JPH08127724A - 硬化性組成物およびその用途 - Google Patents

硬化性組成物およびその用途

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JPH08127724A
JPH08127724A JP26897294A JP26897294A JPH08127724A JP H08127724 A JPH08127724 A JP H08127724A JP 26897294 A JP26897294 A JP 26897294A JP 26897294 A JP26897294 A JP 26897294A JP H08127724 A JPH08127724 A JP H08127724A
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polyether
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Hidefumi Sasakura
英史 笹倉
Tomoko Suzuki
智子 鈴木
Toshihiko Higuchi
俊彦 樋口
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Abstract

(57)【要約】 【構成】末端に反応性シリル基を有するポリオキシプロ
ピレン、および、テトラエトキシシラン等の多官能加水
分解性シラン化合物の多量体、を必須成分とする硬化性
組成物、該硬化性組成物からなるシーリング剤、およ
び、該組成物を基材に塗布し、硬化させたことにより得
られる被覆物。 【効果】防汚性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塵つき性能等が改善され
た硬化性組成物、該硬化性組成物からなるシーリング剤
および該硬化性組成物を用いる被覆物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、変成シリコーン系樹脂として知ら
れるような、末端に反応性シリル基を有する有機重合体
の硬化反応を利用して、シーリング剤、接着剤などに使
用する方法はよく知られており、工業的に有用な方法で
ある。そのような反応性シリル基を有する重合体は、例
えば特公昭45−36319号公報、特公昭46−17
553号公報、特公昭61−18582号公報などに提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のシーリ
ング剤は屋外で使用した場合、特に、表面に塵等の汚れ
が付着しやすいという問題があった。したがって、表面
の汚れを水拭き等の操作で除去しなければならずメンテ
ナンスの低減が課題であった。本発明は表面の塵つき性
を軽減できる硬化性組成物、該硬化性組成物からなるシ
ーリング剤および硬化性組成物を用いる被覆物を提供す
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子内に少な
くとも1つの反応性シリル基を有する有機重合体
(A)、および多官能加水分解性シラン化合物の多量体
(B)、を必須成分とする硬化性組成物、該硬化性組成
物からなるシーリング剤、および、該硬化性組成物を基
材に塗布し、硬化させたことにより得られる被覆物であ
る。
【0005】本発明において使用される、「分子内に少
なくとも1つの反応性シリル基を含有する有機重合体」
(以下、単に「有機重合体(A)」という)は、ポリエ
ーテル系重合体、ポリエステル系重合体、ポリイソブチ
レン系重合体、ポリクロロプレン系重合体、ポリブタジ
エン系重合体等の誘導体であることが好ましく、ポリエ
ーテル系重合体の誘導体であることが特に好ましい。
【0006】「分子内に少なくとも1つの反応性シリル
基を含有するポリエーテル」(以下、単に「ポリエーテ
ル(P)」という)は、例えば、特開平3−47825
号公報、特開平3−72527号公報、特開平3−43
449号公報、特開平3−79627号公報等に提案さ
れている。
【0007】次にポリエーテル(P)の製造方法につい
て説明するが、本発明の有機重合体(A)はポリエーテ
ル(P)に限定されない。ポリエーテル(P)は、触媒
の存在下、少なくとも1つの水酸基を有するヒドロキシ
化合物等の開始剤にプロピレンオキシド、エチレンオキ
シド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを反応
させて製造されたポリオキシアルキレンの誘導体である
ことが好ましい。
【0008】触媒としては、アルカリ金属触媒、ポルフ
ィリン錯体触媒、複合金属シアン化物錯体触媒等が挙げ
られる。複合金属シアン化物錯体触媒を使用することに
より、従来のアルカリ金属触媒を使用して製造したポリ
オキシアルキレン重合体よりMw /Mn の値が低く、よ
り高分子量で、より低粘度のポリオキシアルキレン重合
体が得られるので好ましい。
【0009】複合金属シアン化物錯体としては特公昭4
6−27250号公報に記載のものが使用できる。特に
亜鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体が好
ましく、そのエーテルおよび/またはアルコール錯体が
特に好ましい。ここで、エーテルとしてはエチレングリ
コールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル(ジグライム)等が好ましく、
錯体製造時の取扱いの容易さから特にグライムが好まし
い。アルコールとしては特開平4−145123号公報
記載のt−ブタノールが好ましい。
【0010】ポリオキシアルキレン重合体の官能基数は
2以上が好ましく、特に2〜4が好ましい。具体的には
ポリオキシエチレン化合物、ポリオキシプロピレン化合
物、ポリオキシブチレン化合物、ポリオキシヘキシレン
化合物および/またはこれらの共重合体が挙げられる。
【0011】最も好ましくはポリオキシプロピレンジオ
ール、ポリオキシプロピレントリオールおよびポリオキ
シプロピレンテトラオールである。また、下記(イ)や
(ニ)の方法に用いる場合、アリル末端ポリオキシプロ
ピレンモノオール等のオレフィン末端のポリオキシアル
キレン重合体も好ましい。
【0012】反応性シリル基とは、シラノール基やケイ
素原子に直接結合した加水分解性基を有するケイ素含有
基のように、湿分や硬化剤等により縮合反応を起こしポ
リエーテルの高分子量化を促進しうるものであり、
(1)により示される。
【0013】−SiXa3 3-a・・・(1) ただし、式(1)中、R3 は炭素数1〜20の置換もし
くは非置換の1価の炭化水素基、Xは加水分解性基、a
は1、2または3である。
【0014】式(1)中のR3 は炭素数8以下のアルキ
ル基、フェニル基またはフルオロアルキル基が好まし
く、メチル基、エチル基、プロピル基、プロペニル基、
ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基
等が特に好ましい。
【0015】式(1)中のXとしては、水酸基、ハロゲ
ン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、ア
ミノ基、アミノオキシ基、ケトキシメート基、ヒドリド
基が例示される。このうち炭素原子を有する加水分解性
基の炭素数は6以下が好ましく、4以下が特に好まし
い。好ましい基は炭素数4以下の低級アルコキシ基、特
にメトキシ基やエトキシ基、プロポキシ基、プロペニル
オキシ基等である。
【0016】式(1)中のaは2または3であることが
特に好ましい。
【0017】ポリエーテル(P)は、下記(イ)、
(ロ)、(ハ)、(ニ)に述べるように、官能基を有す
るポリオキシアルキレン重合体の末端に反応性シリル基
を導入して製造されるものが好ましい。そのような化合
物は室温で液状であり、かつ、硬化物が比較的低温でも
柔軟性を保持し、シーリング剤、接着剤等に利用する場
合、好ましい特性を備えている。
【0018】(イ)オレフィン基を有するポリオキシア
ルキレン重合体と式(2)で示されるシラン化合物を、
Pt等の第8族遷移金属の存在下で反応させる方法。
【0019】HSiXa3 3-a・・・(2) 式(2)中、R3 、X、aは前記に同じ。
【0020】ここでオレフィン基を有するポリオキシア
ルキレン重合体を得る方法としては、オレフィン基およ
び官能基を有する化合物をポリオキシアルキレン重合体
の末端水酸基に反応させて、エーテル結合、エステル結
合、ウレタン結合、カーボネート結合等により結合させ
る方法あるいはアルキレンオキシドを重合する際に、ア
リルグリシジルエーテル等のオレフィン基含有エポキシ
化合物を添加して共重合させることにより側鎖にオレフ
ィン基を導入する方法またはオレフィン基および水酸基
を有する化合物を開始剤としてアルキレンオキシドを重
合する方法等が挙げられる。
【0021】(ロ)水酸基を有するポリオキシアルキレ
ン重合体の末端に式(3)で示される化合物を反応させ
る方法。
【0022】 R3 3-aSiXa −R4 −NCO・・・(3) 式(3)中、R3 、X、aは前記に同じ、R4 は炭素数
1〜17の2価炭化水素基。
【0023】式(3)で示される化合物としては化1の
化合物を示しうる。
【0024】
【化1】(C25 O)3 Si(CH23 NCO、 (CH3 O)3 Si(CH23 NCO、 (CH3 O)2 (CH3 )Si(CH23 NCO、 (CH3 O)3 SiNCO、 (CH3 O)2 Si(NCO)2
【0025】(ハ)水酸基を有するポリオキシアルキレ
ン重合体の末端にトリレンジイソシアネート等のポリイ
ソシアネート化合物を反応させてイソシアネート基末端
とした後、該イソシアネート基に式(4)で示されるシ
ラン化合物のW基を反応させる方法。
【0026】R3 3-a−SiXa −R4 −W・・・(4) 式(4)中、R3 、R4 、X、aは前記に同じ。Wは水
酸基、カルボキシル基、メルカプト基およびアミノ基
(1級または2級)から選ばれた活性水素含有基。
【0027】(ニ)上記に述べた方法により得たオレフ
ィン基を有するポリオキシアルキレン重合体のオレフィ
ン基と、Wがメルカプト基である式(4)で示されるシ
ラン化合物のメルカプト基を反応させる方法。
【0028】反応性シリル基数は全分子平均で1分子当
り1.0個以上であることが好ましい。
【0029】また、ポリエーテル(P)は重合性不飽和
基含有モノマーの重合体が分散してなるポリマー分散ポ
リエーテルでもよい。
【0030】本発明における有機重合体(A)として
は、数平均分子量1000〜50000、特に5000
〜30000の有機重合体が好ましい。有機重合体
(A)の数平均分子量が1000より低い場合は硬化物
が硬く、かつ伸びが低いものとなり、数平均分子量が5
0000を超えると硬化物の柔軟性および伸びは問題な
いが、該重合体自体の粘度が著しく高くなり、実用性が
低くなる。数平均分子量は特に8000〜30000が
好ましい。
【0031】多官能加水分解性シラン化合物は1個のケ
イ素原子に加水分解性基が2〜4個直接結合した基を有
する化合物である。「多官能加水分解性シラン化合物の
多量体(B)」(以下、単に「多量体(B)」という)
はこの化合物を縮合により多量化したものである。
【0032】加水分解性基としては、アルコキシ基、ア
ルコキシアルコキシ基、アシルオキシ基、アリールオキ
シ基、アミノキシ基、アミド基、ケトオキシム基、イソ
シアネート基、ハロゲン原子等が例示される。好ましく
はアルコキシ基であり、その炭素数は4個以下、特に1
〜2個が好ましい。
【0033】多官能加水分解性シラン化合物の官能基数
は2〜4であり、特に3〜4が好ましい。好ましい多官
能加水分解性シラン化合物の具体例としては、メチルト
リメトキシラン、テトラメトキシシラン、エチルトリメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のシラン化
合物が挙げられる。
【0034】多量体(B)は、硬化性組成物中でゲル状
生成物を生成しない多量化度のものである。ここで、多
量化度とは多官能加水分解性シラン化合物の縮合分子数
を意味する。多量体には直鎖状、分枝状、環状、網目状
構造を持つものがあり、通常は直鎖状構造を持つものま
たは直鎖状構造を持つものに分枝状、環状、網目状構造
を持つものが含まれている混合物であると考えられる。
本発明で用いる多量体(B)はこれらの構造を持つもの
をそれぞれ単独で使用してもよくあるいはこれらの構造
を持つものの混合物として使用してもよい。
【0035】好ましい多量体(B)としては、テトラア
ルコキシシランの多量体が挙げられる。これを直鎖状構
造を持つものとして示せば、一般式RO(Si(OR)
2 O)n Rで表される。
【0036】一般式中、nは多量体の多量化度を表す。
通常入手できる多量体はnが異なる多量体の混合物であ
り、その多量化度は平均したnで表される。好ましいn
は2〜10であり、特に2〜8が好ましい。nが大きい
ものはその粘度が大きくなりすぎ、硬化性組成物の調合
が難しくなるため好ましくない。
【0037】一般式中、Rとしては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が例示さ
れる。アルコキシ基の加水分解性、縮合性等の面から、
Rがメチル基であるテトラメトキシシランの多量体また
はRがエチル基であるテトラエトキシシランの多量体が
好ましい。また複数のRは1分子中で異なっていてもよ
い。
【0038】市販の多量体(B)としては、三菱化学製
のMKCシリケートMS51、MS56、MSEP2、
コルコート製のメチルシリケート51、エチルシリケー
ト40、40T、48、N103X、HAS−10、マ
ツモト交商製のオルガチックスSIシリーズ、多摩化学
製のエチルシリケート40、45等が挙げられる。
【0039】多量体(B)には、多官能加水分解性シラ
ン化合物の縮合度を高くするために多官能加水分解性シ
ラン化合物に乳酸、塩酸等の有機酸、無機酸を添加する
こともできる。よって、多量体(B)はそのような酸を
微量含んでいてもよい。
【0040】本発明の硬化性組成物には、湿気による硬
化を促進させるために、反応性シリル基の硬化反応を促
進する硬化促進触媒を使用してもよい。硬化促進触媒と
しては、アルキルチタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩、
ビスマストリス−2−エチルヘキサノエート、オクチル
酸錫およびジブチル錫ジラウレート等のカルボン酸塩、
ジブチルアミン−2−エチルヘキサノエート等のアミン
塩、並びに他の酸性触媒および塩基性触媒を使用しう
る。
【0041】また本発明の硬化性組成物にはさらに貯蔵
安定性を改良するために脱水剤を添加してもよい。脱水
剤としては、オルトギ酸アルキル類、ビニルトリメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン等の加水分解性有機シ
リコーン化合物、加水分解性有機チタン化合物等を使用
しうる。
【0042】本発明の硬化性組成物にはさらに必要であ
れば、充填剤、可塑剤等を含有しうる。充填剤としては
公知の充填剤が使用でき、具体的には、フュームシリ
カ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカー
ボンブラックのような充填剤、炭酸カルシウム、ケイソ
ウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベン
トナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、
活性亜鉛華、水添ひまし油およびガラスバルーン等の充
填剤、石綿、ガラス繊維およびフィラメント等の繊維状
充填剤が使用できる。
【0043】可塑剤としては、公知の可塑剤が使用で
き、具体的にはフタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベ
ンジル等のフタル酸エステル類、アジピン酸オクチル、
コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸
ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル、ペンタエリスリ
トールエステル等のグリコールエステル類、リン酸トリ
クレジル等のリン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エ
ポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤、塩素
化パラフィン等が単独または2種以上の混合物で使用で
きる。
【0044】本発明の硬化性組成物は、さらに公知の種
々の添加剤等を含有しうる。添加剤としては、エポキシ
シラン、メルカプトシラン、エポキシ樹脂等の接着性付
与剤、顔料、各種老化防止剤、紫外線吸収剤等が使用で
きる。
【0045】本発明の硬化性組成物は多量体(B)を含
有することにより、親水性が向上しており、そのため、
該硬化性組成物が硬化してなる硬化物の表面は、雨との
親和性が向上している。よって、雨が降った場合、表面
の雨の流れ面が均一となり、塵を雨により流しだすこと
ができ、塵つき性を軽減できるものと考えられる。
【0046】本発明はまた、上記硬化性組成物からなる
シーリング剤である。本発明の硬化性組成物は、室温で
湿分存在下で硬化し、ゴム弾性体となるので、特に弾性
シーリング剤として使用することが好ましい。シーリン
グ剤として使用した場合、該組成物が硬化してなる硬化
物表面は塵つき性の軽減の効果が高く、防汚性が高いと
いう利点を有する。
【0047】本発明は、また上記硬化性組成物を基材に
塗布し、硬化させたことにより得られる被覆物である。
本発明の硬化性組成物を基材に塗布し、硬化させたこと
により得られる被覆物は、塵つき性の軽減の効果が高
く、防汚性が高いため、メンテナンスの低減を図ること
ができる。よって、特に防汚性が必要とされる基材の表
面に本発明の硬化性組成物を被覆し、被覆物とすること
により、基材の防汚性を図ることができる。基材として
は、金属板、合成樹脂製の板やシート、本発明の硬化性
組成物以外のシーリング剤を硬化してなる硬化物等が挙
げられる。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例(例1〜5、例8〜1
1)および比較例(例6〜7、例12〜13)により具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0049】[製造例1]分子量1000のジエチレン
グリコール−プロピレンオキシド付加物を開始剤として
亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒にてプロピレンオキ
シドの重合を行い、平均分子量10000のポリオキシ
プロピレンジオールを得た。これにイソシアネートプロ
ピルメチルジメトキシシランを加え、ウレタン化反応を
行い両末端の水酸基をメチルジメトキシシリル基に変換
し、1分子当り平均1.2個の反応性シリル基を有する
有機重合体(P1)を得た。
【0050】[製造例2]分子量1000のジエチレン
グリコール−プロピレンオキシド付加物を開始剤として
亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒にてプロピレンオキ
シドの重合を行い、平均分子量17000のポリオキシ
プロピレンジオールを得た。これにナトリウムメチラー
トのメタノール溶液を加え、メタノールを除去した後、
塩化アリルを加えて末端水酸基をアリルオキシ基に変換
した。さらに塩化白金酸を触媒としてメチルジメトキシ
シランを付加反応させ、1分子当り平均1.6個の反応
性シリル基を有する有機重合体(P2)を得た。
【0051】[製造例3]分子量1000のグリセリン
−プロピレンオキシド付加物を開始剤として亜鉛ヘキサ
シアノコバルテート触媒にてプロピレンオキシドの重合
を行い、平均分子量15000のポリオキシプロピレン
トリオールを得た。これにナトリウムメチラートのメタ
ノール溶液を加え、メタノールを除去した後、塩化アリ
ルを加えて末端水酸基をアリルオキシ基に変換した。さ
らに塩化白金酸を触媒としてメチルジメトキシシランを
付加反応させ、1分子当り平均1.8個の反応性シリル
基を有する有機重合体(P3)を得た。
【0052】[製造例4]平均分子量4000のポリオ
キシプロピレンジオールに粉末苛性ソーダを混合した
後、ブロモクロロメタンと反応させ、さらに塩化アリル
と反応させて、末端水酸基をアリルオキシ基とした。さ
らに塩化白金酸を触媒としてメチルジメトキシシランを
付加反応させ、有機重合体(P4)を得た。この有機重
合体のポリオキシプロピレンジオール換算の平均分子量
は11000であった。
【0053】[製造例5]テトラエトキシシランを加水
分解して、テトラエトキシシランの多量体である平均分
子量744のシラン化合物(B1)を得た。
【0054】[製造例6]テトラメトキシシランを加水
分解して、テトラメトキシシランの多量体である平均分
子量390のシラン化合物(B2)を得た。
【0055】[例1〜7]有機重合体P1〜P4の10
0部(重量部、以下同じ)に対し、フタル酸ジオクチル
50部、炭酸カルシウム120部、酸化チタン10部、
水添ヒマシ油3部、ビニルトリメトキシシラン3部、フ
ェノール系酸化防止剤1部、アミノシラン2部および表
に示したシラン化合物B1またはB2を5部、シリコン
樹脂用硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート2部を湿
分の入らない条件下で混練し硬化性組成物を得た(例1
〜5)。
【0056】また、シラン化合物B1〜B2を配合しな
い他は同様にして硬化性組成物を得た(例6)。さらに
シラン化合物B1〜B2の代わりに、テトラエトキシシ
ラン(シラン化合物(B3))5部を添加した硬化性組
成物を得た(例7)。
【0057】これらの組成物は、湿気にさらすことによ
り直ちに硬化を開始して良好なゴム弾性体に変化した。
各硬化性組成物の組成並びに硬化物を屋外に暴露して3
カ月後の表面汚染性を評価した結果を表1に示す。表面
汚染性の評価は○を良好、×を不良とした。
【0058】[例8〜13]例2、例4で得た硬化性組
成物を表2に示す基材に2mmの厚さで塗布し、湿気に
さらしたところ、直ちに硬化を開始し、硬化物が基材表
面に強固に接着した被覆物を得た。該被覆物をさらに屋
外に暴露して3カ月後の表面汚染性を評価した結果を表
2に示す。例12〜13は比較のため、硬化性組成物で
被覆しない、基材イ、ロの表面汚染性を見たものであ
る。基材イはアルミニウム板を、基材ロはポリ塩化ビニ
ルシートを示す。表面汚染性の評価は上記と同様であ
る。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物を硬化してなる硬
化物や硬化性組成物を基材に塗布し、硬化させたことに
より得られる被覆物の表面は汚れ防止性がきわめて向上
している。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子内に少なくとも1つの反応性シリル基
    を有する有機重合体(A)、および多官能加水分解性シ
    ラン化合物の多量体(B)、を必須成分とする硬化性組
    成物。
  2. 【請求項2】請求項1の硬化性組成物からなるシーリン
    グ剤。
  3. 【請求項3】請求項1の硬化性組成物を基材に塗布し、
    硬化させたことにより得られる被覆物。
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Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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