JPH08144385A - 木造軸組構法における部材の接合構造 - Google Patents

木造軸組構法における部材の接合構造

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JPH08144385A
JPH08144385A JP29125294A JP29125294A JPH08144385A JP H08144385 A JPH08144385 A JP H08144385A JP 29125294 A JP29125294 A JP 29125294A JP 29125294 A JP29125294 A JP 29125294A JP H08144385 A JPH08144385 A JP H08144385A
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orthogonal
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JP29125294A
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Kazuo Goto
一雄 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木造軸組構法において、最終的に加工された
部材が普遍性(ユニバーサル性)を有し現場での結合施
工性が向上される木造軸組構法における部材の接合構造
を提供する。 【構成】 木造軸組構法における互いに直交して接合さ
れる各部材A、Bの外周面に、部材長手方向に亘って延
びる凹条溝1を設け、直交する両側片2a、2bが前記
凹条溝の幅及び深さにほぼ等しい厚みを有するアングル
金物2の直交両側片が各部材とほぼ同一面上に位置する
ように嵌合するとともに、木ねじ等の締付金物3を介し
て締着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木造軸組構法における部
材の接合構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】2材の結合に際して、(イ)材応力の伝
達が同両部材の各センター間で、これ以上に材形工作を
行なわずに、力学的に合理的な構造が構成されること、
(ロ)最終的な加工材でありながら材長方向の任意位置
で切断が可能であるなどが構造及び生産、組立の合理化
における原則的要諦である。
【0003】このような目的にほぼ適合する構法として
は建築ではツーバイフォー構法が挙げられる前記目的を
達成するには不十分であり、また在来の軸組構法におい
てはほとんど不可能に近かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら同ツーバ
イフォー構法は軸組構法ではなく、そのため木材が大量
に使用され、理論的、実際的に軸組構法の約1.3倍の
木材が使用される。逆に在来の軸組構法は材が普遍的
(ユニバーサル)に使用できず、生産性、組立性が悪
く、特に現場での材探しのタイムロスが少なくない。或
る調査では建方中の大工の実働時間は1/5にすぎない
という結果が出ている。
【0005】材応力を接合すべき材のセンター間で伝達
方法としては多数提案されているが、材のユニバーサル
性を満足させるものは現在のところ見当たらない。ほぼ
これに近いものとして図11に示す如き家具の部材a、
bをアングル金物cと木ねじdで結合する構造がある
が、これはアングル材が材表面に突出して付設された場
合は力が不足であって、木造軸組工法における軸組材の
応力集中に対しては到底使用に耐えない。更に部材にア
ングルを掘込むことで耐力を増加させようとすれば、部
材bの加工位置等が規定されて材のユニバーサル性が失
われる。これに近い建築構法としてはツーバイフォー構
法、或いは図9に示す如き引寄せ金物eがあるが、この
金物は製作手間が大で高価であり、図10に示すように
2部材a、b間のスラスト力に対して弱い。これに反し
て軸組工法ではこのスラスト応力が一般に大である。
【0006】そこでスラスト耐力を賦与しようとする
と、部材に対する壺掘り、又はほぞ工作が必要となる。
しかし部材に壺掘り、ほぞ穴工作を施すと、部材は材の
ユニバーサル性を失うことになる。そこで本発明者は、
壺掘り、ほぞ穴を排して或る程度のユニバーサル性を確
保するため、一方の部材a′四周に凹条溝fを設けて方
向性をなくすことを提案した。図5は前記部材a′、
b′の接合部を示し、両部材の凹条溝に亘ってT型クラ
ンプ金物hを夫々の凹条溝に嵌入するように配設して両
部材a′、b′を接合する構造を提案した。
【0007】この場合、現場において部材a′の部分で
の切欠き等の多少の加工が必要となる。また多少の偏心
を伴うので部材b′に目違いほぞgを設けて溝fに係合
せしめる必要があった。本発明はこのような実情に鑑み
て従来技術を更に改善して提案されたもので、その目的
とする処は材料の目違いほぞを不要とし、一方の部材に
対する切欠き工作を不要とし、他方の部材は任意の長さ
としておくことができる木造軸組構法における部材の接
合構造を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る木造軸組構法における部材の接合構造
は木造軸組構法における互いに直交して接合される各部
材の外周面に、部材の長手方向に亘って延びる凹条溝を
設け、直交2片が夫々同凹条溝の幅及び深さにほぼ等し
い幅並びに厚みを有するアングル金物を前記直交する両
部材の各凹条溝に亘って同アングル金物の直交2片の表
面が前記各部材とほぼ同一面上に位置するように嵌合す
るとともに、締結金具を介して締着して構成されてい
る。
【0009】
【作用】本発明によれば前記したように、木造軸組構法
において互いに直交して接合される各部材の全周面に、
夫々部材長手方向に亘って延びる凹条溝を設けて材の方
向性をなくし、直交する2辺の夫々前記凹条溝の深さに
ほぼ等しい厚さを有するとともに、溝幅にほぼ等しい幅
を有し溝方向にスライドするアングル金物の直交2片
を、直交する2部材の各凹条溝に嵌入せしめ、同各片と
前記部材の表面と同一平面に位置せしめ、同部材とアン
グル金物の直交2片とを締結金具で締結したことによっ
て、前記各部材は部材の任意の位置において確固と接合
され、特に直交2材が構成する構面に垂直なスラスト力
に十分に耐えて、目違いほぞに代わる働きを期待するこ
とができる。部材に対する接合金具配設用の切欠きが不
用となり、加工された部材がストックされてユニバーサ
ルに使用しうる。従って、生産性が向上され加工ストッ
クしておくことも、また現場で必要に応じて切り落とす
ことも可能となり、更にまた現場での材探しが不要とな
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例について説明す
る。A及びBは木造軸組構法によって互いに直交して接
合される部材で、各部材A、Bは全周面に亘って材軸方
向(材の長手方向)に亘って延びる凹条溝1が設けられ
ている。
【0011】2はアングル金物で、両側片2a、2bが
夫々前記凹条溝1の幅とほぼ等しい幅及び同凹条溝1の
深さとほぼ等しい肉厚に形成されている。而して前記部
材A、Bを直交して配設し、相隣る同部材の凹条溝1、
1に亘ってアングル金物2の直交2片2a、2bを嵌着
して、同各片2a、2bの表面と部材A、Bの表面とを
ほぼ同一面に位置せしめ、木ねじ、ラグ、スクリュー若
しくはボルトの如き締付金物3で、前記アングルが抜出
さぬように強力に締め付ける。このときアングル金物2
における締付金物3の挿通孔を長孔に形成して、多少の
位置の誤差に対応せしめるものである。
【0012】
【発明の効果】本発明に係る木造軸組構法における部材
の接合装置によれば、互いに直交して接合される各部材
の外周面に、部材の長手方向に亘って延びる凹条溝を設
け、同凹条溝の幅及び深さにほぼ等しい幅並びに厚みを
有するアングル金物を、前記直交する両部材の各凹条溝
に亘って、直交2片の表面が前記各部材とほぼ同一面上
に位置するように嵌合するとともに締結金具を介して締
着し、前記両部材をアングル金物を介して締着したこと
によって、同両部材の結合において、力学的に部材のセ
ンター間で行なわれるので、構造上合理的で、且つほぞ
等を要せず、加工が容易で生産性の高い部材の接合装置
が構成される。
【0013】また前記部材は最終的な加工材でありなが
ら任意に切断可能で、加工された材がストックされてユ
ニバーサルに使用され、部材としての汎用性を有し、加
工による生産性が高くなり、現場での材探しが不要であ
り、更にまた現場での新たな加工の追加が不要となり施
工性が向上される。このように本発明において最終的に
加工された部材がユニバーサル性を有することは、前述
の如く部材のストックが可能で、生産量の変動の縮少、
予備生産のデッドストックの減少という利点を生じる。
従来の軸組構法におけるプリカット材は、各戸毎に専用
であり、使用する位置、材の向きがすべて規定されてい
て、受注毎にこれに合わせて生産され、従って生産量は
常に変動し、生産、加工に多大の手間を要し、高度の加
工装置を要しながら効率が悪く、そのため工費が嵩み、
同時に流通性も低下して高価とならざるを得ない。この
ことはツーバイフォーと軸組型構法との価格差で実証さ
れているところである。
【0014】また軸組型構法におけるプリカット材にお
いては、現場に搬入された材に符丁が附されていて、こ
れを探し出して所定の位置と向きに建てねばならない。
このため建方効率は著しく悪くなる。これに反してユニ
バーサルに部材が使用できるツーバイフォー構法におい
ては、積み上げられた材は単純に上から順次使用するこ
とができ、軸組プリカット材とは作業効率上、雲泥の差
がある。
【0015】また本発明によれば直交両部材の結合が部
材のセンター間で行われるので、構造上合理的であり、
建方中の、玉掛け時等における結合点の変形をアングル
金物と同金物の直交2片を直交する各部材に締結する締
結金物によって防止することができる。更に同締結金物
として木ねじを使用すると、同木ねじの操作がバッテリ
ー工具で行えるので、電気コードが不要となり、足場上
での行動が容易、且つ安全に行なわれる。特に前記木ね
じは市販品があり、前記アングル材に対する穴明けはパ
ンチングによって行えるので加工が容易となる。またア
ングル金物が直交材より浮いているときでも、同アング
ル金物の一方の部片が直交する部材の一方の部材の凹条
溝に嵌入していることによって浮上らないので、前記ア
ングル金物の他方の部片を木ねじによって他方の部材の
凹条溝に締結することにより、正しく、強固に引き付け
られるものであり、このように本発明によれば結合施工
性が向上されるものである。
【0016】更にまた本発明によれば、部材の両端部に
特別な加工を必要とせず、これによって標準的木材は日
本の在来構法の製材規格に比して材長を約20cm以上
短くすることができるとともに、この材端部の欠陥の存
在点検が不要となることと相俟って、木材価格をツーバ
イフォー構法に近付けることも可能となり、経済性が飛
躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る木造軸組構法における部材の接合
構造の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】部材の平面図である。
【図4】(イ)(ロ)は他方の部材の側面図である。
【図5】改良前の段階における部材の接合装置を示す斜
視図である。
【図6】図5に示す接合装置における一方の部材の平面
図である。
【図7】(イ)(ロ)は図5に示す接合装置における他
方の部材の側面図である。
【図8】部材に目違いほぞを設けた状態を示す説明図で
ある。
【図9】引寄せ金物の斜視図である。
【図10】引寄せ金物によって接合された部材にスラス
ト力が働いている状態を示す側面図である。
【図11】家具の部材接合部を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 部材 B 部材 1 凹条溝 2 アングル金物 2a アングル金物の側片 2b アングル金物の側片 3 締付金物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木造軸組構法における互いに直交して接
    合される各部材の外周面に、部材の長手方向に亘って延
    びる凹条溝を設け、直交2片が夫々同凹条溝の幅及び深
    さにほぼ等しい幅並びに厚みを有するアングル金物を前
    記直交する両部材の各凹条溝に亘って同アングル金物の
    直交2片の表面が前記各部材とほぼ同一面上に位置する
    ように嵌合するとともに、締結金具を介して締着してな
    ることを特徴とする木造軸組構法における部材の接合構
    造。
JP29125294A 1994-11-25 1994-11-25 木造軸組構法における部材の接合構造 Pending JPH08144385A (ja)

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