JP4061470B2 - 転がり軸受装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は転がり軸受装置に関し、更に詳しくは、シェル型針状ころ軸受を主体とする転がり軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
針状ころ軸受は、一般に、比較的小径で、かつ、その直径に比して長さの長い針状のころを転動体として用いる。図3に針状ころ軸受の構成例を軸平行断面図で示す。なお、この図3においては、図面の煩雑化を避けるため、針状ころ52は断面図において両端に現れる2個のみ図示し、その間の針状ころ並びに保持器53のポケット等については図示を省略している。
【0003】
この図3に示す針状ころ軸受はシェル型と称されるものであって、鋼板をプレス成形した外輪51を有する点に特徴があり、軸方向両端に曲げ加工により形成された鍔51aを有する外輪51の内側に、複数の針状ころ52を保持器53のポケット53aに収容して周方向に一定のピッチで保持した構造を持つ。このようなシェル型針状ころ軸受は、例えば自動車のハンドル装置に、その操舵性を向上させる目的で、従来のブッシュに代えて多用されつつある。
【0004】
ところで、以上のような針状ころ軸受においては、各針状ころの内側に挿入される軸が傾くと、各針状ころが傾くスキューと称される現象が生じるなど、本来の回転性能が得られない。このような軸の傾きに対しては、一般に、針状ころの転走面を軸方向中心ほどその直径が大きくなるよう、転走面の母線を凸曲線状に加工する、クラウニングを付ける対策がとられ、針状ころにクラウニング加工を施すことにより、軸が多少傾いても軸受の回転性能を維持することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した自動車のハンドル装置など、軸が比較的大きく傾いた状態で組み込まれる可能性のある装置にシェル型の針状ころ軸受を用いる場合、針状ころにクラウニング加工を施す従来の対策では、そのクラウニング量を大きくする必要が生じるが、針状ころのクラウニングを大きくすることは、その製造が困難であるばかりでなく、組付作業の点においても、いわゆるころばらけが発生しやすくなるが故に困難である。また、外輪の軌道面にクラウニング加工を施すことも考えられるが、シェル型の針状ころ軸受では、軌道面の両端に鍔が形成されていることもあって、その加工が極めて困難であり、実用的ではない。
【0006】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、針状ころ軸受を主体とする転がり軸受装置において、特に困難な加工を要することなく、また、組付作業の困難性も伴うことなく、軸が比較的大きく傾いた状態で組み込まれても、スキュー等が発生せずに本来の回転性能を発揮することのできる転がり軸受装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の転がり軸受装置は、鋼板製の外輪を有してなるシェル型針状ころ軸受を備えた転がり軸受装置であって、上記針状ころ軸受の外輪がカラーの内側に圧入され、このカラーの内周面の母線は軸方向中心ほど内側に突出した凸曲線からなり、上記外輪は、そのカラーと軸方向中心が互いに略一致した状態で、その外周面が当該カラーの内周面に密着していることによって特徴づけられる(請求項1)。
【0008】
ここで、本発明においては、上記カラーの軸方向寸法を上記外輪の軌道面の寸法と略等しくする構成(請求項2)を好適に採用することができる。
【0009】
本発明は、シェル型針状ころ軸受の外輪が、比較的薄肉で変形しやすいことを利用し、その外輪を、内周面にクラウニング形状を施したカラーの内側に圧入することによって、外輪をそのカラーの内周面形状に沿うように変形させて当該外輪の軌道面に所望のクラウニングを付し、これにより針状ころおよび外輪に対する機械加工によるクラウニング加工を不要とし、所期の目的を達成しようとするものである。
【0010】
すなわち、内周面の母線が軸方向中心ほど内側に突出した凸曲線からなるカラーの内側に、シェル型針状ころ軸受の外輪を圧入してその外周面をカラーの内周面に密着させると、外輪はカラーの内周面に沿うように変形し、その内周側の軌道面の母線形状も、軸方向中心ほど内側に突出した凸曲線となり、クラウニング形状となる。カラーの内周面の母線の凸曲線形状は、鍔を有していないが故に研削加工等により比較的容易に任意形状に加工することができ、従ってそのカラーの内周面に外輪を倣わすことによって得られる外輪軌道面のクラウニング量についても、容易に大きくすることができる。
【0011】
そして、このようにカラーに倣わすことで外輪軌道面に比較的大きなクラウニングを付することによって、外輪および針状ころに機械加工によるクラウニング加工を全く施すことなく、従って加工の困難性並びに組付の困難性を伴うことなく、軸が比較的大きく傾いた状態で組み込まれても、針状ころ軸受は本来の回転性能を発揮することができる。
【0012】
ここで、本発明においてカラーの軸方向寸法は特に限定されるものではないが、請求項2に係る発明のように、カラーの軸方向寸法を針状ころ軸受の外輪軌道面の軸方向寸法と略等しくすることにより、外輪軌道面にその軸方向中心から両端に至るまで凸曲線状の母線を持つ、いわゆるフルクラウニング形状を無駄なく形成することががきる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態の軸平行断面図であり、この図1においては、図面の煩雑化を避けるために断面図において両端に現れる2本の針状ころ2のみを図示し、他は省略している。また、この図1においては、説明を判りやすくするために、カラー3の内周面3bの形状を誇張して示している。
【0014】
針状ころ軸受1は、図3に示した従来のシェル型の針状ころ軸受と同等であって、軸方向両端に鍔11aが形成された鋼板製の外輪11と、その内側に配置されて外輪1の内周側に形成されている軌道面11bに対して転動自在の複数の針状ころ2と、各針状ころ2をポケット3a内に収容することによってこれらを周方向に一定のピッチで保持する保持器3を備えている。この針状ころ軸受1の外輪11の軌道面11bおよび各針状ころ12の転走面には、それぞれ自体にはクラウニング加工が施されていない。
【0015】
この針状ころ軸受1は、ハウジング2の内部に、カラー3を外輪11の外側に介在させた状態で嵌め込まれて固定されている。そして、その針状ころ軸受1の各針状ころ2の内側に軸Sが挿入され、各針状ころ2が軸Sの表面と外輪11の内側の軌道面11bの双方に接触して転動し、これにより軸Sが回転自在に支承される。
【0016】
さて、カラー3は、その外周面3aが円筒面であり、内周面3bは、その母線が軸方向中心が最も内側に突出した凸曲線となっている。針状ころ軸受1は、図2に模式的に示すように、ハウジング2に対する組み込み前にカラー3の内側に圧入される。このとき、針状ころ軸受1の外輪11の外周面11cがカラー3の内周面3bに密着するように、かつ、両者の軸方向中心が相互に一致するようにカラー3に対して圧入されている。
【0017】
カラー3の軸方向寸法は針状ころ軸受1の外輪11の軌道面11bの軸方向寸法と略等しく、また、このカラー3の内周面3bの内径寸法は、その両端部が外輪11の自然状態における外径寸法と略等しい。従って、このカラー3に圧入されることによって、鋼板製の外輪11はその全体がカラー3の内周面3bに倣い、これにより、軌道面11bはカラー3の内周面3bと同等の、軸方向中心が最も内側に突出した凸曲線の母線を持つ形状となり、実質的にフルクラウニング形状となる。
【0018】
カラー3の内周面3bの母線形状の凸曲線の中心の突出量は、予想される軸Sの傾きに応じて、例えば数十μm程度に設定され、これにより、外輪11の軌道面11bのクラウニング量はそれと同等となり、軸Sがハウジング2に対して多少傾いた状態で組み込まれても、各針状ころ12は軸Sの傾きに対応して傾斜しつつ、軸S並びに外輪11の軌道面11bの双方に転がり接触しつつ転動し、針状ころ軸受1の本来の回転性能を発揮すると同時に、本来の寿命を全うすることができる。
【0019】
なお、カラー3の材質は特に限定されるものではないが、その加工性や機能並びにコストなどの点から、鋼材等を用いることが好ましい。
【0020】
以上の実施の形態において、特に注目すべき点は、針状ころ軸受1自体には、その外輪11の軌道面11b並びに各針状ころ2の外周面(転走面)のいずれにも全くクラウニング加工を施さずとも、カラー3の内周面3bの形状に応じたクラウニング形状が外輪11の軌道面11bに形成される点であり、また、カラー3の内周面3bには鍔等の突起物が存在しないため、研削加工等によってその母線を容易に凸曲線状に加工することが可能であることから、加工の困難性や組付作業の困難性を伴うことなく、従ってトータルコストをさほど上昇させることなく、支持すべき軸が比較的大きく傾いていても、針状ころのスキューが発生せずに本来の回転性能を発揮することができる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、シェル型の針状ころ軸受を、内周面の母線が軸方向中心において最も内側に突出する凸曲線となっているカラー内に圧入することにより、鋼板製の外輪をそのカラーの内周面に倣わせ、これによって外輪軌道面にクラウニングを付与するので、比較的加工が簡単なカラーの内周面のみをクラウニング状に加工するだけで、外輪軌道面や針状ころには全くクラウニング加工を施すことなく、従ってトータルコストをさほど上昇させることなく、軸の傾きに対してもスキューを生じずに本来の回転性能を発揮することのできる転がり軸受装置を得ることができ、また、軸の傾きに起因して転がり軸受の寿命が短くなることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の軸平行断面図で、針状ころの一部の図示を省略し、かつ、カラーの内周面形状を誇張して示す図である。
【図2】本発明の実施の形態のハウジング内への組み込み前の工程の模式的説明図である。
【図3】従来のシェル型の針状ころ軸受の構成例を示す軸平行断面図である。
【符号の説明】
1 シェル型針状ころ軸受
11 外輪
11a 鍔
11b 軌道面
11c 外周面
12 針状ころ
13 保持器
2 ハウジング
3 カラー
3b 内周面
S 軸

Claims (2)

  1. 鋼板製の外輪を有してなるシェル型針状ころ軸受を備えた転がり軸受装置であって、
    上記針状ころ軸受の外輪がカラーの内側に圧入され、このカラーの内周面の母線は軸方向中心ほど内側に突出した凸曲線からなり、上記外輪は、そのカラーと軸方向中心が互いに略一致した状態で、その外周面が当該カラーの内周面に密着していることを特徴とする転がり軸受装置。
  2. 上記カラーの軸方向寸法が上記外輪の軌道面の寸法と略等しいことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受装置。
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