JPH08123074A - 画像定着方法 - Google Patents

画像定着方法

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JPH08123074A
JPH08123074A JP6279817A JP27981794A JPH08123074A JP H08123074 A JPH08123074 A JP H08123074A JP 6279817 A JP6279817 A JP 6279817A JP 27981794 A JP27981794 A JP 27981794A JP H08123074 A JPH08123074 A JP H08123074A
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image
toner
fixing
release agent
heating roller
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JP6279817A
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English (en)
Inventor
Michio Take
道男 武
Masanori Ichimura
正則 市村
Masao Mochizuki
雅夫 望月
Yuka Ishihara
由架 石原
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
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  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱ローラー定着において、剥離性、定着強
度、低温定着性、耐オフセット性および粉砕性を改善す
る静電荷像現像用カラートナーおよび特定の離型剤塗布
用オイルを使用し、カラー複写した転写体表面上に筆記
具による記入等の可能な画像定着方法を提供する。 【構成】 静電荷像現像用カラートナーを転写体上に加
熱ローラーで定着する画像定着方法において、該トナー
の結着樹脂として、特定のジオール成分を構成部分とし
て含有し、数平均分子量Mnが2,500〜4,500
であり、重量平均分子量Mwが8,000〜350,0
00であり、軟化点が110〜130℃であり、ガラス
転移温度が60〜75℃であるポリエステル樹脂を使用
し、かつ、定着装置が加熱ローラーと離型剤オイル塗布
装置を設けてなり、該塗布装置の離型剤オイルが特定の
シリコーン組成物であって、転写体への離型剤オイル塗
布量が1.6×10-3〜8.0×10-3μl/cm2
なるように離型剤オイルを供給しながら定着させる画像
定着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法等において静電荷像の現像のために使用
する静電荷像現像用カラートナーを用いて画像定着させ
る画像定着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、光導電性物質を用いて像
形成部材上に静電潜像を形成し、この像形成部材上の潜
像を現像剤を用いて現像し、次いで、この現像された画
像を転写体上に転写し、この転写体上のトナー画像を加
熱あるいは溶剤蒸気等により定着することにより、複写
物を得るものである。この静電潜像を経て画像情報を可
視化するために用いられるトナーは、複写を繰り返す間
に、現像機内で帯電付与部材や他の部材との接触により
ストレスもしくは衝撃を受けているため、構造的、特性
的に劣化を起こし、画質特性に影響を及ぼすものであ
る。したがって、長期にわたって信頼性の高い画質を確
保するためには、トナーの主要成分である結着樹脂は機
械的な衝撃力に耐え得るものであることが必要である。
なかでも、画像形成の定着工程に加熱ローラー定着方式
を採用する場合、トナー中の結着樹脂の有する熱的特性
が重要であることが知られている。
【0003】ところで、加熱ローラー定着方式は、熱効
率が良好であること、比較的優れた定着性が得られるこ
と、および装置の小型化が容易であることから、広く利
用されているが、加熱ローラー表面とトナー表面が接触
する際、溶融したトナーが加熱ローラー表面に付着し、
後から送られてくる紙等の転写体に移る、いわゆるオフ
セット現象が生じ易い。そこで、このオフセット現象を
防ぐために、溶融したトナーに対して離型性のよいシリ
コーンゴムやフッ素系樹脂等の材料で加熱ローラー表面
を被覆したり、更にその表面にシリコーンオイルのよう
な液体の離型剤を塗布することが行われているが、これ
らの方法はオフセット防止には有効であるものの、低温
定着性、剥離性及び保存安定性等に問題があり、また、
紙等の転写体表面に比較的多くの離型剤が付着するとい
う欠点を有している。
【0004】さらに、最近ではフルカラー複写機が注目
を浴びており、静電荷像現像用カラートナーには、定着
性の面からフルカラー独自の要求特性を満たす必要性も
生じてきている。フルカラー複写のための画像形成方法
は、減法彩色法等の三色合成方法を基礎として、具体的
には、まず露光により感光体上に少なくとも3種類の静
電潛像を形成した後、トナーを一色づつ複数回現像、転
写を繰り返し、紙等の同一転写体上に少なくとも異なる
3種のトナー層を形成させる。次いで、このように重ね
合せられた像を、加熱ローラー等を用いて一回の定着工
程で定着させるものである。この様なカラー画像形成方
法では、数種のトナー層が重ねられているためにトナー
像が厚くなり、トナーの強度不足に起因して画像に亀裂
が生じたり、光沢が損なわれたり、折り曲げ時に画像欠
損が生じることがしばしば生じる。そこで、定着される
カラートナーの結着樹脂として、適度な光沢と優れた強
度適性を保持させるために、分子凝集力の大きいポリエ
ステル樹脂を用いることが行われているが、さらに強度
を大きくするために分子量の大きいポリエステル樹脂を
用いると、トナーの軟化点が上昇してしまうため、加熱
ローラー定着の温度を高くする必要があり、トナーに強
く望まれている低温定着性が損なわれることになる。
【0005】現在のフルカラー複写機は、そのほとんど
が加熱ローラーに離型剤オイルを供給し、定着時の加熱
ローラーからトナーの剥離を促進させている。これらの
オイル供給式定着機によって定着された複写物は、その
表面に離型剤オイルが存在するためボールペンによる書
き込み、粘着テープの接着ができない等の問題がある。
このため、フルカラー画像に要求される画像転写体の光
沢を維持しつつ、加熱ローラーに供給する離型剤の量を
低減する手段として、結着樹脂の粘弾性を上げてトナー
溶融時の表面凝集力を高めること等でトナー自体に剥離
性を持たせることが試みられている。しかしながら、樹
脂の重合度を上げたり、架橋して粘弾性を上昇させる
と、それに伴って粉砕性が極めて悪化する傾向にあり、
高画質の要請に適合する小粒状のトナーを得るための粉
砕が困難となり、生産効率が低下し、製造コストの上昇
を招くという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は従来
の技術における上記のような実情に鑑み、その改善を図
るべくなされたものである。すなわち、本発明の目的
は、加熱ローラー定着において、トナーの剥離性に優
れ、外的応力によって画質欠損を生じない定着強度を有
し、かつ低温定着性、耐オフセット性および粉砕性に優
れた静電荷像現像用カラートナーにより、加熱ローラー
へのオイル供給量の低減を可能とする画像定着方法を提
供することにある。さらに詳しくは、本発明の目的は、
静電荷像現像用カラートナーを用いる加熱ローラー定着
において、該トナー中の結着樹脂に特定のジオールを構
成部分として含むポリエステル樹脂を使用し、かつ、定
着装置において、転写体へ離型剤オイルとして特定のシ
リコーン組成物を特定量塗布しながら定着させて、カラ
ー複写した転写体表面上に筆記具による記入ができ、ま
た、粘着テープによる接着ができる画像定着方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の画像定着方法
は、定着装置を用いてトナーを転写体上に加熱ローラー
で定着するものであって、該カラートナーが、結着樹脂
として、下記一般式(1)で表わされるジオール成分を
構成部分として含有し、数平均分子量Mnが2,500
〜4,500であり、重量平均分子量Mwが8,000
〜350,000であり、軟化点が110〜130℃で
あり、ガラス転移温度が60〜75℃であるポリエステ
ル樹脂を用いることからなり、かつ、定着装置が加熱ロ
ーラーと離型剤オイル塗布装置を設けてなり、離型剤オ
イルとして、下記一般式(2)で表わされるシリコーン
組成物を使用して、転写体への離型剤オイル塗布量が
1.6×10-3〜8.0×10-3μl/cm2 となるよ
うに離型剤オイルを塗布しながら定着させることを特徴
とする。
【化3】 (式中、Rはエチレン基またはプロピレン基を表わし、
x及びyはそれぞれ1以上の整数を意味し、2≦x+y
≦6である。)
【化4】 [式中、Aは−R1 NH2 、−R1 NHR2 NH2 、−
1 −O−Ye −Hまたは−Hを表わし(但し、R1
びR2 は、それぞれ炭素数1〜8のアルキレン基を表わ
し、Yは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表わ
す。)、aは0〜10、bは0〜1,000、cは2ま
たは3、dは0または1、eは0〜10であり、かつc
+d=3であり、a及びbは同時に0であることはな
い。] 本発明においては、上記離型剤オイル塗布量になるよう
に定着した転写体を加熱ローラーから剥離爪を用いて剥
離する際に、剥離力は、定着温度領域(加熱ローラー温
度制御領域)において、特定の測定法(動歪み計による
測定)で5g以下であることが好ましい。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。まず、本
発明に使用される静電荷像現像用カラートナーについて
説明する。本発明において、カラートナーの結着樹脂と
して用いられるポリエステル樹脂は、多価アルコール成
分と多価カルボン酸とから製造されるものであるが、そ
の多価アルコール成分としては、少なくとも上記一般式
(1)で表わされるジオール成分を必須の構成部分とし
て含有するものである。上記一般式(1)で表わされる
化合物としては、具体的には、ビスフェノールAエチレ
ンオキサイド付加物やビスフェノールAプロピレンオキ
サイド付加物等があげられる。さらに具体的には、ポリ
オキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等
があげられる。
【0009】多価のアルコール成分には、上記一般式
(1)で表わされるジオール成分と共に、他の多価アル
コール成分を併用することができる。例えば、二価アル
コール成分として、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジ
オール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチレングリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェ
ノールA、水素添加ビスフェノールA等を用いることが
でき、また、三価以上のアルコール成分としては、グリ
セリン、ソルビトール、1,4−ソルビタン、トリメチ
ロールプロパン等を用いることができる。
【0010】また、上記多価アルコール成分と縮合させ
る多価カルボン酸成分としては、例えば、マレイン酸、
無水マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、n−
オクチルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、1,2,
4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキ
サントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3
−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシ
プロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、
1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸およびこれらの酸の低級アルキ
ルエステルを用いることができる。
【0011】本発明に使用するポリエステル樹脂は、テ
トラヒドロフラン不溶分を含まないことが特に好まし
い。そのようなポリエステル樹脂を製造する際には、そ
の分子量が適切な範囲となった時点で反応を終了する等
の方法によって、生成するポリエステル樹脂の分子量が
高くなりすぎないようにして作製する必要がある。その
際に、適度な分子量に制御するために三価以上のモノマ
ーを併用することができる。本発明においては、ポリエ
ステル樹脂は、数平均分子量Mnが2,500〜4,5
00の範囲にあることが必要であり、より好ましくは
2,500〜3,500の範囲である。Mnが4,50
0より大きい場合には、粉砕性が著しく低下し生産性が
悪化し、他方、2,500未満では、トナー像の強度が
低下し、過粉砕(複写機の現像機内でトナーが粉砕)さ
れ易くなるという問題がある。また、ポリエステル樹脂
の重量平均分子量Mwは、8,000〜350,000
の範囲にあることが必要である。Mwが350,000
より大きい場合には、粉砕性が低下し生産性が悪化し、
他方、8,000未満では、ポリエステルの分子凝集力
が低下しトナーの剥離性が悪化する。さらに、本発明に
使用するポリエステル樹脂は、その軟化点Tmが110
〜130℃の範囲にあることが必要であり、また、その
ガラス転移点Tgが60〜75℃の範囲にあることが必
要である。Tmは、110℃未満の場合には、非オフセ
ット温度領域を充分に確保することができなくなり、他
方、130℃を越えると低温定着が困難になる。また、
Tgは、60℃未満の場合には、トナーの保存安定性が
悪化し、高温高湿下などでは現像機内での凝集が問題と
なり、他方、75℃を越えると低温定着が困難となる。
【0012】本発明において、前記ポリエステル樹脂と
共にトナーに含有させる着色剤としては、公知のものが
用いられる。例えば、カーボンブラック、アニリンブル
ー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリ
ンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、
メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラ
カイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズ
ベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.
I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・
レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、
C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメン
ト・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:
1、C.I.ピグメント・ブルー15:3を代表的なも
のとして、例示することができる。本発明において、着
色剤の含有量は、2重量%から8重量%の範囲が好まし
い。着色剤の含有量が2重量%より少なくなると着色力
が弱くなり、8重量%より多くなるとカラートナーの場
合における透明性が悪化する。
【0013】本発明において、トナーには、耐オフセッ
ト性を完全なものにするために離型剤を添加することが
できる。また、トナーに耐久性、流動性あるいはクリー
ニング性を向上させることを目的として、必要に応じ
て、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機微
粉末、脂肪酸あるいはその誘導体、および金属塩等の有
機微粉末、フッ素系樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル
系樹脂等の樹脂微粉末等の樹脂微粒子を外添剤として添
加することができる。本発明のトナーは、上記材料をバ
ンバリーミキサー、ニーダーコーター、CMミキサー、
エクストルーダー等によって混合後、溶融・混練し、粉
砕し、分級した後に外添剤を添加するか、或いは外添剤
を添加した後に分級することにより製造することができ
る。本発明のトナーは、一成分現像剤または二成分現像
剤として用いられる。二成分現像剤として用いる場合に
は、キャリアと混合して使用される。これらのキャリア
としては、フェライト、酸化鉄粉、ニッケル或いは磁性
金属粉キャリア、これらを樹脂でコートしたコートキャ
リア、磁性粉分散型キャリア等、公知のものを用いるこ
とができる。
【0014】本発明において、多色カラー画像は、上記
したシアン、マゼンタ、イエロー等のカラートナーおよ
び必要に応じて黒トナーを用いて常法により実施するこ
とができる。具体的には、例えば帯電装置、各色に対応
する露光手段、感光体上に各色の現像剤を供給する4つ
の現像機、および定着装置を備えた複写装置を用いて、
感光体を均一帯電した後、まず第1色に対応する像露光
を行って静電潜像を形成し、これを第1色のカラートナ
ーで現像し、次いで、同様にして順次第2色以降の静電
潜像の形成およびカラートナーによる現像を繰り返し、
得られたトナー像を転写体上に各色トナー層が重ね合わ
された未定着像が形成される。この未定着像を定着装置
で定着させることにより、所望の多色カラー画像を形成
する。
【0015】次に、本発明の画像定着方法について説明
する。本発明においては、定着工程において、上記のよ
うにして、転写体、例えば、紙の上に転写されたカラー
トナー像は、加熱ローラーと離型剤オイル塗布装置を設
けた定着装置によって定着される。その場合、転写体へ
の離型剤オイル塗布量が1.6×10-3〜8.0×10
-3μl/cm2 になるように加熱ローラーに離型剤オイ
ルを塗布することが必要である。その塗布量が、上記下
限未満である場合には、剥離性および耐オフセット性が
低下し、一方、その上限より過剰の場合には、カラー定
着画像上への筆記具による記入や粘着テープの貼り付け
が不可能になる。
【0016】図1に基づいて、本発明の定着工程につい
て説明する。図1は、本発明において使用する定着装置
の一例の概略の構成を示す側断面図である。定着装置
は、その主要部が加圧ローラー1と加熱ローラー2とか
らなり、両ローラーの間をカラートナー像11を担持し
た転写体が通過するように構成されている。加熱ローラ
ーは、その内部に加熱源9を備えた金属コアに内側弾性
体層6および外側弾性体層3を設けた構造を有してい
る。また、加圧ローラーは、その内部に加熱源9を備え
た金属コアに内側弾性体層4および外側弾性体層5を設
けた構造を有している。加熱ローラー2の一側には、離
型剤オイル供給手段が設けられている。すなわち、離型
剤オイル容器に収容された離型剤オイル10は、離型剤
オイル供給補助部12および離型剤オイル供給ローラー
7を経て離型剤オイル塗布ローラー8の表面に供給さ
れ、次いで該塗布ローラー8と接する加熱ローラーの外
側弾性体層3から、転写体が加圧ローラーと加熱ローラ
ーの間を通過する際に転写体表面に塗布されるようにな
っている。
【0017】本発明に用いる離型剤オイルとしては、下
記一般式(2)で表わされるシリコーン組成物である官
能基含有オルガノポリシロキサンであることが必要であ
る。
【化5】 [式中、Aは−R1 NH2 、−R1 NHR2 NH2 、−
1 −O−Ye −Hまたは−Hを表わし(但し、R1
びR2 は、それぞれ炭素数1〜8のアルキレン基を表わ
し、Yは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表わ
す。)、aは0〜10、bは0〜1,000、cは2ま
たは3、dは0または1、eは0〜10であり、かつc
+d=3であり、a及びbは同時に0であることはな
い。]上記一般式(2)で示されるシリコーン組成物に
おいて、好ましい具体例としては、アミノ変性オルガノ
ポリシロキサン等をあげることができる。
【0018】本発明においては、上記離型剤オイル塗布
量になるようにして定着した転写体を加熱ローラーから
剥離爪を用いて剥離する際に、剥離力は定着温度領域
(定着ローラー温度制御領域)において5g以下である
ことが好ましい。剥離力が5gを越えると、微小量の離
型剤オイル供給下での加熱ローラーからのトナー剥離性
は初期的には良好であっても、数万枚コピーを重ねるに
つれて剥離性が急激に悪化し、耐ホットオフセット性も
不十分となる。なお、本発明における離型剤オイルの塗
布量は、次のように定義した。すなわち、予め、離型剤
オイルの体積を測定しておき、離型剤オイル塗布装置を
具備した定着機を用いて、A4サイズの普通紙を連続し
て定着ローラー間に通し、500枚通過後の離型剤オイ
ルの減少量を測定し、この減少量の500分の1をA4
サイズの普通紙1枚当たりの離型剤オイル塗布量とし
た。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、以下の説明において、特に断りのない限
り、「部」はすべて「重量部」を意味する。 (ポリエステルの製造)表1に示す原料組成の多価アル
コール成分と多価カルボン酸成分を、ステンレススチー
ル製撹拌機、ガラス製窒素ガス導入管および流下式コン
デンサーを備えた4つ口丸底フラスコ中に投入し、この
フラスコをマントルヒーターにセットした。次いで、ガ
ス導入管より窒素ガスを導入し、フラスコ内を不活性ガ
ス雰囲気に保ちながら昇温した。その後、原料混合物1
00gに対してジブチル錫オキシド0.05gを添加
し、反応物の温度を200℃に保ちながら所定時間反応
させた。その後、3価のカルボン酸を加えて反応させ、
GPCでの測定において、Mn2,500〜4,500
の時点で反応を中止させることによって、ポリエステル
樹脂(1)を得た。ポリエステル樹脂(2)〜(6)も
同様にして得た。
【0020】
【表1】 得られたポリエステル樹脂(1)〜(6)の物性値を表
2に示す。なお、分子量分布は、テトラヒドロフランを
溶媒としてGPC法により測定した。ガラス転移点Tg
は、DSC法によりピークショルダーになる温度とし、
また、軟化点Tmは、フローテスターにより求めた。
【0021】
【表2】
【0022】実施例1〜3および比較例1〜7 (トナーの調製)表3に示す組成の各ポリエステル樹脂
(1)〜(6)の結着樹脂と着色剤とをそれぞれ規定量
秤量し、溶融・混練、粉砕、分級して7μmのトナー粒
子1〜6を得た。このトナー粒子100重量部に酸化チ
タン微粒子1重量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三
井三池製)で混合して、静電荷像現像用マゼンタトナー
を得た。得られたトナー粒子とキャリアとして含フッ素
アクリル系樹脂で被覆した平均粒径50μmの鉄粉とを
混合してトナー濃度が8重量%の二成分現像剤を調製し
た。
【0023】
【表3】
【0024】(カラートナーの評価)上記二成分現像剤
を用いて、市販の複写機(AーColor635、富士
ゼロックス社製)により複写を行い、未定着状態の画像
を得た。次いで、表面層がシリコーンゴムで形成される
加熱ローラーからなる外部定着機の離型剤オイル量を調
整し、これを用いて、剥離力、長期剥離性、OHP透明
性、定着後のボールペンの書き込み可否および粘着テー
プの張り付けの可否、低温定着性等を評価した。 1)剥離力の評価 表面層がシリコーンで形成される加熱ローラーおよびシ
リコーンゴム層をフッ素樹脂で被覆した加圧ローラーか
らなる外部定着機に、剥離力を測定するための細工をし
た。すなわち、加熱ローラーから定着した転写体を剥離
する剥離爪に歪みゲージを取付け、動歪み計で歪み量を
測定できる状態にする。剥離爪が定着ローラーに接触し
た状態では歪み量が測定できないことから、剥離爪が接
触する加熱ローラーの一部に深さ5mmの溝をローラー
1周分削り取り、その歪みゲージにかかる荷重と歪み量
の関係を明確にしておく。そして、表4に示すオイル塗
布量において、10cm×8cmの(剥離爪を通過する
中央部分は画像なし。)ソリッド画像を定着温度120
〜220℃の間で段階的に温度を上昇させて定着させ
た。この際発生する歪み量を荷重に換算し、120〜2
20℃の領域で示す最も高い値を剥離力の値として評価
した。
【0025】2)長期剥離性(耐巻き付き性)の評価 表4に示す離型剤オイル塗布量で、5cm×10cmの
未定着ソリッド画像を160℃で繰り返し定着テストを
行い、10,000枚定着させた後の剥離性(耐巻き付
き性)を、下記の基準により、定性的に評価した。 G1:10,000枚定着した後も定着ローラーへの巻
き付きやオフセットはなく剥離性に問題なし。 G2:7,000枚程度からごく僅かなオフセット現象
が見られはじめ、10,000枚までには巻き付きが発
生した。 G3:5,000枚程度から顕著なオフセット現象が見
られはじめ、それ以降は巻き付きが絶えず発生した。
【0026】3)定着後の転写体表面上へのボールペン
による書き込みおよび粘着テープの貼り付けの評価 表4に示す離型剤オイル塗布量で、5cm×10cmの
未定着ソリッド画像を160℃で定着テストを行い、非
画像部へのボールペンの書き込みの可否および粘着テー
プ(3M社製ポストイット)の貼り付けの可否をそれぞ
れ定性的に評価した。可は、粘着テープが貼れる、不可
は、剥がれることを意味する。4)OHPシートの透明
性OHPシート上に4cm×5cmの未定着ソリッド画
像を形成し、表4に示す離型剤オイル塗布量とし、16
0℃で定着した後のOHPの透明性を下記の基準によ
り、目視にて感応評価を行った。 A:色再現性、透明性ともに優れている。 B:色再現性には問題ないが、透明性が若干悪い。 C:色再現性、透明性悪く、OHP投影像が全体的にく
すんで見える。
【0027】5)低温定着性の評価 定着性については、25mm×25mmのソリッド画像
を160℃にて定着し、一定荷重の重りを用いて折り曲
げ、折り曲げ部の画像欠損度合いを、下記の基準によ
り、定性的に評価した。 G1:画像欠損は全くない。 G2:折り曲げ部にスジ状の跡が残る。 G3:折り曲げ部に画像欠損が認められ、下地が確認さ
れる。 G4:折り曲げ部以外にも、画像欠損が生じる。 6)粉砕性の評価 ジェット式粉砕機を用い、粉砕粒度が7μmを得るため
の粉砕能力を、トナー1を基準とし、トナー1の粉砕能
力の80%以上のものを○、その粉砕能力50〜80%
のものを△、その粉砕能力の50%以下のものを×とし
て評価した。7)総合評価 上記したそれぞれの項目を総合的に評価した。 ○は製造性、安定性等すべてにわたって優れている。 △は耐久性に劣る。 ×はすべてにわたって劣ることを意味する。 以上の結果を表4に示す。
【0028】
【表4】 なお、離型剤オイルとしては、一般式(2)において、
a=1、b=100、d=0、A=C3 6 NH2 のも
のを用いた。
【0029】
【発明の効果】本発明は、静電荷現像用カラートナーの
結着樹脂として、特定のジオール成分を有するポリエス
テル樹脂を使用し、かつ、定着工程で離型剤オイルとし
て、特定のシリコーン組成物を塗布しながら定着させる
構成を採ることにより、加熱ローラーからの剥離性に優
れ、また、転写体への離型剤オイル塗布量を削減させる
ことができ、優れた定着性を得ることができる。さら
に、本発明は、定着転写体表面上に、筆記具による記入
および粘着テープの貼り付けを可能とし、しかもOHP
投影像の透明性に優れたカラー定着画像を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するために用いる定着装置の側
断面図である。
【符号の説明】
1…加圧ローラー、2…加熱ローラー、3,5…外側弾
性体層、4,6…内側弾性体層、7…離型剤オイル供給
ローラー、8…離型剤オイル塗布ローラー、9…加熱
源、10…離型剤オイル、11…トナー像、12…離型
剤オイル供給補助部。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/20 104 (72)発明者 石原 由架 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着装置を用いて静電荷像現像用カラー
    トナーを転写体上に加熱ローラーで定着する画像定着方
    法において、該カラートナーが、結着樹脂として、下記
    一般式(1)で表わされるジオール成分を構成部分とし
    て含有し、数平均分子量Mnが2,500〜4,500
    であり、重量平均分子量Mwが8,000〜350,0
    00であり、軟化点が110〜130℃であり、ガラス
    転移温度が60〜75℃であるポリエステル樹脂を用い
    ることからなり、かつ、定着装置が加熱ローラーと離型
    剤オイル塗布装置を設けてなり、離型剤オイルとして、
    下記一般式(2)で表わされるシリコーン組成物を使用
    して、転写体への離型剤オイル塗布量が1.6×10-3
    〜8.0×10-3μl/cm2 となるように離型剤オイ
    ルを供給しながら定着させることを特徴とする画像定着
    方法。 【化1】 (式中、Rはエチレン基またはプロピレン基を表わし、
    x及びyはそれぞれ1以上の整数を意味し、2≦x+y
    ≦6である。) 【化2】 [式中、Aは−R1 NH2 、−R1 NHR2 NH2 、−
    1 −O−Ye −Hまたは−Hを表わし(但し、R1
    びR2 は、それぞれ炭素数1〜8のアルキレン基を表わ
    し、Yは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表わ
    す。)、aは0〜10、bは0〜1,000、cは2ま
    たは3、dは0または1、eは0〜10であり、かつc
    +d=3であり、a及びbは同時に0であることはな
    い。]
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