JPH08158715A - 錠前用シリンダ - Google Patents

錠前用シリンダ

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JPH08158715A
JPH08158715A JP6329858A JP32985894A JPH08158715A JP H08158715 A JPH08158715 A JP H08158715A JP 6329858 A JP6329858 A JP 6329858A JP 32985894 A JP32985894 A JP 32985894A JP H08158715 A JPH08158715 A JP H08158715A
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lock cylinder
outer cylinder
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Shuji Maeda
修司 前田
Shunsaku Nakauchi
俊作 中内
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Secom Co Ltd
Kokusai Gijutsu Kaihatsu Co Ltd
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Kokusai Gijutsu Kaihatsu Co Ltd
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05BLOCKS; ACCESSORIES THEREFOR; HANDCUFFS
    • E05B17/00Accessories in connection with locks
    • E05B17/04Devices for coupling the turning cylinder of a single or a double cylinder lock with the bolt operating member

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  • Lock And Its Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 こじ開けを有効に防止し、使い勝手の改善さ
れた電気式シリンダを提供すること。 【構成】 外筒部材(10)内に鍵挿入部(2)が設け
られた第1の回動部材(14)と錠本体の施解錠機構に
連結される第2の回動部材(16)とを設け、電気的信
号(I)に応答して第1の回動部材と第2の回動部材と
を連結し、これにより鍵による施解錠機構の操作を可能
とした。また、外筒部材と第1の回動部材とが所定の位
置関係にある場合にのみ電子鍵(18)を鍵挿入部
(2)に出し入れ可能とする鍵案内部(42)を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、錠本体の施解錠機構に
連結される電気式の錠前用シリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、錠本体の施解錠機構に連結される
電気式のシリンダが公知である。この種のシリンダを用
いた従来の電気錠は、例えば特公平6−13800号公
報に開示されているように、錠本体に取り付けられる外
筒内に錠本体の施解錠機構に連結される内筒を回動自在
に設け、内筒に設けられた鍵挿入溝内に正当な鍵を挿入
した場合にのみ内筒が外筒内で運動するのを禁止するた
めの係入ピンを電気的駆動手段によって外し、これによ
り内筒の回動運動の拘束状態を解き、挿入している鍵に
より内筒を回して錠本体の施解錠機構を解錠状態にする
構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の電気式のシリンダでは、比較的細い係入ピンを
内筒と外筒との間に介在させて内筒の運動を拘束し、こ
れによって施錠状態とする構成であるから、正当な鍵に
よらずとも、鍵挿入溝に固い金属片等を差し込んで内筒
を強制的に回して係入ピンを破壊し解錠することが可能
であり、安全性の点で問題があった。
【0004】また、従来の電気式シリンダは、一般に、
電子鍵と組み合わせて用いられ、差し込まれた電子鍵が
正当であると判断された場合にのみ内筒の拘束状態を解
除して施解錠動作を許す構成であり、電子鍵はシリンダ
の内筒を回すだけの機械的機能しか与えられていない。
したがって、電子鍵と電子式シリンダとの間には、機械
式のシリンダ錠の鍵と錠との間に見られるような複雑な
機械的結合関係は全くなく、従来の電気式シリンダにあ
っては、内筒がどの様な回転位置であっても電子鍵をそ
の鍵挿入溝から引き抜くことができる構成である。この
ため、施解錠時に内筒と外筒との相対位置関係が係入ピ
ンによる相互連結を不可能とする位置で電子鍵が鍵挿入
溝から引き抜かれ、或いは挿入されると言う事態がしば
しば生じることになる。しかしながら、錠本体の施解錠
機構に連結される内筒は施解錠を行う位置が決まってお
り、この結果、電気式シリンダの場合には、電子鍵を差
し込んだ後所定の施解錠位置を探る動作を必要とし、極
めて使い勝手が悪いという問題点を有している。
【0005】本発明の目的は、上述の安全性の問題を解
決することができる、改善された電気錠を提供すること
にある。
【0006】本発明の他の目的は、上述の安全性の問題
に加えて、使い勝手の問題をも解決することができる、
改善された電気錠を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の特徴は、錠本体に取り付けられる錠前用シリ
ンダにおいて、外筒部材によって支持される、所要の鍵
に相応した形状の鍵挿入部が形成されている第1の回動
部材及び錠本体の施解錠機構に連結される第2の回動部
材を設けると共に、電気的信号に応答して第1の回動部
材と第2の回動部材とを連結するための連結手段を設
け、連結手段によって第1の回動部材と第2の回動部材
とが連結されることにより、鍵による施解錠機構の操作
を可能とした点にある。鍵の引き抜き動作に応動して作
動し、第1の回動部材と第2の回動部材との連結状態を
解除するための解除手段をさらに設けてもよい。
【0008】また、他の特徴は、第1の回動部材が前記
外筒部材に対して所定の回転位置にある時にのみ前記所
要の鍵を前記鍵挿入部に出し入れ可能とする鍵案内部を
さらに設け、鍵挿入部に鍵を差し込んだ後所定の施解錠
位置を探る動作を不必要とした点にある。
【0009】鍵案内部は、第1の回動部材が所定の回転
位置にある場合にのみ鍵挿入部を外部に開放する鍵案内
溝として例えば外筒部材に形成してもよい。
【0010】連結手段は、第1の回動部材と第2の回動
部材とを結合用のピン部材によって連結するための連結
機構と、電気信号に応答し該連結機構を所定の結合状態
とさせる電磁アクチュエータとを備えて成る構成として
もよい。この場合、連結機構は、所定の結合状態とされ
た場合にこの状態を保持するためのラッチ手段を備えて
いてもよい。これにより、電磁アクチュエータの通電時
間を短時間で済ませることができる。この特徴は、電源
をバッテリに依存している構成の場合、特に、電子鍵に
内蔵されている電池に依存している場合、有利である。
【0011】解除手段は、ラッチ手段をリセットするた
めの手段であってもよく、例えば、解除手段を、鍵が鍵
挿入部から引き抜かれることに応答して作動する構成と
してもよい。
【0012】本発明の更に別の特徴は、錠本体に取り付
けられる錠前用シリンダにおいて、外筒部材によって支
持される、所要の鍵に相応した形状の鍵挿入部が形成さ
れている第1の回動部材及び錠本体の施解錠機構に連結
される第2の回動部材を設けると共に、前記鍵挿入部に
所定の鍵が差し込まれたことに応答して電気的信号を出
力する制御回路手段と、前記電気的信号に応答して作動
する電磁アクチュエータを含み、該電磁アクチュエータ
の出力により前記第1の回動部材と前記第2の回動部材
とを連結状態とするための連結手段と、前記鍵挿入部か
ら鍵が引き抜かれることに応動して前記連結手段の連結
状態を解除するための解除手段とを備えた点にある。
【0013】前記制御回路手段は、前記鍵挿入部に挿入
される鍵から出力される送信信号の正当性を判別する判
別手段と、該判別手段において前記送信信号が正当性あ
りと判別された場合に前記電気的信号を出力する手段と
を備えて構成することができる。さらに、前記鍵挿入部
に挿入される鍵から出力される送信信号を受け取って整
流する等して直流電力を得る電源回路を設け、前記制御
回路手段が該電源回路から電力の供給を受けて作動する
構成であってもよい。
【0014】この場合においても、第1の回動部材が前
記外筒部材に対して所定の回転位置にある時にのみ前記
所要の鍵を前記鍵挿入部に出し入れ可能とする鍵案内部
をさらに設け、使い勝手の改善を図ることができる。
【0015】
【作用】連結手段が連結動作を行っていない場合には、
第1の回動部材と第2の回動部材とは非連結状態にあ
る。したがって、第1の回動部材を回動させても、施解
錠機構に連結されている第2の回動部材を回動させるこ
とはできず、第1の回動部材が空回りするだけである。
【0016】この状態において、例えば正当な鍵を鍵挿
入部に挿入することにより制御回路手段が作動する等の
理由により、電気的信号が連結手段に供給されると、第
1の回動部材と第2の回動部材とは連結手段によって所
定の連結状態となる。したがって、鍵の回動動作が錠本
体の施解錠機構に伝達されうる状態となり、鍵による施
解錠動作が可能となる。
【0017】解除手段を設けることにより、鍵挿入部か
ら鍵が引き抜かれると連結手段による上述の連結状態が
解除され、初めの状態に戻る。
【0018】本発明の他の特徴によれば、鍵は、鍵案内
部によって第1の回動部材が外筒部材に対して所定の回
転位置にある場合にのみ鍵挿入部に出し入れ可能とな
る。これにより、鍵を差し込んだ後の施解錠動作が一定
した所定の作動パターンにより実行可能となる。すなわ
ち、鍵を差し込んだのち、施解錠位置を探る必要がなく
なり、使い勝手が著しく改善される。
【0019】本発明のさらに他の特徴によれば、鍵挿入
部に正当性のある所定の鍵を差し込むことにより制御回
路手段から所要の電気的信号が出力され、連結手段の電
磁アクチュエータがこれに応答して作動し、第1の回動
部材と第2の回動部材とが連結状態とされる。このた
め、例えば鍵内に電池と所定の信号を送信するための電
気回路手段とを組み込んだ電子鍵が使用される。鍵から
出力される送信信号が正当性を有するか否かが制御回路
手段内に設けられた判別手段によって判別され、該判別
手段によってその送信信号が正当性ありと判別された場
合、電磁アクチュエータを作動させるための電気的信号
が出力される。この制御回路手段を動作させるための電
力は、送信信号に基づいて得られる。すなわち、この錠
前用シリンダにおいて消費される電力は、鍵側から供給
される。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例に
つき詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明による錠前用シリンダの一
実施例の断面図である。錠前用シリンダ1は、錠本体に
固定される円筒状の外筒部材10と、外筒部材10の内
周面12でそれぞれ回動可能に支持されている同じく円
筒状の第1回動部材14及び第2回動部材16を備えて
いる。第1回動部材14及び第2回動部材16は、いず
れも、外筒部材10の内周面12と僅かの距離を保って
回動可能に支持されており、且つ、外筒部材10の内周
面12と第1回動部材14及び第2回動部材16の外周
面との間には、グリスが塗布されている。これにより、
外筒部材10の内周面12と第1回動部材14及び第2
回動部材16の外周面との間から、水滴や塵などがその
内側に入り込むのを有効に防止することができる構成と
なっている。
【0022】第1回動部材14の一端部には、後で詳し
く説明する電子鍵18が差し込まれる鍵挿入溝20が形
成されているパネル部22が一体に形成されている。こ
のパネル部22の外周の突縁部24は、外筒部材10の
外端面26と外筒部材10の外端部28に嵌合されたキ
ャップ部材30とによって挟まれており、これにより、
第1回動部材14は、その軸線方向には移動を許さない
が回動することができるよう外筒部材10に支持されて
いる。
【0023】一方、第2回動部材16は、本実施例では
有底円筒体をなし、外筒部材10の内端部40に設けら
れた内向きフランジ40Aと第1回動部材14の他端部
とに挟まれるようにして外筒部材10内に収納されてい
る。したがって、第2回動部材16もまた、その軸線方
向には移動を許されないが回動することができるよう外
筒部材10に支持されている。
【0024】図2及び図3を参照すると、電子鍵18は
この実施例の場合には板鍵状に形成されており、その把
持部18A内に小型の電池BTとこの電池BTから電力
の供給を受けて作動する信号発生回路SCとが組み込ま
れている。信号発生回路SCはこの電子鍵18に特有の
コード信号を出力する回路であり、信号発生回路SCか
らの出力信号はその差し込み部18Bに組み込まれてい
る送信コイルTCに供給され、送信コイルTCから送信
信号が発射される公知の構成である。すなわち、この電
子鍵18は、例えば、特願昭62−280083号の第
3図に開示されている如き構成とすることができる。
【0025】図4を参照すると、パネル部22に形成さ
れている鍵挿入溝20は電子鍵18の差し込み部18B
の形状に相応したスリット状の溝であり、したがって、
電子鍵18が鍵挿入溝20に挿入されることにより、電
子鍵18が第1回動部材14に対して所定の姿勢に保た
れる。第1回動部材14が外筒部材10に対して所定の
回転位置にあるときにのみ電子鍵18をこの鍵挿入溝2
0に差し込むことができるようにするため、キャップ部
材30には、鍵案内部42が設けられている。
【0026】本実施例においては、電子鍵18の差し込
み部18Bの一部には突片18Cが形成されており(図
2参照)、鍵案内部42は、差し込み部18Bの先端部
の巾Wに等しい直径の孔42Aの一部に、突片18Cの
高さHに等しい長さを有しており突片18Cの通過を許
すためそれに相応した形状の切り込み42Bを設けた案
内孔の形態になっている。そして、電子鍵18の把持部
18Aと突片18Cとの間には、キャップ部材30の厚
みT(図1参照)より僅かに大きい値に定められた長さ
Gのギャップ部18Dが設けられている。
【0027】したがって、図1及び図4から判るよう
に、第1回動部材14が、その鍵挿入溝20の全部を鍵
案内部42を通して覗くことができる位置、すなわち図
4に実線で示されている回転位置にある場合にのみ、突
片18Cが鍵案内部42を通過することができる。この
ため、図4において実線で示される第1回動部材14が
外筒部材10に対して所定の回転位置になった場合にの
み、電子鍵18を鍵挿入溝20に差し込み、あるいは鍵
挿入溝20から引き抜くことができる。
【0028】電子鍵18が、その把持部18Aの肩部1
8Eがキャップ部材30に当接する所定の状態になるよ
う鍵挿入溝20に差し込まれると、突片18Cはキャッ
プ部材30の内側に位置するので(図1参照)、キャッ
プ部材30が電子鍵18の回転運動を妨げることがな
く、電子鍵18により第1回動部材14を回転又は回動
させることができる。この場合、図4から判るように、
第1回動部材14がそこに実線で示される位置よりずれ
た、例えば二点鎖線で示される回転位置にあると、電子
鍵18の突片18Cが邪魔して電子鍵18を鍵案内部4
2を通して抜き差しすることが不可能になる。この結
果、電子鍵18は必ず案内部材42の切り込み42Bの
位置でのみ抜き差しされることとなり、電子鍵18を抜
き取った場合の第1回動部材14と外筒部材10との間
の相対位置関係を常に所定の状態とすることができる。
【0029】なお、案内部材42の働きにも拘らず第1
回動部材14が外筒部材10内で何らかの理由により回
動してしまい、その鍵挿入溝20と鍵案内部42との整
列状態が保たれていない場合には、孔42Aからドライ
バ又は適宜の金属片等を鍵挿入溝20内に差し込み、所
要の整列状態に戻すことができる。
【0030】図1に戻ると、第1回動部材14の他端部
には、第1回動部材14と第2回動部材16とを所望に
より所定の連結状態にするための連結ユニット44が設
けられている。連結ユニット44は、電気信号に応答し
て作動する電磁式のロータリアクチュエータ46と、こ
のロータリアクチュエータ46によって操作される連結
機構48とを備えて成っている。
【0031】ロータリアクチュエータ46の構成を図5
を参照しながら説明すると、ロータリアクチュエータ4
6は、一対の永久磁石46A、46Bが設けられた円筒
状のハウジング46Cと、ハウジング46Cに回動自在
に軸支されている回転出力軸46Dと、回転出力軸46
Dに固定された回転子46Eとを有している。回転子4
6Eには回転子巻線46Fが設けられており、この回転
子巻線46Fに駆動電流を流すことにより、回転子46
Eが回動し、回転子46EがX−X線又はY−Y線で示
される回動位置に位置する公知の構成である。なお、ハ
ウジング46Cは第1回動部材14内に収納されてお
り、ねじ止めにより第1回動部材14に固着されてい
る。なお、図1において符号46Jで示されるのは、回
転出力軸46Dの軸受部分から水滴や塵などがその内部
に侵入するのを防ぐためのキャップ部材であり、スポッ
ト溶接、ねじ止め等の適宜の手段でハウジング46Cに
取り付けられている。
【0032】次に、図6を参照しながら、連結機構48
の構成について説明する。連結機構48は、ハウジング
46C上に設けられた一対の支持案内体50、52によ
りその軸線方向に運動可能なように支持、案内されてい
る係入ピン54を備えている。係入ピン54に設けられ
たその軸線方向に延びる長孔56内には回転出力軸46
Dが貫入しており、回転出力軸46Dの先端部にはカム
板58がねじ止め等の適宜の手段で固着されている。係
入ピン54には、ローラ60を回転自在に支持するため
のスタッド62が植設されており、ハウジング46C上
に設けられたスタッド64によって一端が支持されてい
る板ばね部材66の他端がスタッド62をカム板58に
向けてばね付勢している。これにより係入ピン54は後
退してローラ60がカム板58に軽く圧接されており、
振動等の力により係入ピン54が動くことがないように
なっている。この状態では、係入ピン54の先端部54
Aは実線で示される位置にあり、第1回動部材14と第
2回動部材16とは連結状態にはなく、各部材は独立し
て回動できる状態である。
【0033】第2回動部材16には、図1に示されるよ
うに、係入ピン54の先端部54Aが係入するそれに相
応した形状のへこみ部16Aが形成されており、ロータ
リアクチュエータ46の回転子巻線46Fに所定の駆動
電流が流れた場合にその回転出力軸46Dが図6で反時
計方向に回転し、このときカム板58がローラ60と協
働して係入ピン54を前進させ、その先端部54Aを対
応するへこみ部16Aに係入させる。この状態は、図6
において二点鎖線で示されている。
【0034】以下、図7を参照しながらロータリアクチ
ュエータ46により操作される連結機構48の上述の作
動につき詳細に説明する。この連結機構48がリセット
状態、すなわち第1回動部材14と第2回動部材16と
が非連結状態の場合には、カム板58は実線で示される
位置にあり、したがってローラ60は板ばね部材66に
よりカム板58に軽く圧接された状態となっている。ロ
ータリアクチュエータ46に駆動電流が与えられると、
その回転出力軸46Dは図7で反時計方向に回動し、ロ
ーラ60が板ばね部材66のばね力に抗して押圧され
る。既に説明したように、ローラ60が取り付けられて
いる係入ピン54は、一対の支持案内体50、52によ
り上述の如く支持、案内されているので、カム板58の
上述の運動によって係入ピン54はへこみ部16Aに向
けて前進する。
【0035】カム板58の先端部にはローラ60を受け
入れるための凹部58Aが形成されており、カム板58
はロータリアクチュエータ46によってローラ60が凹
部58Aに受け入れられるまで回動して停止する。この
とき係入ピン54の先端部54Aがへこみ部16Aに係
入した状態になる。ローラ60が凹部58Aにはまり込
むと、ローラ60は板ばね66によりそこに圧接され、
安定状態になり、所要の連結状態が保持される。すなわ
ち、係入ピン54の先端部54Aがへこみ部16Aに係
入し、これにより第1回動部材14と第2回動部材16
とが連結され、この連結状態はロータリアクチュエータ
46の通電を停止しても安定に保たれる、ラッチ状態と
なる。このラッチ状態が、図7において二点鎖線で示さ
れている。
【0036】この錠前用シリンダ1は、図8に示される
ようにして外筒部材10が公知の構成の錠本体100に
適宜の公知の手段で固定されて使用されるものであり、
この場合、第2回動部材16に一体形成されている突片
16Bが錠本体100のボルト102を出し入れする施
解錠機構104の所定の部材と係合される。したがっ
て、第1回動部材14と第2回動部材16とが連結機構
48によって上述の如く所定の連結状態とされた場合
に、電子鍵18を回せば、これにより第2回動部材16
が回動し、錠本体100の施解錠機構104を操作して
施解錠、すなわちボルト102の出し入れを従来のピン
・タンブラ錠の場合と同様にして行うことができる。
尚、図8において106はサムターン、108はラッ
チ、110は握りである。
【0037】次に、図1及び図6を参照しながら、電子
錠18を鍵挿入溝20から引き抜くことにより、連結機
構48による上述のラッチ状態をリセットし、第1回動
部材14と第2回動部材16との間の所定の連結状態を
解除するための解除機構68について説明する。
【0038】解除機構68は、ロータリアクチュエータ
46のハウジング46Cに植設されたスタッド70に基
端72Aが保持されておりその作用端72Bが電子鍵1
8の抜き差しに応動して変位するように第1回動部材1
4内に設けられた、線状のばね部材であるピアノ線72
と、ロータリアクチュエータ46のハウジング46Cに
よってその回転出力軸46Dと平行運動可能なように支
持案内されているロッド74とを具えている。ロッド7
4の一端はピアノ線72の作用端72Bに作動可能に連
結されると共に、ハウジング46Cに固定されているガ
イド76のガイドピン76Aがロッド74のスプライン
溝74Aに係入されており、ロッド74の回動を許すこ
となしにその軸方向の運動を許す構成となっている。し
たがって、電子鍵18が鍵挿入溝20に差し込まれるこ
とによりピアノ線72を変位させると、これにより、ロ
ッド74が回転運動することなしにその軸方向に運動す
る。なお、ロッド74とハウジング46Cとの間から、
水滴や塵等がロータリアクチュエータ46の内部に侵入
するのを防ぐため、ロッド74とハウジング46Cとの
間の間隙がロッド74の所要の作動を妨げることがない
範囲内で極力狭くなるようにその嵌め合わせ寸法が定め
られており、且つその間隙にはグリスが塗布されてい
る。これにより、ロッド74とハウジング46Cとの間
から、水滴や塵等がロータリアクチュエータ46の内部
に侵入するのを確実に防止することができ、キャップ部
材46Jにより回転出力軸46Dの軸受部分から水滴や
塵などがその内部に侵入するのを防ぐことができる。そ
して、ロータリアクチュエータ46は、第1図に示され
ているように、第1回動部材14の内周面に密着して取
り付けられており、これにより第1回動部材14とロー
タリアクチュエータ46との間から水滴や塵が連結機構
48側に侵入するのを防止する構成となっている。この
結果、鍵挿入溝20から水滴や塵などが入っても、それ
らが連結機構48側に侵入することがない。既に説明し
たように、外筒部材10の内周面12と第1回動部材1
4及び第2回動部材16の外周面との間から、水滴や塵
などがその内側に入り込むのを有効に防止することがで
きる構成となっているので、結局、ロータリアクチュエ
ータ46と第2回動部材16とによって囲まれた空間内
に、水滴や塵などが入り込むのを有効に防止することが
できる構成と成っている。この場合、係入ピン54が係
入するへこみ部16Aが、貫通孔となっていないことが
上述の防塵、防滴機構の形成に役立っている。なお、上
述した防塵、防滴のための構成は一例であり、ゴム等の
適宜のシール部材等を用いて構成してもよいことは勿論
である。このような、防塵、防滴機構を採用しているの
で、劣悪環境下であっても所要の機能を長期間に亙って
果たすことができる。
【0039】図6から判るようにロッド74の他端部近
くには、ロータリアクチュエータ46のハウジング46
Cに固定されたスタッド77により回動自在に支持され
ているスリーブ体78が設けられている。このスリーブ
体78には、図9に示すようにリード78Aが設けられ
ており、このリード78A内にはロッド74の他端部に
固着されたピン80が係入している。これにより、ロッ
ド74の直線運動がスリーブ体78の回動運動に変換さ
れる。
【0040】スリーブ体78には解除アーム82がねじ
止めされており、解除アーム82の先端部82Aはカム
板58の近くにまで延びている。そして、ロッド74が
電子鍵18の挿入時に押されて前進している場合には解
除アーム82は実線で示される状態になっており、解除
アーム82の先端部82Aはカム板58から離れてお
り、解除アーム82が連結機構48の作動を干渉するこ
とはない。従って、ロータリアクチュエータ46による
上述の連結のための操作が可能な状態となっている。
【0041】電子鍵18を鍵挿入溝20から引き抜く
と、ロッド74が後退し、これによりスリーブ体78が
図6で時計方向に回動する。この結果、解除アーム82
の先端部82Aはカム部材58を時計方向に押してロー
ラ60をその凹部58Aから脱出させ、カム板58が図
7中実線で示される状態に戻る。この結果、係入ピン5
4の先端部54Aがへこみ部16Aから脱出し、第1回
動部材14と第2回動部材16との連結状態が解除され
る。
【0042】次に、図10を参照して、電子鍵18が鍵
挿入溝20に挿入された場合に、電子鍵18の正当性を
判別し、その電子鍵が正当性ありと判別された場合にロ
ータリアクチュエータ46を駆動するための電気的信号
を出力する、制御回路の構成について説明する。
【0043】制御回路84は、電子鍵18が鍵挿入溝2
0に所定の状態に差し込まれた図1に示す状態となった
場合に、電子鍵18の送信コイルTCと結合するように
第1回動部材14内に配設された受信コイルRCと、受
信コイルRCからの出力に基づいて直流電力を得る電源
部PSと、該電源部PSからの直流出力により作動し、
受信コイルRCから入力される電子鍵18からの送信信
号のコードが当該錠前用シリンダ1用の鍵として登録さ
れているものであるか否かを判別する判別部DCと、判
別部DCによってその時差し込まれた電子鍵が正当性あ
りと判別された場合に判別部DCから出力される判別信
号DSに応答し、ロータリアクチュエータ46に所要の
駆動電流Iを供給する駆動部OTとから成っている。
【0044】この制御回路84は、電子鍵18が差し込
まれた場合、電子鍵18からの送信信号を利用して、そ
の電子鍵の正当性の判別及びロータリアクチュエータ4
6の駆動を比較的短い時間内に完了する。これは、電子
鍵18内の電池BTの消費を極力抑えるためである。
【0045】次に、以上説明してきた錠前用シリンダ1
の作動について説明する。錠前用シリンダ1内に電子鍵
18が差し込まれていない場合には、解除機構68によ
って連結機構48のラッチ状態がリセットされており、
係入ピン54の先端部54Aは対応するへこみ部16A
から脱出しており、第1回動部材14と第2回動部材1
6とは連結状態にはない。したがって、第1回動部材1
4は外筒部材10内で自由に回転でき、第1回動部材1
4の回転力が錠本体100の施解錠機構104に伝達さ
れることがない。
【0046】この状態では、鍵案内部42の働きによ
り、第1回動部材14の鍵挿入溝20は電子鍵18の引
き抜き時に外筒部材10に対して所要の位置関係に保た
れている。
【0047】したがって、電子鍵18を鍵案内部42か
らその肩部18Eがキャップ部材30に当接するまでシ
リンダの内部に容易に差し込むことができ、これによ
り、解除機構68のロッド74が前進し、解除アーム8
2を図6の実線で示す状態とし、連結機構48を作動可
能な状態とする。
【0048】これと同時に、電子鍵18からの送信信号
に応答して制御回路84が作動し、この電子鍵18が正
当性のある場合には所要の駆動電流Iがロータリアクチ
ュエータ46に供給され、その回転出力軸46Dの回動
動作により連結機構48が操作され、図7に二点鎖線で
示される連結ラッチ状態となる。ここで、電子鍵18を
差し込む時に、第1回動部材14は鍵案内部42の働き
により外筒部材10に対して所定の相対位置関係にあ
り、且つ第2回動部材16も錠本体100の施解錠機構
104に連結されていて外筒部材10に対して所定の相
対位置関係となっている。したがって、電子鍵18の差
し込み時には係入ピン54の先端部54Aは常にへこみ
部16Aに対向しており、制御回路84から駆動電流I
を供給する期間は極めて短時間で済み、電子鍵18内の
電池BTの消耗の抑制に役立っている。
【0049】若し、第1回動部材14の位置が定まって
いないと、電子鍵18を差し込んでから第1回動部材の
係入ピン54の先端部54Aが第2回動部材16のへこ
み部16Aに対向する位置を探る動作の間中ロータリア
クチュエータ46を付勢しつづけなければならず、電子
鍵18内の電池BTの消耗が激しく、電池の交換のイン
ターバルを著しく縮めることとなる。このように、鍵案
内部42を設ける目的は、本実施例の場合、単に使い勝
手の問題だけではなく、電子鍵18内の電池BTの交換
インターバルを長くするという点にある。
【0050】このようにして、第1回動部材14と第2
回動部材16とが連結機構48によって一体回転可能な
連結状態とされると、電子鍵18を回すことにより、第
1及び第2回動部材14、16を介して錠本体100の
施解錠機構104を操作することができ、従来のピン・
タンブラ錠の場合と同様にして、施解錠操作を行うこと
ができる。
【0051】施錠又は解錠の後、電子鍵18を引き抜く
と、これによりロッド74が後退し、解錠アーム82が
カム板58を連結解除のための位置に戻すので、係合ピ
ン54の先端部54Aがへこみ部16Aから脱出し、こ
れにより第1回動部材14と第2回動部材16の連結状
態が解除される。したがって、以後、第1回動部材14
を回しても、この回転力が鍵本体100の施解錠機構1
04に伝達されることはない。したがって、従来のピン
・タンブラ錠の場合と異なり、鍵挿入溝20内に適宜の
堅い金属片等を差し込んで回しても、破壊されるものは
なく、空回りするだけであり、施解錠機構を操作するこ
とは全く不可能である。したがって、防犯上極めて優れ
た効果を奏する。
【0052】図11には、錠前用シリンダ1の連結機構
48の変形例の要部が示されている。図11に示される
連結機構148は、カム板58の代りに軟磁性材料、例
えば、鉄、ニッケル等から成るカム板158を用いてお
り、カム板158の尖端部の突起158Aがストッパ兼
ラッチ部材として設けられている永久磁石159に当接
したときに係合ピン54の先端部54Aがへこみ部16
Aに係入する構成となっている。
【0053】この構成によると、カム板158の突起1
58Aが永久磁石159に当接することによって、その
電磁吸引力でカム板158の位置が固定され、係入ピン
54の所定の係入状態、すなわち第1回動部材14と第
2回動部材16との所要の連結錠を保持することができ
る。
【0054】この構成による利点は、図6に示す構成に
比べ、連結機構48を操作するために必要なロータリア
クチュエータ46の回転出力軸46Dの回動量を、ラッ
チのためにローラ60を凹部58Aに係入させるための
回動量が不要になる分だけ、少なくすることがてきる点
にある。このことは、ロータリアクチュエータ46にお
ける電力消費量を低減させることができることを意味
し、電子錠18内の電池BTの交換インターバルをより
長くすることができる利点を得ることができる。
【0055】図12には、本発明による錠前用シリンダ
の他の実施例が示されている。図12に示した錠前用シ
リンダ200において、202は外筒部材、204は第
1回動部材、206は第2回動部材である。第1回動部
材204には電子鍵18が差し込まれる鍵挿入溝208
が形成されている。符号210で示されるのは図1に示
したキャップ部材30に相当するキャップ部材であり、
図1の場合と同様に、鍵案内部212が、鍵案内部42
と同じ目的で設けられている。したがって、電子鍵18
は、第1回動部材204が外筒部材202に対して所定
の相対位置関係となった場合にのみ、その鍵挿入溝20
8に電子鍵18を出し入れすることができることは先の
実施例の場合と全く同じである。
【0056】錠前用シリンダ200の場合にも、第1回
動部材204内には、第1回動部材204と第2回動部
材206とを所定の連結状態にするための連結ユニット
214及びこの連結ユニット214による所定の連結状
態を解除するための解除機構216が設けられている。
連結ユニット214は、ロータリアクチュエータ218
とこれにより操作される連結機構220とを備えて成っ
ている。連結機構220は、図示しない支持案内体にそ
の軸線方向に移動可能なように支持、案内されている係
入ピン222を有しており、係入ピン222に設けられ
たスタッド224の孔224Aには、ロータリアクチュ
エータ218の回転出力軸218Aに適宜の手段で固着
されている操作ロッド226が係入されている。
【0057】ロータリアクチュエータ218を駆動する
ため、この錠前用シリンダ200にも、電子鍵18から
の送信信号を受信して処理するための、制御回路84に
相当する制御回路(図示せず)が設けられており、この
制御回路から出力される電気的信号によりロータリアク
チュエータ218が作動し、操作ロッド226を実線又
は二点鎖線で示される位置に位置決めする構成である。
操作ロッド226が実線で示される状態にされると、係
入ピン222は前進して実線で示される位置に進み、第
2回動部材206に設けられているへこみ部228にそ
の先端部222Aが係入し、これにより第1回動部材2
04と第2回動部材206とが連結状態とされる。一
方、操作ロッド226が二点鎖線で示される状態にされ
ると、係入ピン222は後退して二点鎖線で示される位
置に戻り、これによりその先端部222Aがへこみ部2
28から脱出し、第1回動部材204と第2回動部材2
06との間の連結状態が解除される。
【0058】この連結状態の解除は、解除機構216に
よって行われる。解除機構216は、円筒状の第1回動
部材204の内側に設けられた支持壁230に基端がボ
ルト止めされている板ばね232と、この支持壁230
及びこれに固定されている案内スリーブ234によって
支持、案内されている解除レバー236を備えている。
解除レバー236の一端は板ばね232の自由端に作動
可能に連結されており、その他端には操作ロッド226
を係止することができるように折り曲げられて成る係止
爪236Aが形成されている(図13参照)。
【0059】図12及び図13を参照して解除機構21
6の動作について述べると、電子鍵18が差し込まれて
いない場合には、板ばね232が二点鎖線で示す位置に
あり、したがって解除レバー236は後退しており、係
止爪236Aにより操作ロッド226は二点鎖線で示さ
れる位置に戻される。このため、係入ピン222は二点
鎖線で示される位置にまで後退し、第1回動部材204
と第2回動部材206との間の連結状態は解除されてい
る。
【0060】この状態で電子鍵18が鍵挿入溝208に
差し込まれると、板ばね232は電子鍵18に挿されて
実線の位置に移動し、これにより解除レバー216が前
進し、操作ロッド226の運動の拘束が解かれる。した
がって、この電子鍵18が正当な鍵であれば、ロータリ
アクチュエータ218が付勢され、係入ピン222が前
進せしめられ、第1回動部材204と第2回動部材20
6とが所定の連結状態とされる。
【0061】この結果、電子鍵18を回すことにより第
2回動部材206を回すことができ、第2回動部材20
6に設けられており、図示しない錠本体の施解錠機構に
連結されている突片238を介して施解錠機構を操作す
ることができる。
【0062】電子鍵18を抜き出すと、板ばね232は
二点鎖線で示される位置に戻るので、これにより後退す
る解除レバー236により操作ロッド226が強制的に
二点鎖線で示される位置に戻り、係入ピン222の先端
部222Aをへこみ部228から脱出させ、第1回動部
材204と第2回動部材206との間の連結状態が解除
される。
【0063】なお、図12に示した実施例の場合、操作
ロッド226がロータリアクチュエータ218によって
実線で示される位置に移動せしめられた場合、この状態
をラッチする機構が設けられていないが、ロータリアク
チュエータとしてこのようなラッチ機構を有するものを
使用すればよい。また、図12に示した実施例の場合に
も、第1の実施例の場合と同様にして、各要所にシール
機構を設け、第1回動部材204と第2回動部材206
とにより連結ユニット214とロータリアクチュエータ
218とを塵や水滴から保護している。
【0064】錠前用シリンダ1と200との最も大きな
相違点は、係入ピンの取り付け方にある。錠前用シリン
ダ1では、係入ピンが外筒部材の径方向に沿うように設
けられ、第2回動部材16の円周壁に設けられたへこみ
部16Aにその先端が係入して所要の連結状態を得るの
に対し、錠前用シリンダ200では、係入ピンが外筒の
軸方向に沿うように設けられ、第2回動部材206の側
面の中心部以外に設けられたへこみ部228に係入して
連結する構成である。いずれの形態を取るのかは、その
シリンダの用途、取付場所等に応じて適宜選択すること
ができる。
【0065】なお、いずれの実施例の場合にも、鍵案内
部の構成は、実施例の一構成例に限定されるものではな
く、例えば図14、図15に示したように、電子鍵18
の差し込み部18Bに形成された突片18Cの通過を許
す切り込みを唯1つ設けるのではなく、180°間隔で
2つの切り込み42B、42Bを設け、これにより電子
鍵18を180°毎に、すなわち360°の回転のうち
2ヶ所で抜き差しできる構成としてもよい。これは、施
解錠機構によっては、360°の回転のうち180°毎
に施解錠位置を有するものがあるからである。このよう
な構成の場合には、図14、図15に示す構成の方が便
利である。
【0066】
【発明の効果】本発明によると、次の通りの効果が得ら
れる。
【0067】(1) 錠本体の施解錠機構に連結される
回動部材と鍵により操作される回動部材とを外筒部材内
に設け、所定の条件の下にこれらの回動部材を連結して
鍵による施解錠機構の操作を可能としたので、正当性の
ない鍵を鍵挿入部に入れて回しても、その回動部材が空
回りするだけであり、侵入者等によりシリンダを破損せ
しめられる事故を有効に防止でき、錠の破損事故の発生
を極めて低く抑えることができる。
【0068】(2) 鍵案内部を設けることにより、第
1の回動部材が外筒部材に対して所定の位置関係にある
場合にのみ第1の回動部材に設けられている鍵挿入溝へ
の鍵の出し入れが可能となるので、錠本体の施解錠機構
と連結されており、したがって施解錠機構によって定め
られる所定の待機位置を有する第2の回動部材との同期
を確実に取ることができ、鍵を差し込んでから施解錠位
置を探る必要がなく、極めて使い勝手がよい。
【0069】(3) また、このことは、鍵の差し込み
時に第1の回動部材と第2の回動部材との所定の間の位
置関係が常に確立されていることとなり、電気的アクチ
ュエータにより第1の回動部材と第2の回動部材との連
結を操作する構成であって、電気的アクチュエータの電
源を電子鍵に内蔵された電池から得ている場合、電気的
アクチュエータの駆動時間を短時間で済ますことがで
き、電池の無駄な消耗を防ぐことができ、電池の交換イ
ンターバルを長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による錠前用シリンダの一実施例の断面
図。
【図2】図1に示す錠前用シリンダと組み合わせて使用
される電子鍵の正面図。
【図3】図2に示した電子鍵の平面図。
【図4】図1に示した錠前用シリンダの鍵案内部を拡大
して詳細に示した図。
【図5】図1に示したロータリアクチュエータの横断面
図。
【図6】図1に示した錠前用シリンダのA−A縦断面図
【図7】図1に示した錠前用シリンダの連結機構の作動
を説明するための図。
【図8】図1に示した錠前用シリンダを錠本体に取りつ
けた場合の状態を示す図。
【図9】図1に示した錠前用シリンダの解除機構に用い
られるリード付スリーブ体の拡大詳細図
【図10】図1に示した錠前用シリンダの制御回路の構
成を示すブロック図。
【図11】図1に示した錠前用シリンダの連結機構の変
形例の要部を示す図。
【図12】本発明による錠前用シリンダの他の実施例を
示す断面図。
【図13】図12に示した錠前用シリンダの解除機構の
要部を拡大して示す図。
【図14】錠前用シリンダの鍵案内部の他の実施例の要
部拡大断面図。
【図15】図14に示した鍵案内部の作用を説明するた
めの説明図。
【符号の説明】
1 錠前用シリンダ 10 外筒部材 14 第1内筒部材 16 第2内筒部材 18 電子鍵 20 鍵挿入溝 22 パネル部 30 キャップ部 42 鍵案内部 44 連結ユニット 46 ロータリアクチュエータ 48 連結機構 54 係入ピン 68 解除機構 84 制御回路 100 錠本体 148 連結機構 200 錠前用シリンダ 202 外筒部材 204 第1回動部材 206 第2回動部材 16A へこみ部 16B 突片 18C 突片 42B 切り込み 54A 先端部 58A 凹部 BT 電池 SC 信号発生回路 TC 送信コイル RC 受信コイル PS 電源部 OT 駆動部 DC 判別部 I 駆動電流

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錠本体に取り付けられる外筒部材と、 前記外筒部材によって回動可能に支持されており所要の
    鍵に相応した形状の鍵挿入部が形成されている第1の回
    動部材と、 前記外筒部材によって回動可能に支持されており前記錠
    本体の施解錠機構に連結される第2の回動部材と、 電気的信号に応答して前記第1の回動部材と前記第2の
    回動部材とを連結状態とするための連結手段とを備えて
    成る錠前用シリンダ。
  2. 【請求項2】 前記第1の回動部材が前記外筒部材に対
    して所定の回転位置にある時にのみ前記所要の鍵を前記
    鍵挿入部に出し入れ可能とする鍵案内部をさらに設けた
    請求項1に記載の錠前用シリンダ。
  3. 【請求項3】 前記鍵案内部が、前記第1の回動部材が
    前記所定の回転位置にある場合にのみ前記鍵挿入部を外
    部に開放する鍵案内溝である請求項2に記載の錠前用シ
    リンダ。
  4. 【請求項4】 前記連結手段が、前記第1の回動部材と
    前記第2の回動部材とを機械的に連結するための連結機
    構と、前記電気信号に応答し該連結機構を所定の連結状
    態となるように操作するための電磁式の操作機構とを備
    えて成る請求項1に記載の錠前用シリンダ。
  5. 【請求項5】 前記電磁式の操作機構が、回転式の電磁
    アクチュエータを含んで成る請求項4に記載の錠前用シ
    リンダ。
  6. 【請求項6】 前記連結機構が、所定の連結状態とされ
    た場合にこの連結状態を保持するためのラッチ手段を備
    えている請求項4に記載の錠前用シリンダ。
  7. 【請求項7】 前記連結手段が、前記鍵挿入部から鍵が
    引き抜かれることに応動して前記連結手段による前記第
    1の回動部材と前記第2の回動部材との連結状態を解除
    するための解除手段をさらに備えた請求項1に記載の錠
    前用シリンダ。
  8. 【請求項8】 前記鍵挿入部から鍵が引き抜かれること
    に応動して前記ラッチ手段をリセットするための手段を
    さらに備えた請求項6に記載の錠前用シリンダ。
  9. 【請求項9】 錠本体に取り付けられる外筒部材と、 前記外筒部材によって回動自在に支持されており所要の
    鍵に相応した形状の鍵挿入部が形成されている第1の回
    動部材と、 前記外筒部材によって回動自在に支持されており前記錠
    本体の施解錠機構に連結される第2の回動部材と、 前記鍵挿入部に所定の鍵が差し込まれたことに応答して
    電気的信号を出力する制御回路手段と、 前記電気的信号に応答して作動する電磁アクチュエータ
    を含み、該電磁アクチュエータの出力により前記第1の
    回動部材と前記第2の回動部材とを連結状態とするため
    の連結手段と、 前記鍵挿入部から鍵が引き抜かれることに応動して前記
    連結手段の連結状態を解除するための解除手段とを備え
    た錠前用シリンダ。
  10. 【請求項10】 前記制御回路手段が、前記鍵挿入部に
    挿入される鍵から出力される送信信号の正当性を判別す
    る判別手段と、該判別手段において前記送信信号が正当
    性ありと判別された場合に前記電気的信号を出力する手
    段とを備えた請求項9に記載の錠前用シリンダ。
  11. 【請求項11】 前記制御回路手段が、前記鍵挿入部に
    挿入される鍵から出力される送信信号に基づいて直流電
    力を得る電源回路を備え、該電源回路から電力の供給を
    受けて作動する請求項9に記載の錠前用シリンダ。
  12. 【請求項12】 前記制御回路手段が、前記鍵挿入部に
    挿入される鍵から出力される送信信号に基づいて直流電
    力を得る電源回路を備え、該電源回路から電力の供給を
    受けて作動する請求項10に記載の錠前用シリンダ。
  13. 【請求項13】 前記第1の回動部材が前記外筒部材に
    対して所定の回転位置にある時にのみ前記所要の鍵を前
    記鍵挿入部に出し入れ可能とする鍵案内部をさらに設け
    た請求項9、10、11または12に記載の錠前用シリ
    ンダ。
  14. 【請求項14】 前記鍵案内部が、前記第1の回動部材
    が前記所定の回転位置にある場合にのみ前記鍵挿入部を
    外部に開放する鍵案内溝である請求項13に記載の錠前
    用シリンダ。
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