JPH0815947A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0815947A
JPH0815947A JP6149553A JP14955394A JPH0815947A JP H0815947 A JPH0815947 A JP H0815947A JP 6149553 A JP6149553 A JP 6149553A JP 14955394 A JP14955394 A JP 14955394A JP H0815947 A JPH0815947 A JP H0815947A
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JP6149553A
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Inventor
Masahiro Ito
政宏 伊藤
Hiroyuki Suzuki
啓之 鈴木
Akira Inoue
亮 井上
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真感光ドラムを用いた画像形式ユニッ
トを複数設け、現像手段とクリーニング手段を兼ねたプ
ロセスにより、転写材に順次色トナー像を転写する画像
形式装置において、転写材上のトナーが感光ドラム側に
移動し、異色トナーが現像手段に混入するのを防止す
る。 【構成】 転写後の転写材のトナーが有する電荷を調整
し、転写材上のトナーのトリボが反転しないように、ト
ナーの帯電手段を次の転写工程の前に施す手段を設け
る。 【効果】 転写前のトナーのトリボを上げることによ
り、トナーの再転写が防止することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電記録方式や電子写
真方式等の作像プロセスを利用した画像形成装置に関
し、特に複数の像担持体上の顕像化像を、多重転写する
ことにより多色画像を得るようにした多色画像形成装置
に関するものであり、電子写真複写装置のみならず、様
々なプリンター、ファクシミリ等に具現化しうる。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置等の画像形成装置は
小型化、高機能化、カラー化が進められてきているが、
他方では信頼性の向上、システム展開、メンテナンスフ
リー、人や環境に優しい等の要求が高まってきており、
それらの要求を満たすべく様々な画像出力装置が提案さ
れてきている。
【0003】それらの中に、カラー画像出力の高速化の
ために感光体を複数個積載して、転写紙をベルト状の搬
送手段で搬送しながら、順次トナー像を多重転写する装
置の提案がなされている。
【0004】また、最近では特に小型化や廃棄するトナ
ーをなくしたことによるエコロジー対応のため転写残ト
ナーを回収して再利用することでクリーニング手段を無
くした方式(以下、クリーナレスと称す)、現像同時ク
リーニング方式を採用した複写機やプリンター等が実用
化されてきている。特に、このようなシステムを採用す
る場合においては、重合法において生成された球形トナ
ーを用いることによって良好に達成される。
【0005】重合法によって生成された球形トナーによ
って、クリーナレス、現像同時クリーニングによるトナ
ー再利用プロセスが達成できる理由を図7を用いて、ト
ナーと感光体との付着力に注目して説明する。
【0006】トナーが、現像プロセス(バイアス、潜像
電位)によって感光体に付着すると、感光体表面に接触
したトナーに働く主な力としては、鏡影力とファンデル
ワールス力がある。鏡影力は、電荷量とその距離に大き
く依存する。従来のトナーである粉砕によって生成され
た粉砕トナーは、その表面には凹凸があり摩擦帯電によ
り、凸部が集中的に帯電される。これに対して重合法に
よって生成された重合トナーは、その表面が球形若しく
は球形に近い形状を有するため、表面が均一に帯電され
る。
【0007】そして、粉砕トナーに於ては、凸部が接触
し、非常に近接した領域に多くの電荷が存在するため
に、鏡影力は増大する。しかし、重合トナーのように球
形をしていると、接触状態は殆ど点状になり、かつ近接
領域の電荷量も少なく、前記に比べ鏡影力も小さいの
で、ファンデルワールス力はより最近接領域が影響し、
平面で接触する様な状態では非常に大きくなる。
【0008】また、粉砕トナーを用いた場合には、多く
のトナーの中には上記の様な図7に示す様な状態で接触
するトナーが多数存在し、この場合にはファンデルワー
ルス力は非常に大きくなる。これに対して、重合トナー
は表面形状が球状であるためトナーは殆ど点で接触す
る。よって、ファンデルワールス力も重合トナーの方が
小さくなる。
【0009】以上の理由から、球形に近い重合トナーの
場合、感光体に対する鏡影力、ファンデルワールス力、
つまり付着力が小さくなり転写に於ける転写残トナーが
少なく、且つ、現像同時クリーニング時のトナーの回収
効果が大きくなり、クリーナレス、現像同時クリーニン
グが可能となる。
【0010】そこで、ここでは転写同時クリーニング方
式を用いたカラー複写機の一例を図6に挙げて、従来機
種の説明をしていく。
【0011】本例では、複数の画像形成ユニットを有
し、各画像形成ユニットを縦貫して転写材をその上に支
持して搬送する搬送手段である転写ベルトが配設されて
いる。
【0012】このような方式を用いた画像形成装置にお
ける構成を説明すると、各画像形成ユニットUM(マゼ
ンタ)、UC(シアン)、UY(イエロー)、UK(ブ
ラック)(以下、4色分のユニットをUCにて代表して
説明する)には、静電潜像担持体としての円筒型のOP
C電子写真感光体10Cが、矢印b方向へ回転駆動され
る。12Cは一次帯電器で、感光体10Cへ接触するよ
うに設置されている。14Cは画像露光部で一次帯電器
12Cに対し、感光体10Cの回転方向下流側で感光体
10Cを露光する。16Cは現像器で、感光体10Cの
露光位置より更に下流側に、感光体10Cと隣接するよ
うに設置されている。18は転写材としての複写紙であ
る。20は給紙部で、転写紙18を供給するものであ
る。30は転写ベルトであり、感光体10Cに接触して
a方向に駆動されている。31は駆動ローラ、32は支
持ローラで転写ベルト50を架張し駆動する駆動手段で
ある。25Cは転写ブレードであり転写位置で転写搬送
ベルト30をはさみ、感光体10Cに対向するように設
置されている。38は定着器であり、転写搬送ベルト3
0の駆動ローラ54に隣接して配置される。13Cは全
露光ランプであり、転写ブレード25Cと一次帯電器1
2Cの間の設置されている。
【0013】以上のように構成された電子写真装置の画
像形成ユニットの動作について、シアン色のトナー画像
を形成するためのユニットUCを用いて説明する(他の
ユニットも同等である)。
【0014】まず、感光体10Cはアルミなどの導電性
基体の表面にOPC光半導体層を有し、矢印b方向へ回
転している。そして一次帯電器12Cにより、表面を一
様にマイナス帯電された後、画像4露光部14Cにより
露光が行われて、原稿と対応した静電潜像が形成され
る。現像器16Cは、マイナス帯電したトナーを用いて
反転現像を行い、静電潜像と対応したトナー像を感光体
10C表面に形成する。感光体10Cの表面に形成され
たトナー像は、給紙部20により感光体10Cの回転速
度による画像形成と同期して、転写ベルト30へ向かっ
て供給される複写紙18に転写される。
【0015】以上の動作を各画像形成ユニットにおいて
行い、各感光体上に形成されたトナー像が、転写ベルト
50に保持された転写紙18に順次多重転写される。フ
ルカラーモードの場合は、転写紙18に対してM(マゼ
ンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、K(ブラッ
ク)の順で転写され、単色や、2〜3色モードの場合も
同様に前記の順で、必要な色トナーが転写紙18上に多
重転写される。そして、トナーを転写された複写紙18
は、転写ベルト30により定着器38に供給されて、加
熱することで複写紙18上に定着される。
【0016】一方、トナーが転写された感光体10C
は、前露光ランプ13Cにて電位を均一に整えられ、感
光体10C上に残った転写残トナーは現像器16Cにて
現像動作中に現像器内に回収され、画像形成に再び供さ
れる。また、複写紙18を定着器38に供給し終えた転
写ベルト30は、ベルトクリーナ51にてその表面が清
掃される。
【0017】
【発明が解決しようとしている課題】上記構成のような
4つの感光ドラムを用いたフルカラー複写機において
は、例えば2色モード(マゼンタ、シアン)の場合には
転写ベルト30上に支持された転写材18は、順次マゼ
ンタユニットUM、シアンユニットUC、イエローユニ
ットUY、ブラックユニットUBkへと通過するが、画
像形成部は所望のユニット、例えばマゼンタ、シアンユ
ニットのみの画像形成部が作動していればよい。
【0018】しかしながら、前述したように転写材は順
次にマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックユニットへ
と送られ転写ベルトと感光ドラムとの間隙を通過するた
めに、所望外のユニット、この場合イエロー、ブラック
ユニットの画像形成プロセスの全ての動作を停止させる
と、上述のように転写材がマゼンタ及びシアン以外の各
ユニットのドラムとベルトの間隙を通過するときに転写
材上に既に形成されたマゼンタ及びシアン画像がイエロ
ー、ブラックの各感光ドラムにより擦られ、画像が著し
く損傷されるという問題が生ずる。特に、本例のように
球形トナーを用いた場合には、トナー自身が転がりやす
いので、擦られることによる損傷が大きくなる。
【0019】更にまた、このような場合には、転写材が
ドラムとベルト間の間隙を通過する際に転写材づまり
(ジャム)も発生しやすくなってしまう。
【0020】また、このとき転写材上に転写されている
マゼンタ及びシアントナーは、静電的に転写材に吸引さ
れているが、転写材がイエロー、ブラックの各感光ドラ
ムとベルトの間隙を通過する際、これらの感光ドラムに
マゼンタ及びシアン画像を形成しているマゼンタ及びシ
アントナーの一部が感光ドラム側に再転写してしまうこ
ともあり、この場合画像が著しく劣化してしまう、つま
り画像ムラや濃度低下、更にはカラーバランスのずれ等
という問題も生じる。
【0021】このような問題を解決するため、画像形成
に供される感光ドラムへの転写ベルトの付勢及び解除を
選択的に行うように制御する方式が、特開平2−208
669等によって提案されている。
【0022】このような構成により、単色モード、例え
ばマゼンタの単色モード時は、マゼンタのドラムと転写
ベルトのみを当接させるように制御するここにより、他
のドラムと転写材上のトナー像が接触することなく、前
述した画像擦れや、再転写による現像器内トナー混色の
問題が発生しない。
【0023】しかし、このような従来例においては、所
望外の画像ユニットの感光ドラムに対する圧接解除機構
が各ユニット毎に必要となる。
【0024】また、全ての画像形成ユニットを用いてフ
ルカラー画像を形成する場合においても、2色目以降の
多重転写時に既に転写材上に転写されているトナーが感
光ドラムに再び転写される再転写現象を生じることもあ
る。
【0025】上述したような再転写が発生すると、つま
り、マゼンタやシアントナーが、イエローやブラックの
感光ドラムに再転写する等ということになれば、クリー
ナレス方式を実施しているこの様な装置においては、現
像時に異色のトナーを回収してしまうことになり、現像
器内でのトナー混色という問題が発生する。
【0026】一般的に、この再転写現象とその対策につ
いて、米国特許第4093547号では転写材上のトナ
ーに対して感光体の荷電領域からの電界による吸引力に
よるものだとして、1色目から順次にトナーの帯電量が
広い範囲に亘って小さくなる連続的な帯電量を設定する
ことを開示している。
【0027】また、特開平1−273076号公報等に
おいては、転写によって転写紙上のトナーも転写極性に
帯電されて、ベルト耐電との同極反発によるものだとし
て、ベルトに予め電荷付与してから感光体に接触させて
転写させること開示している。
【0028】しかし、前者の方法では、現像剤の処方
や、帯電付与方法なりを各色トナー毎に変えなければな
らず、現像剤や現像器構成を共通化できないという欠点
を有し、他方、後者の方法では、常にベルトの帯電状況
をモニターして、適切な帯電付与を行わせるように制御
することが必要となる。
【0029】そこで、本発明の目的とするところは、ク
リーナレス方式である本構成の特徴である高速性を損な
うことなく、再転写による画像劣化及び現像同時回収に
よる現像器内トナー混色を防止することのできる画像形
成装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
する本発明は、上記のような目的を達成するため、像担
持体上に、顕像化されたトナー像を被受像部材上に転写
し、転写後に像担持体上に残留した転写残トナーを回収
するクリーニング手段を該現像装置が兼ねて行う画像形
成ユニットを複数個有し、被受像部材上に複数の画像形
成ユニットによって形成されたトナー像を順次転写する
ことにより、多色画像を形成する画像形成装置におい
て、被受像部材上に転写されたトナー像に対して電荷調
整する電荷調整手段を有することを特徴とする画像形成
装置である。
【0031】また、本発明は上記構成であって、多色画
像形成時の多重転写時において、予め感光体から転写材
上に転写されたトナー像に対して、電荷調整手段にて適
切な除帯電を施すことにより、トナーの電荷量及び転写
材の表面電位を最適化して、転写材から感光体へのトナ
ーの再転写現象を防止するようにしたものである。
【0032】更に、本発明の画像形成装置に用いられる
トナーは重合トナーの使用によりその効果を高めるもの
である。
【0033】
【実施例】
(第1の実施例)本発明の第1の実施例について、図1
を参照しながら説明していく。
【0034】本実施例では、複数の画像形成ユニットを
有し、各画像形成ユニットを縦貫して転写材搬送手段で
ある転写ベルトが配設されており、前述したように重合
法によって形成された球状トナーを用いたクリーナレス
方式で現像と同時にトナーを回収する画像形成プロセス
方式を採用している。
【0035】このような方式を用いた画像形成装置によ
ってその構成を説明すると、各画像形成ユニットUM、
UC、UY、UBk(以下、4色分のユニットをUCに
て代表して説明する)には、像担持体としての円筒型の
OPC感光体10Cが、矢印b方向へ回転駆動される。
12Cは一次帯電器で感光体10Cへ対向するように設
置されており、感光体10Cを均一にマイナス帯電す
る。14Cは画像露光部で帯電器12Cに対し、各色ト
ナーに対応した光情報を画像部に露光する。16Cは現
像器で、感光体10Cの露光位置より更に下流側に設置
されており、重合法によって生成されたマイナスに帯電
する特性を持たせたトナーを現像剤として内包してい
る。18は受像部材としての複写紙で、20は給紙部で
転写紙18を供給するものである。
【0036】30は転写ベルトであり、感光体10に接
触してa方向に駆動されている。転写ベルト30は、機
械的強度、可撓性を有するポリカーボネイト等の樹脂や
ゴムの基材に、カーボンなどの導電性粒子を分散させた
無端状のベルトであり、抵抗値としては109 〜1013
Ω、厚さは0.1〜1mmに調整したものがよい。ま
た、31は駆動ローラ、32は支持ローラで転写ベルト
30を架張し駆動する駆動手段である。
【0037】25Cは転写ブレードであり転写位置で転
写ベルト30をはさみ、感光体10Cに対向するように
設置されている。転写ブレード25Cは基材を109
1011Ωcmの半導体層で形成され、感光体10C側の
表面層を表面粗さ、摩擦係数が小さく耐磨耗性に優れた
材料、例えばフッソ樹脂、ナイロン樹脂などで構成した
ものが適切である。38は定着器であり、転写搬送ベル
ト30の駆動ローラ31に隣接して配置される。13C
は前露光ランプであり、転写ブレード25Cと一次帯電
器12Cの間に設置されている。
【0038】そして、本発明の特徴であるトナー像担持
転写材への電荷付与手段なるコロナ帯電器40及びその
対向電極なる接地電極41が、転写材搬送方向において
マゼンタユニットUM下流側とシアンユニットUCの上
流側の間に、更に同様にシアンユニットUCの下流側と
イエローユニットUYの上流側の間にコロナ帯電器42
及びその対向電極43が、そしてイエローユニットUY
の下流側とブラックユニットUBkの上流側の間にコロ
ナ帯電器44及びその対向電極45がそれぞれ設置され
ている。
【0039】各コロナ帯電器40、42及び44は転写
ベルト30上に担持搬送されている転写材上の転写トナ
ー像に対向するように配置され、高圧電源(不図示)に
接続されている。また、各コロナ帯電器の対向電極4
1、43及び45ははコロナ帯電器に対して転写ベルト
30を挟んだ逆側にあり、転写ベルト30の背面に接触
している。また、各コロナ帯電器の対向電極41、43
及び45は導電性材料(アルミなどの金属、導電性高分
子等)からなる導電性のローラで接地されており、回転
自在に支持され、転写ベルト30の移動に伴い、従動回
転するようになっている。
【0040】以上のように構成された電子写真装置の画
像形成の動作について、図2〜図4を用いて多重転写及
び分離、搬送を再転写の原因と共に詳しく説明する。転
写部以前の画像形成については、前途と同様なためここ
では省略する。
【0041】本発明者は、この再転写現象について様々
な検討を行ったところ、図2に示したように、感光ドラ
ムと転写紙(含む転写ベルト)との剥離放電が原因であ
ると判明した。
【0042】前述したように周知の電子写真プロセス
で、マゼンタユニットUMの感光ドラム10M上に形成
されたトナー像Tmは、転写ベルト30上に担持され、
感光ドラム10Mの回転と同期して供給される転写紙1
8と密着されると同時に、トナー像Tmを写すべく転写
ベルト30に対して、その背面から転写ブレード25C
にてブラスの転写電荷Qbが転写ベルト30に供給され
る。この転写電荷Qbはマイナス電荷を有するトナー像
Tmと静電引力を及ぼし合って、トナー像Tmが転写紙
18へと引きつけられる。
【0043】他方、プラスの転写電荷Qbによって感光
ドラム10Mには、マイナスの電荷が誘起されて、この
両者によって転写紙18を担持する転写紙18と感光ド
ラム10Cに静電引力が働き、転写紙18と感光ドラム
10Cが密着する。
【0044】そして、次の瞬間には、感光ドラム10M
の曲率によって、トナー像Tmは転写紙18に引きつけ
られたまま、転写ベルト30に保持された転写紙18、
そして転写紙18上の転写されたトナー像Tmが感光ド
ラム10Cから剥離されるが、この剥離によって感光ド
ラム10Mとトナー像Tmの間にエアーギャップが形成
され、その部分の静電容量が急激に減少して、電位差が
増大することにより、剥離放電が発生する。
【0045】この剥離放電によって発生したプラスとマ
イナスの大部分の電荷は、感光ドラム10Mとトナー像
Tmに囲まれた僅かなエアーギャップで発生するが、転
写ベルト30に与えられたプラス電荷のQb及び感光ド
ラム10Mに誘起されたマイナスの電荷によって形成さ
れる電界に従って、プラスの電荷は感光ドラム10M
へ、そしてマイナスの電荷はトナーTm及び転写紙18
へ移行する。しかし一部のプラス電荷は、トナーTmへ
も移動し、そのプラス電荷によって帯電極性が反転され
て転写ベルト30のプラスの電荷Qbと反発し、感光ド
ラム10Mへ転移して再転写が発生する。但し、このと
き、プラス電荷によって帯電極性が反転されなかった残
りの大部分のトナーTmは剥離放電によるマイナスの電
荷を付与され帯電量が増加して、転写紙18に転写され
る。
【0046】実際、転写後の転写紙18に転写されたマ
ゼンタトナーの帯電量と、感光ドラム上に再転写してド
ラムに残ったトナーの帯電量の変化を、転写バイアスを
変化させて測定したのが、図8であり、この図からも転
写されるトナーの帯電量が、転写前より増加しており、
ドラム上の帯電量が反転しているのがわかる。更に、転
写バイアスを上げていくと、その程度が大きくなり、剥
離放電が激しくなっていくのが示されている。
【0047】この場合は、第1色目なので再転写による
多少の画像劣化を引き起こすが、現像同時クリーニング
による現像器内のトナー混色は発生しない。また、この
うえに更にシアン、イエロー、ブラックが次々と多重転
写されるので、再転写による画像劣化の影響は少なくて
済む。
【0048】そして次に、マゼンタトナーTmを転写さ
れた転写紙18上にシアントナーTcが多重転写される
場合について、図3を参照して考える。
【0049】この場合も基本的には、第1色目のマゼン
タトナーTmの転写時と同様であるが、転写紙18上の
トナー像Tmは、前述したようにそれ自身が転写された
時の作用により、帯電量が増加していることに留意すべ
きである。
【0050】感光体10上のマイナス電荷を有するシア
ントナー像Tcを、既にマゼンタトナー像Tmを転写さ
れている転写紙18上に転写する場合、転写ブレード2
5Cからプラスの転写電荷Qbが転写ベルト30に供給
されて、この転写電荷Qbとマイナス電荷を有するトナ
ー像Tcが静電引力を及ぼし合って、トナー像Tcが転
写紙18へと引きつけられる。
【0051】他方、プラスの転写電荷Qbによって感光
ドラム10Cには、マイナスの電荷が誘起されて、この
両者によって転写紙18を担持する転写紙18と感光ド
ラム10Cに静電引力が働き、転写紙18と感光ドラム
10Cが密着する。
【0052】そして、次の瞬間には、感光ドラム10C
の曲率によって、トナー像Tcは転写紙18に引きつけ
られたまま、転写ベルト30に保持された転写紙18、
そして転写紙18上の転写されたトナー像Tcと感光ド
ラム10Cが剥離されるが、この剥離によって感光ドラ
ム10Cとトナー像Tcの間にエアーギャップが形成さ
れ、その部分の静電容量が急激に減少して、電位差が増
大することにより、剥離放電が発生し、プラスの電荷と
マイナスの電荷が生成される。
【0053】ここで、感光ドラム10Cと転写紙18に
よって挟まれているトナーとしては、既に転写の作用を
受けて、帯電量の増加したマゼンタトナーTmと、感光
ドラム10C上から転写紙18上に転写されようとし
て、まだ現像されたままの帯電量を維持しているシアン
トナーTcとが存在している。
【0054】そして通常の帯電量のTcとそれより高い
帯電量を持つTmと感光ドラム10Cが、この剥離の瞬
間に、剥離放電によって生成されたプラスとマイナスの
電荷にさらされることになる。
【0055】これにより、プラスの電荷は感光ドラム1
0Cとより帯電量の大きなマゼンタトナーTmへ移動し
てTmの帯電量を反転させることになり、放電ギャップ
間の電界によって感光ドラム10Cに、Tmが選択的に
再転写され、他方、帯電量の小さなシアントナーTcに
はマイナスの電荷が移動して帯電量を増加させる。
【0056】多重転写時には、このような作用が働い
て、既に転写紙18上にあるマゼンタトナーが選択的に
再転写しやすくなってしまう。以下イエロー、ブラック
の多重転写時についても同様なことが言える。
【0057】以上のことから、我々はこの多重転写時の
再転写を防止するには、既に転写分離の作用により帯電
量が上昇した転写紙上のトナーが、次の転写の際の剥離
放電によって帯電極性が反転されないように、次の転写
の前にその帯電量を大きくしておけばよいということを
見い出した。
【0058】そこで、本発明においては、第2色目以降
の転写前において、前色の転写によって転写された転写
紙上のトナーの帯電量を、大きくするように電荷付与す
る手段を設けた。
【0059】具体的には、図4に示されているように、
第1色目に転写されたトナーTmの帯電量を増加させる
ため、マゼンタユニットUMとシアンユニットUCの間
の、転写紙18上のマゼンタトナーTmの上方にコロナ
帯電器40を設け、そのコロナ発生電極には高圧電源
(不図示)からの直流を重畳した交流高圧電圧(5Kv
pp、差電流−3μA)を印加する。またその対向電極
として、コロナ帯電器40の転写ベルト30を挟んで反
対側に、転写ベルト30の接するように接地された回転
自在のローラ状の導電性電極ローラ43を設置する。こ
の導電性電極ローラは、金属や導電性高分子でもよい
が、その表面を105 〜108 Ωcm程度の抵抗を有し
たもので、被膜しておくと更によい。
【0060】このような電荷調整手段を、図1からわか
るように、シアンユニットUCとイエローユニットUY
の間に、そしてイエローユニットUYとブラックユニッ
トUBkの間に設置している。
【0061】上述してきたように、各感光ドラム上に形
成されたトナー像は、転写紙18上に順次多重転写され
るが、2色目以降の各トナー転写前において、転写紙上
のトナーの帯電量を増加させて、帯電量が反転しないよ
うにさせながら多重転写するように構成した本実施例の
画像形成装置を用いて画像を出力してみると、再転写が
発生せず、画像劣化や濃度低下、カラーバランスのいず
れなどの発生しない良好な画像が得られ、現像同時回収
による現像器内トナー混色が防止できたことが確認でき
た。
【0062】(第2の実施例)本発明の第2実施例を図
5を用いて説明する。
【0063】この実施例においても第1に実施例と同様
に、感光ドラムを中心とした帯電、露光、現像、前露光
を一体とした画像形成ユニットを、各トナー色分のU
M、UC、UY、UBkの4個を有する構成になってい
る。また、トナーとしては、重合法にて形成された球状
トナーを用いており、ドラムクリーニングレスで、ドラ
ム上トナーを現像器で現像同時回収するプロセスによっ
て画像形成するものである。
【0064】但し、第1の実施例と異なるのは、転写ベ
ルト上に転写紙を担持搬送させて、転写紙上に、各色ト
ナー像を多重転写するのではなく、転写ベルトの代わり
に中間転写体50を駆動ローラ31、支持ローラ及びバ
ックアップローラ27で張架し、この中間転写体上に各
色トナー像を多重転写しその合成トナー像を給紙ローラ
20で供給された転写紙18に対して、バックアップロ
ーラ27及び2次転写ローラ26にて転写され、定着器
38にて定着される。
【0065】この中間転写体としては、ウレタンゴム
(103 〜104 Ωcm)の表面に誘電体層としてのP
TFE(ポリテトラフルオルエチレン)層(1014Ωc
m以上)を形成した可橈性の無端状ベルトにて構成され
ている。
【0066】他の構成要素は、第1の実施例とほぼ同様
なので、ここでの説明は省略する。
【0067】以下に、上記構成による画像形成の作用に
ついて説明する。
【0068】先ず、上記同様のプロセスでマゼンタユニ
ットUMの感光ドラム上にマゼンタトナー像が形成さ
れ、転写ブレードによって形成される転写電界によっ
て、そのトナー像が中間転写体50上に転写される。
【0069】次に、中間転写体50の回転移動に伴っ
て、中間転写体50上のマゼンタトナー像が、第1の電
荷調整手段であるコロナ帯電器40からの電荷付与によ
り、転写紙上の既に転写されているトナーの帯電量を増
加させて、次のシアンユニットUCによってシアントナ
ー像が多重転写される。
【0070】以下同様に、電荷調整、多重転写をイエロ
ー、ブラックにて行い、最終的に転写紙18上に2次転
写ローラ26によって転写され、定着器38にて定着さ
れることにより、画像形成される。
【0071】このような実施例の構成の装置で、上記の
ように作用させることにより再転写による画像欠陥の発
生しない優れた画像が得られ、現像同時回収による現像
器内トナー混色が防止できた。更に、本実施例において
は、2次転写される際には、電荷調整手段の作用によ
り、各色トナーの帯電量のバラツキが少ないために、転
写の均一性がよく、かつ高効率が得られた。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
転写後の転写材上のトナーの帯電量を電荷調整手段によ
り増加させて、多重転写時によるトナーの帯電極性反転
を押さえて、再転写の発生を防止することにより、画像
の均一性や濃度、カラーバランスなどを低下させずに良
好なカラー画像が得られ、現像同時回収による現像器内
トナー混色を防止できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を適用したカラー画像形
成装置の概略構成図。
【図2】1色目の再転写を説明するモデル図。
【図3】2色目の再転写を説明するモデル図。
【図4】再転写を防止する本発明のモデル図。
【図5】本発明の第2の実施例を適用したカラー画像形
成装置の概略断面図。
【図6】従来のカラー画像形成装置の概略断面図。
【図7】トナー形状と鏡影力とファンデルワールス力の
関係の説明図。
【図8】転写後の転写されたトナーと再転写にてドラム
に残ったトナーの帯電量を測定したデータを示すグラフ
図。
【符号の説明】 UM マゼンタ画像形成ユニット UC シアン画像形成ユニット UY イエロー画像形成ユニット UBk ブラック画像形成ユニット 10 感光ドラム 12 一次帯電器 13 前露光ランプ 14 画像露光ユニット 16 現像器 18 転写紙 20 給紙ローラ 25 転写ブレード 26 2次転写ローラ 27 バックアップローラ 30 転写ベルト 31 ベルト駆動ローラ 38 定着器 40、42、44 コロナ帯電器 41、43、45 接地対向電極 50 中間転写体 51 ベルトクリーナ Tm マゼンタトナー像 Tc シアントナー像 Qb 転写電荷

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に、顕像化されたトナー像を
    受像部材上に転写し、転写後に像担持体上に残留した転
    写残トナーを回収するクリーニング手段を現像手段が兼
    ねて行う画像形成ユニットを複数個有し、受像部材上に
    複数の画像形成ユニットによって形成されたトナー像を
    順次転写することにより、多色画像を形成する画像形成
    装置において、 受像部材上に転写されたトナー像に対して電荷調整する
    電荷調整手段を設置することを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の、電荷調整手段は、少なくて
    もコロナ帯電器と接地された対向電極によって構成され
    ることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記第1項のトナーは、重合により成形
    したトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記第2又は3項の受像部材は、無端状
    ベルトなる転写ベルト上に担持された転写材であること
    を特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記第2又は3項の受像部材は、無端状
    の中間転写体であることを特徴とする画像形成装置。
JP6149553A 1994-06-30 1994-06-30 画像形成装置 Withdrawn JPH0815947A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002174934A (ja) * 2000-09-26 2002-06-21 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、それに備える単色作像手段、およびそれに備えるトナーリサイクル装置
US7725046B2 (en) 2006-11-29 2010-05-25 Sharp Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with ion generator

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JP2002174934A (ja) * 2000-09-26 2002-06-21 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、それに備える単色作像手段、およびそれに備えるトナーリサイクル装置
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