス信号を出力するパル
    ス発生手段と、前記3相の固定子巻線の所定の2つの電
    流給電端子間にのみ通電して前記パルス発生手段の出力
    信号に応じて通電方向が反転するように第3の位置信号
    群と第4の位置信号群を発生させる第2の位置信号合成
    手段と、外部から入力されるトルク方向指令が加速指令
    の時は、前記第1の位置信号合成手段の発生する第1お
    よび第2の位置信号群を前記第1および第2の駆動トラ
    ンジスタ群に出力し、減速指令の時は、前記第2の位置
    信号合成手段の第3および第4の位置信号群を前記第1
    および第2の駆動トランジスタ群に出力するスイッチ手
    段と、を備えた無整流子直流モータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 多磁極に着磁されたメインマグネット
    と、前記メインマグネットと対向する3相の固定子巻線
    と、前記固定子巻線に前記メインマグネットによって発
    生される逆起電力に応動した整形信号を得る逆起電力検
    出手段と、前記整形信号と外部から与えられるトルク指
    令に応じて3相の第1の位置信号群と3相の第2の位置
    信号群を発生する第1の位置信号合成手段と、直流電源
    の一端と前記固定子巻線の電流給電端子の間の電流路を
    形成して前記第1の位置信号群に応動して通電制御が行
    われる第1の駆動トランジスタ群と、前記直流電源の他
    端と前記電流給電端子の間の電流路を形成して前記第2
    の位置信号群に応動して通電制御が行われる第2の駆動
    トランジスタ群と、前記メインマグネットが回転する時
    の磁束または磁束の変化を検出して前記3相の固定子巻
    線のうちの所定の固定子巻線に発生する逆起電力に対し
    て30゜位相が進んだ信号を出力する磁束検出手段と、
    前記磁束検出手段の出力信号に応動したパルス信号を出
    力するパルス発生手段と、前記3相の固定子巻線の所定
    の2つの電流給電端子間にのみ通電して前記パルス発生
    手段の出力信号に応じて通電方向が反転するように第3
    の位置信号群と第4の位置信号群を発生させる第2の位
    置信号合成手段と、外部から入力されるトルク方向指令
    が加速指令の時は、前記第1の位置信号合成手段の発生
    する第1および第2の位置信号群を第1および第2の駆
    動トランジスタ群に出力し、減速指令の時は、前記第2
    の位置信号合成手段の第3および第4の位置信号群を第
    1および第2の駆動トランジスタ群に出力するスイッチ
    手段とを備えた無整流子直流モータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 多磁極に着磁されたメインマグネット
    と、前記メインマグネットと対向する3相の固定子巻線
    と、前記固定子巻線に前記メインマグネットによって発
    生される逆起電力に応動した整形信号を得る逆起電力検
    出手段と、前記整形信号と外部から与えられるトルク指
    令に応じて3相の第1の位置信号群と3相の第2の位置
    信号群を発生する第1の位置信号合成手段と、直流電源
    の一端と前記固定子巻線の電流給電端子の間の電流路を
    形成して前記第1の位置信号群に応動して通電制御が行
    われる第1の駆動トランジスタ群と、前記直流電源の他
    端と前記電流給電端子の間の電流路を形成して前記第2
    の位置信号群に応動して通電制御が行われる第2の駆動
    トランジスタ群と、前記メインマグネットが回転する時
    の磁束または磁束の変化を検出して前記3相の固定子巻
    線のうちの所定の固定子巻線に発生する逆起電力に対し
    て同位相の信号を出力する磁束検出手段と、前記磁束検
    出手段の出力信号に応動したパルス信号を得る波形整形
    手段と、前記波形整形手段の出力信号に対して0、12
    0゜、240゜遅れた位相の信号を生成する第1の位相
    遅延手段と、前記第1の位相遅延手段の3相の出力信号
    をそれぞれ反転させるインバート手段と、外部から入力
    されるトルク方向指令が加速指令の時は、前記第1の位
    置信号合成手段の発生する第1および第2の位置信号群
    を第1および第2の駆動トランジスタ群に出力し、減速
    指令の時は、前記インバート手段と前記第1の位相遅延
    手段の出力を第1および第2の駆動トランジスタ群に出
    力するスイッチ手段とを備えた無整流子直流モータ駆動
    装置。
  4. 【請求項4】 第1の位相遅延手段は、PLL回路を用
    いて構成することを特徴とする請求項3記載の無整流子
    直流モータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 第1の位相遅延手段は、フィルタ回路を
    用いて構成することを特徴とする請求項3記載の無整流
    子直流モータ駆動装置。
  6. 【請求項6】 多磁極に着磁されたメインマグネット
    と、前記メインマグネットと対向する3相の固定子巻線
    と、前記固定子巻線に前記メインマグネットによって発
    生される逆起電力に応動した整形信号を得る逆起電力検
    出手段と、前記整形信号と外部から与えられるトルク指
    令に応じて3相の第1の位置信号群と3相の第2の位置
    信号群を発生する第1の位置信号合成手段と、直流電源
    の一端と前記固定子巻線の電流給電端子の間の電流路を
    形成して前記第1の位置信号に応動して通電制御が行わ
    れる第1の駆動トランジスタ群と、前記直流電源の他端
    と前記電流給電端子の間の電流路を形成して前記第2の
    位置信号に応動して通電制御が行われる第2の駆動トラ
    ンジスタ群と、前記逆起電力検出手段の所定の固定子巻
    線に対応する出力信号から位相を遅らせた信号を生成す
    る第2の位相遅延手段と、前記所定の固定子巻線以外の
    2つの固定子巻線の2つの電流給電端子間にのみ通電し
    て前記パルス発生手段の出力信号に応じて通電方向が反
    転するような第5の位置信号群と第6の位置信号群を発
    生させる第2の位置信号合成手段と、外部から入力され
    るトルク方向指令が加速指令の時は、前記第1の位置信
    号合成手段の発生する第1および第2の位置信号群を第
    1および第2の駆動トランジスタ群に出力し、減速指令
    の時は、前記第2の位置信号合成手段の第5および第6
    の位置信号群を第1および第2の駆動トランジスタ群に
    出力するスイッチ手段とを備えた無整流子直流モータ駆
    動装置。
  7. 【請求項7】 第2の位相遅延手段は、PLL回路を用
    いて構成することを特徴とする請求項6記載の無整流子
    直流モータ駆動装置。
  8. 【請求項8】 第2の位相遅延手段は、フィルタ回路を
    用いて構成することを特徴とする請求項6記載の無整流
    子直流モータ駆動装置。
JP6316345A 1994-12-20 1994-12-20 無整流子直流モータ駆動装置 Pending JPH08172790A (ja)

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