JPH081429A - サイドトリマーナイフ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量化をより進めてサイドトリマーナイフを
提供する。 【構成】 サイドトリマーナイフにおいてシャフトとの
結合のために設けられるキー溝のサイドトリマーナイフ
部分の断面形状がサイドトリマーナイフの側面より見て
略三角形であることを特徴とするサイドトリマーナイ
フ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は金属ストリップの端部や
材質の不良部分を切断するためのサイドトリマーナイフ
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、金属ストリップの端部や材質の不
良部分を切断して所定の寸法に仕上げるために、２つの
回転する丸刃で構成されるサイドトリマーナイフが用い
られている。図５は従来より用いられているサイドトリ
マーナイフの側面図及び断面図である。図５において、
外径Ｄ_oを有するサイドトリマーナイフ１の本体の中心
部にはシャフト取付けのための内径Ｄ_Iの穴２があいて
おり、又、サイドトリマーナイフ１をシャフトへ取付け
る際のキー溝３が１個以上設けられている。又、サイド
トリマーナイフの厚さはＷで示される。図６は２つの回
転するサイドトリマーナイフ１ａ，１ｂを用いて金属ス
トリップ７が切断される状態を示す断面図と側面図であ
る。図６において、左から右方向へ流れる金属スリップ
７は２個のサイドトリマーナイフ１ａ及び１ｂの外周面
の段差のために切断されて行く。

【０００３】サイドトリマーナイフはソリッドタイプの
ものやろう付けタイプのものがあり、各々各種サイズの
ものが用いられているが、その材質と大きさのために一
般にはかなりの重量を有するものとなっている。中には
外形Ｄ_oが４０ｃｍを越えるものや厚さＷが３５ｍｍを
越えるものなどもあり、その重量は４０ｋｇ近くとなっ
て、作業性や安全性に著しい影響を及ぼしている。そこ
でサイドトリマーナイフの軽量化のためには、側面に溝
や穴を設けて金属材料の使用量を減少させる工夫もみら
れる。又、シャフトへ取付けるためのキー溝を１個では
なく複数個設けることも結果的にはサイドトリマーナイ
フの軽量化に役立つものである。更にサイドトリマーナ
イフの側面部をほぼ全面的に薄くすることも考えられて
いる。ところで上記のような各種の軽量化方法を実施す
るにあたっては、サイドトリマーナイフの本体部分、即
ち図５における外径Ｄ_oと内径Ｄ_Iの差の部分に対して具
体的軽量策が施されることになる。実際は、強度を保持
するためにキー溝３の部分は軽量化策の対象とはならな
いことになる。図１はサイドトリマーナイフ本体１とシ
ャフト８を結合するキー４の部分の拡大図である。図１
においてキーは略正方形の断面を有しており、そのキー
溝はサイドトリマーナイフの内径よりｈだけ本体に入り
込んでいる。このようにキー溝の大きさのために、軽量
化策が施せる部分に限界がありその効果が十分発揮され
ないという問題があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、十分
軽量化されたサイドトリマーナイフを提供することであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、通常正方形又は長方形のキー及びキー溝のサイ
ドトリマーナイフ部分の断面形状をサイドトリマーナイ
フの側面よりみて略三角形とすることにより上記課題が
解決されることを見出し本発明に至った。即ち本発明
は、 （１）サイドトリマーナイフにおいてシャフトとの結合
のために設けられるキー溝のサイドトリマーナイフ部分
の断面形状がサイドトリマーナイフの側面より見て略三
角形であることを特徴とするサイドトリマーナイフ。 （２）上記キー溝が円周方向に沿って複数個有すること
を特徴とする（１）記載のサイドトリマーナイフであ
る。

【０００６】図２は本発明の略三角形状のキー４及びキ
ー溝を有するサイドトリマーナイフ１とシャフト８の結
合状態を示している。キー溝及びキー４のサイドトリマ
ーナイフ部分１の断面を略三角形とすることによって、
サイドトリマーナイフの内径よりｈだけ本体に入り込ん
でいるが、その長さは図１の正方形の場合に比べて大幅
に小さくなっている。このため、サイドトリマーナイフ
の外径Ｄｏと内径ＤＩの差の大部分に対して種々の軽量
策を講ずることが可能となり、軽量化がより有効とな
る。図１及び図２に、断面形状が正方形又はサイドトリ
マーナイフ部分の形状が略三角形のキーの各場合の、サ
イドトリマーナイフ本体１とシャフト８を結合するため
に剪断力を阻害するために有効である長さｌについて示
されている。両図を比較すると、従来例の図１の場合よ
り本願発明の図２の場合の方がｌは長いことがわかる。
よって、本願発明のキーがサイドトリマーナイフ本体と
シャフトの固着に対して十分な機能を維持するものであ
ることが明らかである。

【０００７】図２では説明を簡略化するために剪断力を
阻害するために有効である長さｌを用いて説明したが、
本発明のキーの作用を別の見方をすると、図３のように
右に向う剪断力が断面が略三角形のキーの斜面によっ
て、斜面に垂直に向う力と斜面に沿った力に分散される
ことによってキーにかかる面圧が低減されることからも
説明される。即ち、面圧の減少はキー溝の深さｈを小さ
くすることを可能とする。本発明ではキー溝のサイドト
リマーナイフ部分の断面形状が略三角形であればよいの
で、キー溝のシャフト部の断面形状には特に制限はな
い。例えば図４のようにサイドトリマーナイフ部分が三
角形でシャフト部分が四角形であって、全体としてキー
溝が五角形の場合も本発明に含まれる。又、１個のサイ
ドトリマーナイフに設けられるキー溝は１個に限定され
る必要はなく、複数個、例えば２〜８個設けてもよい。
キー溝を複数個設けることによってサイドトリマーナイ
フ本体とシャフトの結合を強くし、その結果各キー溝の
高さｈを低くすることができるので、本発明の目的であ
るサイドトリマーナイフの軽量化に寄与することとな
る。その他の従来の軽量化策に対して本発明は有効であ
る。

【０００８】図７〜１０はいずれも本発明の実施態様を
示すものであって、図７ではサイドトリマーナイフの側
面に溝５を設けて軽量化されている。同様に図８では、
サイドトリマーナイフの側面に貫通孔６が開けられて軽
量化されている。又、図９ではキー溝３を４個設けるこ
とにより軽量化されており、図１０では、サイドトリマ
ーナイフの側面部をほぼ全面的に薄くすることにより軽
量化されている。

【０００９】

【実施例】本発明を実施例によってさらに詳しく説明す
る。 実施例１ 工具鋼の鍛造品を切削、研磨して外径Ｄ_o４３０ｍｍ、
内径Ｄ_I１９０ｍｍ、肉厚Ｗ３８ｍｍの図７で示される
ような溝付きのサイドトリマーナイフを製造した。ここ
で溝の部分の径は４０ｍｍで深さは片側のみで９ｍｍで
あり、断面が三角形状のキー溝の高さｈは１１ｍｍであ
った。なお、従来のこの大きさのサイドトリマーナイフ
の場合は四角形のキー溝の高さｈは１８ｍｍであったの
で７ｍｍ低くすることができたことになる。その結果、
溝を有さない同形のものに比べて全体として１３ｋｇの
軽量化が行なわれた。

【００１０】

【発明の効果】以上のように本発明によれば断面が略三
角形状のキー溝を設けることにより、サイドトリマーナ
イフの軽量化をより進めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のキーとキー溝を示す図、

【図２】本発明のキーとキー溝を示す図、

【図３】キーにかかる力の分散を示す図、

【図４】本発明の他の形状のキーとキー溝を示す図、

【図５】従来のサイドトリマーナイフ、

【図６】サイドトリマーナイフの作用を示す図、

【図７】本発明のサイドトリマーナイフ、

【図８】本発明の他のサイドトリマーナイフ、

【図９】本発明の他のサイドトリマーナイフ、

【図１０】本発明の他のサイドトリマーナイフ。

【符号の説明】

１，１ａ，１ｂ サイドトリマーナイフ ２ シャフト取付けのための穴 ３ キー溝 ４ キー ５ 溝 ６ 貫通孔 ７ 金属ストリップ ８ シャフト ｈ キー溝の深さ ｌ キー溝の長さ Ｄ_o 外径 Ｄ_I 内径 Ｗ 厚さ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サイドトリマーナイフにおいてシャフト
   との結合のために設けられるキー溝のサイドトリマーナ
   イフ部分の断面形状がサイドトリマーナイフの側面より
   見て略三角形であることを特徴とするサイドトリマーナ
   イフ。
2. 【請求項２】 上記キー溝が円周方向に沿って複数個有
   することを特徴とする請求項１記載のサイドトリマーナ
   イフ。