JPH0814251A - スラストころ軸受用保持器 - Google Patents
スラストころ軸受用保持器Info
- Publication number
- JPH0814251A JPH0814251A JP14892494A JP14892494A JPH0814251A JP H0814251 A JPH0814251 A JP H0814251A JP 14892494 A JP14892494 A JP 14892494A JP 14892494 A JP14892494 A JP 14892494A JP H0814251 A JPH0814251 A JP H0814251A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel plate
- folded
- cage
- diameter side
- guide surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋼板をプレス加工して形成されるスラストこ
ろ軸受用保持器において、表面処理やプレス工程の追加
をすることなく、保持器と案内部材の回転案内面の摩耗
進行を抑制する。 【構成】 環状の鋼板２の端面３において、内径側と外
径側及び中央部に屈曲折返し部４、５、６を設け、回転
案内面となる内径側の折返し部４ａを、鋼板２の端面に
対して鋼板の厚み方向に延長させる。上記延長した分だ
け案内面の面積が拡大し、案内面に作用する面圧が低下
するため、軸１２と保持器１の案内面の摩耗の進行が抑
制される。
ろ軸受用保持器において、表面処理やプレス工程の追加
をすることなく、保持器と案内部材の回転案内面の摩耗
進行を抑制する。 【構成】 環状の鋼板２の端面３において、内径側と外
径側及び中央部に屈曲折返し部４、５、６を設け、回転
案内面となる内径側の折返し部４ａを、鋼板２の端面に
対して鋼板の厚み方向に延長させる。上記延長した分だ
け案内面の面積が拡大し、案内面に作用する面圧が低下
するため、軸１２と保持器１の案内面の摩耗の進行が抑
制される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、スラストころ軸受に
用いられるプレス鋼板製の保持器に関するものである。
用いられるプレス鋼板製の保持器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】スラストころ軸受の保持器において、耐
熱性に優れ、材料費の低減と軽量化を図ったものとし
て、薄肉の鋼板をプレス加工により一体成形した保持器
が知られている。
熱性に優れ、材料費の低減と軽量化を図ったものとし
て、薄肉の鋼板をプレス加工により一体成形した保持器
が知られている。
【０００３】このプレス鋼板製の保持器は、図１及び図
６に示すように、保持器の強度を確保するために、環状
の鋼板２の端面３において内径側端部と外径側端部及び
内外径端部間の中央部を、それぞれプレス加工によって
鋼板の厚み方向の同一方向に屈曲させた後折返し、その
３つの屈曲折返し部４、５、６により鋼板２の円周方向
の断面をほぼＷ字形状に変形させている。
６に示すように、保持器の強度を確保するために、環状
の鋼板２の端面３において内径側端部と外径側端部及び
内外径端部間の中央部を、それぞれプレス加工によって
鋼板の厚み方向の同一方向に屈曲させた後折返し、その
３つの屈曲折返し部４、５、６により鋼板２の円周方向
の断面をほぼＷ字形状に変形させている。
【０００４】また、鋼板２の端面に、円周方向に一定間
隔で複数のポケット７を形成し、その各ポケット７に収
納した円筒ころ１０の周面を、中央部の屈曲折返し部６
とその両側のポケット側面８、９で保持している。
隔で複数のポケット７を形成し、その各ポケット７に収
納した円筒ころ１０の周面を、中央部の屈曲折返し部６
とその両側のポケット側面８、９で保持している。
【０００５】上記のプレス鋼板製保持器１は、図５に示
すように、各ポケット７に収納した円筒ころ１０を内輪
１３と外輪１４により挾み付けた状態で、ハウジング１
１と軸１２の間に組込むことでスラストころ軸受を構成
するようになっており、内径側の折返し部４ａと軸１
２、或いは外径側の折返し部５ａとハウジング１１が滑
り接触して回転を案内するようになっている。
すように、各ポケット７に収納した円筒ころ１０を内輪
１３と外輪１４により挾み付けた状態で、ハウジング１
１と軸１２の間に組込むことでスラストころ軸受を構成
するようになっており、内径側の折返し部４ａと軸１
２、或いは外径側の折返し部５ａとハウジング１１が滑
り接触して回転を案内するようになっている。
【０００６】上記回転の案内面となる内径側又は外径側
の折返し部４ａ、５ａは、鋼板の端縁の耐変形強度を上
げるために、各屈曲部４ｂ、５ｂと密着させて折返され
ており、その先端部は、中央部の屈曲折返し部６と共に
鋼板２の平坦な端面３とほぼ同一平面をなすように形成
されている。
の折返し部４ａ、５ａは、鋼板の端縁の耐変形強度を上
げるために、各屈曲部４ｂ、５ｂと密着させて折返され
ており、その先端部は、中央部の屈曲折返し部６と共に
鋼板２の平坦な端面３とほぼ同一平面をなすように形成
されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に内径案内又は外径案内方式の保持器１では、軸受の回
転数が高い条件下で、案内面となる折返し部４ａ、５ａ
とハウジング１１又は軸１２の表面との間の面圧が大き
くなり、案内面の摩耗を発生させる場合がある。
に内径案内又は外径案内方式の保持器１では、軸受の回
転数が高い条件下で、案内面となる折返し部４ａ、５ａ
とハウジング１１又は軸１２の表面との間の面圧が大き
くなり、案内面の摩耗を発生させる場合がある。
【０００８】特に、潤滑条件が厳しい状況下や、ラジア
ル分力が発生する条件下では、案内面の面圧が著しく大
きくなり、摩耗の進行が早まる不具合がある。
ル分力が発生する条件下では、案内面の面圧が著しく大
きくなり、摩耗の進行が早まる不具合がある。
【０００９】このような問題に対処する方法として、保
持器１の折返し部４ａ、５ａの表面硬度を高くし、摩耗
の進行を抑える方法があるが、この方法では、ハウジン
グ１１や軸１２の表面硬度も同様に高くする必要があ
り、軸受の製造工程の増加やコスト上昇を生じさせる欠
点がある。
持器１の折返し部４ａ、５ａの表面硬度を高くし、摩耗
の進行を抑える方法があるが、この方法では、ハウジン
グ１１や軸１２の表面硬度も同様に高くする必要があ
り、軸受の製造工程の増加やコスト上昇を生じさせる欠
点がある。
【００１０】そこで、この発明は、上記の問題を解決
し、製造工程の追加やコストを増大させることなく、保
持器の案内面とその案内面が接触する案内部材表面の摩
耗進行を抑えることができるスラストころ軸受の保持器
を提供することを目的としている。
し、製造工程の追加やコストを増大させることなく、保
持器の案内面とその案内面が接触する案内部材表面の摩
耗進行を抑えることができるスラストころ軸受の保持器
を提供することを目的としている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、環状の鋼板の端面において内径側端部
と外径側端部及び内外径端部間の中央部を、それぞれ鋼
板の厚み方向の同一方向に屈曲させた後折返し、鋼板の
端面に、円周方向に所定間隔で複数のポケットを形成
し、そのポケットに収納したころを、中央部の屈曲折返
し部とその両側のポケット側面で保持し、上記内径側と
外径側の折返し部の一方又は両方を、鋼板の端面に対し
て鋼板の厚み方向に延長させ、その延長した折返し部を
他部材と接触する回転案内面としたのである。
め、この発明は、環状の鋼板の端面において内径側端部
と外径側端部及び内外径端部間の中央部を、それぞれ鋼
板の厚み方向の同一方向に屈曲させた後折返し、鋼板の
端面に、円周方向に所定間隔で複数のポケットを形成
し、そのポケットに収納したころを、中央部の屈曲折返
し部とその両側のポケット側面で保持し、上記内径側と
外径側の折返し部の一方又は両方を、鋼板の端面に対し
て鋼板の厚み方向に延長させ、その延長した折返し部を
他部材と接触する回転案内面としたのである。
【００１２】
【作用】上記の構成においては、案内面となる内径側又
は外径側の折返し部を延長させることにより、案内面の
面積が拡大し、その拡大した分だけ案内面の単位面積に
作用する面圧を小さくすることができる。したがって、
案内面における摩耗の進行が抑制され、保持器やそれが
接触する案内部材の耐久性を向上させることができる。
は外径側の折返し部を延長させることにより、案内面の
面積が拡大し、その拡大した分だけ案内面の単位面積に
作用する面圧を小さくすることができる。したがって、
案内面における摩耗の進行が抑制され、保持器やそれが
接触する案内部材の耐久性を向上させることができる。
【００１３】
【実施例】以下、図１及び図２に基づいてこの発明の実
施例を説明する。この保持器１は、内径案内方式のもの
であり、環状の鋼板２の端面３において、内径側と外径
側及び中央部にそれぞれ屈曲折返し部４、５、６を形成
し、その中央部の屈曲折返し部６を径方向に横断する大
きさで複数のポケット７を形成している。また、内径側
の折返し部４ａの先端を、鋼板２の平坦な端面３に対し
て鋼板の厚み方向に延長させ、その延長した折返し部４
ａの全面を、軸１２と滑り接触させる回転案内面として
いる。
施例を説明する。この保持器１は、内径案内方式のもの
であり、環状の鋼板２の端面３において、内径側と外径
側及び中央部にそれぞれ屈曲折返し部４、５、６を形成
し、その中央部の屈曲折返し部６を径方向に横断する大
きさで複数のポケット７を形成している。また、内径側
の折返し部４ａの先端を、鋼板２の平坦な端面３に対し
て鋼板の厚み方向に延長させ、その延長した折返し部４
ａの全面を、軸１２と滑り接触させる回転案内面として
いる。
【００１４】上記の構造では、図６に示した従来品と比
べて、延長した分だけ内径側の折返し部４ａの面積が拡
大し、折返し部４ａと軸１２との接触において、その接
触面の単位面積当りに作用する面圧が小さくなる。この
ため、回転数の高い条件下やラジアル分力に作用する条
件下においても、折返し部４ａと軸１２の滑り接触が円
滑になって、接触面に発生する摩耗を抑えることがで
き、軸と保持器の案内面の耐久性を上げることができ
る。
べて、延長した分だけ内径側の折返し部４ａの面積が拡
大し、折返し部４ａと軸１２との接触において、その接
触面の単位面積当りに作用する面圧が小さくなる。この
ため、回転数の高い条件下やラジアル分力に作用する条
件下においても、折返し部４ａと軸１２の滑り接触が円
滑になって、接触面に発生する摩耗を抑えることがで
き、軸と保持器の案内面の耐久性を上げることができ
る。
【００１５】上記のように、折返し部４ａの先端だけを
延長させる加工は、プレス用金型の形状を若干修正する
だけで対応でき、新たな表面処理の追加やプレス加工の
作業工程を増加させる必要がないため、従来品とほぼ同
じ製造コストで製作することができる。
延長させる加工は、プレス用金型の形状を若干修正する
だけで対応でき、新たな表面処理の追加やプレス加工の
作業工程を増加させる必要がないため、従来品とほぼ同
じ製造コストで製作することができる。
【００１６】図３は、上記とは逆に、外径案内方式の保
持器に適用した実施例を示しており、この場合は、ハウ
ジング１１と滑り接触する外径側の折返し部５ａの先端
を、端面３に対して鋼板２の厚み方向に延長させてい
る。
持器に適用した実施例を示しており、この場合は、ハウ
ジング１１と滑り接触する外径側の折返し部５ａの先端
を、端面３に対して鋼板２の厚み方向に延長させてい
る。
【００１７】他の構造や作用については、上述した実施
例と同じであり、同一部位に同じ符号を付して説明を省
略する。
例と同じであり、同一部位に同じ符号を付して説明を省
略する。
【００１８】一方、図４に示す保持器は、内径側と外径
側の折返し部４ａ、５ａを共に鋼板２の端面に対して厚
み方向に延長させたものであり、内径案内方式と外径案
内方式のどちらにも使用できるようにしている。
側の折返し部４ａ、５ａを共に鋼板２の端面に対して厚
み方向に延長させたものであり、内径案内方式と外径案
内方式のどちらにも使用できるようにしている。
【００１９】なお、上述した各実施例において、折返し
部４ａ、５ａを延長させる幅は、案内面の面圧を有効に
低減できる幅以上で、軸受の内部設計上許容できる幅の
範囲内で設定するようにする。
部４ａ、５ａを延長させる幅は、案内面の面圧を有効に
低減できる幅以上で、軸受の内部設計上許容できる幅の
範囲内で設定するようにする。
【００２０】
【効果】以上のように、この発明は、保持器の内外径側
の折返し部を延長させ、案内面に作用する面圧を下げる
ようにしたので、案内面の滑りが円滑になって摩耗の発
生を抑制することができ、保持器とそれが接触する案内
部材の耐久寿命を大きく向上させることができる。
の折返し部を延長させ、案内面に作用する面圧を下げる
ようにしたので、案内面の滑りが円滑になって摩耗の発
生を抑制することができ、保持器とそれが接触する案内
部材の耐久寿命を大きく向上させることができる。
【００２１】また、折返し部の延長は、プレス金型の簡
単な修正等で対応でき、表面処理やプレス工程の追加を
必要としないため、製造コストの上昇を抑えることがで
き、安価で軽量のプレス鋼板製保持器を提供できる利点
がある。
単な修正等で対応でき、表面処理やプレス工程の追加を
必要としないため、製造コストの上昇を抑えることがで
き、安価で軽量のプレス鋼板製保持器を提供できる利点
がある。
【図１】保持器を示す平面図
【図２】実施例を示す断面図
【図３】他の実施例を示す断面図
【図４】他の実施例を示す断面図
【図５】スラストころ軸受を示す断面図
【図６】従来の保持器を示す断面図
１ 保持器 ２ 鋼板 ３ 端面 ４、５、６ 屈曲折返し部 ４ａ、５ａ 折返し部 ７ ポケット ８、９ ポケット側面 １０ 円筒ころ １１ ハウジング １２ 軸 １３ 内輪 １４ 外輪
Claims (1)
- 【請求項１】 環状の鋼板の端面において内径側端部と
外径側端部及び内外径端部間の中央部を、それぞれ鋼板
の厚み方向の同一方向に屈曲させた後折返し、上記鋼板
の端面に、円周方向に所定間隔で複数のポケットを形成
し、そのポケットに収納したころを、上記中央部の屈曲
折返し部とその両側のポケット側面で保持し、上記内径
側と外径側の折返し部の一方又は両方を、鋼板の端面に
対して鋼板の厚み方向に延長させ、その延長した折返し
部を他部材と接触する回転案内面としたスラストころ軸
受用保持器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14892494A JPH0814251A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | スラストころ軸受用保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14892494A JPH0814251A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | スラストころ軸受用保持器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0814251A true JPH0814251A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15463713
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14892494A Pending JPH0814251A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | スラストころ軸受用保持器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0814251A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10223432A1 (de) * | 2002-05-25 | 2003-12-04 | Ina Schaeffler Kg | Käfig für zylindrische Wälzkörper |
| US7866348B2 (en) | 2008-05-01 | 2011-01-11 | Saint-Gobain Performance Plastics Corporation | Multi-layered fuel tubing |
| US8092881B2 (en) | 2008-05-01 | 2012-01-10 | Saint-Gobain Performance Plastics Corporation | Multi-layered fuel tubing |
| JP2014095458A (ja) * | 2012-11-12 | 2014-05-22 | Jtekt Corp | ころ保持器及びこれを備えたスラストころ軸受 |
-
1994
- 1994-06-30 JP JP14892494A patent/JPH0814251A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10223432A1 (de) * | 2002-05-25 | 2003-12-04 | Ina Schaeffler Kg | Käfig für zylindrische Wälzkörper |
| US7866348B2 (en) | 2008-05-01 | 2011-01-11 | Saint-Gobain Performance Plastics Corporation | Multi-layered fuel tubing |
| US8092881B2 (en) | 2008-05-01 | 2012-01-10 | Saint-Gobain Performance Plastics Corporation | Multi-layered fuel tubing |
| JP2014095458A (ja) * | 2012-11-12 | 2014-05-22 | Jtekt Corp | ころ保持器及びこれを備えたスラストころ軸受 |
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